ミッション(1)

page20

from ルカ


✎…


「…もう朝なのね。」


カーテン越しからも分かる太陽の光が部屋に伝わる。今日は暑くなりそうだと分かれば、ベット直しをするため起き上がった。


「朝日が眩しい。この辺今日散歩でもしましょ」


周りより少しだけ高台にあるこの家から見える景色を見れば、割と立地はいいことが分かる。初めてあの家から出てこれた開放感と爽快感は凄く半端なく気持ちがいいのは気のせいだと思いたいけど、ずっとこうしたかったのもある。


「あら、朝起きるの早いのね」


「あ〜!ルカだおはよう!!」


「おはよう。それはなに?リン」


「これはね~パンケーキ!」


真っ黒な物体をニコニコしながらいうリンをみてあ、この子料理が苦手なんだなと気づいた。よくカコちゃん死なずに済んだわね…。このままだとみんなの栄養が悪くなるだけだと思い代わりに作ることにした。リンには料理教えた方がいいわね。。



数時間後、少しずつ起きてくる皆。

寝癖が取れていないユウタくんに、朝から爽やかすぎるタケルくん。着物がはだけているハヤトくんにぬいぐるみを持ったままのユアちゃん、そして朝が苦手だと分かるカコちゃん。それぞれ自分の色を持っているこの子達を観察するだけでも面白い。



「…!!!ご飯が黒くない!!」


「今日はね~ルカが作ってくれたよ~!」


あまり料理は得意ではないけど最低限は作れるレベルでこんなにも喜んで貰えるとはやっぱりカコちゃんろくなもの食べさせてきてもやってなかったのね。。



「簡単なものでごめんなさい。

冷める前にいただきましょ?ほら皆席について。」



朝から賑わうリビング。

…あの家だったら感じなかったこの気持ちが私にとってはとても鮮明すぎるものになる。




どうやら、皆お口にあったみたいで

完食してくれた。作りがいがあるってものはこういうことなのだなとわかった。



「お皿は俺が洗っとくよ」


「あらいいの?」


「別に洗い物好きなだけだし。置いといて」


ぶっきらぼうにそういうユウタくん。

案外育ちがいいのかもしれない。便乗して残りのみんなも言ってたけど譲ろうとしない頑固さに思わず笑ってしまう。


当番制で回すことを提案し、今日はユウタくんに頼むわと言えば満足そうにする姿がまぁ可愛らしかった。



一緒に生活して、1日が経とうとしている中で

情報が多い気がするけど案外やっていけそう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る