メイド救出作戦 その④
「さて、早速だが作戦を変更する」
「「変更?」」
部屋に帰ってきて早々作戦変更?
「まず、この姿をリーゼに任せる」
「任せる?」
「おう、リーゼがこの姿に変身する」
「ふむふむ」
「そして俺は猫になって自由に探索する」
「ふむふむ……猫?」
「警戒されづらいだろ?」
「なるほど……」
「しかしミリアルド様、リーゼ様のお仕事は大丈夫なんでしょうか」
「それは心配しなくていい、あいつが居なくともなんとかなる」
「と、言うわけだ」
「いいよ」
結構あっさりOKが出たな……
「これでいい?」
「おう、俺は……っと」
するとミリアルドさんは白い猫に変身した。
「おお〜かわいい!」
「にゃ〜」
「よしよし」
レイジーさんがミリアルドさん(猫)を撫でてるだけで疲労回復効果がある……
「さて、寝ましょうかメイドの朝は早いのでしょ?」
『お……さい』
ん〜……あと5分
『だ〜め、起きなさい』
「ん〜……」
ベットふわふわ〜……って
「ここどこ!?」
『はい!おはよう』
謎の声の正体は女性だった。
人間ではない悪魔の翼と尻尾が生えていた。
「サキュ……バス?」
『あら勘がいいのね、80点!』
「80点……」
『正解は私はサキュバスクイーンでした!』
「そのサキュバスクイーンさんがどうして、っていうかここは?」
『ここは君の意識の奥深く』
「深層意識ってやつ?」
『まぁそれにしときましょう』
「それで、何をしに?」
『君の能力を目覚めさせるため』
「能力を目覚めさせるため?」
『うん、君は自分の能力はあの騎士団長さんから聞いてるでしょ?』
「あ〜、あの時に」
『君のはまだ片鱗しか出てない、けどここで修行することで任意に使えるようになるよ』
「へぇ〜」
『無頓着だね〜、でも絶対に使えるようになってもらうわよ?』
「うぇ〜」
『さて!修行内容だけど』
「はい」
『私達が使う『
「はいはい」
『上げることも下げることも可能で、様々な技もあるわ』
「たとえば?」
『ドレインキッスが有名ね、文字通りキスをして相手の精力を奪う』
「奪われた相手はどうなるんです?」
『そうね……奪う量にもよるけど、場合によっては即死するわね』
「キス一つで即死……」
『普通のサキュバスは無理よ?クイーンクラスじゃないと』
じゃあこの人?はキスだけで人を殺せるのか……
『話を戻すわね、修行内容は手短に言うとこのダミーヘッドにキス練習すること』
「はい?」
するとどこからともなく人形の頭が現れた。
『別に私がしてあげてもいいけど、嫌だし死んじゃうでしょ?』
「た、確かに……」
『だからダミーヘッド、それに能力コントロールもこれで鍛えられるわ』
まじか、たとえ人形と言えど人前でキスは…
『さ、レッツトライ!』
ええい!どうにでもなれ!
「ん」
『あら、ド下手』
「普通に傷つく!!」
『なってないわよ、それじゃあ吸引じゃない』
「……経験値がなさすぎるだけだよ」
『なら経験する?』
「そ、それは結構です」
『そ、なら回数を重ねるしかないわね』
それから地獄のようなキス練習が始まった。
『うん、そろそろコントロールできるようになったんじゃない?』
「え?」
『さ、内なる力を開放するようにやってみよう!』
内なる力って……
「ふん」
『おお〜濃厚な淫気、張り切りすぎだけど十分ね』
「こ、これが能力」
『もうコントロール出来るんじゃない?』
「あ、なんとなくで調節できる」
まるで呼吸するように淫気を調節できるな…はじめから持ってたみたいに。
『よし!それじゃあドレインキッスの応用技ドレインタッチを練習しよう!』
「ええ〜!?疲れたんですけど!」
『大丈夫、能力をほんのちょっと開放しながら触るだけだから』
「と、言われても」
『さ、はい』
手に触れと?
「こ、こう?」
うお!?なんか力が流れてくるような感覚が!
『そうそう!やれば出来るじゃない!』
「これは使い勝手良さげ」
『さ!修行は終わりじゃあお休み〜』
「え?」
そして俺の意識は遠くなっていった。
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