さぁ、みんな!愛する人の元へ!
料理教室もあっという間に時間がすぎ、終わりの時間を迎えようとしていたんだ。
僕は、卵焼きの他にある料理の作り方を3人に教えてあげて、帰り際に今日のレシピをまとめた紙を2人に渡してあげたんだ。
俺の分は…?みたいな顔をする凌空…
凌空はいらないでしょ?だって僕がいるんだもんね?
「むぐっ!今日は本当にありがとう!僕、紡のために頑張って作ってみるねっ?」
「俺、やっと分かったぞっ!航平の彼氏も紡って名前なのかっ!くぅ〜っ!なんだなんだ、運命かよ、おい〜っ!」
「ええ、竜二…気付くのおっそ…」
「…うっせ!わ、悪かったなぁ!…でも、俺も紡さんに料理教えて貰えて良かったっす!大地のために、俺なりに頑張って作ってやろうと思いますっ!!」
「分からなくなったら、いつでも連絡してね?サポートするからっ!2人とも頑張って!」
2人はとても満足そうに、そして自信に満ち溢れながら店を後にしたんだ。
◇ ◇
「ふぅ…終わったぁ…」
初めての料理教室…
可愛く素直な2人が来てくれたから、楽しくできたけれど、終わった瞬間、疲れがどっと僕の身体を襲ってきたんだ…。
「紡、お疲れ様、こっちにおいで?」
凌空が優しく僕のことを手招き、僕は凌空の胸へと飛び込んだんだ…
「…凌空…僕、ちゃんと出来てた…かな?」
「ああ、完璧だったよ?とても楽しかった」
「…ふふっ、凌空も沢山サポートしてくれてありがとう…」
「俺はほとんど何もしてないぞ?でもさ…?」
でもさ?と言葉を残した凌空は、そのまま僕の顎を手に取り、優しくキスをしてくれたんだ。
「んんっ…り、凌空っ…!///」
「…今日、料理を教えてもらって改めて感じたんだ…紡…?いつも疲れてるのに、美味しいご飯を俺のために作ってくれて、本当にありがとな…?」
「そ、そんな、ぼ、僕は凌空にもしあわせを…」
もう一度…
熱いキスを…凌空は僕にくれたんだ…
「俺は、どこの誰よりも沢山…お前から幸せを貰っているよ?これからも…紡のご飯で沢山…幸せにして欲しいよ…?」
僕の頭を優しくポンポンしながら、ちょっと照れながらも凌空は、想いを伝えてくれたんだ…
よかった…愛する人にも毎日ちゃんと、幸せが届いていたんだ…
確認することなんて、しなくたっていいけれど、想いを伝えてくれることは素直に嬉しいな…
「それと…」
「それと…??」
「今日の夜は、夜営業を休みにしよう…?」
「な、なんで?!」
「今月の売上なら大丈夫だ…夜の臨時休業ってのもまだ間に合う…いや、そこじゃなくて…俺さ、お前に…夜ご飯を作ってやりたいんだよなっ…///」
「今日は疲れただろ?…紡にそんな日もあったっていいんだよ…?な、紡?」
嬉しい…素直に嬉しいよ…?
…今日は凌空の言葉に甘えちゃおうかな…?
僕は、じゃあ…と凌空にそっと身体を寄せて、今日の夜を甘えてしまうことにしたんだ。
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