第11話 キョウカの復帰祝い

晩御飯の準備が出来て、ご飯を前にしてハマが酒がほしいと言い出した。

「この家に酒はないから自分で準備してな」

「はぁ、酒飲めるわけ無いでしょう。非番でも呼び出しが来れば出動しないといけなのに!酒なんて年に数回しか飲めないよ」そう言い泣き出す。泣くようなことか?迷惑だよ。

「よしよし、ハマ私が成人したらその時は一緒にお酒飲もうね」ミヤが優しくハマをなだめる。

生徒全員が驚き顔を見合わせた。

「ミヤ、聞いてもいい?お酒飲めないって、ミヤ何歳?」代表して聞く。


ハマが酔いつぶれた親父のように「兄ちゃん、女子に年齢聞く何てなかなかやるねぇ。おいちゃんが代わりに教えてあげよう。ミヤちゃんは今年で19歳のぴちぴちの女子大生だよ」ミヤに抱きつこうとしたがさっとよけられる。ハマがだらしなくた折れ込む。


「あの聞いても良いですか?教官になるのは特殊部隊所属の幹部だけと聞きました。ミヤ副教官は年齢的にまだ巡査長待遇ではないのですか?」サトミさんが手を挙げて聞く。


ハマがムクッと起き上がり「ここは私の出番だな。ミヤの代わりに説明してあげよう。君たちも知っての通り君たちは国家公務員だ1.2年生が巡査、3年と大学1回生が巡査長、2回生と3回生が巡査部長、4回生が警部補待遇。卒業して正式に警部の扱いになる」

「だが、筆頭だけ評価方法が違う。順当に階級が上がる事は無い。筆頭だけ、どれだけ国家や学園に貢献したかで判断される。評価が低ければ巡査のままもあり得る。で、ミヤは1年生から三年間筆頭を務め多大な貢献をしたと認められ高校3年に警部補、大学一回生ですでに警部待遇だ。よって今回副教官としてこの学園に配属されたって、訳だ」

「ところで、変態クンにもチャンスが同じように有る。初日にタマキにも言ったが筆頭を手なずけおいて問題無い。駄目な奴なら捨てれば良い。上手く行ってご覧、金の沸く泉を手にするのと変わらないだよ。ジュフフ」俺の冷たい眼差しは気にならないらしい。


「あー駄目、ヒトシは私の物なの、それに駄目な奴でも良いよ。こうやって食事作って帰り迎え入れてくれたら私文句無い。私が養ってあげる」

そう言ってまた抱きついて来る。ミヤさん…発言が酷いです…

ミヤの発言に呼応するようにマミとサトミが「私も別にレムが働かなくても問題無いかな、帰って来た時に飛びっきり癒してくれたら文句無いな」そう言って何かを妄想している。


「ちょい。レムって、なんだ。私とミヤだけのけ者か?」ハマが正座してマミとサトミに聞いた。

「私達でヒトシのあだ名を考えました。流石に変態クンは酷いから」


「変態クンの何処が酷い?」ハマがわからないって、顔でマミを見る


「流石に酷過ぎます。確かにスケベだし、女にだらしない気もします。でもここにいるメンバーには凄く優しいです。少し強引ですがいいところも有ります。で変態改めハーレムクンにしたんですがハーレムはやだと声が出たのでレムになりました」


「はっは~(キラ~ン)マミあんた。手出されたね。この数日で変態クンが本領発揮したな。おのれ変態野郎、私の大事な娘に何て事してんじゃ。責任持ってマミも幸せにしてやらんかい(怒)」ハマさん…どうやっても俺の事、落としめないと気に入らないのね………。それにマミもって、もって何よ。


落ち込んでいるとミヤの爆弾が出た。

「ミヤさん、今は出す場面じゃ無いと思います。僕、何も…」爆弾が目の前にる。やっぱり他の方には見え無い様です。


「ミヤさん、私に爆弾出すのはどうしてかな?私は皆のお母さんだよ。お母さんに爆弾出すことはないでしょう」ハマも慌てている。よしもっとやってくれ、いつも俺ばかりだから!!思わす心の中で叫ぶ。


「ねぇご飯冷めるから食べよう、皆、今日は私の復帰祝いまでしてくれて有り難う。レムもマミも買い物まで行ってくれて有り難う」キョウカにそう言われて皆、我に帰る。それからは何事も無かったように女子トークに花が咲く。時おり俺んちなのに何で俺がいずらい。そう思いながらも穏やか時間が過ぎた。


テレポーターのサトミが女子全員を寮に届けてくれた。ハマがいそいそと帰る準備をしていた。


ミヤが近づくと今日何かあったの?と寂しいそうに効いて来た。

「何も、無いよ。キョウカの復帰祝いの買い物にマミが付きあってくれたかな、買い物行って戻ってからあいつら集まるまで殆ど俺1人で飯の準備してたし。マミがこんな広い家都内に有るんだって言って勝手に家のなか探検とか言って何かしてたけど、家ついて30分したら皆来たし」

「そう!!」何か嬉しそうですが?


「ミヤ、キョウカの事、もう少し見てあげてな。何かトラウマとかになりそうで可哀想だから」


「ほんとハーレム体質だなお前(怒)」俺、何か怒られる事しましたでしょうか?


28かっさいよてい

翌日「なあ薫。高藤をどう思う?」


「どうって、お前の方が良くわかるだろ高梨。って。大体何でお前が特機に来て、茶すすってんだ」


「まあ、固いこと気にするな。フケるぞ」


「で、高藤の何が気になってんだ?」


「高藤の周りにいる、最悪の世代がみんなあいつに熱を上げる。あいつひょっとして2つ持ちか?どう思う?」


「間宮の身体検査は何か出たか?」


「なんも。スケベだって言ってた」


「間宮が高藤をスケベだって!!!」薫小隊長が難しい顔をして考え込む。

「オイ、間宮を見張れ。あいつ何か隠してるぞ、身体検査で適当な事を言った時は何かかくしている時だ。今回ははっきりと俺達を騙した。何かやらかす可能性が高い」


何、怖い顔してんの?「何か心当たりが有るのか?」


「有るも何も間宮は最悪の世代だ。そして志島と同じあのデパート崩落事件の生存者だ」


「なあ!!!待て待て。野々瀬 真美と佐藤 橋架も最悪の世代だ、おまけにデパート崩落事件の生存者っておまけに付きだ」ま さ か

「こんなに最悪が揃うって高藤が奴らを引き寄せたのか?だが何の為に?」


「なあ。これは可能性だが、最悪の誰は他の最悪の世代を求めたり、憎んでりしたら、あいつら自分達から呼び合うじゃないのか?あくまで推測だけど」


「その可能性は捨てきれないな。もう一つ問題が有る。最悪は高藤の前だと能力が増加する。もしかすると高藤の力が流れる可能性があるかもな」


「は、嬉しく無いね。お前は間宮をとにかく見張れ。俺は君島教官に相談する」

「ハァー。嬉しく無いよ、またお前とバディ組むのか?」

「だよな。何とかしてそれだけは避けよう……」


薫 要と高梨 浜この2人は先の能力大戦で日本に勝利をもたらした言わば伝説となった2人だ。能力者の大国 オーリエ、能力開発で最先端を行くアメーリアこの連合国にたった2人で挑んだ。一年に及ぶ戦闘の結果、両大国は戦力の3割無くし日本に平和条約と休戦交渉を提示してきた。沢山の返り血で赤く染まった2人は赤の悪魔と世界から呼ばれる事になった。


「薫、何かわかったら教えて来れ。それと…嫌だけど…志島の事、監視してくれ」


「志島より高藤だな。あいつを押さえる事が最良だろう」


「そうかも知れんな。今の志島は高藤ひとすじだ」


「わかった。今日俺と面談を設定してくれ、理由は何でもいい。上手くいけば高藤を使ってあいつらまとめて管理してもらう」


「わかった。何とかする」


自宅のエントランスでミヤにあった。ミヤがハマが先に出かけたと怒っている。何も無ければ朝は一緒に学園に向かうらしい。俺が一緒に行こうと声をかけたがハーレムは嫌いと怒って行ってしまった。何か怒られてますが私は何をしたのでしょう?べつに付き合ってる訳でも無いのに…。いやこれがアオハルってやつか…って、無理するのは止めよう。


学校に向かう途中のコンビニにミヤがいた。覗くと弁当選びに困っていた。

こっそり近づき勝手に弁当を手に取り「今日の昼はこの弁当かな?昨日ちょっとこってりだったから少しあっさり目も捨てがたいよな」そう言ってミヤの顔を覗き込む。ミヤがじゃそれにするといって弁当を持ってレジに向かう。教官と生徒は入り口が違う為コンビニで別れた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る