49 6月7日(火) 女子の仕事マウンティング
この前、カクヨムに『男を買う女たち』という駄作をアップした。
こう書くと、また読者の皆様の声が聞こえてくるよ。
「あっ、また、このアホバカ作家が自分が書いた駄作をこの日記で宣伝する気なのね」ってね。
だけど、違うんだ。今日は宣伝はしないよ~ダ。
『男を買う女たち』は『「夫にナイショ」シリーズ漫画原作コンテスト』というのに応募した作品なんだけど、この応募が次の9つのテーマに分かれているんだ。以下は募集要項からの抜粋だよ。
募集テーマ
1. LINE・マッチングアプリ等がからんだ浮気やサレ妻
2. 全般的なサレ妻
3. セックスレス
4. 夫・彼氏がいても好きな人ができた
5. ママ友
6. モラハラ・DV
7. 義母・義父トラブル
8. 離婚
9. 女子の仕事マウンティング
『男を買う女たち』は『3. セックスレス』のテーマなんだけど、僕はこれを見ていて『9. 女子の仕事マウンティング』で首をひねってしまったのだ。
『女子の仕事マウンティング』ってなんじゃらほい?
そこで、今日、ネットで調べてみた。これが今日の「よかったこと」だよ。
マウンティングとは、相手よりも優位に立ちたいという心理から、相手に対して自慢話をするなどして、相手よりも自分が優位であることを誇示する行動のことをいうようだ。
つまりは「あなたより私のほうが優れているのよ」と相手を見下す行為のことだ。本来のマウンティングとは、サルなどの野生動物が『優位個体が劣位個体に対して行なう馬乗り行動』を指すとネットには書いてあった。そして、マウンティングされることを略して『マウントされる』っていうらしい。これ、あんまり略してないね。
さらにネットに、マウンティングには具体的に以下のような区分があるとも書かれていた。
① 高学歴や高年収、 職業、家族を自慢するといった社会的ステータスの誇示
②持ち物を自慢したり、自宅が豪華なことを自慢する物の誇示
③知識があることを自慢したり、頼まれてもいないのに上から目線のアドバイスをする知識の誇示
④嘲笑など相手を見下す態度をとったり、相手の言うことを過剰に否定したりする態度による自己の誇示
実は、僕はこのネットの記事を読んで、僕も女性からマウントされたことを思い出したのだ。
カクヨムの公募テーマは『女子の仕事マウンティング』だった。『女子の仕事マウンティング』に関連が深いのは上記①から④の全てだけど、僕は特に①の『社会的ステータスの誇示』に関するマウンティングをされたのだ。それで、その経験をいくつか皆様にご紹介したいのだ。
仕事である女性と会った。用件が終わって雑談をしているときに、彼女が僕の名刺を見ながら、何気なくという感じでこんなことを言ったのだ。
「うちの主人がね、A工業に勤めてるんだけど、今度、部長になったのよ」
A工業は誰もが知っている一流の会社だ。それで、僕はこんなふうに応えたのだ。
「へぇ~。A工業って一流の会社じゃないですか。部長になられたって大したものですね」
それから、彼女はちらりちらりと僕を見ながら、A工業の部長というのがいかに大変かといった話を始めたのだ。いかにも世間話という感じだった。僕は相づちを打ちながらその話に付き合った。だけど、彼女がちらりちらりと僕を見ながら話をするのが気になった。何だか彼女に値踏みされているような気持ちになったのだ。
それから、10分ほど彼女の話に付き合って彼女と別れた。だけど、僕は彼女と別れた後も何か落ち着かないものを感じた。それで彼女のことは今でもよく覚えていたのだ。
そして、今日、ネットでマウンティングのことを調べて、「ああ、あのとき、僕は彼女にマウントされていたのか」と思い当たったのだ。彼女は自分のご主人を僕と比べて、ご主人の方が僕より社会的ステータスが高い、つまりは、そんなご主人を持っている彼女の方が僕より社会的ステータスが高いということを自慢していたというわけだ。
彼女がちらりちらりと僕を見ながら話をしていたのは、ご主人と僕を比べていたのだろう。僕は無意識にそれを感じて落ち着かない気分になったのだ。
なるほど、彼女にマウントされたと解釈すると、彼女の行動や僕自身の気持ちの変化がよく説明できるわけだ。
また別のときに、僕は仕事でB商事の本社を訪問した。B商事は日本を代表する商社の一つだ。本社はまるでSF映画のような斬新的な美しい外観をした巨大ビルの中にあった。僕がその巨大ビルに入ると、1階にB商事の豪華な受付があって、受付には何人ものきれいなお姉さんがスタンバイしていた。僕はそのうちの一人のお姉さんに声を掛けたのだ。
「C株式会社のナガシマと申しますが、〇〇部のX様と打合せがあって伺いました」
お姉さんはすぐにXさんに連絡を取ってくれた。そして、僕にこう言ったのだ。
「Xはまもなく1階に下りて参りますので、少々、お待ち下さいませ。・・あの、失礼ですが、C株式会社様というのはどのようなことをされている会社様なのでしょうか?」
僕はお姉さんに会社のことを簡単に説明した。僕の説明が終わると、お姉さんはこう言った。
「ありがとうございます。よく分かりました。それでは、あちらにご来客様用のソファがございますので、どうぞ、そちらでお掛けになってお待ちくださいませ」
お姉さんの口から出たのは非常に丁寧な言葉だった。それに、お姉さんは満面の笑顔だった。ビジネスマナーは100点満点だ。だけど、そのとき僕はヒシヒシとお姉さんの心の声を感じたのだ。お姉さんは心の中でこう言っていた。
私は天下のB商事に勤めているのよ。おまけに、会社の顔ともいうべき本社の受付を任されているのよ。あなたのような、どこの馬の骨とも分からないような会社に勤めているのとはわけが違うのよ。
決してお姉さんが口に出してそう言ったわけではない。だけど、僕にはお姉さんの心の中の声が分かったのだ。僕は何だか頭を殴打されたような気分になって、来客用のソファに向かったのだった。
これも今日やっと理解できた。あのとき、お姉さんは僕にマウントして、自分の方が僕よりも社会的ステータスが高いことを誇示していたのだ。
このB商事と同じようなことはよく経験した。このB商事の本社のように、きれいな巨大ビルの中に事務所が入ってる会社は多い。そういった会社を訪問したときに、僕はよく社員証を首からぶら下げたお姉さんとエレベーターが一緒になることがある。そんなとき、そのお姉さんから「私はこのビルに勤めているのよ。この社員証がその
ご主人の自慢をした女性も、B商事の受付のお姉さんも、社員証を首からぶら下げたお姉さんも、全て僕が敏感になりすぎているのかも知れないが・・・
しかし・・と思うのだ。マウンティングは男性もするようだが、ネットで調べると主として女性が女性にするものだと書いてある。
ご主人の自慢をした女性も、B商事の受付のお姉さんも、社員証を首からぶら下げたお姉さんも、相手は僕で、つまり男性なんだけどなあ・・・
そこで、僕は思い出したのだ。僕が女性から女子と見られて、女子として扱われているということを・・・(この日記の『5月13日(金) 僕は女性と思われてる?』を見てね)
そうかぁ、みんな、僕を同性の女子として見ていたので、女性にするように平気で僕に対して『女同士のマウント』をしてきたのか・・
つまりは、彼女たちは僕を女子であると認識して、彼女たちの方が僕より社会的ステータスが高いという『女子の仕事マウンティング』を僕に仕掛けてきたっていうわけだ。
なんか打ちのめされるなあ・・・
こんなことが明らかになったってことが「よかったこと」になるのかなあ? まあ、事実が明確になったので、やっぱり「よかったこと」なんだろうなあ。
しかし、打ちのめされていても仕方がない。せっかくなので、女性からマウントされた貴重な体験を基に小説でも書いて、『「夫にナイショ」シリーズ漫画原作コンテスト』に応募しようかなあ・・・
でも、性別がオスである僕が女性からマウントされたって話で、肝心のカクヨムの女性の読者の皆様の共感は得られるのだろうか?
読者の皆様はいかがでしょうか?
僕の拙い『女子の仕事マウンティング』の体験談に、「それって、私にもあるある」、あるいは「それって、私にもよく分かる」とご賛同をいただけるでしょうか?
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