第30話 光 みつる 2

「気にするな。私に勝ったんだ。もっと堂々としろ。ほとんど同年代の奴に負けた事が無いのにな」

なんか思い積めた顔して大丈夫だろうか?


「レム。私はお前のハーレムに入れてもらうぞ」

なんか可愛い顔です爆弾発言してません?それも上から目線で。


不意に倒れ来んで来た。思わず抱き抱える、高梨教官が来てい医務室に連れていくように言われる。


お姫様抱っこして医務室に向かう。さらにヤジが酷くなる。もうこのイベント参加しねぇ。そう心に決めた瞬間だった。


医務室に行き、ベッドにおろす、医務官の話しだと能力の使いすぎと診断。少し寝れば良くなると言われた。医務官にお礼を伝え横に座る。


入り口のドアをノックする音がら聞こえドアを開ける。薫小隊長と恰幅の酔いおじさんが来た。薫小隊長に敬礼する。


「この方か光君のお父様だ」薫小隊長から紹介を受ける。恰幅の良いおじさんに敬礼する。


「君は先程対戦していた子だね」と鋭い眼光でこっちを見る。


「はい、高藤 仁と申します。本年1年 筆頭をしています」


「そうか、君が高藤か!!!!!」なんか怖い顔します。なんでしょうか?


「娘から時々話しは聞くよ。所で娘はどうだった?」


「はい。すごく強いです。正直2度程死ぬと思いました」正直に答える。


「そうだろう、そうだろう。ま、何だ。君も時間が有れば家に遊びにおいで、それと何か困った事が合ったら何時でもここに連絡して来なさい」


そういって名刺をもらう。光先輩のお父さんと薫小隊長が医務室から出て行く。


名刺を見ると光グループ会長兼社長 光 光宗と書いて有ります。


光グループは車、装甲車、ヘリに飛行機、電車等の総合メーカーで世界一位のトップシャアを誇る大企業グループ。


そのグループの代表が光先輩のお父さんなの?俺対戦して良かったの?どうしよう…?


光先輩が眼を覚ました。先程、お父さんが来ていた事を伝えると素っ気なく、そうかと返事された。


「さっきは完全に負けたな。正直、私相手に真剣に戦ってくれる奴もなかなかいなくて、お前で良かったよ」


「先輩、色々知っていたら俺もやりたくなかったですよ。

でも親が問題で手加減されるって嫌ですよね。何かそこだけは分かります。俺もデパート崩落事件の生き残りって、言われて変に特別扱いされて傷つきましたから」


「ふふ。悪かったな」

「先輩、今日1番可愛い顔で笑ってますよ」


「お前、女の子には何時もそんな話し方してるのか?」え~、怒られた。ごめんなさい。

「そんな事無いです・・・」しょぼんとしてると「有り難う」照れくさそうに言われた。


ふと違和感に気づく。気配を消して近付いて来る。ドアから約5m、空気の揺らぎから3名だ。俺の変化に光先輩が気が付き、顔付きが代わる。残り4m、変化無し、3m、2m、臨戦態勢を取る。訓練の賜物だなとしみじみ思う、1m雰囲気が変わる。ドアの外がざわざわしている。


光先輩が俺をなだめると「しおり、たつお入って来なさい」と声をかける。

「ハイ」と声がきこえドアが開く。スーツ姿の2人の男女が入って来た。


いや、3人だ。姿は見えないが、空気が揺らぐ。向かって左壁際だ。


咄嗟左に回しげりを中段に打ち込む。手応えあり、かすかに人の左腕が見える、腕を取り、相手の体を左下に倒し手首を返し間接を決めて背中に足を落とす。光学迷彩が取れ姿が見える。


2年 副教官 三崎 香が地べたに倒れている

「離せ、私は教官だぞ」


「すみません三崎副教官、光学迷彩のまま侵入してくる人に敬礼するようには教育を受けてません。何故こんな事をしてのか教えて頂けますか?」


「ふざけるな。教官のすることに文句をつけるな」

骨が折れるギリギリまで手首をひねる。三崎副教官が苦しそうにうごめく。


「はい~そこまで」薫小隊長と高梨教官が入って来た。


薫小隊長に「高藤、放してやれ。三崎納得いっただろう」


なんか俺が勝った事が気に入らないらしく俺に挑戦するために忍びこんだらしい。この学校は変態しかいないのか?


三崎副教官を見ると俺に殺気に向けて来た。思わず顔を蹴りあげる。


「三崎副教官。殺気を向けないで下さい。たとえ上官であっても、殺気を向けて来た者は殺せと教育を受けています。これは最終警告です」


三崎副教官が震えながら「悪かった」と言ってきた。押さえている手を薫小隊長に預け三崎副教官から離れる。


その後三崎副教官を連れて2人が出て行く。俺が光先輩に謝ると光先輩が驚いた顔で


「レムは特機でどんな訓練を受けている?私も気づかなかったぞ」言ってきた。

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