第10話 魔力
ゴラムの店に帰る。
「おかえりー」
マルミちゃんが元気よく寄ってくる。飴でも買っとけば良かった。
「ただいま」
「おう!帰ったか、おかえり!飯はまだだが、食うか?」
「いや、いいです。荷物を置きに来たんで」
と言ってもインベントリに入ってるので手ぶらだ。
「ほう、いいアイテムバッグでも持ってるのか?」
「そんなとこですよ。じゃあ部屋に行ってきます」
ゴラムの店は一階が全て料理屋。二階と三階が住居スペースだ。前は奥さんが宿としても使っていたそうだが、亡くなってからは宿はやらなくなったらしい。
「おう、足りないものがあれば言えよ?」
「足りるので大丈夫ですよ」
階段を登り、二階の一番奥が俺の部屋だ。他の部屋より少し大きな作りらしい。
今の俺のステータスが、
名前 シュウ
年齢 十七歳
Lv 7
HP 120/120
MP 10/10
力 90
速 60
知 220
器 200
魅 100
スキル 無限カードホルダー
インベントリ
剣術Lv1
体術Lv1
調理Lv1
調合Lv1
解体
二段ジャンプ
火魔法Lv1
風魔法Lv2
水魔法Lv1
土魔法Lv1
聖魔法Lv1
身体強化Lv2
危機察知Lv2
気配遮断Lv2
再生Lv1
解析Lv1
マップLv1
スラッシュLv1
ユニークスキル ガチャLv2
恩恵 ステータス二倍
んで、スキルは増えたし、あとは力と速が足りない。
ガチャ画面を開くと、
『ノーマルガチャ 一回百G 十一連千G』
『高級ノーマルガチャ 一回千G 十一連一万G』
『武器ガチャ 一回千G 十一連一万G』
『防具ガチャ 一回千G 十一連一万G』
『スキルガチャ 一回一万G 十一連十万G』
『高級ノーマルガチャ十一連券』を使うか。
『HN 高級飴ドロップス缶』
『HN 魔動ワンタッチテント』
『HN 魔除けのお香』
『HN 高級ダブル布団』
『HN 魔動腕時計』
『R 高級ダブルベッド』
『R 高級ソファーセット』
『R 魔動かかし』
『R ロングカウ肉塊 20kg』
『SR 魔法初級本』
『SSR 魔動キッチン』
飴とか、見てんだろ神の使い!やめろ!
だが良いものが手に入った。魔法初期本なんかは本屋で買おうと思っていたが、結構高くて迷ったやつだ。
やっぱり俺のいいようにガチャが出るのはガチャじゃないんじゃないか?まぁわからんのも出てるけど。
まぁいいや、部屋のやつとベッドを取り替えてソファーセットを置く。
魔動腕時計も実体化して腕につけ、飴ちゃんはあとでマルミちゃんにあげよっと。
俺はベッドに転がり、本を読みながら最初の魔力循環に手をつけることにした。
魔力循環で止まっているシュウです。スキルがないとこんなに難しいものなのか。集中して身体強化のスキルを使うイメージで魔力を循環させるが、とにかく難しい。思うように動かないのが歯痒い。
「シュウ兄ちゃん、ご飯だよ」
「はぁ、今行くよ」
タッタッタッ
っとかけていく音が聞こえる。
腕時計をみると二時間ほどやっていたみたいだ。
「「いただきます」」
マルミちゃんと二人でご飯を食べるが、相当体力を消耗したのかいつも食えない量を食べた。
「すごい食べるね」
「マルミちゃんはいつもの量だけど、お腹空かない?」
「うん、マルミはお腹いっぱい」
あのゴリラは俺のだけ超特盛持ってくるからな。
「あ、これマルミちゃんにあげるよ」
「ん?これなーに?」
「その蓋をとると、飴ちゃんでしたぁ」
「やったぁ!いいの?」
妹をもったようだ。
「あんまり食べ過ぎないようにね」
「うん」
喜んでもらえて良かった。
「パパに一つあげてくる」
と厨房に入っていった。
「あまぁーーーい!マルミありがとー」
うるさいゴリラだよ。
「ごちそーさまでした。美味かったよ」
「おう!シャワー浴びろよ?部屋でなんかやってたんだろ?皿は置いときな」
「おう、ありがとう」
そう言えば汗でベタベタだ。
部屋に戻ってシャワーを浴びる。
スキルガチャやれば取れるかもしれないが、やはり基礎はちゃんとやらないといけないよな。
「いっちょがんばりますか!」
「うむむむむむ……だぁぁあ!」
くそ難しい、でもコツは大体掴めてきた。魔力を循環させるのに全身に平均的に広げてから動かす。
「もうちょいなんだがなぁ」
疲れてベッドにうつ伏せになる。そしてそのまま寝てしまった。
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