第30話 シン・家族
東京に母を呼び寄せて良かった!!!
初日に感じた。意外だった。私は、母から頂いた細胞で出来ていることを深く痛感した。きっとその一部が共鳴しているのか?永く感じた事のない、この上無い安心感を私に与えている。
私が母の病院受診にお付き合い出来ないときは、ミシェルが同行してくれたり、同じジェネレーションということで同じ立場になってお話してくれたりと安心サポートが半端じゃ無く、ありがたい。
ずっと記憶の中にある、幼少期からの母に言われた言葉や私が感じていた母の人物像はもう閉まっておくことにしよう。
いまの母を素直に受け入れていきたい。歳を重ねて徐々に変わってしまうかもしれない母も楽しみにしながら、いい距離感を保って行けたらと願う。
「お母さんと私が同時に認知症になったりしてね」
ある朝、ミシェルが笑って言った。
さ。さすがに私は笑えなかった。
あとで落ち着いて考えたら、二人揃ってディサービスに送り出そうと思う。使える限りの介護サービスを使って。
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