編集済
ありがとうございます。
確かにその通りだなと思うことが多くて、さすがフィンディルさんだなと思いました。
思春期の女の子を主人公にすると、どうしても自分に似てしまうのです。
深く掘り下げることができなかったのは、
文字数のこともありますが、
一番は、
わたしの心が弱いというか、人を嫌な気持ちにさせることが怖いのです。
できるだけ優しくしたい、読者さんを傷つけたくない、嫌な気持ちにさせたくないという気持ちが強いので、
と書きながら、相手がつらいとわたしもつらいので、
書けなかったことがあるのです。
この感想を何度か読ませていただき、わたしが恐れを乗り越えることができたら、もっと成長できるような気がしました。
感想をいただき、感謝しています!!
作者からの返信
なるほど、読者を傷つけたくない嫌な気持ちにさせたくない、ですか。あー、なるほど、これは西向きの発想だとかなり繊細な問題だと思います。
エンタメの北向きだと読者を傷つけないというのは、シンプルな配慮と気遣いなんですよね。遊具に角があると危ないから丸めましょう、レベルの問題です。作品が毛羽立たないようにディテールを整えましょう、みたいな。
それだけに整っていることが求められるんですけど。意識が低いだけだよね、サボっているだけだよね、と。
ただ西向きは、作品の核そのものが読者を傷つけたり嫌な気持ちにさせうる性質を持っていることが多いんですよね。ディテールではなく、核そのものに読者に嫌な思いをさせかねない性質がある。
なのでここを気にすると、そもそも深く書くことができなくなっちゃうんですよね。アクセル・ブレーキの問題になって、それがそのまま読み応えに直結してしまう。
なので西向きを書くときは、相手を嫌な気持ちにさせるかもしれない勇気が必要になってきて、ここも西向きを書くうえでの試練になってくると思います。
ただ傾向として私の雑感を述べますと、北向きで読者に嫌な気持ちにさせるのはただ嫌な気持ちになるだけなんですけど、西向きで読者に嫌な気持ちにさせるのは「面白い」「価値がある」の裏返しになりうるんですよね。傷つくことが価値になりうる。それくらい西は、人の心を刺しにくるので。
きちんと西向きが書けていれば、嫌な気持ちになることに価値があると読者は思ってもらいやすくなります。
それはディテールによる不快なのか核による不快なのか、そこに存在するであろう作者の思慮の差ということなのだろうと思います。
ですのでもし乗り越えることを志すならば、「読者を嫌な気持ちにさせる=駄目なこと」という認識から切り崩してみるといいのかなと思います。嫌な気持ちになるのが価値の作品だってあると思います。
もちろんそれは「どんな作品を書こうが作者の自由だ」という傲慢とは全然違います。むしろ正反対ですらある。繊細なバランス感覚で「不快」という感情を扱う必要があります。
私としては、他者を傷つけたくないという気持ちがあるからこそ、嫌な気持ちを価値として提供できうるんじゃないかなと思います。なので桜庭さんのその価値観は、とても素晴らしいことだと思います。怖いと思わないと勇気は奮えませんしね。西に向いてますよ。
是非克服してほしいと思います。
桜庭さんのお話には、すごく温かな優しさを感じました。フィンディルさんの仰るとおり、月乃のことをすごく大事にしている、というのは納得ですね。だからリアリティが感じられるんですね。
キャラの中身を深く掘り下げるっていうのは難しい。それをさらりとやってのける桜庭さんすごい……!
それぞれの方にそれぞれの強みがあって、やっぱり小説って面白いなぁ!
作者からの返信
私としては「優しさ」ではなく「優しくしたい意思」を感じました。この両者の差は、方角を変えうるものだと思います。
桜庭さんも似たようなことを仰ってますけど、キャラの中身を掘り下げたというより、自分を掘り下げたものがキャラになるって感じかもしれませんね。これが香ると本当に西が出てきますね。
それにしても、参加小説の応援コメントのみならず、私の感想の応援コメントまで!
ありがたい参加意欲! ありがとうございます!