第47話 変わる日常と変わらぬ勇者
変われば変わるもんだ。
まさか3人が此処迄変わるなんて思っていなかった。
あの後、3人と一緒にお風呂に入り…そのまま行為に及んだ。
マリアもエルザもリタも、まだまだ拙いが自分から俺に色々してくれるようになった…だが、そこで甘えちゃいけない。
女に尽くされるようになり、そこで自分が尽くさなくなるとそこからの好意は下がる一方だ。
女を侍らす様なイケメンが…気が付くと周りから女が居なくなり孤独になる…そんな光景を前世では結構見てきた。
だから…俺は決して彼女達に尽くす事はやめない。
口から舌、指、場合によっては息まで使い喜ばせる事を忘れない。
一緒に居て貰える感謝、愛して貰えている感謝を込めて「愛している」「好きだ」「綺麗だ」「可愛い」その思いを込めながら耳元で囁く…これはきっと死ぬまで止めないと思う。
お風呂場で3人を2回程逝かせた後…場所をベッドに移した。
だが、此処迄だった。
「すーすー、ううん理人くん…すき」
「理人…愛しているからな…すーすー」
「う~んお兄ひゃん、だいひゅき~」
3人とも行為の最中に寝落ちしている。
ただでさえ旅で疲れているのに…きてそうそうお風呂であんな事したんだ、眠くもなるだろう。
ベッドですやすや眠る三人の手をそっと放して、俺はベッドを後にした。
高級なホテルは景色も違う。
前世のホテル程じゃないが結構な高さがある。
他に建物が無いからかなり先まで見渡せる。
俺はどうしてしまったのか?
3人は今、満足したように眠っている。
精力的には満足した物の…俺は眠くない。
此処に来るまでも、やっていた。
昼間は移動している。
そして夜は3人の相手をしているのだが…その状態で体が全く疲れていない。
魔法戦士で体も鍛えてはいる。
それでも疲れはある…だが今の俺にはそれが一切無い。
自分に何があったのか解らない…解らない物は幾ら考えても仕方ない…悪い事では無さそうだからゆっくり考えて行けば良いだろう。
◆◆◆
久しぶりのお酒をたしなみ夜景を見ていると、通信水晶が光りだした。
出ない訳には行かないな。
「久しぶりだな、どうした?」
「ああっ、お陰様で仲間が揃いつつあるからお礼の連絡だ」
映し出されるメンバーの中にジザベルが居たのでほっとした。
チョチョリーナとイザベルが去ってしまった以上、多分ガイアのハーレムを纏められるのはジザベルしか居ない。
しかし…見慣れないメンバーばかりだ。
俺が知っている、ガイアのメンバーは令嬢の残り3人とジザベルの4人だった筈だ。
だが、3人の令嬢が居ない。
そして、前に居なくなった分も合わせて6人が新しい令嬢になっていた。
「令嬢は全部入れ替わったんだな…」
「まぁな、前の連絡からあと、妊娠が解ったんだ…だから体が気持ち悪くなる前にさっさと返したんだ…もう乳首か黒くなったグロイ体なんて見たくねーし、緩んだ穴なんて使いたくねーからな」
「そうか…それで後ろに居るのが、新しい令嬢と前側に居るのが新しいメンバーか?」
「そうだ…なかなかの強者だぞ…ほら挨拶しろ」
「お初にお目にかかります、私の名はペンテ、聖騎士です」
「テレス 上級ヒーラーです」
「カミアです…魔導士です。宜しくお願い致します」
「とりあえずガイアを頼んだ…宜しくな」
「理人、なかなか良いメンバーだろう?」
多分、ガイアは気が付いてないな…
外見だけは確かに美人だ。
「悪いが重要な話がある…ジザベルと新しい令嬢各国1名を残して他は部屋から出てくれ、これは政治的な話なんだ悪いね」
「重要な話か? 仕方ないな、お前らちょっと席を外してくれ」
「悪いな…ガイア、あの3人は愛玩用にしかならない、そのまま側室…いや夜の相手ようにした方が良い」
「なんでそんな事言うんだ? あれでも奴隷商お勧めの女達だぞ」
「そう言えば、奴隷の購入にはリヒャールさんは立ち会ったんだよな?」
「そうだが…」
「恐らくは『愛玩用』をガイアが楽しめるように『戦闘用』として買ったんだと思う…その証拠に彼女達は確かにジョブには恵まれているようだが、歴戦の強者の様な雰囲気が伝わってこなかった」
「そうなのか?」
「ああっ勿論、オーク…もしかしたらオーガなら狩れるかも知れないがその上は無理だ」
「だったら、どうすれば良いんだ…やはりお前に」
不味いな…
「大丈夫だ、その為に令嬢に此処に残って貰ったんだ…口を挟んで良いか?」
「ああっ、構わない」
「聖教国所属の令嬢は、国から最高のヒーラーを 帝国所属の令嬢は最強の戦士、王国からは最高の魔法使いをそれぞれ、勇者のパーティに派遣して貰えるようにお願いしてもらえないか?」
「「「はい、解りました」」」
「これで、人員はどうにかなる筈だ」
「流石は理人だな」
前はこの位の事はガイアも出来たはずだ…
「あと…すまない、今度は令嬢達に外れて貰ってくれ」
「ああっ解った…悪いお前達も席を外してくれ」
「「「はい」」」
「ガイア…絶対にジザベルは手放すなよ! ジザベルも悪いがガイアから離れないでいてくれ…この通りだ」
「おい理人どうしたんだ? 別にそこ迄する事ないだろう」
「良いか、ジザベルはガブギの街のベスト3に入る娼婦だ…恐らく色事に関しては右にでる者はいない。同格のイザベルやチョチョリーナを手放した今…替えはきかない…大切に扱った方が良い」
「そうか…解った」
「俺たちは、情報を集めたら四天王のどちらかの攻略に取りかかろうと思う」
「そうか…頼んだ」
「ああっ…それじゃガイアも頑張れよ」
ガイア…部屋の様子から見るとガブギから動いてないのか?
大丈夫なのか…彼奴。
◆◆◆
まだ皆、寝ているな…
この寝顔を見れるのは夫になった俺の特典だ。
俺がどうにかしないと…
折角手にした幸せが逃げていく。
俺は意を決してホテルから出かけた。
俺は冒険者ギルドに行き、依頼を出した。
「『死霊の王 デスラ』の眠る場所を突き止めて貰いたい」
四天王…最弱の男 デスラ…お前は必ず俺が倒す!
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