第2話 神様のお願い事!
「冷静な自分に驚いておるようじゃな。人間死を体験することは人生で一度じゃ。そのままで、ここに呼び寄せると精神が崩壊するんじゃが....なんと神の力でいじったのじゃよ」
おい!神様いや爺さん。なに勝手にいじっとんねん!まぁキレても前に進まないし、とりあえず現状把握となぜ神様の前にいるのか聞くしかないか。
「ほっほっほ!流石ワシじゃな。ここまで冷静な霊体に改造....ゲフンゲフン冷静な霊体にできたのじゃから。でのまずここは、下界と霊界の狭間じゃよ。あとは、なぜここにいるかじゃが、おぬしにお願いがあるからじゃ」
このマッドサイエンティスト爺さん。今改造とかほざいたか!
あぁぁクソ!爺さんの改造のせいで何故か、すぐ冷静になってしまう。もうキレるのやめよう。
「爺さん...いや神様、お願いとはなんでしょうか?」
拓哉は考えることや疑念を捨てて、すべてを無にすることに決めた。
「おぬし激痛で倒れたじゃろ。その時にもっと料理がしたかったと望みを言っておってな。ワシの願いとおぬしの望みが合致したのじゃよ。ワシの望みは、異世界に赴いてこちらの住人に地球の料理を食べさせてほしいのじゃよ」
確かにもっと料理がしたかった。でも異世界?あのラノベでよくある魔物とか勇者とか魔王が出てくる?待て待て俺強くないし、すぐ死んじゃうって...しかも35歳のおじさんだし。
「おぬしの考えはもっともじゃ。ラノベの通り魔法もあり、魔物もおるし人間と異なる種族も存在する。文明も中世ヨーロッパくらいじゃな。それでな、食文化も地球より大分劣っておるのじゃ。そこでおぬしが赴き、美味な食事を提供してほしいのじゃよ。あと心配せんでもよいぞ。年齢も20歳まで若くして肉体も強化し、絶対防御のスキルも付けておこう。更にはネットショッピング(食材・調味料限定)も付けておこうかの。どうじゃ異世界に行ってくれんかの?」
流石、神様完全に心読んでるなぁぁ〜。前読んだラノベでオークやドラゴンやらの魔物を食してるやつあったよな。う~ん!?正直魔物を料理して食ってみたい。神様が、これ程のスキルを付与してくれてるし、異世界に興味はあるのは事実!行ってみるか。あとは店をどうするのかだよな〜。それと、せっかくやるならラノベでよくある人間だけのギルドの酒場や宿の酒場とかは嫌なんだよな〜。前世は、毎日が喧噪のような空間で仕事をしていたし、いろんな種族が立ち寄れてみんなが幸せそうな顔して食べてくれるような料理屋がいい。どうにかならないかな?
「神様心読んでますよね?どうにかなりませんか?」
心は読まれているし、わざわざ二度手間で話すのはやめよう。
「そうじゃなぁ....本来なら様々な人に料理を提供してほしいが、何もわからぬ異世界で急に忙しい店というのも可哀そうじゃな。なら魔境に店を構えるのが一番じゃろ!強い魔物・鉱山・珍しい薬草・珍しい果実がある場所じゃ。普通はこんだけあれば、どこかの国が権利を主張するんじゃが、魔物が強すぎてのぅ。一部の猛者か空間魔法使いに頼って資源を持ち帰ってもらった方が、世界が潤うと各国で暗黙の不可侵協定が結ばれておるとこじゃ。ちなみにおぬしは、絶対防御と身体強化があるから気にせず魔物を殺せるぞい。あとは元居た世界の店を転移させておこう。 店の周りには魔物(敵対する)を寄せ付けない。店の外壁と中に破壊不可・腐敗不可を付けておこうかのぅ。そろそろ時間じゃて向こうに送るからのぅ。わしも時間ができれば遊びに行くからその時は持て成すのじゃぞ〜」
えぇぇぇぇ!神様急すぎますって...
「ちょっちょっと魔境!!しかも、神様が来る....わっ眩し....!」
神様と拓哉の居た何もない空間に眩しい光が放たれた瞬間、拓哉だけがその場から消えた。
「ほっほっほ。なかなかに焦っておったな。頑張って食を広めて生きていくのじゃぞ〜」
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