第22話 必殺の技!その名もフェニックス シュートじゃ!
バロン「それでは我が主、こちらの御婦人とパーティーを組まれては如何かな? さすれば色々とメリットが御座いますぞ。
ダンジョンでお互いの位置を把握出来たり、アイテムの受け渡しや、スキルの恩恵などを受けたり出来ます。
ぜひ御婦人共々、御思案を。」
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パーティー登録可能
[ ]柴崎 春奈
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魔導書[ 祖は左の手に ]が開くとそこに春奈の名前があった。
登録するとメンバーとアイテムの受け渡しが可能や位置が表示されるのか、それはとても重要な事だな。
俺「春奈どうする? アイテムの受け渡しとか色々出来そうだぞ? パーティー組んでみる?」
春奈「…将吾兄ぃ私のステータス、コッソリ覗かない?」
俺「覗かない覗かない、さっきのだって覗いてないだろ。」
春奈は頬を少し赤くして上目遣いで俺を見てくる。
もう何十年顔を突き合わせているのだから、いい加減信用してほしい。
春奈「…少し位、観たがってくれても良いのに……」
何かモゴモゴ言っている春奈とパーティ欄[ ]にチェックを入れる。
するとピロリロリンと音が聞こえ、魔導書[ 祖は左の手に ]の中に何かが届いた感じがした。
春奈の持つスクロールにも何か届いたようだ。
バロン「我が主、どうやらパーティー登録で新たなボーナスを取得したようですじゃ。
どうぞコチラをご覧あれ。」
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…取得一覧…
ボッチ卒業………(レア)MPの指輪(+10MP)
[ ]受け取り
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誰がボッチ卒業だ! でも初アイテム ゲットだぜ! 今の俺にとってMP増加は非常に嬉しい。
これから残りのメンバー4人集める事を思うとMP増加は絶対に必要だ。
早速取り出して指に嵌める、コレでMP10アップしたかのかな?
春奈「う〜ん、ボーナス アイテムがMPの指輪とポーションが一本か…」
なぬ? 春奈にはポーションも付いたのか? もしかして春奈のスキル[ アイテム 取得率UP ]が発動しているのか? それは地味に羨ましいぞ。
春奈「将吾兄ぃ! 私ノエルの力を見てみたい! もう一度ダンジョンに連れて行って!」
春奈が期待の眼差しでノエルを抱き締めながら俺に言って来た。
又? 裏山を登ってダンジョンに連れて行けと?
俺「へ? いや…あの…今日俺もう2回もダンジョン行ってるし…もうすぐ昼飯の時間だし…ノエルの力の検証は、また今度という事で…ダメ?」
30分後
俺達と春奈はダンジョンの一階を歩いている。
一日に3度もダンジョンに来てる俺って何? やっぱり超意志弱ぇー。
優樹「よーし! 行っけー! ノエルやっちゃえー!」
ノエル「キュッ キュッ!」
ノエルがタンポポに向かってダッシュして行く、3つある尻尾がふりふりしてるのがメッチャ可愛いい。
タンポポの葉っぱ攻撃が届く瞬間、ノエルは身体を捻る、3つある尻尾が炎を吹き上げ扇条に5メートル位あるエリアをタンポポ諸共焼き尽くした。
とにかく凄まじい火力でビックリだ、これからノエルは絶対怒らせないようにしよう。
優樹「凄いよノエル! 君は本当にエライよ! エライ!」
春奈「ノエル凄いわね、辺り一面焼け野原…」
優樹ともすぐ仲良くなったノエルは春奈とモフモフされている。
くっ、羨ましいぜ! 俺も混ぜてほしい、しかしあれでは完全にオーバー キルだな、流石に金宝箱(スーパー レア)の眷属、スキルの威力が桁違いだ。
黒石「イーヒッヒッヒ主よぅ、ノエルのヤツは出してるだけでMPをバカ食いするんだぜぇ。
そんなコスト パフォーマンスの悪いヤツに、バカスカ スキルを使わせたらあっと言う間にMP切れになっちまうってもんだ。
このままじゃ、そのスキル打ててあと3回ってとこだぁな〜、MP使い過ぎでぶっ倒れねえように気ぃ付けなぁ。」
[ 黒石 ]とは春奈が命名、名前の由来は大嫌いなヤツの名前だそうだ。
カブッ!
やっぱりノエルに噛まれたか、黒石は少し言葉使いや態度を考え直した方が良いと思うぞ。
黒石「ウキョー! 痛ってー! だがよーこればっかりは俺っちのアイデンティティつーの? これが俺っちの生きる道ってか、何かそんな物で…痛っ痛たいです。
ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、これから気を付けますですーはい。」
起動する時だけMP使用する優樹と違って、ノエルはそこに居るだけでMPを消費するタイプか…ならばここ一番に呼び出して戦うスタイルか? とにかくMP値には気を付けてくれ。
タッタカターン!
何だ! 不意に俺の耳元に音楽が鳴り響く! 何が起こった?
俺の変化に2人も気付いてこちらに振り向いた。
バロン「我が主、レベルが上がりましたぞ! いよいよこれから本当の冒険者としての道が始まりましたな。」
レベル アップしただと? それはとても素晴らしい響きだ。
魔導書[ 祖は左の手に ]にまた何か送られて来たようだ。
俺「優樹、春奈、どうやら俺レベル アップしたみたいなんだ。
能力の検証したいので、悪いけど今日はこれで終了にして家で昼御飯にしないか?」
ノエルの能力はだいたい分かったのか、2人は何も言わず付いて来てくれた。
取り敢えずここで今日のダンジョン アタックは終了にして家に帰ろう。
春奈「私は帰ってダンジョンの事、お父さんに報告しなきゃいけないから直ぐ帰るけど、将吾兄ぃはコレからどうするの?」
俺はおもむろに腕を組み、優樹を見つつ言葉を発した。
俺「俺の…否! 俺達の次にやるべき事はすでに決まっておる!」
バロン「ほほう、我が主それは如何に?」
俺「それはな優樹、お前の必殺の技! その名も[ フェニックス シュート ]を修得するのじゃ!」
春奈「じゃ?」
優樹「将吾君! フェニックス シュート? それは何? ボクの必殺技? ボクはどうしたら良いの?」
俺「それは、のう…」
優樹が期待の目を向けて来る。
俺は少し勿体ぶるように重々しく答える。
俺「…それは! 明日の土曜日の朝9時放映のアニメ、[ 異世界幻想伝 フレイリアーナ 第7話 想いで貫け! フェニックス シュート ]を観るのじゃぁー!」
春奈さん、お願いですから呆れた顔で俺を見るのは辞めてください。
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蒼のじゅんなま より
この連載させていただいています、しょーもない小説も、毎週土曜朝9時に何とか頑張って更新してます。
次回から、アニメの優樹の活躍を描きますので、出来れは見捨てずに読んで頂ければ嬉しいです。
…出来れば★と♥などを付けて頂ければ…もっと嬉しいです。
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