第6話
それからしばらくして担当同士で対面で打ち合わせることになり、得意先に向かった
でかいビルだな、さすが大手
受付で名前を告げるとすぐに取り次いでくれて、受付の前のベンチで待つよう指示があった
どんな人かな、声は若かったので同い年くらいかな
「○○社の斉藤様です…え…?」
「え…?あか…前田先輩…?」
目の前の女性に驚いてしまった
お互いにこんなことが起こるとは思っていなかった
たしかに名字は一緒であったがありふれた名字だし、そんな偶然が起こるわけないというか考えたこともなかった
前田あかり、何度も再会することを夢見た元カノであり、高校、大学の1個上の先輩だ
あの頃想像していた通りにスーツが似合い、耳のピアスがそれを引き立たせる、カッコいい女性になっていた
先に冷静さを取り戻したのは先輩だった
「斉藤さんて斉藤くんだったのね、とりあえず会議室案内するね」
「あ、はい、よろしくお願いします」
ちょっと上ずった声が出て赤面してしまうがとりあえず何事もなかったかのように彼女のあとに続いて会議室へと歩いていった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます