Time is life6

 次の日。金曜日。


 俺にもそんじょそこらを歩いている猫並みには記憶能力と学習能力を備えられているつもりなので、今日の朝に無人の駅に迷い込んだりだとか、昼休みに新たな登場人物がまたやってきて、俺に雑用を押しつけるのではないかとか内心準備していたのだが、幸いなことに駅は普段通り人間であふれていたし、中学生みたいな美少女も気の強そうな先輩もその他誰も俺の元に押しかけては来なかった。今日は手っ取り早く食べられる菓子パンを買ってきたのだが、無駄だったな。


 そしてそのまま何事もなく放課後になった。今日は金曜なので授業が7限まであり、一刻も早く家に帰って飯食って寝たいのだが、残念ながら俺には連日生徒会の従者となるという不平等条約を結んでしまったので、こんな早い時間に学校の外に出るわけにはいかない。

 適当に机の中の荷物をリュックに突っ込み、肩にかける。骨折していると腕をリュックのベルトに通すのが難しいので、ここ最近はずっと右肩だけにリュックをかけている。そのせいか首が凝ってしまうのがちょっと困りごとだ。つい3日前まで授業が終わり次第速攻で通っていた下駄箱を素通りし、管理棟の階段を4階まで上り24時間ぶりくらいの部屋の前に立った。廊下においてあったガラクタどもはゴミ袋数個以外すべてなくなっていた。夕霧 ルナのクラスメイトが運んでくれたのだろう。骨折している俺では到底運べなかっただろうから、彼らには感謝感謝だ。

 例の部屋の引き戸には「第二生徒会室」と貼ってあった。昨日までは確か「第二生徒会準備室」だったはずなのだが、準備の部分が二重線で打ち消してある。なんだか妙に不格好なので気が向いたら作り直しておこう。もっとも、管理棟の最上階まで来る生徒なんぞほとんどいないはずなのだが。

 開きの悪い戸をこじ開ける。

中にいたのは机の上に足を組んで座っていた上級生だけだった。不平等条約を締結した際の生徒会全権委任大使、月原 葵は俺を見上げ、手に持ったスマホをポケットにしまいつつ

「あら坊や。遅かったわね」

といった。

ん?坊やってのは誰だ。俺か?

「あんた以外いないでしょ?で、今日はどうしたの、掃除当番?」

「7限がちょっと長引いてな。担任が進路選択について熱く語りすぎて10分もオーバーしやがった」

俺は入り口に近い椅子に座り込みながら言った。

「いいことじゃない。進路選択は早めにかつ真剣にする必要があるわ。人生の分かれ道ですからね」

わずか1歳差なのに人生を達観したようなことを言いやがる。

「実は1歳差もないのよ。私3月27日生まれだから、あと数日遅く生まれていたらあなたたちと同じ学年だったわ。そう思うと学年って区別も先輩って敬意も形式的なものでしなかないなって思うの。だから私には敬語とか使ってほしくないし、意味もなく敬って欲しくないのよ」

「でもその形式的な区分のおかげで君は俺たちより1年分早く色々経験を積んでいるんだろ?そこは敬意を払われてもおかしくないんじゃないか?」

「私に敬意を払ってくれるっていうの?ふーん……そしたらパシリとか命令しちゃうわよ?」

「それは勘弁してください、センパイ」

それはそうと

「それで、来ているのは、君だけか」

そう言って俺は目線を生徒会室中に向ける。無論葵以外の人間はいない。

「ルナのこと?なんか買い物があるって言って駅前のスーパーまで出かけていったわ。もしかしたら入れ違いになったのかもね」

ふーん。一人でか?

「もちろん一人よ。あら、なんでそんなこと聞くのかしら。ルナに同伴者いることがそんなに気になる?」

葵はこっちをニヤニヤ顔で見つめてくる。

いーや特に。ただ彼女はなんだか一人だとへまをやらかしそうでな。まだ知り合って2日しかたってないから偉そうに言うのも何だが、緩い天然というかちょっとおっちょこちょいな体質な感じがする。昨日だって2,3回は床に落ちている雑誌を踏んで転びかけていたし。

「そうなのよ。それに気づくとかあなた人間観察の才能あるわね」

そりゃどうも。

「みんなはルナのことしっかり者で頭良くて模範的な生徒って言うけど、本当はそうでもないのよ、あの子。確かにしっかり者だけど、変なところで抜けてたりするのよね。だから何かするときもできるだけ私がついてあげるようにしてるの」

それは過保護というものなのでは。

「だってそうしないとあの子どうなっちゃうかわからないもの。世の中ね、悪い大人がたくさんいるのよ。どう利用されるか考えただけでも寒気がするわ」

葵は最愛の娘について語る親のようなことをニヤニヤ笑いながら言った。この先輩は冗談めかすときは常にこの顔をするらしい。だがいきなり顔を少し真面目に戻してゆっくりとこう話し始めた。

「それにね。あの子結構孤立しがちだから。成績も優秀だし、真面目だし、おまけにルックスも完璧でしょ。だから周りから壁を作られちゃうの。坊やはわからないかもしれないけど、女子ってのは結構怖い生き物でね、かわいいからってだけでグループから除外したり距離を置いたりするのよ。あの子自分では言わないけどクラスで孤立してると思うの。だってあたしあの子がほかの女の子と一緒に帰ってるところとか見たことなかったもの」

葵は困ったように眉間に皺を寄せて続ける。

「あの子はいつも一人。教室に様子見に行っても端っこの席でずっと本を読んでるだけ。だからね、あたしができるだけそばにいて守ってあげようって決めたの。この子の友だちになろうって。せっかく生徒会に入ってくれたんだから少しでも楽しい思い出を残してあげられたら嬉しいじゃない?」

「優秀ゆえの孤立……ね」

なにか俺の心に響くものがあった。何だろう、共感か、それとも同情か。ルナの置かれた環境と気持ちがとてもよくわかるような気がした。無論俺の学力は優秀じゃないから同じ経験をしたことはない。頭に浮かんだのは2日前に無人の駅で見た光景だ。何かを考え込むように一人で座りながらじっと下を見続ける少女。あの姿には確かに何か孤立感のようなものがあった。なんだかうろたえてしまって俺は「そうなのか」とつぶやき返すことしかできなかった。

「だからね、あんたもあの子の友達になってあげなさい」

「俺が?」

「そう、心の支えってやつ?」

なぜかしんみりした心持ちになっていた俺は一気に現実に引き戻された。

「彼女の、何だって?」

「だから心の支えよ。私は1学期とは違って忙しくなっちゃうからあの子について回れないの。だから今までの役目はあんたに譲るわ。頑張って彼女を周りの目から守って、楽しい高校生活を送れるよう手助けしてあげなさい。要は仲の良い友だちね」

「なんで俺なんだよ。ほかにも誰かいるだろ」

「あんたが適役だからよ。昨日の昼休みにあんたが一人でサンドイッチをほう張ってるところを見てピンときたわ。あなたの雰囲気がルナとそっくりだったのよ。しかも竹クンに聞いたところあんたもなんだか悩みを抱えてるらしいじゃない。だからね、似たもの同士で支え合ったら絶対励みになるわ。そう思ってあんたを臨時生徒会役員に採用したの」

「心の支えって……。一体何を言ってるんだ」

俺はそんなことを言いながらある意味納得していた。さっきの謎の共感はこれから来るものだったのだろうか。俺とルナが似ている。彼女は優等生で俺は底辺すれすれの普通の男子高校生で、でもどこか似ているという葵の説明に俺はなぜか納得してしまっている。なぜだろう。わからない。でも俺の心の中に彼女への親近感が少しわいたというのは紛れもない事実であるようだった。

「ま、そういう心意気で接しなさいってことよ。ルナに仲の良い男友達ができるのも悪いことじゃないからね」

昨日ルナに男を近づけたくないとのたまわったのはどこのどいつだ。

「さて、今日の陸坊の仕事だけどね」

無視しやがった。ていうか陸坊ってのは俺のことか?ずいぶん馬鹿にされた名前だな。

「いいじゃない、陸坊。あたしは嫌いじゃないわ。で、あんたの今日の仕事はパソコンよ」

パソコン?そんなもの毎日家でいじってるがそれをどうしろと。そんな抽象的な命令じゃ上司失格だぞ。

「私は機械苦手だからよくわかんないんだけど、マラソン大会の資料整理にはパソコンが必要って竹クンが言ってたわ。さっき生徒会室を探したらちょうど使えそうなものが2台見つかったからそれをここまで持ってきてセッティングしなさい。それとルナも機械音痴だから、あの子が帰り次第パソコンの使い方を教えてあげること。それが陸坊の今日の仕事。きりのいいところで帰っていいわ。本格的な仕事は明日からね」

なんだそれだけか。それなら簡単そうだ。ただパソコンがどの程度のスペックを持っているのかが気になるな。この学校の予算を見ると高スペックはどう考えても望めなさそうだが。

「数年前に物理同好会が購入したやつらしいわ。ただあの同好会去年付で部員0になったから廃止になって、備品がそっくりそのまま生徒会室に置いてあったって訳」

なるほど。

「あ、やばっ、忘れてた。数学の提出物出しに行かなきゃ。パソコンは生徒会室の机の上に置いてあるから取りに行って。私はちょっと数学室行ってくるわ」

そう言って葵は長机においてあった鞄を拾い、スタスタと長い髪をなびかせながら早歩きでドアまで歩いて行った。ドアをガラッと開けてから何か思い出したかのようにこちらを振り向き

「そうだ、さっき言ったこと。忘れないでよね」

「さっき言ったこととは」

「ルナの励みになるって話よ。冗談じゃないからね。まずはあの子に心を開いてもらうことからスタートよ。あ、でも、あの子に変なことしたら許さないから」

じゃあね、といって葵はドアを閉めた。

 ふ~。俺は椅子に深くもたれながら考えてみる。

「心の支え…ねぇ——」

 支えも何も、俺は彼女のことを何もしらないのだ。いきなり心の悩みを支えろと言われても無理がある。でもこれから2週間は2人で仕事をすること確定なので、早いうちに打ち解けて仲良くなっておいた方が良いのではないかとも思うし、いやしかし心を開いてもらうって言ったってどうすればいいのだろう。諸葛亮孔明のように三回訪ねれば開いてくれるものなのだろうか。いやそもそも——

「あ、それと——」

ガラッとドアが開いて葵の顔が隙間から見えた。

「うぉっ」

てっきり遠ざかってたと思い完全に油断していた俺は素っ頓狂な声を上げてしまう。

「廊下においてあるゴミ袋もゴミ捨て場に持って行っておいて。社会科室掃除がめんどくさがったみたいだわ。よろしくね、陸坊」

それじゃっ、と葵はもう一度ドアを閉めた。今度は階段の足音が遠ざかるまで気を張る。

「はぁ~…」

 大きく溜息をついて窓の外を見た。まるで墨で描いたかのような黒い雨雲が空一面を覆ってポツポツと雨が降り出していた。本降りになるのも時間の問題だ。ゴミ捨て場は中庭で屋根がないから、ぬれないうちに早くゴミを捨てようと俺は重い腰を上げた。面倒なことはいったん忘れよう。悩んでも本人がいないんじゃしょうがないからな。


 やはり4階というのは不便だ。右手にゴミ袋を持ちながら80段も階段を下るのは結構時間がかかる。中庭に出ると外はもう結構本降りになってきて、濡れるのが嫌なのでわざわざ自分の下駄箱まで置き傘を取りに行き、それからゴミを収集所に捨てた。この様子だとただの夕立だな。

葵に言われたことを思い出し、そのまま生徒会室に向かった。第二ではなく第一の方だ。ドアを開けるとそこには一人の男がいた。

「よう、なんだ、また竹高だけか」

「ああそうさ。みんな会議室行っちまった」

ふーん、生徒会ってのは四六時中会議している生き物なのか?まあそんなのはどうでもいいか。俺はパソコンとやらをもらいにきたんだが。

「月原先輩がさっき言ってたやつか。そこの机に置いてあるぞ」

これでどでかいデスクトップパソコンだったら面白いのだが、ただのノートパソコンが2台置いてあるだけだった。

「さっき俺が起動してみたんだがどうやら前の使用者のデータがそのまま残ってるみたいだ。そのせいかは知らんがとても重い。お前なら治せるかもしれないが俺にはちんぷんかんぷんでな」

まあ大体は予想がつくさ。なんとかやってみる。

「付属品とかマウスは全部ついてる。あとあの部屋にも入り口付近にLANケーブルを刺すところがついてるはずだからそれを使って学内LANに入ってくれ。それとお前両手じゃパソコン持てないだろうから、このエコバッグ貸してやるよ」

「了解。ありがとよ」

そう言って俺はパソコンを重ねて高竹から渡されたエコバックに入れ、付属品もぐちゃぐちゃに突っ込んで右の肩からぶら下げる。数年前のモデルとあって結構重い。そのまま踵を返し開けっ放しのドアに向かう。

「なあ…陸。それとなんだが」

「なんだ」

俺は振り返らずに答える。

「部活たまには来いよ。みんな待ってるぞ」

「それはできないな。俺はもうあそこにはいかない。退部したってことにしておいてくれ」

俺はそのまま生徒会室を出た。竹高は何も言ってこなかった。


 体の右側に重心が偏ってフラフラしながら、なんとか転ばないよう階段を上った俺は第二生徒会室のドアを足で開けバランスを崩さないように後ろ向きで入室する。


ガラッ


「わっ、阿武隈くん、ちょ、ちょっと…」

どうやらもうルナは帰ってきたようだった。

「このパソコン使って仕事しろってさ」

俺はそう言って机にドカンとパソコンを置き、その筋トレになるほどの重さを誇る精密機器を取り出しながら息を吐いた。

「とりあえず初期設定だけするか。パソコンっていじれるか?」

俺はそう言ってルナの方に顔を向け——気付いた——

「おわっ?!え?ちょちょちょちょ」

ルナは制服を着ていなかった。陶磁器のような透き通った肌に同じく白い下着を着け、パイプ椅子の後ろに隠れるようにかがんでいた。まるでそこだけゆでられたかのように真っ赤になった顔がこちらに向けられている。髪の毛は水がしたたるほどびしょびしょで、右手には脱いだ制服を持っている。どうやら傘を持たずに外に出て夕立に降られたらしい。そしてジャージに着替えるため制服を全部脱いだその瞬間に俺がノックもしないで呑気に入ってきたってわけだ。って、そんな考察している場合ではない。

「す、すまん!」

俺はコンマ一秒ほどで半脊髄反射的に体を翻し、ドアに向かって足を踏み出した。まずい、この状況は俺に非がなくとも見られたら俺が世間的に制裁を受けることに違いなく、一刻も早くここを出なければ――。

俺がドアに向かって3歩踏み出したときありがたいことにドアが自動的に開いてくれた。助かるぜ。・・・ん?この部屋って自動ドアついていたっけ?

次に俺の目に飛び込んできたのは黒髪をなびかせた上級生の姿だった。

「うがっ!おいちょっ」

「あ、アオちゃん?!ちょっと待って」

と二人して同じような声を上げてしまう。

葵は何やら怒ったような顔をして部屋に入ってきたが、ドアの近くで固まった俺とその奥で顔をますます真っ赤にしている(であろう)ルナを見て、まず口をぽかんと開け、その次にゆっくりと目を見開いて

「あんたたち・・・。ちょっとそれは早いんじゃない・・・・・・」

とかなんとかつぶやいた。違うんだこれは事故なんだよ。事故だって。ていうか何だよ早いって。

「話は後で聞くわ。とりあえずあんたは部屋を出なさい。ルナは早く服着て」

そう言って葵は俺の腕を思いっきり引っ張って部屋の外に放り出すとバァンとドアを閉めた。

ドアの向こう側から

「ルナちょっと何やってるの。大胆過ぎるわよ。」

「ち、違うよ。着替えようと思ったらドアの鍵が壊れてて閉まらなくて。でも仕方ないから・・・」

「トイレで着替えるとかもっと手はあったでしょ。全く・・・。ほら立って。このジャージ着るんでしょ。はい」

「だって誰も来ないかと思って・・・。うんしょ」

「今回はあのへっぽこ坊やでよかったけど変な男が入ってきたらどうするの」

へっぽこ坊やで悪かったな。

「次からは気をつけるぅ・・・。あ、靴下までびしょびしょ」

「ちゃんと空模様見て行動しなさいよ。特に今の季節はゲリラ豪雨多いから要注意ね。ジャージちゃんと着たわね?じゃあ陸坊入って良いわよ」

ドアが空いて女性二人の目が4つとも俺を見つめてくる。ジャージ姿のルナはなんだか気まずそうに上目遣いでこっちを見ているし、葵は目を細めてまるで俺が悪事をしたのではないかと嫌疑をかけるように俺を観察していた。思わず両手を挙げて降参のポーズを取ってから苦笑いする。

「あーその、何だ。さっきはすまん」

とりあえず謝ってみる。こっちに非はないけれどもなんとなくそうした方が良い気がした。

「いや、私が悪いし、こっちこそなんかごめんね」

ルナはそう言うと黙った。数秒の沈黙が続く。うん、気まずい。それを見かねたのか葵が口を開いた。

「いい?ルナは次から部屋で着替えないこと。それと陸坊はノックしてから部屋に入ること。いいわね?」

「うん、わかった」

「わかってるよ」

二人して同じような返事をする。

「それじゃ今回のことはこれでおしまいね。陸坊はさっきまでのこときれいさっぱり忘れちゃいなさい。123ポカンよ。それからパソコン使えるようになった?」

まだ起動すらしていねえよ。

「さっさと直しなさいよ。もうほら——」

葵は窓を指した。

「すっかり夕方よ。下校時間まであと2時間もないわ。早くやっちゃいなさい」

了解。

俺は机に置かれっぱなしになっているパソコンを開いた。まずは電源コードをくっつけ、マウスをつけ、電源ボタンを押すと画面が明るくなりOSの起動画面を映し出す。

「お、OSは最新だな」

もう一台も同じように起動し、デスクトップ画面に移るまで椅子に座ってじっと待つ。

「何か手伝えることあるかな?」

ルナがそう言って隣に座ってきた。じゃあ手順は教えるからそっちのパソコンを同じように操作してくれ。俺は左手が骨折しててキーボードをうまく打てないから。

「うん、りょうかい」

といって彼女も起動中の画面をじっと見つめる。後ろで立ちながら眺めていた葵はその遅さに我慢できないらしく

「あ、そういえば確かハンガーがどっかあったわよね。ルナの制服干しておくわ。帰るまでに乾くかわからないけど」

といって棚の中の「日用用品」と書かれた箱の中からハンガーをひっぱっりだしてきてルナの制服を掛け、カーテンレールに引っかけ窓を開けた。

「あ、アオちゃんありがと~」


 開け放たれた窓からは夕立後の涼しい風が入ってきて俺たちの髪を揺らした。


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