第3話

 学校に着くと、友人の健二が僕の机に腰掛けていた。

「今日いつもより遅かったじゃん、どしたの」

「いや特に、寝坊しかけた」

「珍しいね、お前も俺らの仲間入りって感じかな」

そう、僕はいつもは早起きなのだ。自然とアラーム前に目が覚め、クラスの誰よりも早く登校し、宿題は朝に済ませてしまう。なので今日は宿題が終わっていない。

「今日もお前のノート期待して待ってたのに……」

「あんまあてにするなよ、頭が悪くなるぞ」

「もう悪いからなんもかわんねーや、ハハ」

 僕は急いでノートを開き、宿題を確認し、そして苦い顔をした。これは30分くらいは最低でもかかるな……。チャイムが鳴るまであと15分、間に合わない。仕方ない、今日は諦めて授業中にがんばろう。


 程なくして教師が入ってきた。朝礼をして、数学が始まる。数学は得意なので、とりあえず英語の宿題を始めることにした。こっそり開いたノートにペンを走らせながら僕はふと窓の外を見る。そこはいつも通り、校庭があり、体育が行われている。そして空を見ると。


 「あれ……?」

僕は驚きのあまり口に出してしまった。

「相崎、何かしたか?」

教師に声をかけられてしまった。僕は急いで今の問題を確認して、

「なんでもないです」

と答えた。


 あてられて問題の解答をしてから、僕はまた外を見た。さっき驚いた何かは消え去っていた。

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