第二章 自己紹介のつもり
自己紹介といっても第二章を書き始めて今更「僕はこんな人間です」等と連ねるのもなんだか恥ずかしいので、ひとまず僕と会ったことがない人にも解っていただけるように簡単なプロフィールから書いていこうと思う。結局「こんな人間です」みたいなこと言うんじゃんね。極力恥ずかしくない書き方を心掛けたい。
僕は多分、初見の皆さんが想像しているよりは恐らく少し若い、就職を控えつつこれを執筆している高校三年生だ。「大学行かないんだ」と思った人も多いかもしれないが、なにせお金がない。別に明日食べるものがないとかいうそんな貧しさではないが、家庭環境が少しばかり複雑なのもあって、日本規模で見れば相対的貧困層に属する家庭だと思う。まあ就職したらすぐにでも一人暮らしをするつもりなので家のための就職選択という訳でもないが。
この手の話はどうしても少し暗くなってしまうので明るい話をしよう。
とりあえず僕の好きなことや嫌いなことを書いて、そこから話が派生することに期待しておくことにする。手の内を全部明かしてしまった。これを書き終えたとき果たしてちゃんと面白いエッセイになっているのだろうか。先が思いやられる。
僕の好きなことというのは、正直挙げるとキリがない。早押しクイズやボードゲームといった頭を使うことから、格闘技やバスケットボールなどの身体を動かすことまで、本当にめちゃくちゃある。
その中でも今回は、僕のアイデンティティの一つでもある「メイクをする」ということに関して少し語らせてもらいたい。そういえば今まで明記してなかったが、僕は男性である。一応これを書くにあたって改めて鏡で確認してみたが(?)、顔つきも身体つきも見た感じ男性であるし、声も低い。なんなら声に関しては男性の中でもかなり低い。なぜ僕が男性であるにも関わらずメイクをするのか。この場を借りて自論を述べていこうと思う。
そもそも僕の中では、男性や女性、その他の性などという分類の意識が薄い。これは僕の美点でもあり同時に欠点でもあるのだけれど、昔から、「男性だからこうしなさい」と自分が言われたり、「女性だからこうしなさい」と他人が言われているのを見たりするとすぐに疑問を浮かべていた。怒りこそ覚えないものの、なんというか、漠然と悲しくなった。だっておかしくね? 好きでその性別に生まれてきた人なんかいなくて、自分の性別が好きだとしてもそれは後天的にそう思うようになったってだけじゃね? それをとやかく言ってんのってやばくね? とマジでずっと思っていた。
しかしそう言った固定観念を述べるのは基本的に自分よりも年上の人物であったため、実際にツッコむようなことはなかった。このあたりについては詳しくは後述するが、とにかく僕は、女性がするものだというイメージの浸透している「メイクをすること」に全くと言っていいほど抵抗がなかったのだ。だって、顔が良くなるならやらない理由なくね?
遠い親戚の女の子に初めてメイクをしてもらったときも、明らかに目が大きくなっていたり、肌のトーンが上がっていたりする自分の顔を見て、素直に「すっげえ」と感動したのを覚えている。勿論いままで全くしてこなかったことをしたのだから馴染んではいなかったのだけれど、それでも充分に、素敵だと思った。
それから自分でメイクをするようになり、当然「男なのに」と言われることは増えてきた。しかしそれはこの日本に
これは自分にそこまで自信を持てていなかった僕にとってはかなり大きなことで、唯一無二の確固たる立場を手にした喜びは大きかった。急にエッセイらしく自分語りするやん僕。書いててびっくりしたわ。
こんな感じで好きなこと全てを一つ一つ語っていくと、
あれ、第二章ではただ自己紹介するだけのつもりだったんだけどな。
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