第32話 チートイベント終了

不意に襲ってきた衝撃に意識が途絶える。クラクラと意識を失いながらミヤの怒った姿が見えた。(あ、またやっちやった)そのまま意識を失う。


目が覚めると医務室にいた。ミヤが怒った顔で見ている。

「こら仁。あんた、何やらかしたか分かってんの?だから自分をコントロール出来るようにしなさいって、いつも言ってるでしょう」


「ごめん」昔お姉ちゃんにも良く言われてた。大切な人を守るには自分ちゃんとコントロールしないと駄目だよって。優しく教えてくれたっけ。


やっと落ち着きを取り戻し各方面に謝罪する。国井大統領と菊田大臣に呼ばれて居ると言われ君島警視監の部屋に行く。


部屋に入ると国井大統領と菊田大臣と君島警視監、光 光宗会長がいた。


「すみませんでした。自分を見失いとんでもない無いことをしてしまいました」頭を下げる。

4人が顔を見合せ、何か問題が合ったかの?わしらは素晴らしい試合を見ただけだと言ってごまかされた。


国井大統領から「君のことは何度も君島から聞いている。回りの官僚を黙らせてくれた時はすっきりとしたよ」と言われ、


光会長からは「家のみつるが失礼なことをした、申し訳ない。良ければ今後ともみつると仲良くしてやってほしい」と言われ、


君島警視監からは「今回はみな、いい修行にはなっただろう。このところ生徒達は回りからちやほやされた勘違いしていたからな。それと丹波の腕はちゃんとくっついたから心配するな」と言われる。


また問題の種を撒いてしまった。そう思い落ち込んでしまった。


翌日、教室に入りみんなに謝罪した。特にマミは何も関係無いのに傷つけてしまった。

「本当、今度責任取ってよ」マミが怒ってます。

「ご、ごめんなさい」すでに180cmも在る大きな体を縮めて謝る。

「それでみんなと話した結果、私達全員を強化して欲しい」

ホへ、そんな事で良いの?思わす顔をあげ「そんな事で良いの?」


マミが?って顔で言って来た

「いいよ。教えてくれるの?」


「もちろんそんな事で許してもらえるなら」嬉しさの余りマミを抱き抱えてくるくる回ってしまった。


ハ、ミヤさんに光先輩も…ど…どうしよ怒られる・・・・

「何か面白そうな話しをしてるね私も混ぜてもらえるか?」

「ふむ。それなら私の家のみんなおいで、招待するよ。それに訓練するならそれなりの場所も必要でしょ」光先輩がノリノリで話しをする。


志島 宮 視点


私が特機の隊室で事務作業をしていると仁が暴走を始めたと無線連絡が入った。


どこのバカよ! 暴走させたのは。真剣に腹が立った。何事も無い事を願いながら運動場に駆け出した。


何時だろうか? 特機の先輩だった男が仁が親しかったお姉さんの事を馬鹿した事があった。その時、仁が怒りだした、あの大人しい印象がガラリと変わってしまった。


特機の隊員も戦闘経験が豊富で簡単に負ける訳が無い。誰もがそう思った。だが仁の力は私達の想像を越える強さがあった。


馬鹿にした隊員が突然倒れる。体の中心が切り裂かれ意識もなかった。他の隊員が止めに入るが真空の刃にやられ誰も近づけなくなっている。


薫小隊長が現場に駆けつけて仁に声をかけるが仁は手を止める様子もなく近くいる別の隊員に襲い始める。


襲いかかられた隊員も能力者で能力を使い応戦してはいたがレベルが違い過ぎた。石を腕のようにして仁の攻撃をかわしていたが仁のバイブレーターの能力で大きな石が砂のように壊されて行く。


その時仁の叫び声が聞こえた。

「てめえらに、人をばかにする資格なんかねー。俺の大切な人を馬鹿にした奴は全員殺す。お前も覚悟しろ。簡単に死ねると思うなよ」


仁が目の前の隊員の頭をつかんだと思うと隊員が血を吐いて倒れる。


仁の手が離れたのを見て間に入る。私は大丈夫。そう自信があった。


「ミヤ、お前も俺の事を馬鹿にするのか? 馬鹿にするなら容赦はしない」


「私は貴方を馬鹿にになんかしない。でもこれ以上はやったら駄目。仁はもう少し自分をコントロールしないと駄目だよ」


仁が悲しそうな目をする、そんな悲しそうな目をするとこっちまで悲しくなってくるよ。仁を押さえようと近く前に他の隊員が取り押さえた。


私以外の隊員が押さえたのが不味かった。仁がまた暴れ出し取り押さえた隊員が仁の能力で全身を裂かれて倒れ込んだ。


思わず仁の顔の前で小さいボマーを爆発させる。

パンパン


仁の顔が一瞬戻ったように見えたが駄目だった。また暴れ出した時、とっさに仁を抱き締めた。

「仁、駄目でしょ」


そう言うと仁の動きが止まりその場に倒れてしまった。その後、負傷した隊員は病院に運ばれ仁は医務室に運ばれた。


もちろん目を覚ました後は仁を説教してやった。


反省仕切りの仁に伝える

「私は貴方の見方だよ、でも今日は、やり過ぎ。ちゃんと自分をコントロール出来るようにしようね」


そう言って抱き締めると私の胸の中で泣きながら謝っていた。

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