第11話
「まあこうなりますよね」
「最寄り一緒だしね」
なぜか楽しそうにしている先輩に苦笑いするしかなかったが、正直こうなることを期待している自分がいたことも確かな事実である
会場の最寄りまで着くと朔斗がもう着いているようだった
「だいすけおはよ…え?前田先輩…?」
「おう、おはよ」
「久しぶりだね」
「お久しぶりです、え?二人てもしかして…?」
「いや朔斗の考えてることとは全く違う」
なぜか少し機嫌が悪くなったように見える先輩の横で軽く朔斗に状況を説明していると
「私先行ってるからね」
先輩が先に行ってしまった
もちろんそのあとは朔斗からの質問攻めである
ため息をひとつしながら朔斗の質問に答えていくのであった
会場についても朔斗の質問はまだ続いていた
「後輩たち見てやろうぜ」
「まあそうだけど、最後にこれだけ聞かせろ」
「ん?」
「お前は先輩とどうなりたいの?」
「どうって言われてもな、先輩はなんとも思ってないだろうしなんともならんだろ」
「俺はだいすけの気持ちを聞いてるんだけど、好きなのかどうなのか」
そう朔斗に聞かれて答えるかどうか悩んだがどうせ話すまでこれは続くと思い話すことにした
「好きだよ、ただー先輩はそれを求めてないよ、俺は仲のいい後輩としてでいいからそばにいたいよ」
朔斗は反応に困ってるのか黙ってしまった
「ごめん、この話はおしまい、忘れていいから、後輩たち見てやろうぜ」
そう言って強引に話を終わらせた
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