第41話 Qって文字見ると真っ先にBBQが出るの私だけ?
拝啓、前世の両親へ。最近ここに書くことが割と無くなってきていて、ちょっとネタ不足です。まあ、強いて挙げるとするならば、スパイ映画の如く潜入任務に赴く事でしょうか。スパイ言えばソ連な気がします。異論は認めます。
敬具
フルール・ヤマト・ジャポニカ
あ゛ーーめっちゃ疲れた。結局あのお茶会は何が目的だったか何を探られたか分からないお。
さて本日のメインイベントの『潜入!ウラアーリ家の秘密を探れ!』編だね。
「本日のU作戦の確認を行う!」
「「「ハッ」」」
確認会議に参加してるメンバーはいつもの4人でお嬢が司会進行だ。それと何故か軍みたいな敬礼もしている。いつからここは体育会系になったんですかね。
「まず決行日は4/26、ヒトマルマルマルだ。最重要目標はウラアーリ家の失脚に繋がる証拠、又はその証人だ。交戦はやむを得ない状況だけに留めろ。不用意に交戦しない事だ!侵入経路はカーミンが事前に金を握らしたメイドの部屋から侵入せよ。また重要な部屋が3階に集中している事から、そこに証拠がある可能性が高い。心して潜入する様に!」
「「「yes ma’am!!」」」
「潜入メンバーはアメリアとフルール。呼称はアメリアをAエイブル。フルールをFフォックスと呼べ!
カーミンは擬似ソナーの役割をやってもらう。今更かも知れないが神として介入し過ぎるのは良くない為、ギリギリの範囲での参加とのことだ。
目標にいる人員がAやFに近づいてきた場合、念和で連絡をする事だ。カーミンは私とHQの役割をやってもらう呼称は名前通りだ」
「「「sir,yes,sir!!」」」
「では作戦決行30分前まで各自待機。解散!」
時刻はヒトマルマルマル。場所はウラアーリ邸から距離20m作戦開始位置に付けた。
「よし、これから作戦を決行する。各自警戒を怠らない事、私は万が一の為にアリバイを残す為屋敷に戻る。抜かるなよ」
そう言ってお嬢は帰って行ったとさ。ふぅここは一世一代の大舞台や。気ぃ入れるで。
「それではA。行きますよ。この時間は起きている人の方が少ないですから…それとHQ、良い子はもう寝る時間だからさっさと寝たほうが良いんじゃない?貴女が居なくても余裕ですのよw」
全く、こんな時間まで起きているなんて。子供も教育に悪いですよw
「チッチッチ、分かってないなF、良いですか女性は夜は悪い子でいる方が魅力的になるのさッ!」
…はい。以上現場のFでした。HQ(ちっこい方)の来世にご期待ください。
「何はともあれGOです。お宝(証拠)が私を呼んでいます!」
ありったけの 夢をかき集め〜
ウラアーリ邸。白塗りを基調とした極々普通の貴族邸だ。石材と一部木材で出来ている3階建て。形は上空から見ると黄金比に近似している。屋根は紺色基調。一階は使用人の部屋、洗濯室や倉庫類。二階は応接室、食堂と厨房がくっついた部屋、ダンスホール等、三階はウラアーリ家の者の自室、書斎、仕事部屋、金庫室。それと地下室もあるらしい、ざっと上げるとこの様な仕組みだ。なお、地下室だけは侵入口不明、噂で聞いただけの存在だ。
階段の場所は一階から二階は両端の部分。二階から三階は屋敷の真ん中あたりにあるらしい。正面玄関が南側にあり、北側には裏口がある。今回は東側のメイドの部屋からの侵入だ。
『こちらA、侵入ポイントであるメイドの部屋の窓付近に到着。司令を求む、over。』
『こちらHQ、窓ガラスに5回ノックするのが合図だ。部屋ではソワソワしている金を握らしたメイドが居るだけだ。廊下には西側に警備員がいるだけなので、侵入を開始せよ。over。』
コンココッコンコンコン 雪だるま作ろ〜 ドアを開けて〜
合図をしたらメイドが窓を開けた。私達はアイコンタクトと相槌をして中に侵入した。
中の内装は流石にメイドの部屋までは凝っていなかった。普通の極々ありふれた少し黄ばんでいる白ベースの壁にベット、机、椅子、タンスがある殺風景な内装だった。まあ、このメイドさんがそういうのが好きな可能性もあるけど。
いざ廊下に潜入。HQ曰く、反対側の廊下に警備員は居るから、東側のの階段を使い2階に上がる。enemyが居るかも知れないから、階段の踊り場で待機だ。
『こちらF、2階のenemyの情報を求む。over』
『こちらHQ。2階には人影が映ってない。応接室しから捜査を開始せよ。over』
私達はそぉっと、ゆっくりと応接室に入った。中には二つの赤いソファが対面で置かれていて、その間に机があった。壁際には棚に恐らくビンテージ物のワインボトルが収納されていた。
よし、早速捜査しますか。一応棚とかも動かして隠し部屋も探していこう。
10 Minutes Later
『こちらA、残念ながら証拠となりそうな物はなかった。直ちにこの部屋から撤収し、食堂に潜入します。over』
『こちらHQ、了解した。over』
さて、食堂の前だ。証拠が無いと思われるが決めつけは良く無いからね。早速潜入しよう。
中は大きな暖炉があり、暖炉がある壁から平面に垂直に長い長方形のダイニングテーブルがある。椅子は短辺に一つずつ、長辺は六つずつ配置されていた。
念のためだが厨房も確認しないといけない。美味しそうな物があっても誘惑に負けないぞ。
『こちらHQ!緊急伝令!探知に急浮上したenemyを補足!食堂のドアを開けるとこです!対象は猛者の可能性大!』
この緊急伝令の合間に私はAに一瞬でアイコンタクトをした。
『F 訳、やむを得ない、交渉、失敗した場合交戦に入る』
『A 訳、了解』
そして、ドアが開き、そこにいたのは赤い両手剣を持っていた金髪メイドだった。
「全く、こんな時間に誰ですか?…まあ密偵ですよね?あのクソ雇い主の為に働くのは誠に遺憾ですが…私の悲願の為です。…私が相手をします」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます