If 4/1 SS フルールの異世界召喚その1

ここで使われた設定はいずれ本編に持ってくる可能性あります。


長くなりすぎたので2部構成です



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 お嬢達と今後の方針について話し合っていた。議題はそう、ウラアーリのとこへのカチコミについてだ。

 


 「ですからお嬢。ここはズバッと切り込んで、後で証拠を見つければいいんですよ。どうせ100%黒なんですから。」


 あと関係ないが私だけ服装がちょっとおかしい。社交会で着る用のドレスを着慣れる為に今練習がてらで着ている。


 「いや、流石にそれは無いでしょう。フルール、一応相手は貴族だって事分かってる?」


 「そんなの帝国の皇女である私の前では無に等しいものです!悪を払う為にカチコミをする。大義名分も出来ているじゃないですか。」

 

 「フルール。流石にそれはない。いくら皇女でも揉み消せない。」


 「ハッ!そうなったらカーミンに頼ればいいです。て事でカーミンさんや、お願いして良いっすか?」


 「うーん、やだ⭐︎もっと現実的なプランで行きましょう。」


 「My sisterよ流石に部が悪い。ここは大人しく引き下がる方がいいんじゃない?」


 カチコミ……少し憧れてたのに。早く行きたいよ〜


 「というかカーミン、現実的なとか言っているけど存在自体が非現実的なのに現実的とか言うんじゃねぇ」


 「貴方も大概だと思うけどぉ…転生チートやってる時点で同じでしょ。」


 「……そうっすね。まあ、流石にこれ以上の非現実的な事は私の身に降りかからないでしょう。降りかかったら逆立ちで紅茶淹れてやりますよハーハッハッハ。」


 「フラグだね」

 「うん、フラグですぅ」

 「フラグですね」


 「ちょっと!酷くないですか?いくら私でも傷つく時はあるんですよ。まあね、私はそこまでギャグ補正無いから………あっるぇぇぇぇぇ?なんか足元に魔法陣出来てきてるんだけど〜、マジウケる。…やばくね!!?」


 こんなんトラブルのかほりしかしない。ここは華麗にジャンプで魔法陣から脱出を……あ。

 


 「「「あ」」」


 oh めっちゃ神々しく光ってるネ。


 「Nooooooo!」


 一名様ご案内されちゃった。テヘペロ^_^死ね!!ふざけるのも大概にsayよ!!





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 「ねぇねぇ悠太〜、一緒にお昼食べようよ〜」


 「ああー!ズルいです!こんな現実を見れない人なんか放って置いて私と一緒に食べようよお義兄ちゃん」


 「ゆう君。お昼一緒に食べません?お義姉ちゃん悠太君の好きな物いっぱい作ってきたわよ。食べさせて上げるよ、口移しがよかったらいってね〜」



 突然だが、俺の名前は『西道悠太』。なんて事もない普通の高校生だ…った。最近幼馴染と義妹と義姉が俺の取り合いをしている。ちょっと前まで『俺のこと大好きな幼馴染と、俺のこと大好きなブラコン拗らせ義妹と、ちょっとエッチな義姉が欲しい』とか思ってて神様にお願いする事もあったけど…いざ現実になると物凄く胃が痛い。

 両親が離婚してから8年後に父が再婚。その時の向こうの連れ子だ


 「ちょっと、現実を見れない人ってどう言う意味?喧嘩売ってんの?」


 こいつは幼馴染の『笹倉舞』。父が再婚して義姉妹が来るまでは仲の良い遠慮しないで付き合える親友の様な感じだったのが、俺が取られると危機感を覚えたのか、急に俺にアタックしてくる様になった。身長160cmの胸は推定C〜Dだ



 「そうです、幼馴染なんて負けフラグしか立たないのです。だからフラグの立つ可能性のあるこの美雨に譲るのです。」


 この子は義妹の『西道美雨』旧姓は朝倉だ。どうも最初からなつき度が高く、いつも好意を隠そうとせずグイグイアタックしてくる。身長157cm胸は推定Bだ



 「もう、美雨ちゃん。そんなひどいこと言っちゃ、メッ!ですよ。そんなこと言ったら美雨ちゃんはゆう君に嫌われちゃうよ。」


 この人は義姉の『西道真弓』さん。正真正銘どっからどう見てもバブみありすぎるママです。対戦ありがとうございました。見た目ロリママからのちょっとエッチな感じ嫌いじゃないです。むしろ大好物です。身長はなんと一番低い145cm胸は推定E〜F。そうロリ巨乳だ!ロリママだぁ!万歳!



 「違うんです、お義兄ちゃん。私はお義兄ちゃんと二人っきりでご飯が食べたかったの。それを邪魔されそうになって…つい言い過ぎちゃったの。本当の私はそんなこと言わないからね。寧ろお義兄ちゃんに尽くすからね。お義兄ちゃんがして欲しいのなら…その…下のご奉仕だってするし。何より私はお義兄ちゃんをアイシテイルからね。そうだよ、お義兄ちゃんは私だけがいれば良いの。私はお義兄ちゃんの全てを理解しているから、お義兄ちゃんは私に頼れば良いの。そして私のことを愛し続ければ良いの。そうすれば全部丸く収まるでしょ?邪魔な現実を見れないアバズレの事なんか気にしないで、私だけを、私だけを!見続けて!キャハハハハ!」


 はい、義妹はヤンデレです。全く、どこのギャルゲーだよってんだハッハッハ。…ねえ、いつか刺されないよね?俺…ヤンデレが性癖に刺さるのはゲームの中だけだと思い知った(個人の感想です)。とまあこんな感じで俺の人生はバラ色?にと向かってきている。全く神様には感謝しても仕切れないぜ。


 「あゝ、お茶がうまい」


 とこんなことの賜ってる俺だが、クラスメイトの視線は余裕で人殺せるレベルで見られている。それもその筈、こんな美人さんに囲まれている男がいたら、ちょっと前の俺だったら呪い殺してるね。

 だがな、考えてみてよ。一人扱いに失敗したら即エンドの娘が居るんだぜ。これがやり直しのきくギャルゲーだったら良いが現実はそう甘く無い。故に俺は日和って中間択を取ります。ポケ○ンで言うとこの取り敢えず身代わりだ。



 「まあまあ、みんな落ち着いてよ。ほら、みんなで一緒にご飯食べたほうが美味しいから一緒に食べよ?」


 キタ、これはイケメンポイント高いわ。全くただのクソヲタクが成長したな〜うん。



 「まあ、お義兄ちゃんが言うなら…」

 「そうね、悠太が言うなら…」

 「ゆう君が言ったおかげで丸く収まったわね。偉い子ね。お姉ちゃんがヨシヨシしてあげる」


 そう、もはや今の俺はギャルゲー主人公だ!女の子を手様に取る生粋のイケメンだ!出来るッ!西道悠太ッ!出来るぞッ!




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 時刻は夕方。お昼の修羅場から一難去ってまた一難。今度の修羅場は誰が夕飯を食べさせるからしい。だがしかーしッ!ここはイケメンであるこの俺が上手く場を収めて進ぜよう。…進ぜようって使い方違うよな。まあ脳内会話だしいっか。


 「悠太、私が作ったご飯…食べてくれる?」


 俯きながら自信なさげに料理食べて?は反則でしょう。これで落ちない男は居るだろうか?いいや居ないだろう。


 「は〜い、お姉さんが作った料理食べたいでしょう?お口開けてくれたらあ〜んしてあげる」


 危険だ。これは大変危険だ。男としての尊厳を崩しにきてる。けどこのバブみには敵わない。バブゥゥゥゥゥ!


 「お義兄ちゃん、この両手から溢れそうなお義兄ちゃんから貰った愛で作った夕ご飯…食べてくれる?」


 知らない知らない僕はなんも知らない。義妹には家族としての親愛止まりなんですけど。



 「ふーむ、どれから食べようか…とても悩ましいな。どれもとても美味しそう。」


 さりげなく褒めてあげる。またまたイケメンポイント高いでしょ。と言うかどうする?美雨から行くと舞が泣く、舞から行くと美雨が刺してきそう、真弓さんからだと両方から反感を買う。…今回ばかりはヤバそうだぜ。

 あ〜、誰か俺をエスケープッ!させてくれないかな。まあ、そんな事起きるわけないわな。ハッハッハ。


 突然としての床が光りだした。変な魔法陣のような模様が浮かんでいる。この時俺の脳内に電撃走るッ!ヤッベェってマジヤッベェって。



 「なんかヤバそうな雰囲気を感じる!みんな離れて!」


 「そうねぇ、危なそうだわ。」

 「悠太!こっちは変な模様ないよ!」

 「ああ、分かった。そっち向かう…おい!美雨さっさとこっち来い!」

 「…ねえ、お義兄ちゃん。これってさ魔法陣ってやつだよね。」

 「そうだと思う。そんな事より危ないからこっち来い!」

 

 そして床の魔法陣の光が強く輝き出した時、俺は美雨に右手を引かれた。


 「こうすれば、お義兄ちゃんと一緒に居れるかもしれない。ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと」


 魔法陣が眩く光り輝いた。最後に残った感覚は右手を引かれる感覚と、背中に何かがぶつかる感覚だ。





 


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