バウンダリ編 第5話 変化1
自分は佐藤友也だ、連れの鈴木達男と朝一から珍しいことに導人が昨日熱を出して休んだことについて話をしていた、一昨日家族の身長と自分の身長差について議論をし、きっと高校になれば育つんだと言い合いをしたせいで、考えすぎて知恵熱が出たんじゃないかとか、きっと牛乳を一気飲みして腹を壊したのじゃないかと達男と話をしていた、その時教室のドアが開き誰かが入ってきた。
ふと視線をそちらに向けたが、最初導人と気が付かず目線をそらしたが、ん? 見直すと見間違いではなく導人がでっかくなっていた。
「「「おおっ!」」」
思わず、達男と声がそろった。
「どうしたんだお前、整形か?」
と聞いてみたが、
「馬鹿かお前、整形でたった一日でこんなに背が伸びる分けないだろうが」
と返事が返って来た、まあ、背を伸ばすのは無理だよな、昔手術で骨折させ意図的に隙間を開けて骨をつなぎ背を伸ばす方法があるとテレビで見たが数か月必要だったはずだ。
導人はよくわからないが、寝ていたら伸びたようだ、俺も今晩から牛乳飲んで早めに寝るようにしよう。
先生が来て、ホームルームが始まり明日のダンジョン見学についての説明を聞く。
ダンジョンは資格を持った探索者しか基本的には入れない、あとは中学校 この見学会と高校生で必須の討伐授業の各一回ずつとなっている、見学会を開くまでは勝手にダンジョンへ入る者がいて対応に苦労したらしくその対策としてはじまり、高校の討伐授業は一回でも魔物を倒すと健康?になるらしいので始まったようだと表では言われている〈実際、高位の探索者は長命だ〉が、一説によるとモンスター保護運動が昔あり、そのためにダンジョンの氾濫が起こり多数の被害が出た後始まったため、そんなに保護したいのなら、モンスターとお話合いをする場として始められたとの話もささやかれている・・・実際参加は強制で、なおかつ自己責任の書類提出が必要なので・・・たぶん?
今回入る、よもつくにダンジョンは地の底に向けて延々と下っていく、途中に階段があるためそこまでが一つの階層とされている、30階層に大きな扉があり、そこを超えると急に魔物が強くなりその先は不明となっている。
実際島国のオルタスでさえ、12個あるダンジョンで踏破されたものはなく、どのくらいの深さがあるのか知られていない。
ダンジョン踏破は人類の長年の懸案であり悲願となっている、しかし必ず出てくる大きな扉以降の下層に存在する魔物に対し物理的武器がほとんど効かないため進捗は極めて遅くなっている。
そのために、たまに発生するダンジョンからのモンスターの氾濫は、人類において死活問題となっている、上層のモンスターだけなら何とかなるが、たまに下層のモンスターが1~2匹混ざる時があり、その時には総力戦の様相を呈する事となる。
達男と導人に武器はどうするか聞いたが、没収されるのは目に見えているから持ってこないという話になった。
だが、二人には悪いが革製の鋲付きハーフフィンガーグローブを装備してくるとしよう、ふっふっふ・・・
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