第29話 チートイベント 光 みつる

俺達の会話の最中に高橋先輩が医務室にはこばれて行く。うやむやのまま終わってしまった。


光先輩が来て「高藤、私と勝負してくれ。お前と戦って見たくなった」


ホヘ、いやいやいや。


「光、がんばれー。光なら負けないよ~」ちょっと間宮先輩、煽らない。


「待て、光、僕も対戦したくなった」

丹波先輩?どうなってんのよこの学校。


結局、光先輩が9月28日、丹波先輩ご10月5日に対戦となった。


なんで? この学校変態しかおらんのか?だいたい、どんなゲームでもラスボスは最後まで出てくるもんでしょ。何でこんな初っぱなから出てくんの?


この日の夜、自宅にて。

ミヤとハマが来てひとしきり暴れたくれた。特にハマさん酷い。人のパンツ出してミヤに渡して今度、プレゼントこんなの良くない?なんて。俺、未だ高校生ですよ。恥じらいってもんを持ってんですよ。


「ハマ、ちょっと聞いていいか?、このイベントに他の学校の異能科の生徒が乱入したりしないよね」


「数年前に1度会ったな。関西の私立の学校から申し込みがあったぞ、10月中は受付るから連絡あったら教えてやるよ」

来ない事を全力で祈ります。


また身長が伸びて制服を買い換える事になり指定のお店に来た。身長を図ると180cmになっていた。伸びた、たった2ヶ月位で20cmも伸びた。制服高いのでこの辺で止まってくれると嬉しいね。


光先輩と対戦の日が来た。この日は朝から周りが騒がしく対戦場所もグランドではなく、観客席が有る武道場を使う事になった。初めて武道場に入る。大きさがテニスコートが2つ分位は有るだろうか結構おっきい。下は板間でかなり固い。それにしても観客多いな。


光先輩は身体強化、超速移動を使うファイタータイプ。俺の能力を考えるとちょっとやりずらい人だ。


光先輩が来た。制服姿だけど良いのかな?まぁ俺も体育着だから人の事は言えないけど。


光先輩と中央で向き会う。何故かハマさんが出て来た。ハマさんがレフェリーらしい。試合のルール説明を受ける。


「どちらかが戦闘不能、もしくはギブアップした場合。レフェリーが戦闘不能と判断した場合に試合が決する。


武器については自分の能力に付随するものはしよう可能。それ以外は不可とする」


「高藤、先輩だからといって前回のような手抜きは許さん、それと光が可愛いからと言って戦いの最中に口説くなよ」


「大丈夫です。高梨教官と違いますから」


「私も問題無い。これでも強いと自覚している。それと高藤、前回は実力に差がありすぎたが今回は全力でこい。ちなみに私は口説かれても問題無いぞ。但し私より強くないと話し自体聞かないがな」


光先輩と分かれ少し距離を置く。なんか失敗した気がする。離れるのは得策じゃないな。


対峙する相手は既に戦闘モードに入っているが動かない。様子を見てるのだろうか?


などと考えいると右前に空気の揺らぎを感じる、咄嗟に左側前に転がりながら出る。起き上がり元の場所を見ると光先輩が立っていた。

「驚いた、この1発で決めようと思っていたのに」


「怖いですね。全く見えない、どっから来るかわからないっていやですね」


「ふん。まだ余裕が有りそうだな」


そう言うと光先輩が2人になる。正面と右前にいる。


不味い。ふと後ろの空気か揺らいだ、振り向き様に殴られる。重力調性のおかけで何とか致命傷は避けられた。けどかなり痛い。


「なるほど、タフだな。だが逃げているだけでは私には勝てないぞ」


「そりゃどうも」

確かに攻撃しないとね。そう思い攻撃するも体をすり抜ける。攻撃も当たらないしどうしたら良いもんかね。


しかし、外野がうるさい

「女の子に殴りかかるなんて最低だー」「あんな奴、のしてしまえ」

「光、可愛い」


絶対アウエーだよね。


攻めあぐねていると右前に違和感を感じしゃがんで後ろに飛んだ。頭の上を光先輩のおみ足が通り過ぎて行く。


先輩の足、綺麗でした。って変態かな俺?


態勢を建て直し対峙すると光先輩が三人になっている。


「あの~、光先輩。三つ子なんて落ちは無いですよね?」


「心配するなそんな落ちは無い。それにこの状態を目にしただけでもたいしたもんだぞ。お前強いよ」


「はは、それはどうも」最近練習したばかりだけど使うか、上手く行くかわからんが。


重力磁場を光先輩の体の前に作る。重力調性をして瞬間的に距離を積める。速度を落とさず1人目に右ストレートを放つ。1人の先輩が姿を消す。


1人が消えるともう1人が出てくる。上手くいかないね。


しょうがない。もらう覚悟で行くか。

重力磁場を2ヵ所に限定、自分と自分の後ろに置く。


前に揺らぎを感じる、不意に左前から拳が見える、体を右に回転させて伸びきる前の腕を掴み体を入れてそのまま投げる、無理やり投げようとするが抵抗される、力任せに投げ飛ばす。


光先輩が背中から地面に落ちる、意識は有ったが能力の使い過ぎたろう動けずにいる。


「大丈夫ですか?体痛く有りませんか」

なんか心配です聞いてしまった。


「大丈夫だよ、起こしてくれるか?」光先輩の手を握り体を起こす。


外野からヤジが飛んで来る

「女の子を投げるなんてなんて奴だ。死刑にしろ」

「あいつを逮捕しろ。絶対牢屋から出すな」

「光良く頑張った。こんな変態なんか気にするな!」


俺やんなって来た。


「気にするな。私に勝ったんだ。もっと堂々としろ。ほとんど同年代の奴に負けた事が無いのにな」

なんか思い積めた顔して大丈夫だろうか?

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