第18話
エルが意識を失って倒れた。
周囲にいた冒険者たちは慌ててエルに駆け寄った。
その後、急いで冒険者ギルドまで連れて帰り、そのままギルドの診療所に運んだ。
その結果エルは疲労と失血により意識を失ったということが分かった。
ココは毎日診療所に通った。
最初は周りから怪訝な目で見られていたが、一週間もたつと誰も気にしなくなった。それどころかココはエルのことが好きなのではないかという噂までたつようになった。
ココはその噂を気にしなかった。ココはそれほどエルのことが気になっていた。
エルが意識を取り戻したのは戦いから二週間がたつ頃だった。
その一報はすぐにギルドマスターや冒険者たちに届けられた。
「う、ううん、、、ここは、、、?」
エルが目覚めたとき、エルの病室の換気に来た医師がいたため、すぐに気が付いた。
その後、ギルド付きの治癒術師に見てもらい、1週間はギルド医院で過ごすことが決まった。
ギルドマスターのカイリは、エルが入院していることをソウキョウ商会に伝えていた。エルの目覚めの知らせを受け取ったソウキョウは、エルのために様々なものを持ってきた。
また、二人はエルの入院費などを全額負担することを決めていた。すると、エルの戦いを見ていた冒険者たちが
「我々にも負担させてくれ」
と言い始め、さらには新しい武器防具などの装備品やさらなる戦闘訓練をするなど、様々なことを言い始めた。
これはカイリがおさめたが、エルの戦いを見た冒険者たちはエルのさらなる飛躍を願っていた。
エルの目覚めの知らせを聞いたココは、すぐにエルい会いに行きたかった。しかし、いざ会いに行こうとすると何を言えばいいのかわからず、足がすくんでしまうのだった。
ココは年上の人とは気軽に会話はできるが、年下とは距離感がうまく掴めず、言葉に詰まってしまうことが多かった。
そのため、今まではエルのことは遠巻きにしか見てこなかったし、年下の冒険者からは距離をとっていた。
今回の事件でエルに興味を持った。だから毎日エルの病室に通っていた。
そして聞きたかった。なぜあそこまで自分が傷つくことを恐れないのか。なぜ格上と分かっている相手に真正面から戦ったのかを。
ココは今まで格上と戦うときはからめ手を使ったりちょっとした小細工を使って戦ってきた。そのため、真正面から戦ったことはなかった。
負けること、死ぬことが怖かったからだ。
なのにエルは負けること、死ぬことを恐れずに戦っていた。
ココはそんなエルを自分より強いと思った。自分はその強さを持っていない。だからじぶんより強い。そう思っていた。
知らせを聞いてから2日がたった日のことだった。
カイリから呼び出された。
「おう。ココ。ちょっと来てくれ」
ココはいきなりの呼び出しに戸惑った。
「何でしょうか。マスター」
「診療所に行ってくれ。医師が呼んでいるぞ」
呼び出しの内容は驚くものだった。
お久しぶりです。わらびです。
更新遅くなってしまい申し訳ありません。。。。
月1での更新に戻ります、、、すいません、、、、
ゆっくりですが書いていきますのでこれからもよろしくお願いします!
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