第11話 フェミニズム
いつからか忌み言葉となったその思想は界隈を賑わせた。
―のも今は昔、行き過ぎた自称思想家達は一挙に居なくなった。
街には平和が訪れた。
ヲタと呼ばれる存在もこの街には居ない、居たとしても家でひっそりと趣味に耽っているだろう。
それをターゲットにしていた気味の悪いアニメ絵の広告を誤タップする事もなくなった。
−−−−−−
一体なんだっての!?
いつも通りに活動として嘘のツイートをばら撒いて炎上させてたのに!!
ギャオオオオォン!!!
新体制になり貴女の理想の国へご案内しますって連れて来られて、まぁ最初は高級車に乗せられて悪い心地ではなかったし、街からはあの女性を性的搾取する広告もなくなってたからザマァと思ってたけど!
どこもかしこも馬鹿な女ばっかり!
旧オーストリアの首都ウィーン東端の新興地区、ゼーシュタットを中心に構えられたその独立国は女性達の楽園であるはずであった。
まぁいいわ、このおしゃれな街並みでマウントをとって気を紛らわしましょ...
「ギャギャギャオオオォォン!!」
「何よこれ!?」
T○itterからは永久BANされ、新しいアプリがインストールされていた。
「ふぇみったー?!」
タイムラインには彼女を煽るような画像や動画が流れ続ける、
ガクガクと震える両手でスマホを握りしめるその目には狂気にも似た笑みを携えていた。
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