page10

from ユウタ


「自己紹介?またやんのかよ」


「だってユウタここの4人とは初めましてでしょ?名前覚えないと!」


リンはにこにこしながら俺にそう言う。

別に仲良くするわけじゃねぇしそれに…いやなんでもない。とにかく、深く関わらないようにするためにこの性格になったようなもんだ。現にこれは松島には効果的らしいけど…俺と目が合ったらビビって苦笑いをしてくる。せめて愛想笑いしろっての…。


「へいへい。んじゃ俺から言う。

藍沢ユウタ。言っとくけど別優しくするつもりなんてねぇよ。まぁ…気軽にユウタって呼んでくれ。」


いっせいに向けられた視線に少しの恐怖心は出てくる。ほら次お前がいけよということで松島の肩をポンと触った


「えっと…松島カコです。よろしくね?

みんなよりは1ヶ月ここにいるけどいいところだよ。…色々謎は多いけど。あ、カコって呼んでくれたら嬉しいかな。」


えへへと効果音が着くぐらいの笑い方で言う松島。なんだそんな顔出来んじゃねぇかと思いながら他のやつの自己紹介を聞く。



「横山タケル。タケルでいいよ。

見た感じ俺が1番年上ぽいし。まぁ、仲良くしよっか(ニッコリ)」


「立花ルカよ。美しい物が好きなの。

この世界って色々な物があるでしょ?いいわよね」


タケルくんとルカさんは俺より年上ぽそうだから一応気使うか。なんか裏がありそうな笑顔がタケルくんで、中性的なのがルカさん。人の名前を覚えるのは苦手だが、意外と行けそうだ。


「西野ユアです!!むっ!小さいって言わないでください。気にしてるんですからね!」


「宮下ハヤト。…別に他に要らないでしょ

お、俺のことが知りたい?んー。。茶道一家の息子。これでいいだろもう。疲れた」


西野は明るく元気。小さと思わず言ってしまった言葉にすぐ突っ込んできた。なんか…ルナに似てるな。んで、ハヤトは気だるげ、やるになさそうなやつ。和服重くねぇのかな…多分俺とはあんまり関わらないんだろうな。




「全員のなまえはわかった。

そこの白い髪の坊や君の名前はなんだい?」


全員の自己紹介が済んだ後の数秒の沈黙を破ったのは紛れめないタケルくんであった。

つか、リン名前名乗ってなかったのかよ。ほんと人のこと言えねぇじゃねえかこいつ。



「僕の名前?ん〜後でわかると思うけど

“リン“って言うんだぁ、よろしくね。みんなを連れてきたのはこの僕だよ〜!!」



「知ってるよ!」



「あー知ってたか。てかユウタ今日ツッコミ絶好調だね!!」



わっと笑い声が響く。

俺が突っ込んでないと困るのはこいつらだろ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る