玉石混淆が並ぶ婚約破棄された令嬢のシンデレラストーリー(ざまぁ付)の中でも、萎れてしまった蕾が愛をもって大輪を咲かせてゆく過程が読んでいて心地よい作品です。なにより、ヒーローの美丈夫であることよりも、筋骨隆々で逞しさを感じさせる表現が良く、ちらりと覗く初心な乙女のような可愛らしさとギャップにキュンとする主人公に思わず同意したくなります。