第20話

俺は今夢でも見てるのか?あかりから告白されてる?あの頃のことはたしかに覚えてるけどなんで?いやというかはっきりと覚えてるのは

またーまでだ、そこから先は記憶が薄い

あかりがそんな風に言ってたなんて思いもしなかったというより考えてこなかった

というか俺は今なんて答えればいいんだ?

あかりのことはめちゃくちゃ好きで、今もずっとあの頃から変わらない気持ちを持っている、でも…

「あかり…」

そう呟いてから言葉が喉から出てこない、頭をぐるぐると回しながらあの日の光景を思い出していた

あの日と同じ場所で、あの日は雪が降っていた、目に涙を浮かべて一生懸命言葉を繋いでいた彼女の姿を今と重ねていく


涙を浮かべることなく、じっと俺の言葉を待ってくれる彼女に

きれいになったな、かっこいいな

俺はやっぱりこの人が好きだ、大好きだそう思っていた

「あかり、大好きです。俺の気持ちはあの頃から変わりません、俺と付き合ってください」

そういった瞬間彼女が涙を流して俺の胸に飛び込んできた


気付くと天井が見えて、夢だと気付く

続きはこんなところに繋がっていたんだな、長くて遠回りしたけどあの夢のような日は今も忘れない


さてと起きる前に準備しなきゃな、夢の中に戻りたい気持ちを抑えてベッドを出る

すると右手を引かれた

「おはよ、懐かしい夢見たんだよ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

あの日の続き すがもん @sugamon

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る