隙(あらば)自(作品)語(り)シリーズ第九弾ttE&ftE編
第六回こむら川小説大賞に投げ込んだ『to the END』と『死別ブロマンスを書いてほしい』の自主企画のために書いた『for the END』の解説であったり振り返りであったりをやっていく隙あらば自作品語りシリーズ略して『隙自語』シリーズの第九弾です。
こむら川さんについては前回触れたので『死別ブロマンス』企画を紹介します。こちらです。ひとつのテーマにたくさんの愛憎。
https://kakuyomu.jp/user_events/16817330660465074931
世に出た順番としてはftEが先になりますが、時系列順だとttEが先です。というのも、企画主の草森ゆきさんや読んでいただいた方々(ありがとうございます!)の感想に「なんで殺したんだろう……!?」とあったので「この際だからこむら川二作目で書いてしまおう!」と思い切ったわけです。
彼らの顛末はそれこそ平成版(※秋乃晃作品の世界観は平成時代に考えられた平成版と、カクヨムで活動し始めてから練り直された令和版があります)の頃から決まっていたのですが、こうしてみなさんに読んでいただけるような機会に文章にすることができてよかったです。別に自分の中で完結させておけばいいのならわざわざ書く必要もないのですが、自分の創作スタンスとして『自分に内在するキャラクターたちをインターネット上に残しておきたい』というのがあるので、今回は風車家の順番が巡ってきたんだなと思います。だから、タイトルが『for the END』であり『to the END』であるわけです。最後の部分を書いておく。
https://kakuyomu.jp/works/16817330660537724453
タイトルについてはもう一点。“for”には〜のためにという意味もありますが『誰の』終わりのためかというと、これは長編の『パーフェクト・ソリューション!』のほうを読まないとわかりにくいというか、読んでもわからないかもしれないのでここで書いておくと、風車宗治(風車総平、智司の父親)のため、です。智司の存在は宗治くんの崩壊の始まりなので……(なお、パフェソリュに智司や芦花さんは出てきません。これは物語の構造上難しいからです。パフェソリュを読んでください)。
小タイトルはクイーンの楽曲名で揃えました。風車家の名前の由来は矢車さんや天道総司(どちらも仮面ライダーカブト)なのでNEXT LEVELやFULL FORCEでもよかったんですが思いついたのがアナザーワンバイツァダストだったのでftEは『地獄へ道づれ』になりました。もう一人も死ぬので合ってますね。
今回偽アカシックレコード内での出来事なのでジョジョ的に「繰り返している」ってところも加味していいタイトルなのではないか。偽アカシックレコードについては他作品(※『パーフェクト・エディション!』を読むのが手っ取り早いですがエディションを満遍なく楽しむには『パーフェクト・ワン!』から『あのときのリテイカー』そして『パーフェクト・プラン!』を読まないとわかりにくい箇所があります)を読んでください。
https://kakuyomu.jp/works/16817330660598810266
ttEの前半部分の『キラー・クイーン』は、楽曲からの連想です。キラークイーンとだけいうとジョジョの吉良吉影が出てくる(さっきのバイツァダストといい)人が多いかもわかりませんが、元の『キラー・クイーン』はどんな男性でも射止める魅力的な女性(かなり婉曲的な表現になったぞ!)の曲なので、天平芦花という存在そのものを指しています。歌詞を書くと怒られるので各自調べてください。
後半部分は『Teo Torriatte』と『愛にすべてを』で悩んだんですが後者にしました。兄の婚約者たる芦花さんと手を取り合うのは道徳上まずいのですが、このラインを超えた先(めちゃくちゃぼかしてます)につながるのが『for the END』になります。兄貴ぃ大好きな智司を誘惑したら(兄貴ぃへの想いと倫理観とにやられて)こうなります。ここをちゃんと描写するかどうか検討したのですが、こむら川というパブリックな場では控えることにしました。書くとしたらこそこそ書きます。
風車兄弟も芦花さんもみなさまから好評で嬉しいです。やったー。作品の巧拙を褒められるのももちろん嬉しいのですが、このキャラクターがよかったと言われるのもすんごい嬉しいので、自分への感想に悩んだ人はこのキャラクターがよかったを伝えていただけたらなあと思います。
見た目は平々凡々だけど家事万能で都内戸建の持ち家があり、働かずとも悠々自適に暮らしていける財産はある風車総平32歳。特撮オタク。
総平を兄貴ぃと慕う引きこもり美青年の弟、智司が23歳(能力者なのですが、今回はこの要素について描写しているとバチクソ長くなるので割愛しました。ストーリーの本筋とも関わってこないので)。
風車兄弟の父・宗治の親友にしてふたりの保護者代わりでもある作倉卓、に総平を紹介された天平芦花。年齢……? 智司よりは上で総平よりは下です。
特に芦花さんの反響が大きかったですね(ありがとうございます!)。エセ関西弁のファッションセンス壊滅女さんです。少なくとも自分はそのつもりで書いているのですが、今回『平成ギャル』や『陽キャ』と言われまして「そうなんか!」となりました。自分の見えていなかった側面が見られてよかったです。
芦花さん視点でいえば、芦花さんは面食いなので智司のほうに行くと思います。行きました。作倉がそこまで読めていなかったかというと、作倉としては「天平さんに適当な相手を見繕えば男漁りをやめるのでは」と考えていた節はあります。やめません。芦花さんの評価がガバ。そういう子です。
様々な要素が悪い方向でピタゴラスイッチした話でした。
(以下、講評を読んでから加筆します)
ピタゴラスイッチしてなかった。紹介部分で終わってしまった、という印象を与えてしまっていたので、ここは『逆境』というテーマを活用して芦花さんには智司を襲ってもらうべきでしたね。控えずにいけるところまでいってしまったほうがよかったのかも。そのほうがエンタテインメントとして面白かったかもしれない。他の方の作品になりますが、姫の寝取られ? 疑惑の短編を読んで余計にそう思いました。提出順が逆だったらNTRタグ付けて強行策を取ってました。童貞は守られたのである。
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