第2話 新生活②

「また美李も一緒に三人でゲームしたいねー」

「そだね」


美李っていうのは私たち姉妹の末っ子で、今年中学生に上がったばかりの子。

誰とでもすぐ仲良くなれる性格で私とは真逆かな。

姉妹のどちらに似てるかっていったら愛姉だね。

私は教室の隅でひっそりしてるタイプだし。


そんな話をしながら家具をある程度見て、それから服を見て回って、晩になる頃には両手に少なくない買い物袋を提げた私と愛姉とで晩御飯を食べにオムライスのお店に入った。


「今日はありがと、愛姉。服もこんなに買ってもらって」

「いいのよ。舞も大学生だしお洒落しないと。なんだかんだ私は稼げてるしね」

「そうなんだ。ところで愛姉ってどんな仕事に就いてるの?」

「ん!?私?、私は内職的なやつかな」


今時流行りのオンラインの仕事ってことか。

あんなおっきな家に住めてるから稼ぎがいいのは分かってるけど、


「プログラミング的な感じの仕事なの?」

「うーん、プログラミングっていうより人と会話したり?、相談乗ったりとか…かな」

「なんだか難しそう。私には無縁だね」


人と話して相談に乗るとか絶対無理だもん。

なんなら私がコミュニケーションについて相談したいくらいだよ。


「私も大学卒業後の進路を考えとかないとね」

「ふふっ。まだ先のことだからゆっくり考えたらいいわよ。時間はこれからまだまだいっぱいあるんだから」

「そうなんだけどねー」


漠然と私がしたいことって何かを考えて、答えが出ずに結局パクリパクリとオムライスの美味しさに舌鼓をうってその日は愛姉とのお出掛けは終わった。

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