第十六話だ!!高校生活再開だ!!
さあさあさあ!!やってまいりました!!新学期に現れる、転校生!!
というわけで、新しくなった凜ちゃん登場!!とう!!
「木霊凜です。K県B高校からきました。よろしくお願いします。」
ペコリ。
パチパチパチパチ。
「それじゃ木霊さんの席は、あそこね。一番右後ろにあるあの席」
よし!!自己紹介は終わった!!二十人近くの前で自己紹介するのはなかなか緊張するな!!お陰で用意してきた長ったらしい挨拶文全部忘れたぜ!困ったな!!
「はい」
でも別にいいのだ。俺は今更誰かと仲良くするのも何かこそばゆいしな!!てことで先生に言われる席に付くぜ!!隣の人は...今日はいないっぽい!!うん!今ちょっと緊張してるから隣席との挨拶イベントは明日にしよう!!
というか特別な挨拶しなくても既に注目の的だしな!!だって今俺、ゴスロリだしな!!いくら可愛いとは言え、これは目立ち過ぎだぜ!!
ここに来る途中もすげー視線を感じたし、恥ずかしすぎて走り出しそうになった。でも、恥ずかしくてもフリフリのスカートでは走ろうにも走れないしな!!中見えちゃうからな!!全くすーすーするぜ!!
結果は無事にここまでたどり着けたけど、何か大切なものを失った気分だぜ!!失ったのは息子だけどな!!ははは!!...しくしく。
まあ、ともあれ俺は学校に復帰した。何か一回死んで別人として登校するのって現実味ないけど、席に付いてみれば案外にも慣れた感じがして安心したぜ!!
で、だ。学校に付いたら最初にやらなきゃいけないことを皆覚えてるかな?そう、
というわけで表情を動かず周りを見るぜ。
うん!!いない!!当然なんだよな!!だってここ、
仕方がない。昼休み待とう!!
とは生き込んだものの...
「こんにちは木霊さん!」
「あ、うん。こんにちは」
「髪奇麗だね!!」
「あり、がとう?」
「触ってもいい?」
「別にいいけど...」
「やった!!わ~柔らかくてきれい~それにいい匂い~」
「え、嗅いでいいとはいってーー」
「あ!あすかちゃんずるい!!木霊さん私も触っていいよね?」
「あ、え」
「ありがとう!!あ~いいね~何のシャンプー使ってるの?」
「あ、私も」
「あたしも」
「え?え?ちょ、皆ーー」
うわァア!!?!
まるでハイエナの様に次々と女の子が攻め込んでくる!!やめろ!!俺、女は好きだけど免疫は高くない!!そんなにべたべたしてくると目がぐるぐる回ってまともに思考できなくなっちゃう!!あ、ちょ、頭わしわしするな!!気持ちよくなって表情が緩んじゃう!!
あああ!!!誰か!誰か助けて!!ちょ、そこの男子たち!!そんな「美少女と美少女が戯れてる...最高だぜ」って、百合漫画読んでるような目で見ないではやくこの
あ、何か困った顔で止めようとこちらに来てる委員長風眼鏡男子が来たぜ!!た、助かっt-「お、おい何するんだお前たc-「うるせー!!百合に挟む野郎は死刑だおら!!!」うわあああ!!!」...い、委員長ォオ!!
名前わかんないから委員長って呼ぶことにした眼鏡男子が他の男子に引き連れられ行ったぜ!!何故だ!?
「手も小さいー!!可愛いね!!」
「あ~この抱き心地。癖になりそうだね」
「この服もすごく可愛い!!」
「すぅーはぁー」
「ちょーー」
あああああ!!
☆
「ご、ごめんね、凜ちゃん」
「...別に大丈夫」
ふぅー...。
「本当にごめんね?でも凜ちゃんって本当に可愛いよ、人形みたい。あ、私、森田あすかね。あすかって呼んでもいいよ」
うん。あすっち。活発そうで腰まである茶髪の子。オタクに優しいなギャルですね。
「あ!私も私も!!荒木愛美だよ!まなみって読んでね!!」
はい。まなみんですね。身長はほぼ一緒で、桃色のショートボブ。でも声デカいから多分元気っ子ロリですね。
「私は泉順子だ。よろしくな。にしても本当にきれいでかわいい子だね」
順子様。何故かわからないけど、順子様って呼びたい。というかお姉様って呼びたい。青髪のショート。身長は俺より20センチほど高いから恐らくスポーツやってる。百合ゲームに出てきそうなイケメン女子。身長だけじゃなくて胸の装甲もデカい。着やせするタイプだろうけど、さっき体のあちこち当たったから間違いなくデカい。
「ん~、すぅ~はぁ~」
「こら、何時まで嗅ぐつもりなの、薫」
「あ...」
未だに僕の頭を嗅いでる眠そうな少女。薫って名前らしい。
「ほら、自己紹介」
「うん、清水薫。気軽にカオッチって呼んでね~」
口調は軽い。しかし感情がこもってない。わざとと籠ってないのかそういう体質なのかはわからないけど、わかった。カオッチね。茶髪に赤メッシュ入れてる。あとピアスとか首にかけてるヘッドホンとか。個性もりもりな子ですね。
ってーーーいい匂いと柔らかい感触を堪能しすぎて思わず全員の容姿を紹介したじゃねーか!!口調もなんか変な感じになっちまった!!恐ろしいぜこの
しかし改めてみるとこの世界の美少女美少年度高いな!!君ら、見かけたことないけどよく見てみると
キーンコーンカーンコーン。
しかも昼休みも終わった!!お昼まだ食べてないのに!!でも君たち可愛いから許しちゃう!!
「あ、お昼ご飯まだ...」
「そうだったね」
「あ!確かに!」
「あ...」
いや、君たちもかい!!てかそうなんだよな!だって俺を弄んでたんだよな!!当然だよ!!
「あすか次の授業何?」
「確か高島先生の歴史Aだけど...」
「あ、高島先生って休んでるんだよね」
「うん。事故とか何とかで、入院してるらしい」
「じゃ、自習?それじゃ何か食べに行こう!!」
「そうね」
次は自習?よし、ならちょっとはAクラスを覗きに行けるな。
そうと決めて早速行こうとすると、
「そうね。あ、凜ちゃんも来る?」
こちらに手を差し伸べて優しい声で誘ってきたあすっち。
「...はい」
くそ!!オタクはギャルに優しくされたら断れない
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