後悔の嵐(真弥視点)
なんで。
なんでなの。
わたしの考えが甘かったの?
絶望しかない。
わかってる。
わたしが悪いってわかってる。
わかってる。
和成が悪くないのも分かってる。
だけど、苦しい。
苦しくて息ができない。
和成が、別の誰かと再婚するという可能性を考えなかったわけじゃなかった。
でも、それをはっきりと和成の口から聞くまでは。
前みたいな夫婦に戻れなくても、たまに一緒に話したり、お茶を飲んだり。
そんな関係は築けると思っていた。
大甘なわたし。
もう、わたしは和成の中で一番ではないのだ。
離婚したときに覚悟しなくてはならないはずのその事実から目を背け、自分の世界の中だけで都合のいい妄想ばかりして、現実逃避して。
そんなふうに、弱いわたしは。
和成の再婚という、絶望的な事実を突きつけられると、ただただ苦しい。
苦しくて、悲しくて、自分の愚かさに嫌気がさして。
泣いた。
ひとりの部屋で、ただ泣いた。
涙が止まらなかった。
苦しい。
この世界には、空気がないの?
空気がないこの世界で、わたしはずっと生きていかなければならないの?
もういっそ。
わたしが消えたほうが、いいのかな。
悔やんでもどうにもならなくても。
悔やむしかできないのは、わたしがバカだからだ。
苦しい。
苦しすぎて、切なくて。
──もう、消えてなくなりたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます