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「よーよーよーよー! 呑気なもんだなあ一年A組の皆さんよ〜!」
俺とちはるが校庭に戻ってくると、俺たちのクラスが蛮族に絡まれていた。
小林と雨宮がクラスの先頭に立って、応対している。
「遠藤、あいつらは……?」
「一年S組。この運動会のダントツ優勝候補だ」
白髪の少年を先頭にまるで裏の組織の構成員のような面子が並び、俺らのクラスを煽っている。
白髪の少年の隣には桃色の髪色をしたゴスロリが似合いそうな美少女が立っていた。今はジャージ姿だが。
下っ端がさらに煽ってくる。
「こんだけ煽られといて一言も返せないなんて情けねえなあおい! うんとかすんとか言えこらあ!」
「だああああまりなさいこのゴミ虫どもですわあああ⁉︎ お前らが喋る相手はわたくしたちではありませんゴミ箱ですわあ! その口から出てくるのはゴミしかありえませんものここでわたくしたちに喋っていたら不法投棄ですわきったねえですわあ! ねえ皆さん⁉︎⁉︎⁉︎」
「「「たっりめえだあ!」」」「森へお帰り!」「BOOOOO‼︎」
あ、うちらのクラスぜんぜん負けてなかった。それにしても雨宮の口が悪すぎる。むしろ少し押してるまである。
「え、遠藤! とにかく止めないと!」
「そ、そうだな!」
俺とちはるがその集団に割り込むと白髪の少年が人差し指を口に当てた。
「しー……」
その瞬間、水を打ったように校庭が静まり返る。
彼には、不思議と従ってしまうような神秘的な魅力があった。
「ようやく、みんな集まったみたいだね」
その言葉に、我らが委員長の小林が頷く。
「そうみたいだな。で、何しにきたんだ北神」
北神と呼ばれた白髪の少年はにこりと微笑む。
「宣戦布告だよ、小林――」
――――あとがき
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