第31話 チートイベンド 丹波先輩

「お前どんな訓練を受けている?私も気づかなかったぞ」言ってきた。


その後、落ち着きを取り戻し護衛のしおりさんと、たつおさんを紹介してくれた。

この2人は元々光先輩の私設の護衛らしく執事のような事も兼ねているらしい。さすがVIPは違います。


光先輩から今度家遊びに来てほしいと言われる。護衛を2人も助けてもらったお礼に是非にと言ってきた。取り敢えず丹波先輩との対戦を終えた後にと約束しているその日終える。


次の日2年の指手 登教官が訪ねて来た。何かと思うと三崎副教官に付いてだった。俺もやりすぎた所があり反省していると伝え事なきに得た。指手教官有り難う。やっぱり話しがわかる人が一番ですね。


10月5日、丹波先輩との対戦の日が来る。この日は臨時休校になった。理由は、日本国大統領 国井 正一と国務省兼消防省大臣菊田 義次。光グループ会長兼社長 光 光宗が見学に来ることになり警備情報の理由で休みとなった。実はこの3人は君島警視監と同期らしく、親友らしい。


対戦場所は俺の希望も有り外の訓練場が選ばれた。少し前に光先輩から、丹波先輩は本物だとアドバイもらった。アドバイスがあっても無くても勝てる気がしない。相性悪しすぎ。

客席をみると高橋先輩がいる「丹波あんなガキ、殺してしまえ」って言ってます。誰かとりおさえてくれませんか?


三年生 筆頭 丹波 実(タンバ ミノル)は現在最強と言われる存在で、能力は発電、及び放電。現在、世界で必要とされる電力を1人で1週間分を発電出来るように言われる人物、勝てる気がしてこない。


高梨教官が丹波先輩を連れて来た。今回また高梨教官がレフェリーの勤めるらしい。

前回同様のルール説明がある。俺が碁石を高梨教官に渡しこの碁石のしよう許可求める。国井大統領から碁石のチェックをしたいと申し出が合った。高梨教官が碁石を渡す。少ししてからしよう許可が降りた。

碁石を中立な立場の光先輩に預ける、利用したい時に取りに来るとの伝えた。


空気の揺らぎを上空から感じる。ドローンが空中を飛んでいる。おそらく撮影用だと思われる。


空を気にしていると、真上から雷が落ちる。かなりの衝撃があった。丹波先輩が涼しい顔をしている。

「丹波先輩、質問良いですか?なんで俺と対戦が必要だったんですか?」

「理由か!そうだな。色々面倒くさくなってね。高藤に丸投げしようと思っただけだよ。三年生の筆頭は面倒な出張が多くてな君が俺と互角の戦いを魅せてくれたらその殆どを君に任せられる」


「なんか、面倒くさそうですね」


「ああ、はっきり言って面倒だよ。三年生の後半だし、彼女とゆっくりしたいよ」


「爆弾発言ですね。そんな事なら俺より次席にお願いしたら良くないですか?」


「無理だな、あいつは俺より面倒くさがりだ、ちなみに次席が俺の彼女だよ」さっきから爆弾発言多すぎです。丹波先輩の回りを電気が覆う。戦闘準備が出来たみたいだ。上からでは無く直接的に雷が飛んで来る。


話しには聞いていたがこれが雷帝か!者が違う。こぇ~!おまけに縦とか横とかから雷が飛んで来るし、自然の法則無視しているよ完全に。


それにしてもドローンがうるさい、上の空気の揺らぎを余計にわかり難くしてくれる。少しこっちから攻めるか。地面の小石を拾うと高振動の状態にして、丹波先輩に投げる。電気が小石をはじいて石が飛ばされ上を旋回していたドローンに当たる。複数飛んでいる内の1機に当たり、落ちてくる。ひょっとして丹波先輩を嫌いのかな。


そうに思い複数持って小石か拾いと高振動の状態にして投げつける。やはり体の前で弾かれる。また一台のドローンが落ちてくる。やっぱり嫌い何だ。思わす 確信した。


ドローンが落とされ、政府関係者の動揺のが伝わって来る。そんな中、特大の雷撃が来る。上空と横から飛んで来て、空中で雷の十字が出来る。衝撃の強さに吹き飛ばされた。


光先輩の前に飛ばされて、なんとか立ち上がる、衝撃の影響で意識も朦朧としているなかで。光先輩が近付いて来ていきなり平手打ちされる「おい、高藤。この不甲斐ない戦いかたは何だ。貴様に負けた私はこんなていたらくな奴に負けたのか。不愉快だ。貴様がこんな体たらなら私が丹波と戦う。私のプライドが許さない」


プツッ、なんか切れた。あんたら何様だ。プライド、面倒くさい。いい加減にしろ!!!ゆらゆらと揺れるように立ちあがる。もう無理です。こうなったら僕止まりません。


「みつる。いちいち口出しするな」

「は、はい」何かしおらしく返事が帰って来た。


「はあ~面倒くせぇ。何がプライドだよ、何が面倒くせぇだよ。この学校の奴は少し素直になったほうがいいぞ。てめえらの事なんか何か関係ねぇよ、面倒くせぇ事ばかり押し付けやがって」


特機の面々が騒ぎ出す。「盾準備、要職を完全方位しろ」慌ただしく動き出す。薫小隊長の声が聞こえる「まずい、高藤がああなると誰にも止められないぞ、大統領と大臣、光会長は死守しろ」


「みつる。お前、俺の本気見たいって言ってたな。今見せてやる。後悔するなよ。それと丹波、あんたにも見せるよ後悔するなよ」

「ふん、どうでもいいが俺は先輩だぞ」


「先輩風吹かせるなら俺に勝ってからにしろ」

バイブレーターが強力に動き辺りの空気が揺らぎ丹波の回りの雷が全て消える。空気の揺らぎが大きく、上空を飛んでいるドローンが全て操縦不能になった。上から全てのドローンが墜ちて来た。


相手の能力を打ち消すには、通常相手より数段能力が強く無いと出来ない、が今回消したのは俺の能力障害だ、力関係に関係無く消す事ができる。ま、非公開の能力なので余り使えないけど。


大統領の回りが戦いを止めるようにと騒いでいる、ドローンを使った録画が出来なくなったせいだろう。先におとなしくしてもらおう。


大統領の近くの官僚達に近付ずく、離れているとうるさいが近くには来た途端に静かになる、そんな取り巻き連中を押さえ、バイブレーターをかけ心臓の動きを弱める。もちろん殺す気はさらさら無い。少し大人しくしてもらうだけだ。官僚達が苦しみ出し動け無くなる。


何故か国井大統領だけはその様子を嬉しそうにみていた。


元の場所に戻る。体全体に高出力のバイブレーターかける。体全体がブンと音と共に揺らぎ出す。両手を広げ両手の中に真空状態を作り出す、雷帝の能力が有れば防ぐ事が出来ると思い丹波先輩に飛ばす。ギャンと激しい音がなり、右腕の肘から下が飛んでいく。


丹波先輩が自分の腕を電力で焼き、出血を止める。

「あんた、こんなんもよけれないのか?負けてを認めたら。許してやるよ」


官僚達の護衛が銃を構え割って入って来る。

「国井大統領、こいつら処分して問題無いか?」

「構わん、高校生に負ける奴など、雇う意味もない」国井大統領がはっきりと言い放つ。


体の回りに真空を複数作りだし、囲んでいる護衛に真空の刃を向ける。ギャン、ジュ、ガキャンと音がした後、護衛が倒れる。護衛が倒れる際にパンパンと乾いた音が聞こえるが玉が当たることはなかった。刃防ジョッキのお陰か倒れた護衛は腕と足が切り裂かれた者も居るが命に別状はなさそうだ。護衛が全員救急搬送される。俺からしたら知ったこっちゃない。


丹波先輩がにらみつけながら問いかける「この能力はバイブレーターじゃあ無いだろう」


「はあ~相手の能力も理解出来ずに適当なことを言うな。あんた本当に三年の筆頭か?

能力は紛れもなくバイブレーターだよ。バイブレーターを極限まで高めると空気を切り裂く事が出来る。これはその応用だよ。そんなこともわからん奴に対戦申し込まれたのか、むかつくよ」

何か余計にイラつく。こんなくだらんことまでさせられてるの


体の上下左右に真空を作りだし、丹波先輩に向けて飛ばす、雷攻がほとばしる。真空の刃と雷撃がぶつかり合う。ギヤン、バリバリと爆音が鳴り響き雷が消える。丹波先輩の前にマミと光先輩が立って丹波先輩をかばった。2人共、制服がボロボロ状態で真空を耐えた。流石は硬質化と身体強化、このくらいはしてもらわないと。


「何だ、お前達も俺の前に立つのか?どうなるか分かってやってんだろうな?まあ、みつるにはこうなった責任は取ってもらうがな」


2人が悲しそうに立っている。歩き出すと突然俺の前でちいさな爆発が起きた。意識が途絶える。クラクラと意識を失いながらミヤの怒った姿が見えた。(あ、またやっちやった)そのまま意識を失う。


目が覚めると医務室にいた。ミヤが怒った顔で見ている。

「こら仁。あんた、何やらかしたか分かってんの?だからコントロール出来るようにしなさいって、いつも言ってるでしょう」

「ごめん」昔お姉ちゃんにも良く言われてた。大切な人を守るには自分ちゃんとコントロールしないと駄目だよって。優しく教えてくれたっけ。

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