うまくいかない
一週間たった。
そろそろ生理という言い訳ができなくなったころ、本当の生理がくるはずだったとき、こなかった。
それに少し体調が悪い気がする。
それをカイトに伝えると、病院に行ったほうがいいと言われた。
といっても正直には話していない。
生理が長引いているという話をしただけだ。
それでもしっかりと心配してくれている旦那には感謝をしながらも怒りもあった。
あなたのせいでこんなに悩んでいるのよ!
と声に出したかったけれど、結局は言うことができない。
病院に行って、診察結果は…
「悩みによる不安や寝不足による、生理不順かあ…わかってたよ。でもつらい」
妊娠ではないということがわかってはいたけれど、それが逆にこれからどうするべきかを考えさせられた。
生理不順で、まだエッチをできないということを伝えればカイトはそっかと優しく言ってくれるだろう。
そして美味しいご飯を作ってくれて、いつもよりさらにいろいろなことをしてくれるのだろう。
「どうしたらいいのよ…」
誰にも相談できない内容すぎて、本当に一人で抱え込もうと思っていた。
そうすれば慣れて解決できるはずだ。
少しずつでもいけるはずだ。
あたしは普通に生活を送ることにした。
旦那であるカイトはこれまで通りで、それを見ていれば、確実に忘れていける。
そうして、時間は過ぎ、カイトの秘密を知って二週間になったあたしは、会社で倒れてしまったのだ。
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