5/3 夏目漱石だって、小説を書いた後は気持ちが悪かった。
小説を書いていると、嫌な気分になる。
と言うか、そもそも何でこんなことをしているのか、本気で分からなくなる。
特に意味もなく、自分の小説を消したくなる。
「なんか、クソだな」と思うことも多い。
はっきり言って、有益である感じが全くしない。普通に「無」。
無味乾燥。味気なし。あってもなくても良い。いずれゴミとなるもの。
「そんなこと言うな」とかいうド正論が聞こえてきそうだが、事実なんだから仕方がない。ただ単に、気持ちが悪くなるのだ。そこに本当もウソもない。ため込む方が良くないので、あえてここに書き殴っておく。
“幸福になってしまったら、創作活動はできない”
これは、とある啓発本に書かれていた言葉だ。
だから、だろうか。物書きには、鬱っぽい人が多いような気がする。
そりゃあ、変な気持ちにもなる。書いているだけで、心が沈む。
たった二年程の若造(つまり私)でも、嫌な気分になるのだから、長い人はなお更だろう。
だが、それは仕方のないことなのだ。
あの夏目漱石だって、
「私は自分で小説を書くと
と言っているのだから。
気持ち悪いものは、気持ち悪いのだ。それ以上でも、それ以下でもない。
逆に、そんな世界と無縁の書き手など、いないのでは。
普通は、気持ち悪くなるものだ。自分の世界観を提示する作品ならば、なお更。
何で、あんな小説を書いたのか。いや、今すぐ消したい。
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