あの人は変だけど頭いい人
Side 名無しの少女
黒髪で私と同じ肌色で、背がある男の子。
かとう けいいちって言う名前らしい。
あったあの日からずっと黒いがくらんと言う服を着ていて何時も重たそうに旅に役立ちそうな物を沢山運んでるの。
この旅の中で出会ったあの人は変わり者だったの。
私もよく変わり者って呼ばれるけどきっとあの人も変わり者だと思うの。
あの人は色々な事を知ってるけど私が知っているような事でも知らないの。
だけどとってもとっ~ても優しい人。
特にやりたい事もないから私はその人についていったの。
そして色んな事を沢山教えて、色んな事を沢山教えてもらったの。
最近の楽しみは本を読んでもらうこと。
私は文字が読めない。
だから集めた本を読んでもらったりするの。
他にも集めたガラクタがどう言う物か教えてもらったり、それで遊んだりするの。
オセロやトランプとか沢山遊んだりしてそう言うの生まれて初めてだったの。
それで何時もあれこれ難しいこと考えてて自分のことだけじゃなくて、私のことも考えてくれる。
そんな 彼は何処から来たんだろう?
たぶん私よりも綺麗でステキな場所に住んでたんだと思う。
だけど迷子になって元の場所に帰ろうとしているんだと私は考えるんだけどね、なにか深い事情があって簡単には帰れないと思うの。
最初に出会った頃は大変だったの。
まるで大きな子供みたいで泣き叫んでいたの。
だけど時間が経っていくにつれて段々と今みたいに――あの人の言葉を借りれば「現実を受け入れ始めた」んだと思うの。
とても頑張り屋さんで偉い子なの。
だからほっとけないと思うの。
一緒についていくの。
私なんかが役に立つかどうかは分からないけど明日、死ぬかもしれない世界だからやらずに後悔はしたくないの。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます