第26話 スポ根特訓! 

 柴崎家 ヲタクの部屋


優樹「あれ? 将吾君、ボク倒れちゃたよ? 大丈夫かな?」


 優樹がディスプレイに映る倒れた自分を見て、心配そうに俺に話しかけて来た。


俺「あのさ優樹、お前がどうしてもこの先どうなるか知りたいなら今から本屋行って原作漫画を買って来るけど、ヤッパリこーゆーのは毎週土曜日の朝9時にドキドキしながら見るのがベストだと俺は思うぞ。」


優樹「え? う〜ん、そうかな?」


 腕を組み小さくてかわいい頭をクリクリさせて悩む優樹。

 原作漫画やアニメには無い仕草を見て、俺は軽い驚きと感動を覚えた。

 

 メチャメチャかわいいぞ優樹!


優樹「うん! そうだね! どうなるのか気になるけど、来週の土曜日が来るまでボクは待つよ! その間にボクは今よりズットズット強くなるんだ!」


 力強く答える優樹、コレから少しづつで良いからアニメとは違った表情やアクションを色々俺に見せてくれ!

 

バロン「それでは我が主、そろそろ上がったレベルのチェックとアイテムなどの整理を致しまする。

 こちらに受け取りの了承を。」


ーーーーーーーーーーー

[ プレゼント ボックス ]

…初レベル アップ ボーナス…


スキル シードx1

ガチャチケx1


[ ]一括受け取り

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 一括受け取りを押して、全て倉庫に送った。

 やっぱりレベル アップ ボーナスで[ スキル シード ]が出たのは良かったな。

 早速優樹に必殺技を覚えてもらって、ダンジョンでリアル [ フェニックス シュート ]を見てみたい。


バロン「それでは、これが我が主のレベルアップ後のステータスに成りまするぞ。」


ーーーーーーーーーーー

柴崎 将吾 Lv2(+1up!)


HP…………38/38(+2up!)

MP…………43/43(+4up!)

状態………良いんでねーか。


腕力………17(+2up!)

敏捷性……14(+1up!)

持久力……18(+1up!)

器用度……24

知力………31

幸運値……34


…アクティブ スキル…

クリエイト ゴーレムLv1…MP12

リペア ゴーレムLv1………MP5


…パッシブ スキル…

ナチュラル スキン

表情(喜怒哀楽)

発声(cv)

ーーーーーーーーーーー


 能力は確かに上がっているが、1〜2ばっかりだな、出来れはもう少し上がってほしい。

 あと、この状態値の間の抜けた表現はホント何とかならんかな?


バロン「我が主、レベルが上がっても基本的にはステータス値は上下致しませぬぞ。

 今回、体力的なステータスが上昇したのは、ここ数日ダンジョン内を歩き回られて、それが我が主の運動になっていた、と見るべきでありますな。

 これからも我が主の運動不足解消の為、引き続きダンジョンを徘徊なされるのが良いと思われますぞ。」


 俺の能力値の上昇は単に、裏山にあるダンジョンで歩き回ったから運動になった、と言う事か?

 確かに今まで仕事はリモート ワークで、仕事用デスクとトイレとベッドを往復する生活だったが…ダンジョン アタックが運動不足解消って…余りにも世界中に居る冒険者さんに失礼だろ俺。

 う〜ん、でもまあしかし、レベル アップしてもスーパー超人にはなれないのが少し寂しいかな?

 ちなみに、指輪(+10MP)は外してポケットの中である。


バロン「そしてこれが倉庫内一覧でありますぞ。」


ーーーーーーーーーーー

[ 倉庫 ]

…宝箱…

虹宝箱x1


…ジェム…

微小…………2676


…アイテム…

ポーションLv1x3

エリクサーLv3x1


…スキル…

スキル シードx1

バーサーク 盾技 斧技 拳技


…ガチャ…

ガチャチケx3

ーーーーーーーーーーー


 スッカリ忘れていたけど虹宝箱(レジェンド)持っていたな…開けるのにはジェムが3000個必要だったかな? まあ今はジェムが足りないのでどうしようも無いか。

 取り敢えずガチャチケ3回して見るか。

 ………結果、ポーションLv1 3個ゲット、まあ良しとしよう。


バロン「それでは、娘子にあのフェニックス シュートなる必殺技を伝授致しまするので、コチラにチェックを。

 魔導書にサラサラサラ〜っと。」


ーーーーーーーーーーー

[ ]フェニックス シュート


技の取得に微少ジェム…300個必要

アクティブ スキル

発動に必要なMP…8

攻撃力= 腕力+敏捷性

クリティカル発生率アップ

ーーーーーーーーーーー


 あれ? 微小ジェム300個だけ? 今回スキル シードは必要無いのか?

 あと、一度で8MP必要か…本当にとどめの一撃に使え!…だな。

 よし! 躊躇わずチェックだ!

 

バロン「この技は、レベルが上がる事に攻撃力が上昇する技では無く、腕力に敏捷性を足したものを攻撃力とするものでありますな。

 それにクリティカル ヒットが上乗せされれば、かなりなダメージとなると思われますぞ。

 そして、これが娘子の新たなステータスでありまするぞ。」

 

ーーーーーーーーーー

天河 優樹

cv 金澤 華


HP…………41/41(+2up!)

防御力……27/27(+2up!)

腕力………32/32(+3up!)

敏捷性……45/45(+3up!)


…アクティブ スキル…

フェニックス シュート(仮)……MP8 (new!)


…パッシブ スキル…

剣技Lv2

ーーーーーーーーーーー


 フェニックス シュートの後ろに付いてる(仮)って何だ? あと全体的にステータスが上がっているぞ? 必殺技を覚えたからか? それともアニメを観たからか?

 俺もステータス アップのために何か必殺技をマスターしようかな?………ドロップ キックとか。


バロン「見たところ、どうやら娘子は完璧に技を習得しておらぬようですな。

 しからば後は、ひたすら実地練習あるのみですじゃ。」


俺「よ〜し! ならば優樹! 真にフェニックス シュートを会得するため、コレから特訓! 特訓! 猛特訓だ!」


優樹「うん! ボクは絶対にフェニックス シュートを会得してみせるよ将吾君!」


 特訓の為に庭に行く俺達、気分はまさしくスポ根アニメだ。

 今、正に俺と優樹の瞳には、激しく萌えあがる炎が灯っているのであった!

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