日暮れの山道、鐘の音
「
先程から、新九郎が自分に言い聞かせるようにぶつぶつつぶやいている。
「じじいだか何だか知らねーが、出て来てみやがれ、叩きのめす!」
三人は、日暮れの山道を、
鐘を
「お化け……ねぇ」
目的地が近付くにつれ、後ろで
二人の変化に、凌介は内心苦笑した。
凌介は怪異に
おおよそ、この
謎の死を
お化け話の舞台は整っている。
これだけのことで
「誰かが、裏で糸を引いてるかも知れないな」
長濱本城の
その
寺に続くとされる
日暮れの杉木立を抜ける。
陽の光のほとんどが
白く光る
三人がそこに踏み込んだ時、
「かっ、鐘! 鐘が鳴ってる!」
新九郎が
「ばっ、馬鹿野郎! あ、ありゃあ、どこか他の寺の鐘に、き、決まってるじゃねぇか!」
怒鳴りつけた真咲の声も、かなり上ずっている。
「行こうぜ。どこの寺なのか見届けよう」
凌介は後方の二人に声をかけると、足を速めた。
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