第4話 大魔導師ノア
星導神セリカは客人に対し語る。
先ずはニーナについて語りました。
あの出来事が全ての始まりだったと、あの娘は何度もわたくしに話してくれました。
え?ニーナについて詳しいですね?ですか?
それは勿論、あの娘はわたくしの弟子でもありますから。ですが、その事を語らうのはまだまだ先の話。
さて、次はニーナの親友、後の三聖人の1人、大魔導師ノアについて語りましょう。
原界における魔法の在り方に大きな影響を与えた彼女。彼女なくして魔法技術の爆発的なスピードでの発展はなかったでしょう。
ですが、そのノアもはじめは魔法使いに憧れる1人の少女でした…
1
蒼天の下、街道を進む馬車の一団。
南方の国々から戻り、中央の国へと向かっているキャラバンの一団だ。
南方の環境は厳しい。
南に行くにつれ火の力が強くなる。豊かな草原は次第にステップ地帯となり、砂漠となり、植物は少なくなる。大陸の最南端には元始の時から炎を噴く火山が今もその存在を誇っている。
だが、自然というのは妙なもの、そんな過酷な環境でしか育たないモノもあり、その1つをこのキャラバンは商品として目をつけ、取り扱い大事に育ててきたのだ。
珈琲。
中央より北の国々にはその存在はまだ殆ど知られていない。豊かな香りと程好い苦味がなんとも言えない飲み物だ。南方の環境でしか育たないそれを知るものは通と目されていた。
セリーナキャラバン。
この一団は様々交易を行うなか珈琲の品質向上に長年力を注いできた。その結果、近年、中央の王候貴族の中で魅惑の黒い液体、珈琲への感心も高まっていた。
ある、貴族曰く
「地獄の様に熱く、魔族の様に黒く、天使の様に潤で、それでいて精霊が踊るような豊かな香り、そして恋の様に甘い…」
さて、その、キャラバンも南方での商いを終え中央への入口の街へとたどり着いた。
このセリーナキャラバンが扱うのは珈琲だけではない。南方独特の品々は高値で取引されるのだ。
街に着いたキャラバンは必要な手続きを終え中央市場へ。
荷おろし、交易の準備でてんてこ舞いだ。
「お嬢!お嬢はどこです!」
「探せ!街に入ッてから見てねぇ、近くに居るハズだ!」
男衆が「お嬢」と呼び慕う人物を探している様だ。
当の「お嬢」本人は、馬車の1つの幌の上に足を組ながら寝転んで空をみていた。
赤毛と言われても差し支えないくらいの赤みがかった茶色の髪は肩甲骨ほど迄伸ばされている。キレイに伸ばされた髪だが、一部はどうしようもない癖ッ毛だ。特に頭のてっぺん辺りはいつもはねっ毛になっている。
翡翠を思わせるグリーンの瞳。肌は白い。
真っ赤な襟のない大きめのシャツを着ている。襟元や袖口には金の刺繍で縁取りがされている。
白い、ややタイトのズボンを履き、膝下までのブーツを履いている。
ウエストにはベルトがされている。そのベルトの仕方による目の錯覚なのか、少女の持つ天性のものなのか分からないが控えめに言って胸は大きい。
首には、エメラルドがあしらわれた首飾り。年相応なものではない。形見なのか?何か所以がある品物なのだろう。
この少女の名が、ノア。ノア・セリーナ。後の歴史に『大魔導士』と賞される人物である。
名前を聞いて分かる様に、ノアはこのキャラバンの棟梁の娘だ。最も棟梁夫妻はノアが3歳の頃に亡くなってしまったが…
それでも、ノアからすれば伯父にあたる人物がキャラバンを継ぎ、仲間共々もり立て、ノアもそんな中で育てられたのだ。
「さて、お仕事しますか!」
ノアはう~んと伸びをして、幌の上から御者台、地面へとリズミカルに飛び降りていく。
「お嬢~!」
「はいはい、わかったわかった、リストちょ~だい」ノアはため息をつきながらこの街で卸す予定の交易品のリストを催促する。
的確に指示を出し、交易品が割り振られていく。南方独特の調度品や保存のきく食料品や薬。珍しい形状の武器など取り扱いは様々。
「はい、じゃ、こんな感じでヨロシク。いいよね?伯父さん」
ノアは棟梁の伯父に確認する。伯父も問題ないな。の一言。
「はい、じゃ、あたしの仕事終わりね!」
そう言い、ノアは馬車の荷台から本を取り出す。
「じゃ、魔法の練習してくるから!」
と、駆けていく。
それをポカーンと見送る男衆。
「お嬢は仕事も早くて的確で、しかも商才もあるんですがねぇ~」
「まあ言うな、あれは魔法に御執心だ。稀代の魔法使いになる!って夢があるからなぁ。商売の事なんて二の次だろうぜ。」
と話している。
「おう!久しぶりだなぁ!」
そこに現れたのは見るからに魔法使い風の男。アゴヒゲを少しだけ生やしていてガラはちょっぴり悪い。ちょい悪オヤジという感じだ。
「こりゃ、先生。どうしたんです?」
「どうもこうもあるかよ。この時期はあんたらがここに来るのは分かっていたからな、ちぃーとばっかし待ってたのよ。ノアはどうしたい?」
「えぇ、お嬢なら、魔法の練習するって町外れの方に行きやしたぜ」
「おお、そうかい。じゃ、ちぃーとばっかし会いに行ってくるかね」と髭を撫でながら言う。
町外れ。
教書を片手に魔力を集中し、魔法を詠唱するノア。
彼女の回りを淡い光が包む。うまい具合に魔力が練れている証拠だ。
さらに、魔力を集中させていくと、次第に火球がノアの手の前で形成されていく。火球が完全に形をなした所でノアは魔力の集中を解く。魔力の供給がなくなった火球はその場で雲散霧消した。
ぱちぱち、と手を叩く音。
「いやー、見事なモンだ。そんなことも出来るようになったのかい?」
と、先ほどキャラバンに現れた男がノアに声をかける。
「ちょいワル先生!どうしてここに?」
と、ノアはちょいワル先生の元に駆け寄る。
ちょいワル先生はキャラバンでしたのと同じ説明をする。
「ふーん、それだけ?」
キャラバンに戻るため、歩きながら話す二人。
「いやー、本当の用はお前さんなんだが」
「あたしに?なによ?」
ちょいワル先生は話を切り出す。
今度、ルーンヴェスタという国で魔法などを学ぶための学校が開校されること。そして、自分も講師になっていること。
「へ~、ちょいワル先生、スゴかったんだ」
「当たり前だ!そこで、お前さんに話というのはだな」
「うん」
「学校、行ってみねぇか?」
ちょいワル先生の話はノアを生徒として勧誘する事だったのだ。生徒数を確保するため、講師として声がかかった者は何人か生徒候補を推薦することが出来るようになっているのだ。先の話のニーナも同様である。
「それで、どうするん…」
『行く!絶対行く!』
ノアは被せ気味で返答する。あまりに嬉しすぎて興奮しているのだ。
「そうかい。ま、お前さんならそう言うとおもったが」
ちょいワル先生は 髭を撫でながら続ける。
「キャラバンはどうするんでい?」
「どうって、これまでかな?何て言うのかな、みんなはずっーと、あたしがいつか魔法使いになるためにキャラバンを飛び出していく事、分かっているし、口には出さないけど、認めてくれているから」
ちょいワル先生の心配は杞憂だった。もう既に、キャラバン全体でノアの事は分かっていた様だ。
「で、その学校っていつからなの?」
「おう、春からだぜ」
「春って、後少しじゃん!てか、この交易終えて中央戻ったら春だよ!」
ノアは興奮気味だ。
「こうしちゃいられない!お仕事手伝って、早く中央に戻らなくちゃ!」
ノアは教書をたたんで駆け出す。
「おい、ちょっと待て!ノアっ!って、まー思い立ったら一直線なのは良いんだが…」 ちょいワル先生は頭を数度かいてからノアを追う。
2
夜。宿にて。
キャラバンの面々はうはうは顔で酒を酌み交わしている。
「流石、お嬢だねぇ。お嬢の見立て通り仕入れして売ったら大儲けだよ」
「ホント、お嬢、様々よね」
ノアは酒は飲めない(単純に未成年だから飲ませてくれないのだ)。だが、こういった宴席は好きだ。みんなが楽しそうにしているのを見るのが好きなのだ。
タイミングを見計り、例の事を切り出す。
「ちょっとみんな、聞いて!」
ノアの一言に注目するキャラバンの面々。
ノアは自分の意思を改めて伝える。
「ちょいワル先生がね、春から魔法の学校に行かないか?って、言ってきたの。あたしはそれに何としても行きたい!」
ノアが話し出したら皆騒ぐのを止め真剣に聞き入る。
「あたしはね、みんなに本当に感謝してる。お父さん、お母さんの代から良くしてくれて、あたしを育ててくれて、ありがとう」
ノアは深々と頭を下げる。
「あたしはね、魔法使いになりたい!これはみんな知ってるよね?」
ノアは全員の目を一度見てから続ける。
「と、言うのも。世界は悲しいことで満ちてる。あたしはそれをこのキャラバンでずっと見てきたし、感じてきたの」
ノアは自分の飲み物(冷たい珈琲だが)を一口飲み、続ける。
「魔物や堕神達のせい。それは皆知ってる。あたしは、ね。交易で訪れた街であたしみたいに親を亡くした子供や、逆に子供を亡くした親御さんを、見てきたの。それはとても悲しいこと。だから、あたしはみんなの笑顔を取り戻したいの!そのために魔法を勉強してる!」
皆は聞ききっている。キャラバンの面々だけでなく、ちょいワル先生や酒場の他のお客も、だ。
「だから、学校にいかせて下さい。絶対に、みんなに心からの笑顔を取り戻すから!」
ノアは深々と頭を下げる。
彼女をよく知る面々からしても、ノアの心からの本気なことは見て取れる。それに、異を唱えたりするものは誰もいない。
……………
キャラバンの男衆の1人が口を開く。
「よく。よく言ってくれやした。お嬢。お嬢のその心意気、言わずもがな。全員がわかってますぜ?」
女衆の1人が口を開く。
「そうよ、お嬢。お嬢はみんなの子供。先代からもよく言われていました。『この娘はこのキャラバンで収まる器じゃない』って」
ノアは逆に皆の言葉を聞き入る。
「ノア。やるからには、俺たちは、一切の妥協は赦さないぜ?それは商いだろうが魔法の勉強だろうが同じ事だ。わかってるな?」
今のキャラバンの棟梁であるノアの伯父がノアに言葉をかける。
「伯父さん…勿論!言ってるじゃん!あたしは『歴史上、一番の魔法使いになる!』って!」
その、ノアの一言でどっと笑いが起こる。
「もう、脱帽でさぁ!」「応援しますよ、お嬢!」
ノアの覚悟を面々が受け止めたのだ。
皆、嬉しくもあり、悲しくもある顔をしている。
「よし!今日は、みんなの『娘』。ノアの門出を祝ってのみ明かすぞ!オヤジ!ガンガン持ってきてくれ!」
そこから、永遠と宴会が続いた。
当のノアはキャラバンの面々にもみくちゃにされていた。
ノアは、この日の想いでは何年経っても色褪せなくて、覚えてる。と、ニーナとナイル。後の時代の教え子達に話している。
3
翌朝。
ほどよい二日酔いでひっくり返っているキャラバンの面々をよそに、棟梁とちょいワル先生が話をしていた。
「なんだと?先生。このルートが通れないと不味いぜ」
「そうなんだよ。実はワシがこの地で立ち往生してたのもそれが理由さ」
地図を見て唸る二人、そこにノアが宿の2階から降りてくる。
上着は着ていない。アンダーの黒のベアトップ(下着ではない)が彼女の胸の大きさを際立たせている。
「どうしたの?朝っぱらから」
ノアはカウンターでレモネードとパンとハムとチーズと少しの野菜をもらい、テーブルに着く。
「いや、実はこの街道のルートが、いま通れない」
と棟梁が地図上の街道をなぞる。
「いや、ダメでしょ。ここ通れないと春までに中央に戻れないし、何より仕入れた品物が駄目になっちゃうよ」
「ごもっともなんだが、問題があるのさ」
ノアはパンをかじりながらちょいワル先生の話を聞く。
「小鬼が巣食ってる」
「は?小鬼くらいやっつければ良いじゃん。冒険者とかお国はなにしてるの?」
チーズ1つをそのままペロリと食べて、ノアは言う。
「お前さんの言う通りだが、そうは問屋が卸さねぇ。既に討伐隊が派遣されたが、駄目だったって寸法さ」
ノアはパンに野菜とチーズとハムを挟みながら聞いている。
「じゃあ、問題はなに?」
ノアのところに目玉焼きが運ばれてくる。
「おう、問題は2つだ」
ちょいワル先生は珈琲を1口飲む。手元にブランデーの瓶があったのをノアは見逃していないが、とりあえずは放置した。
「1つは小鬼英雄だ。街道に巣食う小鬼どもは小鬼英雄が率いている」
ノアの手が止まる。確か、小鬼英雄がいる小鬼の一団は並みの騎士団を相手にする以上に厄介だとか聞いたことがある。
「そして、もう1つが魔物だ」
自作サンドイッチを噛ろうとしたノアの手が止まる。
「どうやら、小鬼英雄が飼っている様だ。だから、誰も手出しできない。死にたくねぇからな」
ちょいワル先生は珈琲を飲み干す。果たしてそれは珈琲だったのか珈琲の色をしたブランデーだったのかはノアには推し量れなかった。
「と、言うわけだ。お前ならどうする、ノア?」
伯父の問いかけに、う~んと腕を組んで考えるノア。
「交易は遅れられないし、春からの学校にも遅れられない。だったら、1つね」
ノアはサンドイッチを一口かじり
「あたしが小鬼英雄と魔物をやっつける!」
………
沈黙が支配する。
「だから、あたしが魔法で小鬼英雄と魔物をやっつけるんだって!それが最良よ!」
ノアの伯父はちょいワル先生とノアを見る。
ちょいワル先生はノアの顔を見る。
自信満々の笑顔だ。
「…行けるんだな?」
「勿論!何度も言わせないで!」
……
「分かった。お前さんに任せる。ノア!二日酔いの連中をたたき起こせ!午後には出るぞ!」
伯父の一声でやる気を奮い起たせるノア。食事を終え、部屋へと急いで戻るのだった。
4
小鬼の出る街道を最大限の警戒をしながらキャラバンは進む。
小鬼。ゴブリンとも呼ぶ堕神の眷属だ。
人の子供くらいの大きさしかないが、知能はそこそこあり、狡猾で卑劣。必ず徒党を組んで行動する。基本的に夜行性である。普段は山あいの洞窟などに住み、作物や家畜を奪って生活している。
上位の者がいる場合は洞窟に籠るだけではなくこうして街道を行く人間を襲い、強奪、誘拐をする。
今回は小鬼の中でも最上クラスの小鬼英雄、ゴブリンヒーローがいる。更に魔物と、特に厄介な一団と言えよう。
小鬼が現れる辺りに指しあたる、セリーナキャラバン。
あたりも次第に暗くなって来はじめた。
「よし、ここいらで夜営をしよう。見張らしもいいからな」伯父が指示を出すと、ノアは遠くを指差す。
「その必要、なさそうよ。向こうから来てくれたわ」
ノアの指差す方向から小鬼の群れがこちらに向かって来ているのが見えた。小鬼英雄が魔物の背に乗っているのを確認できた。
「小鬼らしからず、何の小細工もねぇな。やっぱり魔物に絶大な自信ありってか?」
髭を撫でながら観察するちょいワル先生。
小鬼英雄が乗っているのは巨大な狼の様な犬科の魔物だ。
「みたいね。じゃ、はじめるね」
ノアは小鬼達が進軍してくる側の最先端に立ち、魔法の詠唱を始める。
『其は、魔界における6柱が王の1つ。獰猛なる炎の獣王パズス。汝が炎にて我が敵を焼き払わん…』
ぶつぶつと呪文の詠唱を続けるノア。
胸の前で開いた両手の間に巨大な火球が形成されはじめた。
そして、その火球は直径50cmくらいの大きさにまで成長する。
魔法の完成を感じたノア。そして、そのまま小鬼の群れに向かい火球を放つ。
『獣王獄炎弾(パズス・ノヴァ)!!!』
放たれた火球は小鬼達を飲み込みながら群れのほぼ中央に着弾する。
それをみていたキャラバンの男衆が
「お、お嬢?もしかして失敗?」
「まあ、見てなさいって」
とその男性の心配を払拭させるようにウインクするノア。
火球は地面に着弾するとそこから爆ぜて、四方八方に拡散する。拡散した炎はまるでそれに意志がある火のように小鬼達を焼き払っていく。
その見たこともない炎に焼かれていき、小鬼達の統制は瞬く間に崩壊していった。
「す、スゲエ…これが魔法かよ…」
「小鬼の群れが一瞬で…」
だが、小鬼側もこの状況を打破しようと動き出した。小鬼英雄が一気に最前線に躍り出てきたのだ。自らが先陣を切ることにより統制を立て直そうとしたのだろう。
「よし、いいコね。ぶっ飛ばしてやるんだから!」
するとノアは右の腕を引く。まるで力を溜めてパンチでも繰り出すかの様な構えだ。
『其は、魔界における6柱が王の1つ。暴威たる風の覇王ベルゼバブ。汝が暴威持て、我が敵を屠らん』
詠唱を続けるにつれ、ノアの右の拳に魔力の奔流が集中してくる。
「こりゃたまげた。これも出来るようになってたのかよ…」
ちょいワル先生は今からノアが使う魔法が何なのかを察し、弟子の成長に驚く。
「先生、お嬢。まだ魔法使わないんですかね?」
「ああ、あの魔法は接近タイプの魔法だ。まだ、射程外だ、まあ、見てな。とんでもねぇ威力の魔法のハズだぜ」
状況を観察するちょいワル先生。
一気に駆け寄ってくる魔物を駆る小鬼英雄。
今だっ!
タイミングを見計らってノアは魔法を解き放つ。
『覇王暴風拳(ダイナスト・ブロウ)!!』
ノアが拳をつき出すと見えない収束された魔力の奔流が魔物と小鬼英雄を捉える。
そのまま、対象を上空へと持ち上げる。
すると、打撃点を中心として暴風が立ち込める。その威力はすさまじく、小鬼英雄だけでなく、周囲の小鬼達も吸い上げ巻き込んでいく。
さながら超密度の台風が収束されそこで巻き起こっているような感じだ。
暴風が収まると、そこには何も残されていなかった。小鬼達の死骸も魔物の残骸も一切が粉砕されていた。
ふぅ、っとノアは額の汗をぬぐう。
「これが、黒魔法よ!」
とキャラバンの面々にウインクをする。
一瞬の沈黙、そして歓声。
「お嬢!スゲェ!」「さっすが、お嬢!」などノアももみくちゃにされる。
その後、キャラバンは工程を滞りなく終え、魔法公国ルーンヴェスタへと向かうのだった。
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