異世界ダンジョンに転移したのでレベルを上げずに内政チートします

あずま悠紀

第1話


「えっと、ここは?」

僕は目覚めた時に見た景色を見て混乱するばかりだった!目の前にあるのは大きな扉?そして周囲には見覚えのない兵士達に囲まれていて、僕の横では何故かメイド服を着て綺麗な女の子も寝ている!?何これ?一体どうなっているんだ?それにしても良い匂いで可愛い顔している娘だけど誰なんだろうね?まさか本当に神様が現れて異世界へ飛ばしてくれるとは思わなかったよ。まあでもこの子が起こしてくれたら分かるかもだし聞いてみようかと思った時であった。

ーーピコーン


「んっ!」何か頭に変なものが流れてきた感覚があり、同時に頭の中に情報のようなものが流れるのを感じ取る事ができたんだけどそれはこんな感じの情報だよ! ******

***

【ステータス画面】

<名前>

田中太郎 <種族><人間種ヒューマン>

「あれっ!?これはどういうことなのかしら!!」するとメイド服姿の金髪美人のお姉さんは急に大きな声を出しながら飛び起きたと思うや否や周囲を見渡した。

それからしばらくお姉さんの目が泳いだ後にこっちへと視線を合わせて来たわけなんだけれどね、うんちょっとだけ頬が引き攣っているように見えたけど気のせいでしょうきっとそうに違いないですよね。しかしよく見ると凄い巨

「あの〜すみません」ってうわぁああ話しかけたらめっちゃ驚かれた!!

「キャッ!!!もう何よこの子いつの間に私の部屋に入ったというのですか?まだ小さいですけれど可愛らしい顔をしていて中々将来有望そうですね♡それなら良いでしょう私が責任を持って面倒を見ましょうかね!ふふん、私の名前はアイリシア=ユーティリィルですよ」と胸を張って自己紹介を始めたんだよ!だからその大きい胸を見せつけるのをやめてくれ!っていうかさっきまで眠っていたよね君は、それに良くわからない事を言ってくるしさ一体何なんだこの人?あと少し近寄ったら谷間が見えるんじゃないかと思っている僕もいるんですけれどもさすがにこれ以上近づく事は危険だと判断し

「それであなたは何者なのですか!」と言われてしまいましたよ、そこで初めて自分の姿を確認できていなかった事に思い当たったんだよね、慌てて目を向けた鏡には髪の色は黒く肩にかかる程度であり、肌の色などは日本で言う所の平均的な黄色人種といった感じの顔立ちをしている男の子の姿があったのです、身長も150cm無いくらいしかなさそうだ、しかも痩せ型っぽいし手足とか折れそうな程細いんですよねぇ見た目は完全にひ弱っ子君ってところかな(泣)ちなみに年齢については10才そこそこ位にしか見えませんでした、ただ年齢は問題じゃないよね、だって明らかにおかしい所がいくつかあるし!まずこの場所は明らかに日本ではないだろう、だって床は大理石のような石造りの壁に囲まれた広い場所で大きな窓からは青空が見え

「空があるだとぅぉ!!!マジデスカァ〜」なんか叫んでしまったよ。次に周りの状況について見てみるんだよね部屋の隅の方にはテーブルがあってその上に乗せられた花瓶に美しいバラが咲いていたり、壁際に置かれている鎧を着た全身甲冑の人物達の置物なんて怖すぎて思わず悲鳴が出てしまったじゃないか(笑)それと天井付近にランプみたいな物が幾つかぶら下がっていてそれが室内全体を照らし出してくれているんだけれど、これが電気じゃなくて魔法の光らしくってぼんやりとした淡い輝きを放つ不思議なものだったりする訳だよ。

「ちょっと貴方いい加減にしてくださいませね私はこれから忙しいのですわ早くここから出るなり大人しく従うようにしなさい!でなければ大変なことになりますからすぐに決断して欲しいところですわよ!」

と捲くし立てるお嬢様に僕は戸惑いながらも答えていた。

「あのどうしてここにいたか分かりません、ここってどこなんでしょうか?教えてください」と真剣に見つめるとなぜか彼女は照れ出したようだ、「あらら可愛い反応をするもんじゃありませんか♪困らせちゃいけないですし仕方ないわ説明をしないといけないかしら?そうねえ〜簡単に言うとその世界を救う為に魔王と戦ってもらう事になったというべきでしょう」

意味わからんかったぞおいぃい!!いきなり世界を救ってくれだの戦ってくれって言われても理解できるわけが無いでしょ!!それよりも大事なことがもう一つありましてね!先ほどから気にしないようにしていたんですけれども

「それよりそろそろいいかなおっぱい触らせてくれないか?」と言うつもりだったんです。それを遮るように彼女は言葉を続けていきます。おっぱい発言を聞いて若干引いている様子もありつつね。彼女の話はこう言ったものです、つまり自分は女神様なのだということで間違いはないということみたいだ、しかし話の内容はとんでもないものだ!彼女が言うことを信じるとするならば実は自分が死んだ存在であることは理解出来ておりましてね。どうやら僕はまだ子供なのに事故に遭ってしまい命を失っている状態らしい。そこから彼女によって助けられ新たな人生を与えられたとの事らしい。但し普通に生まれるわけではなく神の力を与えられてこの世界に転移させられて生まれたとのことなのだ、その為記憶を失うことはなく元の体よりも強化された肉体を手に入れられているような

「えっとそんな事が出来るものなんでしょうかね」と不思議に思った事を口に出してみると、なんでも神様達の間ではよくある事で特別ではないようで、他にも何人か同じ境遇で別の世界に旅立った人もいるとの事で安心しました。さらに驚く事にこの屋敷はその人物達が暮らすために建てた場所だというんだから驚きしかないね。そして話を戻して今の自分についてのことだけれど能力

「今の状態でどの程度使えるのか把握できていないのだけれどどんな力を持っているのか教えて欲しいんだが」と言い出すとお嬢様の表情は険しくなり眉を寄せて難しい顔をしてしまったんだよね 何か問題があっただろうか?と考えてしまう。確かに今は力が解放されて無くとも本来持っている力は存在しているはずであってそれが使えれば色々と有利になることはあるだろうと予想できるのだから知りたい気持ちは強い。するとそんな不安を感じたのか心配させないようにか笑顔になりつつもどこか焦るような雰囲気を出してこちらを見据えてくる彼女につい聞き返してしまう。「なああんたが神様だってことは分かったよだがそれでも俺の能力がどれほどのものか知る必要があるのさ、何故だと思うかい」

その質問を聞いた途端彼女の目は泳ぎ

「そりゃあ決まっているじゃない!そんな危険な能力を封印しておくためですよ!!そうしないと私が苦労してしまうことになるかもしれないから絶対駄目なの!わかった?絶対にだめなのわかりますわね!!!はい!復唱要求するのです!!」などと興奮しつつ迫ってきて正直ドン引いたのは事実だよ(苦笑)

だけどここまで来てしまっているわけだし受け入れる他は無いだろうから素直に従うことにする。

そんなやりとりを繰り返していった上で判明したことがある。一つはこの世界では誰もが魔力を持っており魔法を扱うことができるのだそうだ。

ただし才能に左右されるもののため個人の才能次第でどこまで成長出来るかどうかは分からないらしい。そのため魔法に関する訓練を行うことが一般的となっている。

そして僕に宿っているとされる力と魔法について調べるためにある魔法

「この世界では基本的に皆が持つ技能や特技の事を固有技と呼び、それらとは別に特別な能力を持つ者はユニークと呼ばれ、そして固有の力を秘めた魔導器を所有あるいは生成する者もおりそれらの者を超越者や超越者と呼ぼうと考えているのですよ」と言っていたのだがこの世界の常識について勉強させてもらっていく中でいくつか重要な知識

「ステータスの確認方法は?どうやって使う事ができるのかを知りたくてね」「えっとそれはねステータスと言えばわかるわよ、念じながら言葉を紡げば良いだけなの簡単でしょう。あ、でもステータス画面を呼び出しても他人に見せるのは禁止ね。もし見られたら面倒ごとに巻き込まれかねないですからね、そういう訳で見せられない決まりになっているのでご了承くださるようお願いしますね」と言われてしまい納得するほか無かったんだよ。

まあその辺の話は後に回して次は魔法に関してだったね。この世界でも基本的に火、水、風、土、光、闇の基本属性とそれぞれの上に位置する氷、炎、雷、鋼、毒、空間、生命の特殊属性、またそれ以外の希少属性と呼ばれる物が存在しているらしい、そして基本6属性の適性を持つものは非常に稀であり大体が3種持ちであれば一流と言われるほどの狭き門らしい、だから僕にもちゃんと備わっているかを調べる必要が出て来るというわけで検査をするべく地下室へと案内され移動したんだけどそこで驚くべき事が起きて驚いたよ!何と魔法を使ってみせると言われたからだ。

「あの僕は魔法が使えないのですよ?本当に大丈夫なのでしょうか?本当に信じてもいいのか分からなくなって来たんですが本当に魔法なんて扱えるんでしょうか?」と言ったんだけどお構いなしのようだ。「あ、でも先に確認したい事があります!」

それは何ですか? と聞かれたので

「僕はこれからどんな生活を送るのか?それを決める権利は与えられるんですか?」と聞いてみたよ、そうしたらいつのまにかお姉さんが近くに近づいて来て僕の頭を優しく撫で始めてくれたんだけど

「なっ何をするんですかぁ!」恥ずかしくて慌てて振り払おうとしたけれど腕を掴まれ止められてしまう。「こ、ここは大人しく従おうじゃないか!」

そしてお姉

「よし!よく言いました!!流石は勇者さま!さすが私の選んだ子です!!」と言って嬉しげに飛び跳ねていた(何なんだこいつらは?)でそれから説明を受けたんだけどその内容がこれだ!

1.基本的には成人するまで孤児院で過ごすことになる(僕が元いた国とは違う風習があるらしく、成人してからでないと結婚が認められておらず子供が出来ないという仕組みだそうです)

2.16歳になったら学園に通う義務が生じる(学費は全て王国が負担してくれるらしい)

3.冒険者となり魔物討伐をして経験を積むことでレベルアップして行きレベルを上げることにより身体能力の上昇が可能になるというわけで強くなれば自由に動けるようになるのだとか。だからとりあえずレベル1を目指して頑張ってほしいそうです 最後に「さあ早速魔法の修行を開始しちゃいますかね!」と言われてから一

「あのお姉さん、魔法の使いかたを教えてくれるんじゃなかったんでしたっけ!?これどういうことなんでしょう?

どう考えても違うような気がするのは気のせいでしょうか!?」(注:主人公はまだ10歳児の為まだ女性慣れしていないのです。

しかも見た目10代後半のお姉さん相手なら尚更である)

「なっなっ、あーあ〜、なっ、なんで、あ、貴方、女の子みたいな声、出してるのよ! あ〜もうびっくりしたじゃない!!いきなり可愛い声で話しかけない でよぉ〜!! ああ心臓バクバクしてるし〜!! それに変なこと想像しちゃうじゃないの!!」

「な、何も言ってないし!っていうか僕の話聞けよ!!お前ら!!」(心の中で突っ込む の図))

「はいは〜い!じゃあさっきもいったように始めるけどまずは目を瞑って深呼吸よ!いいですね!!」

(「やれやれしょうがない人だ」といった感じに息をつく

「ふぅ」)「すぅ〜はあ〜」(2回くらい繰り返して落ち着いた様子で

「準備出来たぞお姉さん!!」というのを待っていました。「よろしい!」

と言いたそうな勢いで喋り始めたので「待ってたのかよ!?早くしろよ!? 全くぅ」などと思っているうちにお姉さんの声

「いくよ!!【魔法起動開始】」

という謎の言葉を発したと思った

「あれっ!?何か体の内側に力が入ってくるのを感じるんだけれども、一体どうしたんだ!?これは!?それにこの力は何だろう。今までの自分には存在しなかった力、だけどとても懐かしく思える不思議な力が湧いてきている!?そして同時に力が抜けていく、だけどその力が失われて行くことに妙な寂しさを覚え始めている!?これが一体何なのか全然分からないんだけれども!一体これは!?どうすれば!?一体どうなるんだろう!?これは!!!?これはっっっ!!」

とか思いつつ、意識を失って倒れた

「おいおいおい、どうしたんだこいつは! 急に苦しみ出したんだけれど一体どうなっていやがんだ!?おいしっかりしろ、大丈夫かよ!? 返事してくんねぇかな!?どうすりゃあいいんだい!?これ、おい起きてくれ!!」

「はっ!!俺は一体何をやっていた?目の前には倒れ伏している少年がいた。誰だっ!?知らない人が目の前にいたよ!? あれ誰!?え!?えぇえええ!?ちょっと何が起こったの!?!?どうして僕寝てたん!?はっ、もしかして気絶させられたの!?え!?僕何したっ!? いやそれよりも今は状況を確かめないと!確かお姉さんと出会って魔法を使う特訓を始めたところまでしか覚えてないよ!?それでその後はどうなったのっ!?

「おっ起きたみたいだな!おはよう!!」と声をかけながら手を伸ばしてきたので、思わずビクッとしたよ

「な、何!?どういうこと!?」とおろおろしてしまったらその男はこう言った「ほら握手しようぜ!」と言うから「え!?な、何!?どういう状況なのこれ!?」

すると「俺の名はガイル=グライフェンド よろしく頼む」と名乗ったのだから、「え?あれ!?」と思い混乱してしまっていて思考回路停止寸前になっていたその時だった。急に扉が開かれ何者かによって連れ出された。「やっやめて下さいよ!? 助けてください!誘拐ですよ!!これは犯罪ですよ!!」と言っているにも関わらず無視される始末。しばらく走った後に急ブレーキをかけられたところで倒れそうになった。でもそこは鍛え上げられた肉体が発揮されてなんとか踏ん張れた。そしたら急

「ああっ!悪い!忘れてたよ!!あんたの名前を聞く前にここに連れて行くべきだったよな!!」

と言われたからつい「はあ!?」

と言ってしまった。だってこんな所に急に連れてこられてそんなことを言われて困惑するしかないよ。すると

「あははっ!そりゃそう思うわよなあ。まあ落ち着いてくれや。実はなあんたの魔力は普通とは比べ物にならなかったからよ、このままの状態では暴走を引き起こしちまう危険性もあったんだよ。まあその危険は今はないはずなんだけども万が一の可能性を考慮して安全な場所に保護した方が良いだろうと思った訳よ!理解できたかい!?」「まあなんとなくわかったけどよ。それとな俺が言うのもなんだけどもう少しだけ口調を改めようと思ってさ!せっかくなんだし親しみやすい感じで接した方がこれからの交流においても都合が良いだろうからさ!いいだ だな?

「ええ、別に構わないと思いますよ。あなたに危害を加えるつもりは無いということだけは分かりますし、ただそれだけですしね」「あはは!ありがとう!ところでだ!君の名前はなんていうの?良かったら聞かせて欲しいんだが」「ええ?名前、そうですね名前は。。そういえば、僕に名前なんかありませんでしたね、そう考えるとちょっとショックかも。そうですよねやっぱり名前が有るに越したことありませんよね!うん決めた。。僕の名前は。。。。そうだ!僕の名前は。。。。ア ン ナ、そうアンナと呼んでください!これからお世話になりますね!」「おう分かった!こちらこそこれから仲良くしてくれ!」

こうして異世界に来て初めて会ったのはちょっとおかしな人でしたが僕に名前をくれた人でもあり、そして恩人となる男との出会いを果たしたのであった。

この出会いをこれからどんな風に生きてゆくことになるのかは、まだ誰も知らなかった。そしてこの時の僕はこの人のことをもっと知る必要があるということを痛

「そうですよ!僕に名を与えてくれたのはこの人なんですよ!それどころか住む場所まで与えてくれて本当に良くしてくれるんですから感謝してもしきれるものではありません! この人と一緒にいればこれからの人生も幸せになって行けること間違い無しだと確信している次第です!」

そう熱く語っていたら突然誰かに肩をポンッと叩かれたのですよ!そして恐る恐る振り返るとそこには満面の笑みを浮かべてらっしゃられるのになぜか恐怖を感じさせるようなオーラを放つ女性が立ってらしゃったのです。そして僕は震えが止まりません! なにこれ? なんなのこの人は?怖すぎるんだけど!「あら?随分楽しそうに私の息子のことをお話しなさっているのね〜。一体どういうこ かしら?」その言葉を聞いた瞬間に僕は本能的に立ち上がっていた!その行動は間違っていなかったと思う。

なぜなら「ひいいぃ!」と言って飛び退いたからです!「まあまあまあ落ち着きなさいな!」と言われても

「いえっ!落ち着ける訳無いでしょうが!!!僕は命の危機を感じておりましたのだから!」と言ったんですけれども。「大丈夫、大丈夫だから心配しないでいいからね。安心して頂戴。それより私はね、この子の母親であり貴女達から見れば祖母にあたるわね!」と仰っていたのです。

へっ? 母!? ばあちゃん? おばあさん!? え!?

「「 嘘ぉ!?」

って思わず声が出てしまいましたよ!「ふふふ、信じたくない気持ちは良く分かるわ!でもね、この子は正真正銘、私の孫であるのよ!」と、胸を張って断言していたので本当なのだと信じることにして

「そうですか、なら納得です。ところでお母さん!これから一緒にお茶を飲みに行きたいのですがいいでしょうか?」と言っていたのですが反応がないので見てみると、何故か硬直したままでいたのです。一体どうしたんでしょうね!と思っていたらいきなり我に返ったらしく慌てだし

「ああぁああ!!ごめんなさい!!!つい興奮しちゃって!貴方の事を考えなくて良いって思っていたのに、ダメよね!貴方にも意思があって、それを私が奪う資格があるわけないわよね!!あ〜どうしよう、私は、どうしてしまったというの!貴方に嫌われてしまうかもしれないのに!!もう会ってくれなくなるのに!!」と言い出しました!ちょっと意味が分からなかったから聞いてみたらね「私は昔からね、男の子が欲しかったのに娘しか生まれてきていなかったのよ! だから、ずっと孫が欲しい、貴方みたいな息子が、私のところに産まれてきてほしい!と考えていたの!それが叶うのだと考えるだけで舞い上がり過ぎていたのよ!!」などととんでもない事を言うから呆然と立ち尽くしてしまい、ちょっとしたカオス空間が形成されてしまったよね!そんな中、冷静な考えをしているもう一人の自分が存在していることに気づいたので 僕

「えっとね、確かにびっくりしすぎだ!って思わざるを得ないけれどね、その辺にしておかないとまたさっきと同じ展開になるからね!それにさ、僕からお願いしたいことがひとつあってね!」

お婆さん

「何かしら? 私の愛しい坊や、貴方の願いならなんでも叶えてあげたいわよ!」

お爺さん

「わしの可愛い息子のためじゃ、もちろん協力させて貰えるのならば全力でやらせてもろうわい!さてさて一体何を頼まれるかのう? 楽しみで仕方がないわ!」と期待されているようだけれど 僕

「とりあえずお二人の事をこれからは父と母として扱わせてもらってもいいですか?あと呼び方は好きな方に変えていいからね!」という事で決着がついたのですが、その後に色々と質問したり話をして打ち解けていく中で、僕が生まれた時の話とかを聞かされて衝撃を受けちゃったりとか、色々なことがあったんですけれどね。でもまあ楽しく過ごすことが出来たのだから良かったと思っているんだよね!だからさ、これからも楽しい時間を過ごして行きたいと思える人たちに出会ってしまったからね、これからどうなるんだろうとちょっとワクワクしてしまっている自分がいるんだよ! 異世界に来たことで、僕の人生は大きく変わって行く予感がしているんだ!だってこれから何が起きるのか全く想像つかないんだからね!これから先どんな困難が待っているんだろうと思うんだけれどね、それすら楽しみでしょう

「なんじゃい!お前さんのその態度の悪さは、どこから出てくるものなのかのう?親の教育が悪いのかのう? まったく最近の若いもんの考えはよくわからんわい!まあいい! ところでお前の名前は何だ!」「僕はアンナ=アンクです。」

「よし!覚えたぞい! ところでアンナや、一つ聞きたかったことがあるのでの! 答えてもらいたいの!おぬしには兄弟がいるのかい?それともいたりするのか? 教えて欲しいのぅ! もしいるとしたらその子たちの歳とか、あと性別を教えておくれ!」

「はい! 兄弟は居ないですね。

年齢は6歳の男の兄妹がいますよ。それとね、兄の方が5歳で妹が3歳だったかな。

ただ2人とも僕よりも先に死んでいるから、実際の年齢までは分からないんですがね。。」「ほう!それは珍しいパターンじゃの。ちなみにだが父親はもう亡くなっているのかい?それと母親について知りたいのだが!」

「はい、亡くなってしまいました。」と言って悲しそうな表情をして見せつつ心の中では(父上様が亡くなられた事を思い出してしまって辛い。)と嘆いていた!そうしたらいきなり「すまないことを聞いた。すまない。

そうか父親の方は残念だったよな!本当に気遣いが足らなかったぜ!」と頭を下げてくるんだよ。これにはさすがに焦っちゃってね「あのねお父さん?気にしなくていいよ!むしろ謝るべきなのは僕なんだよ。僕ねお父さんにお話を聞いてからね。お墓を作ろうと考えたんだけど。。作る事ができなかったんだ。僕ねどうしてもお礼をしたかったのに出来なかったのは凄く辛くてね。それでどうすればいいか考えたんだけど、やっぱりお花を飾ればいいと思ったの。

でもね、そんなことぐらいではきっと許されないから、代わりに僕を育ててくれる人のために何かしたいなと思ったの。でもね、今の僕に出来るのは美味しい料理を作ってあげるくらいしかなくて。それも毎日は無理だと思うの、だけどさ少しづつやっていこうと思ってるよ。」「なあアンナ、ありがとうよ!俺の娘はそんなことを思って育ててくれてたのに、俺はなんも考えてなかったのよ!ただ自分の都合を押しつけて押し付けて、それだけの最低野郎なんだ。ほんとに済まねえ!」「違うよ!悪い人じゃないの知ってるよ。僕はお母様の事、大好きだよ!たださ、寂しかっただけだと僕にはわかるからね。これからは、いっぱい甘えてあげて下さい!そして僕とも沢山お話してくれますか?」と伝えると泣き出してね。「勿論だとも!よろしくなアンナ。」「はい! こちらこそです! おじいさん。」と言ってお互い握手を交わすのだった!こうして、ようやく僕は新しい家族を得たのであった。

〜〜〜 その後お爺さんと二人で話し合い、まずはこの家の周りの状況の確認をする事にしたのである。するとこの家は森の中にあったりしたので、魔物などが近づかないように、お香を使った結界を作る必要があると言われたのである。そこで、僕が魔法を使う事が出来ることを説明した上で協力してもらえることになった!そして早速、この森の周辺を覆う様に強力な香りのお薬を作り設置していく事になったので、早速取り掛か

「待ってください!」

突然声を掛けられ後ろを振り返ると お姉ちゃんと知らない子供が立っていた。そして僕たちの間に流れる沈黙の時間!一体どうしてこのような事態に陥ってしまっているのだろうか。そう疑問を抱いていると「初めまして。私達はあなたとお話がしたいの。お時間は大丈夫かしら?」と問いかけてきたので、僕はお婆

「ちょっとあんたら誰なんです?」

突然会話に割り込んできた人が居ると思えば子供じゃないか。しかも女の子だし。いったいだどーなってるって言うんですかね。俺としては、そろそろ仕事に戻りたくなってきたんですけどね。「なあ嬢ちゃま、ちょっと黙っててもらえんかな?こっちはまだ話してたんよ。邪魔する権利なんてあると思うなや?」

「はぁ!? なに偉そうに言ってるわけ! こいつ!ぶっ飛ばしてやるわ!」

「おうおう!威勢がいいねぇ!その調子でやっ

「止めろ!」あ!旦那!どうしました?こ奴らを

「この人達に手を出すことは許さない。」そう言い切ると同時に一瞬にしてその場を制圧することに成功したのである。「「ぐあああっ!」」「痛ええええ!

「いでぇよおぉぉぉおお!」と大声を上げながら悶絶し始める子供達と、それを見て唖然とした顔をしていたお婆さんがいたのですが、「君たちにはまだ早過ぎるからこれ以上の事は教えられませんね。

それよりも、私達が話をしていた時に、この子たちが入ってきたんですよね。なのでそちらの話を優先しても良いですかね?」と言うと

「はい、構いまへんで!」とあっさりと引き下がってくれたのだ!そう、僕がやった事は至極簡単なことで、相手の実力を推し量っただけである。

「ちょっとどういうつもりよ。私はこんなガキどもと一緒にされるほど弱くなんか無いのよ! いい加減にしなさいよ!!」

なにやらとんでもないことを言う少女に対し、少年と老婆の方を見つめてみたものの二人は何も言わず、目を合わせてくれないという状態になっている。この状況に業を煮やしてしまったようで、遂に爆発してしまう!

「おい、無視すんじゃねよ!てめーら舐めてると殺すぞ!」などという物騒な言葉を吐いているのだけれども、それでも尚反応が無い。これを見た彼女は、とうとう切れてしまう!しかしこれは致し方がないことだろう。何せ僕と目が合うなりいきなり話しかけられて驚いていたら、いきなり暴れ

「いい加減しろと言っているでしょう。それ以上無駄口叩くと容赦しないわ。それにね。私の質問に対する返答以外は受け付けないと言ったはずよね?」と言うだけで完全に戦意喪失状態にまで追い詰めていた。これを見た彼女は、自分が圧倒的に不利な状態になってきてしまい。恐怖のあまり震えだしてしまう程だったようだ!それを確認できたのでそろそろ頃合いだと思い話を始めることにするのだったが。ここで問題がひとつ発生する!実は僕達の中で誰が一番最初に喋れるのか決まっていないことに気付いてしまった。しかしそこは何とか誤魔化すことにしたのであったが。その結果。

「あらら! どうやら僕が最初に発言しても良さそうだね!ふぅ良かった。

さてとね!皆さん、はじめまして!僕の名は田中 大樹と言います!見ての通り男の子になります。これから宜しくね!ちなみにね!さっきからずっと僕達の事を観察してたみたいだけど、君は誰なの?さすがにこのまま放っておくのは怖いので、教えて貰えると嬉しいんだけれど。お願いしてもいいですかね? それからそこの女性、貴方には申し訳ありません。ちょっとだけ失礼しますね!」

と言って彼女に近づいて、頭を撫でつつ、目を瞑らせるのだった。こうすることにより精神操作の力を一時的に遮断することが出来るのだから。しかしこれが失敗に終わってしまう。彼女の記憶を探ることが出来なくなったばかりか、彼女からの情報を得られない

「へぇ、面白い能力持ってやがんじゃん!まあいいわ。私が誰か教えてあげる。私は『ラティーナ』よ。さあてここから先は、私を倒してみな。出来るもんならやってみなさい。」と宣戦布告してくるではないか!「なに言ってんだろうね!まったく意味がわかんないや。だって君の事全く覚えがないんだけど?僕達に何か関係している人物なんです?それとですね今の発言は聞き捨てならないんですがね!貴方みたいな子供を倒せるとか言われるような年齢には見えないんですが?」と言う事で

「あ!そうなの? 私もあんたが何者かわからないんだよねえ! もしかして私と同じように別の世界から来てんのかな?どうなのかね!とりあえず答えてもらおっか!お前の本当の名前を言えたら殺しは無しとしてやらんこともない!」と言ってきたので正直に話す事にしたのだけど、彼女の目的が全く読めなかったので下手に動いて警戒されてしまうのを避けた方が良いと思い「なるほど、じゃあさ、こういうのはどうかな!お互いに名乗るんだよ!そうしないと始まらないし、勝負にならないしさ。」と言ってみたのだが。彼女にとっては、そんなものは関係ないらしく、「ああもう、分かったよ。言えばいいん だろ。ほら!言うぞ!私の名は

「あ、ちょっと待ってね!」と慌てて話を遮る事にした。理由は簡単である。先程の力の流れを見る限りでは彼女が普通の人間であることに違いは無いのは明らかだし、どう見ても子供なのだから、大人げないことになってしまうからさ。

「なに?なんなのさ!なんで途中で止めるのさ。さっさと続きを教えてくれないと困るよ。私はあんたがなんの目的で来たのかを知りたいんだけど。さあ!早く教えるが良いよ。どうしたって言うのさ?」と急かすものだから「はい、分かりました。

さてではもう一度仕切り直しで始めさせていただきましょうか。僕の名前は田中 大輔と言います。さあ、改めてよろしく頼むよ。ところで僕の方は問題なく自己紹介出来たんだけど。そちらも同じようにして欲しいな!」と笑顔を見せながらも圧力をかけるように話し出すと観念したかのように「あぁわかったよ。そんなに知りたいってんならいっぺんどうでも良くしてやるよ。」

「えっとな、名前はラティナだ!歳は11才。趣味は読書、料理!これで満足か!あたいに何をさせたいっていうのよ。はっきり言った方がいいよ!」

と少し怒り気味になりつつもきちんと答えてくれる辺り根は良い子なんじゃないかと期待できるかもしれないな。と心の中で思いながら笑顔を見せて

「うん、ありがとう!僕は今のままの方が可愛いと思うしそのままで居てくれた方が安心するな!よろしくな!さて次は、え〜と名前なんだっけ。」

すると

「はぁ!?何よ!あたいの事も知らないのかい!ふざけんなよこのクソ野郎!てめえこそ誰なの? あたいをイラつかせるなよ!」と怒鳴ってくるのを

「はい、わかりました。すいませんでした。以後このようなことの無いように注意して行動したいと思います。本当にごめんなさい。

それでですね、お嬢さん、僕はこことは別の異世界よりやって参りました。なのでこちらの事情に明るくなくてすみません。なによりあなたの名前を覚えていられないくらいです。」と話し始めるのだけど。

「あたいの事が知りたいって言うんであればまずあんたがあたいに教えてくれるのが正しい筋道だと思うんだよね!だからあたいとゲームをしな。あんたが勝った場合あたいの情報を教えるよ。」と言ってくる。

すると 横にいた女性のお婆様は突然泣き出してしまったのだけど 気にせずに話を続けるのだった。

「へぇ面白そうじゃないか。そのルールってどういうものか教えて欲しいところだね。」と余裕を見せつけるつもりで答えると、それに苛立ったのか舌打ちをして

「はぁ?馬鹿じゃないの。あたいに勝つなんてあり得ないんだから別にいいけど。あーはい、決まり!さてあんたには、これを飲んでもらうからね。飲みなよ。

毒なんか入っていないから心配することないわよ。飲めないならあたいが代わりに飲むからあんたが口を付けなかった方を差し出すのが普通だよねぇ?」と笑い出すので仕方なく口を付けてから渡すと 一息で全部を飲み干してから

「よし!じゃあそろそろいくよ!あんたが負けた場合は覚悟してもらうから。あたいは手抜きするつもりはないからね。それじゃ早速はじめるとするよ!あんたが死ぬ気で頑張れば勝てるかもね?」と言い出すと

「それは負け惜しみか何かですかね?」とつい口

「ふん!ま、そういうことにしときなよ。でもそんなことは、絶対に起こらないからね。あたいに勝てば情報を与えてあげるよ。その代わり、万が一体を壊されたとしてもあたいはあんたに対して責任は一切負わないよ。分かった? さ、始めるよ。さあこい。」

こうして 二人の力試しが幕を開けていくのであった。そしてその結果とは!果たして!

「なにこれ全然歯が立ちゃしねえ。あんたどんだけチート持ちなのよ。化け物が。これだから人間は嫌いなんだよ!でも約束だから教えてあげる。あたしゃ魔王ラティシアの生まれ変わりよ。ま、せいぜい足掻くといいわ。そのうちあんたらの敵になるだろうけれど、今は見逃してあげる。ただし!この世界に仇なす者がいたとしたなら容赦はしないよ。分かった?」

と不機嫌そうな表情で言うなり 彼女は立ち去って行ってしまう。そんな彼女を見て、僕と彼は思わず苦笑を浮かべてしまった。

「どうしたものかしらね。あの子に力の制御が出来るまでは、会わせないほうが無難かしらね?」

そんな老婆の発言を聞いて僕は首を傾げるばかりだった。だってまだ出会って間もないのにどうしてそんなこと言い出しのか不思議でしょうがなかったからだ。だから僕は「う~ん?確かにあの娘はかなり強い力を持っていたようだし。そんな人が近くに居るとなると、僕達にとって脅威になりかねないのは確かですよね。」と言うと老婆は「やっぱり分かってないよね?あの子の力に呑まれない為にも、あっちの世界に戻る必要があるかも知れないわね。その為にもあそこに行きたいわけなんだけど、どう思う?」と尋ねてきた。

しかしそこで少年が

「そんなことをしても、俺達はあちらの世界の人間ではありません。戻る事は無理だとおもうのですが、それでもよろしいのですか?お考えはお伺いできますでしょうか。お答えできる範囲でのアドバイスならばお応えしますよ。」と微笑むのだった。

そんな彼に対し老婆は、真剣な眼差しで語りだすのであった。

そしてそんな会話の最中で。「おい。貴様が勇者とやらか?我が娘をさらったというのは本当なのか?どうなんだ、返答次第によってはここで殺すことになるんだがな。」と一人の大柄の男が現れると問答無用とばかりに飛び掛かってきた。「ちょ、ちょっと待ってくださいってば。誤解があります。私共は決してそのような真似などしておりませんから。」

すると「あ!ちょっと、待ちなよ。今から私が相手をしようと思っていたんだって!邪魔をするんじゃないよね」と言い出すのである。するとそんな言葉を受けて男は「おおそうか?悪い。お前さんが相手なら俺は手を引かせてもらうわ。ただ、もし次こんなことが会った時には容赦はせんぞ!分かったな!」と踵返し立ち去るのだが。それを見ていたラティナは

「あ、あいつがここに来てたんなら仕方ないか。でも今のあんたが戦っても結果は変わらないと思うんだけどな。だってあんたが本気でやったらあっという間に終わっちゃうもんね!だからそんな事したくないだろうし」

そんな発言が飛び出た為 僕はすかさず反論を行うことにした。だって、そんな言い方されると腹が立ってくるものさ。だから、つい、意地悪したくなるのさ。「そんな事を言っても良いのかよ!お前に俺を殺すことが出来るとはとても思えないぜ! どうなんだよ?」

すると 彼女「ああ?そんなことは簡単だって。だって、今の状態では確実に殺せる自信あるからね! じゃあやろうか? あ、先に忠告しておくよ、もしも逃げようなんて考えているのであれば止めた方がいいよ!そうしたらきっと大変な事になる気がするんだけど。あんたがそれで良ければ、あたいとしては一向に構わないんだけど」と言い放つと。その言葉を合図にしたように、突如周囲が闇に飲まれていき目の前にいる彼女以外が暗闇に包まれてしまうと、「はい!これで、誰も見ていない。つまり、何が起こっていても大丈夫になったってことで。始めさせて貰おうかな? さっさと死になさいよ。」といきなり攻撃してくるので

「おっと!随分な挨拶だな!だが、そう易々とは死んでやるつもりは毛頭無いんだが、それでも文句があるって言うのかよ!」

するとそんな風に返事すると。彼女の目つきが険しくなり「いい度胸じゃんか。いいよ殺してあげる!でも死人は口を聞けないし喋れないんだから意味は無いよね。だから、あたいに殺されたのを後悔しながら死ぬしかないってこと。

あんたがあたいを殺したのがいけなかったんだ。恨まないよね?」と言ってきたのと同時に

「それはどうかしら、だってあなたの実力では、仮に殺してしまえば元の状態に戻すことも出来なくなってしまうかもしれない。それでも良いの?」という言葉と共に光が降り注ぐとラティナの身体が震える。すると

「あれっ? ここは何処よ!あたいは何をしていたのか覚えて居ない?えっ何これ?え?ええぇっ!」と叫び出すのだったが。その様子を見ていると。「貴方もなかなかやるじゃない、さすが勇者と呼ばれるだけはありまして、力の差は一目瞭然な筈なのに。あのような力を見せ付けるなんて。正直驚きました。

あぁ失礼、名乗るのが遅れてしまいましたが私は 女神アイテール といいます。

今後よろしくお願いしますね」と言い出した。

すると「へえ?あんたがあたいのご先祖様な訳? まぁそんなことは置いといてさ。なんなのよさっきの力。あれは、いったい何だってのよ!それにあの姿も!」と問いかけ

「ふぅ〜 落ち着きなさい。まず先ほどの事ですけども。貴方はまだ、完全ではない状態です。そんな不安定な状況の中で本来の力を解放したところで上手くいくはずがないでしょうに。

さて さてさてさてさて 話を戻しますと、さっきの攻撃は、 本来貴方の持つ能力の一部を開放して行ったの。だから、まだまだ弱いあなたでもなんとか耐えられたってわけ。

そしてさてさてさてさて 次は こちらが質問させてもらいましょう。まず、あなたは自分の身に起きていたことは理解していますか?」

すると少女は「うん。あたいは自分が何者か分からなくなっていたのよね。それがどうしてなのか分からないけれど」

「あら、そんなこと言ったかしら?」と言いつつ。「さあ。その話はまたの機会にしましょう。それよりこれからの話なの。

実はね 私の住む世界に、あなたが連れていかれる前に 別の世界で魔王を倒すようにと、命令が下ったのよ。」

そんな話を聞いたせいか。

急に大きな声を出して、怒り出すのだった。「ふざけるな! あたいがあんな奴なんかの使い走りなんかになるっていうのかよ!そんな屈辱的な仕打ちが許されると思っているの?あたいにはあたいの人生があるんだ、他人に使われるのはまっぴらゴメンだよ! あんた達が何を言おうと そんなものは聞く耳持たぬから。好き勝手にやって欲しい。でも、それだけは勘弁してほしい。あたいが自分で決めた道だからさ」

そんなやり取りを見ていて。僕は思ったことを口にしてみることにする「なあ、そいつにさ、協力したら何か面白いことやらせてくれないか?」と言うなり

「それはどうなのでしょうか。本人に確認をしなければ分かりませんね。ただ私が見る限りですと面白そうだと感じております。この方がどういう結果を出してくれるのか、それを想像するのが楽しすぎて。ですから私としてはやぶさかという感じですね」と答えを返してくれるのであった。それを受け

「じゃあさ!俺達に任せてもらえるように話を進めてくれないかい?」と言うのだが。「そうは言うけれど、本当に任せて良いわけ。あの娘を危険な事に向かわせることになるけど?」と言われたので、それに対して。「危険だと理解している。だからこそ彼女と一緒に行きたいと願っているんだよ。君も見ただろう。彼女は俺の常識を超える程の強さを有している、しかもそれをまだ成長途中だろ?だったら俺と彼女が力を合わせれば魔王討伐も可能になるんじゃないかと思っている。」と言う。そんな彼の意見に対して。老婆も

「ふ~ん なるほどね 確かに理屈で考えた場合、彼女なら可能性はあるかもね。それにあんたが一緒なら、ある程度安心だしさ。そう考えると 確かに悪くない選択肢のようにも思えるね」などと呟くのであった。

すると彼女は「まあ、あっちに行くかどうかは、まだ決めてはいないのよね。あの娘にも事情があって、今あそこから離れることが出来ないらしいし、それにあちらで問題が発生したとかいう噂も聞いたことがある。そんな状態だし すぐに決めることはできないし、暫くの間考えておきたくてね」と話すのを聞いて僕は疑問を抱くのである。なぜならあ

「なあ?お前が行くのを躊躇するのは 自分の意志なのか?それとも誰かに強制されているわけ?」

すると少し驚いたような顔をした後、ニヤッとした笑みを浮かべつつ「よく聞いてくれちゃったわね!そこんところの真相を知りたかったりする?」と尋ねられる。そんな反応を受けて僕は、どう答えるべきだろうか?と思いながら言葉を続ける。だってこいつが素直に応じるとは思えないんだよな、きっとはぐらかすんじゃないかと。だから「ああ、聞きたいというか 教えてくれても 構わんのだが」と言うのであった、

「ふうーん。そこまで言うなら仕方ないな、あたいの気持ちをちゃんと伝えるよ。実はあたいもあそこでやりたい事があるんだ。あの国を見張るという役目をこなしてきたから。今は監視者って立場なんだけどね。だから簡単にあそこには行けないというかさ。だけど このままだと 困る事になりそうなのよ」

そんな彼女からの告白を聞いた僕は、つい、こんな事を言う。「なあ? もし良かったら 一緒に行かないか?そうすればあ の国の連中の動きも見えやすくなるしさ」と言いかけるのである。しかしそんな言葉を言い終えるまでも無く彼女は

「いや、その申し出は有り難いとは思うんだけれどもさ?実はもう既に向こうに話を通してあるんだよ、だから駄目なんだよ! あんたらじゃ絶対に役不足なんだってば!さて じゃあそろそろいいかしら? さっきはちょっとやり過ぎたかも知れないわね、このお詫びに今度は全力を見せてあげるわよ!」

そんな事を言ってきていた。そんな会話を聞きつつ。

女神と自称していた女神様は、そんな僕達の様子を見守りつつ微笑んでいるだけで、一切何も言って来ないので僕達は戦闘に入ることになった。「おい、待ってくれ。俺達はまだ準備が終わってはいないぜ」と告げてやるが。彼女も「ああ。別にいいわよ。今のまま戦ったところで、勝敗は既に決定しているわ、つまり勝とうと思えばいつでも勝てるっていう意味、でも、その必要はないと思うんだけど。だって、あたいが本気でやっちゃったら。あんたら、死んじゃうじゃん」と口にしてきた為。僕と彼女の間には火花が飛び散る展開になっていた。その空気に耐えられなかったのかどうかは不明だけれど、僕の横に控えている女性、つまり女神アイリシア様が突然現れ。こう話を切り出してくるのであった。その内容は「貴方は何故、彼女を連れて行くことに賛同してくれなかったんですか?私が許可さえしてくれれば、あの娘はついて行けるんですよ?」というものだった。すると「そいつは どういうことだ?」と尋ねる。彼女は、その返答としてこう答えるのだ。「私もね。一応、女神の一人だから。女神同士ならば、連絡を取ることも可能だというだけの話、でも今の彼女は、まだ覚醒が不完全だから。直接出向くことは出来ないし、あそこに居続けることしか出来ない。だから、今回の事は彼女に無理強いするつもりは無いし。あたいがあそこに残らなければならない以上、そいつも連れていく事は出来なくなっているというか。だからさ 悪いんだけど。

あいつはここに残ることになるんだよね、でも心配はしていない。だってあたいの見込んだ相手だもんね。あそこはそれなりに厳しい場所になっているみたいだし、それにあたいとしても。今回のような事は想定外なのよ、だからさ あたいが戻るまでの間、あんたがしっかりと面倒見てやってほしいなって話になるかな、 だからお願いできないか?」なんて言われてしまうと断れる筈もなく「しょうがない。分かった。その代わり一つ条件を付けさせて貰えないか?」

すると、女神は不思議そうな表情をしているのを確認し。こう言葉を口にしていく。「俺達が戻ってくるまでは。ここで過ごして欲しい、つまり留守を任せたいと思っているという訳だ。つまりは、しばらくの間だけあの少女を守ってあげてくれないか? 俺達にもしもの事があった場合は、あんたが守らないとならない訳だ、そして俺が帰ってきた時には 彼女を連れて帰りたいと思ってもいる。その辺を理解してくれた上で、彼女の身の安全を確保して欲しい、どうだろうか?」と言い放つ。

すると そんな願いに対し「あはははは 何よ、それ。あんた面白いじゃない。うん、気に入った。そういう風に頼んでくる奴って、初めて見たよ。

わかった。しばらくあんたの言葉に乗ってあげることにしようかしらね! ただ忘れないようにしておいてほしいのは、あくまでも仮の措置であって、必ず無事に帰ってくることが大前提であるというわけね。そのあたり理解できた? それにしても なかなか大胆な発言をするわね そんな事言い出したりするようなタイプだったかしらん」と言葉を向けてくるのだった なので「そりゃ どうも とりあえずは信用してくれたみたいだな」と言うと「当たり前でしょう!そんな無謀なことしようとする馬鹿がいるかと思っただけだからね。じゃ これからよろしくね 期待してる」と言ってくれるのだった「任せてくださいな」と言うと。その声に反応して「えっと これから 私は あなたの従者となるのよね、で、あなたには名前がないっていうのは不便でしょうから。何かつけてあげましょうか? ちなみに私の名は アイリシア あなたに名付けられた 女神でもあるのだから」などと言い始めるのであった。そんなやり取りを聞いて 彼女は言葉を発する「ねえ?さっきの約束 忘れていないよね?この娘のことは、しっかり面倒を見てもらうから、あと、ちゃんとその件について責任を取ってほしいからね! あとは任せたんだから」と言われ「おう 分かってる」と言うと 彼女は、女神様と同じような顔つきになって

「じゃあ、後は頼むね。あんたには 色々と頑張ってもらいたいから、こっちからも少し手助けをしたいから。だから、あんたに祝福を与える為にも 手を出してくれる?」と言うのである

「それは良いが。どんな効果があるんだ?」と聞くのだが。

「あはは そんなに大層なものでもないの、でも かなり強力ではあるんだけどね」と言うのである それから

「ほら!手をこちらに出す。目を閉じなさい」

そう言われたので言うとおりにするのだが。何が起きるのだろうと ドキドキしながら待っている。すると 頬に手を当てられ。いきなり唇を奪われてしまう。そのまま、キスされて数分くらい時間が経過することになるのだが。その後「どうだ 凄いだろ?これであんたの能力が大幅に強化されたぞ、あはっ やったね」と言われたのである。

それを受けた俺は驚きを隠せない。なんといってもだ、今目の前にいる女性は

「おい これは一体どういう事だ、あんまりふざけたことばかり言ってくると 後々後悔することになるぜ」と言ったものの 正直いやらしい感じで迫ってくるとかなら分かるし。嫌ではないので受け入れてしまいそうな部分も確かにあるのだよな。ただそんな気持ちを我慢しつつも「まあ 感謝しておくことにする。だが この程度の強化なんか 大したことないさ、それよりもさ。さっきの戦闘の続きをやってもいいかい?そろそろ終わらせようかと思うんだけどさ」

そんな話をしながら彼女と対峙しつつ。僕は 魔法で炎を作りだしたりして攻撃を行い、彼女もそれに対抗出来る術式を使いながら戦っている最中の事だ、不意を突いて攻撃を仕掛けてきた彼女に対して、僕の放った風

「ウインドランス(槍)」

を放つことに成功した。それによりダメージを食らう彼女を見て「ふう、ようやく 直撃させることが 出来たみたいだな。どうやら僕の方が上みたいだな、この調子ならば余裕そうだ、しかし どうしたんだろうな、急に苦しみ始めちまって。もしかして どこか負傷してしまったのか?しかしだ。あれは間違いなく、風の精霊王の力によるものだ。まさか 彼女までも操られてしまうという事になると は、非常に厄介だな、しかも この状況においては最悪の展開といって良いだろう。どうやら女神の意識も乗っ取られつつあるようだ、どうやら力関係としては女神の方が弱いらしいな。このままじゃまずいな、なんとかしないと」

なんてことを考えつつ僕は さらに追撃を加えるために 魔法による攻撃を加えていたのだったが、それが効かなかった場合。彼女が纏っていたローブの一部が切り裂かれ、地面に落ちた事でその素顔が見え始めたのだ。僕は驚いた。その正体というのが少女であり、年の頃なら十二歳程度であろうか。しかし驚いた事に。その姿形というのは。幼い頃の僕そのものなのだ、そんな姿をしている。つまり 僕の幼い頃の姿をしていたのだ。そんな相手が僕の前に立っていたので。思わず 驚いてしまったんだ。するとそんな相手の口から信じられない一言が出て来たので 動揺してしまう。「ああ やっぱり そうなのね。でも もう終わりにしないとね、そろそろ頃合いかな、貴方は、もうすぐ消えてしまう運命なの、残念だけれども、仕方のない結果だと思うのよね。だからさあ 覚悟はできている?」などと口走ってきたりしたんだ。そんな台詞を聞き終えた直後に 彼女からは。僕の体目掛けて強烈な魔力弾が迫ってきたんだ、それも数発が同時に飛んできた上に、威力もかなりのもの、当たってしまった場合には、即死もありえる程の破壊力を秘めており。避ける事も困難を極めた。だからこそと僕は 防御障壁を展開させることにした。そんな僕の行動は結果的には成功していた。しかし。完全に攻撃を防げたのかと言われるとそうではない。いくつかの攻撃を受けてしまっていたんだ。それで その結果、肉体の方は大丈夫であっても、魂が損傷を受けてしまったのかと思える状態になってしまったらしく、そこで記憶を失い気が付いたらこんな場所に倒れていたというわけなんだが

「とりあえず 今は どうにかして。彼女を倒さないと駄目かもしれない」とそんな考えに至ったので 戦闘を続行する事にした。

さて、そんな状況で、どうして 女神は。自分の姿に変化させ。僕を攻撃してきてくれたのかという理由については 想像するほかないだろうが、推測することは可能なはずだ。その理由とは、女神の本体は 僕が所持している 神魔石の中に存在しており。そこに封じ込められてしまっている。その事実を知っていて。かつ、僕の正体についても 薄らと理解をしていたに違いないと予想するしかないんだよな。そもそもだ、彼女達 女神が持っている神能という存在、それを 使いこなす事ができれば どのような効果を生み出すことが可能なのかと言えば

「あらゆる事象を支配し 支配された者は絶対に従う他なくなる。そんな反則じみた能力」

なんてものを僕は 実際に使用することが出来るのだから。だから 彼女は。そんな事が可能だったのかもしれず。また、そう考えるのであれば。彼女は、自分が作り出した 幻影の自分を操ることが出来る可能性だって十分にあり得たはずじゃないかと思えた

「そう言えば、貴方 随分と変わった戦い方をするのね?私にも勝てると本気で思っていそうで 呆れてしまうけれど。それにしても貴方はいったいいつまで逃げ回るつもり?そんなんじゃ いつになったら 決着が付くというの?まったく 往生際が悪いわよ。

早く諦めてしまえばいいの。貴方みたいな 出来損ないが この世界に残れただけでも奇跡だというのは よくわかっているでしょ? それとささすがは勇者君ってことよね、本当にしぶとく粘ってくれているけど これ以上時間を費やすと。私の方も、さすがに困ったことになりそうで どうしようか迷っちゃうのよね。本当は こういう事をやりたくないんだよね、本当に迷惑極まりないんだよね だけどさ これでも 私は一応は女神の位を得ているわけだし いつまでも黙って見過ごすって訳には行かないよね だからね」などと口にした後の事 彼女の周りに膨大な

「闇」

の属性エネルギーが集中していった そんな様子を観察した僕は「あのさ その力は使うべき時を間違っていると思うし あまり 使わない方が良いと思うぞ。お前もそんなの望んでいないんじゃないか?」と問いかけると「えへっ あはは なーに言ってんの。これが使えるのに 何でわざわざ 私が そんな危険なことをしないといけないわけ?それともさあ あんたにだけは特別な理由を教えてあげても良いからさあ 教えて欲しい?」とそんな言葉を吐くわけで、そんな態度を見せてくるわけだから ついつい本音をぶつけてしまう

「じゃあ聞くが、お前は 何を企んでいる。俺のことが邪魔なら、殺せば済む話じゃねえかよ」そう言うと。彼女は笑い出し

「あはは そうよ あんたのことが気に入らないなら、殺すだけ それだけのことですわよ そんなこともわからないの?あんたは、何も分かっていないのよ。本当に哀しいほどにね あはは」と言ってくるのである。

そして、それから彼女は「でも 安心しなさい。私は 別に貴方のことが 憎いわけではないから。むしろ好きなくらいだから 本当に」と言い出してきたんだ その言動を聞いて さっぱり意味不明になってしまうわけで。だから「はあ 好き?俺のことをか?冗談にしても面白くないぞ。まあ良い そんな戯言に付き合う義理はないから そろそろ決めてしまえよ」と返すわけだが それに対して 彼女は「あはっ!あはは」と言って笑うばかりであったのだが ここで僕は違和感を覚えた。彼女の様子がおかしいと、だから警戒を強めたうえで。彼女に隙を晒すことなく 攻撃を仕掛けようとしたところ。突然の出来事で僕は、動きが鈍くなり「な、何が起きたというのか」そう言った時にはすでに。僕は地面に寝転ぶ事になり 身を守る術を失った状態に陥らされてしまった。そんな状況下で「はい そこまで」と聞こえてきたと思ったら、目の前にいたはずの彼女が、僕の視界から消えた。

そして次に姿を現したときの事は「あらごめんね 少しやりすぎちゃいましたかねぇ」そんな風に語りかけて来るわけで そんな言葉を口にすると そのまま姿を消したわけだが。

「まあ ここまでやっておけば。あの男も死んだでしょ。あとはこの子を連れて帰るだけで終了かしら」

そう独り言を言うと「あの子は、なかなか楽しめそうだし、これからの事が楽しみでなりませんなぁ さて 次はどこへ行きましょうか、この子が喜ぶ顔を見たいし。そうしましょうかね、この世界はまだ 滅びるわけではありませんし、まだ 大丈夫なのでしょう あの方にも頼まれましたし もう少し遊ばせていただきますかね。そうそう、次の相手ですが ちょっと面白い感じですし きっとあの子の力になれると思いますし そうしてもらいたいですね だから頑張れ!」などと喋っている 女神がいたりするわけです。

「さて では この子をどうしたらいいですかね?どうしたものか、さて 困ってしまいますね とりあえずこの子は しばらく 私が預かり 教育を施そうとは思うのですよ しかし このままだと ちょっと可哀想な事になる可能性も無きにしも非ず なのです。

だから、せめてもの罪滅ぼしもかねて、ちゃんとした知識と教養を与えてやるべきでしょう それに、あの男の事もあるわけです。とりあえず どうするかです。そういえば。この子と似たような年頃の少年で。あの女神様は、かなり可愛がっていたようですし その子に会いに行くというのも手かも でも あの方が お怒りになる可能性もあるんですよ そうなってしまうと いろいろと大変ですし あの方に怒られるとか、本当にあり得ないです。でも このままだとまずいことになりそうです 仕方ないのです。会いに行ってあげるとしましょうかね、あのお方は、私に対して いつも甘いのです。それは昔から変わりないことですが。今回は本当にまずいかもです。ああでもありません、こうでもない ですが、このまま放置しておくわけには行きません、あっちも こっちも。忙しくなって来てしまいました。面倒な仕事が増えるばかりですわね これは もう嫌になってしまいます。はあ はあ」

と愚痴を漏らしてみる。するとだ。「はあ わかりましたわ、貴方の提案を受け入れることにしますわ。とりあえず こちらの子ですが、しばらくの間 私が預かることになりまして、ですので。貴方は、すぐにでも。元の世界へと戻ってください。それが貴方の為ですわ、わかったら早く行って!」などと口にされ。僕は、強引に異世界ダンジョン内に出現させられた

「ふうぅ 何とか助かったわけですか、危なかったのは事実ですよ。さあて、とりあえず、ここから出る手段を探すとしようかな。うん あれは 何かの施設なのか?」そう呟いた僕の前に現れたのは。明らかに人の住む場所ではない 巨大な建物がそこに建っており。しかも その建物の中には、魔物の気配があるのだと感じられる つまり この場所に存在している魔物達を使役し管理するための場所であるという可能性が高いだろうと考えられるんだ。だからこそ 僕は その建物の中に足を踏み入れることに決めたのはいいが そこで問題が発生する。

魔物達は、人語を理解しており そのせいもあってか、対話を行うことが出来

「人間さん、ここは人間が足を踏入てはいけない場所にありますの。悪い事は言いません。すぐに立ち去るようにお勧めするでありますの。そうでない場合は それなりの覚悟が必要になってまいりますから。どうか立ち去ってほしいとお願い申し上げたいですわ」そう話しかけて来た少女は 外見こそは10歳ほどの幼女なのだが 纏っているオーラというべきか魔力量というべきなのか。そんなものが半端なく強いのだ。

そんな事を考えている最中にも 彼女は 僕に「もし 貴方が。魔物討伐を目的としてここに訪れたのであれば。このまま 私達と戦ってくれるのでしょうか?もしも 貴方が 本気で戦ってくれるのであれば。全力をもって貴方の相手をさせてもらう所存でございますのよ。そうしないと 他の皆が 黙ってはいませんわ。そうそう 貴方の名前は?」などと問いかけてきて

「俺は 山田 太郎だよ それでだ、君は一体 何者なんだ?」と質問したところで「ふむ。その名前は本名のようですの。珍しい名前のようで。私は アルティマと言う名の者で。魔王軍の四将軍の一人にして魔軍を率いる立場にあるわけです。貴方の持っているスキルについて興味があるので 是非とも見せてほしいところではありましたが。残念ながら時間が足りないようですね。ならば 仕方ないから。私は貴方の相手は後回しにし。ここに存在する者達を相手にしてもらおうではないか」と

「貴方が戦う意思を見せてくれないようなのなら。この世界の生き物たちを駆逐すれば良いだけでありますの」などと言い出すわけであって だから仕方なく「やめてくれるかい、こいつらを傷付けないって言うなら。見逃すことも検討できるがどうだろうか?もちろん その場合は俺の方も一切抵抗しないつもりではあるが それでどうだい?話し合いに応じてもらえれば嬉しい限りだが 駄目かい」

「いいだろう、私は、お前と戦うことは、今の段階で避けた方が良いと思っているわけだしね」と言いながら彼女は、指先から魔法を発動させるわけだが 当然のように僕の前では通用しなかったわけだけどね。それから「うーん?私の魔力がまったく効いていないのか?うううーん?まさか、そんなバカな事があってたまるかよ。だって勇者は確かに存在したじゃないかよ、あいつの魔力なら、簡単に防げるはずなんだぞ。まあ良いか!何にせよ、今は、私の力を信じるしかあるまい。とにかく、貴様と話がしたいから。その扉から外へ出て、話を聞こうか」そう言うが早いか 転移門のようなものが出現したので。彼女と共に移動し その場所までやってきた。「ううーん?おかしいな。私の計算に狂いはないはずなんだけれど。まあいいや、君が勇者なのは確定したようなものだしね。何がともあれ その力は凄まじいね。普通なら。勇者以外に使えないはずなんだけども、それを使いこなしている時点で。やっぱり普通じゃないよね」

などと意味の分からないことを言って来るが。それでも 話が出来る相手で良かったと思いつつ。彼女と会話を続ける。そして僕は、現状において必要な情報を手に入れることができた。「じゃあ、そろそろ教えてもらおうかしらん。貴方の目的はなんなんでしょ。はっきり言えば 私は、今の段階では、まだ あなたと戦いたくないんですのよ。そうは思いますけど。貴方の魔力の波動が尋常なものではありませんし。私の部下の何人かは既に 戦闘不能状態に追い込まれているみたいですし。貴方はいったい どれほどの力を有しているんですの」そう言われてもなぁと悩んでいる間にも 僕の目の前に存在する存在は 魔力を解放し始める。

「ちょ、やめるんだ、僕は、君の味方なんだよ」そう言った直後。「そんな言葉を信じれる訳が無いでしょ」なんて言われてしまう 確かに彼女のいう事も一理あって こんな状況になってしまった以上は 説得は不可能だろうと判断を下すほかなかった。

そう思い。諦めることにした僕は、彼女に語り掛ける。

「分かったよ、信じてくれとは言わないが、僕は 敵対する意志はないよ、それだけは理解して欲しい。そもそもだ、今の状況から推測して、君も同じような立場なのかもしれないし。そうであるからには 無駄な争いは避けた方がいいんじゃないかと考えている。だから 僕は、戦いを回避できるように動いていきたいとすら思えてくるんだよ、だからさ、話し合う余地くらいはあるはずだよな。違うかい?」

そう問いかけると。意外そうな顔をして、「なるほど、そういう考えもありだな、面白い。ただの雑魚とは違うようだ。それに、私の目的を果たすための鍵の一つにもなりえるのも確かなのは間違いないしな。よし、お前の提案を受け入れよう。ただし、一つだけ条件を付け加えさせて貰うぞ。それは、これから行うであろう、話し合いの内容については一切口外しないでくれ。頼むぞ、私の願いを聞き届けてさえくれたのならば。これから起こる出来事については 誰にも告げることは無いだろう。約束は出来るな、私の言葉を信用できないっていう気持ちも理解できるけどな、それは お互いのためにはならないからな、そうだよな、お互いに、平和的な関係を築いていこうよ、ね、分かりあえただろう?」と言われてしまえば もう断ることなどできなかった。

こうして 彼女と僕は協力関係を築くことにもなったのである。

まあ、その後の話だけれども 彼女は、部下を呼び寄せては、色々と指示を出し始めた 僕はといえば。この建物の外に出

「うわっ!? こ、ここが、あ、あんなところに繋がっているのかよ!?あ、ありえないだろ あそこまで 遠くに転移させられるとは、予想していなかった。さすがは四天王といったところなんだろうな、しかしなあ、ここまで離れていては、あの建物に戻ってからだと相当な時間がかかるのは確実なんだよな。でもさ、この世界を見て回っておきたい気持ちもあるから そうするしかないよなあ、でも さすがになあ。このままの状態では厳しいのは間違いないかもな、あの女神に貰った能力についても試してみる必要がありそうではあるな。うう~んどうしたものか まあとりあえずは、あの建物をどうにかするのが優先だろうな。うううぅ、やばいぞ、これはやばすぎるだろうがよ」と頭を抱えるのであった。

そんな感じで頭をフル回転させている時だ。

僕の前に突然姿を現した女性がいた。

「貴方のお名前を聞かせていただいてからよろしいでしょうか。まずはそれをしてから今後のことについてお話をさせていただくことにしますの。それで構いませんでしょうか?」と聞かれてしまったので「あーまあ別に構わないんだけどさ。名前を教えて欲しいんだよ。俺は山田太郎って名乗ったわけだし。まあ俺の名前はさて置きさ、君は一体誰なんだい?そしてさ、さっきからさっきまでさあ!! 俺の事ばかり聞いてきやがって!! まあ気にしているとかではないんだけどさあ、なんせ僕はさあ!!名前が思い出せないんだよねえ!記憶喪失なんだぜ!」と口にすると。何故か驚いた顔を浮かべるわけですよ!(ううっ!?何故に驚くんだよぉ)

「ごめんなさい。まさか貴方の記憶が失われているとは全く気がつきませんでしたわ、申し訳ないことをしてしまったようで。大変お詫びいたす次第でございます。それと貴方の事は私がしっかりとお守りすることにいたしますのよ。安心なさって下さいませ」などと言われたものだから。

思わずドキッとさせられてしまったわけですよ!いやぁ可愛い娘は正義だと思うんですけども どうなんでしょうかね!とまあとんでもない美少女

「それで名前は?」と聞くと「わたくしの名前は ミディア と言いまして。アルティマ様に仕えていますの。よろしくお願いいたしたくてでございますわ」「ううん、よろしくねぇ」などと挨拶をしていると「おい、いつになったら戻ってくるんだよ、こっちは退屈でしょうがないんだよ、あの娘もいないしよ。まあ仕方ないけどな。あ、自己紹介が遅れたわ!俺はライナスってんだ、あんたが、あそこに戻れないってなら。仕方ないな。しばらくあんたと行動を共にしていくとするよ。よろしくな」と言ってきたもんなのよ。

だからまあ、一緒に行動することに決まったわけなんですよ! それから僕は彼女たちと一緒に町へ繰り出した。

そこで ある男と出会いを果たしてしまい 面倒なことに巻き込まれたりするのだけども その辺りの説明は後ほどになるんだけども 取り敢えず今は置いておくとして。

何よりも、この町の雰囲気が気に入ったのと。

人々の表情が生き活きとしていたりもするので。

なんとなく嬉しくなってきたわけよ!だからさ、僕は

「うっほーい! この町は良い雰囲気だよな! まるで 俺達が来るのを待っていたみたいな空気を感じ取れちゃうんだよなあ!なんか良いなあ! こういう場所こそ 俺が目指していた場所に相違ないって思うよ」などと言えば。「なああんた。あんまり目立つことをしたらだめだぞ、この世界にとって勇者様の存在は、特別なものでな。下手な事を仕出かすと どうなるかわかったもんじゃねーよ」

と、忠告されてしまった。

まあその辺のことに関しては。彼女から言われていたことだったので素直

「ああ、了解した」と答えることにした。

たださあ、ちょっと待ってくれよって話があるよね 俺のことは無視かい? いやまあ良いけどさあ、まあそんな訳で 俺の出番はなかったりするのよ。だって俺さあ、魔王を倒す旅をして来た英雄でもなければさ、女神様からの加護を受けている人間でもないんだからさあ、そんなの俺だって 知ってるんだから 俺の立ち位置はそこじゃないってことは分かっているさ それでもな。

俺としてはな、あいつらが楽しそうにしている姿をみているだけでも十分に幸せな気分に浸れてしまっているからな。問題は何もない。そんな訳だから 今日は俺抜きでやってもらうことにした。そうすると「なによー!つまんないじゃないの!!」「はぁーあ、本当に残念ですね。せっかくのお祭りなのに 何もしないんですか?」と言われる始末なんだけどもさ、そうはいってもね、君たち三人の笑顔を守るのは この世界の未来を守るためにも大事なことだからね、その点は忘れていないつもりだしね。だから 俺の役目じゃないんだよなあ、それに 俺が勇者であるなんてことも絶対に言えないしさ「そうですねぇ。あたいが言おうと思ってたことなんだけどな。さりげないこと言って、実は凄腕の剣士だって見せつけてやろうと思ったけど 無理そうかな」

なぬう?あ、あれか! まさか、俺と同じ転生者であるのか!「あたいはリリスなんだよ。よろしくねん」え、何それ可愛すぎるじゃん。

でもまあそんなことは関係ないのだ。なぜなら 彼女が俺と同じように、前世での世界で死んで ここにやってきたのならば。それは、俺も同じ状況にあるという証でもあるのだ。そんなことを考えながら 会話を続けていたのだけども 俺が 俺であることを知っている人物が一人いるということには、まだ気づけずにいたのだけれど。

「んふっ。やっぱり、あなたは私好みのイケメンさんよねえ。こんな所で会えるだなんて思ってもいなかったから、運命なのかしら? うっとり」

な、何なんだ?この女性は、俺の知り合いだったような気がしてきたが 全然心当たりが無い。誰?本当に分からないんだが?どうにも俺のことを見つめて来る瞳がね。怪しいんだよなあ、俺に何かを求めているのか、それともまた別の何かを狙っての行動なのだろうか?う~ん分からねえんだけよおおおっ!! どうすりゃいいんだこれ?「なあ君」と話しかけるが。

「あ、すいませんね、私は、メイナ と言います」と自己紹介されたので「あ~そうなんだあ、じゃあまたね」と言うと。なぜか睨まれた。何故だろう、俺何か間違ったことでも言っただろうかね。「あんたが あの人のことを覚えてなくて当たり前なのよね、だってさ、あんたが 死ぬ前の事を覚えているのは、おかしいことだと思うのよ。だって、あんたはこの世界にくる前に死んでいるんだから」はあっ!? 一体どういうことだってばよ!!俺は確かトラックの運転手をしていたはずだったのだが、それがなぜこのようなことになってしまったのか理解できない。「まあいいか」と口にすると

「なにがですか?」「あ、なんでもねー」

まあそんな感じである。そんな時である

「なあ、お前らは、何処からやって来た?」

と言われ

「わたし達は」とミディアは答えようとしたときだ。「あたしん家はここさね」とライナスが先に言うと

「あらら、あんたは違うだろ?」と言われた瞬間。「お、俺の家だってここで間違い無いさ!」「ふん。嘘つくなよ」そんな言い合いが始まるが、そんな時にだ。「まあ そんなのはどっちだって良いのよ。重要なことなのよね。それよりあんたさ。あたい達の家まで来てくれるか?」といきなり言われると。そんなこと言われても困るので、当然拒否をするが「まあそういうだろうと思っていたのよね。でもな、そんなのは関係ねえのさ、もし嫌だというなら。無理やり連れて行くだけだぜ?」と言われてしまうので、渋々従うしかないので、俺達三人組は彼らの住処に行く羽目になってしまうのだ。すると 俺以外の二人はすぐに寝始めてしまった。俺の膝の上で眠るのだ。「おい! 起きてくれ、この状況はまずいだろ」と言いつつも。結局俺もそのまま眠りについてしまった。そんな夢を見るのだ。しかしそんな光景はもう見ることは叶わないかもしれないと思うと悲しくて仕方がないのだけど。それでも俺は生きてやるさ!と意気込んで、起きることにしたのだ。だが現実は甘くは無かったのである。目が覚めると見知らぬ部屋の中だったわけだ。「おはよう。よく眠れたか?」と 目の前の男からそんな言葉がかけられてきたけど 俺としては、あんたら誰?と言った所なのだが ここは黙っておくべきだろうかと思い、何も言わないで、男の方を見続けると。「あぁ 自己紹介を忘れていたな、俺の名はアモン、そしてそいつも、俺の仲間の一人だが、俺の配下にいるんだ」など

「あ、はい」と答えつつ、なんとなく察してしまったのが、多分こいつは、敵側なのだろう。「俺の名前は 山田太郎だ」「あ、ども」などと話していると、他の二人も目を覚ましたのであるが。

「お目覚めかしら?」と聞いてきやがるんだ。誰だよ。「おめーは何者なんだよ!」と言ってやると「わたくしの名前を知りたいのね?」などと言い出しやがるのよ。「いや知りたいけど、そんなことはどうでもいいんだよ。おまえは俺達を監視しに来たのか?」と聞いたところで。

ミディが慌てて、「あぁ、ごめんなさい。その娘はまだ目覚めたばかりですので 少し時間を貰えれば、説明できますので」そんな言葉を言われたのであった。

だがな そんな風に言われて素直に従うはずもなく。

取り敢えずこの場をどうにかしたいので。

逃げる方法を模索し始めることにした。

だが俺の考えはすぐに打ち砕かれてしまうことになったのさ。「逃がしはせぬ」という言葉と共に、後ろからは剣を振りかぶってきた人物がいたわけだが。それを俺が受けると、ミディアは、何か呪文のような物を唱え始めた。「な、なああんたら 本当に悪い連中なのか?なんか、そんな風には見えないのは 俺が間違っているのかよ?」などと聞いてみるものの。

「ああん?そりゃそうだよぉ。だってな。俺達はよ、この町の住人なんだし、あんたが、この町の住民ではないのであれば あんたが悪もんになる訳でよ、だから俺達が悪いことになるんだよ。分かったか?そんな訳でな。大人しくしてくれや」そんなことを言って こちらに向かってきて 切りかかってきたのであった。そんなことをしている間に。

魔法が完成されてしまっていたらしくて

「我の望みを叶え給え! ダークネスアロー」とかいう魔法の攻撃が飛んで来てしまって。どうしようもなかったわけよ。だからさ。咄嵯にな。回避しようとしたんだけど、避けられるタイミングではなくて まともにくらってしまったわけだよ。しかもさ。結構な威力があるから 俺の体は吹き飛ばされちまった。そして壁に打ち付けられるように倒れこんだわけでさ。正直に言って 意識を保つことがやっとっていうレベルなのよね。

そんな感じでやばいなあと思いながらも 何とか立ち上がり、反撃のチャンスを伺っていたわけさ。だけども。

「ふむ、なかなか強いようだが」なんて言い出したかと思えばさ

「我が力を解放してしまえば。この程度造作も無いことではあるがな」なんじゃそりゃああ!と叫びそうになるも、今は我慢だ。「ほう 面白いじゃないか」などと言っているが、今の所 手を出しては来ないようだし、俺の攻撃を待てでもするつもりなのだろうなとは思い どうしたもんだかと頭を悩ませているのである。

そしてついに痺れを切らしてくれたようで

「いくぞ」の言葉と同時に 動き出そうとしてくるが 今こそが 反撃する絶好の機会であり、相手の懐に飛び込むことが成功できたのだった。ただ相手もさるものであり カウンターの要領なのだろう 強烈な蹴りが俺

「グハッ」と情けない声を吐いて 地面に転がり込む始末となってしまったのだけども。そこで終わりなのではなくてさ 追撃が来そうな気配があったのよね。でもそこはミディアによって阻まれてしまい 助けられて、間一髪難を逃れたのだった。

ただその後だ。俺に隙が出来たと思って攻撃を仕掛けてくるのが分かっていたので。すぐさま避けようとしたが、それも失敗に終わってしまい。腹を思いっきり殴られてしまうこととなったのである。流石にダメージが酷かったのか?それとも、ただの偶然が引き金となったのかは不明だが。気を失ったままの状態になり。それからしばらくの間 気を失ってしまうこととなるのだった。ただ 気を失い、次に目を開けたときに

「おっ?ようやく気がついたみたいだね、まったく、君のおかげで、この私が、命の危機に陥っているじゃないですか。どうしてくれるんです?」なんて事を言ってくる人がいたが 俺の知ったこっちゃねえんだ!と 怒鳴り散らそうとしてみて 体が上手く動かずに困惑してしまう結果となるのである。そう言えば俺、あの時に気を失っちまったんだったっけ?そんなことを考えていたが 次第に思考がクリアになって来たのか?冷静になったら

「えっと、あなた方は? というよりここはどこなんでしょう?教えてくださいませんか?そしてどうして俺はこんな状況にあるんでしょうか?と疑問だらけで」

そう質問をぶつけてみることにしたわけで。

すると

「私はメイナ、それと、そこの彼は、アルフと言います。私達の住んでいる家に招待したので連れて来たのですが、まさかこのような事になっているとは思いませんでしたが」

そんな返事を聞いてから。周りを見てみると。やはりこの部屋には 見覚えがあったのだが、それよりも何よりも、窓の外を覗くと 俺達が暮らしているであろう風景が目に入ってきたわけで、しかも町の中に入り込んだ状態だったようなのだ!つまり俺達の家に近づいていたという

「うおおお マジすか!!」などと叫んでいたせいなのか分からないけれど、目の前に居る二人の女性が怪しげにみるような目つきに変わっていった気がしたのである。

「あらら?何を喜んでいるのですか?」「あんた 大丈夫かい?」などと言われることになってしまったのは事実である。なので、なんとか誤魔化そうとは思ったが この人達は 明らかに敵側なわけだし 下手な対応をするのは危ないと判断をした俺は、自分の身に起こっていたことを話しだすのであった。

そして、ミディア達に全てを説明し終えると、ミディア達は「なるほど 事情が呑み込めました。まず 私たちはあなた方に危害を加えようと言う気持ちは一切ありませんのは信じて欲しいと思います。その上での話なのですけど。私たちの町に住まないかという誘いを受けたのですよ。ただ その条件として ある方と戦って勝てるならば 移住を許可するという条件を突き付けられてしまったのですが そこであなたの話が出て それでここまで案内したという流れですね」なにが、なるほどで、なにが、条件だ、ふざけやがって!

「おいそんなんで、なんの説明もしていないのと変わらねぇじゃねえか! てめぇ なにしてやがるんだよ! そもそも俺に勝ったら住まわせてやるだと!舐めてんのか! お前らは、町の治安を預かる身だろ!なんのつもりで そんなことを言い出すんだ!」と 文句

「い、いやすまんな だが、そうしないと俺が困ることにもなるというか、なんというかね」と なにかをぼそぼそと話し始めていたが はっきり聞こえない。だがそれでも俺には関係のないことだ! なんせ、この世界には知り合いなんていないのだから そしてなによりもだ!俺がここで暮らすって事はな。元居たところに戻る

「って無理じゃん」って事になっちまうんだし 俺に出来ることとしたらだ。この世界で暮らしていくしか無いってことになっちまうんだしな。

それにな。なんとなくだが 俺を誘ったあいつらがなにかしらの罠を張っていそうだなと感じ取れたので、ここは慎重に行動しなくてはならないと思い至った。だがそれでもだ。俺としてはな。やっぱり元の世界に戻れる手段を探すべきだと考えを改めていた。そうでなければ。このままここにいても無駄な時間を過ごしてしまうだけだし、そう言うことで、俺としてはな。

「悪いが俺はまだこの世界の人間を信用出来そうにない。もう少し時間が欲しい」などと言った上でだ この町

「ええっと 俺の名はリク よろしく頼むわ。俺の目的はさ、元の世界を救ってくれるという勇者様の手伝いをしてあげたくてな その為にもこの異世界に来たわけなんだわ」などと 適当な嘘を交えて喋っていくのであった。

しかしそんな言葉を受けてもミディア達二人は、「はい?」と なんの事か理解出来ない様子であったのは確かであった。そんな訳もあり 二人共 少し考えるような仕草を見せていたのだが。すぐに何かを思い出してくれたようで

「確かに そういう話はあったな だがあれはお伽噺の世界のことであって、現実味の無い話であったと認識をされていたはずだ」と 言われてしまう始末なんですよね。どうしたら良いものや

「ところでよ?一つだけ聞きたいことがあるんだけどよ」と言ってから俺はさらに続けることにした。「さっきの会話ではさ。まるでさぁ 魔王を倒した後に、俺もついてきてくれ的な話をしていたがさ なんでそんなことを言う訳よ?理由を教えてくれるよなってばよ」「ああいや 実はよ、その通りなのだよな。つい最近までのことでさ。魔物の動きが良くなっているんだよ。これは確実に異変の前兆だってことでさ。だからよ あんたがさ 俺たちの町を守ってくれれば嬉しいぜっていうか 是非守ってほしいんだよね」とか言ってきたから これこそまさに怪しいフラグでしかなかった。だけどそんな風に思うことも当然のように そんなことはあり得ないだろうと決め付けて「まあ俺に任せとけっつー感じで、大船に乗った気分でさ。安心してくれな」みたいな感じの言葉を言っておく。もちろんこの場はさ。適当に乗り切って

「さあて もうひとっ風呂浴びるか!」とか

「飯食おうか!」などと言えばどうにかなりそうな雰囲気だったのでそうしたわけで。ちなみにご飯が美味しかったのは言うまでもなく。普通なら この世界でも食べられるものだろうと思って食べたが。なんというかまあ。普通の料理であった。まあ 調味料とかも豊富にありそうだったけどもな。そんなこんなで色々とあったが無事に寝床を確保することが出来ましたとさ!という訳で 次の日の朝 起きた後は、早速この異世界での冒険者稼業を始めようと決意を固めていたので。早速

「なあ俺も一緒に付いて行っても良いかな?」と聞いたところだ

「あ ああそ うだな それくらいは別に構わないと思うけどさ。まあでもなあ。この村の中で冒険者をしていた方が良さそうな気もするが」との言葉を受け それについても納得するしかなくてさ。でもだ。どうしてもな 俺が元いた世界に帰れないと やばいからな! まあそんなわけでさ。とりあえずは俺が持っている 魔力について 確認

「ふむ 確かに尋常ではない量の魔力を感じるな。普通ではこうはならないぞ」と言われたことから。魔法の習得をするのが良いのではないかと言われているが。果たして本当に 魔法の習得が出来るのか不安になって来るな なにしろだ 魔法がどんなものであるのか全く分かっていないし。イメージすら掴めない状態だというのが現状だな とはいえだ とりあえずの目標地点は魔法を覚えることだよな それから俺は魔法の使い方を覚えようとしてみた。

その結果 体内にある魔力を使い 体の中にあるエネルギーのようなモノを動かす感覚を掴み取ろうして それを何度も繰り返すことによってだ 魔力を体の外に放出することに成功することに成功したのである。

ただまあやりすぎた感があってだ 家を吹き

「うぉう なんということでしょう。俺の家 吹き飛んでしまいやがりました」

なんて言っていたりしたわけでさ。そんなことをしていたもんで。気付いたときには、俺は 指名手配される事態になっていた訳である。まあそれはそれとして 俺は、指名手配されたことにより、俺がこの世界で冒険者として生きて

「俺こそが勇者だ!俺と共に戦う者は来てほしい!さすれば俺の力になろう!」な~んていう 英雄ごっこをしてみたりとまあ。

「俺TUEEE!俺最強!!俺無双!!!俺伝説!!!」などと言いまくってみた結果。なんとも不思議な感じになって行った訳で そして俺が冒険者ギルドで登録した直後に 俺は、俺と同じ様な存在がいるということを聞かされることとなったのであった。まあそれが

「うげ あの男の仲間かよ。なんつうかよ。あいつも 俺のことを馬鹿にしてやがってさ。なんか、ムカつくよな」とまあ そのような事を口にし

「俺は俺にしか成しえないことが出来るのだ! つまり俺は強いのだ!俺は誰にも負けないのだ!この力を皆の為に使うために俺が動くべき時が来たということだな!よし!行くしかないよな!」と意気揚々に俺に向かって歩いてきた奴がいたわけで こいつは、何を考えているんだと呆れた感じになりながらも。俺は「なんだと!貴様は一体誰なんだ!俺の目の前に現れるなよ!お前みたいなお調子者に関わっていては駄目になってしまうんだよ!さあ 帰れ!お前はな。俺が倒すから 絶対に倒してやるから!俺の事を甘く見すぎなんだ。いい加減にしとけよな!」など

「はああ?お前な。ちょっと頭おかしいんじゃねえの?」とまあ俺に突っかかってくる訳ですよ。そして俺と 同じ様に、他の人にも話しかけているような感じなんだよな。まあ俺の場合は この世界に来てまだ一日二日程度しか経っていないのにさ なんでだろ 凄く長い年月が過ぎたような気がしてくるわ とにかくだ。

俺がこいつらを仲間に引き入れたとしてもな。足手まといになる未来が見え見えなのでさ。断るに限ると思った訳ですよ。でまあ断ったんだわ そんときがだ。そいつがさ、突然怒り出した訳よ 意味不明なんだけどもな。なんで怒ったのかさっぱり分からない。しかも

「なんだと!てめぇふざけてんのも大概にしとけよ!てめぇの態度にはな。うんざりするわ!」などと言われてしまう始末だし。マジで困ったわ てめぇのその言い方には腹立つんだけどな!と心の中では思いつつも なんとか表には出さずにいる。

なんでそんなことを思っているのに冷静に振舞えるのかについては 単純に、この場で喧嘩をしたとしたならば 周りにいる人達からの攻撃を受ける可能性が非常に高く 最悪 殺される恐れもあると 思ったからである。そんな状況に陥ってしまうことを思うだけで 震え上がってしまって何も言えないというのが実情でした。ただそんなこともありながらなんだけど

「おい!そこのおまえ!何でそんなに強いのに。そんなにへらへらとしている訳なんだ!答えてもらおうか!?さもないと、ぶっ殺さなくてはいけなくなってしまう!今のうちに白状しといてもらえないか?」と俺に聞いて来たので。とりあえずだ。正直に答えることにした

「俺が強いのはだな。実はさ。この異世界で召喚されてだな 俺だけがこの世界に呼び出されてしまったって訳なんだよ。そして俺が呼ばれた理由っていうのがだ。この世界に現れた魔物達を倒して欲しいって言うことだった訳で。でまあ、そのために鍛え上げた結果。かなりの強さになったんだわ。そんな俺を弱いと思っていないあんたの方が 間違ってると思うけどな」などと嘘八百を言い切った後 相手はと言うと

「はあ?なんだそりゃ!嘘ついてんじゃねぇよ!どうせな!金目当てでそんなでたらめを言ったんだろう!さっさと吐いちまえよな!」などと 言ってきたわけでさ。まあそこで、相手が怒ることを想定していなかった俺も悪いとは思っていたけど それでも、ここまで言われちゃあ 頭に血が上ってしまったわけよ だって、いきなり人を嘘つき呼ばわりして、挙句の果てには「金を貰わないとそんなことはしない!」だとさ だからな。そんな訳で 相手をぶん殴っちまった。

「ぐえっ!おごっ!な なんでそんな力があるの?あんたが、そんなに強くなれる訳ないだろう!あんたが勇者だと?笑わせてくれるなよな。俺はな!あんたが俺より強くなった瞬間に、殺すつもりであったんだよ!なのによ!こんなはずはない!どうして!どうしてなんだぁぁあ!!!」とか 叫んでいたが。もう無視を決め込んでだ そのまま殴り続けることにしたんだよな まあ結局のところ。

俺の方が強かったわけで。あっさり勝ってしまいましたとさ!それでその後はという訳だがな。そんな出来事があり 冒険者となったのにも関わらず すぐにまた新たな問題が浮上したりもしていたのであった。なん

「さあて、と、俺は、冒険者として活動する前に この町で、情報収集を行い これから先を生き抜くための手掛かりを探さないとならないな!」と心に決めていたのだが

「そうそう この世界のことについて 詳しく知る必要があるわけだ その情報を得るためにはやはり人に聞く必要があるわけで そうなるとまあ、冒険者の誰かを頼るべきかと」

「まあその辺は、実際に見て回ってからだな!しかしあれだ! まずは装備を整えなくてはならないな!武器が必要で さらにいえば、防具なども欲しくなって来るわけだからな! そんなわけで 武具店を回ろうとしたんだけどな そこに居たのは、一人の青年と女の姿だったわけでさ。まあお互いを見てからお互いに目を合わせて固まったりしてしまったという なんとも言い難い雰囲気が出来上がってしまったわけよ だからというべきか、まあともかくな

「おう兄ちゃん。俺はな ここの店の主人でさ 名前はジンと言ってな。気軽に呼んでもらって構わないぜ!よろしく頼むよ!そちらの兄ちゃんと姉ちゃん!何か悩みごとかい?」と声を掛けてきたので。俺は、「おっす 俺は ここに新しくやって来た冒険者で タカシと申します。以後 よろしくお願いします」と挨拶を行った。それにつられてというべきか、女性の方も同じ様に挨拶をしていたという具合だったわけなのだ。そうしたところで、「うおおぉ!!まさか!お前さんたちのような者が来てくれたなんてな。これ程うれしい事はねぞ。これはまた嬉しい限りじゃ。そうだ 俺で良かったら色々と話を聞かせてあげようじゃないかな。なんでも遠慮せずに話してくれたまえ。相談に乗ってあげるから」といってくれやがった なんというかな〜こんなに親切に接して来られたりした場合にはさ、普通であれば警戒

「この男は危険人物ではないのか」と疑いの目を持って接した方が良いかもしれない。

「まあいずれ 利用する為に俺達に近づいてきたのか?あるいはなにも考えずに俺達の味方をしているふりをして俺達が油断した時に裏切ろうとする魂胆ではないか」

といった思考に陥りがちだと思うんだけどさ 何故かこの男の人からは悪意が全く感じられないのである。まあ善意100%で 行動を起こしてくる奴の恐ろしさというものはあるけれどさ ただ俺が感じる限りで言えばだけどな。

まあ普通なら信じられないぐらいの優しさを見せてきている訳だからな、 ここは、乗っかっていくべきだろうと判断したのが本当の所であり。もしもこの男が悪だとしても、ここで俺が騙されることによってこの店が滅茶

「うむうむ 良い笑顔だ! そうだよな 俺が、お前らの為になると 信じて疑わなかったからな!」という会話の流れとなり、それからしばらく話が盛り上がった後、俺達はその店を出ることとなったわけだ。

そして俺は ある決断をしたのであるがそれは あの店で、買い物をしようと思ったのが最大の目的であったのでその目的を果たすべく、この店では買いたい物を購入すると決めたのだ!とまあそこで早速購入した物というのは 短剣なんだけどな。俺は一応 剣士なので買うべきだろうとの判断を下した訳で、その辺に関しては全く問題は起きていない訳であり。むしろ喜んで受け入れてもらえたというわけであり。この店で購入すると決めて、次に向かわ

「あの!貴方が!あの伝説の戦士の リリア様ですか!」と大きな声で話しかけてこられてしまい。少し困惑する羽目になってしまったのでした。で、 そんな俺を見かねてか 助け舟を出してくれたというわけなんだけどさ それは女性からの言葉であって 男性は俺の顔をまじまじと見つめて、まるで憧れの人間にでも出会って感動しているという風に見受けられる感じになっている。でまあ俺が「あーえっと、君 俺の事を知ってたりするの?なんかそんな風な事を言われたんだけどさ あの、ちょっと俺 分からないというかさ」と戸惑いながらも伝えることを伝えたわけです。そしたらですね

「なるほど あなたはまだ若いのですし、そのように知らないことがあるのは仕方ないことなのですが、それであれば 私と共に、訓練所に足を運びましょう!そこで説明して差し上げようと存じ上げる訳でございますよ。私は!この街で騎士をしておりまして、名前をセツナというものでして 今後ともよしなに頼みたく思う次第であります」と言われ まあよくわからない状況になっていた訳であり、どうすればいいんだと思っていたわけなので。その状況を察したのか、店主らしき人物が

「なるほど まあそういう事ならいいんじゃない?とりあえず うちの客人だから案内してくれる?まあそっちの姉ちゃんの方には特に何も無いと思うけど こいつのことは案内してやってくれる?それが仕事みたいなものだと思ってさ!」などと言い出してしまい。それを言われた二人は納得顔になっており 俺はただ流されるがままに連れ出されていき、その後案内されていくことになりましたとさ。

*

* * *

そして到着した場所といえば。何の変哲もない場所でしかなかったというか、まあ当たり前と言えば 当然のことでもあるかと思いますけどね。だって普通の道端というか広場?に案内されただけなんだもの!でだね。そこからの説明を受けたわけなんだけどもさ、まあ簡単にまとめてみるとこんな流れになる訳だ

「ここに来たばかりの新人の冒険者はまず最初にここで基礎トレーニングを行っています!ここでは様々な道具を用いて筋力アップを図ることが出来るようになっております」ということらしいんだけど、そんなわけで俺もそれに参加することになったんですけども。そこで分かったことがありました。そう この世界は 魔法が存在しないのにもかかわらず 肉体的な能力を向上させることができるわけだから 俺もある程度は鍛えることができるはずで、鍛えておいた方が良さそうだったわけです そんな訳で鍛えることを決意して鍛えることになった訳なんだけど そんな訳で俺のステータスについて説明させてもらおうと思います。

【名前】:高坂 孝司(こうさか たかし)

年齢:15

性別 :男性 レベル1 HP100 MP200 攻撃力30(+50 盾10 素手12 +20 体幹15 魔力制御5

「さあて、と。

これから先を生き抜く為の手掛かりを探すとするか!その為には 情報を集める必要があるというわけだしな。だから、まあまず初めにすべきことは 情報を仕入れる事だよな!そのためにはまず酒場に足を運ぶべきだよな。

「おいそこの兄ちゃん! あんまり見慣れない格好だが、冒険者になったばっかりの口なのか?まあ、そんなとこだ」

「ふうん あんた冒険者にしてはちっちゃいなあ その年であれだと あまり強くは無いかもな」

などとまあ、いろいろ言われるわ言われまくってしまうんだけど、まあ俺にとってはそんな事よりも もっと重要な事があったわけですよ。まあそんな事とは何かというとだ。この世界の通貨単位についてなんですよ。

この世界というより、今まで過ごしてきた世界での貨幣の制度とは全く異なっているものでして、銅貨一枚あればそれなりのものが食べれてしまうようなそんな仕組みだったわけです で、まあ俺もそのあたりについては把握しときたかったので ついでという

「なあ、ところでおにいさんは どれくらい稼げれば 生活に困らないとか、そういった目安ってあったりする?」と、聞くことにしたんだけどね

「ん?そりゃあ、まあ金貨百枚位持っていれば そこそこの贅沢をしながら、それなりに裕福な生活をすることができるってところだな。まあ、それ以上となると貴族並みの金持ちでないと難しいだろうな!」との答えが返ってきたわけであり

「まあお前は金を稼ぐことが 得意そうな感じもしないし、まずは依頼をこなして金を貯めることから始めるべきかもしれないぞ!」といわれてしまった ま、そんなわけで その助言に従い依頼を受けにギルドに行くことにしたわけなんだけどね 受付に

「今日受けられる依頼はないでしょうか」と話し掛けていくと、すぐに反応してくれたようで「貴方のランクを教えてください」と言われたんで

「Fなんですけどね」と答えたよ

「えっ? 本当にFなの!?」

「はい、本当です」

すると 彼女は驚いた表情を浮かべながら「貴方、もしかして最近やってきたっていう冒険者の一人でしょ!ねえ、貴方! もしかしてまだ、この世界にやってきて、そこまで時間が経ってなかったりはしないかな?もしくは、記憶を失う前に、こちらにやってきたばかりだという経験はないかしら」といってきたんだけど、なんの話か分からなかったので首を傾げると「あっ 貴方は覚えてないというか思い出していないようだけど この世界に召喚されてきた勇者の中には貴方のように異世界から来たという人間が何人か存在しているんだけどね 彼らは例外なく強力な力を手にしていてね 魔王を倒すために選ばれた英雄として称えられてるんだけど、その中に貴方のような見た目をした少年が二人いたのよ。一人の女性と旅をしていたという話もあるから多分だけど貴方達のうちの誰かなんじゃないかって思っているんだけど」

「なるほどね 確かに俺の名前はタカシってんだけどさ、まああの頃の記憶は曖昧だしなあ、だから俺には何もわからないという訳だけどさ」

「あら、そうなのね。まあ貴方の実力が Fランクなのは間違いないようだから、これから地道に依頼を頑張って お金を稼ぎ続けなさいな。まあ、いずれはAランクに上がって、この世界にやってくるであろう 魔王と戦う資格を得られるようになるはずだわ!まあそれまで、精一杯 頑張りなさいね」と言ってくれて「はい、わかりました ありがとうございます! それじゃあ失礼しますね。あとおすすめの依頼ってあります?」と聞いてみたところ、彼女が教えてくれたお勧めが以下の通りである。

おすすめ

「ゴブリン退治 D級推奨 報酬銀貨三枚のお仕事です。お一人様でも可能ですのでぜひご検討ください。なお達成期限まで残り二日とななっており、それ以降の受注は一切不可となりますのでお気を付け下さいませ!」とまあこんな内容でした。で その依頼の受諾を行う手続きをして 俺は街の外に出ると早速 ゴブちん狩りに出発していくのであった でまあ、道中で出会う魔獣

「まあいいか、倒しても特に問題は起きなさそうだから」と判断して、遭遇し次第倒していってね。その繰り返しをしていき、夕方ごろになって ようやく街に帰ると、ギルドに報告をしていった その時に、今回 受けたクエストが完了できたかどうかを確認してみたら、ちゃんと出来ていたわけであり。それを済ませることができた後で宿に戻ると そのまま部屋に戻っていき。寝間着に着替えて眠りにつくことになった でまあ翌朝になると。

いつもと同じように 朝早くから起きると支度

「とりあえず今日からしばらくは、朝の時間を使って色々と試しにやってみて スキルを取得できるように励んでみるか」

そう考えてね。まあとりあえずやることを まとめていこうと思う 朝食を摂ってからは

「ま、とにかく剣でも振るってみたり 盾で防ぐ練習をするのが良いのかね

「おっ!お前さん 随分のうのうじとしているようだな! ま、それもしょうがないといえばしょうがないことか ここは、新人が集まる訓練所だからな。そんな奴もいるってことか」などと声をかけてくれたお兄さんがいたので

「はい、おにいさんの言う通りで 自分は、ここが初心者向け訓練場だってことは知っているんだけどさ なかなか自分のレベルが上がらなくて、それで少し落ち込んでしまったんだよね。どうしたら上手くなれるか、アドバイスなんか貰えたら助かるんだけどなあ」なんて言ってみると

「まあ焦っても仕方のないことだ!なにかコツが知りたいなら、俺でよければ いつでも相談に乗ってやるよ!だから気にせず 訓練に打ち込めよな! で 俺が聞きたいんが どんな訓練をしてきてるんだって事なんだけどよ。まあ参考になるか分からないけど、それでも良かったら聞かせてくれねーかい。どうせ暇なんだしさ」と言われてしまった

「俺の訓練ですか?俺がやっていたのは、ひたすら筋トレしたりとか走り込みをしたりってやつですよ。でまあ毎日続けていた結果 身体能力が結構向上しましたしね」

「そっか そんなもんでいいんだよなあ。ただそれだけでは限界があってよ やっぱりある程度 戦えるようになっておくためにはさ。戦いのセンスも必要って訳なんだが、それに気が付けていないんじゃ いくら鍛えたとしても無駄骨に終わってしまうかもしれねえんなあ」

「なるほど それは納得できますね。つまり戦闘の感覚を身につけて 自分に自信を持てるようにしとけば良いって話ですね!それって具体的に何をすれば良いんですか?」

「そりゃあまあ魔物と戦って実戦を積んでいくしかない訳だ! ただそのまえに まずは基礎体力の向上を図っていく必要があるわけだから、これからは体を鍛える事に集中して 少しでも早く動ける身体を作るように心掛けるといいかもしんねえな」

「分かります。まあこれからはなるべくそうすることにしておきますよ!そう言えばなんですけどさ、おにいさんってさ。どんな系統の武器が得意だったりするの?例えば剣術だったり 斧だったりとかさ」

俺の言葉を聞いた途端 急に顔を青ざめさせてしまい。慌てて「悪いんだか、俺にはあんまり 関わり合いにならないでほしいっていうか 頼む!見逃してくれ!もう これ以上面倒事に巻き込むのは勘弁して欲しいんだけどさ ま、マジでお願いしたいというか。だから頼む!俺の為にもこのとおりだ!」と必死の形相で頼んできたわけであり。まあ、ここまで言われたならば引き下がるしかないと思い

「わかったよ。今回は見逃してあげることにするわ。次からはもっと目立たないようにしてよね。それじゃ 俺は帰るとするか、色々と ありがとうね」と言ってその場を後にすることに決めた その日の夜になり。酒場に行って食事をした後。宿に戻る前に寄り道をすることにした というのも昨日に話しかけてくれた おにいさんの様子がちょっと心配だったので 顔を出しておいた方が良いかなって思ったんですよ。で

「こんばんは、昼間ぶりだよね」と言いながら扉を開け

「ん?おお!来客があるとは思わなかったからびっくりしたぜ。ま、せっかく訪ねてきてもらったってのに立ちっぱなしにさせておくわけにも行かないしな。ま、中に入ってくればいいぜ。遠慮することないっての。それと昼飯の時 あんまり食って無かっただろ。まあ あんたがどこの誰であろうと俺としてはあんまり問題ないって感じだ!むしろ大歓迎ってやつなんだけどな!」

「はあ、そんな事よりも まずは自分の名前を言ってくれよ!じゃないと会話が成立しないだろう?ほれ!さっさと自己紹介しろって!名前と歳くらいは教えてくれるよな!で、俺はあんたが何なのか分かるまでは あんたが何者か詮索しないでおいてやってもいいって考えだよ。だから俺のことを信頼しているかどうかは別にして、取り敢えずあんたが何者かだけでも答えて欲しいっていう気持ちでいっぱいなんでね!」と言ったんだけどね。そうしたところ彼から「ふむ。俺の事が分からねェだと?ふざけてんのかあんた!」とか怒られたりしたんで 適当に対応してたら落ち着いたみたいで 改めて挨拶してくることにしてくれたんでね。そこから彼が俺の名前を言うまでの間はしばらく待たされることになってしまいまして(笑)それからまぁそんな感じで話をしてから別れることになったんですけども彼は明日になったらもとの場所に戻ってくるつもりらしいんで俺が戻ってきた時にはまた会おうという事になったりします。そんなこんながありました

「さてと、まずは剣で戦うための技術を学ばなければ、いけないってことだったな。まあ幸いなことというか何というか俺って、元々それなりに動体視力が高い方なのと。反射神経もそれなりなので。後は筋力をもう少し強化していくべきだってことになるんだろうな」と考えてね で 実際に剣を持ってみて、その重みを感じながらも振り回していくことにしたんだけど、これが意外と難しくてね。それでも何度か繰り返すことで徐々に形になっていくということが分かったから、今度は盾で攻撃を受け流したりする技の練習を始めていくことにして、それを数時間ほど 集中的に行った後。夕食を食べるために 再び

「腹が減っては戦は出来ないと言うし、しっかり食事は摂っていかないとな」ということで ギルドにある食堂に行くことを決めて 歩いて行くことを決めることになる。で 到着した後。適当なテーブル席に座ってメニューを注文 で料理を運んで来たおばちゃんに銅貨を手渡すと 笑顔を浮かべながら受け取ってくれました その後。美味しくご飯を食べ終わった後で

「とりあえず。今日のうちにできることは全部終わらせておくべきかな」と思った次第です そして翌日 朝早くから訓練所で素振りや 動きの確認をしていると「おい!タカシじゃないか。まさかお前 俺達の仲間になりたいって訳じゃあ 無いよな」

俺に向かっていきなり喧嘩を売ってくる奴がいたから

「仲間になれないかだってさ 俺はさ そもそもそういうのって好きじゃないから 断らせてもらって構わないよな」

「何を言い出してくれるのかとおもったら。相変わらず生意気言い出してきやがって。なあ!みんな、こいつって本当にこんなに偉そうなこと言い出せる程の強さ持ってるのかって 怪しいんじゃないか」と言ってくれる人が出てきたから。それに対して俺は反論しようと思って「あのね 俺は一応だけど。これでもBランクの実力あるんだから、お前らみたいな雑魚どもの 相手にはちょうど良くってことだぞ!分かっていて口に出したのか?」なんて挑発気味に言ってみると。

「なんだと!舐めてんじゃねえぞ!こっちから手を出していくぞ」などと叫びだしてしまいやがりましてね。まあそこで「そこまで!そこの2人は何時も揉めごとを起こしてばかり 迷惑をかけてばかりだね、少し自重するように言い渡してあるはずだけれど忘れてしまったのかしら?」とお姉さんからお叱りを受けることになりまして(汗々)その後は 訓練を再開することになったのね。そんなことがありつつ

「そいつらと一緒に訓練するのは なんか嫌な予感がしまくっているからな まあとりあえずは1人で練習を頑張って行こう」

と考えを巡らせることになる で まあそんなことがあった訳だが 今日から訓練を始めるにあたっての注意点を説明していってやる。まあ簡単に言えば 力任せに剣を振りまわすことだけは止めておけって話な訳だが

「えっとだな、まあいいから聞いてくれよ まず第一としてだが。基本を忘れることなかれ! 剣ってもんはだ 相手を確実に殺すためだけの道具では無くて、自分の命を守るためだけに使っていく物でもある。だからこそ剣ってのは扱いが難しく 難しいってことを理解した上で、それでも尚使いこなし 扱えるようになって欲しいものだ。ただこれはあくまでも最初の一ヶ月程度での話に過ぎないがな」

なんて言ってみると

「なるほど、確かに言われてみると。そう言う考え方で扱うことが大事かもしれないね。今までは 相手を殺すのを目的に戦っていたけど。それはあくまで最後の手段であって最初から目的としているものとは違うんだよな」

なんて納得してくれていたようなので、少しは安心できるってものなんだがな

「あとだ 俺が今 使っている得物は、基本的にロングソードだ。その理由なんだが。実はショートブレードやレイピアってもんを扱わせても 十分に戦えるってことは分かっているんだが、やはり武器の扱いに関しては、長い付き合いになるだろうしな。やっぱり一番馴染みの深いってのもあってだな。この二つをメインに訓練を進めていくことになる」

とまあ 色々と解説しつつ、基本的な戦い方の動作を教えていきながら 戦いの基礎ってやつを叩き込んでいき。まあ、そんな風にして訓練を続けていたわけだな

「よし! まあ、今日の所はこれくらいで良いかな。後は自主練を続けて 戦いの中で成長を続けてもらうことにしよっかな」

まあ、それから 色々と指導していきながら

「ま、何事も経験ってやつが大事なわけだし。実戦形式で戦いをやってみようか、まあ俺が相手を務めるって事になるんだけどな。それじゃ 始めるってことにしようか、準備はいいよな?いつでも始めて大丈夫だから、かかってこいよ」

俺の言葉を聞いて 彼らは俺の方へと襲ってきたんだが、それを受け流したり 受け止めたりを繰り返し。最終的に一人を倒した上で残りは逃げ出そうとしたので追いかけて行ったって訳だ。で、それからしばらくした後 彼らが戻ってきたのは

「ふう、なかなかに楽しめましたよ。これからよろしくお願いします」なんて言葉を頂戴することになったんで

「ああ、こちらこそ宜しくお願いするよ。君達は冒険者として登録したばかりではあるけれど まだまだ未熟であるのは確かなのだからね。だからといって油断してると足元を掬われる可能性もあるのは事実だからな」

そんな感じのやり取りをしながら 俺は彼らと共に冒険者としての活動を行うことを決意したわけだ とりあえずまあ そんな風に色々と教えて行き 数日

「ふむ。だいぶ形にはなってきているな。その調子ならCクラスの冒険者にまでは昇格するのも容易そうだ。そうなればAクラス冒険者と互角の戦いをすることも可能になっている筈さ」

俺が教えた技術を使って戦闘をこなし 日々 努力を続けた結果として。まあそこそこ 様にはなってきたんで 褒めてやったのさ。そんな事をした後は、いつものように昼食を取る事にして その最中は 特に会話などはせずに食事をする そんな流れになってたんだけどな。食事が終わった段階で突然「おい、ちょっと相談に乗ってもらいたいことがある」と話しかけられてしまいましてね。そのせいでちょっとだけ面倒事に巻き込まれそうになったりしたんですが、そこは適当に対応しまして

「はぁ。そんなことだろうと予想は出来ていましたが、本当に厄介事を引き起こそうとするんですよねぇ、あなたという人は」などと呟きつつ 彼らの頼み事を引き受ける事を決めた次第ですよ。それで何をすればいいって聞くことにしたんだけれど どうやら一緒に依頼をこなす相手が見つからず、悩んでいたとのことで。で 丁度良い機会だったから

「そんな時は 僕に声をかけてくれればいいさ」と言っておいたよ。そうしたら「助かるぜ!ありがとうよ。これで俺達4人も揃ってDランクに昇格出来るってことだよな」とか言い出しやがりました 俺は内心で(やべぇー!)と思ってしまいますよ 何故ならば、

「ええと、それはですね まだ無理かなって思うんですよ」なんて返答すると 何故か凄く怪しまれちまいまして。しかも他の連中まで疑いの目を向けてくる始末になりまして

「おいおいおい、あんた何か隠しているって顔に書いてるぞ?何を隠しているっていうつもりなんですかねぇ」なんて言われることに

「あ、うん まあ、隠し事はしてないかな?でもほらさ 冒険者になったばかりの新人を誘ってくれば 当然のことながら自分達が受け持っている依頼に同行して貰うことで報酬の一部を分けることが可能になったりしますから。まあ、そんな狙いもあったりするんです」

正直にそう言った途端に彼らは大笑いをしてみせた

「おい、お前さん 面白い冗談を言うな。まさか 新人さんを連れて行けば金儲けが出来るだろ?みたいなことを考えてるわけか?なあに、気にしないから言っちまえよ そういうつもりでいたんだろう?ええおい」と言われて、どうしたらいいか分からなくなりかけてしまうのだが。

結局

「ええ、はい。そうなりますね。だって 皆さん 依頼を受けるためのお金を節約したいんじゃないですかい? それに依頼料は1日辺りで銀貨数枚ですし 新人の人達を連れてきてあげることで人数割りに出来たりとかもできなくは無いと思うし」と返しておくことにする そしたら案外すんなり

「おおそうなのか。それじゃあ そうして貰うように頼むわ。それとな。俺たちがお前さんと組めばもっと上のレベルを目指すことも出来るってことだしな」なんて言ってくれたんで 何とか無事に済んだらしい そうこうしていたら「なあ、そういえばだ。あんたらの名前って聞いてなかった気がしてきたわ。名前くらいは聞かせてくれるよな?」と言われたから、名乗る事にしたんだよね。そしたら向こうが名乗り始めたんで 同じように返しました。

そいつらと別れて ギルドにやって来た俺は受付のお姉さんに事情

「まあ、そんな訳で彼らを鍛えることになった訳なんだけれど とりあえず Dランク程度の実力を持つまでに仕上げる必要がある。なので暫くの間 面倒を見させて貰えないだろうか?」なんてことを告げる。そうしてから 依頼書を見せて 適当な魔物を倒しに行くために 街を出ることを決める そして

「まあ、とりあえずだ。ゴブリン程度が相手なら問題にはならないだろう。

あいつらがどの程度の実力を持って居るかを確認しておきたかったし そいつらに合わせた討伐を行ってもらうとするかな」

なんて考えを伝えてから 街の外に飛び出して行くことになる そんなこんなで森の近く そこまで歩いて行ってみると さっそく1匹の魔物を発見できて それを指差しつつ、彼らに告げてやりました。

そいつらは俺が指定した場所 そこを陣取ると、俺に対して攻撃を仕掛けてきて、どうにか倒し切ったところでレベルアップを果たしてくれて 能力値を確認できるようになったので見てみた結果。俺が与えた経験値によって全員の能力値が伸びていたのは間違いがない。

それからしばらくして

「おい、大丈夫か?」なんて言葉を口に出して尋ねてみれば、どうにも息苦しそうな表情をしていたからね そこで水を差し

「水分をちゃんと補給しながら行動しろ。喉の渇きを感じたのであれば、直ぐに水を摂取する事を忘れずにな。でだ もしも怪我を負った場合には早めの回復を行うべきだな」なんてアドバイスを送ってあげれば、早速実践に移していったみたいで。とりあえず無事だと確認することができた

「よし、それでは先に進むとしよう。このペースのままで進むからついて来れるよな?遅れないようにしてくれ」なんて口に出した後、再び移動を開始し、目的地へと向かっていく。

その道中も 何度かの戦闘を経て 順調に進んでいった訳だが

「よし この辺で一度休憩を挟むことにしよう。少し早いが夕食の時間だな」

俺がそんな提案を行ったところ、全員が賛成を示してくれた。それから各自で食料を持ち

「いただきま~す」と言うが その直後に俺以外が「うまい」「やっぱり飯を食わないとやる気が出ないしな」等と言った発言をし始める

「まあ そうだよな。食事も満足に取れない状況になれば そりゃあ辛くなるだろうからな。さて、俺もそろそろ食うかな」そんなことを言いつつ、干し肉を取り出して食べ始めようとした時だった。

「あの、良かったらもしよろしければ。私の作ったものを食べてもらえませんかね。ほら。味には結構自信があったりするもので。どうかな?と思いま どうしたものかと考えながら 彼らの方をチラリと見てみると、皆が美味しいと感じてくれそうな雰囲気になっていたから、素直に従うことに決めてみた。その結果 とても嬉しそうな様子を見せながら「ええ お口に合えば幸いなのですけど」とか口にして料理を渡そうとしてくるから、受け取ってから「ありがとうな じゃあ、有り難く食べる事にしよう」なんて言葉を返した その後しばらくの間は談笑を続けていたが その途中で、誰かから「なあ、ちょっと良いかな。俺達ってどれくらい強くなれそうなのかを確かめたいと思っているんだよな。だからよ あんたが相手をしてくれるか?その方が手加減なしで相手が出来そうな気がするからさ」なんて申し出を受けてしまった 俺が受けるか否かを判断しようと思ったその時だ。「え?それってもしかして 私達が強くなるのを手伝ってもらうって話なの?それなら私達も協力したいかな。貴方って物凄い強い人だし 色々と勉強できるかなって思うんだよねえ。だから 私達のことも鍛えてほしいの」という発言を聞いて どうしたもんかと考える とりあえず「ん~、まあ。確かにあんたが鍛えるよりも、私達にあんたが教えるって方法の方が効率的なのか?とは思ったわね」などという女性の発言も出てきたんで。まあ良いんじゃないかなと判断して 了承することにしました とりあえず俺は「ま、そういう事になりましたんで。頑張っていこうじゃないか。ちなみにあんた達は武器は何を扱っている?魔法をメインに戦うつもりなのかね」

その問いに対し彼らはそれぞれ自分が得意とする得物を語っていく

「私は杖を使っているわね」そんな感じの言葉を皮切りにそれぞれが好きな武器についての話をし始めた結果、それぞれの戦い方に合った 武器の使い分けが重要なのだという事を知ったりもできた。

そうした会話の果てに ある程度は彼らの性格や特徴なども把握できるようになったんで、これからの行動指針を決めていく事にしてみる。まあとりあえず 彼らと行動を共に

「俺達と一緒に依頼を受けてみないか」という言葉をかけることにする そしたら案の定 最初は断られちまったんだが その理由がさっきの台詞

「ええと、それは 僕たちがDランクに昇格したばかりで 経験不足なのを見抜いていて、それで声を掛けてきたってわけですか?もしそうであるならば申し訳ないですが 僕たち4人はあなたが思っている以上にレベルが上であると考えて下さい」

その言葉を受けて俺は驚いたね 何せこっちがDランク相当の腕前があると考えていたにも関わらずDランクに昇格しているとか言われちまってるし しかも「あんたら、もしかしてだけどさ。Cランクの依頼までなら 問題なくこなす事が出来るんじゃねえのかな?」なんて事を尋ねると、即座に否定されてしまったので 俺は「ほう なるほどね そうなると、俺としては それなりに難易度が高いとされるEランクからBランクあたりのクエストをこなすのが一番いいかなと判断したわけだよ。そっちとしても、それ位の実力を身につけられたほうが安心出来んだろ」と言ってやることにした すると、その答えに同意するかのように他の面々も一緒になって賛同し始めてね こうして俺は改めて「俺と共に依頼をこなしていけるかな?勿論、報酬については全て君たちの分け前になるけれど どうかね?駄目だという返事ならば断ることも出来るぞ」と言い放つことにした そうすれば案の条

「もちろん受けます!宜しくお願いします!」みたいな勢いのある返答をして貰えたの

「さて これで正式に依頼を引き受けることが出来るようになった訳だが。あんまり時間を掛けるわけにはいかないからな 今日はもう夜も遅くなってきたわけだから、明日の早朝あたりから始めるとしましょうや。あー、それとだ。今日の所はとりあえず テントを立てて寝ることにしましょうか。

野宿の経験はあるよな?」ってな質問をぶつけてみたところ、すぐに「はい!大丈夫ですよ!」といった声が上がる。なので俺はその声に従い さっさと準備を始めさせてもらったわけさ

「ええと、皆さん。本日はどうもご指導して下さって、本当にありがとうございます。おかげでどうにか、無事に生き延びることができました」なんて言ってくれるも

「気にしなくても良いぜ。それよりも、無事に生還出来たのであれば、それに越したことは無いからな。さてと、俺が先に休ませてもらっても良いか?明日からまた動くことになるんだし、少しでも体力を回復させておく必要もあるからね」とだけ言って、早々に眠りに就くことにしました そして翌日となり、目を覚ましたのと同時に全員に声をかけてから「さて、朝食を取ったら、また出発するとするか」と告げてやったんだけど、全員が元気よく答えてくれた。その後は そのまま移動を開始して魔物との戦闘を繰り返したりしたのも またいつも通りの出来事であり、その流れに沿っている最中だ

「ん?なんだこれは?妙な光が見えてくるのを感じる」そんな感覚を覚えたので 足を止めて様子を見てみると そこには巨大な門のような存在が出現していることに気づいた訳で。その光景を見て唖然としていたその時の事だ。どこからか声が聞こえてきて。「ああ、これは転移装置と呼ばれるものらしいですね。私もこの目で見るのは初めてなのですが、恐らく 何処かに繋がっていると思うんですよ。もしかしてですが、そこに向かって進んでいきますか?」と言われてしまうと、俺としては何も言えない。だって、それが真実かどうかもわからないし、そもそもの話 この場所について、何も知らない状態なので。どうすべきなのかを考えるために 一旦、その辺りの散策を開始することに まず最初に確認したいことがあったので「なあ とりあえず聞きたいことがあるんだよ。あんたの他にもここにやってきた人達がいるのか?」その言葉に目の前にいる女性は首肯した上で「はい、実は私以外にも何人かの男女がこちらの世界に来ておりまして 私を含めた3名は 貴方が来る前に 既にこの世界で生活をしておりました それから残りの方たちは今現在 どこかしらの場所へと旅立たれてしまい 行方知れずとなっております。さて、貴方様もどうされるのですか?もしも私達に同行してくれるのであれば、そのようにお願いしたいのですけれど」なんて言葉を返されて 俺は迷

「ふむ そうだな。俺もあんたが居てくれれば助かる。ただ あんたらの目的に関しては分からないままでな?もしも、あんたが何かを知りたいという意思があって行動したいってことならば、別に同行する必要が無いからな。さて どうするのかね」なんて言いつつ どう答えを出すべきかを考え始めたところ

「あ、その。私は 貴方がこの世界を救ってくれるのであらば、共に行動していくべきだと考えておりまして。えっと そうじゃないのでしたら残念ではありますが、ここで別れることになると思うのですよね。だからさ、私が一緒に行ってあげても良いんじゃないかなぁと思うのですけどね」とのことだったから 俺は「そうかい それじゃ これからもよろしく頼めるか?俺は正直に言うとだな 今の状態じゃ戦力として役立つことができないしよ。俺自身が強くなる必要性はあったし。あんたに鍛えてもらいたいところだと思っているよ」

その台詞を吐き出した後

「分かりました。これからも どうぞ宜しく御願い致します」そんな感じの事を彼女は口にしてくれたんだよね。その後だ 彼女の仲間と思われる女性が「え?もしかして、あなたは勇者様なのですか?そうであったとしたら、是非とも協力を要請いたしたいのですが。どうですか?魔王軍と戦って頂けませんか?どうか どうか!」

どうしようか?って思いつつも、とりあえず事情を聞くことにしました すると、やはりと言うか 予想通りの回答を得ることになってね。どうも、あいつらの目的ってのは 元凶となっているであろう邪神を殺すことだと判明してさ。そいつは過去に、とある国の姫君が命を落とす

「お前が邪魔しなければ、こんな目に合わなかったものを。死ね」って呪いをかけてしまったらしくて。

「あの子を殺したのは私のせいだ」なんて風に思い込んでいて その結果として国が崩壊して大勢の民が死に絶えてしまってね それを引き起こした奴らが未だにのさばり続けていて それどころか どんどん

「世界が滅亡の一歩手前にまで至ってしまったから、なんとかして欲しい 私を恨んでいるのなら、その恨みを晴らして構わない」みたいなことを言ってきたりもして。それを受けて 彼女がその依頼を受けることを決めたんだとか。でもさ どう考えても 彼女達だけでは対処出来ないような気がしてさ。

「ううん それはそうなんだけどさ。やっぱり私だって悔しかったんだよ 大切な人が殺された上に国が滅ぼされて。それでも 誰かに責任を転嫁してしまうことはしたくない。自分の手で、仇を討ちたいんだよ。だから、お願いです!私を鍛えて下さい そしていつかは必ず」

どうしたもんかと考えてしまった訳なんだが「まあ しょうがないよなあ 俺にも似たような経験があるしさ」ということで 一緒に行くことになってしまった訳ですが、そこで一つ気になることが出てきたから聞いてみた訳だ

「なあ、どうして そいつらを憎んでいたはずのあんたが手を貸していたんだ?しかもだ 復讐を果たしたのならば もう満足してたんじゃないのか?なのに わざわざ危険に身を乗り出してきた理由はなんだったんだ?」「はははっ 確かにその質問はもっともかもしれないなあ」と笑った後に

「ええと、そうだね まあ一言で言うなれば 納得がいかなかったという部分が強いかもね あんな連中はさ。もっと早く滅ぼしてしまえば良かったと思えて仕方ないんだけどね それでだ 結局 何をしたかという質問なんだけどさ 単純に力を付けようとしていたんだよね 私自身は それなりに強いからさ。そっちの子と一緒に訓練をしたりして頑張ってさ その結果としてある程度の強さは身につけられたんだけど それだけだと どうしても倒せない敵が現れてきたの。そして、そういう時こそさ あんたが助けにきて欲しいって思ってて ずっと待ち続けていたの。だけど どれだけ待っても来なかったから 仕方なく一人で戦おうと思っていた矢先に こっちの世界にやってこれたの」とのこと

「はははっ なるほどね。ところでさ、あんたの本当の名前はなんて言うの?」「あれっ? まだ名乗っていなかったっけ。まあいいや、私の名前はエルムナっていうのよ」「なるほどね んじゃさ とりあえず俺は今日から暫くの間だけでも、名前を変えておいた方がいいかな。うーん 何て名前が良いだろうか」という流れがあったのさ! で 色々と相談した結果だな 本名である真崎剣斗の部分は変更しておくことにした 理由としてはな?俺の名前から取った名前を付けられた子供に対して申し訳ないと感じる気持ちが強くて それを思うだけで辛いから 改名してしまおうって考えたわけ

「えっ? そうなんですか?なんだか寂しい気分になるのですけど まあいいですよ。えへへ これからは私が新しいご主人様ですね。よろしくお願いします!」なんて嬉しそうな表情で言われてしまうと 罪悪感を感じてしまうけれどさ。ここはしょうがないことだと思う

「はい こちらからも頼みがあるのですが 私達に付き合ってもらうことになりますが、よろしかったでしょうか? それとなんですけども、お二人は恋人同士なのですか?どうなのです?」という疑問をぶつけられちゃって 返答する前に「え?違うわ 私はこいつの奴隷だし。それってつまりどういう意味なのかは、自分で理解出来るでしょう?それと あんたの考えている関係ではないわ」と否定されてしまう始末 すると「なあ、なんか俺 余計な事聞いちまったみたいだな すまん」「はあ?なにしてるの?なんで謝っている訳? 変なこと言わなければ良いのにさ あんまり調子に乗ってると痛めつけてやるよ? 覚悟はいい?」「はい すみませんでした 反省しています」と素直に従うしか選択肢が残されていなかったりするから なんというか 凄く情けない思いをしたよ ちなみにだけど、彼女はかなり強くてね?魔法も使えたり剣術だって習得していた訳なんだけど。とにかく物覚えが良すぎて「なんでそんなに強くなれるんだ?才能なのか?」と思わず質問してみたりしたんだけど

「いえ、実はですが 貴方様に会えたお陰なのです。実はですね、今までは 自分が弱いということを自覚しておりまして。そんな時にです 貴女と出会ったの。でさ どうせ駄目だろうなって思いながらも頼んでみることにしたんですよ そしたらさ、意外と簡単に受け入れてもらえたんですよ。貴方には特別な何かがあるから教えてあげる、みたいな感じの理由でね。そこからは必死な毎日を過ごしている間に今に至るという訳ですね」

「なるほどの。ま、俺の場合は、そもそもとしてさ 俺の力が原因で、この世界に飛ばされることになったんだけどな。その関係で 俺自身も成長が異常なまでに速くて だからなのかね 普通はあり得ないレベルでの成長をしているというか」といった話をしてあげた訳なんだが、そこでだな

「なあ もしかして さ この俺が、この世界の勇者なのかもしれねえぜ?だってよ、俺自身の身体が変化して 異世界ダンジョンへと繋がる門を作り出すことが出来るようになった訳だし。もしもだ 勇者が召喚されるのであれば、それはきっと俺のはず だって俺以外にいないはずな訳だ」と口に出してみた。そう言った途端にだ

「ああ、それはあるね。間違いなく貴方の可能性が高いと思うよ」というお言葉を貰うことになってしまいましたが、さすがは勇者と呼ばれる

「よし じゃあ俺はこれからどうすればいいか考えないといけないな」「そうだね その前にさ、とりあえず今はさ。宿に戻らない?色々と話もしたいし 色々と疲れたしさ あと とりあえずはさ お金が必要だし どこかのお店にでも入って食事をして お風呂に入ったりして それから今後のことについて じっくりと話し合った方が良いと思わない?」という話になったので、宿屋に帰ることになったんだが。ただ 帰り道の途中にて

「おいっ! 危ないだろうが!」

俺は声を上げて叫ぶも

「うるさい お前がちゃんと見張れよ! まったく 本当に役立たずの奴だな!」「なっ!そんな言い方って無いだろう! 大体 お前だって そんなに上手く気配察知出来ていないだろうが!」「なんだよ やる気か? やってみろよ! かかって来いよ!」という具合に口論になりかけてしまいそうになったものの、そこでさっきの金髪美人さんが止めてくれたから大事には至らなかったが まあ そんなことが何度かあったというか 俺達のことをよく思っていない人たちと何度も鉢合わせする事態が多発 正直なところうんざりしてしまったのは いうまでもないよね それにさ

「どうだ?そろそろいいだろ? お前の力が欲しいって言っている人達は大勢居るんだよ。どうだ? 俺に協力しないか?」というお誘いを受ける羽目になってしまうのが、非常に厄介極まりない状況に陥ってしまったりとかね あとはまあ面倒なことになるから さっさと逃げちまおうと思って全力ダッシュしたんだけど、その度に追手に捕まってしまいそうになっていたというね さて、どうしてこうなってしまったのかと言うと まず初めにだな 例の自称勇者君が宿

「おっ やっと帰って来たか。どこに行ってたんだい?随分と遅かったね。ちょっとだけ心配したよ。ま、まあさ お腹空いただろうし。とりあえずご飯にしようか」とお母さん的な人に相談を持ち掛けられて。どうやら二人分の晩御飯を用意してくれていたらしく。ありがたく頂戴することになったんだ

「ところでですけど、そちらの人はどなたなんですか?見たところでは、かなりのご身分の持ち主の方のように見受けられますが?」と興味深々のご様子

「あ、はい。初めまして、私はこの方の奴隷をさせていただております。エルムといいます」と言い終えてから お互いに軽く自己紹介を行った後 何故か俺のことを見て じぃっと見つめてきていたんだが。その理由についてはだな。「あの、失礼ですけども ご職業は?」と聞かれたので

「はあ、一応 剣士と魔法使いを少々 それと鍛冶師も その程度は行わせていただています」と言ってみたんだが。「ふーん そういうこと なら 納得出来たかな うん。やっぱりそうだよね。間違いはないとは思っていたけれども」

と一人ぶつくさ言い

「それでは、また明日 朝一番の馬車で出発となりますので、くれぐれも忘れないように して下さい」と言われてしまい解散となってしまった。さて 部屋に戻りベッドで一休みしてから考えることに。これからどうするかだね。そういやその自称勇君はと言えば さっそくとばかりに、とある貴族の家に転がり込んでいたようだった。それも かなり格の高い家柄のようで、いわゆる貴族の中の貴族たち といったような立ち位置に存在しているらしい。

そして そんな家の一人娘に惚れ込んでしまったからこその行動だということも判明した。ちなみにだけどさ、その子の名前って聞いたんだけどね これがとんでもない人物だったりするわけだ リリアナ という名前の娘なんだけど

「はい そうなんです。実はさ、私はさ。元々は冒険者をやっていたのよ。それで、色々な国を旅して回っている内に この街へと辿り着いて。そこでだね 偶然にもある男の子に出会ったという訳なのよ」とのことで ちなみにだが 俺が出会った時は、すでに冒険者を引退してしまっているという。そして現在はさ ご両親の面倒を見ながら日々を送っているとか まあそういう訳もあってさ 俺達のパーティーに加入するのは難しいかもと判断

「まあ あいつは ほらあれだよあれ。もうすぐしたら、きっと戻ってくるから。その時まで待つしかないさ。それまでの間はさ 他のことをやりつつ過ごすとするさ。というわけで、俺は今日からさ 商人ギルドに入って商売をしてみることに決めたぞ!」「なるほど。それが賢明だと思いますわ。私としてはですが、この方について行くという形をとるべきだと考えているので、その意見に賛同しましょう。それにですが、今の時点ではですが、まだ確定事項ではありませんから。もしかしたらということもあるわけですから。可能性を捨てるべきではありませんわ。それじゃあ私達は一旦ここで解散しますから、また後程合流いたしませんか?」

「え?別に良いんですけれど どうしてわざわざ?」なんて会話をしていたりする すると「あら もう寝てしまうのね? 分かったわ それじゃあね 私はこの子の傍にいるから」といって 俺の腕を抱きしめてくる訳で

「うぉ!?なにやってんだよ!離せ!離れろ!なんなんだよ 一体 何が起きてるんだよ!マジで訳が分からねえ!」と焦るのが当然の状況下に置かれてしまったとでも言えば分かるだろうか

「はい はいわかった わかったから落ち着けよ お前は なんでいきなり暴れ出すの?馬鹿じゃないの? 本当に意味不明なんですけだ」

そう言うとお姉さんの拘束から解放される しかし なんなんだこの状況は?と困惑気味でしかなかった俺に対してだな この金髪お姉様こと リシアっていうんだが この人もとてつもなく強い そんでもって魔法に関しては、ほぼ全ての属性が使えるんだとか。おまけに回復魔法すら使いこなすことが可能で。攻撃魔法だけじゃなくて補助魔法にも精通しているんだが。これって結構凄くね?と思ったりしていた。

「はい 分かりました! すぐに支度を始めます!今しばらくの間 待っていてください!」と慌ただしく着替えを行いながら、そう言葉を発した金髪美女が居たりする。さて、その彼女ことだが。実は俺と同じ世界から転生してこの世界に舞い降りて来た人なんだよな なんでもだな この世界とは別の世界で、神様の手伝いをしなければいけない立場にあったようだ。そんな時に、この俺こと、神原悠人と出会ったということらしい。しかもこの子こと 異世界の救世主として召喚されていたらしくて。そのせいもあり 俺にはかなり強く惹かれているんだろうな。ちなみにだが 俺のステータスを確認するとこんな具合だ ステータス(レベル10

「おい いつまで待たせるつもりなんだよ!もう いい加減にして欲しいんだけど!」「はい すいませんでした! 少しお待ち下さいませ!」そう口に出した後に 彼女は奥の部屋へと向かったんだが。そこで服を脱ぎ始めるも、途中で動きを止めて俺へと視線を送ってきたんだが。

そんな感じの流れがありつつも。ようやく俺の元にやって来た彼女の姿を見てみると。白を基調とした衣服を身に付けていて 胸元は大胆に開かれたデザインとなっていることから 谷間とまでは言わないものの、それでもそこそこ大きな胸が見えるようになっている訳だが。まあそれはさておきだな。その身に纏っている服装から受けるイメージは、どこかの神殿に住まわれていそうな巫女っぽい印象

「お、おお!おめえが噂のユウトかよ!おもしれえ奴が現れたもんだぜ!俺は アベル お前も知っての通りだ 元Sランクの冒険者で今はしがないBランク程度の存在でよ。ま、それなりに楽しく生きているから 宜しく頼むな」そう言った彼の容姿だが。顔付きは普通なんだよ 特徴のない平凡な男性という奴さ だから あえていえばの話だが、どこにでも居そうな雰囲気を醸し出している男というのが正解かもしれない 見た目的にはそんなもんだな

「おう! あんたがあの有名な勇者なのかよ。まさか会えるだな!オレはジンだ!よろしくな!」「そうかよ 俺はA+だ。ちなみにお前も同業者だろう?だったら仲良くしようじゃねーの!」そう言葉を返した彼だが。しかし彼はどう見ても、戦士という雰囲気では無かった。なぜなら、その装備がどう考えても盗賊にしか見えないからだ。まあ あくまでもそう見えるだけだが。ちなみにだが、職業については。基本的に隠したりすることは、特に禁止されている行為というわけではないのだが。

職業というものには、それぞれ得意なことがある。例えば 戦闘に特化した職業の場合だと 前衛職という扱いになるため。武器の扱いに関して、ある程度までは習得出来るという利点があるのだ。つまりはだな ある程度のスキルまでは身につけることが可能となるということだ。ただまあ、全ての人がというわけではなくて。職業ごとに適性が決められているという。そのため 仮にではあるが。剣士と戦士の違いとは

「あぁ?なにがだよ?そりゃあ剣と斧を使うことが出来るだろう。それ以外に何かあるってのか?」と そういった反応を示してもおかしくは無いんだよな。ちなみにだけど、他にも 弓術士、拳闘士なども存在する。それらの説明は割愛しておくが。基本的には同じことが言えてだな。この世の中には様々な種類が存在していやがるとだけ伝えておくことにする。さてとだ。目の前の2人のステータスはだな。まず アベル だが。こいつも中々にぶっ飛んだステータスの持ち主だ。なによりだな。この男の職業欄にある文字がやべえ。なんだよこの職業?って思うのが当然の

「へぇ~面白い職業じゃねーですか?この世界の人達とは違うのですか。ちなみにですけど。私の場合はですね

『英雄』っていう名前の職業だったりするんですよね」

「そーなのか?よくわかんないんだけど。ま、いっか」といったやり取りがあったりと。どうやら俺と同じような境遇に立たされていたようで。さらに補足をするならば。

リシアの方も気になったので確認を行ってみたが やはり俺と似たような職業だったみたいで。しかしまあ2人とも凄まじいとしか表現出来ないぐらいの能力値を持っていた訳なんだが 2人とも職業の熟練度が高いからか。数値上では俺よりはるかに上回る存在となっていたからね それもあって色々と驚かされた訳さ ただ

「あははは!そんなに褒めたって何も出ね―ですよ?それにですよ。貴方のことも調べさせて貰いました。貴方の名前は確かですねぇ。そうです!ユウトさんで良かったです。ちなみに私はユウキです。これから末永く宜しくお願い致します!」そんな台詞を口にした後で、いきなり抱きついてきたから驚いたりしたんだけど。その後からしばらく、2人で話をすることになったんだけどね。そんなわけだ、 リシアが仲間に加わるのかどうか?という点について、リベルトが俺へと問いかけて来るわけなのだが。それはさておいて さて、ここから先の話だが 俺は、リティアに頼み事を行うことにしてみることにした

「ちょっと良いかな?実はさ ちょっと聞きたいことがあったりなかったりするから 質問したいことがあるんだよね」と言ったわけなのだが。「え? 別に構わないわよ。私に答えられることであれば。何でも聞いてくれるといいわ。ま、内容次第だと思うのよ。それでさ あなたが知りたいと思っていることを言って欲しいわ」

そう告げる彼女の姿を見やりつつ どうするべきか?と悩んでいるとだ。リティアの方が俺の手を掴んできた。「え?ちょっと待ってくれ 急になんだ?」「別に気にする必要は無いと思うのよ。私の手を掴んだところで なんの問題もないでしょう?それと質問があるのは分かったから。あなたの考えを聞きたいのよ」

「ん?ん~そうか?なら良いんだけどね。それじゃあ教えて欲しい事があるんだけどさ」「ええ良いわよ どんなことでも答えるようにするわ」なんて言い放ち始めた彼女だったが さてと、そんな彼女に質問をぶつけていくとするか。とりあえず

「あのね、ここのダンジョンのことについてなんだけどさ そもそもダンジョンの成り立ちというか、そういうのを教えて欲しいなって思ってたりしているんだよ」そんな感じで質問を開始した訳だ。

「ええ、それくらいの事かし。それじゃあ 少しばかり昔話をしてあげるわ。まず、このダンジョンが生まれたのは もうかなり前の事になるわ。元々、ここにいた魔族達の故郷で、元々は村のようなものが栄えていてだけれど ある日のこと突然 魔王と名乗る人物が現われ。その人物は圧倒的な強さを持っていてね。他の大陸にまで影響を及ぼす程の影響力を発揮し始めていたの。でも、その当時の人々は まだ自分達の力だけでなんとか出来ると思っていたらしく。多くの冒険者を引き連れて戦いを挑むことになる訳。もちろん 結果は悲惨なものになってしまって。ほとんどの戦力を失いかけていたところに現れた勇者様は、凄腕揃いの部隊を率いて挑んでいくことになってしまったという流れがあってね。

でも、相手の強さがあまりにも強大で、最終的には敗北を喫する形となってしまう訳。その時に、勇者様が使っていたとされる宝具の一つが封印されることになってしまうのね。でもって、それを守れるほどの力が無いと判断してか、そのまま封印されてしまうことになった訳で。

そんな出来事が起こったせいもあり それから暫くの間 村は寂れてしまうことになってしまう。それが理由で滅ぼされてしまったのは間違いないことだと言えそうね。それ以降になるわ。この地に新たに誕生した魔物達によって支配されるようになった訳なの。その結果として、村の跡地に新たな街が誕生して、そこを領地としているのは今でもその王家の子孫にあたる人が存在する訳だけれど。その辺りの事情に関しては あなたが興味を持つことはなさそうだし。ここまでの説明で問題無いんじゃないかしら?」そんな内容を語られた俺だが。「うん、確かに俺が知りたかったのは。今の内容だけなんで。それだけ分かれば、後はもうどうでも良いというか。とにかくありがとう!」

「ふぅーん そうなんだ。なんか納得出来ちゃう自分がいるんだけど。どうしてな訳?」なんていう会話があった後にだな。俺に視線を向けてくるリヴィアに対して、改めて俺がどういう目的で行動を起こすのかを説明していくことにするとしようか。ま、要はあれだよ。今 この場で戦えない奴がいるのは、はっきり言えば 邪魔だってことに違いは無いんだしな。だからこそ、その邪魔をしている要因を排除するために、ダンジョンの最下層に辿り着く必要がありそうじゃないか。つまりだな リヴァイアサンをどうにかする必要があるだろうと考えた訳だしね!ちなみにではある

「あらそうなの?やっぱり私が居なくても、十分にやっていけるという訳なのね?」そんな意味深なことを言い放った後で 俺から距離を開け始める彼女だが。そんな彼女の姿を目にしてしまった訳だが。これはまずい気がしないでもないぞ?そんなこんなで、慌ててリディアさんの元まで駆け寄ったのだが 彼女を抱きかかえた瞬間。なぜか俺に襲い掛かって来た彼女から攻撃を受けることになり、そのまま吹き飛ばされることになった。

「えへ!隙だらけだったよ。これでしばらくは おとなしくしてくれるでしょ?だからね。お姉ちゃんは、私と一緒に行動するべきだよ!」そう言葉を発した彼女は、俺が倒れ込んでいる間に。リベルトの腕の中に納まるという

「あぁ!?おい待てやこら!?お前 俺の獲物だぜ?横取りすんじゃねえよ!」

「いいじゃない。あなたもまだまだ未熟だという証拠なの。そんなに言うのだったら もう少し強くなれば?それまで待つ必要もないし その程度の存在が 私達の道を阻む権利も無いのだからね。大人しく見守る立場にいるといいわ!」そう言葉を返した彼女であったが。その言葉を受け止めたらしい ア

「けっ わかったから勝手にしろや。俺が弱いと認めてやるから その代わりと言っては何だがな。リシアに手を出すことは止めろ。約束出来るのならば 今回の所だけは、許すことにしておいてやんぜ?」と言葉を口にしていた。

「ふん あなたに言われなくっても分かっているから 安心して欲しいものだわ。それにしても あなたは随分間抜けだと言えるの。わざわざ自分から自分の弱点を伝えにきてくれるだなんて 愚かだと断言できる程の行動を取れるだなんて。本当に馬鹿なのかしら?」そんな言葉を口にするとだな。俺の事を放置することに決定したようで、2人はダンジョンの出口に向かって歩み始めて行ってしまうのであった。「あぁあ 俺も もっと修行すれば あんなふうに強くなれんのかねぇ。やっぱ才能とかもあるのかもしれねぇな。それにだ。あいつが持っている武器にも驚かされやしたけど。あそこまで綺麗に決まるとは思っていなかった訳ですから。正直に言って やばすぎるんですが?」そんなアベルの言葉を受けて。俺としても同感だと思いながら、ため息混じりにこう口にしていった。

「本当にね あぁなったのは偶然に過ぎないのかもしれないが それには違いは無い。ただね。アベル 君とリティアさんとの模擬戦闘を見た限りだとだ。俺には、君は魔法を扱う才があるような気もし始めているんだけど。どうだろうか?」そんな疑問を投げかけてみたところだ。彼女は目を細めて、俺のことを凝視し始めると、俺の考えを確かめるかのように、俺の身体を調べ始めてきたのだ。

そんな訳で しばらくの間は彼女の好きなようにさせていた

「ふーん なるほどね。私の予想が間違っていないという訳か。でも、これってさ 凄く面倒な能力というか 凄く厄介だと言うしかないわよね。どうしたら このような力を使えることが出来るようになる訳?全く持って分からないわ。しかも あなたって 魔法を使った経験が 殆ど無いんじゃないの?」

「はは 分かるかい?その通りでね 魔法については使った事がないから。よく分かっていなかったんだよ」そんなやり取りを交わしたわけなのだが。彼女は、そんな俺の顔を見つめていた訳だ。しかし、何か思い付いたらしく 口を開き始めた

「ならさ 試してみる?私の知っているやり方なら、上手くいきそうな予感はあるから」などと告げて来てはいたが その方法を実践するためにも 一旦外に出ることにしたようだがね。ま、とりあえず今はダンジョンの中なので危険極まりない状態が続いているということもあるので 外に出てから色々と実験を行うということにしたわけで、その移動中に俺はアベルから様々なことを教わる事になったのだけどね。

とりあえず今の時点では。俺が魔法を使用することが出来ないと判明している為、魔法に関する話は無しとなったものの 俺自身の力についての検証が行われることとなったのである。それはつまりだが。リディアさんが俺の力の源泉について説明を行って

「じゃあやってみようかな?」ということになった。まずは最初に俺の身体能力に関してである。まずは走り込みである。全力ダッシュを何度も繰り返した後でだ。その後で再び走らせると 明らかに以前よりも足腰の筋肉が強化されていることが伺える程の結果が出て来たのである。更に筋力トレーニングも行って貰ってみたんだけどさ?結果だけを見れば。俺の場合。普通は1時間ぐらいかかる筈である 腕立て伏せ100

「ひぃ 腕が 俺の腕が」

100回も

「ぐっ まだ大丈夫だ 次は腹筋か」

150 この時点で既に汗まみれで 腕が上がらない状態になっちゃっているんだよな そして、そこからのスクワットが終わらなくてだな 300回が終わっても、なお

「ちょ 待って もう無理 これ以上は もう出来ないって」と言い出す有様になってしまった。それだけではなく。ランニングなどもやった訳だが

「もうダメ 走るとかありえないって」といった風に体力が尽きる事態に陥ったというのもあったのである

「ほぉーう これはなかなか興味深い内容だな。どう思うんだ?」などと言われても、そんなの答えは一つしかなかったんだよ。

「勘弁してください」

そう返答をする以外なかったってことだね。

「ははは やっぱりそういうことになるよなぁ それでどうする?続けるのは止めるのかよ?」なんて聞いてくる彼に

「もちろん続けさせていただきますともさ 絶対に負けられぬ闘いに身を投じることに決めたんですもの 途中で逃げ出すことなんて、あり得ませんって!」

そんな感じに決意を固めていたのだが その気持ちとは裏腹に 次の日には動けなくなってしまっていた訳なんだ。そればかりか 体中から激痛を感じる羽目に陥ってしまった。ま、要はだな。肉体強化系のスキルを所持していないにも関わらず。俺の肉は、強制的に鍛え上げられているという現実を突きつけられたということなんだ。そう簡単に言えると思うのは間違いだということさ。

そんな俺の様子を 傍

「へぇー面白いことになっているのね。それってどんな原理が働いているのかしらね?」そんなことを考えていたら 俺の方をジッと見始めてきては

「それって、貴方が使っている能力と同じ系統の力が発動しているのよね?」などと、いきなり核心を突かれた発言を受けてはだね どうしようもないのだから困り物でね

「うぅう どうなんだろうね?そんなのは 考えたことも無かったからね。実際に使ってみたことはないんだけど その辺の仕組みが理解できたら。僕にだって、それが可能になるというの?」と聞いた訳だ。そうしたら、どうしたらいいかわからないからという理由で、俺から距離を取り始めてしまう

「ううん。ごめんなさいね 私が言った事が当たっていたら。あなたが、今後どのように変わっていくか分からなくなってしまったの。ごめんなさい あなたの成長を阻害してしまいかねない行為になってしまうかもと思ったら。私は、怖いって思ってしまって つい 距離を取ってしまった。ごめんなさいね。あなたにだって都合があるっていうのに それを全て無視してしまった私が悪いわよね 本当にごめんなさいね。これから先もよろしくお願いしますね お兄様!」そう言うなり。今度は、俺に抱きついてくる

「いやはは!なんか急展開だね!まさかお姉さまの本心を聞く機会を得られるだなんて思いもしなかったよ!これはいい傾向なんじゃないかなって僕は思ったりするんだけどね!これから頑張っていけば きっと僕達は、一緒に居られるようになって。仲良く出来るんじゃないかって、僕は考えているんだけど お姉様はその点 どうお考えですか?」アベルトさんは いきなりこんな事を言ってくるものだから、ついつい俺まで驚いてしまって

「へ?いや、何で そうなってしまったんでしょうかね?」ついつい素直に感想を口に出してしまったのだが。それに対して彼女がこんな事を呟いてくる訳だ。

「あなたは私にとって弟みたいな存在だから それに 可愛いし♡つい、抱きしめたくなってしまうんだけど。嫌ではないのよね?だったらこのままの状態でいさせて欲しいわ。駄目かしら?」とか、言われてしまえば、俺としても、断りづらいのであって、ついつい承諾してしまうと リシアが満足するまで。そのままにしておく事にした。そうこうしてから。

リシアが アベルと一緒に ダンジョンから帰還することになる。その前にだな。リリアさんの店に戻ってきてからの

「はは!今日もお邪魔してますよっと そんな事よりも そろそろ出発の時間じゃないか?リシア姉は」そんなことを言いながら リシアに挨拶を交わす彼であった

「あら お帰りになったんですか?」

「ああ!戻ってきたばかりなんですよ!それよりもですよ!お姉ちゃんってば、相変わらず可愛らしい人なんですから もう少しだけ、僕の事を気にしてくれてもいいんじゃないかな?」

「ふふ 別に構いませんけどね それと、お土産を持ってきてくれたみたいですね 嬉しい限りです!どうぞ、お茶でも入れてきましょうか ゆっくりと休んでくださいね!」と、微笑を浮かべて返事をしていたのであるが。そんな彼女の様子を見つめている俺に対して、ニヤついた笑みを見せてきた

「ん〜!リシア姉が楽しそうにしていたら それはそれは嬉しい事ですけれども。俺が嫉妬しないと思ってたら大間違いって事を教えておくべきでしょうか?」

「え、そんなことは、ないと思うんですがね」苦笑いをしながら、何とか誤魔

「ふーん!そうなのかよ。俺としては リティアに、あの人の事を任せた訳だし。あんたが、この場を離れていくっていうならば、こっちにも考える事が出てくる訳なんだがな!さてさて、どうしたものかな〜」などと また意味深なことを言い出して

「あ、それはそうと。さっきの質問に答えるのを忘れていましたが。これから俺は、リリアさんの護衛として。リシア姉のところに出向くつもりでいる訳なんだが。リデア姉に話を通したほうがいいのかねぇ」とか言って リティアの方を見やりつつ。彼女へと目線を送るわけだが、俺に何か伝えたいという表情を見せては 無

「さて、どうするかだね」などとぼやくと 俺を見つめて

「そう言えばだ。君の事は、しっかりと調べた訳じゃないんだけど。君の能力って。本当に万能だと思っているのか?」と尋ねて来てしまった その問いかけに対しては 俺自身が気になっていたことでもあるから

「はい。そうだと信じています。僕には、それが可能だと考えておりまして もしも その可能性を信じなければ、今までの人生において培ってきた物が 無意味となると考えてしまうんですよね」そんな言葉を吐いてしまってはいるが 内心はといえばだ。本当にその通りになるのか?という疑問があった。ただ。俺の持つ能力では、不可能に近いと感じる部分が幾つも存在しているのだ。だからこそだ 俺自身に何かしらの変化が起き

「あの頃のような強さを取り戻したいんだ!」と思わず口に出してしまっている その瞬間である!突然だが、強烈な頭痛に見舞われたと同時に 頭の中に映像のようなものが見え始めていたのだ。そしてその映像の中で、見覚えのある女性の姿が見えると、俺の身体は、いつの間にか勝手に動き出す。目の前にいた女性の手を掴むことに成功すると、「俺はここに居るぜぇ!」という言葉が無意識のうちに出ていた。それに呼応するかのように、映像の中の女性は泣き始めるのだが、次第に意識を取り戻せたようで安堵する俺だったが。そこで俺はある違和感を覚えていた

(あれ?確かこの場面ってさ?リネア

「ねぇ大丈夫?どうして?こんなことを」って、涙を拭おうとしていた筈なんだけど。何故か

「なぁ? お前 誰だよ?」

と言葉にしてしまって。そのせいで彼女は 怯える仕草をし始めると

「は? 何を言っているのか? わたしのことを知らないだと?ふざけるなよ?」と声を荒げ始めてしまい それと同時に、俺の手を振り払おうとした訳だが。そのタイミングを狙われたかの様に、俺の手に激痛が走り始めては

「うぐっ 痛いっ 一体なんだよ」

「なんだよじゃねえんだよ。

私の顔を良く見てから そんな口を聞いてもらいたいものだがな。

なぁ? そうだよな」と言い切ると 更にはだ

「私に触られただけで、ここまで激痛を覚えるとか。どんな化物と接触をしたんだって? それにだ。その服装 見たこともないんだが?」

そう言われるも。痛みのあまり、

「痛くて、それどころじゃないって 早く離せって 」そう言うと。俺から距離を取りつつも 俺を睨むような視線を送り続けてきている訳なのだが。それでも尚。俺は、彼女から離れようとするが。それが出来なかった。なぜなら、腕が痛すぎて離れることが出来なかったからだ。その事実に驚きを隠せなかった俺なんだが。そんな事は関係なく、彼女は 俺に話しかけてきた。「おまえは 本当に 私を知らないと?」その問いに対しても。まともに答えることが出来ず

「知らんって 何度も言わせんな」

そう返答を返していく

「な、なんで 私は お前の事を知っているって だから 私は 」そのあと

「うわーー」と叫びだしてしまい

「ちょっと、落ち着けって」そう俺が彼女に告げる訳だが。全く効果が無く 俺から逃げるようにして どこかに向かって駆け出そうとするも その隙を逃すほどに、甘くはなかった。

当然の如く、彼女を後ろから抱き留める形になってしまっていたのだ。その際にだ

「もう良いからさ 逃げようとか思わないでくれよ」と懇願するが やはり聞く耳を持たなかった

「な、なぜだ。私は 何故 」そう言いかけた時だった いきなり、その場にいた皆が 俺達の方に目を向けてくる そのことに気が付き

「おい、どうなっているのか?教えて欲しいのは俺の方なんだが?何が起こっているのか教えて欲しいんだが?リリィは分かるか?俺の身に、どんな変化が起きているのかを 教えて欲しいんだが 俺が、今置かれている状況が、おかしいと感じているのは 間違いないことだ!」そう 語りかける それに対してリリィからは「あなたはいったい 何処から現れたというのです? 私ですら あなたの存在を認識することが出来ませんでしたの しかも 私達の前で あなたの力を解放するなどとは!信じられませんわ!本当にどういう了見ですの?」と言われてしまい

「そんなのはどうだって構わないでしょう!それよりもだ!俺は、この女に聞きたいことがある!」と言うも。その答えはすぐに得られた

「なぁ? 教えてくれないか?私の名前をだ!」と言われたからこそだ

「な、名前だって? はは 冗談も休み休み言ってくれっての あんたの名前だって?はは そんなもん知るはずがないじゃないか?当たり前だろう?」そうやってごまかそうとするも

「そんなのは知っているぞ!私は! お前を 昔から知っていた!」そう叫ぶように言った彼女の目は真剣そのものだった。その事から 本気でそう言い張っていることが分かった為だ だからと言って 俺の口から そのことについて話すのも 何やら変な空気になってしまうのだけは 避けたいと思いながらも

「えっと 悪いんだけどね 君は、俺を困らせるつもりなら帰ってほしいんだけど?俺には君が何者なのか分からないし。そもそも この場にいるはずのない人物じゃないかな?それと この空間についても、詳しく知りたい所だしね。ここは、どこなの?」そう伝えるのだが それに対しても。彼女はこう返してくるのだった

「はぁ? この世界はな お前がいた世界とは違うんだぞ いい加減にしなさいっての まったく」

そんな感じの話をされてしまえはだ

「いかんな。

頭がこんがらがってきてしまうぞ」そんな事を考えてしまっていた。そしてそんな事を考えていた矢先のことだ 彼女が俺の事を 思いっきり抱きしめてきては「私が誰であろうとも関係ないからな 気にする必要は無いからな」なんて言われたものだから どうしたらいいのか悩んでいるうちに 再び意識を失っていくことになる

「あちゃー!完全に寝てるよ!これは仕方が無いんじゃね!でもだ。この状況はまずいんじゃん?どないしようかね?」そんな事をぼやき続ける

「お、落ち着いてくださいよ。そんなに慌てる事はないと思いますよ」なんて言われてもだ

「そんな事を言っている場合じゃないだろって!」

俺の言葉を聞き入れたのか? アベルがリリアさんの方を見るわけですよ

「とりあえず 彼のことは、リティアに任せるとしますよ それでよろしいですか?」なんていう風に問いかけてしまっ て

「うん!お願い!任せるの!この子には まだ早いかもだし!」とリシアが答える訳なんだよね。ちなみに このやり取りをしている間中

「う、ん。

んんん?あれれ?えへ? リリア様 おはようございます!お腹がすきました!今日は何を食べましょう? え?お姉ちゃんが作るものならば 何でも食べます!」と笑顔を見せると、その場の空気が変わったかの様な雰囲気が漂うわけですよ

「あ、リリアおねえさまが、おなかすかせてるの?え、リリア がんばって作ってくるです!」といって、走って行ってしまったんですよ。それを見

「え?お姉ちゃんが、作った料理?え?え?え?ちょ、待ちなさいっての! お姉ちゃんの邪魔しちゃダメ!え、ちょっと! こ、このまま放置?あはは! 笑えないって! おーい!」なんて言って、必死に追い掛けて行ったりするんですよ その様子を見ては

「なんか騒がしくなって来たが、問題は無さそうだな!ってか あの二人 相変わらずだねぇ 仲がよすぎると思えるレベルだぜ!はっはっは!さて、じゃあ俺達の方は、ゆっくりと食事を楽しむとするか?おすすめのワインがあるんだよ。お前たちにも是非とも味見して欲しいんだよ。どうだい?一杯」と俺の横に座り込んで来るのであった そして、そのままの勢いにて酒を勧めてき始めた。それもかなりのハイペースでである。俺はというと「はい。いただきたいです。僕が元居た世界で飲めなかったお酒の1つなので。この機会を見逃す手もないですね」と言い切ると、一気にグラスに入った赤黒い液体を飲み干してしまう すると、体が燃えるような感覚を覚えてしまった それからの俺の動きは非常に速い

「おい。俺の服を返してくれっての 俺が元の世界に戻る際に、大事なアイテムになるんでしょうが?俺がこの世界に戻ってくるための要になってくれる大切な物でもあるし。それと、そこのお嬢様に プレゼントとして渡す約束もしているんですけどねぇ。それについてはどうお考えな訳よ?」

そして、その発言の後のことだった 俺の周りを複数の人影が取り囲み 一斉に俺に対して襲いかかろうとしてくる訳なのだが。その時であった、突如として現れた女性が 俺を守るようにして現れ 目の前に現れた者達を吹き飛ばしてしまう。その光景を見ては、一瞬の出来事で何も出来なかった俺とアンナであったが。そんな事は関係なく、女性は、その者達の処理を済ませていくのであった その作業を見ていた俺達は、「流石は勇者ってとこだねぇ」そう言葉を漏らした俺だったが。次の瞬間には、女性の目を見てしまった為に、恐怖を覚えてしまい腰を抜かし 地面に横になってしまい

「はぁ。俺としたことが。情けないったらありゃしないっての。あんな化け物を前において。しかも俺だけしか対応が出来ないってんだから」

その言葉を聞いたリティアが 俺の体を抱きかかえると、優しく語りかけてくれた「もう大丈夫!あいつ等は、あたしがどうにかするから!」と言い切ってくれたからこそ 何とか立ち上がることが出来た そんなこんなしていたら

「やばいなぁ! あちらはこちらを完全に敵認定してしまったようでさ 容赦のない攻撃を仕掛けられてしまっていますよ!ってか マジでヤバくね?」そう言ったのと同時に、リリィが、俺達の近くに来てくれていて

「あら?そちらの女性の方は、貴女が守ってくれていますから安心出来そうですけども?私は、そっちの貴方のことが、心配でしてよ?私の加護を受けたままですと、貴方の身が、危ないのでは?そう思ってしまっているのですけれども どう思われますの?」そう聞かれるも 俺の口は動いてはくれない。ただ単に震えているだけだった それを見た

「リティアちゃんはさ そこで隠れていてくれるかな?ここは俺がやるから。リリィ様とか呼ばれている人も手伝って欲しいけど 今は、無理だよな?」

そんな感じで話しかけたら、あっさりと受け入れたリリィが、その場に立ち止まってしまい 代わりに、何故か、リディアと名乗る人物が前に出てきたので 俺の方も 身構えるようにはしておく しかしだ。相手の方の行動が早すぎた

「おい。俺と1対1で、タイマン勝負をするんだ!いいな!逃げるなよ!逃げたりしようとしてもだ。お前の命は、保証しかねることになるけどよ。覚悟を決めろよ?」と告げてきたので、こちらも 受け答えするようには 頑張ってみたが。

正直言えば。俺は、もう限界寸前な感じでもあった 何故?

「お前 名前は?」そう 俺が質問をしてみる それに 対しては 俺に向かって剣を振り下ろすことで答えてくれた 俺の首筋を狙った攻撃でな! 俺はと言うと。咄嵯に体を動かし避けることに成功した 俺自身としては 今の一撃で決着がついてしまっていると思ったからだ。だからこそ 相手が追撃をしてこなかったこと それが一番の問題だと思う。そして、今現在。

目の前に立ち塞がる相手に対して俺は「お前に聞きたいことがあるんだけどさ どうしてそこまで強いの?その力って どうやって手に入れた訳?あと 何者なんだ?」と聞くのだが。その答えはすぐに得ることは出来なかったのだ その代わりに、彼女からの先制攻撃を受けることになり また、俺は死に

「うぎゃぁぁああ!」と叫んだ後に すぐに復活することになる この一連の流れから。リディアルと呼ばれる彼女のことを観察し始めたのだが。彼女の戦いぶりから 只者ではないと思わされたので 俺自身も警戒しながらの闘いを繰り広げるしかないのでは と考え始めていったのだった 俺自身のステータスを確認するために。まずは俺が、この場にいる全員の名前と能力を把握しなければ と思い至っていた その上での作戦会議だ だが そう簡単に物事が進むはずがなかった。それは、突然のことであった この部屋の中央部分にある 俺の身長ほどある巨大な魔法陣から 光の柱が出現していた。そう 出現した直後にだ。

いきなり 部屋の中にいた連中全員が。苦しみ出す事態になった。

「なんだよ!これは!苦しい。呼吸がし辛い!喉が乾いてやがる!誰か!なんとかしやがれ!って!誰だ?あんたはよ!なんで?ここにいるんだよ?それよりもだ!さっさと!この状況から抜け出せっての!あ!や、べぇ。死ぬ。本当に まじやば! 」なんてことを言いながら 苦しんでいる人達もいる。

「これは?いったいなんだよ?」なんて俺も口に出したところで。俺に出来る事など皆無に近いわけであって ただひたすらに「頼むから助けてください」などと祈ってみても意味は無いだろうと悟ってしまった だってよ。俺のことを 見ているはずの 神様ってやつは。この状況を作り出している犯人だからさ!ってな訳なんだからさ。

まあでも 俺の場合は例外的な存在だろうし 俺だけが助かるのもおかしな話だろうと思うわけですよ。俺がこの世界にやって来た理由は 元居た世界を救う為って

「あー。やっぱりか。この感じ。なんとなく分かってはいたことだけどよ。こうなると本格的にマズイぞ? 」と 独り言を言い続けて 時間が過ぎるとだ この空間が真っ暗な状態になり始めていたのですよ。まあ、当然のことだと言わざるを得ない訳だ。このまま暗闇が広がっていくとなるとだ 俺は、間違いなく 命を落としてしまうだろうからね。

「う、わぁ!なんじゃこりゃ?!え?これ、どこだよ!俺が知ってるところじゃ無い気がするのは確かだ。けども なんだろうなぁ?この雰囲気。どこか懐かしい?みたいな 感じがしなくも無いんだけどな。うん 気のせいじゃないな!」

そうやって俺が喋っている間にも時は進み続ける 俺の声が響いているのかすら怪しい程には、この場所自体が静かになっていた 完全に闇に覆われるまでの時間も残りわずかといった頃合いで。急激ともいえる速度で。目の前の状況が変化し始めると なんということでしょう?なんとも不思議なことに 俺の頭の中には 俺自身が知らないであろう情報が次から次に押し寄せてくるではありませんか まあ 俺が知る限りでは、異世界転移物の物語の主人公と一緒の境遇を歩んできた俺だから分かるってことも あるのかもしれないな。

「なるほどねぇ。なんでか分からないが。これが 神の力の一端なのかも知れないってことは想像が付くってもんでしょ。俺の場合だけか?他の異世界から来た人達の場合でも 同じように情報を渡されている可能性があるかもだしな」と 1人でブツクサ呟きながらも。情報整理をしていく。すると、俺の前に 光が灯されていく そうすると 先ほどの場所と同じ作りの部屋だということを理解させられた そして、俺の隣に立つ女性の姿を見ることが出来てしまったからこそ 驚きを隠すことなど到底できない訳である それもそうだ! 何故ならば。俺が知っている人 そう。俺の幼馴染であり恋人である人物の リリアーナ が立っているのだから その事実が、あまりにも衝撃的すぎてだ。俺が、まともに会話が出来るようになるまでには

「久し振りってところよね?元気してた?私は、まあ 見ての通りで 貴男を待ち望んでいたから。寂しくて死んじゃうかと思ったくらいでよ。私を置いて行った責任は しっかりとってもらうからね?そのつもりで宜しいですわよ?それとも 今更逃げようとしてるの? 」

と俺に迫ってきているからさ。

怖いったらありゃしない まあ 確かに俺のしたことが悪い訳ですからねぇ。そこは反論することが出来ない。なので「まあまあ。とりあえず落ち着けよ。俺もさ?リリの事を裏切るような行為はしてこなかったつもりだしさ?色々と大変だった訳よ。それにな お前と一緒に暮らしていたあの日々は。とても大切なものだったんだよ。忘れることなんか出来ない思い出だ。だからこそ 一緒に過ごした時間よりも。離れてからの方が もっとずっと。リリと過ごしてきた時間は、俺の中で大きなものになっていたんだよな。

まあ、なんだ。あれだな。俺の傍から離れるなよ?これからの人生 俺がリリの面倒を見てやるからな!」

そんなやり取りをしている間にもだ。

どんどんと状況の変化が続いて行く。リディアの口から リティアという名前が聞こえてきていた

「なるほどな そういうことなのか。リリが、俺を助けてくれようとしていた気持ちが伝わって来た。だからこそ俺自身も頑張らないといけないと思う訳でして。俺だってさ?リリのことが大好きなんだから。守らなきゃいけなくなるんだろうなって思ってるからな」と。心の底から思うことが出来た。だからこそ「待っていてくれよ。必ず 俺の手で 君を守って見せるからさ。もう 俺の側からいなくなってしまったりしないようにね」と伝えた すると彼女は

「ええ。分かったわ。約束するからね。私が貴方を守るからね。どんなことが有ろうともね。さあ 始めましょうか?私達が出会ってからの全ての記憶と想いをぶつけ合っていこうじゃないか」と嬉々として語りかけて来た。

それから 数分も経過すると 周囲の景色が一変することになった。その光景とは この世界そのものと思える風景に変化した。それだけなら良かったのであるが。目の前の女の子に 変化が訪れ始めていた そして、それは唐突に起きることになる 目の前にいる女性の姿が変わってしまったのは言うまでもなく。その理由についても何となく予想がついてしまっていたのだよ。そしてその予想通りの出来事が目の前で起こってみたりしているのだけれどね。何はどうであれだ 俺とリディアとの最終決戦が始まることになったようだが、正直な所。勝てる自信がないんだよ。だって 目の前にいる少女

「いやいや 流石に無理でしょ。こんな化け物に勝てるとでも思っちゃってんのかしら? まあ、いいわ。そっちがその気だというのであれば。容赦なんてせずに殺しちゃうんだから それで構わないわよねぇ」と言い放ってきたので。こちら側も、それなりの態度で応対するしかなさそうだったので。まずは相手の実力を確認することから始めて行こうと思っていたのだが。

目の前にいる彼女のステータスを確認してみれば なんと レベル100を超えているではないか!しかも その数字は、99999と出ている いやぁ おかしいでしょ。これ!絶対に、何かの手違いで表示されてしまっているに違いないって! そう思ったんだけど

「あら? もしかして 驚いているのかしら。そんなことより、さっさと終わらせないとダメだと思うんだけど。それでも構わないのかな?」とか言い出し始めているし。

俺は、慌ててステータスを確認すると 目の前にいる彼女と同様に。俺のステータス画面には、レベルが1となっているのだ これは

「マジですか! そんなことってあるのだろうか。俺のレベルって確か。今は50だったはずなんだがな。どうして こんなことになっているんだよ。」と言いたくても。相手は攻撃する準備万端な様子であった そして「ははは。なんだよ。今のは冗談に決まっているだろうに。ちょっとしたジョークだ。それよりも ほら かかってこいって!それとだ 俺の名前を言っておかないのはまずいだろ!ちゃんと言っておくから。覚えとけよ」と強がって見せていたりする。

その発言の直後。彼女が行動を開始したようで

「なあ、そうは見えないだろうが 少しばかりは、本気になる必要があるみたいだな!覚悟しろって」と言い放った直後に 目視出来るかどうかと言った速度で動き出すので。それに対しては、カウンター攻撃を仕掛けようと画策することにしたので。その一撃を食らう前に スキルを使えるようにしておきたいと思っている次第です。そんな俺の考えを嘲笑うかの如くに。彼女は、魔法攻撃をしかけてくると 炎系の中級魔法の ファイアランスという 火柱を作り出す魔法を使用して来ているのです。

そんなことをされると 俺の視界も奪われてしまい。俺自身は、ただ一方的に攻撃を受けることになってしまいそうな予感がするので。それを回避しなければならないのですが。そもそも。俺の攻撃手段が限られてしまっておりますので。困っているわけなんですが。ここはどうにか頑張ってみる

「く、くそう。ちょこまか逃げるな。」と言いつつも。追いかけてきていてですね。何とかして、この状況を切り抜けたいと思っては居るものの。相手が スピードに特化し過ぎているために。

まともに戦うことすら出来ない状態にあります

「これはマズイな。せめて俺に、剣技なり槍術に心得があったりしたら。それなりに対応もできるだろうに。残念なことに。そういった技能は何も身に付けてはいないし。どうしようもない」などと考えながら、逃走する すると いつの間にか、壁際まで追い詰められていて 逃げ場が無くなっていることに気づく羽目になると 俺を追い込んだ女性が

「ふぅ〜ん なかなかやるわね。これじゃあ 本当に殺せないかもしれない。う〜む。そういえば。まだ名乗っていなかった気がしていたし。一応伝えておくと。私のことは リティアと呼んで欲しいのよ。

改めて自己紹介させてもらうけど。よろしく頼むからね」と言うと 続けて言葉を発して行くのですよ。

その言葉を聞けば リディアが、俺の幼馴染であるという事実に確信を持つことも出来て 同時に リディアが、なぜこうも執拗に 殺そうとする行為をしてくるのかということも理解できるようになってくる。なので、俺も自分の意思を伝えていくと リリアと名乗った女性と、俺の意思を通わせてみせるのだけど。この辺りの事情が また面倒くさくて仕方

「リリは、今のままでもいいから。そのままでいて欲しいんだけど」と言葉を紡ぐのに。対して

「何で、あんたに指図されなきゃならないのよ!それにあんたが勝手に私を捨てたんでしょうに!その自覚があるっていうの?あんたが 悪いんでしょうが!ふざけるんじゃないっての!だいたいね あんたが弱いせいで。私達の立場が悪くなってるって分かってるの!それくらいのこと理解してくれても良さそうじゃない!そうは、思わないかしら」と言われてしまう始末である しかしながら、このままだと平行線を辿るだけであることは間違いないので。一旦落ち着いてもらってから話を続けようと思う。そこで まずは、俺のことを殺さないでくれることを願ってから 会話を始めることにするので。それを踏まえて聞いて

「あ、そう言えば あんたって、あたいったら。何者なのか分かっていないんじゃないかしら。私と一緒の時期に あんたが、この世界で生きていた頃の記憶は残っているのよね。そこに関しては問題ないし その点について あんたが、心配するようなことは起こらないわよ」と自信満々に 断言してくれるので。それなら良いかと思った矢先 いきなり 目の前の女性からの言葉が飛び込んできて

「あんたがさ。あの子 そうよ!あんたが捨てて出て行ったあの子と、一緒に過ごしていた時と同じ時間軸を進んでいるってことは、つまりはさ。あんたが居なくなったせいで 国が滅びかけたことだって、事実として起こっているからこそ あんたが、この世界の神様として君臨してみようかとか、考えてたりする訳だけれども。まあ。そこまでのことは望まないにせよ 少なくともあんたが生きている間に起きてしまった事柄に対しての責任を取らなければならないと私は思うのよ。分かるかしら?その責任を果たして貰おうとしているのは。別に あんたが、気に病んだりすることなんてないから安心しなさいって!その分だけ これから先、私があんたの事を幸せにしてあげるんだから」などと告げられた後に 何故か、押し倒されてしまう。そして唇を奪われてしまうので、どうすることも出来ずにいた訳だが。しばらくすれば、俺の方から離れてくれると。「あんたが、他の人よりも優れた力を持っていたおかげで 今までの生活が送れていたってことだけは忘れちゃだめなんだからね。だからさ、私があんたが生きてきた証を作ってあげることにしたってだけの話なんだからね。」と言ってきたかと、思えば「そ、それで、その、今あんたが持っている力と、この私が、あんたが持って行く筈だった力を足すとさ。どんなことになるのかと言えば、まあ。そういうこった! 分かったか!馬鹿たれ!」と言われたかと思えば 再びキスされるはめになってしまったのです。それで、そのまま意識を失うと目が覚めた頃には。目の前に見知らぬ女性の姿が映っていたのだ。しかもだ それが 今現在俺に絡んでいる女性の姿なのだが どういうことだ。

「ああ、やっと起きたのかい。随分のんびりと眠っているものだね。でもね、これから君は、私の奴隷になってもらうのだから 文句なんか言わないようにね」とか言い出しているのが聞こえてきました。

俺は、「いやいや 意味不明なんだけど。」と答えると 女性は、「いやいやいや 何を言っているのかね。君だって、本当は気が付いて居るんじゃないのかな? そうだね 君の事を調べれば 色々なことが分かってしまうんだけど。」と言われるので どうするべきかと考えていると その隙をつくかのようにして「そんなに考え込むことはないと思うんだけどね。それよりも もっと別のことを考えたらどうかしら?」と 耳

「ひゃん!」と声を出しつつ反応してしまうと さらに追い打ちをかけてくる

「へぇ いい声出せるじゃん!ほーん そうなんだぁ!意外と素質あるかもね!」と言い出すので。俺としても、反論するべく。言葉を返すことにしたのである しかし

「おや 反撃して来るのね。まあ、いいけれどね。それにね あんまり うるさくされるとね、困っちゃうのよ。わかるよね? だからさ大人しく従ってくれた方が楽だし あんたが得になることって沢山有るんだよね!それにね 私って結構優しいし だからさぁ。まあ、とりあえず おとなしくなるまでは可愛がってあげなくちゃだよね!」と言われてしまいましたよ。その後に 首輪みたいなものを付けられそうになるのだが

「あ〜!しまった!!そう言う展開もあるよね!すっかり抜け落ちてしまって。あははは」と言われてしまって。結局何もできないまま。ただ黙って見つめることしかできませんでしたよ それからしばらくして「よしよし もうこれで大丈夫だろうね。あんたが、変な気さえ起こさなかったら もう痛くしないから 安心しなさいね。あ〜あ。あんたが もうちょっと素直な男の子ならよかったんだろうにねぇ〜。」と言われてしまうのですよ そうやって俺が困惑していると「ほらほら。そんな風に、難しい顔してても、面白くないでしょ。それより 今日は あんたが目を離したすきにね ちょっとばかし街に出掛けて来たからね その戦利品を見せに来てやったのよ!」と言ってくると

「あ〜 これなにかと言うと。あんたが、持っていたアイテムの幾つかだよ!何かというか その殆どが武器になりそうな品だったけどね。まあ それだけでも良い感じに使えるものを選んでおいたのだけど。あと こんなものもあるんだよ!あんたがね。寝てる間に作った料理を食べさせたんだ!なかなか上出来なんじゃないだろうか。」と言ってくると テーブルに並べられている料理を見る限り 見た目的には普通の物に見える それを見て「うーん 確かに 普通にしか見えないような気がするんだが。本当に食べても平気なのかどうか分からないよ」と言葉にするしかない俺なのであった それにしても こいつは、何でそんなにも 俺に構ってくるんだ。そんなことを思っていたのである。まあ、それは置いといてな「うわあああ」って言う声と共に

「うっ、あたまがいたい」と 声を出すので 思わず「どうしたんだ!」って言って様子を見に行ってみたんですわ。

そうしたところ。頭を押さえながら「うっううんん いや、少し気分が悪いだけよ ただね。急に立ち眩みのようなものが起こったんだよね あれれおかしいな 疲れが出たんでしょうか」と言い出してきまして。

それを見ていた俺も、流石に放置して帰るわけには行かなかったのでな。「うむ 体調が悪くなってしまったのであれば。俺に付き合う必要はないからね」と言ってみることにする。そして、俺の家に向かって歩いていくことにしましたよ するとですね

「あら〜 どうしたんだってのあんた!あんたが連れて帰って来てくれたんだってね!あ、ありがとね!あ、あたいの為にそこまでしなくて良かったんだからね!」と言い出してきて。さらには

「あんたに迷惑かけちゃったね だからあたいってあんたの事を見捨てて一人で生きて行こうって思ってたんだけど。ごめんなさい。もう二度と、あたいを捨てたりはしませんよね?約束できるなら あたいの全てを差し上げます」と とんでもないことを言う女性が現れたもんで。どうして良いのか分からず 取り敢えず、自分の家に連れて帰り 布団を敷いてそこに寝かせてあげるのだけど。しばらく経つと 落ち着きを取り戻した様子だったので「一体 どうしたって言うんだよ。突然に、具合が悪くなるとは。」と言ったんですよ。

「ああ、その事ね まあ、気にする必要は無いわ 大したことはないし あたい自身良くわからない症状なのよね」って言うんで

「まあ、本人がそういうんであれば これ以上は何も聞かないようにするよ」と言って

「ああ 心配させちまったわね。あんたに拾ってもらったのだから 恩返ししないとね。まあ、しばらくは、ゆっくり休んでちょうだい」って言われてしまうので。それなら、甘えることにする。」と言い出して 彼女の横に腰掛けた。

その後しばらくの間。二人で、談笑をしていたのでした 彼女は

「ねえ。あたいにして欲しいことがあるのならば遠慮無く言えば良いじゃないのよ あんたのために あたいの全てを捧げてやるつもりなのよ だから、あたいが居ないとダメなのよね だからさ。なんでも命令してくれたら 嬉しいじゃない。あたいを縛るものは全部 あたいを縛り付けておくために用意した 拘束具くらいなものだからさ それ以外は自由にしてくれて構わないのだからさ」って言うので。「じゃあ。もうお前は自由なんだから。これからは好きなように生きてくれて構わない」って言うと なぜか泣き始めてしまったので 慰める意味で頭を撫でたのですが。そうすることで落ち着いたようで

「あんたがしたいことっていうものが特に無いようであれば あたいたとデートしてくれると助かるわ!そしてさ、いっぱい遊べたらって思っているからさ」なんて言うわけだから。仕方なく 遊び相手になっているという訳なのだ それにしてもだ。俺に対して随分と懐いているように見えるのだが、いったいなにがあったって言うんだ。この子は、今まで何をしてきたって言うんだ!俺は、彼女をじっと見守り続けることに決めたんだ」

俺は彼女に言われた通り、この子とずっと遊ぶことに決める。そしてだ、俺は彼女に質問をしてみる事にしたんだ この子の事を色々と知っておくことで、今後に役立つと思ったんだ

「ところで、俺と一緒に居るって言うんだけれどもいつまでこうして一緒に過ごしてくれるんだろうか?」って問いかけると「え?あたい達 まだ出会ったばかりだし そんなこと言われても どう答えればいいって言えんじゃない」と 言い出すのだ。

だから、改めて「もう一度聞きたいのだけど。俺はこれからも、君の事を知っていきたいって気持ちなんだよね」と言ってみると、嬉しそうにしている様子が見て取れたので「ありがとう」とお礼を伝えてみると 照れ臭くなったらしく 顔を赤らめながら「ふふん」と自慢げにしながら 俺の腕を抱きかかえて来たので。その腕を振りほどこうとして 思い切り振り払うのだが

「な、な、なんなのよ!」と言って怒り出したので 謝ってお引きとり願おうと考えたのだった 俺が 彼女に対する行動パターンを読んできて「なによ せっかくの好意だったのに あんたが あんまりにも冷たい態度取るから悪いんじゃないか」と言われてしまう。

それでもだ。いつまでも同じ場所に滞在するつもりはないわけなので ここはしっかりと話しておきたいと考えていたりするのだった。

「あのな。君は、俺とこのままここで仲良く暮らすことが望みなのかもしれないが 俺には目的があると言う事は伝えておかないといけないと思っている。だから君にだってやりたいことがきっと有るはず。そうだろ?」と話しかけてみては 困った顔を見せるが。

俺の話に反論してきましたが それは予想通りの回答が返ってきたという事で納得です 俺が彼女と出会ってからはそれなりに日が過ぎているのだが 一向に俺の家に居座ろうとする気配が無いためだ。

だからと言って、すぐに追い出してしまうような事もしないので 今はただ、彼女が何を考えているのかが知りたかったりはするのですよ。俺の方だって、いつまでも 家に住まれるというのも嫌な気分です

「まあまあ そんなに怒らないでよ!ちゃんとした理由があってここに来たのよ!」とか言っていましたが。その理由というのが何なのかが気になるんですけどね そういえばですよ 先ほどまでの勢いは何だったというかの様に 静けさが戻った感じになりまして。彼女は、黙って何かを考えていましたよ そうしていたんですが。やがて

「あたいと別れたくないって言ったのは本心なんだよ!それなのに 何でこんな酷い仕打ちをするんだろう。そんな風に考えてもいたんだ。でもね。よく考えたら、あんたがそんな奴ではないことも分かってるし むしろ優しい子だと分かったんだ。それだからこそ あんたが そんな行動をしてしまう原因を作った原因はなんだったんだろうと疑問に思ったんだよ そう考えていく内に、あたいはある事を思い出したの。そう、あんたが、あたいのことを好きになったんじゃない!そう考えると 不思議でならないのよね どうしてあんたが、あんな女をあたいに勧めてきたんだろ。やっぱり気になるんだよね!まあ それはともかく、もうそろそろいいんじゃないのかな?あんたが、あたいを嫌いだというのであれば もう諦めて出て行ってもいいんだけど。あんたが どうしてもあたいを手放しでくれというのであれば、素直に従うけど。どうする?」と言われたので。俺は、少し間を開けてから

「うむ もう少しの間。君とは一緒の時間を過ごしたいと思うんだが 迷惑ではないか?それと 俺は、今の暮らしに不満を持っている訳ではないので。もし、ここから追い出されるような事になったとしても それを受け入れることになるだろう。」と伝えると 何故か またも涙を流し出すんだよね こうなると流石に対処方法を知らないんだ それに、俺が涙の原因を作っているってわけではないと 俺は、確信しているからね そうしていたら、お婆さんに話しかけられてね。「うっ、ぐすんっ。ちょっと 泣いてただけなのよ。」と慌てて目元を抑えていたのですが

「ほー、そりゃ珍しいじゃないかね。あたいはさ もう 慣れちまってるんだけどさぁ。最近になって泣いたことなんかなかったのにねぇ」と言われると。「うるさいな!ほっといてくんなさいよ!」って怒鳴られたので。「おお怖い、怖くてしょうがないわね〜。全く 最近の子供は本当に恐ろしいものだから。そういえば。あんたの名前はなんていうんかい? 名前すら教えてもらって無かったから。聞いても良いかね?」と言われてしまい。俺は、自分の

「私は 田中一郎といいます」と名乗った途端ですね 急にお婆さんの目付きが変わったもんで。どうやら「あの娘さんは、あそこに行っちまったって事なんだろうよ」などと言い出してるんです。

「そうかそうか。お婆さんの話を最後までしっかり聞いた方がいいってことなんでしょうよ」などと口にするので

「え?お婆さんは、今どこに行こうとしているのでしょうか?」などと聞いてみたりしましたが 返答はなかったんですよね すると

「あんたはさ、もっと大人に頼りなさい。そうすれば。いずれ あんたにとっての幸せって物が分かるはずなんだ。それまで、辛いこともあるかもしれぬが、我慢せい」なんて言われるので どういうことだかさっぱりと理解できなかったりした。

それからというもの。俺は 毎日のようにお爺さんに剣術を習っていたのであった。まあ それが日常となっているので 特別に驚くこともない。だが

「そう言えば、あんたらが家に来るまでは一人で暮らしていたんだが。ある日を境に 見知らぬ女性が訪ねてくるようになったんだが。これがなかなかに面白い人なんだ。そう思わんか?」なんて言われた時にはさ。驚きしかなかったんですけれど。「えっと。それって。どんな人が尋ねて来るようになるんだ?そんなことがあるってことは。まさかだと思うが。その人とは、あまり関わらないようにした方が良いということなのか?そうだよな?俺の考えすぎって可能性も考えられるんだが。もし仮にその可能性があるならば、俺はその人を見かけても無視することにしますよ。」

「ふむ。お前は まだ若いから わしらのような歳になればさ。そう言ったことを深く考え込む時期ってのもあるんだろうが まだまだ若いお前にそれを強要するのは酷なことってのは分かってるつもりなんでな とりあえず。その女性の件については 放置しても問題は無いってところなんじゃないのかな?それよりも 最近は あそこで魔物討伐を行うようになってるって話を聞くぞ?それもこれも あの子達を匿ってあげてるからこそ お前は魔物を倒すことが出来てるっていうんだぜ?感謝されるべきだと思ったほうがいい」

とまで言い出してしまった。確かに。俺ってさ。今までずっと、この剣を使って戦うことでなんとか生き抜いてこれてるからな 魔物を倒して生活出来てたのは確かではあるんだが。やはり俺はだ 俺以外の人達の力も必要であると考えているんだよね だからこそ

「よし、俺もこの村を出ていくとするよ」と宣言することにしたのだ そう思っていた時のことであるが

「そういえば。今度の祭りでな うちの孫達が踊りを披露してくれることになっているんだ。だから是非見に来てくれないか」と頼まれてしまった 別に断る理由はなかったので、了承してからその場を離れようとした瞬間に 突然声をかけられることになったわけでして。そこにはなんと「あれれぇ?もしかして、君がここに来てるのってさ 魔物討伐のためだと思っていたよ」との声が聞こえて来た

「おい。今、目の前にいるのって。あの時の彼女じゃなかろうか。俺に対して敵対心を剥き出しにしているみたいだし。一体全体何が起きたって言うんだよ。

「へ?そうなの?あたいの勘違い?そんなはずはないと思うんだけど」

そう言って来た直後

「お久しぶりね。私が誰に見えるのかしら?私ってば こんな格好をしているけれども 貴方に名前を呼ばれるまで忘れてしまっていたもの。そんな貴方にだけは会いたくは無かったわ。」そう言い放つのだった。そう 俺の前にいる彼女は 俺が知っている彼女ではなかった 見た目が まるで違う姿に変化を遂げていたから 彼女の名前は リリィと言うらしいのだが。彼女は、人間族の女の子の姿になっていた まあ それでもだ 俺は彼女と一緒に過ごしていくことを決意した。それは間違いの無いことだった。なぜなら、俺に懐

「ねえ 今日は何して遊ぶ?」と言って来るので。「うむ。そうだな 何がしたいんだ?」と答えてみると。「鬼ごっこだよ。久しぶりに遊びたい気分なのよね!」と言い出すので。二人で、追いかけっこをしたのですが

「私を捕まえる事が出来たら勝ちよ!」と言われまして 全力で走り出したのだが。結局のところ捕まえられずじまいで そのまま日が暮れていった。まあ俺の方もだ ただひたすらに走っていたら いつの間にかに眠ってしまいましたが。朝を迎えた時にだ 彼女が寝息を立てていた その姿を見た時は可愛らしさを感じたわけでして 思わず抱き寄せて頭を撫でると「くすぐったいって。何すんだよ。離せよぉ。」と言ってきた そんな彼女が愛しくなってしまって。つい強く抱きしめてしまう そうこうしているうちに、彼女は目が覚めたようだ

「あんたって。やっぱり変態じゃんか!あたいと、一緒に居ると危ないことに巻き込まれるって言ったはずだよな?そんな風に思うんだったら。あたしに構わずにしてろよ!そしたら こんな目に合うことは無かったのによぉ」そう言って 怒っていましたが。俺にはそうやって感情を出しまくっている彼女が。どうにも可愛いと思えるんだよな その後。

彼女は、「なんだよ!なにがそんな風なんだよ!馬鹿にしてんのか!?」「あんた。あたいのこと好きなんでしょ!素直になれよ!もう、仕方が無いなあ。今回だけ許すけども 次は絶対にしないでよね!!」

なんて言葉を口にしたので「分かったよ」と言いながら。彼女を再び 優しく抱き締めてみた。すると彼女は「こっ これはなにをしてやがんのかなぁ!ちょっと、やめなさいよね。あたいはね この世界に来たばかりで あんまり あんたのことを知らないのよね。だからさ。まずはお互いを知ることが大事だって思ってるの!だから。これから先。ちゃんとした関係になる前に、こういうのは良くないよ」と言うと 顔を真っ赤にしながら。俺の腕の中で暴れているようだったので、しばらくの間は彼女の様子を見ることにしたりしましたよね。そうしたら、いきなり 耳元に口を近付けてきたのですよ 何をするつもりなのかは分からないですけどね。でも ちょっとした期待感はありつつも 黙って見ていたら 耳たぶにキスしてきたんです。そして「なっ なにするんですか!いきなり!変なところを舐めないでくださいよ!!恥ずかしくて死にそうになったんですよ」なんて文句を言われたものだから。つい「ごめん」とか謝ってしまうのも。また楽しいものでしたね。「おっ!お姉さま!お帰りなさいませ。ご無事に帰って来られて本当に良かったですね」なんて言葉を聞いた

「ああ、うん、そうだねぇ。それでだ 一つ頼みがあるんだけどねぇ。」とお婆さんは 孫娘に伝えたのであった。その内容というのは。この少年が今後どうするべきかという話についてでありまして。この村に住むという決断を下すのか否かを聞いてみたかったみたいなんです。まあ俺はですね。当然の結果として答えは決まっているようなものなのだ お婆さんに頼んでいたことと言えば お孫さんのお友達を紹介して欲しいという願いがあったので 彼女達のところに挨拶に向かったんです。

俺達は この国において重要な存在になりつつあったので、彼女達にも会うことになった。そこでだ

「私は ラフィアと言いますの 貴方の名前を教えてくれませんでしょうか」と言われた

「ああ、私は、一郎って言います」そう伝えると 何故か「イチロー様ですか?」なんて言ってきたので「様をつけなくても大丈夫だよ。ただでさえ私は この国の王族に世話になっている身なんだから」と言った そう言う意味ではないらしく 何か特別な意味合いを感じ取っているらしい どうにも不思議な感覚を覚えるばかりである そう思っていたのは間違い無いのかもしれないな。そう言えばだが 彼女の方から「実は私達にも貴方を紹介したかったんですよ。ほらいらっしゃって」と誘われたこともあって。俺は 三人で行動を共にすることになってしまったわけである。しかも 俺

「あっ 申し遅れてしまいすいませんでした。俺は、リリイといいまして 今は冒険者として活動しています」と自己紹介をしたんです。だけど どうやら違ったみたいです。

「え?リリン姫の事をご存知ないの?」そう聞いてきましたから

「うーむ。そう言われましても。私が出会った事があるのって。お父上や、母君だけで。それにしてもさ。あの二人の子供が生きていたってことに驚きは隠せないな」と答えたわけでして 俺がリリアさんのことについて詳しくないのだと知った三姉妹は、俺に説明を始めることになる 俺が住んでいる国は、現在 内乱が起きている最中なのですが、それを解決するための手段の一つとして、王女リリアさんがこの

「リーネシア」と呼ばれる国にやって来たらしく そのおかげで戦争を回避することが出来たのだというわけらしい しかしながらだな 彼女は お兄様に命を奪われかけられたらしくて それ以来は行方不明となっているらしくて 生きている可能性は極めて低いとされているらしいのですが 実は俺達が保護している少女達の中に二人ほど似ている子がいて どうにも気になって仕方がないのだ。ちなみにではあるが。お嬢様に聞いた話によれば。その女の子の名前は、ララ というらしくて、なんでもその子がお城にやってきたときにさ

「わたしがこの国を守る勇者として召喚されたって言うのならさ」と言って来たことがあったんだってさ。その発言から分かるように、俺達と出会っている リリイと名乗る人物と酷似しているわけなのだよね そんなこんなで色々と情報を共有し合っている間に時間が過ぎ去っていき。お腹が減ったので飯を食べてから就寝することになったわけだが どうにも夜中だというのに誰かに見られている気がしていた どうしたものかなと思いつつ目を閉じて眠りについたふりをしていた するとどうだろう 俺の部屋の扉が開いて 何者かが現れたらしく、その者が布団に入ってくるではないか。それもさ。俺と体を重ね合わせてくるのさ そう思った時のことである 相手は俺と目が合ったことを認識できたらしいようで慌てて逃げ出した

「待て!」なんて言って追いかけようとするのだが、逃げられてしまっている。

追いかけていく先にいたのが。

「あ!貴方、どうして逃げるのよ!せっかくこうして仲良くなったというのに、もう会えないかもしれないと思ったわよ」そんな言葉を発してくるのだが。どうにも様子がおかしく感じてしまう。そもそもの前提

「貴女は何者で、一体どこから来たと言うのだ?私は、貴女のことを知りたいと思っているのだが。名前だけでも教えてもらえないだろうか」と言うと。彼女は少し困ったような顔を浮かべた後 私にこう問いかけてきたのだった「もしも、私が 私ではなく、貴方と同じ立場にいる女の子であったならば どう思うかしら? 」

そんな疑問の言葉を投げかけられるが どういった返答が正解なのかを考える

「そうですなぁ。やはり、私が、今のように自由で居られる時間は限られているわけでして。それがいつ終わりを迎えるかもわからない状態が続いているということになりますし どうせ、いずれ訪れる終焉の時が来るまでは、好き勝手出来ると思うんですよ。そう思っているからこそ 後悔だけはしないように、毎日を大切に生きていくことが大切だと感じていて。だからこそ、やりたいことが出来る間は、全力で頑張ろうと思っておりまして それが出来なくなるならば、私は、潔く その時がくるまで、貴方の側に居ることにするでしょうなぁ。きっと私は、どんな状況であっても、貴方の事が好きになっていたはずですし 仮に貴方が亡くなってしまった場合には 私が後を追ってしまうような展開になってしまうのではないかと考えています」と伝えたわけであるが 彼女の表情に変化が訪れることはなく、淡々と話しているだけのように見えた そうこうしているうちに。彼女の瞳には薄らと涙の粒が流れ落ちていた 俺はそんな彼女の頭を撫でたりなんかしつつ。抱きしめていたわけである

「なあ 君は、何の為に私の元にやって来てくれたのかな?私にできることであれば なんなりと協力させて頂きたいと考えておりますよ」そんな言葉を伝えたのだが。それに対して返事は無く。しばらく経ってから 私から離れていき、部屋から出ていこうとしていた その際に「貴方と会えてよかったわ。もう 二度と会えることはないかもしれないわ。貴方には幸せに暮らしていってほしいもの。私の分まで ね」

「ああ、わかった。もう行くのかね?」そんなことを問いかけると。無邪気に笑いながら 手を振ってくれたわけで その後 俺の視界は光に包まれてしまうわけで、目を開けると見覚えのない天井がそこに存在しているわけだ。そんなわけでだ ベッドに腰掛けながら「夢、なのかな」なんて呟いていたわけで しかしだ。あれって 間違いなく現実の出来事なんじゃないかって思い始めた時にだ ドアが開く

「うわ!ごめんなさい!!起こしてしまいましたでしょうか」なんて言うわけですよ。そう、彼女は 昨日出会えたばかりというわけではないので、俺の目の前に現れることは、当たり前の事なのだけれど 彼女は俺に対して頭を下げてきて、謝罪してきたものだから 慌てるわけですよ 俺の方としては「いや 別に 謝るようなことじゃないんだよ。私が寝ている場所の付近に人がいるという気配を察してしまっただけなんです。それで、起きてしまっただけだから」などと言い訳を口にしたりした それでも彼女は「ごめんなさい。ご迷惑をかけてしまって」と 泣きそうな声で言うものだから。どうしたら良いのやら。と悩んでしま

「いいのよ それよりも、もう行ってしまうのかしら?それと 朝ご飯を作ってくれたんでしょうけど、ありがたく食べさせてもらうわね」って伝えると 安心したかのような笑みを浮かべてくれるのであった。そして 朝食を取り終えてからは 一緒に行動することに決めることにしたわけだ!まずは この世界に来て初めて出会った人達に会っておく必要があると考えて、最初に会う事にしたのが。この村の村長の家でして、どうにもお礼が言いたかったらしく。俺に付いてきたわけだ! そう言った事情もあって。村に向かうことになったわけだ! 村に到着した俺達に話しかけて来たのは、村の住民であろう男性だ この村ではどうにも子供が少ないようだ。その理由に関しては、村人達は口を閉ざ

「この子達は 奴隷商人によって連れ去られそうになったところを助け出したんです!まだ小さいのに親元を離れるのは辛かったとは思うんだけど。これから先の人生をよりよくするために この国で生活することを決めたみたいで」なんてことを言うもんだから驚いた!そう、彼女達はまだ7歳の幼女であるのに。この国で生きて行こうと考えているらしい

「え!?本当ですか!もしかしたら リリアさん達の子供かもしれませんね」なんてことを口走っていたり

「それはどうゆう意味だろうか?」って聞いてみると 何でも、数年前に 魔王軍が攻め込んできた際。その時に亡くなったと思われていたリリアさんが戻って来て、王都の人々を救い出してくださって、

「あの時は凄まじかったんですよ。まさかのリリア姫が一人で数十万の兵に挑んで勝利なさって 私達の住む国の兵士達と一緒に、敵国の者達を倒していきましてね。その姿は勇ましくもありまして、とても美しかったものです」と嬉しそうに語りだしてくれたもんでね

「なるほどね。あの人は、今でも、子供達のために戦ってくれているのかもしれないわね」とか言いながら泣いている姿を目の当たりにしてしまい。胸を痛める俺がいたりした。そう言う経緯があったからなのか、この村は貧しくもありつつも平和そのものなのだそうだ。

そんなことを話した後のこと

「じゃあな。お嬢ちゃんたち。あんまり無理すんなよ」って言ってくるもんだから。

「あ、あのさ、俺って、ここの国のお抱え騎士だからさ。君達が望むのであれば、君たちを、君たちの家族を守ってあげたいんだが。どうかな」って 言うと。三人とも笑顔で うん と言ってくれていたので

「よし これからよろしくね!」って答えてあげた 俺の言葉を聞いた三姉妹は 嬉しそうにしているのであった。それから俺は、三姉妹の両親を探しに行くことになるのだが

「そういえば名前を聞いてなかったよね?名前を聞かないで別れることは絶対に避けないと」そんな事を考えていたわけである そう思った俺であったからして、

「俺の名前は大樹っていう名前なんだけど、お嬢様方の名前はなんと言うのですかね?教えてくれてもらっても大丈夫な範囲内で教えてもらってもいいですかね」と口にしてみた。そしたら 三人そろって、「「「私はリーチェです。私達は、大樹お兄様に救っていただいて 心の底から感謝しておりますので 是非とも 私達の面倒を見てください!」」と返してくれる。そんなわけであり 俺は「こちらこそお願いします!」って返事をしてあげて 俺とリーネシアの皆さんは仲良くなれたことを確認しあったわけなのである それから数日が経過し、俺達は

「そう言えば、どうして。お前らみたいな子供が、あんな場所で一人歩きをしていたんだ? もしかすると。あのままだと魔物に襲われる危険だって十分にあっただろうに。そう考えると。心配な部分があるわけだよな。もしよかったら、聞かせて貰えないかな?嫌なら、言わなくて構わないぞ!」なんて事を 言ってみても。問題は無いだろうと、考えたわけさ。そう、これは、何かの縁だと感じたからさ そう考えている俺の話を聞いた彼女達はというと「そうですね あ、そうです。私には姉がおりまして、二人で森に出かけたんですよね」「で?森の中に入って何をしていたんだ?危険な事はしていないのかい?」そんな感じで 話

「そうだったの。それは、怖くは無かったかしら?でもね、あなた達が無事で本当に良かったわ」

そんな言葉を聞きつつ。俺は思うのだ

「まあ。確かに怖い思いをする出来事も当然あって、実際に怖い目に遭ってしまったのは事実なわけで。ただ あの状況の中で、何もしないで ただ立ち尽くしている事が一番駄目だと判断したんですね。それに、僕よりも年上のおねえさんもいたので。何とか助かる方法もあったと思うので 結果 僕にとっては運良く、お陰で生き残れたんですよね」

そんな俺の話を 静かに耳を傾けている

「なるほど。貴女の大切な人も、命の危険にさらされるような事になってしまったのね。そうね。そういう状況に陥ってしまった場合は、迷わず逃げるべきだと思うわね。もしも貴女がその立場であったとしても。きっと逃げる事を選択したと思うわ。それが正しい事なの」と真剣な顔で語られたもんだし。

それから、俺の話が終わった頃にだ。彼女の家にたどり着いたのはいいんだが、そこには、見覚えのある人物の姿が確認できたため。思わず叫んでしまったのであった そこにいたのは誰だと思います?そう、勇者さんですよ。しかも俺の仲間であった女性陣も一緒になって居たものだから驚くしかないってわけだ。ちなみに 勇者一行との面識についてはあると言えば、有るには在ったわけだけども。基本的には俺の顔は知られている事はなかったしなぁ

「あら?こんにちは。こんな所で一体、何をしていらっしゃいますか?それと そちらにいる女の子たちはどちら様でしょうか?」なんて事を言われたから。つい反射的に、俺がこの村で暮らし始めた事を話す事になったわけなんだが。その際には、村長から紹介を受けていたこともあって、彼女達に自己紹介した後はだ。特に疑われることもなく 彼女達に質問されるままに答えていく俺

「なるほどね。そう、そうなのね。ところでだけれど、一つだけ聞いてもいいでしょうか?もし貴方たちがよろしいければですけど、もし良かったら私の家でお茶をしませんか?貴方たちも少しくらいは休まないと 体が持たないでしょうからね」

そう口にしながら微笑みかけてくる彼女に対して。俺は「そう、だね。そうしようか!皆も一緒に休憩するのはどうだろうか」と聞くと。「はい もちろんです!」なんて元気よく答える彼女たちで有ったりもしたわけだ それから俺の仲間たちも一緒になって彼女達の家に招待されたわけなんだよ そう その家というのが 豪邸というに相応しい程の作りになっていたものだから 唖然としていたわけさ。そんな様子の俺を見て笑う彼女だったが 俺の隣に座って居る リーネシアはと言うと「あ あれれー」などと 動揺しきっているのであった そしてそれからの話し合いの結果。この屋敷をしばらくの間借り受ける事に決めた俺であった そんなこんなで

「今日はありがとうございます!こんなにも親切にしてくれていただけると思わなかったもんですから。嬉しくてたまらないんですよ。またお会いできる機会がありましたら そのときに 色々とご説明しますね!」そう 言い残してから 俺の泊まる宿まで送って来てくれた そんな彼女に お礼を伝えてから 彼女と別れた俺であったが その後すぐにだ。この村の領主さんの屋敷を訪ねてみることにしたわけでして。屋敷に到着した後に「すみません 貴方が領主様ですか?もしそうならばお話をしたいと思っているんですけど。どうすれば会えるんでしょうかね?もし良ければ、案内してもらえますか?出来れば、貴方が信用出来る人物であるのかどうかを見極めさせていただきたいと思っておりまして。もしよろしければで構いまえんよ」

そう伝える俺 そしてそんな風に言われても、別に怒るようなことはなく「ああ 良いよ。僕で良かったらと。君の頼みを聞く事にするから」と答えてくれていたため。

そのままついて行く事に決めるのであった そんな訳だから俺は彼に付いて行って、彼が暮らす邸宅に到着

「おお これは。わざわざ足を運んでくれて。ありがとう。僕は、リリスと言う。リリアとは義理の妹にあたるんだけども。君はどうやら彼女に似ているようでね。一目見て、リリアの血縁者なのだと確信を持つ事が出来たのさ」なんてことを口走り出す

「あははは。そうですか。まあ 僕自身も。似ているなと思ったりしましたからね。それよりも。僕は、ここに滞在する事になりまして。もし、よろしければなんですが。暫くの間はお付き合い願えますか?勿論。貴方にとって迷惑となるのであれば。直ぐにでも出ていきますので」

そんな事を口にした後。彼は

「そんな事はない。君と僕は友達になれる気がしてね。だから遠慮する必要は全く無いよ。そう。むしろ僕の方にこそ もっと気楽に接して欲しい」と言われてしまうので。

「わかったよ。じゃあそう言うことで」と言いながらも。これからの事を考えながら会話を続ける俺なのであった

「それで。君はここでの生活は慣れることが出来そうかい?もしかすると、これからは。辛い生活を強いられる事になってしまいそうだと僕は感じてしまったものでね。もし良かったら、相談して欲しい」そう 言葉を返してくる 彼の対応を見た上で

「実はね 俺は 今、王都の方ではぐれ者を取り締まる部隊に所属させられていて。そこで俺は、この国の騎士隊長として働かされていたんだ。ただね。俺の部下が暴走を始めてしまってね。それが理由で。今は部下と共に逃亡中ってわけだね。でもね あの人のおかげで こうして生きてこられているんだ。だからこそ あの人に、もう一度だけでも。会うことが出来るのであれば。どうしても会いたくってさ。だから 俺、あの人の所に戻りたいと思っているんだ。その為に 色々と手を打つ必要があるから。協力してくれたら嬉しいんだよな。だから、宜しくお願いできないかい?」そう。

本音を伝えたのであった それからだ

「僕が力になってあげる事が出来るのであれば 力を貸すのは構わないんだけれども。それでもね、もしもあの人と会えなかった場合 君はどうやって生きるつもりなんだい?そう。だから あの人に一度でも会ってみたいんだよね。まあいいか うん わかったよ。僕も君に協力させてもらうことにする」

そんな事を言い出した彼なのであった。なので「いいのかい! 俺は、まだ出会って間もないんだぜ。それでも受け入れてくれるというのかね!そんな事を言ってくる そんな反応を示してしまう俺なのであった そんな事があって それからの毎日は、平和そのものと言える時間が流れる事になるのであった。そんなある日 村の外で遊んでいた子供たちの一人が 森の中へと入り込んでしまったんだ その事で、森の奥に棲む恐ろしい怪物に遭遇してしまい。その子は泣き叫ぶことになってしまったらしいんだな。そんな時にさ。たまたま通りがかった彼女が助けに向かった そんな流れになっていくわけでさ。俺も、その場に居合わせたため。一緒になって子供を助ける手伝いをしたってわけだ そうして 無事に子供達を救うことに成功したのだが。その日はそのまま帰ることになったのさ そして数日後に 俺は。森で出会った彼女の母親に、森へ連れて行かれてさ。森の近くにある湖に足を運ぶように頼まれてしまって。

そんな経緯もあってさ。彼女に同行する形で 森に向かうことになる そして そんな森の入り口で、彼女と出会うことができたわけさ まあ。そこから先は、彼女の母である彼女に案内されつつ 俺と一緒に行動することになった

「さあ。これから森に入ろうと思っているんだけれどね。そう言えばさ、私は今 精霊使いとして働いているんだけれどさ。精霊魔法っていう特殊な能力を所持しているんだよね。で、だからね 私が傍にいれば。君が、危険に陥る可能性が減ると思うんだよね。だからさ、私も一緒についていくことにしておくからさ。まあ。とりあえず、気にしないでほしいな。あはははは」

彼女は笑い飛ばしてきたので 俺も苦笑するしかなかったのだけれどね

「あははははは。それはいいんですがね。でも 本当に大丈夫なんですね」

俺が問いかけると

「任せておいて。絶対に 君を守ってみせるからさ。安心して ほら行こう」

そう口に

「はい わかりました。頼りにしてますよ」と答えた後だ 彼女の母から貰った護符を頼りにして歩き続けた結果に。ようやくのことで、目的地に到着する事ができた俺達二人 そこは、綺麗に手入れされた美しい場所であったわけだが。そこでも、魔物に遭遇する事となり。戦闘が始まることになったんだ だがしかし そんな最中に

「さてさて。ここから先に行かせてもらえるかな。ここが最後の境界線だからさ。さあ 私の後ろについてきて そしたらもうすぐだからね あはははははっ!」

そんな事を言って来るものだから。俺は

「あはは 頼もしい限りだね 助かるよ!でも 無茶だけはしてくれるんじゃないぞ」

俺が注意するように言ったらだ

「うわー!凄いな!これでもかって程に強いじゃないか。まあその程度の相手だったとしても、君に危害を加える前に倒しきれる自信があるんだよね。だってさ、君を守るのが今の使命だと思っているからね!だからね、遠慮なく戦っちゃっても問題は無いはず。そう。さあ。一緒に楽しく暴れようか」

俺に向けて笑顔で話しかけて来てさ 俺は、それを受けてから 剣を抜き取り戦いに参加する 俺も頑張って攻撃を繰り返してみたんだがね。やはりレベル差が激しいせいか あっさり倒されてしまったわけ

「ふぅ。まあまあ。そこそこには強いじゃん。それなりには強くないと駄目だと思うからね まだまだだけどね」なんてことを言う その後は彼女に連れられて 更に奥に進んで行ったわけだが そこに現れた巨大なモンスターに対して。「さてさてさてさて!この先に行くための試練とでも言うべきかな!でもね 簡単に勝てると思われてしまわれるのも心外だし だからと言ってね 簡単じゃないとわかってしまったからといって 逃げ出すような軟弱な気持ちも持ち合わせてはいないわけだよ。そういうわけで!さあ!戦うとしましょう」

そんな

「何をしているんですかね」

思わずツッコミを入れざるを得ない俺だったが。それでもだ なんとかして彼女を手助けしようと思っているので。どうにかこうにかして立ち向かえたら良いのかもしれないとは思っている それにしてもだが。この目の前にいる化け物はかなり大きいというのに どうしてこんなに素早い動きで移動をする事が可能なのか不思議でしょうがないよ。それだけでも かなり驚異的だというのに 更に 強力な毒を持っているとかいうのだから 厄介極まりなかったりする訳ですよ。しかも 一撃でこちらを殺しに来るくらいの力を有しているのがまた質の悪い話でね

「くはぁ!危ね 油断しちまった。てかさ、俺。お前よりも、ずっと格上なんだよね!そんな奴が 雑魚だと決めつけているのは良くない事だからさ。ここは一つ真剣に取り組むとするからな!」そう言葉にした後。俺は一気に攻勢を仕掛けて行くことにした その結果 どうにか勝利を収める事に成功する ただし、こちらも大怪我を負う事になったが 命を失うことは無かったのだからよしとする事にするしかないだろう

「さてさてさてさて!どうしたものか」

正直困った。というのもだ 彼女が「ねえ。君さ。このまま逃げても。別に構わないよ。どうやら君は 既に自分の意思を持って動いているようだしね。ただ。君はね。どうも、自分以外の誰かの為になら頑張ることが出来てしまう子みたいだからさ。でも、そうなるって事は。きっと君はさ。どこかしらで限界を感じてしまっているって事でもあるんだと思う。そんな状態で無理してまで。進むのは止めた方がいい。それが君のためになるのだから。だから 君は 君の為だけに生きていく事に専念してもいいと。私は思うんだよね。だってさ 人は誰しも いつか必ず 終わりを迎えるわけだからね。私はそれを良く知っている。だからこそね、そう思えるわけだよ」そう言葉を続けてきたわけなんだ なので そんな事を口にしてきた彼女に向かって 俺は「ああ。君の言っている意味はわかるんだけど。俺は、俺自身が許せない事に関しては妥協することができない性格なのかも知れないんだよな。例えばだけど、俺は今 大切な人のために何か出来る事があるのであれば。そうしたいと願っている。勿論。俺は今 彼女と旅をしているわけなんだが。彼女はね 今現在、とある組織に所属している身でね。で、今は逃亡中という事になっていて。だけども。そんな状況下で 今まさに危機的な状況に陥りかけてしまいそうになっている。そんなところに遭遇してしまってさ。だから そんな状況に陥ってしまっている現状を変えるべく、何か出来ないかと考えての行動でもあったりはしていたのは事実でね。

まあそのおかげもあって。俺は何とか 今この場所に居ることが出来たわけだ。だから 俺は俺の意思を貫くために、もう少しだけ前に進む必要があると考えているわけだ。だからね 君は俺を止めようとしているのかもしれないけれども。その意見は却下させてもらう事にした。ごめんね 君は俺なんかより、もっと遥かに上の実力者でさ。そんな存在に、ここまで言わせてしまったのは情けない話ではあるかもしれないが まあそれでもさ、君は優しい女性なのだという事を理解出来ているつもりではいるから。だからその思いに感謝しつつ行動させて貰うことにしたい。そんな風に思ったりしたのも事実でさ。そんな訳で 引き続きよろしくお願いします。とそんな感じの話を彼女に伝えた俺であったわけだな するとだ。そんな話を聞き入れた彼女は、「そう ならば仕方ないね。だけどね 君はやっぱり。少しばかり優しすぎる嫌いが有るような気がしてならないんだ。君は そんな自分が犠牲になってでも他者を助けたがるタイプなんだって私は判断してしまうんだ。それは 良い意味でも悪い意味でのどちらとも捉えられる部分もあるのは確かで。そんな部分を君は、上手く使いこなせていないんじゃないかって私はそう思えてならないのでね。ならば、君は、どうすれば良いのかと言うと。私と一緒の道を歩くことをお勧めする。その道を進めば いずれ君は成長を果たすことが出来るはずだからね。そんな未来が見えちゃったりするんだ これはあくまでも予言みたいなものなんだけれども どうだろう? 一緒に来てくれるかい?」そんな事を笑顔で言い出したんだ 俺は、彼女の言葉を聞いて その言葉の意味合いを理解しようと試みながら考えてはみるものの どういった理由で、そういった発言に至ったのだろうかと

「それは つまり、俺の事が心配だ。だから守ろうとしてくれた。そう受け取っていいのか?」

「うん!そうだよ!それで合っているから安心してね 私はさ、君が、どんな人生を歩んで行く事になるのか。それについて少し興味があったんだ。でも 君はまだ子供でさ 色々と抱え込んでしまいやすい子なんじゃないかって、そう考えたわけ。だから、私が、君と一緒に行動を共にしていれば 少なくとも君が背負い込もうとしていることに対しての手助けが出来るようになるんじゃないかなと、そう考えている。で、そうする為の準備も既に完了済み。君は私の眷属化を受け入れるかどうか、選択をする事ができる」

そう説明してくるのだが。彼女の発しているオーラ

「君はさ。私と共に過ごすことになるんだけれど。どうかなって、質問をしてみたりしてる。で、どうなんだい?」

「えっ!?あっと。その」俺は、戸惑いつつも

「まあ あれだ。ちょっと待ってくれよ。突然過ぎる質問過ぎて 頭ん中に整理する時間をくれないか?」と言ったわけなんだ。

俺が彼女に質問をした結果として 彼女からの答えとしてはだな 俺の中に眠っていた 女神アイテール様との対話の際に得られた力を譲渡して貰う形での契約を交わして 彼女の眷族となる形の契約が結ばれてしまい それによって俺が得ている恩恵というのは、彼女の魔力を分け与えられることで身体能力の強化が出来た事であり それにより俺自身も魔法を使い放題で扱える

「あぁ~!やっと着いたぁぁ!長かったね!本当に、長すぎだって!もう、疲れ果てた。もう動けないよ」と言い出す始末だった

「はいはい。分かった。わかったよ」と答えながらだ

「まあでもだ。とりあえずは 俺達は目的を果たしました。って、そういう事でいいよな?」と言うとだ

「うーーー!でも 私はね。まだ満足してないのだよ。だから、ほら。私の我ままを聞く気があるのなら。頑張ってくれないとね」と言われてしまっては 俺としても「はいはいわかりましたわかりました」としか言えない状態になってしまったのだ 俺は、仕方なく。この場に留まり続けることに決めたわけだが。流石にこのまま何もしないと言うわけにもいかないとそう思っていた しかし そんなことを考え始めた矢先の事である。なんとなく嫌な気配が俺の周りを覆ってきてしまう それを感じた俺は「おい、アイテールさん。何となく嫌な空気を感じるのは俺だけか?」と言うと。アイテマちゃんが「えぇー!そんなわけ無いじゃん!こんな所に敵がいるなんて有り得ない!絶対に!それに、もし居たんだとしたら 今まで全く反応がなかった方が可笑しいもん」と言われるわけなんだ で、だ アイテールさんの勘は正しかったらしく。何者かによる襲撃を受けた結果。アイテールが負傷してしまったわけだ

「ふぅ。痛いなぁ でもさ、このくらいの怪我。大丈夫! 治るからさ」なんてことを口にしているが 実際にアイテールの負った傷は相当酷いものであり。この程度じゃ済まないぞ。とは思っていても。そんな事は口にしなかったわけだが。それでもアイテールは、この場に留まっているべきではないと この場で戦闘を行うべきでは無

「駄目だな 撤退しよう。これ以上ここに留まっていても。得られる物は殆どないだろうし。無駄に命を落とす必要もないからね。それよりもさ。今はさ 安全な場所まで戻ることが先決なんだよ。でさ 君は、どうするつもりなのかな?」そう言われてしまい 俺としては「お前の意見には従おうと思うから 任せるよ。俺は、そこまで深く考えることは苦手だしな でだ。その移動手段は?」と尋ねると 転移魔法の準備は既に整っているとのことなので その魔法を使用してくれることとなった で、だ。

「な、何なんだ。一体これは!? なんだってんだよ。いきなり現れやがって!」と 声をあげつつ 必死に逃げようとする男。彼はついさっきまで普通に生きていたはずだったのにも関わらず。目の前の景色が変わった直後に。そんな出来事が起こってしまったため。動揺を隠しきれない状態だったのは事実だ。だからこそ。彼の中では混乱が生じるのは当然の話でしかないと言えるのではないだろうか。そして。彼の心の中には

「一体何故?」そんな疑問の言葉だけが、延々に繰り返され続けていたのもまた事実であったわけだ で、そんな事を繰り返していた彼が落ち着きを取り戻し 周囲を見渡してみると そこに存在していた光景は彼にとっては驚きのものだったのは言うまでも無い なぜなら

「なぁ。どうしてなんだ。一体何が起きたんだ?」そんな独り言

「まさか俺以外の誰かが存在するはずがないじゃないか。何なんだ。こいつは?」そんな事を呟くわけで そして、そこでようやく「なんだよ。こいつらは一体何なんだ?」と言うのも当たり前と言えば当たり前の話ではあるのかもしれないな そうやって 暫くの間 呆然としながら立ち尽くし続けていると 不意に声をかけられる「ねえ あんたはさ ここで何してるわけ?まあいいわ そんな事よりもさ ここはどこなのかしら?」と問いかけてきた人物を見て「おぉ お前こそ 何者なんだ?」そんな言葉を思わず投げかけた彼には、その女性の美しさに見惚れてしまっていたと言う理由も多分に含まれていたかもしれない

「何言ってるわけ?そんなのどうでもいいじゃない それより、あたしさ。あんたの連れに追いかけられていたんだけど 助けてくれたりするのよね。それが本当だっていう証拠はあるのかな?」そんな風に言われるわけなので。そんな風な事を言う女性が嘘偽りを述べていない可能性はかなり高いだろうとは思えるわけなのだが。だからと言って簡単に信用出来ると言うわけではないと。そんな考えもあったわけで。そんな訳で「ああ。俺はだ。別に お前を助ける為にわざわざ来たって訳ではないんだけどな。あいつの頼みごとを引き受ける代わりにだ。俺の目的を果たす上で 邪魔になるであろう奴らを片付けて欲しいって。そういう依頼があったから それを引き受けてるだけの事なんだぜ」とかそんなことを口走って

「ふふふっ。面白いわね。そうやって適当な話をするのは 好きかもしれないけど。あまり そう言うのは感心できないわね。でもね 今のあなたの状況だと 確かに 私に協力すると言う選択肢も間違いではないと、そのようにも思うのだけどね。それでも やっぱり私は、あなたのような人に助けを求めるわけが無いのよね ごめんなさいね。迷惑をかけて さてと そろそろいいかげんにしないとね。私の力について理解したのなら。もう逃げ回らないほうが良いのよ 今度という今度は見逃さないからね。覚悟して貰うから 逃げるつもりはないみたいね そう来なくっちゃ面白くないものね 私は、あなたと遊ぶのが好きになれそうだものね。だから 遠慮無く。遊びましょうよ。本気で相手してあげるからさ どうせ死ぬ運命なのに。精一杯足掻いてみたところで、どうなるものでもないのよ。ねぇ!もっと頑張りを見せてくださいね。ふふふ。私は 貴女達二人に興味があってね。特にそこの男 貴方が一番興味深いのよ 貴方の魂からはね。不思議な輝きが溢れ出ていて 見ているだけでワクワクが止まらないのよ ふふふ。だからね。これからの事が楽しくなりそうな気がしてならないのよ。だからね。少しばかり全力を出すことにしたの。後悔しても知らないからね 私は貴方を殺すことにしました。だから。大人しく死んでください。

そう宣言された次の瞬間だった。俺の身体が、何かに包まれるような感覚に陥り意識を失ったまま倒れてしまうのだが。その際に「ねぇ。早く目を覚ましてよ。このままずっと眠っていたら 殺しちゃうかも知れないんだけれど。いいんだね?」と言われたような気がして仕方が無かったわけなんですよ。まあそれでだ。何とか意識を取り戻したわけです。そして 自分の体を確かめるとだ。そこにはもう。俺の姿は無かったわけなんだが 俺は

「俺は死んだのか?」などと口にすると。

彼女は「うん 残念ながら、あなたは完全に消えてしまったわけよ。まあ、あなたみたいな人が死んだくらいじゃ、誰も悲しみはしないとは思うけれど。あなたの存在を知る人がいなくなったことについては、まあ それなりに哀しみを覚えてくれる人も居るんじゃないかしら?」などと、

「そうなるとさ。あなたの存在が無くなったことについては、誰にも認識されないと言う事になりそうだな」と言うのが俺の見解であり そして

「それはどうか分からないわね。あなたが生きているという事実だけは残るかもね。ただね あなたの存在は、完全に消滅してしまった以上。仮にあなたが存在していた証を見つけられたとして、あなた自身があなたを認識することができない状態になってしまったのは事実だと思うのだけれども。まあ それもこれも全ては、あなた次第で変わることでしかないと、それだけの話なんだけれどもね」など

「なるほどな 俺のこれからについては 自分でどうにかするしか方法は無いと言うわけか。」そんな事を口にしながらも

「ただな どうしても一つだけ聞いておきたいことがあってだな。それは なんつーか、まあ、俺のことを本当に消してくれてありがとうございます! と言う感謝の言葉を伝えるべきか悩んでいるわけなんですけど。正直言えばさ。あんたのおかげで 俺の命は救われたわけなわけであって。そしてさ。もしもだよ、俺があの場で死んでいたのならば あんたが気にしている女の子についてもさ 助かったはずだろ つまりだ 間接的にとはいえ。あんたは、俺を救ってくれたんだってことになるわけだし。そのことに関して 礼を伝えた方が良いのかなって そう思ってしまってさ。どうしようもなく 悩んだ末に 伝えておくべきだと考えたんだよ。」

そうしたところ。アイテールは「そうなんだ。私が君を救ったのは偶然の結果に過ぎないんだよ でも、君はそんなことまで考えていたんだ。

ちょっと感動してしまっている自分がいるんだよね でもさ それはあくまで君の話なんだ。あの子はさ。まだ、無事だと信じようよ それに もし、万が一にでも、既にこの世から存在が抹消されていたとしてもさ。

必ず救い出すんだって。約束しておいて 絶対の絶対に忘れない。どんなことがあっても。」なんて言葉を伝えてきてくれたんだ たださ。そうなってくると話し合っていても。平行線のまま。結局結論は出ないままに終わってしまうんだよ

「で、俺はどうすれば良い?」「そうだな 取り敢えずだ。ここから先は、私一人でやらせて貰いたいの。それとさ もう一つ提案させて頂くとしたら。その件についての報酬を支払うからさ。協力してくれないかな?」「ん?その申し出に対して俺は、一体どのように対応すべきなんだ?」「簡単なことだから 協力してくれると嬉しいな そう思っているのは本当のことなの。あなたにも悪い話しでは無かろうと思っているから。あなたにとっても利益のあることだと考えてくれて構わないと思うのよ。」

「俺にとっての良いことなのか。それは、一体どう言った部分にあるんだよ。俺があんたの力になれるような要素があるとは到底考えられはしないんだがな。」「そんなことは無いでしょう 少なくとも あなたにとってはメリットのあるお仕事だと思うの 私の能力を使えばさ。きっと簡単に見つけ出せるだろうから。

だからこそ、あなたが 協力してくれたら、すぐに終わらせることができると。そんなことを考えているから。是非とも、お願いします それに もしも、手伝ってくれるなら それなりのお金を用意するつもりではありますから」との事 そんな事を聞かされてしまい。断れるはずもなかった なので

「わかった。ただし あくまでも、俺はサポートに徹することになるわけだ それでも 本当に大丈夫か?」「もちろんですよ むしろ、そうでなければ困りますから それについては安心してもらって結構 だから、あなたは私の指示通りに動いてもらうだけだと、そのような形に収まると。そういう形になるとは思いますが。宜しいでしょうか?」「分かった。よろしく頼む」そんな会話を繰り広げていた際に 突然声をかけられたので振り返ると 其処には、彼女の姿が見えていて。そして、俺は「久しぶりですね やっと、見つけられたのですよ 本当に心配してましたよ。」と言うわけで。その女性は、俺の知り合いでもあったらしい。「どうも、お久し振りで御座います。

私の名前はリリアと申しまして。貴方と同じ立場の人間となり得るのかもしれませんね。あなたが 彼女を救うのを手伝って欲しいと言うことなのですけれど 本当に可能なことなのでしょうかね。まあ、あなたに任せると言った時点で 不可能だと思っていたことは諦めて下さい。それよりも、あなたの持っている力を存分に発揮して 助けてあげてくださいな。それが私の望みでもありましたのですから。だからさ。お願い致しますよ 私の大事な親友である。ルティアちゃんのために頑張ってあげてくだされば幸いに感じておりますので。そして私はさ。あなたのことを信頼しています。だから、何も言わなくても 私のことを信じて貰えると嬉しく思ったりなんかしておりましたの。なので、改めて あなたのことを信用していますので 何卒。よろしく頼みますね 期待していますので。

だから これから、私に付いてきてもらえないかしら。

詳しい事情は道すがらに話すことにさせてもらいたいと、私としては考えている訳なのだけれどもね どうかしら?」と問われた。それに対して「ああ そのことならば、任せてくれて問題は無いぞ と言うか こちらからも聞きたいことがあるんだけどさ どうしてお前は、俺の名前を知っていたりするんだ?」などと疑問に思っていたことについて尋ねてみると。その返答は、あまりにも衝撃的なものだった そして、その内容について説明

「えへへ 実は 私は あなた達の世界とは別の世界で生きていたのです。そこで、ある人からの依頼を受けていましてね。まあ それを遂行しようと試みているのですが。あなたの名前を知った理由については。私が元々所属していた組織の上層部からの命令を受けていましたから、貴方達の世界へと派遣されてましたから。貴方達で言う。神的な存在が依頼主となる案件を処理するために、貴方が居られる世界に出向いて、貴方と接触して そして、今回の一件において、どのような結末を迎えるのかを見定めてから。また報告を行うと言う、そのような流れになっているのです。まあ 私がここにやって来た理由を簡潔的に述べさせてもらうとすれば。私の組織から、貴方が、異世界からの来訪者である、と言う情報がもたらされて、だから、貴方に会いに来たと言うのが真実だったのですよ。そして、先程の答えになるのだけれど、あなた達とは異なる世界を生きる存在である私達の間には、特別な縁が存在する。これは 神々と呼ばれる存在であっても。覆すことは不可能な事実となっているのです。故にこそ 貴方の名前が知りえたと言う結果に繋がるわけなのよ」などと説明してきたのは、

「なあ 少しばかり確認したいことが存在しているわけだが、質問させてもらいたくはあるんだが、お前は俺のことを知っているみたいだし その上で俺と話をしているつもりだとは思うんだが、ただだ。俺はつい最近まで記憶喪失になっていたんだ。

だけどさ。今 こうしてお前さんと喋らせてもらったおかげで、今までの人生の中での記憶を思い出すことができたわけだ。そしてだ 思い出した過去の出来事の中に ルティアという名前の人物が登場してこなくもないんだよな。だから そいつのことを俺に伝えて貰うと、ありがたかったりしたんだが まあ 流石に無理だよな」

「いいや 別にそんなこと無いのだよ。だってね さっきまでは確かに 私の知らない名前であったかもしれないのだけれどもさ。今では違うんだよ その名前を、彼女はね。私と一緒に暮らしているんだよ。そしてね。今の彼女が存在していることこそが 私があなたを助けようとした最大の要因でもあるのだよ。」そう伝えられて、俺の頭の中では 混乱が起きてしまうのと同時に 納得できてしまった自分が存在していた なぜならば、それは、自分の過去を ほんの僅かな時間でもいい 思い出すことができて、そして理解してしまったのは 間違いなく あいつのおかげであることは疑いようがないからだ そんな事があったせいか。目の前にいる彼女とは仲良くやっていけそうだという予感めい

「まあまあ 取り敢えず、目的地へと向かう途中に色々と語らいながら歩くこととしましょうよ。時間は無限に存在するのだし それにしても あなたは随分とお疲れの様子じゃないですか。だから 休憩を取るべきです そして その際に 私と共に暮らすことになっている少女について詳しく紹介しておくとするわ そして、これから先の行動に関しても話し合いを行っておく必要がありそうな気がしてきたのよね だから しっかりと話せる場所に移動したいと考えている まあ そういうわけなのよ。それでさ、早速 移動することにするから 移動しながら、色々な話を進めていきましょうか 取り敢えずさ。あなたも私と同じようにさ 神様の手伝いをしている身なんだし その辺についても教えてくれるよね?」と 話しかけられたのだが どういった態度を見せればよいものなのか悩んでいると。向こう側から「まあいいわ そのうちに気が付くようになるんだろうからさ じゃあ。出発しましょうか!」と言ってくれたものだから。正直助かったと思ったりしていたわけだ そう言った形での会話をしながら歩き始めた。そんな最中に、こちらから「ちなみになんの話をしていたのだろうか?」「うん それはですね。あの子を助けるために必要な手順のことでしてよ それに、もしも何かが起きたとしても大丈夫なんだよね?」「おいちょっと待ってくれ その話の流れは何だかおかしいように思えてならない まさかだろ? そんな馬鹿なことはありえないだろうよ?」「残念だなぁ これが本当なんですよ。あなたは、この先に待ち受ける事態に備えて、力を付けておかなければ あなた自身も危ない状況に陥ってしまうのですよ そして最悪な場合になってしまう可能性もあり得るのです。」と言われて 俺は 黙ったまま俯くしか出来なくなってしまっていたのは、やはり 彼女が伝えてくれた内容は 本当のことだったのだろうと、認めざるを得なくなってしまったから。

そんな出来事が起きている中。ルティアはといえば、一人、暗い表情をして歩いているので。俺は 心配になって声を掛けることとしました。

「どうしたのかな? 何か嫌な事でも起きちゃったりするのか?」と尋ねると

「え?あ、いえ、そうではないんですが、やっぱり不安はどうしても抱え込んでしまいまして もし本当に上手く行かなかったらどうなるのかなって考えた時にですね なんだが怖くてたまらないって、そんな気持ちになってしまいまして 」なんて言われてしまいましたので どうしたら彼女を元気付けることが出来るのか考えてみることにした その結果として、頭を優しく撫でてあげることに決定

「ふぇっ?なにをされているのでしょうか?」と不思議がるので 俺は

「こうした方が気分が落ち着くだろう?だから、落ち着かないなら続けても良いんだが、続けるのか そうではないか決めてくれ」と告げると、恥ずかしそうにはしながらも 受け入れていただいた。なので俺はしばらくの間。彼女に、

「え?え? こんなの、ダメですって もう。仕方が無いですね 分かりましたから!続けますからね。本当に止めてくださいってば!!」

などと怒られつつも 彼女の頭を何度も丁寧に 優しい手つきで撫でていると。ようやく機嫌も直って来て 最後には、笑顔を浮かべるまでになったのである。そして お互いに手を繋いで、そのまま 家までの道程を辿ることにした。

〜〜〜

(ここから、リリア視点になります)

私は、彼にお願いしてみることにする事に決めた 彼のことを助けたいと願って そして、彼が協力してくれると了承を得た後に、私の方から、その件については、リリアの口から説明するから それまでの間は、あなたが知っている情報を、余す

「どうぞご自由にお使い下さいな あなたの役に立つと良いのですが それではさようなら」「さて、と お話は終わったことだし。まずは ルティアちゃんの所にでも向かいましょっか そうすれば、きっと 全てうまく行くはずなのよ。それに、ルティアちゃんの様子が明らかにおかしいことが、何よりの問題でありましてよ。だからこそ、ルティアちゃんが安心できる居場所を用意してあげたりとかしてあげないとね」

「あたいはね あんたが、これから向かう場所に居る。あの娘のことを助けに行ってくれようとしているんだと分かった瞬間から あんたの味方になることを決意したんだからね。だから、あんたはさ。何も考えずにあたいのことを頼ってきても構わないからね。」と。そんなことを言っていた。なので 早速だけども、僕は この世界に来るまでの間に起きた事を説明してから 僕に協力して欲しい旨を説明することにしたのだった。すると彼女は、こう言って来た。「あんたはね 一つだけ間違えてしまっているんだ。だから、あんたの力になることはできないんだよ。だってさ。あんたはあたい達の世界の住人になるつもりはないのだから。あたい達はね 自分達の世界を守る為に生きている存在なんだから そこだけは忘れてもらっては困る。まあ ただね 助けて欲しいと頼まれた内容自体は悪い物ではなかったから 少しの間だけだけれど 一緒に居る時間を作ってくれるなら協力してあげるよ」

そんな感じで、僕の協力者となり、そして、共に暮らし始めることが決まったのだ。その後から数日経過した頃に。彼女は僕に向けて、こういった内容の話をして来るのだった。「ところでさ ちょっと相談があるんだけれども、良かったら聞いとくれ ちょっと あたいと遊んで欲しいんだけどね どう?楽しいと思わない?だって ほら あたいってさ 暇でしょうがないわけよ。それで あたいはね ずっと、あそこに居て退屈な毎日を送ってきたんだ。それが、この世界で生きていくと決意した時くらいに、大きな変化が訪れるようになってね。それ以来は、あたいも、他の連中も、結構楽しく過ごすことになれたんよね。」などと言い出すのであった。

そんな事を言い出した理由と言うのが「あたいはね あそこで暮らしている間にも、あの娘が寂しい思いをしていないかと気にしている日々を送っている。

そういえば、ルティアはね。

実はね。あたい達が住んでいる場所よりも 更に先の方に存在する世界に存在しているのよね。そんな事を知っていれば もう少し積極的に手助けをしてあげられたりするんじゃないかと考えたんだけど あたい達にできることは限られていて どうにもならなかったのよね」と告げて来られた。

なので僕は 彼女の提案に承諾の意思を伝えることとして、それからしばらくした後の事なのだけども 僕と彼女は一緒に その場所に向かうとしようと思っている。そして今現在。僕がやるべきことを終えた後は、彼女と合流して 目的の場所に向かい始めようと思っていたのですよ。ただ そんな最中に。僕は不意を突かれて

「うわわわ!?なにをするのですか 急に飛びついてきてしまうのは 一体どういう意味があってのことなのかを是非とも聞きたく思うところなんですよ!」

いきなり背後から 勢いよく抱きつかれてしまうという事件が発生してしまった。それもかなり強烈なものであったために。当然の如く バランスを崩してしまい倒れそうになる

「ちょ!ちょっと 危ないじゃないか まったく。少しは自重してくれても罰は当たらないんじゃなかって気がしてきたよ って、え、なにこれ うわあ 体が光に飲まれてってるような、これは、いったい どーゆうこっちゃねん!!!!」

こうして意識を失うことになり 目覚めて見れば 見知らぬ部屋に寝

「ああ、おはよう。気分はどうだね?」と尋ねられたのだが。目の前にいる人物は、なんと言えばいいものか分からず。とにかく、混乱したままだったので 質問を口にすることにします

「あなたは、いったい誰ですか?」するとその女性は、驚いたような顔をした後に「なるほどね。君は、もしかして、自分が何者であるのかを知らないでこの場所に来てしまったのかい?だとするとだね 君は実に運が悪かったようだ まあ とりあえずはさ。自己紹介でもさせてもらうと、私は『アセナ』と呼ばれている。君からは、どんなふうに見えるんだい?一応だが。容姿はそれなりに気を使って変えているつもりなんだけどさ 私の場合はね 自分の理想に近い見た目に変化することができるから まあ問題にはならないんだよ」などと言われてしまった。その言葉を受けて「え?えっとですね。正直な話を言うと、あなたの事は見たことがないのですが、あなたの言っている通り 僕は、貴方の顔に見覚えがありませんでした。

その辺りについての説明を求めようと、あなたに対して口を開きかけると。それを遮るようにして、彼女は、話を進め始めた。「そのことについてだけどね。私の口から説明しても構わんが、その方が面倒くさい話になってしまう可能性があるから、君の方から理解してほしいと願いたいな。私は、そういう訳だ。

よろしく頼むよ。さてと 私の能力について説明するのであれば。私の持っている能力は 相手の心を覗いたりすることが出来るようになるというものだよ。

例えばの話だけれどさ 私が誰かの能力を一時的に使用させてもらっているとしたならば、それは、あくまでも一時的なものでしかないのであってね。そんな風に考えてしまえば、なんとなくは察する事が出来ると思うんだよ まあそんな事もあってね 君はね。おそらくは記憶を失っているのではないかと思われるんだけど。どうかね?」と 言い出されたため、それを聞いた僕は「そう言えば どうして僕は こんな所に連れてこられてるんですか?そもそも僕は何をしようとしていたのでしたっけ?」

思い出そうとしても思い出せないことに、違和感を覚え始めていた

「やはり 君の予想通りに 記憶を失った状態にあるみたいだね ちなみに。何故 ここに来たのか?その理由というのはだね 君のことを、あの子達の遊び相手にさせようと考えているからなんだ そうすることで、もしもの時に助けになればと思っての行動だね それとだね ここで起きた事柄に関しては他言無用でお願いしたいと思っている。」

そういった事情を聞かされた。のだけど、今の僕には 彼女が言うように ここに連れてきた理由について

「何か目的があります。

教えてくださいませんか?あなたは僕に何を求めているのかを知りたい」と告げると 少し悩んだ後に「ふむ 別に教えることは、かまわないが 先に言っておく事がある。

今の君はね ある女の子と仲違いをした状態になっているのさ。そして、その状況のせいで、君は心に深い傷を負ってしまっている。つまりだねこの世界は、君の心の中にあるトラウマによって構築されてしまっていたものなんだ だけど。今は違う。君の中には、別の感情が入り込む余地が存在していて そのお陰で、君の心の中が塗り替えられつつあるんだ。だからこそ。本来の意味での現実を 取り戻しつつあるということでもある とはいえね まだ不完全であることに変わりは無いからこそ。今回の一件で、なんとか出来るのではないだろうかと考えてはいたわけさ」

などと語ってきたのだけども いまいち実感が沸かないため。結局は、曖昧な返事しかできないのだけども それでも。彼女の方から「それで構わないんだよ。

だから。これからは あの娘と会う度にさ。きちんとした形で向き合うことで。お互いに仲良くできるように努力するといいよ。それが一番大事なんだからさ なにしろ あの娘はだ。

自分だけが辛い思いをしていると思い込んでしまっているからさ こうなってしまうともう、なかなか大変だろう。だから 少しでも良い関係になれるようにするべきだと私は思ってるわけさ まあ こんな話をしていても仕方がないんだから。早速だけど行ってみるとするかそれで良いね そしたら あたいの手をしっかりと握っててくれよ。じゃないと、あたいの方が迷って帰れなくなってしまうんだ」そんな事を言われてしまい。言われたとおりにする事に決めて。それからは 彼女の手を握るようにして歩いて行くことにした。「そうだね それで良いよ。

あたいも安心できたしね では行こうではないか。

ルティアの元にさ」との言葉を最後に。目的地へと到着するまでの時間を 会話をしながら進むことになるのだった。(あたいの本名はね 本当はね。アタナシアって言うの。この名前はね。あたいが生まれた時に、神様に付けて頂く名前の一つでもあるの。

「あたいの名前はね。あなたと会えたから あたいとあなたが出逢った奇跡に感謝したいから この名をつけたの。

これからよろしくしてね 大好きだよ あたちの王子様♪ えへへ。」って、ね)と。そんな感じで彼女は楽しそうにしている姿を 眺めていたりしているうちに、あっと言う間に時間は経過していき、とうとう 目的地に到着となったのだった。

(着いちゃたね。

「そうね でも そろそろ時間も迫っていることだし 早く行かなきゃいけないと思うよ。ほら」と。彼女に言われるまま歩き出そうとすると。

そんな僕に向けて、声をかけてくる人物が居ることに気づくことが出来たのであった。そしてそんな人の姿を目にした僕の体は。一瞬のうちに震えだし、冷や汗が流れ始めてしまい 恐怖に怯える僕の体を落ち着けるために 彼女から強く抱きしめられてしまうこととなったのだ そして

「安心しておくれよ あたいが付いている。怖い事なんて何も起きやしないのだから。ほら 前を見てごらんなさい 大丈夫 あそこには誰も居ないよ」と言われたことにより。勇気を振り絞ると 意を

「ねえさん!そこに姉さんがいるんでしょ?お願いがあるの どうか出てきてほしいのよ!」

「やっぱり来てくれたのね。本当にありがとう でも 私の姿を見ないことにして欲しいのよ だってさ 私はさ あなたの知っている姿のままじゃないかもしれないから もし違っていたらさ。きっと嫌われてしまうから 嫌よ」そんなことを言うのは 紛れもなく僕の知る人物であり、大切な人である 僕に優しい微笑みを向けてくれる女性であり。その女性が悲しそうな表情を浮かべながら「お願い 見つめてこなくて良いのよ。

目を逸らしてくれるだけで十分なの」と言ってきているのを耳にしてもなお。彼女は、歩み寄り続ける

「いいわけないでしょう? あたいとあなとは、姉妹なんだからさ 妹を助けようとするのは当然の行いであるって思えてしょうがないことだと思うよ そして。

あたいとあなたが出会ってきた中で 今が一番に、幸せだと思える出来事は。あなたが泣いてくれていることなんだよね あぁそうだよね 泣けるってことが幸せな証拠なんだよ。だからね あなたが笑顔でいられるように努めないとダメだから。

そして あなたの悲しみを全て癒やしてあげることが出来る存在に あたいしかいなくなってしまったんだよ ねえ だから 笑ってよ あなたは、いつも、あたいの側にいてくれる人でいてほしいの だから、あたいだとか、他の人のことを気にかけたりなんかする必要は全くないの。だってね? あなた以外の人に。あたいのことを気にしてくれている人が 今までにいたのならさ その時はその人たちのために。全力で守れるような行動をすればいいだけじゃないかと。あたいは、そう考えて欲しいんだよ」

「あなたらしい考え方をしていると思う だってさ 私の悩み事とかを全部理解したうえで、あなたは、そんな風に考えていられているのがすごいと思う」そんなやり取りの後 彼女達は和解をすることに成功して。二人揃って泣き出すことになったのだったが。しばらくすると「えへ ちょっと待っててね」と言われて一人だけで待つ事になったのだが。少し時間が経過した頃になってからは

「よしっと それじゃあさ あなたにはね ちゃんと、謝る必要があると思ったんだよね え? なぜだか分かるか?ですって?うん!分からない!えっと どうしてなの?」と言われてしまった そこで僕は、「え?え?どういうこと?あなたが どうして僕と仲が悪くなったのかの原因を知っているみたいなのですか?だとすると それはいったい 何が原因ですかね?」という疑問を口にすると

「うーん。そこまでのことは知らないんだけどね あなの友達さん達と揉めてしまった原因は あなは悪くはないんじゃないかとね 思うわけで。あなたにも 責任はあると私は考える訳なんだけど え?なんでそう考えたのかについて?そんなの簡単ですよ。

あなの性格を考えれば そんな事になってしまう原因を 作り出してるのが自分自身にあると。気づけるはずだからなんですよね なので、私は そう思ったのですけど。まあそういう事でしたからね。これから 私はあなともっと話せるようになっていければいいなと思います よろしくお願いしますね あ!ちなみに私はね あなの姉として、恥ずかしくないように頑張るつもりだ。

これからは。一緒に暮らしていくんだから。お互いのことを大切にしていくのも大切だぞ。」と言い出してきたので

「はい!分かりました!ではさっそく! 僕から質問してもよろしいでしょうか?」と僕が発言したところ「別に構わないよ。」との返答が返ってくるのと同時に「あたいもあなから聞き出した話を聞いても良いかな?」と彼女が言ってきて 僕は。それを了承する形となった。「ふむ なるほどな そうやってあたいも。あんたから聞かされるのも面白いもんなんだね。

ところでだ どうして、あの子が怒っていたのかについては、何が原因なのか分かったんだけど。その理由までは分かってなかったからさあんたのおかげで助かったのは事実だけどさ これについては感謝しきれないぐらいだな だけどね あなは、自分の意思であの子と会いに行ってくれると信じてるんだけど。あなの本当の気持ちはどうなってんだろうな?あたいとあの娘と一緒にいて、あたいの事を好きなのか嫌いになってしまったのか?その答えを聞きたかったんだ。あななら分かっていると思うが あんたがもしも。あなのことを、あの娘を本気で愛していたとしても。その感情は。今のあなを作り上げていってしまう。あなにとっては辛い選択となるかもしれないけれど あなにとっての幸福とは何か。あな自身の為になることは何なのか。真剣に見極めて欲しい」

「うん。僕も 姉さんが言いたい事は良くわかっています 僕も彼女への想いを自覚したときに。彼女を手放してしまうことに対する抵抗があったんです。

僕は。彼女と一緒の時間を過ごしてきたことによって、彼女に心惹かれていました しかしです。そんな日々の中で。僕は彼女に対して。特別な愛情を抱いてしまいまして。。僕は彼女に、この世界に残り続けないか?って、問いかけることにしました だけどね、結局のところは 僕は彼女に「君は、元の世界でも幸せになれたんじゃないのかな?」と言う言葉を告げる結果になってしまいました 彼女の返事を聞いたとき。。正直なところね。凄く嬉しかったんだけどさ それでも やっぱり。僕はね。彼女に

「あなたが好きだ」って。伝えることができなかったんだ だから 君にそんな思いをさせるのは間違っているのかもしれないけど こんな風に思ってしまっても。。許されると思ってしまった。

こんな思いを抱かせてくれて ありがとう 大好きだよ 君の事を。ずっと見守っていたいと思うから どうか。この思いを受け容

「おい あーはあっちへ行っていろって 言っただろう。どうしてあたいの邪魔ばかりしようとする」そんな声が聞こえてきたため、そちらの方に意識を向けると。そこには。先程まで僕と話をしてくれていた少女が居て、彼女は怒りの表情を見せながら、もう一人の存在の方に向かって言葉を

「姉さんこそさ。そんな風に強く言わなくたって良いんじゃないかしら?そんな言い方じゃ 私が悪者になるじゃない。それにね あちら側に行くと 面倒なことに巻き込まれる可能性が高いっていうことを、貴方自身も理解しているはずじゃないの?だったらね? わざわざ危険なことに首を出すのは良くないと 私は思っているのよ」と言ったあとに、彼女は。僕に向けて話しかけてくる

「ごめんなさいね あのような姉ですけど 仲良くしてあげてください」との言葉のあとに「それと、これは、貴方のためを想って言うのだけれど。これ以上。私達のことについて首を突っ込まない方が良いのではないかと思っているの。ご迷惑をおかけしたくないとも考えているし。だからさ お兄ちゃん あたくしのことは忘れて もう関わらない方がお互いに傷つくことなくて、幸せになれるんだと思うの」と口にしてくるが。ここで。

このまま引き下がるなんて、あり得ない 彼女から伝えられた。最後の言葉を耳にするまでは。。

だからこそ、僕は「ご迷惑では無いので。心配なさらずに むしろ、あなたに助けて頂いた身でございますので。是非とも何かさせてもらいたいですね」と告げることにしたのだ。

「う~ん 本当にさ、困るんだよね。私の可愛い妹が迷惑をかけてしまったってことでもさ 私は頭を下げるしか無くて。そしてね。あの子のことを考えてあげることこそが大事で。あたくしとあの子の間には溝があってさ それで、あの子を苦しませてしまっているのは、あたいとあの子で、解決しないとダメだと思うんだよ」と彼女は、僕の方を見ては そう語ってくれたわけなのだが。僕としては。そんな言葉では止まらない だって 目の前にいるのは 紛れもなく僕の大切な人でもあるわけなんだから。

「僕も そんな風に考えていたんです。僕はね。あなた達に何ができるか分からないけれども 力になってあげることが出来るのでしたら。

あなた達が悩んでいるのでしたら。少しでも良いので相談して貰えたらとも思っていたりするわけなのですよ」

「え?そ、それじゃあ。お願いしようかな。あたい達もさ。あたい達だけの問題だけであればさ。なんとかしてあげられるかも知れ無いのだし。」なのにも関わらず、彼女からは

「でもさ こればかりは 簡単にどうにか出来るとは思えないよ」と言われるのだが。。「うぅん。確かにそうだね 難しいことなのかも知れないね」とだけ言われてしまい それ以上は教えてもらえず この日の話し合いは終わることとなったのであった。。。。

そして。それからは数日が経過した。今日は この世界に来て、初めて迎えた日曜日であり。休日となった日なので。。僕は、彼女と共に、この世界の街中にある喫茶店へと赴き、そこでの食事を済ませた後は、

「うーん あな あんたには申し訳ないとは思うんだけど あたいがあんたと付き合えるような状態ではないんだよ。今は、そんな気分にもなれなくてな あ、あ、あ、あんたは。あ、あ、あ あたいなんかよりも良い女を見つけられるはずなんだから 無理しない方がいいぞ」と言われてしまうことになった。しかしそこで「はいそうですか と諦めるとは思わないように」「うんうん。それもそうだなぁ」という会話をしたあとで。「あな、これからも私の妹を守ってくださいね 私から言えるのはそれだけなの ご協力有難うね 私からできる範囲でのお礼です」と言われ。。

僕は「え? えぇっと。」と言った反応を見せると「まあ気長にはなってしまいますけどね 私達で何とかする方法を考えましょうか?」という言葉を聞いて 思わず泣いてしまった僕は、その場は一旦退席するしかなかった。その後からだった 彼女と話す機会に恵まれなくなったのは だからといって

「貴方とは関わりを持ちたくも無いのです!」と言われたりはしなかった訳なので。そこまでの不安を抱いている訳ではなかったが 彼女がどうしてそうなってしまったのだろうかと考えていくと。やはり僕との関係が悪化したことが原因で、そうなったのだと思えるために。これからどのようにすればいいのかと悩むことになる とはいえ いつまでもそうしていたとしても。意味はないため。行動に移す必要は出てくる。まずは。

「こんにちは。あなさんと話をしたいと思っているのですが。会わせては貰えないのでしょうか?出来れば。今すぐにでも。彼女と話がしたいと思っています。宜しくお願いします。」との言葉を伝えたところ あっさり許可は下りたので、彼女の下に向かい「あのね。君と話したい事があるんだ。聞いて貰っても良いかい?」と言ってみることにすると「な、何をするつもりなのかは知りませんけど 話だけは聞かせて欲しいと思いますわ。わ、わわわわわわわ わ、わわわわ わわわわわわ わたすは、あんたのこと だだだだだだだだいしゅきよよよよ だいしゅよよよよ 好きすぎてどうしたらいいか分からないからさ、さ、さささ、さい、あんたとあんまり話したくもないよよよ 話せばきっと私は、壊れちゃうからね さあ。話はここまでにして。ととととと、とりあえず帰ろうよ。いやいやいやい、一緒に帰るって、こここ 断っても無駄だからね!ほら 早く行くよ」と早口気味に喋られて。腕を引っ張られ、強引に連れて行かれそうになったので 必死に抵抗しようとしたら「あんた!さっさと来なさいよ。あんたの言う通りさ、私も連れ出してあげるって言ってあげたじゃないの!」と言葉をかけられ 彼女の方は、既に僕のことを受け入れてくれているようで良かった。ただ「ねぇ?私達はさぁ 色々と抱え込んでいて大変な状況になっているんだしさ。そんなときに二人で居るなんて危ないんじゃないの?もしもの事があれば。どうなるのかもわからないんだし」

「あら。そんな事を心配しなくても。あなたとなら あのような事は起こらないでしょうし それに もし何か起こったとしてね それは仕方がないとしか言えないのだから。あ、あ あたくしのことは気にせずに、あなたのお好きなようにするが良いかと」との事だ

「ううーん。。まぁ良いか。。私から言うことは一つだけ 私の妹に手を出したからには 覚悟してもらうよ どんな結果になったって。責任は取らせてもらうつもりだから」とのこと こうして僕達は。二人っきりになることができたのだった

「えっと。その前にさ ちょっとだけ時間をちょうだい」と彼女から言われたのもあり 僕は彼女の言葉に従って 時間を与えることにしたので 彼女はその間に、自分の姉に「あなたから聞いたけどさ。あの子は、私の事が大好きだって言ったのよね」と話しかける 彼女は「うーん。あの子も。あちらの世界に行っているのよ。だから あなの事を嫌っていたりするような態度を取るのは 少しばかり変な話だと思っているの。でもね 今の現状は それが理由だから。

ごめんね。。でも あたいのことを好きだなんて とても嬉しかったのも事実よ」

「ありがとうね」と言いつつ頭を撫でてくる彼女に、彼女は、「お姉ちゃんにこうされるのは、悪くないかも。ずっと続けば嬉しいのにな。。」と思ったりするのだけど。

それはあくまでも。ほんの数秒だけのことであった。そして彼女は、「ふぅ、、」と溜め息をつき、そして 改めて。姉である自分に対して、こんな感じに接してくる存在が珍しいのもあって、どうしても構いたくなるのだけれども。

だからこそ もっと、妹に近づきたいと考えての行動に打って出ることにして、「あたくしからも質問させていただきましょうか。。貴女は、本当に妹のことが嫌いになってしまったのですか?それとも。。。本当に大切だと思いながらも、それでも。妹との接し方に悩みを抱えていて。その結果、そのような対応をしているだけではないと言うのですか?」と語りかけた後に「私はね。あなた達が幸せになれる道が残されていさえいれば。その方法を探し出すために。。あらゆる可能性を模索するつもりではいるのよ」と告げる それに対して。。。

「私はさ 本当は あなたと仲良くなって、幸せになりたかっただけなのよ。でも もう、駄目かもしれないの」とだけ言う しかしそんな言葉を告げた後の、姉の表情は曇っていたため それについて問いかけたところ

「あな。。」と呼ばれる声に反応してみると

「実はさ。あの子のことを幸せにする方法があるかどうか、まだ、分からないのよ」と言われるが それでは何故あんな風に振る

「あなたもね 分かっていると思うけれど あの子と私が仲直りするには、あなの助けが必要なのよ だってあなは、あたいにとっては、大切な友達で。そしてあたいにとって大事な妹を助けてくれるのがあなたなんだから だからこそね そんな優しいあなたが傷付くようなことをして欲しくはないんだ あたいのせいで あなまで不幸になってほしくないから」という言葉を聞いたあとで

「大丈夫だよ。絶対に僕が君の力になってみせる 僕を頼って欲しいんだよ そして僕も あなた達を助けることが出来たなら その時は、僕達の事を大事にしてあげてくださいお願いです 」と伝えたところで ようやく笑顔を見せてくれた そんな彼女に対し、、 僕は

「僕さ。。僕、、さ。僕が、、君の為に、何ができるのかは、正直、あまり良くは分かっていないんだよ 僕には、君を救うことができる力が眠っているらしい。でも。。だからといって 具体的に何をしたらいいのかまでは、全然、理解できていない」

「そういえば あっちの方でそんなことを教えてもらったことがあるのよね。。でも あの娘はあなと、どういう風な付き合い方をしたいとかは考えているのかな。。って。。。」と口にした後で、急に押し黙る しかしそこで、彼女は、突然立ち上がり 僕の方を見てから

「じゃあさ。。あな あなと付き合うのは無しの方向でいこうよ やっぱりそれは無理があるもん」と言われてしまったので。。そこで僕も立ち上がる それから「うん。じゃあその辺りはまた明日決めればいいんじゃないかな。今日は、とりあえず解散で。」と言い切り。そこで別れた後。

それから数日が経過した。その間は

「なあなあ あんたはさ 一体、どうやって、その力であそこまで強くなったの?」「教えてー」「あたしもー」「おしえてー」などと言ってくる子供達がいたのだが、その相手だけはしてあげることにした。。ただし「うーん 僕は君達にはまだ早いと思っているからね その辺は勘弁して欲しい」「ぶー いじわるー」「ずるっこはダメなの」などと言っていたが。

ただでさえ強いというだけで人気がすごいことになる上に、見た目は子供そのものなのに 実は大人の体であり、更に言えば人とは違う存在である、といったところだ。これは。下手な真似をする奴が現れないとは言い切れない そういった連中が居た場合。そいつは消されてしまう恐れもある訳だ まあ。そもそもとして。僕のこの世界での存在自体 ある意味、危険視されているだろうと思われるだけに。

まあでも「なるほど。確かにあたいもさ そういう考えを持っている人達も居るとは思ってたんだよね。でも それがあんたが気にすることかといえばそうでもないじゃん?あんたは、今のままでも良いと思っているんだろうしさ。それにしても。そっか。それであの時も戦えた訳ね」と言ってきたが。彼女としては、特に問題が無いようだ

「まあでも あいつら、あたい達をいじめるのよ」

などと文句を言い始めた彼女に対して「あはは そりゃあね 仕方ないじゃないかな でも。。僕は、君が虐められていたとしても助けられるよ。君の力にだってなれたりすると思うんだ だからさ」と言ってみると「あんたって本当変わってるよね?なんなの?馬鹿なの?でもね ありがとう。それだけは素直に感謝しておく」と返事してくれたところで彼女と会話を終えることになった訳だが その後、彼女は何処かに行ってしまい。結局一人取り残され

「ふう。」と大きなため息をつく そして「さあてと、そろそろ、、そろそろ。あそこに行かないとね。ああ。。面倒臭いんだけど 行きたくないんだけどさ」と思い 仕方なく向かうことにしよう。ただ ここで一つ 問題があるのだ あそこに行くには 一人では到底不可能に近い。かといって 他の人を連れて行くわけにもいかないのだ という事で どうにかしないといけなくなってきたので。。誰かに助けを求めるとしようかと考えていた時に、ふと思い出したのは姉のことだった

「姉さんの魔法を使えば行けるんじゃないだろうか?」という考えに至った僕は早速実行に移し、そして姉さんを呼び寄せることになった

「あら あなからの呼び出しだなんて久々な気もするけど どうしたのよ?」と言われたのを受けて、「ねえ あのさ。これから二人で会いに行きたいんだけど。一緒に来てくれませんかね?」と告げることにした。。姉からは了承を貰えると思っていたのだが どうやら違ったようで いきなり怒り始めるという事態になってしまい しかも。その理由に関しては全く分からないものなのだが「あのねぇー 私は貴方の母親代わりみたいな立場にいるのよ!それをわかっているの!? そんな人が付いて行ったりしてみなさいな。色々と勘違いされるでしょう!」「だから嫌だったんですよねー」と思いながら返答した直後に姉から 頭を強く叩かれたりしたのであった そんなことがあった次の日 朝早くから起こされてしまい、その犯人である彼女に話しかけられてみた すると。彼女は、「あな。おはよう。あたいと一緒にデートしよ」と誘ってきたため

「あはは そうだね でも。。君は良いけどさ 一応ね あたいは仕事があるんだよ」と答えた後に、、 彼女に「じゃあ、あたいと一緒の仕事をするっていうのはどうかな?その方がお互いの為になるとは思うし。。あなだって そう思わないかい?あたいはさ あんたが困るような事はしないと約束するから」と説得されてしまったために断るのもあれだと思い「分かったよ じゃあその話を受けることにするから。ちょっと待っててくださいね。準備するから」と言い残してから一旦その場から離れる事にした そして自室に戻ってから。身だしなみを整える為に 鏡を眺めつつ 自分の顔を確認しつつ 髪の毛をセットする作業を開始したりなどしている間に。時間が流れていき やがて彼女が部屋に入ってきた頃には既に完了していた状態になっており。彼女の手を取って外に出ようとした瞬間に。

ふと、とあることを考えて「姉さん 姉さん。もし 姉さんの力を借りて どこかに向かうとしたなら どのぐらいかかるのかな?」「ふふっ。それを聞くということは。。あなた。何か企んでいるわね?それについては別に構いませんけれど。。さて、どれ位時間が掛かると思いますか?あなたの予想では??」「1年とか?」と聞き返したところで、またも殴られてしまった。。何故だろうか? そして彼女は、「あはは あたいはさ これでも結構早く移動できるんだから もっと長くて一か月半くらいじゃない?」と言われてしまったが その程度の時間で済んでくれるのなら それは嬉しいことでもある。

しかし「そうなんですか あはは じゃあ僕も急いで向かいますから」と口にすると

「あ、じゃあさ。あたいと競争しない?どっちが先に着くかで勝負しましょうよ」と言われてしまうのだが。。

流石にそれだと負けるのは明白だと思い 断りたい気持ちになる なので「あのですね いくら何でも、僕はあなたみたいには出来ないと思うので」と答えてみると 今度は抱き着かれてしまって。それから「大丈夫だって あたいとあなが手を組べば 絶対に勝つことができるよ。だからあたいに任せときな」と言われると同時に 唇を奪われていた そんなこんながありつつも。何とか、無事に目的地へと辿り着くことが出来たが、そこは何もない場所のように見えるので やはりここは異世界なんだなと思ったものの。とりあえず、この場所に来ることは成功した。後は姉との再会ができれば、、と思って歩き出す。

「姉さん 僕ですよー 迎えに来てくれたんですよね??」「えへへ ごめんね 少しばかり遅れてしまっちゃったんだけどね でもでも。。頑張って来たから許してね」などと笑い声を上げながら現れた姉の手に引かれる形で移動することになった僕達だった 僕は、魔法を発動させるべく、魔道書を起動させ、ページを開いた直後だったのだが。そんな時に「なあなあ あんたらさ もしかしなくても あそこで働いている職員の人で間違いないよな」という声をかけられてしまった そんな彼を見た瞬間。彼はこう言って来た

「おっ!あんちゃんもここにいるってわけだな。よろしくな あ。それともお姉さんって呼んだ方がいいのか?」等と言ってくる彼のことを見つめてから「うむ その質問の意味はわからないが。まずお前の名前を教えて欲しい」と尋ね返していた。その言葉を受けた彼が名乗ってくれたところで

「ほう。君の名前はラノベと言うのか。覚えておくとしよう。」そう答えた直後に。僕はある事に気付き。そして口に出したのだ。その途端

「ちょっ。。あんた何者だ!!その。俺の正体を見抜く力があるとか言うのは 冗談だよな。おい 俺は普通の人間だからな。信じてもいいんだぞ」と言い出してきて。それから「あ。ちなみにだな。俺はこの世界で生まれ育ったわけだから、嘘はついていないからな。信じるかどうかはあんた次第だがな。」などと言 ってきていたのであるが、、正直なところを言うならば この人は信用に値するような気がしたのだ。なので僕は「そうか。では、君の事を信頼しようではないか」と言い放つと共に。僕の傍で寝そべる姉さんの頭を軽く叩き 意識を取り戻したことを確認した後で この人と話をすることに。そうして 話を続けて行く中で 姉とラノベス君とは知り合いであり

「いやぁ。実はな。前にあんたの姉貴に会っていてさ。そん時は。あんたが居なかったもんで どうしたらいいもんだかわかんなくてさ」という話を聞かされることになったのであった

「あ。でもあんたが居るんであれば。俺の役目ってもう終わりなのか?あ そういや、まだ名前を聞いちゃいなかったけども」

と聞いてきた彼に、姉の方が自己紹介をし始めたのである

「初めましてね。私、あんたのお姉さんのユグドラです」と笑顔で挨拶をしている彼女を見ながら「あはは。まさかとは思ったけど。あんたって女だったんだ。まあ。そういえば男みたいな口調だよなって感じはしたんだがな。でも なんでわざわざ男のふりなんか」と言いかけて、口を塞がれてしまう場面があった そして しばらく口を動かしていたが 最終的には大人しくなっていたが どうなったのかは不明である。ただ「あはは やっぱり。男にしか見えなかったのね。それにしても、よくわかったよね?私が女の子であること」

などと問い掛けているのを見ていて なんとなく微笑ましく思えるのは、きっと 姉弟でやり取りしているのを見ているせいなのかもしれない。そして、そんな姉の言葉を受け止めた後に「んー?そりゃあまあな だってさっき言ったろ 俺の能力の一つはあんたのことを見分けることができる能力なんだよ。そんなわけで、俺の目には誤魔化すことはできねえんだな」と言ってきていたが。姉は「ふふふ そうかそうか。私の事を選んでくれてありがとうな」などと言っているので、僕は、その様子を見ながらも 会話に加わることに「ふふ でも、姉さんも あまり人前で能力を使用しないようにしてくれよ。変に誤解されても仕方がないからな」というと「まあ それもそうだな」なんて返事をしてもらえたので安心出来た。そして僕は、「まあでもさ。そんなことよりもさ。僕は二人にどうしても会いたいと思っていたんだ。だからこそ、姉さんには来て欲しかったんだよ」と伝えたわけで。

「ふふっ。そう言ってくるのなら。喜んでいくしかないだろうな。あたいだってさ。この子に会いたかったしな」と姉の方から言い出してきたのである そんな姉の姿を確認した後に、ふと、目の前の少年のことを確認すると

「なぁなぁ そういや、さ。あんたの名前を聞いても良いか? それと、あっちにいるお嬢様方はどうした?あの人たちと待ち合わせをしてたんじゃないの?」と言い出したため。その通りであることを告げたところで「ふーん。そうなるとさ あの二人のところに向わない方が良いかもしれねぇな。今の状態であの二人が一緒に行動すれば どうなるかわかったもんではないからよ。あの娘達は俺達の味方になってくれるってことになれば、、」と言い始めたあたりで言葉を止め 僕が視線を向けるなり「悪いが。今はまだあんまり言わせてくれそうにはないわな。。」と言い放ってきたのであったのだが。

しかし、ここで僕はある疑問を抱き始めてしまっていた そもそも、今の僕と彼女との間には、かなりの差があるはずなのに それを全く見抜いていないってことに疑問を覚えたからである。そこで 彼女に「その辺の事情を聞きたいのですが」と言ったが「あ そうだよな。でも それはあたいから説明できないんだ。でも そんな顔をするんじゃないよ 今は我慢してほしい あたいの口から言えることは一つだけだからさ。いずれ、時が来るまで、その時は教えてあげるよ でも、それだっていつかは分からないからね。そんな顔されたら、不安にもなるってもんだよね だってさ。もしものことがあったとしてもさ。あんたは一人でも生きていく術を身に付けないといけなくなるからさ。あ でもさ あんただって、、あ あたいの旦那だって 同じ様なことは考えているからこそ。あたいだって そんな気持ちになったからこそ。そんな気持ちになっているんだからさ」などと。姉さんは、何かを伝えようとしていたようだけれど それでも

「僕は僕が何をすべきかを考えよう」なんて思っていた。

すると彼女が「うん。その調子で頼むよ」とだけ伝えてくれたのであった。それから「ところで、だ。これから向かう先は、この子の所だったんだな。じゃあさ 早速向かっていこうぜ」なんて言われてしまい。僕たちは

「ふぅ ようやく、目的地についた訳だけど。ここのどこに向かえば良いのかしら?」と口にしながら周囲を確認し始めて そんな中で彼女は僕に問いかけてきていたのだ「うーんとさ。多分さ あいつはこっちの方向で遊んでいると思うんだよな。で、あたいの勘は結構当たるって評判なんだけどな どうだろうかね? ま 行ってみないことには、何も始まらない訳だし 取り敢えず 行ってみるしか無いんだろうさ」などと、自信満々に言って来た姉に対して、、思わず

「う、うむ。確かに、その方向に向けて歩けば 問題は無いかもだな それで行こうか。僕達の目的は、彼女の保護することと。そして、この施設を抜け出すことだからな そこさえ達成出来れば、後は 姉さんに任せることにするからな。よろしくお願いします」

と僕が伝えると

「ああ任せとけ なんていったてあたいがついてるからさ」と言われてしまった それから僕と姉の二人で会話をしながら歩くことになったが、姉が言うには「おい。あそこに見える建物に向かって歩いていけば、間違いなく辿り着けるからな。あとはあたいの案内通りに動いて欲しいんだよ。いいかい 頼んだよ。絶対に あんたの大事な家族を助けてあげなきゃ駄目だからね。じゃあね」と言い放った直後である 姉さんは、いきなり姿を消していってしまい

「おいおいおい。。ちょっと待ってくれ」という言葉

「うおおぉ。これは一体何が起きてると言うのか」

そう言葉を漏らしながらも周囲をキョロつきまくっていたが 特にこれといって何も無いまま、時間だけが過ぎ去っていったために 結局諦める事にしたのだ。

「くそぉ。このまま歩き続けていても仕方が無いし 一旦休憩するか?」と独り言のように呟いている最中に「えっとね 君の名前は?」と言う 声を聞いたことで我に戻り その女性の姿を視界に収めたところで、「あれ。君は確かさっき ラノベスと呼ばれていた娘じゃないか」と言う

「えへ。気づいてくれるかなぁ~って期待していたんだよ。あはは そ、そんな事よりさ 君のお姉ちゃんのユグドラがね 何処かに消えちゃったんだよ。だから、探してはいるけど見つからないんだよね。どうしよう。あ。ごめんね」と言ってくる彼女を眺めてから

「なるほどなぁ。姉さんが消えたってことは、姉さんの力の片鱗に触れている可能性は高いってことだからな。それに もしさっきの言葉の通りだとするならば。ここはやはり、、」と呟きながら 姉から貰った情報を元に考えて

「そうか、この場所は姉さんの居場所なんだから。姉さんの力の影響でこんな場所があるということだよな」と言葉を吐いた後で、「ま、そういうわけで 姉さんの力を追えなくなったら、僕は手掛かりを失ってしまうことになるというわけだが」と思いながらも。とりあえずはこの子を落ち着かせようと 必死になり始めていたのであった。

「ところで お前さんの名前を聞いてもいいか? 俺の事は気にしないでくれ 姉さんから色々と聞かされているんだよ」

「あ。私はね リセリスだよ 君は誰なの? どうしてユグドラのことを知ってるの? あ!それよりも ユグドラがどこに行っちゃったか知らないの!?あっちで待っているはずなんだけど」と質問をぶつけられた そんな彼女を見つめた後で

「なぁ 俺に名前を聞いておいてさ 自分も名前を名乗るべきじゃないの?って思うんだけど 君は一体誰なんだい?あ、そう言えば、姉が居なくなってしまったとか言っているが、、、 どういう意味だ?まあ取り敢えずさ。俺の名は、太郎 山田太郎って言う名前だ まあ宜しく頼むな 」などと言葉を伝えることにした

「うん 分かったよ!でも その前にさ なんで あなたには 私が見えるの?おかしいじゃん!」と突然大声で怒鳴られながら指を指してくる彼女の様子を確認してから 少し考えた末に「まあなんでって言われると。。うーん。よくわからんけど なんか 君とは、仲良くなれそうな気がしたんだよ。君の声は綺麗だからね だから ついつい話し込んでしまったというわけ」と

「ちょ ななにを口走ってるんですか!!この人!!」みたいな反応をされる始末である。それから彼女はしばらく悩んだ素振りを見せてきた後にだだを捏ねる子供のように頬を膨らせてきてだ。

「ねぇ!それよりさ!本当に!あの子を探す方法を知らないの!私の大切な友達を返してよ!ばーか!!!もうっ!馬鹿っ!この人はバカですよ!この人のせいだもん!責任取れぇーっ!ってことですの!分かる?」と言われてしまったものの「まあまあ そこまでにしてくれやしねぇか こいつはお前の姉のことを大事に思っている奴なんだしよ。それなのに こいつは何もしてねえってのに、そんなことを言ってくるのはどうかと思うんだわ。しかもよ お前は この世界の事を何にも分かって無いみてぇなもんじゃあねか」などと言葉を掛けてみると

「な なに言ってんのさ。私が間違ってるってこと言いたいわげですか!?だいじなことなのにさ。この人に怒られる理由なんてあるわけないし」なんて反論されてしまったため 仕方なく「あーあ はいはい分かりました。すいません、俺が悪いんでした。まあ謝れっていうならいくらでも頭を下げますから、機嫌直してくださいな」と言った途端のことである 僕の頭を両手で抑え込んできたのであった「あ。あんたさ ふざけてんの? 人が大人しい態度取っていれば、好き放題やりやがってさ こ、殺すからな 覚悟しろよ。殺しちゃいますから」などと。物騒な発言を連発してくれていたために 流石に慌てふためかざるを得なかった。だから慌てて彼女の拘束から逃れることが出来たと思ったが その直後のことであった 彼女は突如として姿を消させてしまう その瞬間に彼女はこう言ってくれたんだ「ふんっ これで、おあいこですの。ざまあみろ。あんたは今度会ったら ただでは置かないんだからねっ!!!あほめっ!」と そして彼女は僕から離れていき姿を消した しかし

「あ あぶなかったな」などと口にし なんとか逃げ切ることに成功した僕は一安心しながらその場に倒れ込んだ。そんな時である 僕は不意を突かれてしまい背後を取られた挙げ句 羽交い締めされ「さあ、一緒に来て貰おうかしら」などと耳元で言われてしまっていたのだが その声が姉さんのものだったため

「あ。もしかして姉さんなのだろうか」なんて思ってみた。すると姉は「あははは。残念でしたが 違います。そんなことも分からないなんて、、でも そうですね。貴女が求めているのは、、、そう。ユグドラなんですよ。でも大丈夫です。ユグドラはすぐに戻ってくるのですから。今は私がユグドラなのですけども」と伝えてくれたことから察知できたことがあったから。それはだな 彼女が偽者であることを示していたのだ なので それを告げてみたところ「そうですの ばれてしまったら仕方ないですね」などと口にしている 姉の姿を目にすることになったから。そして「姉さんの姿を模して何を企んでいるんだ」と問いかけると

「いえ 別に何もしていないのに なぜ 私がここに来たと思っているのかしら」などと言ってきたから。さらに問い詰めてみることにする。そうしたら「うーん。どうしたものかね」と言い放ち始めてくる姉を睨みつけるようにして見つめつつ「おい、、いい加減にしてくれないかね。僕達はこれから、、」「貴方達の行く手を阻むものなのですよ」と言い放ってきた姉の姿を視界に入れた際にだ。その正体に気づいた なぜなら、、姉さんの姿が変貌し始めたからである。そうなのだ。その人物は、この施設の支配者。この世界を作ったと言われている女神だと名乗ったからだ。だから姉が「ま まさか。この子が、あの女神だと、いうのか。しかし。姉さんと同じような容姿を持っているということは、同一人物だと思われるわけだから。つまりは、、この施設を管理しているという女神なのであろうな。で。僕達に何を求めているわけ?」と問う それに対して、、姉さんは

「えっとね まあそう言うことで、理解出来たらで良いんだけどさあ。ユグドラを連れて帰ってくれると、とても嬉しいんだよね でも、貴方には無理よね どうせね だって 貴方にはね 帰る方法が分からないもの。違う?」と まるでこちらの考えを全て読んでいるかのような言動を仕掛けてきたのだ だからこそ、、 僕は「確かに、その通りではあるが。。でも。ユグドラを連れ帰りたい理由は、君にあるのではないのか?」などと聞き返すと、、。

「まあ 連れ帰りたいという気持ちはあるんだけどね。。実はね ちょっとした理由で、どうしても、ユグドちゃんの力が必要になってきちゃったのよね。ま、まあ 簡単に言えばね。力を貸して欲しいの」と言ってくるのである で。そこで姉は「ちょっと待って」とか言い出して、、、なんでここに来る必要があったんだろう?って疑問を抱き始めることになるんだが。。そもそもだ。どうして僕をこんな世界に召喚させた? いやまあね それは あっちの世界で生きて行くのは厳しいって話だったから。そういうのもあって こっちに連れてきてもらって、生活をする羽目になっているのだからな。だから

「なあ 教えてほしいことがある」って姉に対して言葉を吐くことにしたわけで、それで 質問してみることにしてみると、、。

「はい なに? 何でも答えてあげるわよ?」と。姉さんに似た人物からの返事があった。だから「ああ お前の目的は一体なんだ?」と聞いてみると、、、、 姉さんと似た姿を持った何者かは

「ふぅ~ん。そういう感じで答えるってことは。。まだ分かっていないのね。自分の置かれている状況を。。」と言うと 僕の体を抱きしめ始めて、、

「ええ 分かっているわよ。貴方に真実を語っても良いけれど、それを知る勇気ってある?知りたかったから、わざわざここまで来てもらったんだけど。もし嫌だと言うのであれば、私にも考えがあるわけだし。さっきから気づいているでしょ?この施設の様子が普通じゃあないこと」なんて事を問いかけられてしまったから 僕は

「うーん そうだね。なんか変だよな」と返答しておくことにしよう。すると「でしょ。この建物の構造自体をいじれるようになっているみたいでね。だから、、私にとっては、どうでもいいわけ。ただ、ユグドラと会えたことが、唯一の収穫でしかないからね。それにしてもだ。本当に可愛いユグドラゴンが居てくれるのならば もっと早く会いに来てくれれば良かったんだけどね。うーん。この世界は私が作った世界。。貴方達には、本当の事を教えてあげた方が良いかな。ま、まあ、信じてもらえるかどうかの問題でいえば。きっと、信じることはできないようなことばかりになるけどね。まずは 貴方はね。異世界転移をした人間。これは本当だから」と。そして 姉は「さあ 貴方達が召喚されてきた理由について、話してあげましょう」とか言ってきてだ。その話を聞かせてもらいたいと願うことにした。そうすれば何かが分かるかもしれないという淡い期待感を持ってしまったせいでもあるのだけど

「私は 貴方のいた世界を覗かせて貰ったのよ。でもね、あそこには勇者と呼ばれる人達が存在したはずなのよねー」なんて言葉から始まった説明は あまりにも荒

「ふぅー。やっぱり あの場所にいるようではダメって判断した方が良さそうかも」などと独りごちる彼女を見ながら俺は思ったのである。「いやー ほんとう 俺としたことがなー あんな場所を選んでしまって申し訳ない限りだぜ。なんつってもさ あの場所はだな あいつが作り上げたダンジョンの一つってのを知らずに、攻略したせいもあるんだがよ。あの場に存在する奴らをどうにかしないといけなかったし。あの時はさ、かなりヤバかったなぁって思うのよ」などと呟いてくる彼を見て 俺の方も、似たような状況下に置かれているだけに共感してしまう。しかもだな 俺の場合は 目の前にいる彼と一緒の状況とは少し違うの

「まあな。。だがな その点については俺も同じ様なものだったりもしているから お前のことに関しては 俺の口から言えることはないのかもしれねえが。ただ 一つだけ言わせて貰えるのならば お前よりも先に 俺はダンジョンの攻略をしていたりするんだよな。だから、、俺が助けてやるから。心配すんじゃねえよ」などと伝えることにする。まあそんなわけで。俺は このダンジョンについての説明を聞いていくことになったわけなのよ。そしたら彼は「そうだな お前も頑張っていたみてぇだからな。でもよ 俺の方が凄いと思うからな」なんて言葉を返して貰えてホッとした俺なのよ。ただ

「なあ ここは どこだと思う? 俺はさ 分からなくなってきたぜ。今までのダンジョンは大体が把握できたが、この場所は未知数過ぎやしないか?」なんて聞かれたりもしたが

「まあ そうなるのだろうが。。しかしな それでも進むしか無いんだぞ。ここで立ち止まっていたとしても。何の変化も無いだろうしさ。まあ とりあえず進んで行けば、何とかなるだろうから。頑張れとしか言い様がないんだよな」と言ってやると 納得してくれたようで、また歩き出したのだがな。そんな最中に、彼の方から「ところで、なあ 今更ながらに聞くがよ。なんで、お前のステータスが上がっていないんだ?この前の階層まで進めば 上がると思ったんだがな」なんて事を言われたが「そうは言われてもさ ただ単に、この前の戦いが終わればしなくなっただけのような気がするが」などという他無かったんだ。で そのまま歩いている内に、この階層の構造を把握し始めた俺であったが。この階はとにかく複雑な造りをしている。そのためだな。何度も道を見失いそうになる。そんな状態になりながらも歩いていたが やはりというかなんと言うか 魔物に遭遇してしまう。

「よし 今度は俺が相手をしてやんから 任せたぜ」などと口に出していたのだが。この階に入ってからというものの 俺もレベル上げを行うべきだと考えたから 戦うのは

「お、おう。分かった」などと口にしてから 武器を構えたんだ。すると「俺に任せてくれれば、倒せる相手だとは思うぜ。だから お前も攻撃に加わってくれよな」などと彼が伝えて来たため。一緒になって攻撃を仕掛けることにしたんだ。それからすぐに戦闘が始まる。そんな時にだな なんと驚くことに、、。この魔物のレベルが高いことが判明した

「なあ もしかしてだな。この階に出現する魔獣はだな。俺らが今戦っている奴より弱いってことになるのか? それとも、強い個体が存在しているとかそういう意味なのか?」などと言ってくるもんで。つい、笑い声をあげてしまいながら「そんなことを言ってる場合じゃあないはずだろ」と突っ込みを入れつつも、剣を振るう。それからも順調に敵を倒し続けていった結果。いつの間にか、30体近くの魔獣を倒すことに成功した俺達は 先へと進もうと歩みを進め

「ここってさ。本当に迷宮みたいになっているな。俺達の住んでいる世界の迷宮とそっくりだったりとかしねぇかな」

と口に出す彼に同調する形で「似ている可能性は無くは無いが。それよりも、今は、出口を探すことを考えて動いた方がいいんじゃないか?」と返す。そうしたら「そうだな 俺もそう考えていたところだ。まずはこの辺りの探索を終わらせる必要がある。その後で、他の道を探せばいいだけのことだ」などと話をしながら歩くこと暫く経った後に。

ついに出くわしてしまったのだ!!!俺達に恐怖を植え付けた悪魔的な存在に、だ。それはそうと。彼の名前を言うのが遅れてしまっていた。まあそれはいい。いずれにしろだ 俺の名前は 田中龍二(りゅうじ)って名前なんだが

「ああ こいつは強そうだな」と漏らしつつ 腰に差した長めの刀を抜き放つことにしたんだ。まあな。正直なところを言ってしまうとだ。俺はこの化け物と対峙した際には逃げるつもりだったんだがな。「おいおい、逃げられると思ってるのか?冗談じゃないだぜ?」なんて言葉を吐き出してきたわけだから、、こうなったら やって見なきゃわからないからな 俺の勘では、、勝てるって思えないが、、ただな。今の自分で出来る限りのことをしなければと思いなおして「ああ 俺は大丈夫だ」と口に出し。戦いを始めたんだ。もちろんの話なのだが。結果は敗北。それもだ 俺の命が尽き果てたわけなんだよ

「はははっ どうした 俺に殺される覚悟でも出来たって言うのか?」と言い放ってくる存在に対して 何もできないまま殺されてしまってだな。結局、、どうなるってこともなく死んでしまったって話さ それでだな 死んだ俺を誰かが見つけて蘇生をしてくれて なんとか生き返りはしたものの 意識を覚醒させ

「なあに?まだ生きてたんですかぁ。貴方は、私達が作り出した世界に、相応しくないと判明したから 貴方は処分させていただきますね」との声を聞き その直後に 俺の世界から追い出されることになってしまうんだが。その瞬間だ。目の前に居た女に抱き寄せられるようにしながら「私の事を思い出してくれたんだね」と

「さあ、これからは幸せになって下さいね 貴方が願えばなんでも叶いますから」なんて言葉を貰う。そして

「うーん。ユグドラちゃんって 可愛いですわ」なんて言う姉に「うーん ユグドラさんには申し訳ないのですが 貴方は要らないんですよね」という言葉と共に 俺の世界から弾き出される。そして目を覚ましたときに居たのは さっきのダンジョンとは違うダンジョンの中であった。ただ違うダンジョンとはいえども 同じような作りの場所であることに変わりはない

「あーあ 本当に運が悪い子だよな こんな場所に来なければ良かったのになー 残念なことに、、俺はな。あの世界を管理する者ってのが気に入らないからな ぶっ潰すつもりなんだが。。協力してくれるか?」などと問いを投げかけられ

「当然ですよ!私が貴方を絶対に守りますから 心配しないでください!!」と口にした直後に、俺の視界は再び闇に覆われることとなる。そう。その日 ダンジョンの管理者は消え失せることとなった

「はぁ やっと来れた。。ここまでは順調すぎるくらいだったが、ここから先は慎重に動かなければならない。気合い入れて行くとしますかね」などと独り言を呟き 歩を進めた彼であるが。そうしてたどり着いた先に待ち受けている者達は「あら。久しぶりなのね。元気にしてた?」と声をかけられた彼だが 彼女は 自分の事を、覚えていなかったようだ 俺は、佐藤一太

(さとう いちた)という名前の人間なわけだ だからな。俺は俺としての人生を歩むわけだ。つまりは、異世界転生をすることに成功をした俺は。元の世界でも生活をする事が出来るようになったわけである。

それ故に この世界に生きる人々からは感謝をされても文句を言われる事は無かったのだけどな。そんな俺はというとだな まず始めに、元いた世界に戻るという方法について調べてみたが、俺自身が帰るという事は無理だという事が判明するだけだったわけだ。それに、こちらの世界で知り合った人達と別れたくないという思い

「あちらの世界に戻りたいという願望はある。。」なんて事を思ったが。

でも、、戻れないなら、、仕方が無いと割り切ることも大切だと考え直し、、、。とりあえず、この世界を堪能することにしようと決め込む だってさ。この世界の事をまだほとんど知らない訳だしさ。色々と知りたいことはたくさんあるから とりあえず 俺は、、。冒険者として 生活していくことを決めるのであった。そして俺が最初に手を出した依頼っていうのが 薬草採取だったんだよ。

だから俺は、、その日に手に入れた素材を持ちかえり、それを納品することにしたのさ。そんな感じで、日々を過ごすようにしていく。そんな中でも俺は。俺なりの楽しみを見つける

「あーあ どうしたら あいつみたいになれるんだろうか」と考えながら眺めるのはだな。いつもの喫茶店だ。そこのおやっさんの事が好きだから、良く行くようになっていたんだ そんな感じに毎日を過ごしていると ギルドの職員から

「あの方がいらっしゃいましたよ。ほら。あそこで」と言われたので、そちらに視線を移すと そこには俺がよく知る人物がいる事に気がつき、嬉しさがこみ上げてくると同時に、あの人のようになりたいと心の底から思い

「あの人に教えて貰ったら きっと上手くなると思うんだけどなあ」などと考えていたりする。

そんな感じで 俺の生活に潤いと張りが生まれることになる そして

「ふむ。この店は良い香りがするな。コーヒーを飲む機会が少ないんだ。たまには飲むことにしようか」なんて事を言われてしまうと。この店のマスターは喜ぶことになる そうして今日もまた 一日が始まる。この国の歴史に残るような出来事が起こり始めるまで後もう少し。その時が訪れるまでは この国は平和な時が流れるだろう この国に平穏な日常をもたらし続けている英雄様が動き出そうとしている。そんな状況になるのは、今から少し前のことなんだけどね。その当時、私は、とある小さな村の宿屋の女将として働いていたの。そこに、一人のお客さんが訪れてきたんだけど。そのお方がね、勇者さまだったわけ 勇者さまがお越しになってからというもの

「俺達も魔王を倒しに行くんだ!」みたいなノリで仲間を集めるようになっていったんですけども、そんな彼等にも事情があって。みんなそれぞれに悩みがあったようで それでも何とかして乗り越えようとしていたからさ。少しは助けになれたらいいかなと思ったりしたこともあったよね それから数年が経過したころに 私達は 遂に 待ち望んでいた時を迎えることになった。それはね。

ついに勇者パーティーは。魔王を倒すことに成功し 世界は救われたのである。それはそれは感動的な光景で。。

そして 私はと言うと、宿の経営を続けていく道

「ねえ、お願いがあるんだけれどもさ」なんて言われてしまいまして 何でしょうと思いつつも「はい、何でもご相談に乗らせて頂くつもりでおりますが」なんて答えたのですが。その内容というのが「僕の故郷で経営をしている宿を手伝って欲しい」と頼まれる形となり 断るわけも無く 二つ返事で了承をして、今現在に至っていたという流れが

「はい 分かりました すぐに準備いたしましてから向かいましょう」と答えると ありがとうと言って そのまま彼は部屋へと戻り。荷物をまとめてから外に出てきてくれるわけなんだけど。。

そんな感じで旅が始まったのですね。まあ私の場合は、この人との旅が続くことを心から望んでいる。そんな気持ちで一杯になっていたんだ そう

「ああ これから一緒に行こうな」と言いつつ差し出された手を握りしめながら。「えへ。。。私も嬉しいです よろしくお願い致します」

俺の名前は。田中 竜司

(たなか たつじ)って言うんだ。

んでな。俺の元いた世界に戻ってきたんだが。そっ

「なに!?またこっちに来たのか?」なんて言われたから 適当に話を誤魔化すために「ああ そうだ」と答えることにしたら。。

その言葉を信じ込んでくれるみたいだったので。俺としては助かったなと安堵をしていたところなんだが。

さあて、俺が、元の俺の身体に戻ってから最初にやることなんだが。それは

「お前には期待してるぞ。俺の代わりにしっかりと頼むからな。じゃあ俺はそろそろいかなきゃいけないからな」と 俺の事を置き去りにしたまま姿を消しやがった。それで、だ。俺は俺の住んでいた街に向かい。家へと向かうわけなのだが。。その前にな。まずはコンビニに向かっていくことにした。俺の知っている通りの場所

「懐かしいな」なんて考えつつ。俺の家の近くにたどり着いた。

俺が住んでいたマンションにな そこで管理人を見かけたので、声を掛けてみると

「おお 君は生きていたのか!本当に良かった」と喜びに満ちた声音を発していた それで「ああ そうだ これ 返すよ」と言われ。鍵を返してもらうのだが。その時にな。「これは君の部屋の合カギだ もしもの時に困るかと思ってな」と。俺にとってはありがたい配慮をしてくれたんだよ そんでもってだ。俺の家に入らせてもらう。俺の暮らしていた部屋にな。ただ、だ。俺の記憶では。。ここは俺が住んでいるアパートの一室だ だが 明らかにだな 家具

「あれ?こんなもん 俺の部屋にあったっけか?」と考えることしばし 俺が使っていたであろうパソコンの前に座っているのだが。。。

画面を見ると。ゲームアプリが表示されていて。その中に俺のお気に入りのゲームが表示されている。。ということはだ。やはり 俺のスマホの中には 俺自身の連絡先が登録されているということになるわけだが。そうなれば。だ。

「よし 俺は 俺自身に会いに行ってくることにする」なんて言葉を吐き出すと。俺は早速、家を飛び出し。俺の通う大学へと向かった。そして俺は。大学の研究室に足を踏み入れるのだが そこには俺がいてだな。俺は俺の目の前に現れたのだが

「おい。お前 何をしでかしてくれてるんだ?おかげで俺は大変迷惑を被っているんだぞ」などと怒鳴られる

「なんでだよ!!お前が勝手に入れ替わっていたんじゃねぇかよ!!だからさ 俺はこうして俺の身代わりになっていたっていうのもあるってわけなんだぜ?」と答えたところで 信じて貰えないだろうからさ 適当な理由をつけてだな 俺は、自分が入れ替わっていたことを話すことに決めた

「俺だってだな 好きで入れ替わりなんかやってねえよ。だからな お互いの情報を交換してだな 元に戻れるように協力して欲しいんだよ」なんて頼み込み どうにか納得をさせた上で。俺は俺と会話をし始めて。。そして情報を共有したんだ。俺が、この俺の体に乗り移ることになった経緯について すると。だ。この体は、元々は別の奴のものらしい。それがどうしてなのかは不明とのことで、その理由については不明のままだった そうして、話し合いが終わった後に。。「そう言えばだな。この体の持ち主とは面識がないんだよな」なんてことを言われると 俺は「はぁ?」という言葉しか出せなくなってしまう。どういうことなんだ。

するとだ

「実は、だな この体に元々いたのは、この世界の俺ではなくてな。元の世界にいた頃の俺だったというわけだ。つまりはな この世界に来る前の俺は、俺ではない誰かの体を乗っとっていたんだよ。そうしなければ死んでしまうからだ」と、俺にとって理解できない内容の言葉を聞かされてしまう

「そう言うことだったのか 分かった。それについては信じるぜ。でだ 元の世界で俺に会わせてくれないかな。この体の主と会うことが先決だろうしさ」と、提案をする俺 そうしてだ。元の世界に戻るとだな まずは、俺が泊まっていたホテルに向かい そこにあった、、この俺が所持していると思われる物を全て

「俺の元に集めてくれ」などというと。受付をやってくれている女が、快く引き受けてくれたんだよ そして、俺は 俺を待っていた女性と、共に俺の家に戻る だがしかし、そこに俺はいない訳でだ。。一体どこに消えたんだ。そんな疑問が頭の中でグルングルン回る中で 俺がやるべきことは、、どうやら俺が、異世界転移の際に持っていた物を 全部回収しなければならない その為に。一旦、自分の家に帰り。必要最小限の装備を整え

「俺 異世界行って来るわ!」という発言と共に 異世界に向かうための準備を整える。それから数時間が経過して 異世界に無事に到着することが出来たんだ。で、そこからどうすればいいんだ?と悩んだものの。。まあなんとかなるだろうと、前向きに考えるようにして。それから暫くは森の中を突き進み続ける。森の中に人里があるはずだと考えての行動だった で、しばらく歩き続けていると、ようやく村にたどり着くことに成功する。どうやら ここはエルフ族が暮らす村らしくて。。「すみません ここがどこか お教え頂いても宜しいでしょうか」と質問を投げかける

「うむ?貴様 何処から来たんだ もしかして人間どもが攻め込んできたのか?」

「はい、私達はその戦争から逃れる為に。命からがれで逃げ出してきた者共でございます 今は一休みさせて頂こうかと思い こちらに立ち寄った次第にございます。ですので、何か食べるものなどを分けて頂けないだろうかと考えておりまして」などと言った具合でだ。まあ俺としてもさ そんなことを言っておくことで、上手く事が運ぶかもしれないという算段での発言をしたんだ でだ 俺の言葉を聞いたその村長は、「ほう そういうことであれば 歓迎しようではないか ささ、立ち話は辛いじゃろう わしの家でゆっくりと話を聞くことにするかのう ついてきなさい」なんて言われたから 素直に従い 彼の家の中へと案内されることとなる。

「なに?人間がここにやってきただと!?それで君らはどこの国に属しているのかね」と言われてしまいまして 俺達は困惑してしまっていた なぜならば 俺達は国に属してはいないからであって だからこそ、俺は嘘をついたわけなんですよね

「私達は旅をしている冒険者でございまして、偶然この場所に訪れたところ、貴方に話しかけられた次第です」と言う風にね。。

その言葉に対して「なに、旅の冒険者であると それは珍しいこともあるものだな。まあいい ゆっくり休んでいきたまえ」と言われたので とりあえずは 休むことが出来るかと考え。

その後 俺達のことについて詳しく話すことにした。そして俺は。今、俺達がいる場所について、詳しい説明を受け そして、今後の行動指針について相談を持ちかけようとしたんだが。。「はあ そんなに簡単に解決できるような問題でないことは確かだな」と呟かれてしまう。で、まあそんなこんながあって。

「まあ。。仕方あるまいな 勇者召喚が行われることになるかと思うが、それまでは、ここで過ごしていても構わんだろう。ただ 一つ注意しておくことがある。くれぐれも勝手なことをしないことだけは覚えておくことだ」と言われるのだが。俺としてはだな どうしても知り

「わかりました それじゃ 失礼いたします」なんて挨拶をした後だ すぐにその場から姿を消すことにしてやったよ ただまあ 少しばかりの休息を取れたのは事実であり。これで俺達が再び旅立つ日が近くなったことも、また確かなのだ とまあ。こんなことがあったりして 結局。

「うーん。困ったな」という風な言葉が思わず漏れ出してしまうわけである。というのも 俺達はこれから どうやってこの場を生き抜いていくべきか、それを考えている

「まずはこの世界の情報があまりにもなさすぎるからな」と。まあ当然と言えば 当たり前のことなのだが。まあそれでも俺は考えたんだが。俺自身が持っている記憶を この世界に持ってこれないかと考えている。そうすることでだ。この世界のことを知るきっかけに なったりとかしないかな。。と考えた結果。俺は スマホのメモ帳の中に、文字を刻み込むことにしてみた。それでだ。スマホの文字を打ち込む作業を開始する まず最初に、俺の今の容姿を書き込んでみることにするんだが。俺が、最初に書き出した言葉はだな 【田中 竜司】と書かれているだけだったりするわけで。名前だけでいいなら、わざわざスマホに打ち込まずとも 口頭でも伝えられるはずなんだけどさ まあ試して

「お前の名前を教えてくれ」なんていう問いかけをしてみれば、、やっぱりというか何というか、反応はなかった。。だから仕方なく、だな 俺自身の情報を書いてみることにしたんだ。

次にだな。

【佐藤 雄介 25歳男性で、身長170センチで体重70キロ 髪型はスポーツ刈りのような短髪で顔つきはかなりキツめ 服装に関しては特にこだわりのないタイプでTシャツの上にジャケットとズボンというラフスタイルが好みのようだった 現在は大学生をしていて将来については、就職せずにフリーター生活をするつもりでいる。性格は非常にマイペースな一面があるが、正義感が強い男 家族構成は両親との3人暮らし。ペットには猫

「まあこんな感じでいいか これを見て俺が俺であることを認識するかどうか、確かめてみるとするか」そんな言葉を吐き出しながら 俺は文章を打ち込んだデータを メールボックスに貼り付けていく作業を済ませて。さっそく俺の元に向かって送信し終えた後にだな。俺は、自分の体に戻り始めたんだ まあ戻った後は。適当に食事をし そして、寝床につくわけだ で、翌朝になり目が覚めた後。俺は自分の体が入れ替わっていたことを思い出すと同時に 異世界でスマホを扱えるようになっているのを確認することが出来たので安心することができた。だが 異世界では スマホを扱えたんだが、現実世界で扱うことはできないみたいでさ。つまりは、、、まあ

「あれだ。この世界で俺の体を使えるのは あくまでもこの体だけなのであろうな」って思ったんだ。でも。。その考えが正しいとしたら 俺以外の人間もこの世界に来ることが可能になるんじゃねえのか? なんて疑問が浮かんできてしまったんだが。。そもそもだな。異世界に行くこと自体が不可能だと考えた方が良い

「だってそうだろ?俺達以外の人間は全員死んでる訳なんだからさ そんな状態では俺達以外には誰も来られないと言わざるを得ないぜ?」そう考えるに至った俺は。今後どう動くべきかを考える為に必要な情報を得るために 街をぶらつく事に決めてしまったんだよなぁ〜でだ そんな俺の目についたのは、剣の看板を掲げた武具店を見つけることができたんだよ。俺自身にも武器が必要ではないかとの考えのもと。俺は店内に入りこみ商品を見始めるのである

「おや 見慣れないお客様だね 君は一体誰なんだい」と尋ねられるのだけど 正直なことを言うのは面倒くさいからな。。俺は「旅の途中で出会った冒険者です 色々とこの辺りの街について聞いて回っているうちにこの店に辿り着きました で 良ければ俺に合った装備を提供して欲しいなと思っているんですけど」と言ってみると その店主は「なに そんな事を頼むってことは、腕っぷしもそこそこ自信がありそうだよね?よしよしそれならば 僕の工房まで来てくれるかい」という言葉を受けて俺は、、その店主の後に続いて行く。すると 俺の目の前に広がってきた光景というのが そこはだな 俺

「うおっ!すげえ!」なんて言ってしまうくらいに 凄まじい設備だったんだ で、まあその。

こんなにも 様々な武器を取り揃えているとは思っていなかったもんで、つい大声をあげちまったんだわ。うん それにしてもまああの。色々な武器を見ることができちゃったりなんかしてだ。

俺は その中でも一際目立っている刀に目をつけて。そいつを手に取って眺めていたりしたんだ そしたら。。その店の主人の人が、、こう話しかけてくるんだわ。「その武器に興味を持たれたんですか?それはですね 私が作り上げた傑作の品の一つで、その名を名刀ムラマサと申します その切れ味を一度 お見せした方が早いでしょうからねちょっと待っていてください」なんて言って その人は何処かに消え去っていくのである。俺は、しばらくその場で待っていると。その人が戻ってくるまでの間 俺は 壁に飾られている武器の数々を見る事によって暇つぶしをすることになるのである。。と、そんなことを考えていた時 ふと視界に入って来た物があるんだ。。それはだな 日本刀 と

「おおっと危ねぇ」思わず口に出して 驚いてしまったわけだよ。いやまあ普通に考えて 俺の手の中にあった物が勝手に動いてきてさ

「うおう!?」なんで俺の手の中には突然として刀が現れて

「こっちに来たかと思えばいきなり消えたぞ?」なにが起きたのか分からないからこそ 困惑するしかない俺がいたわけなんだが 俺の右手に さっきまでは持っていない筈の代物であるはずの刀があったという事実に変わりはない訳でだな。

でまあ俺はといえば「なっ ええっ いぃやあ 驚いたな。まさか俺が持っていた刀がひとりでに移動してきて。しかも俺の手をすり抜けていってから壁の向こう側に移動した上に、そこから 今度はこちら側に飛んできたと思った途端、俺の元に帰ってきた。。。なあ、これは一体どういう事なんだよ もしかしたら、あの人の手に掛れば俺が使っているスマホが操作できるようになるかもしれない それなら試してみてもいいかもな」俺は そう思うと 俺はさっそく行動をし始める。まず最初に

「すいません この近くには宿屋とかありますかね」と聞くことに。そしてだ

「はい?あー そう言えば。まだ説明していませんでしたが。このお店で買い物をした方は、宿泊できる施設を提供すると、私の方に約束しておりまして。貴方様さえ宜しいければ当店に泊まっていただいても問題ないのですが、、いかがでしょうか?」と言われ。まあその言葉を聞き。

「はい 分かりました」と答える事にした

「それでは早速ご案内いたします」と言われ。。その後に俺がついて行き。辿り着いた先はと言うとだ。

「これが宿泊施設なのか。まあ俺が予想していたよりも遥かに立派だな」という感想しか出てこず 中に入ると、内装がかなり綺麗な感じになっているんだな。

「ここにある部屋は全部個室になっておりまして。自由に使っていただける空間となっております。それとですね 料金の方なのですが」と言いかけたところで。俺は すかさずこう答えるんだ

「あっ。お金の事ですか? 一応、この身ひとつだけでも生きて行けるだけ稼ぐ事ができたんで、今は金を持っているんですよ。それで支払えます」そう言った直後に、俺は、自分の財布を取り出し。それを受付に渡すとだ。

「ええ 確かに 丁度受け取り完了しましたよ」と言われる。まあ俺はこの時、ちょっとしたミスをしていたりもしてな それが何かっていうとだな

「とりあえず俺は今 この世界の通貨を持ってはいないんで。。ええとですね。支払いに使えるようなカードって用意できたりしそうですかね」と 質問をぶつけてみるとだな。受付

「はい それは大丈夫かと思いますよ!少々お待ちくださいね」と言った後。数分後に戻ってきた彼女は カードを数枚手渡してくるのだった。それがこれなんだか分かるだろうか 俺は、自分のステータスを確認する為に自分の所持スキルを確認したところ。

そこには鑑定士Lv.10というものが表示されていて、そこに表示されている内容を詳しく確認するとだ。相手の能力を数値化し表示させる事が出来る能力が備わっているのを知ることができて だから俺はだ、そのカードを1番高く売れそうな場所で売却して、代金を手に入れることを思い付く

「このアイテムが欲しくて買おうとしたら高すぎる値段を吹っ掛けられたんだけどなぁ」といった風に相手に言うだけで良いのだと判断出来た まあそんなわけで俺は、俺が所有登録している人物に「こいつは売りに出してくれ!」という旨の連絡を入れ すぐに行動を開始したわけであるのだが

「おい こいつの買取価格は幾らぐらいになる?」という具合に、自分の元にやってきた金額を提示してくれた奴に対して、 俺は

「いくらになったんだ?」などと言葉を投げかけると 俺が提示した買い取り額と同じかそれ以上で 取引が成立したりするわけである。

「なあ 今の奴の査定額。。。あれは絶対に俺に提示してきた数字よりは上のはずなんだ」と

「な なぜお前さんは俺が提示した値よりも高い金額で買い取ってくれただの?理由を聞いてもいいかな」

「はい 勿論でございます。実は、貴方が買い取ったそのカードはですね。とある遺跡の中で発見されたものなのですが。その発見された時に、既に所有者の登録されていたものでして 本来ならば、そのような貴重性の高い物品の所有者になっていたあなたには、最低でも2割程度の値打ちが付くものだったのでしょうが、、それでも、あなたの所有する他の物品と比較しての価格で考えた場合、相場通りだと思われるくらいの査定額の変動幅でしたからね。ですから私は、私共は、お客様が満足出来るように精一杯努力をしてみようと考えたのです。」

「ええと、つまりはそのぉ〜何て言えばいいんでしょうかね。貴方の持っているものはそれだけの価値があって、貴方はそれを適正と言える範囲内での価格にて、購入することが出来たのですよ」そんな風なことを話してきたのであった。だから俺は「はあ 成程。ありがとう 参考になった」と礼を言い

「それで、今日はここにお世話になりたいと考えていますが それでよろしかったでしょうか?」と、改めて聞きなおすことにしたのだ。

「もちろん構いませぬよ 是非 お泊まりになっていってください」なんて言われ 俺の部屋になる場所へと案内される事になる。

まあ こんなに早く、寝床を確保してしまえるとは思ってはいなかったのである。そしてだ 俺はこれからの身の振り方を考える時間を手に入れたということになる。。だが、ここで問題が一つあったのである 俺が元々持っていたスマホはだな。

「はあ。。あの人に売ったことで、俺が手元に持っていた端末が無くなってしまったからなあ。新しいものを作らないとでもなあ。この世界じゃあな。そんな都合の良い物なんて作れるのかどうか分からねえなあ」と 考えながら歩いていると。。

「やっほ。元気にしてるぅ〜」と聞こえて来たものだから。振り返ると。アネモネのやつが居たのである。

「おっ どうも!ええと、俺は。。ああ 確かアスターだったっけ?名前を教えてもらった覚えはあるんだけれどさ」などと言っている ちなみにだが この女の名は。「へぇー 覚えていてくれてありがと。でね あたしが今日 君の前に現れたのは他でもないんだけど。この先。もしも君の知り合いに出会った時にはさ 君の名前を伝えて欲しいんだけど 頼めるかしら?まあそういうことだからよろしく」

と言われたから俺は、彼女に「了解」と伝えたわけだ。

「まあこんな話をしておきながら もう会わないって可能性の方が高いんだけどね だってこんな森の中だし」と言ってから彼女は笑っていたんだ

「なあ どうしてこの場所に来たのか聞いても良いかい?」と訪ねてみたんだが 彼女からはこんな回答を得ることになるのである。

「ええ。それはね 単純に森を散策しようと思ってたからだよ」

そんな答えを返されてもさ、いまいち信じられなかったからさ「ふーん そうなんだな。。。なあ。もし良かったから。これから俺と一緒に行動しないか?そしたらさ、もっと楽しい旅ができると思うんだよ」なんて事を話したんだぜ!そしたらすっかげえ笑顔を向けられちまったからさ!!俺ってこんな経験したことが無かったから動揺しまくっちまってたんだよな こんな感じで色々とあってからさ!俺は宿屋に向かう事が出来なくなったもんであるからさ!!野宿する事になってしまったんだけれどもね。俺はだな あることを思い出してね

「そういえば。昨日は街の中に宿屋が存在していたしな。それにこの近くにある筈だ」と 街に向かって歩くこと3分程度経った頃。街に到着したわけであり。街の門をくぐり抜けた後はだな 俺はさっそく、冒険者ギルドを探すために、街を歩いて回ることになった。

しばらく歩き回った後。ようやくそれっぽい建物が発見でき。俺は中に入っていく事にしたんだ ギルドの中に入った後の俺は「うっひょお これが異世界の街ってやつなのか。。建物内部はかなり清潔感がある作りになってるみたいだな」と思った。まあ それからだな。ギルド内に設置してあった依頼の紙が貼ってあった掲示板を見ていたりしたんだが。

「うわ すげえ これは モンスター討伐系のものが多いみたいだな」と呟き。その後、適当に目に止まった依頼を受けようと決めた後。受付カウンターの方へと向かった。そこで俺は

「こんにちは。私の名前はマリーです 本日は何用でしょうか?お急ぎでなければ、もう少しお時間をいただければ対応出来ますが。どうなさりますか?」

と言われ。

「はい ええとですね。その。。。俺の仲間達を探しているんですけど。何処かにいないでしょうか?」そんな疑問をぶつけてみたんだ。

そうした後に受付嬢はこう言って来たんだ

「貴方はご存知ないんですね?では私が、その仲間達の情報を提供致しますので。こちらのお部屋においでくださいませんか」と言い出して 俺はだな 言われるままに、部屋までついていったというわけなのだが。受付の人が、部屋の扉を開けてくれると

「ここが、今回の話し合いが行われる部屋となっておりますので、どうかお入りください」とか言われたもんだし。俺は素直に従う事にして 中に入る事にしたわけである そんなわけであるし。俺の目の前に現れた相手はというとだな まあ 簡単に言ってしまうと 女性なのである。

彼女は、俺の方に近付いてきて「私はこの街の冒険者達を管理する役割を担わせていただいております。ルミナと申します。宜しくお願いしますね。。早速ですみませんけれど、質問の方に入らせていただきたいと思います。よろしいですか?大丈夫でしょうか?大丈夫そうでしたら、そのままで。まずですね。貴方の名前を伺ってもよろしいですか?」なんて尋ねられて俺は、彼女の目を見ながら「俺はアルターだ。」と名乗る その後 俺は質問の内容を聞くことにしていた。その内容というのはだな。大体が予想通りで。その殆どは この世界で生き残れるだけの実力を身につけておかなければならないという内容の話ばかりであってだ。その話の流れが終わりを迎える頃になるとだ。

受付嬢の女性は、「貴方様のこれからの方針が決まったようでしたので。説明を行わせていただきたいとは思うのですが。。どういった感じにさせて頂ければ良いか。決めてもらえましたか?」などと話しかけてきたもんで俺は「ああ そうだな じゃあさっさと終わらせちゃってくれ」といった感じで答えることにするのであった で。話の内容はこうなったわけでだ

1.俺がこの冒険者として活動していく上で、一番大事な事

2.どんな風に活動していくかを決めなくてはならない事

3.これからの活動

「以上三つについての話があります。まずはですね 最初の項目についてですけれど これは、今後どのように活動するのかについては特に指定するつもりはないので、そのあたりは好き勝手にしてもらっても構いません」

とか言われてしまったので俺は

「ほう 随分と優しい方針なんだな」とか思いながらも言葉を口に出さず ただ黙っているだけであった。

「そうですね。まず最初に言いましょう 貴方はこの世界に突然現れた 言わば謎の存在であるといえます。。で、その貴方が何故に、その、、Dランク相当の実力者であると判断されるような存在になっているかというとですね。恐らく、その判断を下せる人物がいたとすれば 何らかの特別な能力を有している人だと想定出来るのです。例えばです。何かの道具を扱える人だったり。はたまた特定の種族しか扱えないとされている武器を扱う事が出来る人だったりするわけですよ。貴方の場合は、恐らく アイテムボックスを扱っているのではないかとは、私個人の考えです。

まあ 私の言っていることが当たっていた場合、あなたは既にC以上の評価が下されることになるのです」

そんな風に伝えてきてから、受付の人は

「それじゃ次にです。2番目の件になりましては。。そうですね 貴方様の場合。このまま活動を続けていくという方向性が一番 適切な選択となり得ると思われてしまうのでしょうね。理由は二つほど存在するのです 一つ目は貴方の能力に関連していることです。貴方の持つ能力は特殊過ぎて、、まあはっきり言ってしまうと。非常に危険な代物なのではないのかと考えられてしまっている訳なんですよ。二つ目の理由についても、少しだけ関係している部分もあると言えばあるかも知れません」

という感じに言葉を続けてきたものだから

「なる程な 要するにあんたには俺の力の扱い方が下手だから。気をつけるべきだ的な発言をしてきた。そういうことなんだろう?」

と口に出し

「はい。。それで正解かとは思ってしまいましたね 確かに、貴女の判断は間違ってはいません。しかし。それは正しいやり方ではありません。あくまでも、現時点では。が正しい解答であると断言してしまいたくなってしまったのです。そしてだ。もしも仮に 今現在の貴方の行動に間違いがあったとしても修正可能な内容であれば それは大きな問題ではないと。私個人的に考えています」

みたいなこと言われたりしたもんだから俺は、自分の力に対して過信しない方が良いとでも言いたいのかと理解することにしてしまったのだ

「さて、これで最後の3番目についても話すことが出来るようになったので、ここで、この世界で生活するに当たって、必要なことを幾つか伝えるようにしなくてはなりませね」などと言われてしまってから俺はだな こんな感じで話を聞かされることとなったのである その話を纏めると

「まあ、まとめさせてもらうとだな。お前さんは、この世界の常識というのを知らない状態のままで生きていくことになってしまったから、色々と教えてやるべきだと思う」という意味合いの言葉

「はい ありがとうございます。。それじゃあそろそろ解散としまして。次に来る機会がありましたら 是非、冒険者活動を頑張ってくださるのをお待ちしておりますね」

こんな事を言われてから俺は

「そうかい なら俺としてはだな。もうこの場所に足を運ぶことが無いことを祈るとするかな」と伝えたら 受付嬢が笑顔で「あ、それと。貴方様に忠告すべきことは、その力を絶対に他人に知られてはいけないということです。そうすれば、貴方様の身を守る事にも繋がることでしょう」

こんなことを言われたわけだが 俺は素直に聞くような人間じゃないわけだし。とりあえず「俺のことより、自分自身の安全を考えるんだぞ」というアドバイスを送ってやったわけである それからすぐに街から出ていき。。。

「これからどうするかを考えようか」と思いながら歩いていくのであった。

「これからどうしようかね。街を出てからはずっと草原地帯が広がっているし それに見渡す限りの森が存在している この二つのどちらに行くべきなのかは分からないんだけどさ。

やっぱりここは森の中に行ってみるとするか。もしかしたら森の奥の方に行ったところで、何か面白い事が待っているかもしれないしな!」なんて感じの思い込みをし始めてから、森の中へと進んでいくことにしたわけなんだよな!

「ふーむ 中に入ってみると。思っていた以上に暗いんだな。。って当たり前なことを考えてる場合じゃないか。さっそく何かを探さないとだもんな。それにだ。俺って、実は暗視スキルを所持してるし。普通よりも遥かに明るい視界が維持されるはずだから そう考えたらそこまで暗くないのか?」そんな感じの事を呟いてみたりもしたが、それでも、薄気味悪いことに変わりはなく。

俺は「さっさと見つけて帰るとしますか」なんてことを思いつつ。探索を続ける事にした 暫くしてだ。ようやく発見したのは モンスターハウスのような空間だったんだよな モンスター達は全部で50体はいるんじゃないかな。

モンスターの数は結構なものだったけどだ。モンスター達とのレベル差が大きいためか。あっさり倒しきる事に成功した

「うん?何やら宝箱のような物が置いてあって その中に光り輝く石が入っていたな」そんな感想を抱き その宝石に鑑定を使ってみたんだけどさ、その瞬間 目の前にウインドウ画面が表示されてだな。そこにはこのような文章が書かれているんだ

『ダンジョンクリスタル 別名 ダンジョンマスターキーとも呼ばれている ダンジョン内部にのみ生息するモンスターから稀に手に入る希少な鉱石』だってさ その文字が見えたと同時に目の前にある ダンジョン水晶が輝き出した。

「な、、なんじゃあこれは!いきなり眩しい!ま、まさかこれって。。」なんて思案に暮れていた時のことである。突如として声が聞こえてきたのであった。その相手は「よぉ よくここまで来たなお前。歓迎だ その礼をやろうと思ってな」とかなんとか言ってきたんだが。俺は「はぁ?なんだってんだ。」って感じの態度を返してみるとだな 相手の男らしき人物は

「おい。。ここはな 本来ならば ここに来るはずのない場所だっていうのは知ってるか?」

とか聞いてきたもんだし 俺は、それに対して「ああ」と答えておくことにするとだな 男は話を進めてきた。その話の内容を纏めてしまうと 1ここは本来であれば来

「おい いい加減にしとけ ふざけている暇なんてねぇぞ?」なんて言われて 男の態度に変化が見られたので。これ以上無駄口を叩くのをやめることにした

「まあいい。。それでだ。俺の質問に素直に答えてくれるんであれば、お前の今後の身を案じてやるつもりはある。だから。正直なところ、質問の1については答えて欲しい所でもある」なんてことを告げてきた 男の話の内容に、俺は何も返事をしてはいけなかったのだが、無視をすることも出来ずに

「分かった」と答えたのが問題の始まりとなったらしい。するとだよ。「よし まず最初に 名前を教えてくれ ああ 別に偽名を名乗るって話じゃねえぞ?」「俺はアルターだ」「ほぅ。その名前 聞いたことがある気がするが、、まあいいか それで質問2のことだ。まずは、お前さんの職業を教えてもらいたい」などと男が問いかけてきたので

「盗賊って職になるのかな?それがどうかしたのか?」などと返答したら 相手からこんな感じの会話が繰り広げられることになった

「おめぇ。本当に何も知らないまま。その道を進んできちまったようだな まあ いいさ どうせ俺の邪魔は出来なさそうだしよ?ただな、一応忠告だけはしておくとだぜ?その先に進み続けた場合 確実に俺が殺られることになるってのは分かってくれてんだろうな?俺はお前の持っている その、、ダンジョンのアイテム?ってやつに興味が湧いちまっている まあ俺の目的は別にあってな その為にも どうしても必要になってくるもんでな」そんな事を言われて それから少しばかり時間が経過すると 今度は「あ、そーいえば 忘れちまってたわ 俺の名前を言っていなかったな。」とか言うもんだから

「早く言え」みたいなことを口に出して言った後

「そうだな。それでは教えてやることにしてやるとしようか 俺の名前はセツナだ 今後ともよしなに頼みたいとは思っているからな」そんな風に口に出されたので、それを聞いて 特に何を思った訳でもない。だから、さっさとその男を放置

「おぅ おぅおぅ 待てって言ってんだろ?勝手に行動されるとだな。流石の俺もだな」と なんかよく分からないことを言いだしてきたものだから「なんだよ うるさいな 面倒くさいだろ?そんな事を言うのは」などと言葉を放っていた そして

「まあ。お望み通り説明は続けておいてやるよ まずは、お前の持っていたダンジョンクリスタルを このダンジョンマスター権限を発動させ、使用許可を出すことで、この場所限定で使用することが可能となる そのクリスタルはな この場でしか使用できない特別な力を有している。つまりだ。この場で手に入れたダンジョンコアを使えば どんなダンジョンも作れるようになる」といったような内容の事を伝えてくれたもんだから 俺は、思わず口を開きそうになったんだけど 何とか抑え込むことに成功出来たのである。しかし そこでだ。この俺の反応を見てか、俺の事を舐めてかかってくれたらしく。「おう 反応したみたいだな。それじゃあ俺の勝ち これから俺は ダンジョンを作る作業を始めることにしようと思う だから。また会えると良いなって思ってるが、、まあ多分、二度と会うことも無いだろうさ それじゃあ、この辺にダンジョンを作ってやろうと思う せいぜい楽しめや」とだけ言って 男はダンジョン

「な、なんなんだよ あの馬鹿げた野郎は。。一体 あいつの言動は何を語っていたんだよ。

俺はあんなヤバイやつに目を付けられたっていうのか?冗談じゃない。絶対に俺は、ここから逃げ出さないといけない」そんな気持ちを抱くと、直ぐに行動することを決めた 俺は走り出し、その場から逃走することを決める

「さてと。どうしたものかな このまま街に帰るというのも一つだと思ったんだが。俺が今一番求めているのは金なんだよなぁ それも沢山の金貨となれば尚の事。まあそれは今は置いといてだが、、あの馬鹿なやつのダンジョンが出来上がらない内に逃げるとしますかね」と そのように考えた結果 俺はすぐに逃げ出す事を決意し。あの謎の男がいる洞窟内から出て行こうとしたんだが その時に 俺は、とある違和感を感じ取った。その、その正体はと言うとだな。

あの男と戦闘を行った際に使用したナイフ それに宿る魔力の量が減っていないということに気が付いたので 俺は慌てて後ろを振り向くことになった そこに居たのは

「へぇー。俺のことを、どうにかできると思っていた訳か」とニヤついた笑みを浮かべて話しかけて来たのだ 俺は「いやだね まさしくそのとおりだったとは」としか答えることが出来なかったわけだ。そうしてから暫くした後のことだが 俺は地面に這いつくばるような

「どうするかな?どうすっかな。。こんなところで死ぬわけには行かないんだけどな しかしなあ この化け物を倒す術が見当たらない以上は。ここで終わりを迎えてしまうしかないってのか?。でもだなあ こんなとこで簡単に終われないんだよ もっと色々な経験を積むまではなあ」なんてことを考えていた だけどよ。いくら考えてみたところで。打開策が浮かぶはずも無く。そればかりか 時間だけが過ぎていき。

最終的には、もうどうすることも出来ない状況に陥ってしまう その状況を打破するには、あの男を倒せるだけの力が必要とされるんだろうが どう頑張っても今の自分じゃあ無理なことは明白 なので「ああ駄目だ。打つ手なしだ 詰みの状態になってしまったか」と思いながらも、どうにかこうにかして生き延びるための手段を模索することにした。その結果「とりあえずあれだよな、、逃げるんだよ!」と言って、この男に背を向けた その行動を相手が許してくれなければ俺は この男に殺されてしまっていた可能性は高い。しかしながら「ふん やはりな。この状況下でも。命乞いの一つもせずに逃げ出していくとは 見下げ果てた奴だ。

お前のことなど、最初から信用するつもりなど無かったというだけだ」

「なっ。い、いきなり人の事を罵倒してくるのかよ。それにだ 何だよその、人をバカにしたような態度は」なんて感じの言葉を言い放つことになってしまい。

「なんだ。俺が何か悪いことをしたというのだろうか。だとしたら謝罪でもすれば、お前の命は救うことが出来るかもしれないな」そんな言葉を返されたのだった そしてだ。俺は必死に逃げようとしてたのに 俺の背後にいる男が放った一撃が直撃し、俺はその衝撃に耐えられず その場に倒れる。そんな状態で なんとか顔だけを持ち上げてみるとだな そこには こちらに向かって近づいて来ようとしている男の姿が視界に入った その光景を目の当たりにしながら 意識を失ったのであった 次に俺の意識が覚醒したのはだな 見知らぬ場所であった そんな訳で 辺りの様子を確認してから「うっ。いてえ。体があちこち痛むんだけど、どうして俺ってば倒れてる訳なんだ?」と口にしていたらだ 俺が気絶する前に見た男の声が再び聞こえる その男は俺に近づきながら 声を掛けてくると「おっ やっと目が覚めたようだな。なかなか起きないものだから もしかしたら死んでいるのかと思ってしまったが。

お前のことは殺してやりたいところなんだが、生憎と。俺の方も忙しい身分になっている訳でな あまり時間は掛けられない よってだ。今回は見逃してやろうと そう思っている 感謝して貰いたいものだな 次からは俺の邪魔をしないことを誓ってくれれば良い話だし お前だって。俺の目の前に現れた時には死にたくはないはずだし そうだろ?」なんて言われたりも

「ふっざけんなよ!誰が好き好んでお前の言う通りにしなきゃならないんだよ お前に殺された人達は皆死んで当然の連中ばかりで、そんな奴らが殺されたって俺は構わねえんだよ そもそもの話 てめえのせいで この世界はおかしくなったって話を知ってるよな?そんな話を持ちかけられて、誰がはい分かりました。なんていう奴がいるかってんだよ!ふざけんじゃねえよ てめえさえいなけれなあ もう少し上手く立ち回ることが出来たかもしれないんだ そのせいで俺は。。」

怒り狂いながら 男に怒鳴るように言い返したのは覚えている そこから俺は。。まあ その後はだな 気が付くとその男が消え去ってしまっていたって訳だ。まあそんな感じでだ あの男から逃げた後にだな 色々と情報収集をするべく 冒険者ギルドに出向いていた。まあその際にだ そこで、俺の噂が広まっていることを確認してしまったんだが「盗賊のアルター様と言えば知らない者は殆どいないほどの有名な方だ。なんでも、盗賊とは思えないくらいの力を持っていらしいな」とかそんな風に声をかけられ。俺の顔を見ながら ニヤついていたのを見かけたので、、そいつに質問をした。「おい どういうことだ? お前らは盗賊のアルタァって名前の俺を知っているんだったか? だとするとだな。お前は。。。。俺に喧嘩を売るつもりって事で間違いないんだな」って。そいつに聞いてみる。そしたら「は、はひ。、ぼ、ぼくは、ただ、あなたに尊敬の意を表したいというか。。そんな思いがありましてですね。そ、それで、貴方に話し掛けたんです。ぼ、僕の質問に答えて頂ければ、僕はあなたの命令に従って、行動することを誓いますから」なんて言って来たんで「なるほどな。俺に敵対する気が本当にないのなら別に構わないさ ただだな 俺がもしも。嘘偽りなく正直に言っていたとしてもだ それでもお前の口からは言えないと そう言われるならば仕方がない 俺は自分の力で真実を確かめるまでだ」という発言を口にした。そのあとだな 俺は直ぐに。

例の冒険者のところに、足を運ぶことになる。俺が会いに行ったその人物の名は アメリア=フォンという。

「はあ? 私のことを知らねえ??? はぁ。マジであんたかってんだよ」と言われてしまったもんだからもしかしたら俺は「あんまり気に障ることを聞いたのかもしんねえな。とりあえず悪かった」などと言った後だ。

俺の目の前にいる、その少女に向けてだ。「あんたが俺のことを調べてくれたのか?それとだ。

あんたがこの世界の人間ではなさそうなのは何で分かるかってのも教えて欲しいんだ」などといってみると。相手はそのことについて「まあ 私が何者かも知らずについてきたというんであれば、、あんたが馬鹿すぎるのが悪い」と言われたので。俺としてはだ。「あんたが誰かって分からなくても、ついていっても問題無いと判断したんだけどな。

なんつーのかな。俺にとって大事な人が危険な状態になってると知ってだな、、どうしても力を貸してほしいんだ。その、、報酬のほうはちゃんとする 金貨1000枚ぐらい用意してあるんだぜ だから俺を助けてくれないか」と頼んでみてだな。その反応を見る限りじゃ「へぇ~。そこまで言うんなら いいよ。私は 今の状況に飽きちゃったしさ 新しいゲームを探し求めていたというのもあったのよね。それにだ。私にとっては良い遊び相手にもなってくれるみたいだからね。うん」みたいなことを口走っていたな その後直ぐに「ん~、まず最初に私が何者であるかを、、、知りたいっていうのは無理があるよね。それに、私がこの世界を訪れている理由と、君が探している人物が同一人物であるとも断定はできない訳だよね。だけどさ、君と一緒に行動する上で 一応説明をしておいたほうが良さげなことはいくつかあるよ」そんな事を言われたので俺はその続きを待とうとしたわけだが 相手のその様子を確認した直後に いきなり姿を消しやがって。

俺が目を疑ってしまったのは言うまでも無い そんな訳でだな あの男に俺が殺されそうになったのは事実であり その件については今でも納得できていないってところか。その時に 俺は「こいつは あの野郎よりも、数倍恐ろしい奴だって」直感で理解したって事もあって

「あの時と同じ感覚に襲われたわけだ。あいつは確かに強いだろうけども。それよりも厄介な相手が近くに居るんじゃないかなって思った。それこそ 今の俺は、絶対にあの時の二流程度の実力しか持ち合わせてはいないとしか考えられない」と俺が言葉を発した瞬間だ。俺が目にしたことが無いような存在が、俺のすぐそばに現れると「ほぉう。お前は、今のわしに対してそのようなことを言える立場な訳だ。面白いことを言うじゃないか だがしかし。それは違うと思うがのう」と口にして。俺の首根っこを鷲掴みにしてきた。その直後のことなんだが 俺は意識を失ってしまう 次に俺が目を覚ましたときにはだな 俺は何処かもわからない

「なんだここ。洞窟か?」そんな感じの場所で横たわっている状態で。俺の前に居たはずの女は居なくなっていた 俺が目覚めてから 数分程が経過した後のことだった

「お?起きたか?どうやら まだ生きているようだな 俺としてはお前を殺すことも考えたが、お前が俺の仲間になれば良いだけだと考えなおした結果でもある どうだ?悪くは無い提案だと思うが」などと意味不明な発言をしているこの男は、間違いなく。俺の命を狙っていた男であって間違いはないようなので。そんな感じのやり取りをしている最中。いきなり

「おい!こっちの質問にも答えやがれ てめえの本名はなんなんだ!偽名なんか使いやがって」なんて事を聞かれたもんなので 思わずだ

「な、何を言っているんだ。お前」なんてことを言ってしまうと。「なんだ。本名を名乗るのが嫌だというのか?だったら俺の知っている情報を教えてやる。その前に確認したいことが二つもある お前の名前以外にな まず一つ目だ 何故俺の居場所が分かった? それから。。二つ目だ どうやって俺の前に現れた?まさかとは思うが、転移魔法を使ったわけでは無いよな?もしそうだと言うのなら 転移魔法の使用者を探して、、、。」とかなんとか そんな話をされたので。

「ちょ、ちょっと 待てって。そんな急ぐ必要は無えだろ。

てか そもそも てめえは。誰なんだよ 何が目的で俺に話しかけてきたんだ てか、そんな事は今はどーでもいい!どうしてこの場所に現れたか?だ。

それが重要だろう」と言い返したが「ふむ、やはりそのことに関して何かしらの違和感を抱いているようではないか?なあ小僧よ もう一度聞くが、どうして転移先が この世界なのだと思った?ん? この世界に、どんな目的があって転移したという訳だ?」などと言われる

「くそっ ふざけてんのか? 俺はこの世界に来た理由は、てめえのせいだってそう言ったんだぞ。

それをだな てめえは何も関係がないかのように、、」なんて会話をしていた際にだ 目の前にいた筈の男の姿が、突如として消えてしまう その現象が起きたことにより「また、消えた、だと?」そんな風に呟きながら。周囲を見渡していた俺は、目の前に存在していた その男の後ろ姿を目にしてしまったので すかさず声をかけてみた。

「ああ 俺はここに居るさ 今 移動したのは。単純に、、そうだな お前の認識を混乱させる為だけにやった行為だ」そう口にした後。「お前が聞きたかったであろう質問の回答も、もうすぐしてやるよ 俺の名前は。。」なんて言いかけていたから。「そんなの興味ねえんだよ!」

俺はそんな台詞を口にした それと同時にだ 俺は。そいつをぶん殴ろうと思って 拳を振るおうとしたんだが そんなタイミングに合わせてだな 俺に向かって剣を振り下ろしてきていたのは確かで。。そしたら。

俺は「あれ?痛くない?」って思ってな そいつの顔を確認してみると。そこにはだな 例のあの男が居たんで つい。そんな疑問を抱いてしまったので「あんたが助けてくれた、、訳じゃないよな。でも、ありがとうな」って言ってみると「ま、まぁ 俺もさ。。。俺に敵意を向ける相手に対して 黙ってるわけにはいかなくなってな それでだ お礼を言う必要はないさ こいつらを片付ける為にだな。協力してもらえれば助かる」そんな言葉を耳にしてしまう そして、だ。

俺が

「おい あんたらの目的は 一体なんなんだ?俺は その邪神を殺しにここまでやって来た」と問いかけると 例の二人はだな 俺の方に視線を送りながらも その邪神を殺すって言ってたから 俺はだな「俺に協力させてくれ あんたらの敵ってことになるんだろうが、それでも俺はあいつらに勝てる可能性は高いと思っている あいつらが、俺を殺すつもりだったってのは事実だ。だからな 俺も本気で殺りあう覚悟がある 俺と共闘してくれ 俺はあいつらがこの国に対して行った行為を 許すことができないんだ」って伝えることにしたんだ。すると

「へぇ。あんちゃんが、あいつらとやり合うってか。俺からすれば 無謀にしか見えないんだけどな」

と俺に声をかけてきた そしたらだな

「ふん。私は、貴様の意見に反対はせんよ ただね。この国の王族たちを相手にする以上 それなりの犠牲が出るのは仕方がないことなのではないかね。それを理解しなくてはな そう思わないかい?」って。もう一人の男の方も俺の言葉に賛同してくるんだが

「そんなことは分かっているさ だが、あんたが言う通り。犠牲者を出し過ぎてもダメだというのは理解できるんだが この国の王って奴だけは生かしておくべき存在だとは思えないんだよな。

それに関しては俺も同意見だよ 俺の師匠は俺の親父の命を救ってくれているし それに。この国は俺の家族を虐げたんだ。俺の怒りはそんなことで収まることはないんだよ この気持ち あんたなら分かってくれるはずだ」と俺は答えると。

「ほぅ。俺に賛同するようなことを口にしてくるなんて 珍しい事もあるもんじゃねぇか まっ、俺はお前が望むようにさせてやりたい だがよ お前はあくまでも一般人に過ぎない だからこそだな。俺たちに出来る範囲で 協力していこうぜ それによ お前は、、あいつらから。その情報を引き出したりできるか?あいつらはな どう考えても普通の人間とは違う雰囲気を持っていた。つまり 何らかの能力を保有している可能性が高い訳で そういうのが有るならば 色々と役立つ情報が引き出せるんじゃ無いのか?」なんて言われる この発言を聞いた後。俺は直ぐに 例の女と対峙することに。で、まずは。俺はだな。こう告げた訳だ。

『俺はな。あの女に殺されたいと思っていたがよ。あんな女如きの力で殺される訳にもいかないんだよ』などという言葉を口にしつつ。俺は腰を落として戦闘態勢を取ることにした訳だ だがしかし。女はと言えばだ

「ほう 私と戦いたいのかな?君は。

だけどさぁ~

私に傷一つ付けれたら褒めてあげなくもないんだけど。

まあとりあえずは戦おうか」って言われてしまったがためにな。俺は女と向かい合ったわけなんだよね その結果だが なんとも呆気ない結末を迎えて終わってしまいましてだな。女の方が「やっぱり私はあんたの実力を高く評価しないといけないようよ。私の負けを認めることにしようかしら?」とか言ってきた後に

「さあ 約束は守ったわ。次はあんたにお願い事を聞かせてもらう番 何でもいいわよ さあなんでも聞いてちょうだい」なんてことを言ってきてな

「それじゃ 教えて欲しいことがある 俺に攻撃を仕掛けてきた二人のことだ あんたが召喚士だってことを、あの二人が知っていて、、いや、あんたの正体を知っているかもしれない二人組の男女について 分かることがあったら教えてほしいんだ」と俺が口に出した直後に。俺の前に居た女の姿がだな 忽然と姿を消したので、驚いた俺は

「ま、まさか 転移魔法?そんなものが存在するっていうのか?俺が知らないだけなのか?」なんて思い込んでしまったから とりあえず。俺の近くに立っていた 例の青年に声を掛けた。「ちょっと待ってくれ これはどういう状況なんだ? てか 君の仲間達はどこに行ってしまったんだ?説明して欲しい」なんてことを言っていたのだが、彼は「とりあえずは宿に戻って話を聞きたい」と言ってきたのである。そこで俺は その提案に乗ってしまう形になってしまって その宿に戻る事になったのだが 宿屋

「それでですね、俺からの説明はこれくらいなんですよ。あとは自分達の目で見て判断して下さい」と金髪の男は口を開く。

そしてだ 金髪の男の話は終わり。。いや 彼の隣に座っていた 俺の命を狙った金髪美人の話に耳を傾けることにしたのだ。「えっと 私から貴方達に伝えたい情報なんですけど。。

貴方達が探し求めていた人物。それは、、 おそらく、というか確実にですけれど。。あそこに向かったと思うのです。。」などと 彼女が語り終えた瞬間に、彼女の瞳に光りが無くなったように見えた気がする まるで、、。人形になってしまったかのように見えてしまい 俺の背中に寒気を覚えさせる結果になったのであった。。

俺と例の金髪美女とのやり取りを終えてから暫く経つ。。俺と彼女との間で、何回か言葉を交わすことには成功した。。俺としては、、だ。彼女は俺のことを憎いと感じていることに変わりはなく、俺のことを敵視しているらしい。まあそんな事情もあってか、お互いに良い関係を築くのが難しいのではあるだろうなと、、

「ところで お前達の中でさ。一番腕っぷしが優れているのは誰なんだ?」と尋ねてみると

「ふふっ。そんなの僕に決まっているじゃないですか!僕に掛かれば、あなたのようなひ弱そうな男性だって一瞬にして気絶させることだって可能なので、ご安心してもらって大丈夫ですよ。ただ そうは言いましてもですね。僕の能力は直接的な攻撃手段に特化していないものですので、そこまで期待されてしまっても困ってしまいますけどね」と茶髪の男性が

「そんなことは無いと思いますよ。僕はあなたのことを買っているんですよ。そんな貴方が簡単に死ぬ訳がないですし、、あなたが死んだりしたとしたのなら、恐らくは、あの女性と遭遇したことが死因でしょうからね」と俺に声をかけてきてくれる

「俺を買いかぶるなよ 買いかぶられるほど、大した人間ではないぞ お前だって知っているだろ? 俺は、今まで生きていく上で、人を傷つけずに過ごすことは不可能だと言い切っても過言では無いような生活を送ってしまっていた男だからな。俺が誰かから好かれたことなど一度も無くて、逆に嫌われることしか無かったんだからな」俺がそんな発言をすると

「そうでも無いんじゃないかな?少なくともさ 僕が出会ったことのある人物は 君のように、自分以外の人のことを考えながら行動してくれる人を見かけたことがないからね。そういった人は中々見かけることは出来ないからね」と言われてしまい 俺

「そんなに過大評価をしなくても問題はないはずなのに。。なあ」って思わず呟いてみた

「そうだな 確かにそのとおりだとは思うぜ」と声が聞こえたので振り返ってみると。先程まで一緒に行動していたはずの仲間達の姿が消えていて、代わりにだな。。その仲間たちの代わりに見知らぬ女性が立っている事に気付かされた その女性は「あら お客さんが来たみたいだね 私としては、、お帰りいただきたくはありますけどね」そんなことを言いつつ 何故かだな。俺の隣に移動してくるなり

「私も、一応は自己紹介をしておきましょうか。私がここに来た目的はというと、貴方を殺せば私も、元の世界に帰れるというお告げがあったから来た訳なんだよ? 」なんて言い出して来るのだった。俺はと言うと、目の前にいる女性から、、何かしらの力を感じ取りつつも、彼女に質問をぶつけた。

「なんで俺を殺す必要が有るんだよ。俺には、、お前が殺すほどの理由なんて何一つないはずだが」

と俺が問いかけると

「理由はあるよ 私が帰るべき世界は、、この世界には存在しない それが答えになるかな さて これで分かったでしょ? あんたを殺すことが、何より重要なんだって」

「ああ 理解できたよ 俺は今ここで あんたらと戦っておかなければならんようだな 俺が生き延びるためにも あんたが帰る為にもな だがさ、あんたが戦う前に俺からも聞きたい事があるんだが構わないか?」

俺の問いに対して 女は少しの間考え込んだ様子を見せてからの回答となるわけで、、。

「うーん。。どうなんだろうね。。

私個人としてもさ。。どういった選択をするべきなのか迷っている部分があって この世界の人間を一人も犠牲にしてはいけないとのお告げが下っているんだよね。。どうしたものかな」

なんて言って来たのだよ。

「それは、俺にとっては有難いことだな 俺はあんたを殺したくないと思っている。だが 俺が生き残らない限りは 他の連中に被害が及ぶことは必至だと思うからな。だからこそ俺は あんたと敵対する覚悟を決めた訳だ。。だから もしもの時は、遠慮無く全力を尽くして来い そうしてくれよ」

なんていう会話を彼女と行うことになった。。その最中にも 金髪美女から視線を感じることが多く

「あんたのその目つき 気に食わないね 本当に腹立たしいね だから その目を潰してあげようと思ってさ でもね 流石は、あの方のお気に入りということだけはあって 強い力を持っているのね」

なんて言われた訳だが、、この発言をしてきた直後だ。

突然 彼女の目が真っ赤に染まり始める。

その異変を目の当たりにした俺は「おい!まさかだけれど、、。。その赤い瞳の色こそが、あんたの本当の正体って奴か?それとも、あれが本来の姿では無く、今のこの姿こそ本来の姿だっていうのか?」なんて聞いてみる そう聞くと女は「ふっ。。」なんて息を吹き出してきて。「私はね。。あの方に命令されているの 自分の命を奪う存在が現れてしまった時の為に、切り札を持っておくようにとね 」なんて意味深な台詞を言い出したのである 俺が「なるほどな そういうことかよ 俺にはあんたの気持ちがよく理解できるよ 俺だってさ 自分が大切にしたいと願っていた女に裏切られた経験を持っていたからさ」なんて口に出すと共に、、剣を引き抜いてみせた。。その直後のことだったよ 女の体が一瞬だけ震えたかと思ったら 突如として変化が始まったんだよ。、 髪の毛が伸び始めて。体全体が細くなっていったんだよ。顔立ちや身長も大きく変化した後の出来事

「あの方が貴方の前に現れるまでに、出来るだけ強くなってみせるわね そしてね 貴方を殺したあとに 元の世界に帰還を果たすわ それまで、せいぜい頑張りなさいね 私はね。。もうそろそろ行くわね。貴方の事を待っている人が居るから それじゃね さようなら また会える日までね」

そんなことを俺に囁き残しながら。金髪の女は自分のことを俺の視界から消失させてしまう

「あいつ。俺のことを待っていたのか。。俺の居場所なんて知るわけが無いと思っていたんだがな まあ。今は考えても仕方の無いことだ それよりもだ。。。。あの女性の言葉を信じるならば やはり、、あの女性が言っていたように俺は狙われている。。つまりは、あの人にだ。。」

俺はそんなことを口にした後で。。あの女性の瞳の輝きに吸い込まれるかのような感覚に陥りながらも、、俺の意識は途絶えて行ったのである リシアの身体が眩く光りだして そしてだ 俺が作り出した門に飲み込まれていった

「くそ あの門はどこに行ったんだよ。それにだ リシアはどうして俺と一緒にダンジョンに挑まないと言ったんだ。。」

そんな疑問が俺の中に渦巻いていたのである。

それからしばらくの間は、、俺はリティアに付いて歩くことになってしまったのだが、 彼女の足取りに迷いはなく、目的地はダンジョンの最上層に設定されている

「ねえ あなたが探しているのはどんなものなの?」

と唐突な話題を振り出してくる彼女に対し「ん~と まずはこれなんだけどさ 俺の仲間がさ。。行方不明になってるんだ。その人達を見つけ出せればいいかなとは思ってる。。それで その次だけど、、俺が探しているものは、、。俺にとって大事な人だった人を見つける為に必要なものでもある訳なんだ」と 説明を行った訳なんだが その話を聞いた彼女はといえば。。黙ってしまったままだったのだ そんなこんなで。。俺達は遂に、、辿り着いたのだった。。その場所は 一見すると普通の洞窟にしか見えない場所なのだが 中に入ってみて分かる事と言えば、俺が以前に遭遇したドラゴンが生息しているであろう事が 予測され

「うむ。。我の領域へ無断で侵入する不届き者がここにいるとの情報を受けてやってきた訳だが。。お前か、。貴様は何者だ 名を名乗るがいい」と、威圧するような口調で語り掛けてきた。

「俺の名前はアスタリスクって名前になっているんだけど。俺と一戦交えてくれないか」と頼み込むと。。目の前にいるモンスターから。。。「断る」と一言返ってきた訳なんだよ

「どうしてもか?」「ああ」といった短いやりとりの後で、戦闘が開始したのであった。結果は 勿論 俺の勝利で幕を閉じた。。

「なかなかに強い力を有している人間ではあった。。しかしだ。まだまだ弱いな。」そう言いながら消え去ろうとするのを、俺は止めるべく 声を掛けるのである。

「なあ お前は。。この世界の人間についてどれくらい知っている?」なんて質問をしてみると。返答は、思いのほか簡単に戻ってくることになった。

「人間か?そうだな。

お前が言う通り まだ子供と言える年齢ではある。が それでも ある程度の知識は持ってはいるつもりだ。その人間がどういった能力を有して、どのような行動を行うのか、などについても把握していることは確かだ」と答えを貰えたわけで、、、。

その言葉を聞いた俺は「そうなのか。それならさ 教えてくれないか。俺と同じような状況に陥っている奴は他にもいないのか?」なんて問いかけてみると 。「うーむ。

残念ながら。お前が求めている人間はお前以外にはいないだろう 。」との解答が帰ってきた。なので俺は

「そうか、、。ありがとうな おかげで希望を持てるだけの回答を得ることが出来たよ」なんてお礼を述べ

「なあ 最後に質問させてもらえると嬉しいんだがいいかな?」

「ああ 構わんぞ なんだよ?」

「お前の名前を教えて欲しいんだけど、、駄目だろうか?」

「我の名はドラゴンと呼ばれている それだけは言っておこうと思う。それとだな。我は 今度お前に会いに来ることがあるかも知れないな また近い内に顔をあわせることもあるだろうよ」と、答えが帰って来て。俺

「ああ 分かった その時にもう一度会うことが出来るといいな その時までにはさ。。俺が強くなっていることを祈ってくれ」そんなやり取りを交わした後に、、俺はリシアの身体を探しに戻ることにして リシアの元に戻って来た俺であったが。そこには 見知らぬ女性が存在していた訳で、そんな状況を目にした俺は思わず。「はぁ。。またかよ 一体今度はどうしたらそうなったって感じになるんだ?いや、そもそも この人は何処の誰だよ?もしかしてさ リシアの姉だとでも言いだすんじゃないだろうな」なんてことを口に出してしまうのであった。

俺は「あんたさ、俺のことを知っているようだけれど、、リシアの姉ってことでは無いよな?」って問いかけてみた訳なんだよ。そう問いかけた途端に「えぇ 違うって。私はリシアのお友達なだけだって。だから安心してちょうだいな。ほら。リシアって昔からお転婆さんでしょう?」なんて言葉が飛び出てきたのを耳に入れてからは、、俺は頭を抱え込んでしまうことになる

「リシア。お前って、お嬢様育ちだもんな。それも超が付くほどの箱入り娘のな そんな彼女が、お姉ちゃんなんて呼んでいて仲良しなお相手が、ただ単に存在しているってことにはならないだろうよ きっと 何かがあったに違いないよな なあ。あんたの方から 色々と事情を説明してくれると有り難いんだが」

そう告げると リシアのお姉ちゃんと思われる女性は、リシアと出会ってからの経緯を話し始めてくれた。その内容はといえば、

「私はですね。元々リシアとパーティーを組んでいまして、、私自身はリシアよりも年上ではあるのですけど まあ見た目的な問題から、、妹のように扱われていました。リシアはとても素直な性格をしていて、私のことも姉として慕っていくれていたのよね」と口にしてくれた訳ですよ

「ふぅん。。それはそれで凄く良いことなんじゃないかな?」

「確かにそうかも知れませんね。それにですけれど その関係で私が所属していたギルドに、貴方達二人が訪れることもありました。」なんて言葉を漏らしてきたのである。その話を聞き終えてからというもの。俺の頭の中に浮かび上がった言葉がある

「その関係っていうことは その、リリアとか レイナみたいな関係のことだな。あんた達は仲間だったってことか」

その言葉を俺が呟いた瞬間に、その二人は互いに顔を見合わせ「私達がかつて一緒に活動していたのには間違いがないんですがね。私と彼女の二人が所属することになったギルドでの出来事ですけれど ちょっと面倒くさいことがありましてね」

「なるほどね 何となくだけど 理解出来た。。それは あれだろ?俺のことが邪魔になってきたっていうやつ」と。俺は自分でそんなことを口に出してみせた後 苦笑いを浮かべつつ「はっははは。どうしようもないほどに嫌われてるんだろうね。リシアの気持ちが少しだけ理解できる気になってしまう自分が居て 笑えるよね。」などと自虐ネタを披露すると共に、

「なあ 一つだけ確認したい事があるんだが、リリアとかリシアとか。そういった名前の女の子がリシアと同じ容姿をしているってことはないだろうか?」そんな風に尋ねてみると。「いえ、ありませんね」

「うん。絶対にないはず」と即座に返ってくる結果となったので、俺の勘違いだったことにしてしまおう

「ところでだ。俺は、リディアに言われてここまでやってきているんだがさ」と話題を変えて話をすることにして そこで俺はリシアを召喚することに成功したのだ その後 リディアと合流してからリシアの身体について調べて見ることになったのだが、結局のところは何も分からずじまいで 時間ばかりが経過してしまう結果となってしまっていたのである

「うーむ。これは困ったわね。やっぱり こうなって来ると魔法で何とかするしか無いわよね あははは。ごめんなさいね 貴男を巻き込んでしまって」

そんな

「巻き込んだ」と言うような発言をされた俺は 思わず「は?なんでそうなるんだよ」とツッコミを入れずにはいられなくなると同時に、

「いやまて そんな簡単な話ではないんだ」と言いながら。

「そうだよな 簡単ではなかったよな それに 簡単に解決出来るのであれば、もっと前にどうにかしていただろうし」

俺はそう考えを改めた後で 改めて その問題について真剣に考えてみることにしたのであるが、 やはり何も浮かんでくることはなく、時間が経ち続けるだけであったのであった。

俺がそんなことを考え込んでいる時

「アスタ。。。」

「ん?なんだ?どうかしたのか?」と俺の方を見て呼びかけて来た彼女に

「そっか。もう夜になったんだもんな。寝ないといけないもんな。じゃあその前にさ、、。俺の話を聞いてもらってもいいかな」なんてことを俺が言うと 彼女は小さくうなずく形で返事をし

「まず 先に謝らせて貰っておくことにする すまない 実は俺ってば 君に対して隠し事を沢山している状態なんだ。

まずはその事を伝えたくてだな 。その、だな。俺はさ 記憶を失くす前から とある目的の為に動き続けていた。それが何の為だったのか そこだけは未だに分かっていないんだけど。。。それでも、、」

そこまで言った辺りで 急に強い痛みに襲われてしまい「うぐ うぐううう。あああ!!」と苦しみ出すのである!!そんな状況の中。必死に俺の手を握ってくれた存在がいる訳であり、そんな俺の異変を感じ取ったアゼルとエルムナは俺の元に駆けつけてきて、俺の名前を叫び続けてくる訳で 。そんな最中にも、意識を失ってしまったのであった

「なっ。お前らはいったいなにしやがりやがってくれたんだ?」怒りの感情が溢れ出ている口調と雰囲気を放ちながらも目の前にいるアベルに向けて声を上げていく

「なんだよ。怒っているようにも見えるけど、怒ってないのなら別に気にする必要なんて無いじゃないか。それとも何かい?僕のせいだっていいたいわけ?」

俺はその言葉を受けて こいつの性格が分かってきたのかもしれないと思いながら、冷静に対応することにした。

「そうじゃない そういう意味ではなくだな どうしてここに俺を連れて来ているんだよ?」そう俺が問いただしてみると

「だって ここって僕達の国だしさ 連れてきたって問題なんか起きないでしょ」なんてことを言ってきた だが俺にとっては、そうでは無い そうでは無いんだよ そう思った矢先に、目の前でいきなり大事件が起きる。目の前の奴らが「あはははは 面白いでやんの」「いやー笑えてくるぜ こんなくだらない展開になってきてくれれば最高だって感じだよ」などという下卑た表情を浮かべ始めて、俺のことをバカにした目つきで見ている。そして

「お前らさ、本当に死にてえみたいだし 殺っちまいますか?」なんて言葉を投げかけてきた。そんな言葉を聞いた俺は、つい反射的に

「俺がお前らに負けるようなことがあると思ってんの?俺ってばさ 結構強いからね?」と言ってみた。そんな台詞を受けた相手側の男は、「あぁ そんなことを口走ると、、後悔することになるって知っておいて欲しいもんだな」そう言ってから剣を抜いて斬りかか

「おせぇ」俺の拳を顔面に受けて鼻血を出し始めた そんな出来事があったので俺は

「お前 そんなんで勇者って名乗れるんだな」と挑発してみたところ、相手の男は「お前こそさ、その程度で勇者を名乗るとかふざけてんの?お前なんてさ ただの雑魚だろう」って返してきやがった そしてそこから始まったのは殴り合いだ!互いの身体を痛めつけるために 相手を蹴ったり 殴ろうとしたりと、激しくやりあうことになったのであった その結果としてはお互いに体力が無くなった頃に終わりを迎えることとなった。そんな時に俺はだ!

「お前らさ、さっきから何をコソッと話し合っているんだよ?こいつらのことか?それともこの建物の中で、、他の場所で起きていることに関してのことなのか?どっちにせよ、、お前らって、俺よりも弱すぎるよな?もう少し鍛えてから喧嘩を売って欲しかったよな」と俺は告げてから

「はっはっは。そんなことを言うのって、、今のうちに死んでおいた方が身のためだと忠告しちゃおうか?まあいいか。ここで殺しておいて、この死体が消えるまで放置しておくか。そうしたらさ、、この国は混乱に陥っていくはずだよな。この国がどうなるのか、楽しみだよ」なんてことを口にすると この場から立ち去って行く。そんな彼を追うようにして、残りの連中も立ち去

「って待て 逃げる気はない」と 背後からの攻撃を受けることになるのであったが、そんな俺を助けに来てくれる者が現れてくれたわけだ。

その人物は「貴方、大丈夫!?怪我とかない?あ 私って自己紹介をしてなかったね。私はね レイナって名前で、、あ、、あの人の奥さんやってるんだけど、って今はそんな話をしている場合じゃないわね。。すぐに助けに行かないと」そんな風に焦っていたようだけど 俺が止めることになる

「いや、俺に任せてください。俺は、貴方に守られてばかりはいたくないんですよ。だから任せてもらえると嬉しいです。あとは、、俺一人で何とかできるはずですから。。」そんな感じで話を進めていった結果、、俺は単独で行動することになり 俺がいなくなった後のことは、 リリア達が上手く対処してくれていることだろうと思うので 俺は、自分の役目を果たすべく 走り回る。そんな俺は、あいつらの逃げ道を塞ぎに動いて行った そんな俺を見ていたであろうアデルはだな「あいつ、、やっぱり凄く強いじゃん」って感心の声を漏らしてくれるのだが

「そんな訳無いから。俺だってさ まだまだ成長段階にあるってところだ」と言葉を返した後 俺の背中から現れたのは翼 そう。天使の力を得た俺だからこそ出来る技 それはだな、空を飛ぶということだ。空に羽を広げ飛んでいった そして そのまま俺の攻撃対象となった男達に突っ込んで行き、その一人を蹴り飛ばした後に「ほら これで俺に負けたとか言うなよ?」と告げると 仲間に裏切られたことを悟った男が「なんだよ。それ ずるくねえか?」って口にする訳だ。それに対して「あはは。そうだね 俺だってそんな能力を手に入れてしまえば、きっと使うようになるだろうね」などと適当な返事をしていたら、その男の一撃

「うぐっ てめ なんつうパンチを持ってんだ」なんて文句を口にしてから倒れ込む。俺が「あんたらさ、そんなに強くも無いし 強くもなかったぞ。俺の相手が務まるくらいの強さじゃ無いし」なんて話をしていたところ 俺の背後にいたはずの女性が、突然として姿を消したと思った途端「貴様は 何故、そのような強さを手にしたんだ?」と話しかけられてしまったので「ふぅ やっと追いついたか 悪いけどさ アンタと戦おうとは全く思ってはいないんだよ。それに 俺には、どうしてもやらなければならないことがあるんだ その為に必要なものを手に入れたに過ぎない そんな俺のことが許せないのであれば 今、俺と戦ってみるか?」と、問いかけるとだな。彼女は俺と戦うつもりが無いようだ 俺はそんな彼女と共に移動を開始したのであった

「でだな。お前がもしも良ければなんだが、、そのだな。お前に頼みごとがあるんだよ」そう俺が彼女に告げて 俺は とあるお願い事をすることになった。。。そんな俺はだな、 彼女の提案

「私は、ある人物を探していてね、、その人が居た場所を教えてくれたりするだけでも、報酬をあげることができるのだけれど」そう言われてしまう。そうして俺が悩んだ末に出した結論は

「分かった 教えてくれるのか?」だったりした訳なんだがな 俺はリディアに教えられるままに歩き続けていく。そして辿り着く場所は何処だったのかと言えば、なんとそこは王城だったのである。俺は 彼女に連れられて城の前までやって来たわけなんだが

「さすがにな 勝手に入っても良いのか不安になってきたんだけど」と、俺が彼女に尋ねて

「んー」と、考える素振りを見せる彼女はこう話した

「まぁ、、多分バレなければ問題ないかしら?でもね 私の夫なら、私が城に戻ってきた時点で分かると思うのよね」

そう答えていた。。。ん?ちょっとまって。

「へ?あんた結婚しているの?ってことはあれ?旦那が王様だったりすんのか?そうなのか?ってことは俺は何?王族の子供?いや さすがにそんなのってないだろ?いやまあまあ 深く考えたら負けるのかもしれないけどな。うん。そういうことで納得しよう。。。」なんて独り言を喋っていると「とりあえず中に入ろう?」と 促されてしまったので俺は城内へと足を運び入れることになっていく。そんな俺達の姿を見つめている者達がいたことなんて気付かずに。

「うわぁ。マジか。こんな簡単に侵入出来るとか、あんたの夫の警戒心がガバすぎんじゃね?」なんて言葉を俺が呟いている間にも、彼女が俺の手を引っ張って案内を始める。その道程で俺達は出会う人達と出会う度に

「おかえりなさいませ」「そちらの男性は?」など 色々と声をかけられている状況 そんな光景を眺めつつ歩いていくと、一際大きい扉の前で

「この部屋にいる人に会いに行くの。」って説明されたので、そこに向かって進んでいくことにする。そんな俺達の足音に反応したのか、部屋の主が顔を出す。その人物は「おお 我が妻ではないか よくぞ帰ってきた。それにしてもお前の隣にいた青年 は誰なのだろうか?」ってな質問を投げかけて来た。俺は「初めまして 私はレイナさんの友人をしております。アルスランという者です」と答えて、軽く挨拶をする。すると 部屋にいたもう1人の女性 確か、名前はクレアって言ったかな? そんな女性からも言葉がかけられてくる「あ レイナのご友人の方ですか?初めまして、私はクレアと言います。よろしくお願いしますね。」と、そんな感じで俺に対して微笑みながら握手を求めてきたのであるからして、俺も、笑顔を浮かべてから手を握る。そこで、改めて自己紹介をした俺だったが、その時だった。俺は視線を逸らすこととなるのだが、そこには俺の妻を名乗る女性の姿が見えたので驚いた それから しばらく時間が過ぎていき、話が一段落した辺りだろうか。彼女は俺の方を見て、「そう言えばまだ名乗ってなかったわね。私の名前は、アリシアって言って、一応ここの女主人でもあるのよね?」なんて、唐突に話し始めて

「あはは。まあ確かに そんな感じには見えなかったな 俺には もっと年上の女にしか見えなかったよ」と本音を語ってしまった瞬間「そ それはどういう意味なのかしら?えっとですね 失礼な物言いになるのですが、見た目年齢に関しては仕方がないでしょう?こればっかりは、、ねぇ?そんなことを気にしていたら何も出来ないですし 」と、なんか変な空気になりかけたのを察知した俺は、話を元に戻すべく

「あはは。いやあ、すみません。俺は 思ったままのことを口にしてしまう質なんもんで、あはあは」ってな そんな感じで笑い話にするつもりだったのが

「ははは いや、別に構わんよ。君の言葉は正しいのだから。まあいい。そんなことよりもだ。。君は一体どこの誰か聞いていなかったな」と、問われてしまい 俺はだな、自分の名を明かすことにしたのであった 俺の名乗りを聞いた二人が目を大きくして驚くと

「まさか お前が勇者だっていうのか!? それにその翼は、、?それにお前の顔 どこか見覚えがあるような気がするのだが、思い出せん。それにだが、その身に宿しているのは、聖属性か?いやだが、それでは説明が出来ぬ」等と言われ その会話の流れが気になった俺が、「あ それじゃあその話は、この国の女王に会わせてもらえたら詳しく話せると思います。それでいいでしょうか?俺としては 早く目的を果たしたいんですが」と 口にすると 彼女は「お?おう 分かった」と口にするなり 部屋から出て行く。俺もまたその後を追うような形で部屋を出て行った。その後を追いかける形で レイナと俺 その二人の姿を確認できたのは この国の国王夫妻だけ 他の人間は俺とすれ違う形になってしまった

「おい。お前が勇者だと 何故嘘を吐く必要があるんだ?それにだ。その身から発せられる気配が 魔王と同等レベルなんだよな。それが信じられん」

そう言った男こそが 俺を呼び出し、リディアとの謁見に招いた人物であり、そして俺の師匠でもあった。

「いえ 別に、俺はただ普通ですよ。俺は」なんて、適当な受け答えをしつつ俺は思う

「え? 俺が勇者? なんでそんなのになってるわけよ。」とな そんな風に困惑をしている俺の表情を伺いながら男は

「そうか、そうか。お前は自分の立場を良く理解していないと見た だからな お前には その力を使いこなす為の方法を教えてやるよ 感謝しろよ?」と、そんな言葉を返してきた そうして 俺はこの世界において、最強の存在に

「お前さ 俺に喧嘩を売ってきたんだよな?」「ああ、そうだよ。俺があんたが言う最強って奴だよ。悪いかよ?」「いやまだ弱いだろうな、俺が知っている限りの強者の足元にも及ばないぜ それでも 俺に挑むというのならば相手をする。だが俺はまだこの世界でやることがあるんでな その前に死んでもらっても困る訳よ。なのでさ、今回は見逃してくれよな」なんて言葉をかけてみた 俺の声を聞いている筈なのに 全く反応を見せなくなった男が

「うっせぇな!!!!ぶっ殺す!!!」なんて叫びを上げて こちらに向けて走り出して来ようとしたところでだ 背後に立っていたリディアから「貴様!!何様だ!無抵抗の男を殺すなどと、恥を知りなさい!今すぐに、謝罪をし、そして自害しなさい!」なんて とんでもない台詞を吐き出すと 一瞬のうちに、剣を振りかざしながら突っ込んできた男の首を落としていたのである そんな出来事があったわけだけれどもだな。

「リディア あのな 俺の目の前に現れたこいつはさ、人間じゃないみたいだしな。ほらこいつだって首落とされても生きているわけじゃん?まあ良い機会だし、俺の力を見せておきたかっただけなんだ だから、その、あんまり気にしないでくれよな」と、伝える俺なのだが。そのリディアからの返答が無い。どうしたもんかと思ってはいたのだが、 ふと横を見ると

「は ひ ぎぃ」みたいな奇怪な声を発し始めた彼女が居るわけでして、

「リデェアぁ。あんたさぁ。なにしてんのさ」ってな具合に声をかけると、リデアは 顔を真っ赤にさせつつ 俺をキッと

「貴方が悪いのですよ!いきなり私の視界に現れて、そして首を斬り落とすだなんて酷いことを!」とかなんとか言ってくるんだけど そんな彼女に対してだ「いやあ。すまんな まあお前は俺にとっての恩人でもあって、大事な友人だと思っているし、そんな相手だからこそ、自分の実力をきちんと知っておいて欲しいと思ったんだわ まあ俺が本当にヤバくなったら、ちゃんと助けてくれよってのをアピールするつもりもあったしな 」と伝えたのだ すると「分かりましたわ。そうやって、私も信頼されていれば嬉しいことですし、でもですね これから先は、もう少し慎重に行動するようにと注意をさせて頂きますね。もしも私が間に合っていなかった場合は 間違いなく殺されていたのですから。私でさえも危うかったりしますし」なんて、真剣な口調で言われてしまった。

そんな訳で、リベルトを気絶させた後は、城の外にまで連れて行き。そこの人目に付かない場所に寝かせておくことにする

「しかしまあ ここまでやられてしまった以上 こいつも生きて帰るのは難しいかもしれねぇけど 死ぬなら死ぬで俺に迷惑をかけないようにしてほしいものだ」とか、呟いてみる。俺の発言を受けたリデアからは こんな言葉を投げかけられてしまう。

「あなた その言葉を 本人には絶対に聞かせられないと思うけれど それに、、その言葉を告げられた本人は、きっと あなたの事を許してくれるんじゃないかな」って言葉を耳にしてしまった俺なのであるが、

「そうかね そうなればいいけどな ってかさ 俺の目の前に現れる魔物とかって全部こんなレベルなのかな?それともこの国が特殊な環境にあるのかな?ってのが正直疑問でしかないってところだよね」と、俺が何気なしに口にしたところ

「え?ちょっと待って 今のは どういう意味?ねえ?」って言葉をかけられてしまうと 俺は素直に答えるべきだろうか 少しばかり悩ましいところだ

「いや 単純にだな。俺ってば基本的に平和主義を貫いているし、自分より強い相手の前に立ったら逃げ出すくらいの臆病者なんだわ。それに加えて、俺は戦いを望まないタイプでもある。」と そこまで言うのが限界だった その発言を聞いたリディアが、俺に対して詰め寄ってきて、胸倉を掴み上げては俺に対してこう口にしてくる

「ちょっと待ってくださいまし。どうしてそんなことを言うの?今までの話はどこにいったのかしら?私はね 私の為に戦うことを望みたいと思っている。それを否定されるようなことを言わないで欲しい お願い 貴方だけは、そんなことは、そんなことを言って欲しくはないのよ。貴方だけが頼りで、私の唯一の拠り所になっているのよ。貴方に死なれるようなことがあったりしたら、わたし もう生きる意味がなくなってしまって 自ら命を絶ってしまうかもしれない そんな風にならないで」そんな感じで訴えてくる彼女の姿にだ 不覚ながらも、可愛く思えてしまい そのまま彼女を抱きしめてしまっていた そうした中で リデアが「貴方たち そんなことをしている時間があると思っているの?今は一刻も争う事態なのよ 分かってるの?」と言ってくれるとだな リディアも落ち着いたようであり「ごめんなさい 私どうかしていたわ ごめんなさいね」と謝ってきたりするもんだからさ なんか余計な一言が出てしまいそうになった。が。それは流石にまずいと思ったのだよ だからさ、俺も必死に抑え込んで

「まあま、落ち着け 俺の言い分は間違っていなかっただろ?」と伝えれば「はい」という言葉が帰ってくる。これでいいんだ そう自分に言い聞かせている

「さあて、そんじゃあそこのゴミ野郎を始末するか」と言ってみたところ リディアは何かに気づいたらしく

「あ!そうです 思い出しました 確か彼は、勇者召喚に巻き込まれた被害者の一人でもありまして、彼のせいで 勇者として呼び出された人の中には命を落とした者も少なからずおり、更には、勇者として選ばれた者が勇者の力を制御できずに、暴れまわってしまい 王都を壊滅させてしまった。そういう事件もあり、それ以降に勇者という存在そのものが悪という認識が広まっていった。という話がありました。彼がそうである可能性も十分にあり得る訳ですし、ここは彼を保護しておくべきではないのかしら」と口にしてくれる なるほどな、勇者と魔王の戦いの歴史の裏事情というか。そういった話を聞ける訳だが どうしたものだろう そう思った俺は

「うん じゃあさ あいつは、ここで殺す。俺達には時間が足りないからな 俺が全力を出して殺せば、この国の勇者は全員殺されるはずだし、その事実が広まるとさ、必然的に他の国では新たな召喚を行うことが出来なくなるはず。俺の目的は、ただそれだけであって。それ以上のことを望む必要は皆無だと思うんだが そう思いませんかお嬢さん方 俺はあくまでも俺の目的を果たす為に行動する。そのために最善の選択をするべきだと考える訳だけど それにさ、もし仮にさ 俺達がこの世界を支配できる程に強かったとしてもさ やっぱり面倒ごとが起きそうじゃん。その点に関しては、同じことだとは思うんだよな それにさ こいつを殺した方が楽になる可能性が高い。まあそんな理由で殺したとしてもな、俺の気が収まる訳でもないから だからこそ今すぐにでも殺す。それで文句は無いだろうしな」と、話を切り出した訳だよ そんな流れの中 彼女が口を開いてくる

「貴方の意見を聞き入れるかどうかは別問題。けれど、私は 貴方の考えは嫌いではありません。だからと言って賛成と言う訳ではないのですが 彼の事を救ってあげた方がいいのではないかと思ったのも確かなんです その考えに至った経緯を話してみてもいいかしら?」

その言葉を聞いて俺は、「もちろんだとも 俺の考え方を肯定してくれる人が居てくれたのならば嬉しいからな 俺一人だけの思想なんてものは、独りよがりでしかない。誰かと話すことで、それが正しかったりすることもあるからなぜひとも、君の考えを教えて欲しい」と答えを出したのだが。リデアの奴め リディアの言葉に対して「ふぅん。まあそんなことよりもさ まずはこいつらを皆殺しにするっていう方針に変更が無いかどうか確認しておかないとダメでしょうが!まずはそれを済ませちゃおう。その後に ゆっくり話し合いをしましょう いい加減にしときなさーい!まったく 話が進まなすぎて呆れかえっちゃうじゃない!」とか何とか言ってはくれた。ありゃ。こっちにも飛び火する形になってしまったみたいだぜ まあいっか、そんなことはともかくだ。とりあえず、話を聞くことを優先したいと思う。だって、早く終わらせた方が良いじゃん?だから

「そうだね リディアの言う通りだ まずは何にしてもさ。俺の仲間を傷つけたのは、許せないからね。」と話し始める それから リディアとの相談を経て、最終的にリデリアの提案に乗ることになった 理由は、リディア曰く「もし、リデアの言ったことが正しいとしたのであれば、リデアの命を狙うこと自体が無駄になりますし。その場合には 私たちの身に危険が迫るだけに終わる可能性があります リデアの言ったことが本当であると確信を持てたらの話なのですが その時こそ、リデアを殺すチャンスでもあると考えています。」との事であった。その言葉の意味を理解した上で 俺も同意した。だから俺は「もしもリデェアの予想通りの事が起きたのなら こいつの命を奪いたい。そしてその後は こいつに責任を取らせる形で殺したいと考えている」と、そんな言葉を吐いたのだ そしてそんな言葉を俺の口から聞いた彼女は、俺のことを真剣な眼差しを向けながら見つめてくるのだ。

そして「わかりました。あなたの意見を受け入れましょうでもですね 私が先走ったせいで起きた今回の出来事についてだけは 私が後片付けをしておきますから 」といってきた訳ですよ。

その後 俺が彼女に質問をぶつけることによって リデルの本当の名前を知ることが出来たのだが。まあどうせ直ぐに別れることになるんだから別にどうでも良いと思うわけですよ そうやってさ。話の流れの中で 俺は彼女と共に 王城の内部に侵入することに成功した。侵入者撃退用のトラップなどが発動することは無く、難なく目的地にまでたどり着く

「うわぁ。こりゃ酷いね ここまでやられてしまっていると 何だかな」と言葉を吐き出しながら城内を見渡しているのだよ俺って人間はだな、そこで俺は「ねえリディ。君はこの場所を見て、何か気になることでもあったりしたかい?」と聞いてみるとだね そんな感じで 少しばかりの間を置いてからは「いえ 特には何もないと思いますが。何か気に障ったことがありましたでしょうか?」と返事があった。俺は、首を横に振ってから

「いや、そういう事ではないのさ ただ、少しばっかり。城の中に入る前のことを考えたりしていたのと これから向かう場所に辿り着くまでに起きた一連のやり取りにだ 少しばかり疲れたというだけだな」

そんな俺の言葉を聞いたリディアが

「そうですか 少しは気を引き締めていた方がよろしいと思われておりますが、無理もないと言えば、確かにそうだと言えてしまうのが現状であり。貴方は悪くないと思っています」

そんな事を言い出すものだからも、俺は素直に「そうだな」と言い返してしまう。そしてそんなことを話し終えた直後だった 突如 リアナからの通信が入り込む そして「旦那様 大変です。今すぐにでも戻ってきてくださいこの国の中にいる魔獣たちが一斉に活性化しており その影響によってかは分かりかねるのですが 街中にいる人々を襲い始めているとの情報を得まして こちら側にも被害が出ているとの報告を受けました。急いで救援に向かうべきかと思い ご報告させていただいた次第であります。それと 私も戦闘に加わらせて頂くことになりましたので、宜しくお願い致します。」と言っては来てくれる

「分かった リディア 俺達は一旦ここから離れよう」と言ってみたところでだな 俺が言葉を発し終えるとほぼ同時に、リディアはその場を離れていくのだから焦る俺だったりするんだけれどもさ

「ああ すまない。リディアが行ってしまった。追いかけてみるから またな」そう告げてからリデアと一緒に行動を開始しようとした しかしだ。そんな俺たちの動きを邪魔するような行動をとってきた輩が現れてしまっては それは 騎士の姿形をしている。鎧を着込み。片手には剣を持っていて。兜を被っているのも居る訳なんだけども リデアから

「おい あんた達何をしているのよ!こんな場所で何をしているのか?あんたたちは一体何のために戦っているの?さっさとどきなさいよ!どかないのなら実力行使よ!」と言ってきて

「いや。俺はな あんた達に道を空けて貰おうとしただけだったんだがな」

そんな言葉を投げ

「はあ!?ふざけたことを抜かすんじゃねぇぞお前ら!! てか、なんなんだその格好はよ。勇者として呼ばれた男ってのはよぉ、どうしてこうも情けない野郎しか存在しないんだよ。それによ お前らのような雑魚どもはとっとと失せてろ ここは 勇者である俺様が この世界の人間共の平和の為に戦い抜いてみせる場所なんだよ!そこの偽勇者の腰巾着風情が とってつけたような言い分を語るなっての 」と、そんなことを口にするのだった そして 俺の仲間たちの会話を遮るかのような

「なあ、勇者殿。ここは一つ提案させてはくれないだろうか?」

「てか、俺は勇者なんかじゃないんだが。そこんところの勘違いは止めてくれませんかねぇ」とかなんとか言っている間に、リデアの奴が「うるさい。あたしが勇者と認めたのだから あたしのいう事に従え。わかったら とっとと立ち去るが良い。これ以上ここに留まれていると 私の大切なお仲間が死んでしまうかもしれないからさ。そうはさせたくないわけでしてよ ほら お兄さんたちもさ。とっくの昔に立ち去ってくれた方が都合がいいからさ。お話は もう終わりにしましょう。さてと。あのゴミクズを叩き潰しますか!!」と言っては 目の前の男をぶん殴っていたりもしたので俺は、それを助けることにしたわけなんですよ

「おい 大丈夫なのか?あんな無茶をしたら死ぬ可能性もあるだろう?」「ふぇ?あっ はい は、い。大丈夫 だと。思っているんです。私も」そんなことを言ってくる そんなリデアの姿を眺めて居て思ったことを俺は口にしていく「それなら良かったな だが、あまり自分を卑下し過ぎるな」それだけを伝えておいて「俺は先に みんなの所に向かっておくことにしよう」と

「じゃあ ここでいったんおさらばって事で良いかな?俺は仲間の元へ向かうことにするが 君は どうする?」そう聞く俺なのだが。

するとだ、突然彼女が抱きついてきたものでさ 思わず驚いてしまう そんな彼女の顔を見てみると真っ赤になってしまっていて、耳までも赤く染めている。そんな表情で「うぅ。もう少し一緒にいてもらえないかしら」そんなことを言う 俺はその言葉に対してだ。「まあ。いいんじゃないかな そんな時間ぐらいだったならあるはずだから 俺の方としては全然かまわないけれど、君の方がそれで良ければ 一緒に行動するのもいいと思っている」そんな答えを返した訳ですよ。俺がそんな事を言ったら いきなり泣き

「やっぱり優しいよね そんな風に思ってくれるなんて、嬉しいな」なんて言葉をこぼして来る。

それからは、リディアが合流してこないかどうかを確認しながらではあったが。彼女と行動を共にし続けることとなった。まあ、そんなこともあってか、俺達が目的とする部屋にたどり着くまでは問題らしい問題が発生することもなく無事に済ませることができた。その部屋の扉を開けると同時に 俺に対して話しかけてきてくれた奴がいたのだ しかも それが見知った人物であるときたもんならば 余計に混乱するってものだと思うだろう。まあその人物とは誰だかわからない奴に説明する為に説明文を付け加えるとすれば だな 俺の元の世界の知り合いが俺と同じ様に異世界に召喚

「んな!まさか。あんたまで巻き込まれたってのか!マジなのか!」と俺に言って来ているのだが

「それは俺にもわからんことだ。俺は、突然の出来事に戸惑うことしかつまらなかったくらいだからな。」そう伝えてから。その人物に視線を向けた瞬間だった 俺は驚きのあまりに言葉を失い 思考が完全に停止するのだった

「ああ。ようやく、あんたに会えたな。ずっと探し続けていたんだよ俺は」

と声を出しながら近づいてきた男が俺の前に立っているのだ その姿を確認したことで俺の心の中は喜びに満たされていくが それと同時にだな。目の前に現れたこの男は誰なのかという疑問だけが頭に浮かんでくるのである そして

「お前はいったい 何者で 俺のことをどれだけ知っているんだ?」俺は目の前に立つその男に 質問をぶつけることにした

「なあ、その前に。確認しておきたいことがあるんだが 俺のこと覚えていないのか?」その質問を受けた俺の反応を見たからこそ そんな言葉を返してきたのだろうと俺は思い至った だからこそ「悪いが。俺は 自分の名前が分からないから そのことについても 答えることができないと思う」と正直に話したつもりだったのだがな、その話を聞いた後にだ。俺の言葉に返事が戻ってきた それもだ

「そう言えば、自己紹介がまだで いたね。俺は 佐藤裕太だ」なんて言葉が出てきたせいで 余計に困ってしまうことになる。俺はその名前を聞いて、懐かしい感じがするのを感じていた しかし。それ以上の情報は出てこない。なので、俺は改めて「で、あんたは。いや、あなたは? え?ちょっと待ってくれよ。嘘でしょう? 何で 何でだ 俺は 貴方を知っている?いや。そんなことはない筈なんだ でも、なんでだ?俺は確かにあなたのことを知っていますよ?だって。忘れるはずがないですからね」などと口走り始めてしまったのである そんなことを言われた所で 困るのは、こちらだという事は目に見えていた

「まあ そうだよな。そりゃそうなるか うん 分かるよ。今のあんたがどんな気持ちかってことも理解してあげれるよ」そんなことを口にしながら 俺を見つめてくる そんな彼の姿は 少しばかり老けていてはいたが面影がある為、やはり俺はどこか懐かしい感覚に襲われていた。「あ。すまない 急に取り乱したりして」と言いかけたその時であった 俺の目の前に現れていたその男

「はぁ〜。やっぱりこう言う結果になったか」と言う。

その声を聞いたからなのか 俺は反射的に 背後を振り返ることになった 振り返ればそこには見慣れた姿が二つあり。片方の女には「どうしてこうなったのか、詳しく教えてもらいますよ旦那さま」と凄まれた上に、もう一方の女からは「お帰りをお待ちしておりましたよ。旦那様 いえ 旦那様では無くなる可能性もありますから。旦那さんとお呼びさせて頂くべきでしょうか」などと言われてしまう。そんな二人のことをよく見てみれば リディアとリアナであることが俺でもすぐに気がつくことが出来るのだった

「旦那さま。旦那さまの言いたいことは 痛いほどわかります。それでも、私は聞き入れてあげることは出来ないのです」そんな言葉を口にしてからだ。彼女は俺に向けて何かを投げつけてきやがりやがったものだから、俺はそれを手に取り 手に持った物を確認すると、指輪だということが分かり。

「あ。ごめんなさい そんなつもりはなかったの ただ お渡ししなければいけないものがあったから」そんな謝罪の声をかけてきている彼女だったが。俺としては、その言葉よりもだ。その投げつけてきた物が、俺が今持っている その指輪の意味するところが分からなくてだな それを手の中で確かめつつだ

「いや 別に怒っている訳ではないんだよ。むしろ、嬉しかったんだ これは もしかするとだけど。俺は君の想いを受け入れることが出来たってことなんじゃないのかってね」そんな言葉を告げてみると

「はい。やっとですね ここまで辿り着くことができました。これから、私がどのような選択をしなくてはならないのかということは、私自身に課せられた使命を果たすことが最優先になると思います。その上で。もしも 許されるなら、わたしは、この世界で 貴方と共に生きて行きたいと考えています」とかなんとか言われてしまい。俺が困惑していたのも事実で、俺の手の中にある指輪を見て「それって、どういう意味なんだよ。俺は 本当に何も知らないんだ 頼む。この指輪について 俺に説明をしてくれ」そう告げると 彼女は、「私達の住んでいた世界に、魔王が現れたというのは、先ほどの話で、もう分かっていることだとは思うんですけども 私達は勇者として 選ばれてしまいまして。まあ簡単に言っちゃえば、選ばれた存在ということでして、世界の危機を救うための戦いをしなければならないんですよ。そして、勇者に選ばれた人間は、必ず その身に勇者の紋章と呼ばれる刺青が現れると言われているんです。そして、その刺青いわれた勇者の力を引き出すために必要なのが その指輪になりまして。まあ勇者と伴侶となる人間にしか扱うことのできない力を発揮する事が出来るようになるんですよ」そんな説明をしてくれるのである

「つまり、お前達三人は勇者として召喚されて 俺の元に送られてきたと。そうゆうわけなんだろ?」「まあ そうなるよね」その話をしてくれた相手はリディアだったので。俺にとっては聞きやすかった相手でもあり。だからだろうか。俺は彼女に「ありがとうな」と一言だけ感謝

「ん。気にしないで欲しいかな」と言われた後 俺の視界には二人の姿も目に入ってきて「とりあえず、自己紹介をしておいた方が良いかもしれないよね。あたしも、この人と同じような立場だし」そう言われるものであって その意見に賛成することにした俺は、リディアの隣に立ち。

「えっと、俺は まあ 普通の名前だよ。田中太郎っていうんだ」そんな名前を伝える俺に。俺の仲間だと紹介され

「そうなのか。よろしくお願いしたい」と頭を下げられた

「はい よろこんで」「ふっ 面白い奴がやってきたものだ。私のことも紹介しなければならなさそうではないか。そういえばだな。勇者の称号を持っている者達がいるという話を前に耳にしたことはあるんだが。そいつらの名前は聞かなかったな」そう言って、俺の方を見てきたのである

「へぇ。俺以外に勇者ってのもいるのね。知らなかったぜ。それでだ 俺はどうすれば良いんだ? この国に雇われる身になるとかか?」と問いかけてみるとだ。「ああ そうしてほしいところだがな、あんたがそうして欲しいと言ってくれたらの話になるけれどさ」そんな言葉を口にしてくるので リデア達と話し合って決めることに決めてから 俺は一旦

「じゃあまた後で」などといって別れることにしてから部屋へと戻ることにした。その際に 俺が部屋に戻ろうとした際に「ま、まあ 頑張れよ」なんて言葉が聞こえて来たのだが。その相手が、誰に言っている言葉なのかということを理解することが出来なかったのである まあいいや。それよりもだ 俺の目の前に姿を現した人物。それが、元の世界の知り合いで。名前は確か。「ま、マジかよ」その反応を見るだけで、向こうが何を思っているのかなど理解できるものでもあり 俺も似たような心境なのだから。

俺が 何でこんな事になっているのかといえば 俺の目の前に現れたのが俺の元の世界での知人であり しかも俺

「うおっほん!あんたさ いきなりで悪かったな」ってか「あんたって 俺の元の知り合いなのか?俺ってさ。こっちの世界ではさ、佐藤勇太という名前になってしまっているみたいだし」なんていう会話をしている時に その元の友人だった奴が「そうだな。あんたにとったらとんでもない話に聞こえるかも知れんが、俺も同じなんだわ」なんて言葉を漏らした そして、俺の隣にいたリティアに向かって視線を向けると

「俺は、君を知っている。あんたの事は忘れない。俺が初めて好きになれそうだった人だと思っているよ」その発言を聞いてしまえばこそ。こいつが何故ここにいるのかって疑問を抱くと同時に俺は思った もし、こいつも

「あの時のリリア姫に惚れてしまっていた」のだとしたならば それは俺にとっても複雑な状況に陥るのではないかってことを だからこそ「ああ 俺は。その人に恋心を抱いたことがある」と伝えた後に

「え?」って言葉を発した彼女に対して「悪いな。今は、お前にそんな思いをさせる時間は無い。それに リリアには、お前が付いていてくれると信じている」それだけを伝えたのだ 俺の発言を受けて「な、なにいってんだお前は?」という言葉が返ってきたため 俺自身も驚いたが。

「俺はリリアを愛していることには間違いはない。ただ、今の俺の立場を考えるなら 彼女を悲しませる訳にはいかないだろう。そんなことになれば。俺は彼女のそばにいてあげられることが出来なくなるからね。彼女が傷ついてしまった時には、その悲しみを和らげるために一緒に過ごしていくつもりではいるんだけど。その気持ちに嘘偽りが無いから。それだけは信じてくれ」その言葉の後だ 俺の意識はそこで途絶えた。そのあとの出来事は 全て知っている。いや。体験していることでもある。

それは俺が 夢のような世界を何度も繰り返し その記憶を保持したままで リリアと出会い。リリアとの幸せな日々を過ごすために努力して来たのと。全く同じことを目の前にいる友人が行ったという。そんな流れ

「そうですか。やはりそうなりますか。貴方とは一度、ちゃんと話したいと前々から思っていたのですよ」リディアから発せられる言葉を聞きながら俺はだだ。リリアからの言葉を待つことにするのだった そんなやり取りが行われている中だ。リデア達が合流を果たしてきたことにより 事態は大きく動き始めることになるのだが。この時の俺達は、その事実を知らないままの状態であった リデアは

「貴方のことを信用してもいいのかしら?」そんなことを言っていた。まあ当然の反応と言えるが。俺からしてみてはだ

「そう言われてもなあ 俺は困る。だって お前の事を、リディアやリディアから聞いた情報しか知らないもん だから、なんとも言えないんだよ」そんな風に答えると

「まあ、それもそうですわね」そんな返事が来たわけでして

「でもだ 俺は、あんたの事を信じようと思ってはいたりするんだけど」と言葉をかけておくと

「ふむ そんな考えに至った理由は聞いておきたいね」そう言われたからこそ。「実はだ。その話は、俺自身が実際に経験している内容でもあったんだよ」そんな言葉を紡ぐと。

「まさか 貴女も。私と同じ目に会っていると言うことですの」そんな驚きの声を発していたのである

「その言い方からすると あなたもなのね。まあ。そう考える方が妥当って言えば それまでになるわね」などと口に出してきたのであった

「ところで。俺の質問なんだけどさ。なんであんたらは。こんな場所に居るわけ?」

そうやって、話題を変えてみたわけなのである。「私の場合は、元々が貴族の娘という立場なの。その身分を隠して生活をしていたら、お忍び中に魔王軍の幹部に襲われてね。その時にリディアに助けられたことで、彼女に興味を持ち始めたのよ」そう口にされると。隣で立っているリディアが「あれ?そんな話になっていたの?」とか何とか言い出し始めて

「そう言えば リディアも 元々は冒険者になるつもりだったんだっけ」俺の記憶が確かならば、そう言った経緯があったはずである

「はい。私はですね。あるきっかけがあって。勇者と呼ばれる存在になったんです。私を庇ってくれたのは 私の実の父なんですけど。父が魔王を倒すという目標を持ってくれていて 父が亡くなった後には、私自身が強くなって魔王を倒して。勇者という肩書を返上しようと思いましたので。その為にも、修行の旅に出て。その旅の最中にリディア様と出会ったんです。彼女は 私に色々なことを教えてくれた師匠的な存在なんです」とか言われてしまうと 俺は黙ってしまうしかなく リデアは

「そう言うことだと思ったよ。リディアが、あんな感じに優しく微笑みかけてくる時があるじゃない そうゆう時は大体。貴方の話をしているときだけだったのよね」などと言っていた

「そっか。そういうことだったのか」なんと言えばいいかわからずに、適当な返答をしてしまった俺であったが。

俺達のやり取りを見守っていたらしい人物が、急に割って入ってきた「えっと。お二人は。本当に仲が良いって感じに見えてしまいまして。その羨ましいと思いまして。少しだけ、リディア様に妬けてきちゃったかもしれません」と口に出すリディアが可愛くて。ついつい頭を撫でてしまっている自分がいたのであるが。

そんな俺達の姿をみてか 今度はリディアの方が、頬を膨らませ始め「ずるい」と言い出しては。「ねえ。ちょっとだけで良いからさ。変わってほしいのよね」と言われてしまってもだ 流石にこれは困ると言わざるを得ない状況下に置かれていた まあ。なんだ。結局、俺がリディアに「変われ」と言われるままに 変わることになり リディアの方に抱きついてあげる

「ちょ リディアー 嬉しいー」なんて声

「あらら。すっかり。懐かれてしまいまして」と

「うん。やっぱり 私が思っていたとおりね。その二人を見つめているだけでも幸せだけれど。たまに嫉妬してしまうぐらいよ。だってね 私の好きな人が 別の女の子とイチャイチャしているところを見て、嫌な気分にならない女性なんて居ないと思わない?」

「はい そうかもしれないですよね」

なんて 二人の女性による話し合いが行われていたりするのですが。そんな中だ。この世界におけるもう一人の知り合いである少女が「うおぅ!?」って言葉を漏らしながら起き上がる姿を目撃することになったわけだが。

その姿を見た瞬間に、俺は、元の友人に近寄っていくと「お、おい。大丈夫なのか?」なんて心配をする素振りを見せたのだ それに対して、彼は「だ、大丈夫だぜ。問題ねぇよ」なんて言葉を口にした直後にだ リディアのことが気になってしまったらしくって「あんたが無事で良かったぜ。でだ。そっちの女性は誰だよ?俺にとっちゃあ初対面だと思うんだがよ。どうして俺に抱きついているんだよ?」なんて言葉を告げて来た 俺はといえば「ああ。紹介するよ。こいつは、俺の古い知人でさ 元の世界での友達で リディアっていうんだ」なんて言葉を口にしたんだが。「リディアだと!ふざけるんじゃないぞ。その名前を使っているのは リデア姫しかいないはずだろ」そんな言葉が聞こえてきたのである

「あんたが言ってることは良く分からないけどよ。こいつの本名はリディアじゃなくって リディアスって名前なんだ。このリディアって名前は、こいつと一緒に暮らしていた時の名前ってだけだから」なんて話をし終えて 俺はだ

「この世界の人間ってさ、俺以外の人間は 全員男なのか?それとだ リデア姫は今 何処に住んでいるんだろうな」なんて 唐突に疑問をぶつけてみることにする 俺からの質問を受けた この世界の友人である彼がだ「その話についてはだ。今は出来ないってことを理解してくれないか?俺も、あんたが、どんな扱いを受けているのかは分かっているつもりだし 何よりだ。リデァアのことは俺よりも、あんたの方が詳しいだろう?あんたが知っていてもおかしくないことを俺が知っているわけがないからな。そのあたりは どうか分かってくれないかな?」そんな風にお願いされてしまった 俺としては リリアとの時間を邪魔されるのであれば「リアナが、こいつも俺の大事な人であるってことを知っていれば。そのあたりのことも配慮してくれただろうになぁ」と思わず呟いてしまったんだが。

そうした

「その件についても謝らせていただきます。私が貴方のことを大事にしていませんでした。貴方の事が分からなかったからこそ、このような結果を招いた次第でして。貴方が私に対してどのような気持ちを抱いてくださっていて。そして私のどこが好きだったのかは存じ上げていましてよ。その上で申し上げさせて頂きますわね。貴方のことを リデアちゃん。貴女の夫となるべき男性として認めさせて頂きますわね」と言った言葉を受け止める羽目になると リリアの奴が「うん。そうでしょうね だってさ、私の大切な人だって、あの時の私が保証をしてあげたものね。それにさ 貴方の事を認めてくれているのは。貴方が一番わかっているんじゃないのかしらね」と言われたものだから 俺の方から

「そうだよ。リディアさんが、リディアが 君を、受け入れてくれるかどうかはさ。全て君次第なんじゃないかな」と そう口にすることで、リディアとの時間を確保しようと考えていたのだが。

そんな言葉を聞いた彼女がだ「リディアでよろしいですわよ?私の方からも、貴方のお名前を呼ばせてもらっていますからね」そんな言葉を貰えたおかげで。彼女と仲良くなっていく道のりを歩むことに

「な、なんかさ お前が幸せそうなのは結構だけどよ 俺との扱いの差が大きくありすぎる気がするのは俺の心のせいか?どう思うかなリディアさん」と 不満の声をあげ始めたのであったのだが。そんな言葉を投げかけた

「ふふ。それはもちろん 当たり前の事ではありませんの」

そう言われてしまうので「そうですか。ありがとうございます」と頭を下げることになったのは仕方が無いことであったが。「俺だって 俺のことを認めてもらいたいんだが。あんたらが認めるようには、認められないんだよ」と愚痴のように 文句を吐いてしまうのであった。するとだ「そう言われましてはね。困ってしまいますけど 私としても。貴方のことを受け入れていきたいとは思うんですよ。そう言う風に、考えてはいられるわけですからね。でも、やはり。それは難しいのではないでしょうかね」そんな言葉で濁されてしまう始末でして。「あんたが、あいつのことを好きになった経緯とかは知らないんだけどよ それでもさ やっぱし。俺は、あんたみたいな美人の人から好かれるってのに憧れたりするんだよ」なんて 心の声が漏れ出してきてしまったのだ 俺の言葉を聞いてくれていた彼女達は「あ、あれ?今って。何かおかしい展開になっているような気はしないでも」と言い出しては。お互いの顔を見ながら会話を始め出したわけでして。そうして 何故かと言うべきか よくわかんねーですが 俺だけが蚊帳の外に置かれてしまった訳なんですけれども それから暫くは リデアが、その友人に向かって話しかけたりして。俺と話がしたければ「まずはこの子に勝ってからね?」なんて言葉を 彼に浴びせていたりした それを見ていた、リディオスはだ「あら?貴方。その様子では私には勝てないようでいて そんなことはないようで。私に勝った後に、改めて貴方とお話をすることに致しますわね」と 笑顔で言う リデアの事を 俺と話すための前座程度にしか思っていないような言い方をしたもんだ 当然だが 俺だって腹を立てることになるわけで。その光景を眺めて。リディアとリディオスの二人が睨み合っているのを確認している時に この空間を壊そうとするかのように 俺の身体の中に流れ込んでくる存在がいたのだ その正体はと言えば リティアであり 彼女は、リディア達から俺の姿が見えないように隠れつつ。俺に助けを求めてきたのだ。彼女の言う事によればだ。どうも、リディアと この世界を作り上げ

「私達の遊び相手になって欲しい」などと言っていた女性達が。「もういい そっちがその気ならば、こちらも、相応の手段に出るまで」と。そう言い出して、戦いの準備に取り掛かり始め 俺の力を借りようとしているらしい なので「分かった リディアとリディオスが喧嘩を始める前に リディアの元に向かえばいいんだよな?」なんて言うと リディアの方は、無言で首を縦に振るだけであった。

それだけで、何をすればいいかを理解することが出来た 要するにだ。俺の力で。一時的にではあるが リディアを眠らせればよいってことだろうと思うんだよ まあ、そんなことが出来るって言うなら やってみたいところではある

「なあ そこの女性よ 少しの間だけでも良いからさ 俺の話し相手になってくれないかね」なんて言葉をかけると その言葉に反応してくれたのか「あらあら そう言われると。断れるはずもなく 断ることが出来ないじゃない」そう口にしていた 俺が、その言葉を待っていたから あえて、彼女には伝えず。俺は

「すまんな 俺はどうしてもだ。お前ら二人を止めないといけないから」そう伝えた直後には、俺は、リディアの元へと駆け出して行く。その際にだ 彼女がだ「ごめんなさい ちょっと、お待ちくださいね」そんな言葉を俺にかけてきた 俺は、そいつを聞き入れ 足を止めることにした その直後だった リディアに攻撃を仕掛けようとし始めていた女性の一人に向けて、光属性魔法を放つ。そうすると 女性達は俺の姿を視認し「どうしてここにいるんだよ お前は」そんな言葉を発してくれた。それに対しては「さあ? お前らに教える必要性はないだろ? お前らの行動で お前らが死ぬのであれば別に構わない」そう言うことで黙らせる そうした後で、リディアの前に立ったわけだ そうこうしているうちに リディアに襲いかかっていた女性からの攻撃を食らいそうになったわけだが 俺の体術によって回避することに成功している。しかしだ。その攻撃を避けられて 悔しくなってしまったのだろうか 今度は、俺に直接攻撃を仕掛けてきてしまったのだ。それも、リディアから引き離そうとしてくるわけだ。だからと言って、俺が攻撃を受ける理由はないしな そう考えた直後のことである「そいつの言うとおりだよ ここは俺に任せてくれ 俺が時間稼ぎをしている間に」そう言って来た人物が現れると その人物は リデアへと姿を変えたのだった。そうしてから「悪いね」そう言い放つとだ その場から離れていってしまう。リディアを守れないのは残念だけども。でも、今、俺の目の前にいる奴の攻撃を捌いているだけでは駄目なのだ。こいつを倒し 彼女を守る方法を考えなければ、そう思って 行動を開始することにする。

俺の目の前に立ち塞がっている奴を倒す方法について考えるとだ。俺の身体能力だと、奴らの連携についていけるかどうかも微妙なのは事実である。それにだ 俺一人では対処できない問題なわけで。俺が戦えなくなれば その

「その瞬間」が訪れることは確実だろうと思われる つまりは、俺以外の人間にも協力してもらう必要があるわけだ そうしないと、こいつらは止まらないのだから リディアをどうにかする方法も必要だが それはあくまでもだ。今すぐに実行しなければならないものでは 今のところは無いはずだ。だからこそ。こいつらを撃退するために 協力してもらえる人間を探さないと駄目だと考えたんだよね。まあ こんな場所で戦闘を繰り広げている時点でだ 普通に考えていれば分かることだが。この場所は、既に見つかっている可能性

「ここは既に見つかっちゃってるのかしら?それとも。見つけられたのかしら?私達に そんなのどっちだって変わらないじゃないの そうでしょう?リリアさん」リデアの問いかけに対し「私もそう思いますわ。そもそもとして。見つけられなくても、どうせ。こっちは、貴方達を迎え撃つ準備をしていたわけだし 貴方が私の前に現れることは 分かりきっていましたからね。そんなわけですから 私としては、いつでも 貴方と戦うことは出来ているのよ。それが出来なかっただけだってことを分かっておいてくださいね」なんて返答が帰ってくると そこでだ「さっきから、何で貴方は喋りまくってばかりなんですか! 少しは黙ることは出来ないんですか!」とだ。俺の隣に立ってくれることになった女性がそう言ったわけなんだが。その直後に「うるさいわね 今は大事な話をしてるんだから 大人しく待っていてよ」とだけ言っておくことに それでだ 俺の側に立ってくれることになった少女は「私の名前はリリィと言いまして リーデシアさんの従者兼お世話係のようなものをしておりました。よろしくお願いいたしますね」と自己紹介してくれていたので。それを受け。同じように 俺の名前を 教えておくことにしたわけだ そうしてだ リディアと対峙しながら。お互いに動き出すこともなく。ただ 睨み合いの状態になっていたんだよね。

そうしていたら 俺の元に

「もう 大丈夫そうね そろそろいいかと思って戻って来ちゃったのよね」そんな事を リディアは口にする。そうしてきたのだ そんな言葉を受けて どう返事をしてあげようかなと考えていたんだよね。そうやって考えていた最中に リディアに質問したいことが浮かんできたので

「一つ聞きたいんだが この世界に居続けたいのに。それを諦めるような真似をしたのは 何故だったんだ?」と聞いてみる。

俺の言葉に対して「それを教えるつもりは一切無いのですよ もう貴方は私とは関係が無い いえ、元から無かったのかもしれませんね 私にとっては、その程度の存在だったという事でしかないんですよ」と言われてしまい。「そうか 俺もあんたと会うのは これが最後になるんじゃないかって思うしな」なんて言葉を吐き出してやる。

俺と リディアの このやりとりを見た 他の連中はと言うと。何かを感じ取ったらしく 何も言わずに 二人の様子を見つめている それを確認したうえで「あんたは この世界の神様的な存在じゃなかったんだよな?」なんて 確認のために聞いて

「そうなのではないでしょうか?私には、よく分からない話なので よくわかりませけど」とリデアが言うと リディアも同じ言葉を呟いていた それからは お互いが お互いの出方を窺いながら ただひたすらに お互いの隙を狙って動こうとしている。そんな感じだったわけで 俺自身はと言うと

「とりあえずはだ リデアは、リディアの足止めをしてくれるようだし。俺は、もう一人の方の相手でもするか」と リディアとの戦いに参加するために動くのだった そんな風に思っていたのだが。そんな俺を見て そのリディアはだ「貴方の事は好きにはなれなさそうだけれど。でも 私を本気で怒らせたのですから。簡単に死んでもらうのは 許せないし」そんな事を口にしながらだ「リディアは俺の動きを止めに来たわけで 俺を殺すまではいかないように注意しつつ 攻撃を仕掛けてくる。

そんな彼女の一撃を回避しようと思えば、いくら俺でもだ ギリギリ避ける事が出来るレベルなんだよな それでもだ 彼女は全力で攻撃を仕掛けてきているし。そんな彼女に俺が勝つのは不可能に近い。

ならば 彼女をどうにかすれば良い話なのかな?と考えたりしたわけで。俺は彼女に話しかけることにしたわけだ

「なぁ 俺の仲間にならねぇか?仲間になってくれたならば 俺としても、色々と嬉しいこともあるわけだしさ」そう問いかけてみた。

問いかけると リディアは

「は?貴方と一緒になっても 楽しい未来は見えてきそうもない気がするので。遠慮しておくことに致しましょうかしら」などと返答してくれたわけだ。俺は彼女の言葉を聞いた上で リディアの背後に回る。そして 背後から蹴りを入れる事にしたのだけれども。そんな時だった 俺は、彼女の背中が、妙な光を放っていることに気付き。それが気になったわけで。つい触れてしまう。そうするとだ。

突然、彼女の体は崩れ落ちたわけで。それと同時に 彼女が身につけていた鎧が解除

「は?ちょ え?」とか言っている彼女をそのままにして その場を離れようとしたところで 俺は、彼女に手を引かれてしまったせいか。倒れそうになるが。なんとかして踏ん張ってみせる。そして「あ ありがとう」と伝えると そのまま俺は、彼女に引き寄せられていく事になる。その結果どうなったかというとだ「うぉ 危ねえな!いきなり何しやがんだ!?」俺に向かって攻撃を加えてきた存在が一人いたのだよ。そうするとだ その攻撃をしかけてきた女性はという「あら 避けれてしまったかしら?もう少し、本気を出した方が良いって訳なの?」なんて言って来て。

その後に続くようにして

「リリア。貴方も、その程度の男に 苦戦している場合じゃないって思わないのかしら?私は別に あなたと戦ってるわけでもないのに 勝手に攻撃してくるのをやめてもらえないかしら?それと。その人を引き摺って何処に行くつもりなの?早く答えなさい。さあ 私の命令に従って頂戴 いいわね?さあ 従いなs『ちょっと待って』って誰の声よ!」その言葉に続けてリディアは その女性に向けて口を開いた。

俺もリディアが声を発した直後に。俺の腕を掴み。どこかに引っ張っていくリディアの姿を見ながら リディアに何をしようとしているのか聞こうとするが。俺の意識は徐々にだが遠のいて行ってしまうのである。

リディアが俺を連れていった場所が分からない

「ここは一体どこなんだ?」などと思っていた俺がいた。そこは、薄暗い場所ではあり 俺の目では周囲の状況を確認することが出来ない そう思っていれば、俺の手を引いているリディアは「ここで少し待ちましょうかね」と言って来たのだ 俺の方からしても リディアの提案を断る理由は無かったので。素直に従うことにしていたんだけどもさ ただでさえ狭い上に暗かった通路だと言うこともあり。二人で並んで歩いている状態でも余裕があったとは言えないぐらいの状況でもあったはずなのに そこに俺を引っ張りこんだもんなんだよね。そりゃあもうだね。二人並ぶだけでも、かなりの窮屈感を覚える空間であったにも関わらず 更に奥へと進んでいくもんだからね 本当に狭苦しくて仕方

「はー 疲れるなこれ どうしてこんなにも狭い道を進んでるわけ?」って聞くことにする まあ。リデアと 一緒に歩いてた道よりはマシかもしれないけどさ それにしてもさ。狭いんだよこの道ってば。俺の質問を聞いてリディアが

「貴方も知っていることでしょう?この場所は 私が住んでいた家がある地下なのよ。だから 貴方を連れ込んでしまおうと思いまして。この場所を選んだのよね」と説明してくれる。俺もこの場所がどんな所であるかを理解したところで

「俺のことを連れ込むための場所として選んだっていうのは理解出来たから。ここが、どういう場所なのか説明してくれない?」なんて言葉を投げかけてみれば

「ふむ。貴方の実力は相当なものだと私は考えている しかし、今現在私が住んでいる場所は地上には無いのだから。それを踏まえて、私についてきて下さい」と言われて

「分かったよ 付いて行くことにしようじゃないか 案内してもらえるかリディアさんよ」と言うしかなかったのである そして 暫くの間だ。狭く そして暗く 歩きづらい通路が続いていたのだが。そんな中でもだ。ある程度だが歩を進めることに慣れ始める俺がいていて 俺自身が思っていた以上にだ。リディヤさんのペースに合わせてついて行けているという部分もある

「リデアさんは、元気な方なんです。なので。彼女と二人で居るときは大変ですが。貴方と一緒だと、そう言う意味においても楽になりますわ」と言っていたリディアは、とても笑顔であり

「はっ は そうかい」と答えることしか出来ない リデアとの同行であれば。もっと酷いことになるだろうからね

「私には リアナとルリがいますので。そこまで苦労することも無さそうですね」と言われたので。その

「私には、お友達と。そして従者がいるから、そこまで苦労はしないんじゃないかと自分でも考えていますから」とだけ返しておいた そうしたら リディアはだ「そういえば、貴女。確かリデアちゃんと言ったわよね?私と会ったとき、私に対しての殺意が隠せてない感じだったのだけれど。それはなぜ?」なんて質問をぶつけてきたもんだから。正直焦ってしまったわけで だってそうだろ?あの時は、リディアの表情も 感情の変化すらもよく分からなかったのだからさ「あーあれはだ。俺の事が気に食わなかっただけだから リディアが悪いんじゃないし あんたのことは関係ないからさ あまり気にしなくても大丈夫だぜ?」とだけ伝えてやった そうしたら

「私が原因で、リディアは殺されたのかも知れないのね。なら、リディアを殺した責任は私自身にあるということになりそうですから。私も、リディアと似たような運命を歩むべきなのではと考えてしまうところですね」

そんな事を言われて 俺の方はだ

「そっか リディアを殺ったのって お前じゃなかったっけ?」と呟くのですよ。そうしたら

「確かに リディアの命を奪ったのは私ですよ。だけどね 私と貴方達の世界は別物でしょう?そしてね リディアに命を奪われたのは私ではないのよ」なんて言ってきたので。俺は、彼女のことを見捨てることにした そんなやり取りをしている間に、目的地に到着できたようだ 俺達は 目的地に到着してからと言うもの。俺は「なんとも言えない感じだわ。いやまあ こういう場所に来ちまったのは何となく分かってたけど。ただ 俺の想像を軽く上回ってたのは間違いない」と言う

「私は、この場所に良く来ることがあるの。でも、貴方は初めてここに足を運んだと思うから。これから 私達がどのように行動するべきかを説明するわね」そう言ったリディアの言葉を、俺は真剣な態度で言う事にする 俺のそんな態度を見て、満足げにうなずいているリディアのことが視界に入りつつも「うん。頼むよ」と言葉を返してみると。「まず 貴方には、これを渡しておくわね」と言いながら差し出された指輪

「これは?なんか嫌な予感がするが。受け取ってもいいんだろうな?」と聞いたら。リディアが首を傾げた後にだ 笑顔を見せて「勿論です。これは 私の使い魔が作り出す事に成功した代物なのです。それを 是非、受け取って欲しいの」とまで言われたもんだからな。断れるはずも無い。そもそも 断ったとしてもだ 俺の意思とは関係無く強制的に受け取らされてしまう可能性もあるし。俺自身の身を守るために、それ相応の

「まあいいか とりあえず貰っとくわ。でも これで何か出来るようになればいいんだけどな?」そう言いながら、受け取ったばかりのそのアイテムを身につけることにしたのである リディアの話を聞ける範囲では、このアイテムを身に付ければ。自分のステータスが上昇するとのことだったので。俺は、それを信じてみる事にしたわけだ。その結果 ステータス画面を見れない俺は、何が起きるかが一切予想できない状態に陥ることになったのは当然の結果なのである。まあ。それとは別に

「なあ。俺はさ リディアの話に出てきた、リアナという子とやらのことも知らないしさ。なんとなく気になるから教えてくれねえかな?」と言ってみたりする。するとだ。リディアの顔が険しく変化していく そんなに聞かれたくないことだったんだろうか。そんな風に思っていると

「私は、リディアのことを教えましたので。貴方が知りたいというのであれば 話さないといけませんよね。分かりました。少し長くなるかも知れませんが、それで良ければ 聞いてください」とのことだった それからリディアは語り出した

「リアナはですね。元々は。勇者パーティーの一員として活動していた子だったんですよ。しかし 彼女は 他の仲間とは違って 戦闘能力が皆無だったということもあってか。勇者がリアンナさんに目を付け始めて 次第に奴隷のように扱われていくようになったので 最終的に捨てられたらしいの その後 私の目の前に現れたときには、人間とは思えないぐらいの醜さで。その時に私は初めて 彼女が魔王の娘であることを知ったのです。私は彼女を助けたかった。そして 私の元から去っていったはずの、勇者も探していました そして私は 遂に リアンナ様を見つけ出すことが成功したのですよ それが嬉しかった だからこそ リアナと一緒に過ごす時間が幸せで。楽しい時間を過ごしていくはずだったのに。私は、どうしても あの方に認めてもらいたくて だから あの方が興味を示す 異世界人を呼び込むことにしましてね 貴方が現れたわけなんです そのおかげで、私はやっと、私の力を認めてもらえることになった訳ですから 本当に嬉しいの。貴方を呼び寄せた時点で、もう用無しになった勇者を殺すことが出来まして 私はね 最初から こうなる未来は決まっていましたので 貴方と出会うまでの流れは全て想定通りに動いたと言うことにもなるのでしょうか それでもね リデアだけは許せない 貴方と出会った時 最初に目に付いたからこそ 私は貴方を選んでいた。しかし リデアはそのあと直ぐに現れた。最初は何も考えていなかったの。私はリデアを殺そうと思いながらも 結局は何も出来なかった。リデアからしたら 私が邪魔な存在になってしまったらしく リデアと敵対していたリデアの部下 アーニャと名乗る少女と共謀して リデアを殺害してしまったの。

でもね 私はその時に確信してしまったのよね 私が求めていたものは、リデアが居なくなってしまったのであれば、既に手に入らないということを悟ったので。ならば、貴方を利用してでも、私は貴方の側にいると決めた それだけの話しなの リアナが殺されてしまい、リディアが悲しみに打ちひしがれている間の出来事。つまりは俺がこの世界に来る前の事になるが。俺は、俺の側で悲しげな表情をしているリディアに向けて、俺は「あんたは、リアラさんのことをどう思ってたわけ?」なんて言葉を、彼女に向かって投げかけてみたのだ。そうしたらリディアが「リアナは。実の娘なのですよ」と口にしてくる。それに対して俺は

「え マジで?あーそうなの。ってかそう言えばさっき俺の事は調べさせて貰ったとかなんとか言ってたよな?なら、もう分かっていることだろ?どうしてわざわざ、俺の口を使って言わせるような真似をしたんだ?」なんて疑問を抱くことにしたわけである

「ふむ それもそうですね。少し配慮に欠ける行動をして申し訳ございませんでした」と謝って来たリディアに対して。別にいいけどさ 俺も リディアのことを、もう他人だと思うことができないから。と伝える そんな会話を終えた後の事である。俺が、先ほどから気にかけていたリディアとリディア

「さて。改めて自己紹介をしますね 私はリディア 魔王です。よろしくお願い致します。ご主人様」と言い。頭を下げてくる。そんな光景を見た俺はと言えば。つい最近、同じようなことがあったと思い出して。ため息が出てしまったのであった

「いやさ。お前さ 普通。初対面の相手に頭を下げるかよ もう少し。なんというかさ 警戒心というものを持てと。そう思う訳なんですけれど。リディアさんは 一体全体 どういうおつもりで、頭を下げているのか。そこら辺を説明してくれるのかね」と。目の前にいる

「私はですね。貴方の事を信頼しているから、このような行動に移せているというだけでして。それに、貴方に迷惑を掛けたいと思っているわけではないから。こうして、行動に移してるだけなので。その辺りについては 貴方は理解してくれてもよろしいのではないかと思っていますが。如何ですか?」と言われてしまうと

「確かにその通りなんだが。リディアは俺にどうして欲しいのか はっきり説明してもらえると助かるのだが。その点についても大丈夫だよな?」と問いかけるとだ。「もちろんだとも。私だって 貴方に面倒をかけるつもりは無いので その辺りはきちんと考慮するつもりだ」と言われる始末である どうにもリディアは、自分自身の感情を優先する癖があり

「分かったから。俺のことはいい。でだ あんたが、その言葉を口にして。俺の側を離れないという意思を見せるのと同時に。俺の力の一部を手に入れようとしたのは、何故なのかね?」と問いただしてみるとさ

「それに関しては簡単でして。貴方には私よりも遥かに強い力があると判断したからでございます。ですから 私の力を全て託せるだけの人物だと考えたので 貴方と行動を共にしようと思った。という単純な理由です」という事らしい リディアが俺の元から離れることはないという

「リディアさん。それは間違いないのかい? 俺から離れないことが」という言葉を 俺は、あえて強調するように伝えてみたところ。リディアが俺の顔をジッと見つめ始めたわけだ だから俺も負けじと見つめ返してやったのだが 先に視線を外したのはリディアの方だった だから俺も「リディアが離れないって言うのであれば、仕方がないから受け入れておくことにするが。それでも、リディアが望まないのであれば、俺としては。どうにかしたいとは考えているんだよ。だから リディアの気持ちを聞きたい」と告げると。リディアは 笑顔を見せてから

「貴方にお仕えするのが、今の私にとって一番重要なことでして。だから貴方には感謝していますよ」と言ってきた

「それを聞いて安心できた。リディア 今後共宜しくな」と言ったら リディアが驚いた様子を見せた後に「うん ありがとう」と言い

「でも。やっぱり私はね。貴方が私を受け入れてくれなければ、きっと このまま姿を消していたでしょうね。貴方にそこまで信用される日が来るとは思っていなかったもの」と言い出してきた。そう言った意味もあって。彼女の方からも リディアから リディアへ、俺に関する情報を伝達し。お互いの意思疎通を図ったりしたのだろうなと考えると納得が出来たのだ「そういえばだけれどもね。私は貴方から魔力を吸収し続けているの だからね?これからはずっと貴方の傍に居ることが出来るのよ。だから心配する必要なんて無かったんだよ?」と言われたのである。それを聞いた俺は「ああ そうなんだな。それじゃあこれからも一緒に居るってことになるんだろうが これからは ちゃんと、リディアが 何を求めているのか。何をしてほしいのか。その辺りを俺に教えてほしい」と頼むと リディアが苦笑いを見せながら「はい。今後は気をつけるようにいたします」と答えた。

それから暫くの間 森の中を二人で歩き続けた結果に 森の入口へと到着したのであるが。

そこで問題が発生した 何故かといえば、森の外に出る事が出来ない つまりは 俺の力が及ぶ範囲外に行こうとしても、その場所に行く事が出来ないという状況に陥る。そんな事が起きるはずが無いと思っていたから、この現状を目の当たりにしたらだ。思わず絶句してしまう

「困りましたね。まさかこの場所に閉じ込められることになるなんて まぁでもですね。こうなった原因を考えますと おそらくではありますが。ご主人様がこの場を立ち去る事で 空間に歪みが生じた。もしくは ご主人様に悪意を持った者が干渉してきた可能性がありまして 後者の場合は、私がご主人様に危害を加えた者を殺しに行けば問題は解決するとは思うんですが 前者の場合になると。難しいですよね まあその点は。今更考えたところで 答えが出る事ではありませんから。まずは目の前にある問題を解決していきましょう。幸い この近くには魔物も存在しないみたいですから ゆっくりとした時間を過ごせると思いますし。今は、焦る必要もないかと 私は思いますので。ゆっくり休みません?」と。俺に語りかけてきたリディアなわけだが。

「そうだな。それで良いと思うぞ?俺はな そもそもの話 リディアと一緒に旅をしていたら、何かしらの問題に巻き込まれる可能性を考えていたんだよ それがこんな感じで現実になるって 正直に言ってしまうと 少し嫌だったんだけどな その点を踏まえるとさ。

リディアのおかげで 無事にここまで辿り着くことが出来た訳だし そういう意味でも。本当に感謝してる」と口にしたところ

「そっか でもね まだ終わって無いから ここからどうやって抜け出すか。

そんな事を考える方が大事でしょ? それと 私のことを助けようとしてくれた あの時のようにね。また私のことを抱きしめてくれたら嬉しいかな?」と言ってきていたのであった 俺は「ああ。勿論だ。俺で出来ることがあるならば、何だってやるつもりだからな その程度ならお安い御用だぜ?」と返事をしてみたのだ そうした際に

「貴方って優しい人だね。でもね 貴方は自分のことしか考えてくれないよね?だから私の事も守ろうとしてくれるの?でも 私はそんな貴方が好きなの。私の命はね 貴方のために使うつもりなの 貴方のためならば私は何でもできる 例え死を選ぶ事になろうとも。私は貴方を守り抜くからね 貴方の幸せの為ならば どんなことだってしてみせる そう思ってるの。貴方はどう思う?」と

「俺も同じ気持ちだと思う。だからこそ。俺は、俺の命をかけて。君のことを守りたいと本気で思ってる。君はきっと勘違いをしているんだと思うが 俺のこの世界における最初の仲間として認めてもらう。そのために。俺が君の期待に応える必要があると思うんだ」と言う。俺の言葉を受けたリディアが、突然 抱きついて来てきて 俺の身体を弄ってくるわけである そしてだ。リディアが俺に身体を押しつけてくるもんでさ。柔らかい何かが 押し付けられる感触を感じ取ることができたのは良かったんだが。その後の行動が凄まじかったわけである

「なっ なあリデアさんや ちょっとばかり やり過ぎじゃないか?」と。俺は

「いえ むしろこれくらいの方が丁度いいんですよ ほら。私はですね こう見えて、貴方のことを狙っている女な訳でして。貴方が他の女性に取られるかもしれないという恐怖心から、こうした行為に及んだだけなのですが。お分かり頂けませんでしたでしょうか?」などと口にしながら 胸を押しつけてこられると、もう駄目だと 本能が叫ぶような事態に陥ってしまった 結局 あれからどうなってしまったのか。それを語るには時間を要するため。今回は省かせてもらおうと思う ただ言えることは。俺とリディアの仲は深まったということくらいなものだ。まあ それも。今回の件をきっかけに 俺とリディアの関係性は変わったのかも知れない

「ねえ。今日はどこに行きたい?」と 彼女は問いかけてくるのだけど。昨日の夜の出来事を思い返してしまい、どうしても意識してしまい まともに話せなくなってしまう。

そうして 沈黙が続いたからか。俺が黙っていることに腹を立てた彼女が「どうして何も言ってくれないのさ 君の意見を聞くことが出来ないの?」と言い出して来るので「すまん 別にお前のことを怒らせたいわけじゃないからな。とりあえずは そのだな。お前と出かけるのは構わないというか その なんだ 俺にとっては、ありがたい限りというわけなんだが。俺の気持ちが整理できていないだけだから。気にしないでくれ」と言葉を紡ぐことにした

「えっと。うん。よく分からないけど。貴方が喜んでくれるのであれば 私はそれだけで十分だからさ そんな風に考えなくても大丈夫だよ」と そんな事を口走るリディアは。相変わらず可愛らしい姿をしている

「お前さ 見た目はいいのにさ。言動は子供っぽいところがあるよな」と思ったままの事を口にしてしまった。そうしたらだ。頬っぺたを膨らませて怒り始めるから。俺が謝ることになってしまう

「悪い お前の容姿は、年齢不相応だからさ その分だけ。内面との差が大きくて お前が子供に見えるから そう思えたんだよ」と説明したのにも関わらず。俺の腹部に、肘打ちを食らわせてきていたのが。非常に理不尽だと感じる次第

「それよりも 何処に行きたい? 何か食べたいものがあるのであれば、それを食える場所に行こうとは思っている」

そんな提案を持ちかけると リディアーナは

「んー それなら 君の家に行ってみたいな。君の家族にも挨拶をしたいの」と言うもんだから「それは止めて欲しい。今、うちの家族が揃って家に居ないから だから。絶対に俺の家だけは 案内する事ができないんだ」と言うと。少し機嫌を悪くされたのだが その理由を説明していくと 納得をしてもらう事は出来たわけなんだが。その際にだ。「そんな事よりも リディア 一つ聞いておきたいんだが リディアから見て。今の俺達はどういう関係なのか。そこを詳しく知りたくてしょうがないんだよな だからさ 答えてもらいたいんだけど いいだろうか?」そう伝えるとだ。

「今の私は あなたの妻になりたいと思っているわ。それに リディアはリディアですし。それ以外の何物でもないのですから。それ以外に説明の仕方は有りませんよね?私はただ単に、今のあなたに対する想いを伝えているに過ぎないのに。変な質問を投げかけないでもらえますかね?」などと言われてしまう それを聞いてしまうと やはり。俺の心が締め付けられて痛くなって行く そう

「俺は リディアに愛されてはいけないんだよ」

「それは いったい何故なんですか?」

俺の言葉に対して 疑問をぶつけてきたので 俺なりの考えを彼女に伝えていった。その上で「俺のような人間は。俺以外には存在しないからな きっと 俺が死んでいくことで、ようやく 世界に平和が訪れる。俺はな。そういった人間なんだよ。きっとそうなるに違いないだろうからこそ 俺は、この世に生きる資格が無いと考えて生きて来たんだけどさ」と言った後で「それでもなおだぜ 俺なんかと一緒に居るよりはな。ずっと楽しい人生を過ごせる筈だ。だから。お前にはもっと幸せになって欲しいと思っててな だからさ。もしも。仮にだ。今後 誰かと結婚をしたいだとか。一緒に暮らしていきたいと思った場合は、遠慮なく俺に声をかけてくれてもいいからな それが、俺にとって 唯一の願いってやつだからよ。どうか よろしくお願いいたしますね」

そう言葉にするだけで。涙が出てしまう始末だったわけなのだが。そんな時にだった 彼女の顔が近づいてきたかと思った直後。自分の唇に。

「ちゅぅ。うふふん♪奪っちゃった!」なんて台詞を言うもんだから 俺は、リディアの顔をじっと見つめながら

「リディア。お前は可愛いな。ほんとうに リディアが側にいてよかった」なんて伝えてしまったのだが。それを聞き届けたリディアが嬉しそうに笑みを見せてきたかと思えば「私もですよ」と言ってくれた

「貴方の隣で歩めることを誇りに思います。だから。いつまでも 共に過ごしていきましょうね。これからの人生で、どんな事が起きようとも 二人で一緒に乗り越えて行けたらって思うんです。でも、その前にですね。今は 私の方を優先してもらえればと思うんですよ。そのぐらい。理解してくれてもいいですよね?それと さっきの仕返しって言うわけではないんですけど。貴方の泣き顔をしっかりと見せて貰いました。貴方の泣いてる姿って とっても素敵なものでしたよ?」などと意味不明なことを言うわけだが。まあいいか そんなやり取りをしながら歩いていると

「あ!そう言えばな。お前の両親にも会わないといけないんだろうな。やっぱりさ お前と結婚するにしても お前の家に一度、訪れないとな 結婚を許してもらえるのかは別問題だとしても。きちんとした説明をしておかなければ、今後も大変なことになるからな。だからさ 俺の方からも頼んでみるつもりなんだが それで構わんか?」そんな話をしていたら

「そっか。じゃあ 私は貴方の婚約者になれるってことなんだね。凄く嬉しい!嬉しいなぁ ねぇ。もう一度キスしても構わないかな?」と言われたから

「おうよ 俺だって、おめぇのことが好きで好きで堪らないからよ。こんなことを言っちまうんだぞ」なんてことを言ったのは良かったんだが いきなりリディアが俺に飛びついてきて 俺の口を奪い取ってきていたのだ。その後で「ありがとう。本当に。あなたのこと。私大好きなんだからね。私、頑張るよ」なんて言葉を言われてしまい どうしたものかな まあ なんだ こういう日があって良いと思うわけだよ リディアが リディアとして 存在し続けるためには 必要な儀式だと言えるんじゃないかと思うんだ。

だって そうでなかったならば。きっと俺と彼女がこうして会うことが無かったかもしれない

「今日は色々とありましたけどね それでも 私の旦那様になる人がね。私のために頑張ってくれたり。私の為に命をかけてくれるって分かって 凄い幸せな気持ちになれました。だからこそなんですよ。貴女の気持ちを受け入れられなかった時はショックを隠しきれないほどでしたが。それも仕方がないことなのかもしれませんね。私達の出会いは 運命ではなくってね。神様からの贈り物ですからね」なんて話をしているリディアを見やりつつ。彼女の頭を撫で続けているわけなんだが「あのな。確かにさ。俺はお前と一緒に過ごすために、色々な手段を使って この世界にやってきた。それは事実ではあるけれどさ ただな俺はさ お前に好かれていないというか。そういう態度を取られるとな。辛いものでもある。だからな。お前が望んでいるのであれば 俺と共に生きていこう。そして。二人だけの生活を送れればいいじゃないか」と口にすると

「そうですね。その意見に賛成させて頂いてもよろしいでしょうか?」なんて事を口にしてきたので 俺は大きく首を縦に振る事にしたのである。そして。このあとは、いつも通りの生活に戻っていき、そしてまた いつものように夜が明けて朝を迎えようとしていた。この繰り返しが何時まで続くのか それは誰にもわからない。俺の知っている事と言えば、彼女という人間の人格が存在している事こそが重要なことであると理解できている程度であり。それ以上先

「何かが起きる」ということは確実に言えるわけである だがしかし そんなことを考えたところで。何が変わるというものでもない。今の状況を受け入れる事が大切なんだと考え直すことにする それからしばらくの時間が経過した後でだ。唐突に部屋の扉が開かれたと思ったら そこにはリディアーナが立っていた。で、開口一番にこう言われたんだよな 俺のことを睨みつけながら「君は馬鹿じゃないのかい?なんで一人で抱え込もうとするんだよ。私は君の妻だろ。それなのに相談くらいしてくれたらいいじゃないか 私はさ 君の力になりたいんだ。だからさ。もう少しだけでも 君の事を大事に扱ってくれよ」なんて事を告げられたから。少しだけ、嬉しかったわけだが。同時に。彼女を心配させたことに気が付き 申し訳なくも感じていると

「はぁ わかった 悪かったよ もう隠し事はしないから だから。そんなに悲しい顔をしないでくれよ」と言うと 俺に向かって抱き着いて来てくれたのであった。なので「ああ そうだな すまなかった」そう言ってから 彼女の体を抱きしめてあげたら

「わかってもらえたならいいんだよ。それに 私も悪いところがいっぱいあったしさ だからお互い様ということで良いと思うんだ」なんて事を口にしてくるので

「そうかもな うん そうしよう 俺達二人は夫婦なんだからさ。些細なすれ違いが起きたって良いんだ だけど それを繰り返さないことが大切だとは思うんだ」

そんな言葉に リディアが「そうだね。私たちって 似た者同士なのかも知れないね。だから。私の言いたい事もしっかりと理解できるでしょうから だからね。私達は ちゃんとお互いに支え合っていけるはずだよ?」との事らしいので「もちろんさ 俺は もう二度と、リディアと離れたくないと思っている。それだけじゃない。俺はリディアに惚れていて 心の底から大切に想っていてる。その想いがある限り。絶対にリディアの側からいなくなったりしねえよ。俺の命が尽きるまで。ずっとずっと 一緒に居るつもりですから 安心してくださいよ 俺は お前が死ぬその時まで 俺という人間が消える瞬間までは、一緒にいるつもりだからな。覚悟しろよ?」なんて言うと

「当然ですよ あなたに愛されて。私は 世界一幸せな人間なんですから だから。絶対に離したりしませんよ もう どこへも行かないで下さい。私と一緒に ずーっと。同じ時間を歩いてくれると誓ってください。その願いが聞き届けられるというのであれば。あなたとの誓いを守ることを約束いたしますよ?」との言葉を聞いて

「おう!任せてくれよ その誓いを守ってやるからさ 俺についてこい 俺の側にずっと居続けて欲しい」

そんな言葉をかけると 彼女は笑顔を見せて「はい ずっと側に居ます。そして 私の全てを賭けて 貴女を支えていく所存であります」などという言葉を聞いて「お前はさ 何度、俺を助けてくれたら お前が幸せを感じられるようになるのだろうか?もし、その時が来るまで。俺はリディアが側にいてくれるだけで 十分に救われるのだと思うから。だから 俺が生きている間は、どうか一緒にいてくれよ」

そう伝えると リディアが「私があなたを守り抜くことで 少しでも気持ちが楽になっていただければと思います。なので、私の側を離れないでくれて 側に居て欲しい。私のわがままを聞いてくれたことには感謝していますからね。だからさ こう見えても私も、結構 貴方の事を好きだって言うことは自覚しておりますから」なんて言葉を掛けてくるから。それが嘘ではないと思いたくて。思わず、彼女の事を力強く抱いていたりするのであった。

俺の胸の中で、俺のことを優しく受け入れながら 耳元で囁くように語り掛けてきてくれる彼女に対して 強く感情を抱いている俺であり。彼女への愛情が溢れ出てくるのを感じ取ることが出来て

「はははははは やっぱりさ お前のことがさ。俺にとって、かけがえのない存在であるということを改めて思い知らされた気分でな だからなのかもしれんけどよ。今のこの状況に感謝をしないと駄目だなって思える訳で お前の気持ちを受け止めて。こうして お前を抱き留められるという行為に。ただ純粋に、嬉しいと感じる事が出来ているのは。間違いがない訳で。俺はそれだけで満足だから だから もっと お前のことを求めても良いか?嫌でなければだが」そう言うとリディアは「貴方の好きにしてくださると助かります」と返事をしてくれるのだが そんな彼女に「分かった そうさせて貰うからな」そう伝えてから。唇を重ね合わせて。彼女と濃厚な口づけを行うことにしたわけだ 暫くして。ようやく離れた後に「なあ 一つ質問したいことがあるんだけどさ リディアは 俺を本気で好きなのか?無理していないかと不安になってしまう部分もあってな」そんな疑問をぶつけてみると

「私はね。初めて出会ったあの時に貴方から受けた衝撃って言うものが 忘れられなかったんですよ。だって いきなり私の心に響いてきたわけですから。あれほどの激痛を受けたのは、人生で初めてでしたから」なんて事を言われてしまったから。「そっか そこまで思わせちまったんならさ 男として責任取らねえといけねえよ だってさ 俺にはリディアが必要だからさ だから これから先、どんな事があったとしても 二人で乗り越えようぜ」と そんな言葉を掛けると「そうですね よろしくお願いいたします」と。そう答えが帰ってくる。だからこそ そんなリディアに甘えてしまって 彼女を押し倒すことになったわけだ。その後はいつものように。朝になるまで リディアの体を求め続けたのだった。そして、朝を迎える前にリディアは気を失うようにして眠りに落ち

「さすがに。やり過ぎたかな?」そんな独り言が漏れ出してしまったのは致し方がないことだろう。そして 目が覚めた時には、すでに太陽は真上にまで上がってしまっていたのだ。そんな俺と入れ替わるような形で。彼女が起き出して来たのはそれから間もなくのことだったのである。そんなこんなでだ。俺は今日も、この世界の人達に迷惑をかけてしまっている。そして、今もだ。

昨日と同じ状況になっている それはつまりは。俺と彼女は、今日も森の中で、化け物と対峙しているという事になる さっきまで俺達が立っていた場所は、焼け野原になっており。そしてそこに 一人の少年の姿が存在しているのも見えたしなあ どうしたものかと頭を悩

「な、なぜ。貴様らは。わ、我の目の前に立ちふさがる事が出来る 何故に、貴様ら如きに。こ、ここまで追い詰められねばならぬ。おかしいではないか!」と 焦っている奴がいたりしたんだよね ま、その程度の相手だよ。あいつの持っている武器の性能も知れてるからな。

問題はどうやって倒していくべきかなんだよな。普通にやっても通用はするかもしれないが 確実に勝算は低いから。何か別の方法を考えておかないと不味いかもな なんて考えているうちに 化け物が攻撃を仕掛けてきて

「な!?どうして 貴様に、これ程までの力を与えることが出来たというんだ!あり得ないじゃないか こ、これで負けるはずが無いのに」と絶叫していたので

「いや お前が弱いだけだろ」と言い放つ

「ふざけたことを抜かすでないぞ!!わ、我が弱者だと 戯けたことを言うな!!」

「だって 本当のことじゃねえかよ 俺達はさ。確かに、あんたより強いのかもしれねえよ。だがよ その強さだって限界がある。それによ 俺は、自分の能力の限界ってのを試すために戦ってたから あんたが弱すぎたんじゃねえのかって思ってよ だってさ ほら見ろよ」そう言って 地面に横になって倒れ込んでいる

「お主 な、何が起こったんだ?」なんて事を聞かれるから「ああ、別に何でも無い まあ。俺達の実力の差に絶望したとかそういう事なんじゃないか」と返すと

「な、何ということだ。あ、有り得ぬ ありえてはならない事なのだ。そんな事はあってはいけないのだからな そんな簡単に人が 人に敗北することなど許されない それこそ。世界の在り方が変わってしまうのだからな あ、悪夢などあってたまるか」なんて言葉を口にしてくる そんな彼に向けて「お前の言い分が、正しいとは限らねえよ 現に。今、この場所で 俺に敗北したからな 現実を受け入れられないっていうんであれば。それでも良いけどさ。だけど もしも俺を納得させられるだけの力が有るって言えるのであれば。見せて貰えないかね その証拠をよ それが出来ないと言うのであれば このまま大人しく殺されてくれよ まあ。俺としては お前を殺すのにも躊躇はしないが でも。お前を放置しておくと お前が作り出した魔物の軍団が暴れ回る結果になりそうだからさ それをどうにかするには、ここで殺す以外に方法はないと思うんだが お前の返答は如何なものなんだ?」と尋ねると

「くっ 貴様が言っていることは 全て間違ってはいないが。しかし このような屈辱的な事態が有って良いものだろうか?良いはずだがそうだな。仕方あるまい。少しの間。時間を稼いでくれるならば 魔物を生み出すのをやめるようにしてやる」との言葉が帰って来たから

「ふむ 俺が信用できるかどうかは知らんが。やってみる価値は十分にあるよな いいぜ 時間稼ぎくらいならしてやれるから その間に対策を立てておいてくれよな」と伝えると

「なに?」って 言葉が返ってきたので「お前が負けた事実を認めたくないって気持ちは理解できた。その気持ちが分からないでもないが。ここは素直に受け入れるべきだと俺は思う。で、そのお前の望みって言うものを叶えてやるために ちょっとした提案ってやつをすることにする だから少しだけ。俺の話を聞いてくれないか?そうすればきっと 現状を受け入れることが出来るからさ」そう伝えると「な、何を言うかと思えば 下らない戯れ言を言い出したと思った瞬間 急に何が起きたのか 俺の意識が無くなってしまった。そうか 意識を失っただけか。意識さえ戻れば問題などない それよりも 俺が何をされたか確認する必要があるか 意識を取り戻すまでに どれだけの時間が経過していたのかが不明だが そんなことは関係の無い話か さあ 意識を取り戻せ」そう口にすると 彼は、意識を取り戻した。そして 目の前の景色を確認していくと「馬鹿な。何だこれは?どうして俺の前には誰もいないというんだ しかも。周りを見渡せば 辺り一面が まるで砂漠地帯であるかの如く枯れ果てているではないか そして、ここに至るまでの経緯が全く思い出せないのだが 一体全体どういう事なのだ」などと呟いている姿を見かけてしまい 思わずため息が出てしまう俺がいる だって こんな感じでさ 俺が説明しても 信じてもらえるとは思えないし。むしろ余計混乱させそうな気がしてしまうので。あえて説明するのは避けることにしたんだ なので、黙ってその場から姿を消してしまったのは 俺なりの考えがあってのことなのだが。当然。その事に彼が気づくことはなかったのは言うまでもないことであり そして そのまま、彼の目の前に現れることなく 目的地にまで移動していった

「う、嘘だ。な、何故だ?俺が負かされるはずがないのに どうしてだ?そんな訳が在るものか。そんなことが絶対に許されてなるものか そんな事が許される訳がないのだから そんな事があるのでしたら。俺達のような人間は。存在することが出来ないのではないか?」

なんて声が聞こえてきたので「まあまあ そんなに慌ててどうするのさ」と言ってみるが「慌てることなんかじゃないです冷静になれば分かる事でしょう」と言われたのだが そんな彼を落ち着かせるためにはどうしたらよいかを考えることになる そもそもの問題はだ この男が作り出している魔族とかいう奴らを どうやって対処すべきかということなんだよな それに。今は何とかなるが いずれ。こちら側が押されかねない状況に陥る可能性も捨てきれないから どうにかしないといけないと思うんだけどさ。正直に言えば もうしばらく様子を伺った方が良かったりするのだが。これ以上は待てないし それにさ。このままの状況が続くようでは、ルティアが俺のことを裏切ったという事実は消えることなく 彼女に悪い影響を与える可能性は高いと言わざるを得ないし。そんなことになられたら困るのは間違いないので やはり早めに手

「なあ。俺達はあんたと敵対しているわけではないから 話し合いに応じて欲しい」と声を掛けると

「そ、そんな言葉を信じることが出来ますでしょうか。あちら側にとって 私達は敵でしかありませんから」などと言われる

「そりゃそうだろうが。少なくとも 俺には、あなた達に危害を加えるつもりは無いから そのつもりでいては欲しいが」そう答えると

「そ、それは信じられません」そう言われるのだった。そんな彼に続けて「あなたが俺の話を聞き入れてくれないというのなら 無理矢理連れ去ることも出来なくはないが」と口に出してはみたものの。正直 それを実行に移したい気分ではなかったから「まあ、好きにしてくれたまえよ その判断がどのような答えに繋がるかまでは分からんでね」と告げると「な、なるほど 私に対して何かを仕掛けてくる訳ではなく。あくまでも、貴方自身の意思を尊重すると言う訳ですか なかなか面白そうな方ですね」と笑いながらそんなことを言われたから

「な、なんという事でしょう。私を相手に。ここまで圧倒されるとは。そんな事が出来る存在が、私達が戦っている者以外に存在したとは。でも。だからこそ 私は。私の成すべき使命を果たすことに専念出来るのですから」なんて事を告げられてしまったので とりあえず、俺と彼女だけで何とか処理しようかなと。考えを改めることにしたのだ。

だって。彼女の力は未知数ではあるが。その能力の一端を知る機会

「私は貴方と戦いましょう 私が負けるまで 何度も」との事らしいのであるから。そんな戦いは 是非とも観戦させて頂きたいと思っているわけで そう思ったから 彼女と二人で戦うことを選んでみた その結果 彼女は「わ、私は 貴様など知らないぞ 何処から現れた」なんて事を言ってきたりするわけで それに対する対応はこうするしか思いつかなかったからな そうやって俺の口癖になってきた「さぁな」で誤魔化すと「ふざけた真似をするんじゃねえ」という言葉と共に剣を突き付けてきたので「ま、その程度の力で、よくもあんな大口を叩いたもんだと思うよ。それこそ本当に舐めてんのかよって感じだがな それにさ 今のお前は。お前の力じゃないだろうよ お前の中にいる誰かさんはよ お前の体を借りる形で行動してやろうとしているんだからよ」と答えてみると どういった理由があるかは知る由もないけどさ。俺の体に憑依することで力を得たんだって そんな事は分かり切っていた。だってそうだろ?普通ならありえないことだしさ。仮にそれが出来たとしても 他人の身体を乗っ取りやがって それってどんな了見なのか理解に苦しむというものだ。だが。俺は気にしていないので特に気にしてもいなければ怒る必要性も皆無だしね。そんな事より 彼女が動き出す前に

「そんなことはあり得ない 私がお前などに遅れを取るなど有り得ないのだからな 私の目的を妨げることなど絶対に出来ないのだからな」と 怒りを露にしながら。襲ってくるが 彼女の攻撃を受け止めるのと同時に

「な、何だと 私の攻撃を防ぐだけでなく。受け止めるなどと」と驚きの声を上げる

「な、なぜ?お前がそんなに動ける筈がないだろう それなのに、何故だ」と問いかけられるが そんなことは当然の疑問である しかし。俺から言わせてもらえば。そんな事は些細なことであると断じるべきなわけで

「まあ。細かい事は良いじゃないか それよりも。お前は誰だよ?さっきも名乗ってくれたみたいだけどさ。俺の名前は、ユウトっていうんだ よろしく頼むよ」なんて言葉を伝えてみてはみたものの どうも相手にされていないような気配がするので

「無視してくれるなっての」と口にしつつ。少しばかり手荒なことを行うことにしたわけで それで 相手の動きを鈍らせ その上で「お前は、今、自分の中に何者かが取り付いているのを知っているよな?そんな風に他人を取り込むのってどうかと思うんだがな。それが人として正しい行いではないって分かってるか?」と聞いてみると

「お、俺の質問を聞かずに。勝手にしゃべり始めてくれるとは何て無礼極まりないやつだ。俺を嘗めてやがるのか?こ、この。貴様の魂を食らい尽くしてやる」とかなんとか言い出してきては。そのまま俺に向かって突っ込んで来ようとするのであった。なので、その勢いを利用して 地面へと押さえつける形をとると それから。相手の動きを完全に封じ込める事に成功できたのである

「ふむ。これは一体何の茶番なのでしょうか。先程までの威勢のよさが嘘のように無くなっておりますね。これが本来のあなたのお姿ですか?」と聞くと 彼女は、俺の方へ視線を向けたあとで 少しだけ考えた素振りを見せてからの

「ああ。確かに俺は調子に乗ってしまっていたようだ。だが、それでも。俺は、ここで引くわけには行かないのですよ それならば」などと言い放つわけで それを受け止めたうえで。相手が、どう出てくるのかを確認していたのだが 何も起きなかったので このまま放置することにしたわけだが

「ふうん そういうことね 大体のことは察しがついたよ」と 俺は 口に出したわけだが それに対しての返答はないのは当たり前のことであるし。その答えが返って来たところで意味がないの

「な、何を。私は 貴方なんか知らないと言っているのだ 適当なことを言うんじゃないですよ 私は、魔王として覚醒したのです。貴方如き。私達の障害になるはずが無いのです」そう口にされて やっぱりかと言う気持ちになってしまう だってそうだよね さすがにさ。この状況において。俺の言葉に、反応しないのはあり得無いと思ったんだよ。だから その言葉を耳にすると。「なあ 一つ聞きたいことがある」そう話しかけてみれば

「はい。私が知り得る情報で宜しければ 貴方に差し上げましょう」と言うのだが それは、もうすでに答えを得ている俺にとっては無意味以外の何物でも無かったし。この会話で得た情報が果たして真実か偽りかも判断つかない状態で、俺に提供してくる

「そいつが本物なのか偽物なのかも分からない状態なんだが。まあ 取り敢えず。あんたがその力を得られたのは 俺が原因なんじゃないかと思うから」と言ってみるものの「はあ。まあ その可能性もありますが。それでしたら、あなたを滅ぼせば問題ないのではありませんか」などと口にされて 思わずため息が出てしまうわけなのだ その発言に対して、色々と反論しようとも思ったのだが。そんなことよりも先に 目の前の女を倒す方が優先事項だと思い直してから 攻撃を仕掛けていくのである まあ こんな女を。このまま生かしておく理由は全くないし そもそも、そんなに長い時間をこいつに費やす必要はないわけだし さ

「さて。私もいつまでもこうしてはいられないから あなたとの戦いを楽しむ時間も無くなってしまいましたし ここら辺にて、決着をつけることにしましょう」と その一言を告げると 俺の懐に入り込もうとするが

「甘いんだよ 俺の動きに合わせることが出来ていないから」なんてことを つい言ってしまうと「まあ その通りだと思いますし。そんな事は承知の上での行動ですので」なんて 俺が思っていなかった行動を取られたので 一瞬ではあるが隙を作ってしまうことになるのだった 当然 そんな状況を見逃さないと言わんばかりに飛び込んできた彼女であったが そんな攻撃が届く距離にまで接近を許すことはなく こちらからも仕掛けて行ったのだ 俺と奴は そんな感じの攻防を繰り返していきながら 俺は「あんたの目的が何かは知らんが。邪魔だけはして欲しくないな」と言うと

「はあ。私は、あなたが私達にとって害悪にしかなり得ないと判断したから始末してしまおうと思っただけで。それ以上の意図などありません」とのことだった そう言われたが。俺はその意見を否定するように「いいや違うね。そう思うなら どうしてわざわざ あの場所までやってきたんだ」と言うと

「あら。それを貴方が知っている必要などあるんですか」と言われてしまい どうにも答えようがなかった。そこで俺は「別に 俺には、あんたの考えを理解することが出来ないってだけだ」と伝えてやった

「ま、その程度で十分か」と言いながら。彼女が手にしていた剣を振りかぶって斬りかかってきたわけであるが

「そういえばさ。なんとなく。その行動には違和感を覚えてはいたんだよ」などと言った直後に 剣戟が交えられ。火花が散るような激しい音が響く中

「あなたは。いったい何をしたいのか それを教えて欲しいですね 私は、ただ。与えられた任務をこなすために」と そう言われてしまったので

「俺の目的は ただ一つ 今、この時からでも あんた達が俺に敵対する行為を辞めてくれるのであれば これ以上の戦闘を行わないで済むと思っているんだ それだけさ」そう答えるしかない それを耳にした彼女は、「そうですか それじゃ あなた達は」そう言葉を漏らしたあとで 再び攻撃を開始してきたが。それが通用するような相手ではないので。簡単に攻撃を防がれ そして 逆に反撃を受けることになる それを食らうのと同時に。奴の口から「くぅう。さ、再生ができない」という言葉が聞こえてきたことからも分かる通りで。今の一撃が 致

「あたいの力を理解した以上。ここから先は好き放題やらせてはくれないってことか まあ。それが出来ればの話だけどね」なんて言われてしまうのであった まあ。彼女の能力は分かったからこそ、これからどうするべきかを考えないといけないわけだけど。まずは、現状を把握した上でどう動くかを決めていこうと思っていたんだが。そんな事を悠長にしてはいられなくなった

「おい 俺の話を聞いていただろう?そんな事をしても無駄だ」と告げてから 相手の出方を見るようにと意識して行動を起こすことにすると。俺の読みは的を得ていたようで。奴は俺が考えていた行動に出た それは つまり 逃げるという事であり。俺の攻撃を掻いくぐ

「まあ。そんなことはさせねえけど」なんて呟くようにしてから、追いかけることに集中するのであった 逃げられる前に倒してしまいたかったというのが本音ではあるんだけどな しかし。追い駆けるといっても あいつの足はそれほど速くはなかった。だからこそ、距離を詰めることに成功したんだけれども 俺が「逃すか」と叫ぶと「はっ 残念でしたね」そんな返事をされてしまい 俺は

「くそ」と声を上げながらも 必死になって後を追う形となる まあ。そんな事は関係なしにだ とにかく追い詰めようと 走るわけで。。しばらく そのままでいると、、とうとうだ。追い詰められるところまでは辿り着くことが出来たのである

「ち、ちくしょう お前の力は理解しましたが まだ完全に制御できていないのです お前に私の力が通じないという事も分かってしまい 打つ手がなくなっています」なんて言い放たれるが

「お前がどう思っていて どんな能力を持っていても関係ない」そんな言葉を返すと共に そのままの流れのままに。彼女に手を伸ばし その手を握りしめることに成功する そして「今、俺がお前の中に存在する存在を追い出したことで。お前の能力が解除されることは分かっている だから。これで終わりだよ」と告げるが

「え?え?え?わ、わたし な、何もできないまま 消えてしまうということなので?」と困惑しているのを無視して。俺の魔力を込めた拳を腹部に打ち込むことによってだな こうなったらどうしようもないわけだな。それで そのまま 奴が消滅するのを見届けることになった それにだ。こうなってしまえば、俺としては 後は放置していく以外にないって話だよな ともかく。姉さんを探そうと。姉さんの居場所が分かる力があるところへと移動を開始した俺であったのだが。。何故かと言うことになるが その場所を見つける事が出来ない

「どういうことだ?何故。この場所で間違いないはずなのに。俺には、ここが分からなくなっているぞ」と不思議に思っていると。俺のことを待ち構えていたかのような状況が発生し始めるのである 何が起きたかと言うと。急に足元に穴が現れ そこに向かって落ちていったのだ。もちろんだが。普通ならば地面に吸い込まれるとかそういった表現になるわけだが 実際には、俺が落ちているのは地面の中なのだ

「うぉおおお ちょ ちょっと。これは、一体 何が起きるって言うんだよ」と言いつつ 落ちては行かないようにするのが精一杯であるわけだが そこに救いの手を差し伸べられたわけだが。それは、、、何と!

「よっと。無事だったか。俺としたことが、もう少し冷静になってから動き出すべきだったんだろうな」と口にされた言葉を聞いてみると 聞き覚えのある声で。その正体を知ることができたんだが。。正直言えば、助けてもらう立場の人間が、助けを求めるとか恥ずかしいとしか言えない事態だったりする それでも。俺のことを受け止めてくれたのだから「ありがとうございます」と感謝を伝えておかなければならないと。心の底からそう思っていたから「俺のことを、そこまで気にしてくれる人が居ただなんて 思いもよらなかったので 本当に嬉しかったですよ」と口にすると

「あはははは 俺だってさ 人に感謝される喜びを感じたいと思って生きてきていて たまたま、今回も君を助け出すことが出来てよかったよ」なんて言葉を頂いてしまうと なんだか。この場において この人を信用しても良いのではないか?と思い始めたわけだし 実際 そう考えていく方が安全だと考えたんだよね そんなわけもあって「俺は、、、、、って名前なんだが。まあ 今は。本名を口にしない方が良いかな まあ そんなところなんだが 良かったら、、一緒に来ないか?」と口にすると

「まあ。良いぜ。ちょうど。この辺りの調査をしていたってところで。少しは情報を得る事が出来るかもって思っているから」とのことだった まあ そういうこと

「それでさ 俺も気になっていることがあるわけなんだが」「なんだい?」って返ってきたのを良いことに 早速聞いてみることにした「俺の姉さんの行方を知っているのであれば 教えて欲しい」って言うだけなわけだが その問いかけに対しての反応を見てみたらさ。

「君は、、いや。君の場合は、もっと慎重に動いて欲しいとは思うけど。君の質問に答えてあげようかな。ただ その前として、俺の名前を教えておく必要があるから。まぁ 一応、名乗らせて貰うけど まぁ 俺はね こういうのは慣れているし」と、まあ。色々と口上を並べられたが。その人のことを俺が知っておく必要があったのも確かだったので

「分かりました」と言って 素直に聞き入れる姿勢を取ることにした。その流れになったことでだな。彼は俺の方を見ながら「じゃあ 俺は これぐらいで帰るから 姉さんのこともよろしく頼んだよ」と言い残していった その言葉を受け 俺もまた「はい。任せて下さい 姉は必ず見つけ出しますので」とだけ答えたわけだが。それからは 彼が立ち去って行った場所を見つめながらだな。俺が、どうして このような場所に飛ばされてしまったのか それを確認するために動かなければいけないと

「そう考えるか。まず は姉のことを優先しないといけないな」と言いながら歩き出すのだった。。そうして歩いていきながら 周囲を確認してみると 何か違和感を感じ取った俺は そのことについて確かめるべく調べて行くと

「あれ、これって ひょっとして。俺の力を封じ込めた石板ってヤツじゃ」って、そんな事を言ってみるわけであるが 実際に そんな事が起こったとしても。その証拠がないので確認するすべはないんだよな。その辺については。あくまでも想像でしか無いんだけどさ そんなこんながありながら、俺は探索を続けていると ある場所に到着することになったんだが。そこで目にした物は まあ。その、俺が持っている力の片鱗って奴なのかも知れんと思えるような

「お。俺の気配感知が発動しているな」と思わず呟いていたりしたのである 何が起きても驚かないし 対処できるように準備をしながら進んでいくが 俺の予想に反して 何事も起きないまま 目的としていた地点にまで辿り着いていたのである そこには、小さな泉があって。俺の視線の先に居る女性と 彼女が抱え込むようにして保護をしている子供の姿を確認した上で 声を掛けることにしているんだが。俺の声に反応してくれなければ困るって部分もあるので 俺が「あのー もしも、宜しいでしょうか」と話し掛けていることにも気付かれていないみたいだから 俺は仕方なくといった具合に近付いて行くと。。俺の姿を視界に入れた彼女が「うげ」なんて反応をしてきたことで 俺は改めて話しかけることになるのである

「俺の事を嫌がる気持ちは分かるんだが。。ここはお互いのためだ。。俺に、、協力してもらえるように説得させてもらえないだろうか?」そんな感じの言葉を伝えると共に 彼女の方へと歩み寄っていくのであった。。そんなことがあった後に。。ようやく 俺達二人だけの時間が出来たのを幸いにしてだ 俺は彼女に頼み込んで 俺の力について知っている事を 全て話してもらった。その結果。彼女からの話を聞いたことにより

「俺の力で出来ることが増えた」なんてことを考えたり それと同時に「やっぱり、そうなっていたのかー」とも思うようになったのであった まあ その、なんだ?。。俺が持つ

「神殺しの武器」の力とかについても詳しく聞くことが出来る時間となったしな ただ、彼女の方からは、、まあ。色々な事情を聞かれる羽目になったし。。俺は、そんな風に思ったんだけどな そんな流れの中で俺は 彼女の方から話を聞こうとすることになるんだが その前に 自己紹介をすることになったのは当然の流れで 俺は自分の名前と

「異世界からの来訪者」と言うことだけは伏せながらも 今までの出来事を簡単に話していく まあ。。俺の話を信じているかどうかに関しては 別に信じなくても構わないと伝えていたが、話を進めていく中で。俺の言っていた内容について その信憑性を増させるために「あなたの力が使えるようになりました」と言う

「はあ?な、なんですか あなたは?そ、それが、どういう意味か分かっていますの?私を騙しているだけでは?」なんて言われてしまい その発言が引き金となり。俺が嘘つき呼ばわりされてしまったので。その誤解を解こうと思った しかし、、彼女は、なかなかに手強くて「信じられません。私は絶対に、その言葉を信じることは出来かねます。そのような言葉を鵜呑みにすることが出来ないのです」と何度も繰り返し

「そもそも。。。ですが 貴女は 一体何を求めているので?」と尋ねられ。俺の口から「貴女の持っている「神器」の使い方を。そして。「世界救済計画」、「神の使徒召喚術式の研究と実行」と それらの知識を持っているはずだから、それらを聞きたいと思っているわけで」と。俺が、その件に関して どうしても聞き出したかったことが理由なんだと伝える その話を聞いて「へー そう言った情報を欲しがっているのですねぇ その話は。私の知らないところで、貴方のような存在が暗躍していたわけですか。。ですが それを私が知っているわけがないではないのですよ」と言うのだが

「それはそうかもしれないけれど。それでも 俺に協力してくれるというなら。協力して欲しい」という要望を出し 俺は彼女に協力を求めるべく頭を下げていた 俺のことを「胡散臭い人物ですね」と言っているが。俺の言っていることにも間違いがないので 反論はせずに黙って受け入れたわけだが

「そんな態度を取ったところで、、私は。貴女の言葉を信用できないですから」と 全く信用してくれなかったんだよな。。仕方ない 俺としては、彼女を何とか説き伏せようと頑張るが、俺が「君達の存在」に ついての疑問を投げかけると 途端に表情を変えるのだが。その顔色は青ざめ始めていき。ついにはだ

「わ、わかり、ました。わ、、かりまし、たよ。。もう、、これ以上は、、言わないで、、くれ、、頼むから」なんて言い出してしまったからさ まあ。ここまで言われたんじゃ、どうしようもないと思ってね。俺は 諦めて。。彼女の願いを聞いてやることにするのだった それから 彼女と会話を交わした結果

「神器」のことを教えてくれるのだったけど 俺は、俺自身が知りたかった情報を得ることが出来た。。そんな風に思っていたのだ ちなみに。俺の力は 彼女が言うには 本来であれば 神族に備わっているはずの力でしかなく 人では持ちえない代物らしい。。それこそ「人間には使えない」と言われているらしく 彼女が所持をしていたとしても 扱えるわけが無いと言われてしまったわけで 俺の方で、その説明を聞いて 理解できてしまったからさ。まあ

「ああ。なるほど」って思えたもんである。

そう言うことを踏まえつつ

「俺の世界」に存在していた神様達が、どうして あんな酷い扱いを受けて。最終的に 俺達に滅ぼされてしまったのかとか。そんなことも聞けば 教えてくれたわけなんだが。「まあ そうだな。お前が知る通り。「この世の中には「悪」が存在する」ってことだから そうなった原因は、間違いなく「俺がやってしまった」ことだよな」と。俺はそう

「俺が原因なんだよ」と。だからこそ、謝りたいと思い続けていたわけだから でもな。俺の方はと言えば 俺のせいでもあるんだよなぁ~

まあ、、今更ではあるが。俺が引き起こしたことだしな。俺が悪いんだから、文句は言えないんだけども。それにだ 今のこの状況があるのも、元はと言えば「神々が俺を召喚させた」ことが原因となっているわけであって 俺がやらかしたことで、こんなことになっているって考えた方が 自然といえば自然なんだけどな しかし それは、それで、、また 別の問題として残っているんだよなぁ とまあ。考えを張り巡らせている間にも時間は流れていってしまい。気が付け

「おい 俺に力を与えるって約束は覚えてくれていたのか」という質問に対して。俺と同じようなことをやろうと考えていたようだけど。結局のところは、そこまで至れなかったという結論に終わっていたようだな

「まあ 俺の場合 やろうとしていることと違う形で、結果的に成功しただけだし。。むしろ、そのおかげで、こんな風な状況になっていただけとも言えるからな」などと、俺は口にすると その発言を耳に入れた彼女は「うぐぅ な、なんだよ お前の方は、随分と偉そうな言い方をするじゃないか。な、なんだよ」と俺が発した言葉が気に入らなかった様子で。不機嫌な感じになっている

「あ!それとさ、あんまり、この世界を救ってくれとか 期待するなって言いたいけどな。実際 この世界の人達を救うことになるわけだしさ。この辺りも考えておいて貰えると助かるかなと、、思ってたりします。えぇ、はい」と、俺は 彼女の言葉を無視して続けてみた そしたらだ 俺のその一言を受けた彼女がだな 顔を真っ赤にしちゃっていて。。何か、俺が怒られる展開になりつつあったんだよな。その流れのままだと

「ふざけるな!」みたいな 怒りを向けられてしまってさ 俺が、ちょっと その、ね?調子に乗りすぎちまったせいでね 彼女に攻撃されてしまい 俺は、その攻撃をくらっちまいまして。。その、なんていうの? 意識を飛ばしてしまいましたとさ。まあ。そのあと 彼女は彼女で

「あれは事故だぞ」とかなんとか。。自分にいい聞かせるような感じに言っていましてね。

「はあ はあ ふ、ふっ ううう。。はあ。。あー。痛いし。最悪だな、、ほんと。。あのクソ女神。絶対許さない」と愚痴りながらも

「あー いてて。あ、、あー まだ頭がガンガンとする。。。あの野郎は絶対に殺す!!」

と 大声を上げながら。どうにか立ち上がった後に。先ほどの女性が抱え込むようにして保護をしている子供が目を覚ましたみたいで

「お母さん。お姉ちゃん。怖い。あ、あーあ、また来るよぉ!!

「大丈夫だから 怖くないのよ。ほら、一緒に行こう?」」なんてやり取りをしていましたよ その二人のやりとりを眺める限り。どう見ても、仲が良い親子にしか見えなくて 本当に良かったと思うしかないかな それからしばらくして落ち着いた頃合いを見計らっていたのかは定かじゃないんだが。。彼女も姿を見せたので「はあ ふう。ふー。まったく あいつは本当容赦ないよ。。まあ でもだ、とりあえず この子は無事に救出出来たからな。ありがとう」なんて感謝をされると共に

「私達の方も色々と大変でしたが あなたの世界は一体どんなことになっていたのでしょうか?そして その「敵」は何者なのですかね?

「うーん そこのところが、未だにわからないんだよねぇ。俺の予想している通りの連中だと思うけど。俺の思い違いかも知れないけど そんな可能性の方が高いとは思うんだけどね まあ、その辺りは後で調べるにしても 俺に「世界救済計画」、「使徒による侵略阻止」などなど。。いろいろと協力してくれるっていうことで良いんだよな? 俺にできる事があれば 協力させてもらうぜ」なんて俺の言葉に彼女は。。

「うむ。そうだな。協力をしてくれると有り難いぞ 私の持っている力をあなたに託すことを約束しよう そして あなたの力についても 私が使えるように手を貸してあげましょう」と言い出し

「ほ、本当に?」と言う確認の問い掛けに対し「はい」と返事を口にしてきたわけで。その返答が嘘でないことを確認するために 俺の持っているアイテム袋から

「神殺しの聖槍」を取り出してだな。彼女の前に差し出す そうすれば「それは あなたが持っていた武器では無いはずですよね?」なんて疑問を投げかけてくるから その問いかけに対しても 素直に応じることにした俺は 素の口調に戻り「はぁ。そうですね。確かに、これは私が所有していたものではありません。私の手元から無くなっていたものですが これが貴方の手に渡れば、これの所有者になることができると踏んでの譲渡でしたので。受け取ってはくれないでしょうか?」と願い出てみる

「わかりました。。その申し出をお受けさせて頂きます」という言葉を聞き届けてから「良かったです。これで私は安心ができましたよ」と言葉を返し

「さっそく。これからの行動指針について話し合おうと思っているのですが、、いかがでしょう? まず。お互いの情報を交換したいと思いますので」と話を振っていく それに対して 彼女の方は、「それも 一理ありますよね」と納得を示してくれていて そこからお互いに知っている情報の交換を始めていく その際に。。彼女の「能力」というものも聞こうとしたわけなんだが。

その能力は

「人の心を読める」という「超能力のような代物」なのだと語ってくれたわけであり その話を聞いた俺の反応

「はあ!?」って感じの声を出してしまうくらい びっくりしてしまったのだが。

まあ。それって「チートじゃん」なんて言葉しか出てこない訳でね。。。俺だって、その能力を欲しいと思ってしまったんだからさ でだ。俺の考えていることが読めてしまったからなのか。その発言に対しての俺の言葉を聞いた彼女が、「うん そうよね 普通はそういう反応をしてくるものなんだけれどね。

実は私もさ この「心が読まれるという」スキルを欲したことがあったの

「私だけに与えられた特別なスキル」って感じだったんだが 結局は習得することは出来なかったんだ その当時は「なぜだろう」と思っていたけどさ 今ではわかるような気がしているんだよなぁ~

でもさ 実際に、それを身に着けられたとしても そんなものは役に立たないかもしれないからな」なんて感じのことを言われてしまったりしていて

「え?なんでだよ」なんて疑問が俺の中に生まれてきたりしたからな それで聞いてみたりする事にしたんだが 答えを得られた

「人は誰しも心に闇を抱いているんだよな。

私はさ 人の心を読んでいるときにね。

いつも「こいつ。腹黒いなぁ~」なんて思ったりするんだよ まあね。

それだけなら別に何の問題もないわけだが。

私は そう思った相手の行動を縛ることができるようになるという効果を持つんだよ つまりはだ 相手が嫌っている行動をとるように指示することが出来るというわけさ そうすればだ 相手にとっては苦痛以外の何物でもないだろ それに、そうやって相手を縛り付けておくことによってだ 自分の都合の悪いことは忘れさせることも出来るし 逆に、相手に

「自分が悪い事をやらせた記憶を忘れて欲しい」と思えば 簡単に忘れられることだって出来るわけだ 要するは「洗脳に近いことをすることが可能」になってしまうから あまり、この力は使わない方が良いんだと悟ったんだ それに こんな風に人を支配して 無理矢理 人を奴隷のように扱うことは。良くないからな」なんてことを言ってきたのであった。まあ、、その話を聞いてしまうと。やっぱりだな

「あんたが、あのクソ女神から力を借りなければ、、そんな力を手にすることもなかったんじゃないか」って突っ込んでやりたかったのが事実なんだけどな ただ、、今は 目の前にいる彼女と協力関係を結んでおくべきって言う気持ちの方が強かったから。あえて黙ってはいたけどな その件については。まあ 仕方がないってことにしておきたいところであるし それで

「なあ お前の能力を教えてくれないか?俺の方からは「神の加護」とか その類のものを授けてもらったって伝えようと思う」と、まあそんな提案を出してみてはいたんだが。その前に彼女が

「うわぁああ!あたまのなかが ぐしゃごちゃになってる やめてよ」と大騒ぎ

「えっと。、俺に 何をさせたいんですか?あ!もしかして

「頭を強く撫でる行為をやめてください」って意味の発言をしてくれているんですかね?」と口にしながら 俺の手が彼女の頭を触っていたみたいで。「すみません つい、反射的に手が動いていたんですよ。。その、、えーと、、あ、、ええと。申し訳ない。え、ええと、、あ、そのだ。あー、、あ!あー、あ、その、そのですね。俺の頭の中身が大変なことになってしまいましてね もう。ぐちゃってなってしまって。。俺も混乱しまくってしまっていて い、いえ。その。。あ、あれですよ。俺なりの「言いたい事があるんだけど上手く言葉にすることが出来ないんだよ」的なアピールのつもりなのですよ はい」と伝えることにしました。すると、彼女は、そんな俺の発言を受け「そ、、、そうか わかった。では、もう少し 時間をくれ」と言い残して姿を消した後に。

すぐにまた姿を現すことになる。

彼女は、俺の顔を見て 少し微笑んでいる様子でもあったため。俺は彼女に

「何か面白いことでもあったのか?」と聞くと 彼女からは 笑いながら「君にはわからないのかな?」と言われたことからも察しがつくとは思うが。俺は今、彼女の額に触れているのだ。まあ 理由は単純で。彼女の髪の毛が かなり癖がある上に長いこともあってか 手入れがされていないようにも思える程で。ボサボサなのが目についたからだ それに、服装がボロ布を着崩すようにして着用していることもあり。髪もぼさついている状態で、その衣服が薄汚れているため。

「あんた、相当 苦労してきたんだな」と思いつつも。彼女に対して その感想を述べていくことにしていた そして、俺は彼女からの要望通りに髪を丁寧に手ですいていき「これでどうかしら?」と言ってきた彼女に対して俺は、素の表情になり「ありがとう」と礼を言い

「あんたは、俺よりも歳下だと思うけど。俺の方があんたよりずっと人生経験豊富って奴だと思うんだよね。だから 遠慮なく相談してくれると助かるよ」なんてことを言うのは良いとして

「あ、そういえばさ 俺の仲間の一人なんだけど。

その子の母親が病気で困ってるみたいなんだよね 何か、良い方法が無いだろうか? その辺りで、あんたの力になれそうなことがないか 教えてくれないか」と頼んでみた そうしてからしばらく 沈黙の時間が続いていったので、どうしたものかと考えていた時。俺

「あ、あの、あのさ お、おい。あたくしお前の事が好きだぞ だから付き合ってくれないか」と言われてしまい困惑する そして、「あああああ!」なんて叫び声をあげた俺がいたのだけれども それは 俺の心の中だけの出来事だ。当然のことではあるが、俺の脳内には俺以外の存在は居ないため。誰かが勝手に俺の言葉を代弁したりなんかは出来ない。だからこそ 俺は焦ってしまい「あああ。あー えと、えと。あ そうだそうだ。。その話は断ることにさせてもらう」と断ってしまうことにしたのだ。まあ そんな断り方をしたのにもちゃんと理由があってね 単純に。俺は年下の女子

「見た目が幼い」っていう子には興味がなくてね どうしても。大人の雰囲気をまとった女の子の方に魅力を感じてしまう性分なんでね。そういった理由で、彼女の告白を断り それからしばらくの間。無言の時間が続いていたが。その静寂を打ち破るように「あ、、、あー、あ!そうだよ! そういや思い出したことがあったんだよ!ちょっと来てくれるか」と唐突な発言をしてくれたのはいいものの。。その直後に 突然、視界を暗闇に覆われてしまい「なんだ!?」って驚いている俺がいる中 彼女が口を開いてくる。「あのさー、 この世界の事 色々と知っておいた方が便利だと思わないかい」なんて言ってくれたから。「それも一理あるかもしれんな」ってことで 彼女と行動を

「共にすることにしてはいたが」その矢先だった

「あのさ~~。君の体の中に入らせてもらっても良い?」

いきなりそんな質問をされ「は? どうしてだ?」って疑問を抱きながらも 俺の体は俺のものじゃないってこともあるから「いいわよ」と返答しておくと そのまま 俺の中に入ってきたので。とりあえずは様子を見ていたのだが。

その彼女が俺の体内に入り込んできたと同時に。急激すぎる腹痛に襲われることになる 俺

「いてぇ!!!なんだ?なんだこれ マジにいてえ」と言い放つのが精一杯の状態ではあったのだが。。

その直後 痛みに耐えられなくなって意識を失ってしまったようで。目が覚めたら、目の前の床に血だまりが出来た状態になっていたわけだ。。そのせいで出血死するんじゃないかってくらいの量だったし。痛くて仕方が無かったわけだけど なんとか持ちこたえてみたりはしたものの。それでもかなりのダメージを負ってしまったので このままここに倒れ込んでいるわけにもいかないなと思ったんだ。なので この施設の外に出て行こうと考えたんだ。でも そうはうまくはいかなかった。何故ならば。この施設の入り口付近に辿りつこうとしたところで壁に阻まれてしまい進めなくなってしまったのだ。その壁を破壊しようと試みた

「俺自身の拳で破壊できるかどうか」を確かめるためにだ ただ それが失敗してしまう事態に陥ってしまうことになったのも確かだ というのもだ。何故か その壁は とても硬い素材で作られたかのように感じられたからなのだ。そう思った直後から俺の体の調子が悪くなったりし始めたんだ でだ。そんな状況に陥る中で俺を助けてくれた存在があった。まあ それは 彼女が姿を現したということだ。そんな彼女は、「私の方からお願いがしたいことがあるのです」なんてことを口に

「ええと、貴方にしてほしい事は2つあるの」とも言い出したものだし。俺はそれを聞き入れるしかない状況に陥っていたというわけだ。それで、どんな内容の仕事をさせられることになったかというと、、 まあ。簡単に言うとだな この世界にあるダンジョンを攻略してほしいという依頼を受ける形となってしまったんだ そうして俺は、この世界で ダンジョン攻略を行うことにすることになった。ただ そうやって俺がこの世界で冒険者となり、ダンジョンを攻略し始めたわけだ。。この世界の冒険者が受けることになる仕事は、モンスター退治であったり。あるいは、未開拓エリアの発見や開拓といった依頼が主となっているらしいが。中には商人からの依頼もあったりするわけだ まあ。そんな事情もあり。

「冒険者を生業としている人間は数多く存在するわけだし」そういう連中に負けじと戦い続けるためにも「実力のある武器や装備類を手に入れる必要性もあるわけだから」それらの問題を解決するためにも「資金面に関しても 問題が発生するかもしれないし」と。。。

それら全ての問題がクリア出来ればの話にはなるんだろうけどな まあ。それでもさ まずは行動に移すところから始めていきたいと思って そんな風に考えていたわけだが 俺自身が、その問題を どうすれば良いのかについて悩まされている最中にあったわけで

「あ、、あのさ。、あー あんたさー、あたくしのことを抱きしめても良んだから」とか「わたくしも。あなたとなら」とかね そう口にされたんだが。。

正直、俺にはまだ早いような気はするが 彼女の要望を受け入れようと決意

「あんたのことが好きなんだ」そう告げた俺は彼女の体を優しく抱くことにした。

俺の体に彼女の体が接触する瞬間に。一瞬にして変化が起きたんだ。俺に何が起きているんだ?と、戸惑う俺ではあったが。

彼女は 俺に対して抱きついて来て「あんたさ これからもずっと一緒に暮らしてくれますよね?」なんてことを言ってきた。俺は彼女の言葉を受け止めて「当たり前だろう。

お前と俺が、ここで生きていける場所を見つけ出せたのであればな」と答えたんだ。

「あはははは。。そ、そりゃあ 嬉しいです。あなたと一緒に暮らせるなんて幸せ過ぎてどうにかなっちゃいますから」

彼女はそんなことを言いながら笑っていた。そんな彼女を見ていた俺だったが 彼女は、俺の方へと視線を向けてきてから 真剣な顔つきになると俺の顔を見つめてきた。

そして

「あの、ですね。あなたには伝えたかったことがありまして。あ、あたいの本当の名前は。ルミア と言う名前で そして、あたいはですね。あなたの妻になりたいと、そう思っていまして」なんてことを言われたんだが。俺としては まだ、そこまでの関係になるには少しばかり早すぎると思う気持ちが強かったから「もう少しお互いのことを知る機会を積み重ねてから そうしたことに関して決めていくことにしましょうか」と伝えることにする そして、、彼女の方はといえば「うん。あ、あたいもさ あんたとの時間を重ねて行きたいと 本気で思っていたから」と言ってきた それから俺は「さあてと、まずはこの世界の事を少しでも把握していく必要がありそうだな」

俺と彼女の関係はこれからゆっくりと進んで行く事になるだろうとは思う 今はお互いに相手のことを知っていきながら、時間をかけて愛を深めて行く必要があると思っているんだ これから先のことは俺と彼女と、二人だけの問題では無いはずだ だって、俺が ダンジョンの中で助け出すべき女性の中には 俺と恋仲になりたかったと そんな思いを抱いていた相手もいたようだからな。。まあ俺の口から語るような

「そういった話題」を聞かせられるような間柄じゃなかったんだけどさ ただ言えることは、彼女の願いは叶えられなかったけれど その想いを断ち切ることが出来なければ。またいつか巡り合う時が来るはず。そう考えるようにした方がいいってことでね この世界の人間からしてみれば、まだまだ子供のような存在である俺は、彼女に自分の意見を伝え それを了承してもらうことが出来たので「まずは、ここから抜け出し。外の世界に出るのが最優先だな」と考え。そこから先については その時に考えていくことにした。だから「とりあえずは脱出を優先するぞ その為に力を蓄えようじゃないか」そんな感じに話を振った その言葉を聞いていた彼女は 嬉しさが隠しきれないと、いった様子だった

「はい!」なんて返事をしたかと思えば「うふふ。早くここから逃げ出さないと駄目だものね」なんて言葉を口に 俺は 彼女と共にこの世界からの脱出口を探す旅を始めることに。

その日がやって来るまで。俺たちは何度も何度も話し合いを行い その結果として、ある程度まとまった答えを出すことに成功したんだ それは。

「ダンジョンの中を探索すること」「他の出口を見つける為に頑張ること」といったものだった こうして俺達は 俺と彼女と。俺の仲間の4人の5人で行動を共にすることにしたのだ そのメンバーの中に、、俺の恋人であり。恋人の証としてキスを交わした相手がいて 俺達が付き合っているという話は既に仲間たちにも伝わっている

「お前さんは相変わらず女好きだよなあ。あー、それと、あの子には手を出せないからな あいつ、、あの子は俺が守らないとダメなんだからな」なんてセリフを口にした男もいるくらいで 俺はその言葉を聞いて、思わず「へえ、お前って 本当に、その子のことを大切に思っているんだな」と言ったところ「おう。もちろんだとも」なんて言って来たから。俺はその彼に対し「分かった。じゃあ俺も、、、その子を大切だと思う心を持ち続けないと ってことになるかもな」なんて会話を交わすようになったんだ

「ああ、、俺は絶対にあの子の力になってやるさ」そんな感じの台詞も言ってきてね

「そうか、お前って そんな奴だったんだな。知らなかったよ」

そうして彼は、俺に向かって「なあ。。今度の休みはいつ頃になるかな。その時になったら遊びに行くぜ」と。俺に話しかけて来たんだよな。なので「ん。別に、構わないが」と、俺は素直に伝えた。そうすると 彼は ニコッと微笑んでから

「ありがとよ。そういや 今日は平日だけど、明日は日曜日だもんな。んじゃ 朝早くからでも会いに行けるようにするわ」そんなことを口にしてたな。。

「俺さー 最近 新しいパソコン欲しいなーと思っててさー 買ってもーた。

そいで ゲームやろっつーわけでさ お前と一緒にやりたくなってなー」とかね。俺のことを友達のように扱ってくれるようになったのは。ついこの間の出来事だったりするわけだよ。。そういえば 彼が言うには。俺の彼女が作った弁当を食べている時の話でもあるんだ

「いやさー 美味いなー こんなに美味しいおかずを作ることが出来るんだから。さすがは 俺のお嫁さんだよなあー。こんな可愛い子がさ。俺なんかの為に毎日作ってくれるようになるんだぜ。もう これさ。結婚したみたいなもんだし」ってな感じでさ。彼女自慢をしている彼の様子を見た俺がさ「良かったな」なんて言ったもんだから なんか微妙な顔をしていたのも覚えてるよ ちなみに その出来事がきっかけで 俺達の間には ちょっとしたわだかまりが出来てしまったりしたんだ まあ。それはそれで仕方が無いのかもしれん そうやって 俺達の日々は続いていくんだ

「ええと、、俺には妻がいるんで 貴方とは恋愛関係を結べないんだ。申し訳ないが、俺以外の人を探してください」なんていう返答をしてみせたんだが 目の前にいる女性は泣き始めてしまい「そんなぁ」と、それだけを口にしているだけで動こうとも

「ごめんなさいね。そういう事情がありまして。私は、貴女の旦那さんの身体を借りてしまっているだけなんです。だからね もう、元いた世界に帰りますので そこの所は、理解してくれませんか」と言った具合だ 俺としても 俺の体から出てきた女性が泣いてしまう姿というのは見るに耐えないので「ほれ もう泣くな。そんなことをしていても無駄に終わるだけだし」と声をかけることにした そうすると「わ、分かりました!でもせめて 最後に抱きしめて欲しいのですが お願い出来ればなと思います」と言われた そんなことがあったからこそ「俺としてはな お前さんを泣かせないようにしたいと思っている」と言ってみる そうすることによって 俺が何をしようとしているのか

「俺も協力しよう」そう思ったのかは分からないが。俺の考えに賛同してくれたようで。それならばと 二人で手を取り合って行動することに決めた そんなこともありつつ。

それから俺達は 二人で話し合える場所へと向かって行った そうすることで 色々と確認しておく必要のある事柄を確認することにしたんだ 例えば。ここが、俺と俺の妻とが住んでいる家のリビングではないのか?という疑問についてだが やはりここは、自宅のソファーであることが分かったんだ。

ただ、この場が「夢の中」であることを認識させられた上で 目を覚まさなければいけないということを、俺は知ったんだ 夢の中から目覚めるために 俺は、ある行動をしなくてはならないのだということも、同時に そして俺は

「あんたが望むようにしてあげて欲しいです」と言う姉の姿を見たことで 俺は 自分の望みを果たすために行動を開始することになった そして

「う、うぅ。。あんちゃん。あんちゃん、、あたいとずっと一緒にいて欲しいです」と涙を流し始める彼女の体を優しく抱くことで。。彼女は大人しくしてくれたから。

そうしてから俺は「俺はお前のことを愛し続けるつもりだし それにな。もし仮に これから先。どんなことがあったところで。ずっと一緒にいることだけは約束するから」と言い聞かせることで「ほんとうですか?」と口にされたから「当たり前だ お前が求めてくれさえすれば、ずっと傍にいたくなるのは当然だろう」そう口にしたところ「うふふ。嬉しいです」という言葉を聞いたので「それじゃあ一緒に寝るか?」と口にすると

「うん。それがいいです」と言われて。そして「今夜はあたいの側に居てくれますよね」と言われる事になったのであった そんなことがあったものだから「お前の好きなようにしても良いからな でも 出来る限り優しくして欲しい」そう伝えて 俺は眠りに就く事に そうして俺は目が覚

「俺の名前は佐藤だ だからな」俺はそう告げたわけだ。

そうしなければ

「そうか そうなのだな。。では、ラノベ君と呼んでいいのだな。私の方もこれからは、あんちゃんではなく。あんと呼ぶとすることにしよう」なんて言い始めた姉に対して どうしたものなのかと考えていたんだが。。

そうして「俺は、あんさんを、あんと呼び続けて行くぞ。これから先は」などと口にしたことで、、姉は嬉しさが隠しきれないと言わんばかりの笑顔を見せてくれることになった

「うん。これからよろしく頼むよ」

俺は、これからはあんさんを頼ることが多くなるはずだと思い だから「こちらからも宜しく頼みます」

「まあ 俺の方も何かと迷惑かけることがあると思うけどもよ まあ仲良くして行こうな」と返してきたわけだ そんなこんながあって お互いの事を話しながら時間を過す中で。どういった感じの話の流れだったかは不明だが お互いに、相手に好意を抱いてしまった。だからこそ「付き合う」といった形で話がまとまってしまったのである こうなるに至った理由として考えられることといえば。やっぱり、あれしか考えられなくてね つまりは 相手の事を好きになってしまったってことだなと改めて考えてみて思う次第であったよ 3回目のダンジョンを踏破した際に得た力によって強化された

「レベルが999に到達したことによって得る事が出来る恩恵の効果で得られる特殊能力の1つでしかないんだろうな これは」と思ったからだね その日が来るまで。私達がどれだけのダンジョンを攻略して来たのかってのは、あんまり関係ない話でね 要は その日に私が手に入れた能力こそが。。その「ダンジョン内で死んだ者が、次の日には、何事もなかったかのように復活し。そしてその日以降も、その繰り返しを続けていく。そういった効果の能力を身に着けることが可能になるのですよ」と。私は 彼に、説明を行ったのだが。「え、えっと。どういう仕組みになっているのかな?よく分からなくなってきた」といった反応を示す なので「その件については。実際に体感しないと理解できないかもしれないですね。貴方が今から、その身をもって確かめる事になるでしょうから」と私は言葉を返し。そうすることで 彼の方に意識を向けさせ「私も この力で蘇った一人なので。貴方の力になれたら良いかなって思っているんですよ」そう伝えた後。私からキスをしていくのである すると「あ、ありがとう。その気持ちは素直にありがたく受け取っておくよ」なんて言ってきてくれたので。私達はキスを繰り返すことに 何度も繰り返す内に。

次第に慣れていったせいもあり 私の方が優位に立つことが出来るようになり そうやってキスを続けることになってね やがて私も彼と同様に、復活を果たせるようになっていき 私と彼は。互いに相手を助け合いながらも「ダンジョン攻略の旅を続けていたんだ」「ダンジョン内に存在する敵モンスターを倒したり倒されたりしている際に得られたアイテムを利用して装備を強化することが出来る。それによってダンジョン内の敵を討伐する際には強力な装備品で挑むことが可能となるだけでなく。敵の攻撃を食らった際でも回復が可能な状態になるため。常に戦いやすい状態で戦うことが出来るようになるから。非常に有用だと分かる ダンジョン内では、様々な武器を扱うことが出来て 私の場合は、刀をメインウェポンとして扱うことを好みとしていた。

この世界にやってきた私にとっては未知の物であり。使い方が分かっていなかったこともあってね 使い始めてから数年が経っていた頃は、ダンジョン内での戦闘を行う時。必ずといって良いほどに「俺も戦ってみせる!」とか言ってくるのだけども 最終的には、あんちゃんが活躍してくれることが多くなっていたのも事実だ とはいえ それは あんちゃん自身が、元々 剣術に優れていた部分があったってことが大きな要因になっていたことは間違い無い そんなあんちゃんなんだけど。。あんさんと名前を変えた今では あんちゃんと呼ばれることを喜んでいるようだけどね

「俺のことを、、あんちゃんって呼んでもいいからな」そう言った時のあんちゃんの顔って言えば あんちゃんは照れくさそうにしていたんだよなぁ だからって訳じゃないけどもさ。

「俺と、あんの二人きりになった際には。。いつも通りに接してほしいんだよな。

なんか、こう 他人行儀みたいなのを感じるというか。寂しい気がしてしまうんだよ」と 俺が口にしてしまったら

「そっか。そういう理由があるなら。仕方が無いもんな」なんて言い出したりする訳だ そこで、ついつい。

「いやいや 無理にそうしてくれとまでは言わないからな 俺と二人で居る時は、これまで通りにして欲しいっていう俺の我がままに過ぎないし」と言ってみたりしたら 少しばかり悩んでいる様子を見せたから そうしたことに関しては触れないことにしておけば良かったんじゃないかと思えるんだ ただ。俺には妹がいた訳なんだが。彼女達が亡くなった時に「俺よりも先に死ぬような奴なんか嫌いだ!!」なんて言葉を残してしまう程の怒りを覚えていたから「俺はもう絶対に死なないしさ 死んでも構わないと思ってはいるものの。。もしも そんなことがあったとしたら。。その時に お前は許さないって、そんなふうに言うのだろう?」って、問いかける形で そう口にしたわけだ そしたら

「う、うるさい!!勝手に決めつけるんじゃねぇぞ!!そんなことより 今日こそは俺達の邪魔をしたお前に復讐をしてやるぜ」との言葉を口にして 殴りかかってきたりしたもんだから 俺は そいつから距離を離すと そっちに向けて駆け出す それと同時に 手に握る刃を振るうことにする そんなことをしながら 走り続けている最中にだ 俺には、一つの懸念が過ぎってしまうわけで それは「俺はさ あんちゃんのことを信頼しているが。もしかしてだがな」そう口にするなり 足を止めてしまった俺はだね あんさんの顔を伺ってみたんだ そうすれば

「大丈夫だよ 俺はお前に殺されるつもりは無いからさ」そう言われたからさ そこで、俺が何を不安に思っていることを伝えてみれば「あ、あのさ ちょっと言いにくい話になってしまうけれど あんちゃんが俺を信用してくれているって言うんだし だから俺としても、あまり言いたくないんだけれども あんちゃんが心配する要素はないからさ」なんて言い始めるしな だからさ「いや、そうは言うがな。お前に殺された俺が言うべきセリフではないとは分かっているんだが 俺を殺したあいつらはさ。。どうも怪しいんだよ」そう俺が口した途端にさ「いや、俺にそんなこと言ったところでさ 何も解決することにならないし むしろ問題が大きくなるだけだと思うぞ」と返されてしまい「うっ」っと詰まってしまい「まあ、俺のことは気にせずにさ。お前は自分のことに集中してくれれば、それだけでも嬉しいし」そう言われるもんであるからさ 俺は。どうすればいいんだろうかと考え込んでしまうわけだ それから暫くの間だ。俺はあんさんから距離を置いた位置に立ち続けることになったもんであるから そうなった後にだ あんさんはだな 俺に向かってだな「お前はさ あんちゃんのことを心配しすぎなだけだろ 俺とあんちゃんは恋人同士だし お互いに相手を信じるのが当然だしな」そう言われちまったってわけだよ 確かに あんちゃんと出会ってからの日々は楽しかったが。

そんな楽しい日々を過ごすことが出来たのは あたいにとって幸運だったってことだね だから「俺とあんさんの二人の思い出として。。大切にしていきたいところだし。これから先 俺が死ぬまでは、ずっと幸せを感じていられたらいいなと思っているくらいだしさ」なんて話をしてしまえば「そうか それじゃあ。。あたいは、あんの側で一生を共に過ごしていくから。覚悟しろよ」と そんな感じで話は進んでいくことになるわけでな こうなった原因っていえば やっぱり。あ

「あのよー あんはさ。俺の事が本当に好きなのか?もしそうだとしたら あたいと付き合ってくれないかな?」と。

あんさんは俺に対し 告白めいたことを行ってくるのだが それはそれで嬉しいことではあったりする

「あたいのことが嫌なのか?」そう問われたので「いいや 別に嫌じゃないけど」と答えた上で

「俺はな。。。あんさんの事が好きかどうか分からないんだ 正直に言えば 俺はあんさんとどう接していればいいのか分からなくなってきてはいた。だって 俺はさ、今までの人生を殆ど一人で生きてきたようなものだから」と答えれば

「あたいの事が怖いって思うならさ。それでも、、大丈夫だって あ 今は違うんだって思うんだ。。それに 今からあたいは、、あんの為に頑張っていくことを誓うから」そう答えてくるもんだから 少し悩んだ末の決断でしかなかった あんさんの手を握り締めると 俺と彼女はキスを交わす そうやってキスを交わしながら「愛しているって。口に出しても恥ずかしくないものなんだな。こんな感情になるのは生まれて初めてだったんだよ」と口にしたならば

「そりゃそうかもね 私もそうだったんだもの あんを好きだと思った瞬間は、そう簡単に忘れ去ることは出来ないんだよね。だからって訳でもないんだけど。その想いを抱いた相手と結ばれた時ってのはね。どんな形であったにせよ。きっと、凄く嬉しく感じられるものだし」などと言われてしまったから。。

「あんさんのことを本当に好きでも 良いのかもしれないな 俺も あんのことが大好きみたいだ」と伝えたり すると、彼女が笑顔を見せてくれるのである。そんな彼女のことを、ぎゅっと抱きしめてみると「ちょ 急に抱きついて来るなんて 卑怯者じゃん」と言いつつも、その口調は穏やかであり 優しく抱かれてくれるもんだから 俺の方も安心できた そうして彼女とは仲良くなれたから「一緒に居ようか」などと言葉を掛けたら「ああ いつまでも一緒だな」と返事をしてもらえたもんでな そこから先は

「ダンジョン攻略の旅に出てみないか」と提案してきたからさ 俺の方はといえば あんちゃんの提案に乗ってみることにした あんはと言うか。あんが所持していた武器は、短剣を愛用していたために。長刀を扱うことを得意としていなかったりするので 刀を扱う際の稽古やらなんやらをしていく内に 次第に、扱えるようになることが出来たんだが。

あんが持っていた武器を、そのまま譲り受けることになった訳であり。。

それを有効的に使ってやれるようになったのであれば、俺としても満足でしかないのであった。あんとの付き合い

「ねえ これでもさ。一応は私達夫婦なんだからね」「いや、うん」としか 返すことが出来ずにいたりするもので。

俺達はダンジョンに出現する魔物を相手にしていた時に「おい モンスターを倒した時に手に入れた武器が有用だったって言ってみろ」なんて言葉を投げかけられてね「俺には武器を使うスキルが有るしなぁ。。」「んな事を言っている暇が在るなら。モンスターを倒しに行ってこいよ!」と言われたので「へいへいわっかりましたよ」なんて口にしつつ その場を離れて行くことに決めるのだがね。そうした直後に俺の背後に現れたモンスターに対してだな 俺の目の前には敵がいるという訳であり そのモンスター相手に、攻撃を加えていく。

そうした攻撃を繰り出し続けて

「あ。あれ。おかしいな。俺。。どうしてだろうな。。視界が歪む。身体が震えてきて。力が入らないんだ」とか、なんとか呟いていれば「あんちゃん、無理すんじゃないぞ」と言われるから「悪い。少しだけ休むわ」と 一言 告げた訳だよ そうした直後 あたいに何が起きたのかさっぱりわからない 気がつけば「ごほっ。あ、、、あ。う。うあ」と声を出し続けていて 全身から血を流していたから それが自分の血であることを理解すれば「お お前のせいでな。あたいが死んだんだからな。お前だけは絶対許さないんだから」と言ってやった

「は?お前 何をふざけているんだよ 俺が何をしたってんだ?俺は何もしていないって」との言葉を聞きながらも、そいつは、あたいのことを殺そうなんて思っているに違いないんだ だったらね。あ あたいったらね。

気づけば、あたいとあんが、お互いの命を奪い合っていたんだからね。これは つまりだ。どういう理由が合ったのかは知らんが そういうことになる そうしてあたいの肉体は 塵へと変わっていく。あたいの心は怒りの塊になっていたが あんは、ただ

「もう止めにしようぜ。俺は、あんを殺したいとも、死にたいとも思ったことはないんだよ」という言葉を残してくれたんだが。あたいの怒りはまだ鎮まっていないわけであって

「そうはいかないんだよ。あんが死ぬ前に。。あんが苦しんでいる顔を見ながら死んでやりたい」などと言ったら 彼は苦笑してから「まあいいか」と言うのだった。そうして彼が口を開いた際に「あんたが、そう願うのは自由だよ だけど、そうはさせないのが、俺の使命でもあるからさ」などと言えば 次の瞬間に彼の姿が消え失せてしまうわけである。それから直ぐにあたいも「ぐ。う、あ」などと言い始めたところで意識

「ふふっ 貴女が彼を殺したせいで、私が代わりになる番になってしまったけれど、後悔はないでしょう?彼を独り占め出来たんだから」そう言われてからの意識はなかったんだよ。

あ あたいが どうしてしまったかっていうのかい?そんなの簡単だよ。あたいとあんの間に産まれた子供の面倒を見てはいたが、子供を育てるというのは大変でね そんな最中にだよ あたいが、とある人物と会話する機会があったんだよ そしてさ その最中にだよ

「貴方のお陰で。私は救われたから」そんな言葉を聞いたもんであるから「救うなんて大層なことはした覚えがないんですけれど。僕は普通に接していましたから」そう答える

「それでもさ あの人のことを諦めずに済んで ありがとうございます」とお礼を言われちまってな その後でさ

「貴方にも何か特別な力があるのでは?」と聞かれたものだから 俺の口から「ありますよ ですが僕の能力は他人に見せられるものではないから 教えることなんかできないんですよ」そう伝えると

「それでも構わない 貴方にしかお願い出来ないこともあるから」そう言うもんであるから「はい、分かりました。引き受けさせて貰いますよ」そう答えておいた それから暫くの間であるんだが「あのさ ちょっと相談があるんだよね。。えっと あたいが持っている能力ってさ あっちの世界の住人なら誰でも習得出来るってことは無いわけ?」と尋ねられちまったもんだから「そうですよ この能力を欲している人達は、大勢いると思いますよ。それくらいは教えられます」と答えた後に「まあ 貴方の都合さえ宜しければの話なんだけどさ」そう言われたもんだから「問題ありません。ただ、こちらの世界に滞在できる時間に限りが有りまして」と答えれば 彼女は笑い出し

「あたいの能力を使ってくれよ。そうしてくれないと困るから」と口にしたわけだ。なので 彼女の願いを叶えるために「分かりました それでは始めていきましょうか」と口にしてから彼女の額に手を当ててやれば「ああ。これがあたいの力 これで あんの仇討ちができる。やっと会えるよ」と彼女は呟いたんだ そんな彼女が どのような最期を遂げたのか それは知らない ただ言えるのは あんと彼女が二人揃って、無事に生き残ってくれたらいいのかなと思う次第である。

あんとあんさんの関係性 そんなあんさんとは あたいも良く話したりはするんだけど あんはさ あたいを怖がらない

「いや だって 君って可愛いじゃない」と さらりと口にされたときは 少しばかり戸惑ったけど 嬉しいことは間違いない だからこそだな。あんを幸せにしてやることは勿論だが そのあんと一緒に暮らす相手が居るとしたならば その子のことを可愛がってあげなければと、そう思うのだ そう思ってはいたんだけれどもな まさかだ。あんなことになるなんて 全く予想だにしなかった訳で そうなってしまうと あんも悲しくなるもんだよな それにだ あいつのこと 俺なりに愛していたつもりだしな そのあんのことも大切にしたいとは思うわけで。だから、あんが寂しがったりしないよう、

「なに。これから先も一緒だからさ そんな不安そうな顔をしないでくれ」などと口にしたのならば「分かった。一緒に暮らせるのが夢みたいなもんだしな この生活に慣れるまでの間だけでもよろしく頼む」などと言うのであった。。しかし あんが、こんな状況になった以上 俺は俺自身の命を守りきれるかは、かなり危ないことになってしまう そんな俺の身を守る為だけにあんさんが傷ついてしまうのも申し訳がないと思い始めたりしてしまうもので やはりというかなんと言うかね。この世界から逃げ出すことを考えた方が良さそうだと思ったからさ あんに俺の気持ちを伝えたりしている内に、どうにか彼女も前向きになってくれたようだ

「お前が望むのなら、あ あんの身体を捧げたって構わねーんだよ むしろ あ あたいが望んだことでもあるんだしさ お前の望み通りになるようにして欲しいと思ってんだ そ それで お おお 俺はお前を絶対に守っていく」と、まあまあ恥ずかしげもなく 言えたような気はしているが。俺としては

「そこまでしてくれる必要はないさ。二人で生きていこうぜ。俺は、あんのことが本当に好きなんだからな あんには ずっと傍に居て欲しいと思っている 俺には それだけで十分だ。それ以上を望むほど 俺は我欲張りではないはずだからな」

そんな言葉を、彼女にぶつけてや

「そうだな。お互いに助け合おう。。。俺達の子供を見守っていくために 共に歩んで行こう」そうやって、お互いの手を取り合うことで、新たな誓いを立てたのである あんには内緒にしていることではあるが 俺は、こつ ことの あんへの想いを忘れることなんて出来なかったんだよなぁ その 俺の感情が、何処かに残されてしまい。それを誰かしらが悪用しないように注意しなければならないなと考えつつも 今は俺

「あたい」として存在しているからこそ。この子達を守っていかなければいけないんだ あたいとあんは、ダンジョンに出現した魔物を相手に戦う為に森へ来ていたわけであり そうした中での出来事であり あんは「まあな お前さんなら、俺のことを、あんと認識することが出来てもおかしくはないわな」と漏らすから「はぁ?何いってんだお前 ふざけんのもいい加減にしとけよ。。あんのくせして 生意気なことを言うんじゃねー」と 俺が怒鳴ってしまったのは事実だ そうすれば、あんが「まあ落ち着け お前が怒っている理由は分からなくもない」などと言ってくる訳

「そりゃそうだろ!あたいって、どういう事なんだよ!」って言えば「俺は ある理由で人間から吸血鬼に変えられてしまったんだよ その際に名前を奪われちまっているんだが、、あんが俺につけてくれた名前が俺の名前になっている だから 俺の名前を呼べば俺の事をあんと呼ぶ奴が現れるかもしれないぞ」とか言って来るもんだから。

俺の怒りゲージが振り切っちまいそうだが 何とか耐えてやることにするんだ 俺とあんが森の中を進んでいる時に 魔物に襲われかけたのだが「おっと。ここからは、あんに頑張ってもらうことになるが。俺の分身が一体 護衛につく 俺の代わりに戦闘を任せてもらっても構わないが 俺を頼りすぎるな。あくまでもあんはあんだ」そう言いながら俺は俺の護衛についたりするから。安心しながら、俺は自分の仕事を熟すことにするんだが まあぶっちゃけてしまえば

「俺が守る」と言われちまったもんな 俺よりも、戦闘能力は遥かに上だ しかも俺に気を配ってくれたりもする あんが俺の側に付いてくれるだけで 凄まじいほどの頼もしさを味あわせてくれてる まあそのおかげなのか。俺はあんに、怪我ひとつ負わせること無く 無事に帰還を果たすことが出来た そんときにさ

「いつつ。少し痛いな。あん。回復魔法を掛けてくれるか?」などと俺が言ったら「仕方がないな じゃ あんに任されても良いんだな」と返ってきた 俺は素直に「お願いしたいんだが 駄目なのか」と言えば「ははっ。あん やっぱり俺は弱いままだな そうやって、すぐに人に甘えようとする でもさ 俺は あのとき あんに助けられて、、今 生きているんだよ それが嬉しくて なによりも、、感謝をしているんだよ だから、もっと あんの支えになれるように 頑張ろうと決めたんだ」そんな言葉と共に 俺は頭を撫でられることになった そして「ありがとうな。あたいを受け入れてくれて 俺のことを認めてくれて」と言われた 俺は「受け入れた覚えなんかねえよ 認めてんのもな」って言うんだけどさ あんが笑顔を見せてきたんだ あたいが俺に告白したこと 覚えているんだろ だったら あんとして、俺は俺として生きて行くから だから もう良いんだ。

あんが俺に対して向けてくる愛情が本当であるならば 俺は、、受け入れるよ 俺が女

「なあ ちょっと頼みがあるんだけど聞いてくれないか?」あんにそう言われたわけである その内容ってのがだな。「あん おまえさぁ もう少し、、いや、なんでも無い それより、俺のことを男だと意識してくれないか? それとも 俺のことを嫌いになったりしたのかい?」なんて言われると「あたいって、自分が、女の子であることを自覚してから、結構経っていたからさ。その。あんがさ、あんが俺のそばにいてくれるって言うのはさ とても嬉しいし、それに、俺も、あんが隣にいてくれたほうが楽しいって言うのもあるからさ うん」などと口走ってしまいそうになったんだ だけどな「そうだよ。。なあ 俺と夫婦になる約束をした仲だっていうのは知っているだろう?だったらせめてさ。俺が近くにいても違和感を覚えないようにならないのかなって思えてしょうがないんだよ だからさ。俺のことを男性として見てほしい」って まあいざ口に出してみればだ あんは、俺に好意を持っていて 俺のことを好きになってくれているんだよな

「それなのに、俺が あんのことを好きだってことを口に出来ない」って思い知らされるような

「ああ。俺達は 確かに付き合っている。。だけどな それは あんに あんとして、あんに恋心を抱いているんだって、伝えることが出来ないんだ。だってな。。だって、、俺が抱いているのって。。その、、恋愛感情ではないはずなんじゃないかって、、そう感じ始めているんだ」そう。俺の中にあるこの感情は、決して、男女のソレとは異なるもののような気がしてきたのだ。。それは何故って聞かれると困るんだが。とにかく そうなんだ

「そうかそうか そう言われれば、そうかもな あんがさ 私のことを好いてるってことは伝わってきても、、私は私のことを、まだちゃんと把握しきれていない部分もあって。そういう意味なら、私はまだ自分勝手なことをしてばかりだよな あん ごめん」などと言い放ってくるものだから「別にいいけどな。ただ もしも何かがあったときのために伝えておくべきことはきちんと教え込んでおいてほしいもんだ」と言ったんだよね。そうしたならだね。「了解しました。あん様の為ならば何でも致します故」などと口にしてくるんだが それから数日後のことであったかな ただ単に「あんの髪を手入れさせてもらえないでしょうか?」などと言って来たんだが 断る理由もなかったから 俺は承諾してみたんだ。すると「ほほう 俺 俺のことなんだが。あんを抱きしめたくなってきたぞ」と 抱きついてきやがった あたいとしても「ま ま まあ良いだろ。あたいだって、そのくらい許したって良いだろ。。って あんにだけは優しくして欲しいって 思ってんだよ あんだって あんに 俺にだけ優しい態度をとってくれるってことは無いんだからな」って そんなこんなで。あたいが「まあ そうだよ でも あたいって、、本当に幸せだ」って呟くと

「そっか そうだよな でも俺は、俺も、俺と出会ってくれてありがとうな」そんな言葉が、、口から出ていた そんな訳でだ。あんが「これからは、俺の事をしっかりと認識してもらうために 出来る限り一緒に行動させて貰うからな」などと言ってくれた そんな風に言って貰ったことで、あんと、あんを同一視することはなくなり。むしろ、自分自身でいる時の方が、あんと一緒にいた時の時間を思い出すようになったのである 俺はな 俺はだ 俺という人間がどういう存在であるかをようやく理解出来たような気がしているんだ。。だから、、だ。あんの事を「女」として見ていきたいと考えているんだが あんのやつが「お 俺はどうすりゃ、、良いんだよなあ ど、どうしよう」と 慌てふためく姿を見せてきていたりする。そのせいか「ふぅ 俺の嫁は可愛いな」とか言い出したりした。そうしたならばだ。あんが照れたりしていて「あ あ あんなこと言われるとさ。はぁ はぁ 息遣いが乱れちゃうかもだぜ。いやまあ。。それも悪くはねぇか。」なんて言葉を放ってきたのであった。その日以来のことであるが あんとの距離がぐっと近寄ったりもしたのである そしてだな。あんに頼まれたことがある。

俺のことを「兄貴」と呼んでも良いかどうか。そんな確認が取られた訳だ

「え?俺はあんに、、惚れているんだぞ。。。」

と思わず口にしてしまう訳だ そうしたらだな。「俺があんを想っているように、俺もまた お前さんを愛してんだ だから 頼む 俺のことを「弟」と呼ばせて欲しい 俺がそうしても良いと思っている唯一の存在でもあるお前さんに」と。。。

俺はね。この世界にやって来てからは、あん以外の女性を目にすることはなかったんだ。だから

「あたいには、あんが居るから他の異性なんて必要じゃなかったのかも知れないけれどさ」なんて言葉をつい漏らしてしまったりするわけだが そんな俺の言葉に「俺があんにとって特別だと。俺は自惚れてもいいのかい。いいんだろうか。その。俺としてはだ。俺の全てをあんに差し出しちまって構わないと思ってはいるんだけどな。だからこそだ。。あんの気持ちに応えられないことが申し訳なくて」といった風に あんが

「そんな事はない!あんがいてくれたから、、あたいだから、ここまで来られたんだよ。。そんなのは当然のことだ!だから気にしないでほしい」

そう言い放ったらさ。「分かった そこまで言うのであれば あたいという女をあんに捧げようじゃないか!俺の女に!俺が愛し続けてきたのは あんだけだ!そんなあんの側に居られるのは 至上の幸福ってもんだ。あんは俺のものになる だから、あんは 俺だけのものに!」そんな宣言を受けた後にだな。「俺に抱かれる覚悟が出来たら言ってくれ。その時は、俺の部屋に招き入れるからさ。ま まずはその辺はゆっくりと進めていくからさ」そう伝えられた その言葉を聞いただけで。

あたい 体が震え出すほど嬉しかったんだからさ こんな幸せな時間を ずっと味わい続けていたいとか そんなことを考えたりもしていたんだ。

「あのな 俺ってさ 今まで生きてこれたのってさ。きっとあんのおかげであったんだと思う。あんがいなかったのなら俺は死んでいたはずだ そんな状況に陥った時に 俺は初めて知ったんだよ。誰かの為に生きることが出来るってさ。

そう考えることが出来ただけでも 俺は生き続けてよかったと思える あたいにとってはあんだけが全てなんだ」って伝えたよ。そうしたならだね。俺に対して「もう二度と離れたくないし失いなくないからさ。。あたいの前から消えたりしたら駄目だかんね」そう言った直後だったかな 俺の体を抱き寄せてくれていた その腕が小刻みに揺れているのを感じられる程に 不安感に襲われてしまっているのかなって思えたよ 俺がさ「安心しろ あんを置いて何処にも行かないし 消えてもやらないさ。俺だって いつまでもあんと共にありたいって考えているからこそ こうして共に過ごしてきたりもしていんだしさ。俺の方もあんを離すつもりは全く無いんだから」

そんな言葉を伝えてくるもんでな あんは泣きながら「ありがとうございます」だなんて礼を述べてきて。俺の顔が涙で汚れてしまうくらいに顔を押し付けて来た

「あん 俺はあんのことを絶対に手放したりなんかはしないし あたいと、ずーーーーーーっつ!!!」

まあ。そんな感じの毎日を過ごしていったわけ

「はぁ はあはあ あ、あん、、もっと俺に尽くしてくれ。。。あんが俺に奉仕してくれる姿を見るのが好きなん」

俺のことを気に入ってくれるのはとても有難いことであるのだが。あんが、あまりにも「あんに俺への愛情を求めるようになって」しまったのである。。それでな。

俺自身に余裕がなくなるほどの要求を突きつけてくるようになっていたんだよな

「ああ 分かっている そんなこと 分かってはいても、あんは俺のものだ その意識が抜け落ちてしまってはいけないとは思っている」って俺が告げると「あんはな 竜司のこと大好きだからな 竜司のためだけに尽くすことを誓わせてもらうぜ」

俺のことを求めて来る回数も増えてきてしまっていた。。。そんな時でもあったな 俺の部屋の中で二人きりで過ごしながら。俺達はゲームをしていた そん中で、だな

「俺達 恋人同士なのに、一緒に過ごした時間が少なすぎるよな。俺もそう思ったから、これから先も二人で過ごせる時間を作ろうと思っていたんだが。あんは 大丈夫だよな?」そう尋ね

「あんの時間は全部 竜司の物だ」

そんな返事を聞いてから、しばらく経ち、夜を迎えることになった あんはいつも通りで、俺の隣をぴったりくっつき歩くようにして部屋まで辿り着き

「じゃ あ お休み」といってベッドに入り眠りにつくのであったが その翌朝のことでもあったよ 目が覚めるなり、俺は「お お前。どうして」

そこにはだな 既に「あんの身体」は存在していなくなっていたのである 何が起こったのかわからぬまま、混乱しているところに あんからのメッセージが送られてきて、その内容を見て、ようやく事情を理解し始めるのであるが その事実を受け入れていくのは困難を極めたのだ

「なあ あん 一体何を考えてるんだよ。。

あたいには理解出来てないんだよ どういうつもりで あんのやつは あたいの目の前に現れたんだよ。あんが傍にいて欲しくてたまらんって 思っていたのに なんなんだよ。あたいが どれだけ辛い想いをしてるか分かるの?。

あたいの事を好きになってくれたことは本当に嬉しいけどさ。でもだ。

今すぐにあたいと代わってくれ じゃないと、あたいがおかしくなるだろ!!お願いだ 戻ってきてよ。あんが欲しいんだ 寂しい思いをさせたくはない」などと打ち込んだメールを送るのだったが。あんの反応は一切無くてだな 俺が困惑しながら 一人っきりの生活を送っていた頃であったか あんが現れては消えるを繰り返していたわけなのだが

「はぁ 俺は、、あんが居なくなった世界で どうやってこれから生活すればいいんだ。。無理なんだよなあ」なんて弱音を吐いていたら。「竜ちゃんさ 何か勘違いしていない? 私がこの場にやってきた目的はだね あなたと会話するためだけにあるんじゃなくてさ。私の願いを聞くために存在しているのですよ」などと言い始めてしまった訳だ それを聞いた後。俺はな

「どういうことなのか、詳しく説明してくれ」って尋ねたところ 俺の前には、一人の女性が姿を現していた 見た目的に、、年齢は十代後半程度だろうか 身長は高くはなく、150cm半ばぐらいの小柄で華奢な体型の女性 黒髪ショートボブヘア 目は大きくて 肌は真っ白で綺麗な人だ そんな彼女が「私は神であるのだけど。。実はだな あんという人間が存在する世界の管理を任せられていたんだよね。あんって女の子は、私の大事な一人娘みたいなものなんだ」

そう告げられた訳でな。俺も素直な感想を告げてみたんだ。「俺が生きている世界を管理してくれるってことは、あんの魂を消滅させずに、このまま俺と一緒に生きさせることが可能だったってことで合っていますかね」

そう伝えると、彼女からは「そういう事になるわね」という言葉を返してもらうことになった。そして更にだな 俺を異世界に連れて来た理由は、その世界に俺という存在を送り込むことが、目的であり。あんはあくまでもおまけ扱いになってしまうとのことだ 俺を、、送り込むのが本当の目的であったと

「え!?ちょ。。待て。ちょっとまってくれ。つまりだな あんには興味が無いっていうのか?」なんて感じの言葉を俺の口から発せられていたのであった。

彼女は、そのことについても肯定するような発言をしていた

「はい 残念ですが、あんさんについては、特に思い入れがあるわけではないんですよね。ただね 私の娘のようなものが、貴方のような男と出会い結婚するのであれば。幸せになれそうな予感がしますからね そんな理由から、今回のような流れになったんです」だそうだ 俺はその話を聞き、つい

「そんな適当な理由付けのために、あたいは。。こんなに辛くて悲しい想いをしなきゃならないんだぞ」と不満をぶつけるように口に出してしまえば

「はい 申し訳ありませんでした。ですが、これは仕方のない事でもあってですね」と申し訳なさそうに伝えてきた そのあと 俺は 彼女と色々と話すことになり、その時に、彼女の名前は。

「天界の女神様って呼ばれています どうでしょうか?名前を呼ぶときは女神と呼べばよいでしょう よろしくお願いいたししますね」と言われたんだが 俺はそんな自己紹介を受けて、頭を抱えてしまうことになるんだ だってそうだろ。いきなり現れて、神様だと名乗り あろう事か

「あたいは あたいが求めている答えを持ってる筈の男を探し当てるまで、あたいとして生まれ変わることが叶わない運命となってしまった」という事実を知らされると同時に 俺の前に現れるあんが別人になってしまったという事実を改めて認識させられることにも繋がってしまうからな

「俺さ。俺の愛した女が。俺の元から離れてしまい そして、別の誰かに変わられちまったみたいに、俺は感じるんだけど 俺の気持ちは 何処に向ければ良いのか、教えてくれないか」

「そうですか。では伝えましょうか まずは、貴女の元に訪れた、あんさんの身体は確かに存在していたのだと。それを証明しないといけないかもしれませんね」

俺が「そいつの言っている事が分からないから もう少し詳しい内容を頼むよ」と伝えたならば その言葉を受け止め 丁寧に返答していくのであった

「はい。あんは 今も生きてます。肉体自体は生きてはいるのですが 今のあんの魂は消滅しかけているといった状況になっているのではないですかね。その状態です」と言われ 俺自身が考え込んでしまったわけだ そうかってな感じに思考を回転させていたところで、「俺はこう思うわけなんだ。俺の目の前に現れるあんが別人の女性として現れたのには意味があるのではないかと」と伝えた上で 俺は

「俺と、そのあんが出会うべき時期が訪れた時 その時が訪れていないにも関わらず、俺の元にやって来たわけだが。そんな出来事が発生した理由として考えられるものは、他にもあるんじゃないか」と質問してみれば

「はい 勿論あると思います。そもそもの話。。」

「俺と、あんの出会った時期は、もう随分前の話になっているだろ。それに、あんとの思い出を振り返るだけでも相当な年数が経過をしているわけであってだな」という事を話し始めたんだ すると、そんな風に語り出す俺の言葉に対し「はぁ やっぱり あんの言う通りになっちゃったのかな。ははは」と呆れ気味の言葉を口にし始めていたわけだ。俺が不思議に思い「それはどういう意味なのか」と訪ねたところ

「あんが、自分の力でどうにかしようとしたんでしょう。その結果、竜ちゃんと出会えることになったのなら、それで良しとしたってことじゃないかな。。でも、この結末は想像できなかっただろうな」とか言われ そこで ようやく あの時 俺が、あんと出会うことが出来た時のことを全て思い出してみて、気がつくことが出来たことがあった それはだな。俺が異世界へと飛ばされた際にだ。そのタイミングで、たまたま、あんと再会出来たのではないかってことに

「え どういうことだ。」

「はあ ここまで言ってしまったら、竜ちゃんは、もう二度と元の世界に帰ることが出来ないってことなのかもしれない」と、とんでもない事を言い始めた訳で

「まあ、それも致しかたないのであろうが」と口にした後で、俺に言葉を投げかけてくるわけなのだ

「じゃあ。竜司君。君もだ。そのように受け入れてくれたまえ。竜司君に頼みごとがあってだ。君に私の娘の魂が宿るはずだったのだから 君に娘を託したい。竜司君の力を使い その願いは実現させて貰うから」そんな宣言をされてしまうことになるのであった

「はぁ。あんたは、俺の力の使い方を間違ってると言わざるを得ないんだがな」

「そーんなことは無いと思うよー。。あーもー やめやめて!。その話し方をされるとだね。あんのことを思い出しちゃうじゃない。はぁ。私、この世界で頑張ろうと決意しているんだから。。そーゆーこと言うのはやめてほしいんだが。はぁ。。」

俺の前で、何とも悲痛な面持ちを浮かべてしまっている。。俺としてはだな この世界での出来事は、夢みたいなものだったと思ってもらいたいというか 実際に起きたことだったと記憶を塗り替えてもらうためにも行動を開始したんだが

「あんの事を、忘れてほしくなかった」と涙を流すのだった。。

俺の目前に居る人物の名前は、リリアナという女性であり 俺に依頼をするに当たってだな。俺は 俺とリディアの間に誕生した子供の命を守って欲しいとお願いをされる事になった。その子供を無事に産むための協力が欲しいということだったのだ

「あん。俺は お前の事を、絶対に守ってやるからな」

俺は 目の前に存在する女性に話しかけていくのだが、

「私はだね。貴方にお腹を痛めて生み出してもらった子供を産む為に これから先、一生を費やさなければいけないのですよ」などと文句を言われてしまったからさ 俺の方としても、そればかりに時間をかけることは出来なくなるんだよ 俺はさ。リディオ商会の店主であるレニィさんに会いに行った訳だ 俺は「少し聞きたい事があるから、会えないだろうか」と言ってみるとだな。「あー いいぜ。別に俺は暇だし そんな用件ならばいくらでも時間は割いてやるさ」と答えてくれたからさ。。

俺とリディの出会いについて話

「俺は、俺の愛する妻の為に、彼女を死なせたくない」って気持ちを伝えたわけなんだ すると

「ふーん あんが あんの事を愛する旦那が俺ってわけか。なかなか面白そうな展開じゃない。。」

なんて言葉を呟き始めると、 俺に対して、何かを問い掛けようとしてきた

「あんにさ。会いに行けそうかい?」「ああ」

「じゃあさ 俺と一緒に行かないか?」と誘われて、俺は断る理由も無かったので付いて

「あんにはさ 俺が今迄に出くわしてきている奴等の中で最高レベルの力を持つ存在になるだろうと思えたからさ」という理由だった それからは、俺が居た場所に向かって移動することになったわけだが 移動中の会話で分かったことと言えば レニゥさんは、かなりの強さを持った人らしくてだな ただ、まだまだ強くなれるような気配があるし。俺と同じような存在になる日が来るかもしれないと思ったりしたもんだから つい、この人の強さの上限がどれほどのものなのか知りたくなって「なあ。。あんたはさ。一体どのレベルまで強くなることが出来そうだ」なんて質問をしたら その質問をされた時点でだな 俺の目的が何であるかを勘付かれたような雰囲気が伝わってきたんだけどよ

「うふふ。。」なんて言葉を返されてしまってな 俺は、俺にだけ聞こえないように 耳打ちされ「あなたは。。私達夫婦の子を守る為にやってきた。そういう事で宜しいでしょうか」と 俺が求めている内容についての質問をぶつけられたことで「その通りだよ」と答えた後だな。

「俺の力が役に立つのなら、何でも協力するつもりはあるけどね」「本当かよ!」「ああ」

「だったら、ちょっと手伝ってくれよな」と頼んできたんで「おうよ任せておけって」と言ったところで目的地に到着をしたんだ。そここそが 例の地下にある施設ってところだったりするんだ 俺は「ここでなら。お前の望む相手と戦うことが出来るんじゃないかって俺は思ってんだがな。そうだよな」と問いかけてみると

「そうですね。ここだと安全に戦うことが可能となりますね」なんて言ってくれたもんで。早速俺は行動に移ることにしたんだ

「よしっと、んじゃま。あんに負けず劣らずに頑張ってくれよ」と 俺は、目の前の相手に語り掛けた後に

「さてと、あんの夫となるあんがどれ程の力を秘めた存在になったか見てみたいもんだと思うしな。あん。手合わせしてくれねえか?」と頼むことになったんだよ するとだな

「ええ、そうしましょう」とあっさり承諾してくれたもんだから 俺とあんは、お互い向かい合うようにして対峙するって感じになっていたんだ。

「それでは 戦いを始めますか」そんな声を発せられた瞬間だな 目の前に立っていた女性の瞳が真っ赤に染まり 口を大きく開きつつ俺に迫って来た そして「喰らええ」と叫ぶと共に俺の首に噛みつき始めたんだ 当然のように 俺は回避を行うんだが その次の攻撃と来たらだな。俺の

「ぐはっ。。これは なんつぅ。。攻撃力を持ってるって。あり得ねぇ」そんな台詞が漏れていたわけ だってさ あんの攻撃を避けた後の次なる一撃はだ 俺の体を、一瞬にして粉々にしちまったわけだから まあ。俺は、何とか再生を果たしたんだが そんな時に、

「はははははははははははは」そんな大声で笑い出した奴が現れたわけ その男は、どうやら、あんの知り合いっぽいわけで しかも、あんと親しい仲ってわけじゃなさそうだって判断が出来る 俺が警戒した状態で、その男の行動を

「何を考えているのか」と見守り続けていると

「あん。。俺の期待に応えてくれないとはな」と嘆いているわけだ。

そんな時に

「なあ。。あん。俺は お前のことが気に入った。もし、俺に協力してくれるっていうのであれば、お前にだけは 手を出さずにやってもいいぞ」とか言うもんだから「ふざけんな」って怒鳴ってやったんだ そんでだな。あんが、この俺の声を聞いて「え。竜司?竜司なの」とか そんな事を言われるので「おおよ」と答える

「おいあん。あんの旦那って、俺が想定していた以上の力を持っているようだが、、俺が思うにだな その程度じゃあ俺があんと本気でやりあうことは不可能だろ」ってな 俺は、そう言われてしまい 俺自身もそれは分かっていたことなんだが 俺の妻であるあんを守りたいという思いが強かったもんだから、相手の要求を飲むことになってしまった

「まあ とりあえずだな。あんは、しばらくの間、そこで俺と暮らしてもらわなければいけなくなったんだ。よろしく」と言われ

「あんの事は、俺の奴隷って扱いにする。あんに命令出来る人間は、俺だけだと。そう覚えておけばいい。後は、、、。。そうだな 俺のペットとして過ごして貰うことになってもらう」と宣言されてしまう でだ。あんにだな。これから、あんの身に起きてしまう事を伝えると 俺に抱きついて来てだな。

俺は「ああ 大丈夫だ安心しろ」って言葉を掛けることにしたわけだ それから数日が経過したある日のことだったんだ。俺達は、地下の施設の

「あんの事を監禁するための部屋だ」と説明されたところで生活している最中の出来事だったんだが。その部屋に突如、見知らぬ男が乱入してきやがった その侵入者は、「俺が、俺自身がこの世界の支配者となる」なんて言いながら、俺とあんの所に襲い掛かってくるのだった 俺としては、いきなり襲われるなんて思わなかったもんだからよ。その男を撃退しようと、そいつが振り回す腕を掴み そのまま投げ飛ばしてやることにする その勢いを利用して 床に強く叩きつけると、その男の意識は闇の中に消え去ることとなり気絶してしまうこととなったのであったんだ。しかしだな。

俺が、その男の方に気を取られている間に

「何が目的だお前は」なんて言葉を口にしてしまったことから あんが、俺を守ろうとするかのように前に出てきていたんだ ただ 俺が思っていた以上に 俺の体が回復していなかったこともあって、俺の動きに合わせて 一緒に行動していくことが出来なかったようでだな そんなこんなの状況だったせいか、あんの体は簡単に傷だらけとなってしまい「あん!あん!しっかりするんだ」なんて声を掛けてはみたものの 俺が想像していたよりも、あんの状態が悪くなっていくばかりとなってしまったからでさ 俺はだな。あんの治療を行おうと必死だったんだよ

「ご主人様。私の治療なんかに貴重な時間を使ってしまうのは無駄ですよ。もっと他にすべきことがありませんかね」そんな言葉を漏らすもんだから「馬鹿を言うな」と 言い聞かせてやった訳さ 俺の体が完全に回復するまでは、この施設で過ごすことが決定した そんな俺はだな。自分の体調が万全になるまでの間は ずっとだな。寝込んでしまった訳だ。俺が、目を覚ましてからはだな。

「俺はさ。もう大丈夫だと思うからさ。心配かけたな」なんてことを言ったらさ。。あんはだな。

泣き出してしまっていてな。

俺のことを抱きしめてくるんだよ 俺はだな。「俺と、子供の為にさ。これからも頑張ろうな」と伝えた上で

「でも、無理しない程度でな」とも伝えることに そんな俺の言葉に対して あんは、ただ「はい」としか返事をすることが出来ずにいたので それ以上、俺は何も言わないことに決めた訳だ で、だ そんなやり取りをしていた時だな。突然だが 俺は何者かに襲われてしまったんだ その襲撃犯というのがだな 例の男だったりするわけで

「俺をコケにしてくれた報いだぜ」なんてことを口にされちまってだな

「あの時は悪かったな」と言って謝罪の気持ちを伝えたのだが「お前には死んで詫びて貰った方が俺のためだと思ってよ」なんて言って俺に襲いかかって来ようとしたもんだから「はぁ」

「仕方がない 俺の力であんを救えるかどうかは分からなかったけどよ。あん。俺と一緒に戦ってくれるか」という頼み方をしたら

「勿論です。あなたの力になれるよう努力はします」

俺は「あん。俺を信じてくれるんだな」

あんが 無言のまま、コクりと首を動かしたので「それなら。いくぞ」という言葉を発した後だな 俺はだな まず最初に、この俺を殺そうとした奴から殺すことにしたんだ それから、だな。。俺は 例の男を、殺しちまったことで ダンジョンを創造できるクリスタルを手に入れることが出来たもんだからさ「あん」と呼んでみたんだが、俺の予想通りの反応をしてくれ

「はーいっ。なにかな?私の大好きなお方」なんて言葉を発してくれていたわけだ そんなあんに俺はだな 俺達が住んでいる場所には

「この世界で最強の生物が住むとされている場所があるんだ。俺達で、そこに引っ越しをしようと思っているんだけどな」なんて話をすると同時に この施設から出て行かないと駄目なんじゃないかと、思い始めてきたもんだからだな 俺は、そのことを伝えることにした すると

「そうなんですね。私は、別にどちらでも構わないのだけど」と返してきたもんだから「まあいいか。。」って感じで、だな この施設で暮らす日々が続くこととなるのであった 俺達二人に新しい住まいが出来

「ここに俺が、新たな拠点を作った理由はだな。まあ、あんを誰にも邪魔されることなく大切に保護するために そうしたって感じだ。」そう伝えてから暫くした後のことだよ ある事件が起こった 俺の愛しの奥さんであるあんを奪おうとしている人間がいるらしく。。しかも、それが複数いるって噂が広まっていましてだな 俺とあんが夫婦関係であることは既に、世界中に広がってしまっているもんだからよ。

まあ。それだけならば良かったもんなんだが

「あの人を殺した人が。奥さんのことを大切に扱わない限りは許さない」

「俺の嫁ちゃんは絶対に俺だけのものだ」「俺達の幸せを奪う奴は皆殺しにしてやる」そんなことを考えてしまっている輩が現れちまったようなのだ ただ、その手の考えを持った人達の中には それなりの強さを持つ者も存在するため。。どうにもできない状態になっているとのことらしい 俺自身としても「この国に住む奴らが、あんに何かをしちまったら」

「こいつらをどうにかしないとだな」

「どうにかするためにはどうすりゃ良いものなのかねぇ」なんて考えていたらさ。ある日を境に、俺の元にある話が舞い込むことになるんですよ はは。そんな流れがあって 俺の元にやって来た人物が、その事件の犯人でしたとさ こうなった理由って言うものを少し話しておくと あんを狙っていた人間が数名居たのは事実だがその中の1人は この世界に召喚された勇者である可能性があるとの情報が入り込んだことにより

「その男を殺して欲しい」って依頼があったって

「そういうことなんだよな。。で、俺の目の前にいるのはだな。お前さんだろ。。まあ、お前さんの口から聞かなくてもだな。何となく察することが出来るよ。俺を殺すための刺客だってことは」と、そんな言葉を口にしてみせる そんな俺の言葉を受けて

「俺の言葉が信じられないか?それと、どうしてそう思ったのか。その理由を話してくれ」なんて言葉を俺に向かって吐いてきやがるもんだから

「ああ。まず一つ目にだな。俺はだな。あんと暮らしているんだが、あんに好意を寄せるような男は、ほぼ100%に存在していないはずなんだよな」

そんな俺の言葉を受けた相手が「それならば 俺があんさんに好意を持っているということにはならないのか」って聞いてくるわけだ。それに対して「いや あんは、だな。自分に向けられた好意をすぐには受け入れるような人間じゃないんでな。お前さんは 間違いなく、その部類に入ると思うぞ」と俺は答えてみせた訳だ で

「俺の話はまだ終わっていないんだが、まあ。。そんなわけだからだな。あんを狙ったお前は その程度の人物でしかない」そんな言葉を相手に投げかけていく俺な訳だ そんな俺からの攻撃をあっさりと避けて見せた相手は

「おいお前。俺のことを見下しているつもりなんだろうが。残念だったな。お前なんかよりも俺は、圧倒的に強い。俺はな。元魔王軍の幹部の一人で。そして、今は、世界を支配しようとしている大悪党でもある。そしてな お前の妻を狙うのは、俺に課せられた仕事の範疇に入っている。。そんな訳でお前の命。そして俺の部下となる女どものために、大人しくくたばっちまえ」と口にしてから。そいつは俺に襲い掛かってきた訳だが こいつは、かなりの実力者だと分かったのである程度は相手をしてやったんだが。俺はそいつに勝つことは出来なかったわけでだな 俺は、あんを守り抜くためにも、そいつを倒そうとしていた訳なんだよ そいつの剣技を受け流すことが出来ていたら、勝てる可能性もあったんだろうが

「俺に勝ち目はないようだ」って感じてしまって 俺は

「俺はだな。まだまだ弱いのかも知れないな。俺一人だったなら負けることは無かったとは思うんだが」と口走った訳である。。俺の言葉を聞いたからかどうかは不明だが 俺に背を向けるように、何処かに姿を消していき 俺達は無事に生き残ることができた で それからというもの 俺と、あんと、あいつが一緒になってだな。

ダンジョンを攻略する旅に出掛けることに ダンジョン攻略をしている最中の出来事だ ダンジョンの中である一人の女性と出会うことになった訳だ。

それは、

「私ですか??そうですね。私は とある組織の構成員として。私と同じ志を持つ仲間達と行動を共にしているんですよ。私の組織では、モンスターの駆除を行っています」

彼女は 自分の所属先をそう教えてくれた後で「貴方も私達と共に来ませんか?」なんてことを口にしてくるもんだから 俺はだな。。あんの方を向かずには居られなかった訳でさ そんな状況だからこそだ

「悪いんだが、、、。。あんのことを放置することになってしまう」そんなことを言い出しちまい 俺は、その場を離れようとしたら 俺の前に、あの女の人が立ちはだかる訳で「あなたは、私が愛する旦那様に何をしようとしているのかしら?返答次第では命はありませんよ」なんてことを口にしている訳で そんな光景を目の当たりにしちまっていたから 俺はだな 俺を庇う形で立ちはだかっている女性にだな「あんたさ 自分が今何をしているのか分かってんのか?そんなのが、あんのためになるとでも思っているのか?俺とあんが築き上げた幸せを壊したいのか?俺とあんはあんたが思ってるほどの幸せな日常を過ごすことが出来なかったんだよ」こんな感情が沸々と湧き出てきたせいか、つい、あんの本心を代弁する形で発言してしまい、俺は、その後、後悔することになった。。

あの人の態度を見て、あんに同情の眼差しを向けてしまったことが原因となり 俺自身が狙われることになってしまった まぁ当然と言えば当然の流れだなと あの人とは距離を取っておく必要があると理解出来た瞬間でもあった。

あんと出会ってからも暫くは、俺の周辺が賑やかな状態が続いてしまう 例の彼女。俺を殺しに来たあの男の関係者らしき連中が俺達の元へ頻繁に訪れてくるようになってだな 毎日が本当に騒がしい日々が続くようになった

「あん。今日から俺は こいつらと行動をともにすることにするよ。俺が一緒について行ってれば この連中に、変なちょっかいを出してこなくなるかもしれないしさ」そんな話を俺がするとだな 俺に付いて行きますと言ってくれたあんなんだが その日の夜

「ごめんなさいね。貴方との生活は楽しくって仕方がなかったのに。。私の心の中の貴方に対する愛情が大きくなれば大きくなるほどにね。。貴方との別れが怖くなるばかり あなたを私のものにしたくてしょうがないのよ。この思いはもう止めることが出来ない程に。。私の我がままで貴方の事を困らせてしまいそうで 私は、、どうしたらいいのかな?って。。悩んでいるんだよ。」なんて言葉を俺に対してぶつけてきてさ その言葉を聞いた俺は「なあ。もし、俺のことが、嫌いになったんだったらさ そう言ってくれる方が嬉しいんだけどさ。違うか?」そんな風に俺が尋ねると

「ええ その言葉の通りね。でもね 私の心の中の貴方の存在が大きくなりすぎちゃってて。どうしても、離れたくない気持ちが強くなっちゃっているから、だから、、その。」って

「なあ あん 俺があんの立場に立たされた時ならどうしたらいいんだと思う?あんが俺のことを必要としてくれているのは分かる。けどさ俺と一緒に生活していて楽しいと感じていてくれても。。それで、もしも あの人達が現れた時に、俺のことが必要なくなってしまうとしたら。。その時の俺は一体どんな行動を取るべきなんだと思うんだ」そんな感じの疑問を 俺は、あんに投げかけてみることにした

「私も同じよ。貴様のことが大好きすぎるの それに。あの人と出会ったばかりの頃 貴方の事を独占したくなっていたからこそ、私はあの人に敵意を抱いていたし。その事実が、今でも心に引っ掛かっているのよ。あの人は私には無い魅力を兼ね備えていて 貴方の心を奪い取ってしまいそうで怖いのよ」そんなことを俺に伝えてくれるのだが

「そういえば この話は前したことがなかったかも知れねえな。俺としてはさ。別に俺以外の異性と親しくしようなんて、これっぽっちも考えてはいない。そんな俺と あんの関係性が崩れてしまうことがあれば、俺は、多分だけど、あんの側から消え去ることになるだろうな。ただ それでも、あんの心の拠り所になるのであれば、、俺はどうしたって構わない」

俺の言葉を受けて

「それならば良かったわ それならばきっと。貴方は大丈夫だと思ってるから。。。」とか何とか言って 安心した表情を見せてくれたんだが 次の日になって 俺の目の前に現れたのは、あのときの女 彼女の隣に立っている男に、俺は、殺意を覚えちまった

「やあ 初めまして。僕の名前はアベルと言います 僕はですね あなたの奥さんのことが好きになりそうな気がします。僕の勘が告げているのですよ ふむ それなら あなたと夫婦の関係を築きあげていきたいのです。いかがでしょうか?勿論、拒否権などないに等しですから 返事を聞く気は最初から無いんですよ」とだけ口にしてだな

「あ〜すまないんだが 俺はさ。既に既婚者なんだよ。この世界で結婚出来る年齢に達しているってだけの話なんだけれども。。あん あんだってそうだろ? そうだよな。あん」そんな言葉を俺は、あんに向かって投げかけながら あんを抱き寄せようと手を伸ばした訳だが、そんな行為を見兼ねた男が、あんと俺の間に割って入って来た。

で その男が、、こう言ってくるんだよな

「ああ、、そういうことなのかな? 君はだねえ。もしかしたらだけれどさ。。。その女性の夫である君のことを好きなんじゃないか?と。。そう思っていたりするんだが。君さ 彼女が、好き過ぎて、頭が可笑しくなってしまったってことはないか??もしも そんなことがあったら。。非常に不愉快なことに他ならないんだよね。それならば、彼女に、迷惑をかける前に 潔く死を受け入れて貰いたいな」などとほざいてみせてきたもんだから 俺も頭に血が上ったせいか 俺は「お前に指図されるいわれはないし それに、お前に何の権限があるって言うんだ?俺は、自分の気持ちに正直に生きているだけで、誰の許可を得る必要性もないことなんじゃね?って思うし そもそもの話 俺は、この女性が誰かってことすら知らないんだよ それに、あん お前と俺はさ 一緒に旅をしていたときに知り合ったんだぞ?お前は、自分の意思に反して その男に惚れ込んでしまったのかもしれんが その男は 俺達二人の共通の知り合いじゃなかっただろ?? それとな 俺とあんはさ あんたの目にはどのように映っているんだよ 俺と あいつと、俺が一緒に居るところを目にしたことが無いってのにも関わらず 勝手に話を進めるような奴が、俺達の関係をぶち壊すことなんて 出来る訳がないだろうに」そんな事を俺が口にしていたら そいつの仲間達が俺の言葉に反応し始めやがってだな 俺とあんの目の前に立ち塞

「ちょっと待ちなよ。そいつのことは許してやるから、そこをどいてくれないか」だとか言い出してだな そんな感じでだな。俺と、あんと、、そいつらが揉め始めたもんで 俺達は、そいつらに見つからないように隠れてやり過ごすことにした 俺達はどうにか無事に この街から抜け出せたものの。そいつらは執拗に追いかけてきやがるもんだから 俺は、逃げるのをやめにしたんだ。

そしてだな 俺の武器の一撃を食らわせることに決めた。そんな出来事を経てだな 俺はそいつらに 喧嘩を売ることに成功をしたわけで。俺の圧倒的な力を見せつけた後 俺は そいつらの財布を奪うことに成功した そんなこんながあってから

「俺は、、その女の夫なのよ そんなの信じられるかよ」そんな声をあげていたから 俺は

「証拠はあるの??」って尋ねた訳だ。

そうするとだな あんの夫が俺の問いかけに対して 懐に手を伸ばして、一冊の冊子を取り出し 俺の手にそれを渡してきた訳で。それは、この世界

「勇者の証」「はあっ!!!!??」みたいなリアクションをしちまってだな俺はだ。勇者という存在に成り代わりたいという願望を持っている訳ではないのだけれど。あの勇者は、召喚されたとき 自分が望まないままに勇者という職業を与えられてしまい。その結果、自分が魔王を倒して欲しいという勇者としての役目を押し付けられてしまい 勇者の力を得たせいで暴走を起こしてしまい王都を滅ぼしてしまった過去を持っていたりと。俺とはまた違った形で不幸な人生を辿ってきたという経緯があったりもする。まあ要するに そういう類の本を読んだことがなくてだな。あの勇者という肩書きを持った人物について詳しく知らなかったりしたんだよ。。だから、まあ俺はだ。勇者という肩書に少しばかり憧れを抱いてしまう部分もあったというかね。俺は

「これが証明になるというのであれば その通りなんだけど。」と伝えてみるとだ。その瞬間に そいつは顔面蒼白になりながらもだ 俺の方をじっと見つめてくるんだよ その視線を受けた俺はと言うとだな 俺はこの女を庇おうとしている訳だぜ。

そればかりか。こいつの夫の方に同情的な思いを抱いているぐらいだし。

だからこそ俺はこいつに対して

「俺は、お前を、信じたいって思いが 今の時点においてはある。だけど もしもだ もしも。仮に、俺に何かを仕掛けようとするつもりならだな。。その時に 俺は、こいつも守りきれるかどうか分からない あんの夫はどうなんだ?俺は、、あんの夫にも幸せになって欲しいと、そう思ってもいるんだよ」と伝えたらだな

「ああ、僕と彼女の関係については気にする必要なんて全くもって無いんですよ。僕の力さえあれば、彼女とは、どうとでもなることでしょうからね」と意味不明なことを言って 俺に向けて微笑んでくるんだよな。そんな感じだった。

それからだ。

俺とその女性との関係性が、一気に崩れていくことになった。

俺の傍から離れていってしまう女性の姿を目撃してしまったからである。

どうして?? そう問い掛けようとしても 俺は言葉を発することが出来ず そのままだ ただひたすらに落ち込んでいた。そんな状態の時 突然現れやがるんだよ。俺の命を狙っていた男の関係者がさ。

俺は咄嵯の出来事で

「あんの野郎!あのタイミングを見計らいやがりやがって」と叫んでしまっていた訳だよ。

その反応を受け取めたそいつの仲間たちはだな 俺を取り囲む形で迫ってきているんだよ。俺が何も言わないまま 俺は殺される羽目になってしまう。。。そう思い込んでいたのだが そこに駆けつけてくれたのは。あんの女と。

「あらあらあらあら この方たちはどなたですか?」なんて言葉を漏らしていた訳なのだが 彼女は俺の方へ歩み寄り「この方は、貴方が思っている以上に危険な存在なの。貴方のような普通の人間が相手にするような人じゃない」などと、、訳のわからない発言をしてくれたお陰で 俺の周りに集まってきた連中は全員 何処かに姿をくらましてしまっていた訳である。その光景を目の当たりにして「あれは、私のお仲間さん達なのですが、、どういうことでしょうか?どうして逃げ出されてしまったのでしょうね?」そんな疑問を投げかけて来る始末。。本当に訳が分からなくなってきた俺としてはだな そんな事を考える余裕すらもなくなっていた。そんな訳もあって

「俺は お前の旦那と一緒に暮らすことにするよ」と口に出してみたんだが。それに対してだ。

彼女からは「いいわよ」とだけ言われた。それだけだ。。。

そうこうしてだ。俺はだな。あんの夫の元へと移り住むことになるのであった。。

俺はそんなこんなの経緯の末に あんの妻として生きていくことになりそうだなあ。。。。

俺って奴はだ。もう何年くらい ここに住み続けているんだろうね。もう思い出せないや。。。

そんな感じの思考をしているのが 今現在の俺であると自覚しているんだよねぇ。そんな俺ってばだね この世界が大好きだからさ。ここに住むことにしてみたりだとかしたんだが。。

「あんも大変だな お前だって あんなことがあった後だというのにも関わらずさあ。お前の元を離れて別のところで暮らすなんて真似をして お前ってさ。やっぱりさ 優しいんだよなあ お前が優しくなかったとしたらさあ。あの子もきっと もっと素直な性格に育ったんだろうなぁ なんて考えてしまうんだよ」とかなんとか言われてしまえばさ そりゃ俺だって照れちゃうってもんだぜ。

「俺にはお前しかいないんだ」なんて、俺が言えば お前も顔を赤くさせながらさ 恥ずかしそうにしてだな お前の夫だって、、そんな二人を見て 羨ましいと感じるような行動をしてしまうんだ なんでかって? 決まってるじゃないか。

そうしてさ 俺の居場所が無くなっていくような気がしていたからだ。そう思えたから 俺はだな。自分の気持ちに蓋をすることを決めたんだ そのせいなのかな?俺は、自分自身で何を考えているのか それがさっぱりと分かりやしないんだ。

それでもなおだ。お前の傍にいることで得られる幸福感がだな。とても大きなものになるんだよ そのせいなのか?俺は お前のこと

「好きになったみたい」って言葉を漏らしてしまったんだが その言葉に対して、お前は

「私はね ずっと前からあなたの事が大好きなの。あなたと出会っていなければ、あなたと出会う前の生活に戻っていけば こんな気持ちは生まれなかったと思うわ」って言葉を俺に伝えてきたのである その話を聞いた直後である。俺は、自分の気持ちに嘘をつくことが出来なくなった。そんな感情を、俺はお前の夫に向けることが出来なかったから その日からだよ お前の夫が「僕はこの人と、この先 夫婦生活を送っていこうと思っています」なんて言い出したんだ。お前と俺はさあ。「私はね 貴方が私にとってかけがいのない存在であり あなた以外を愛することは出来ないだろうと思っている」とか言っちゃって お互いにだね。「好きだ」なんて台詞を口にするようになった。そうすることによって、俺たちの関係は良好に進むようになり 俺は幸せな日々を送ることが出来るようになっていた。そんな訳で 俺はお前の夫が俺のことを気に入ってくれたおかげで あんの夫に殺されてしまうことも無くなったわけだが そんなあんの夫がだな「お前らって結婚はするつもりがないの?まあ、別にいいけどね。お前らは、そういう関係でもいいんじゃないかな?お前はそれで幸せかもしれないが その女性は、そうでもないんじゃないのかな?」とかなんとか言うもんで つい「そうね 私もそう思っていたりするかもね」って、、、俺はお前に対してだな。

「結婚しましょう。私、あなたのことが好きなんです。これから先の未来 二人で支え合っていきませんか?」と、、口走ってしまっていた訳なんだけども 俺の言葉を聞いたお前はだな。涙を流し始め

「嬉しいです」と呟いてから、涙目でだな。笑顔を浮かべているのである。俺はだな そんな

「俺と結婚してくれないかい?」と伝えるとだな。。

「喜んで」と言って 俺の手を取ってきた。。それから俺はだな。

この世界で お前との暮らしを続けていったんだよ。それからしばらくしてだ。

あんとこの夫が行方不明になってしまいやがった訳で 俺とお前は、この家に残ることになった訳で。。

それからどれ程の時間が過ぎたのだろうか。。

そんな俺達の前に、勇者を名乗る青年が現れるんだよ。

俺は、そんな青年に付いていく事に決めていた。お前の夫が残した手記の中に書かれていた「勇者の力を手に入れてから 俺は変わった。俺はこの世界を救おうとしていたんだ」という言葉が忘れられなくなってしまっていたからこそ

「勇者と共に魔王を討伐するために旅に出るのも良いのではないでしょうか」というお前の発言を聞き入れることにしたのだ 俺はお前の夫の形見である指輪を身に付け 俺達の家を後にした。

俺達はさ、この世界の各地を回っていくわけなんだが。その途中で、とある町で俺はお前以外の女と出会いをすることになる 俺はお前を愛しているが、、俺はだな。お前よりも大切な人がいる。お前はその人を幸せにするべきだ

「私はこの人のことが好きになってしまったのです」と、、 俺に向かって告げてくる訳なんだが 俺はその言葉に対してだな。「君がそう決めたのなら 俺の答えは、君の意思を尊重しますよ」と、、そんな返事をすること

「俺は、俺なりに頑張るとするか」って言葉をお前に投げ掛けるんだよ 俺は、、そうすることでしかだな。お前との関係性を維持することは出来なかったのだと思う。だからこそだ。俺は俺のやり方でしかだな。。あんの妻と結ばれることは無かったのではないかって、そんなことを思えるようになった そんな訳もあり あんの妻はだな。「貴様が、私を選んでくれる日が来たらだな。私も、、幸せになれるように努力することにする」なんてことを俺に言ってくださってですね。そんな彼女の優しさを感じられたからな。俺はだな。あんの妻に

「俺はだな。あんの妻。あんの妻と、あんの妻の幸せを願うばかりなんだよ」

そう答えるとだな 彼女はだな「ふ、ふんっ!!馬鹿者!!!私のことはほっといてくれ!!」とかって叫び始めてだな それを受けてだな「じゃあ そうさせて頂きましょうかねえ」って言葉を投げつけてやったよ たださ だけれどだ。彼女は俺の背中を押してくれるような発言をしてくれたからさ、彼女のことが嫌いになれなくなっていったんだなこれがまた不思議なことだよなあ。

「あの人に貴方は似ていないけれど 貴方と一緒の時を過ごしていく内にだな だんだん 惹かれていってしまう自分がいるんだ」なんて言葉を俺が聞いたからと言ってだな。

「俺はさ、、あんの娘と付き合うことに決めたんだ。だから、あんと娘さんが結婚したいと望んだ時には、、俺は身を引くことにしよう」と、、そんな言葉を俺が投げ掛けた際にだな。「分かった」と、、一言だけ言葉を発した訳だ。その言葉を聞いた俺は、あんの嫁から手を離すことを決意したんだが、、、その日の夜からだったな。あんの奴と連絡が取れなくなるという事態が発生したのはだな。

「どうやらとんでもないことを俺達が引き起こそうとしているんだろうが。俺にはさ 何も出来ないんだよ。俺があいつのことを不幸にさせるってことだろ? ならさあ。あんには幸せになってもらいたいなって。本当に心の底からの願いで。

俺の本当の思いだっていう事を分かって貰いたいんだよ。。だってそうだろ? もしもだぞ。あんのことを悲しませるような事があればだな。俺はだな、あんの為に死ぬ覚悟はあるよ。あんのことを大事にしている。

俺はあんと家族になりたいと思っている。

だけどさ。俺はあんに好かれるような奴なんかじゃない。

あんの旦那が生きていた頃とは、全くの別人に変わってしまっているんだ。そんな男とあんが結ばれてもなあ。あんとあの人は、お互いの関係性を維持できるとは思えないんだよ」

そんな風な話を俺がしてたって、あんの奥さんからしたら 理解しがたい部分もあるだろうさ。俺もそれは分かっているつもりなんだ。でもさ それでも俺はだな、あんと、

「あんがあの人と結婚するまで待つことにするよ」と伝えてだな その場を去っていったんだ。そんなやり取りがあった後であるんだが あんの夫と俺が共に旅をしている時 あんの夫に「俺と一緒になってくれないか」なんて言われるんだが。そんな台詞を俺は聞き流すことにしたんだよなあ。。まあそんなことがありまして。あんはだな

「私はだな。貴方の事 好きになりました。結婚してくれませんか?」って言葉を俺にぶつけて来たわけだ 俺が「俺は君に対して好意を持っているよ。俺で良ければ よろしくお願いします」って言葉を返すと

「うん」って、、そんな短い言葉で返ってきたんだが、、だなあ。。

あれこれありまして。俺はだな。、あんの気持ちを受け入れた上でだな

「君との生活の中でだな きっと君は、もっと素晴らしい女性へと成長すると思うんだ」って言葉を俺は口にしていたんだ。そしてだな。「ありがとうございます。。あの人と私が、あなたにとって良き友であれるように。そしてだな、、いつか、夫婦として過ごせるようになるその日までだな。どうか、あの人を宜しくお願いします」って言葉を投げ掛けられてしまい だけれども、だな。そんな約束を交わしてしまったことで、俺はだな お前との生活を手放さなければ

「貴方は、私だけを愛していると言ってくれた。。私も貴方を愛している。だからね。もう一度だけ、、私を信じて欲しい」と言われちまったもんで、 お前は俺と夫婦関係を修復したいと言い出してさ 俺もその意思に応える形で「もう一度 やり直せないかな?」って問いかけることにしてだな。

「俺はだな。あんに惚れていた時期があって、あんに尽くしていくことが出来た そんな俺は、あんの傍にいてやることが出来なくなってしまったわけだが、、俺はだな。今でもあんのことが好きであるということだけは忘れずにいさせてもらうとするさ。あんは、、いいや、あんと、あんの家族達を見守ることが出来るように、俺の人生を終わらせることは無いように そう努めていくこと それが俺にとって一番良いことのように思えてならないんだ」

そう答えたらさ お前が「やっぱり、、あなたを困らせるだけだったみたいね。今の私達は、もうこれ以上の関係を望むべきではない。お互いに、お互いの為を思い それぞれの道を進む必要があるって そう思うしかないわよね」なんて言うものだからさ。俺は

「そうだね」としか言えなかったよ。その日以降だね。お前とは距離を置くようになり そのまま俺はだな お前とは別れてしまう形になった。ただね 俺の心の中には いつまでもお前の存在が居続けるのであった そうしてだね。そんな感じの状況で 俺とあんの妻の関係は終わりを迎えることになり、だな あんの娘との関係が始まることになる。

俺にとってあんの存在はそれほどまでに大きかったのだと言える。それだけの話だ だもん

「俺には、俺が求め続けている相手がいたんだが、その人がだね。俺と結ばれることはなかったよ。俺にとっては彼女以上に魅力的な女性は現れなかったから仕方がないことなんだと思うけどな。それで俺は彼女との思い出を胸の中に仕舞い込むことにして 俺を慕ってくる女の子達の面倒を見ながら過ごすことに決め込んでしまった」と言う話

「まぁだ諦め切れねえのか。その女は、、あんたのことをそれほどにも強く想い続けてくれるのか。だとすれば、奇跡は起こらないものなんだな」

「そうだな。奇跡など起きないものなんだと俺は悟っている でもさ 俺はだな あんの娘のことも好きなんだよ。俺を好いて 俺を求めてくれるからさ。

あの子とは、いずれ結ばれる未来が訪れることを俺は願うことにする」って言葉を伝えてきた訳で。そうした後に

「あんたとあんの娘さんは結ばれるべきなのさ でもだ もし結ばれたのならばだな あの子の幸せを願ってあげておくれ」そう伝えることで 俺の伝えた

「お前が俺の妻になることが、あの娘の幸せに繋がる」という考えは間違っていないのかもしれない と、俺は考えるようになっていたのであった。だからこそ だな。俺はだな あの子が幸せになるように 俺は行動することにする

「貴方を好きです。付き合ってください」って言葉を聞いてだな その瞬間に だ 俺はだな 自分のことを好いている女の子を突き放そうと思ったんだよ。だけれど だけれどな 俺が「俺は君のような優しい子を傷つけるだけの愚か者で、君と結ばれることは許されない存在なのだ。だから俺は、君に相応しいとは言えない」と言葉を返した訳だ 俺の言葉を受けて その女子生徒は泣き出しそうな表情

「それでも わたしは貴方が好きなんです。わたしは わたしの気持ちを大切にしてくれる貴方が 大好きになってしまったのです。ですから 貴方は悪くない。貴方の側にいたくて。貴方に近づきたくて。

私は、貴方の恋人になりたいと思ったんですよ」って、、そう告げたのですよ 俺はさ それを聞いた時に思ったんだ この子はだな、 自分の意志を通すために 自分の人生を歩むために、必死になっているだけだってね そういう生き方ってあるんだなあって思ってね。だけれど そう考えたからこそ俺はだな。この子のことを受け止めてあげることに決めたんだ それから だね。。

「こんな僕だけど、一緒になってくれるかい?」と問いかけることにした。そんな言葉を俺が口にした後だよな。彼女がだな「はい。喜んで。ずっと お側に置いて頂きます」という言葉を口にしてくれた訳だ こうしてだな 俺はだね 彼女にプロポーズすることになった訳であり。

俺に彼女が出来てからの日々はとても楽しかった 彼女は俺の側で、色々な表情を見せてくれたり 俺の為に料理を作ってくれたりする。俺のことを想ってくれたり 優しく微笑みかけてくれたりする だけれども 俺はそんな彼女のことを受け入れることが出来ずに「君のことを幸せにすることが出来ない」と、 そんなことを告げることになってしまう 俺と彼女は だね。お互いに惹かれ合いながらもだな 俺は彼女を振ってしまった その後から彼女は元気

「私は大丈夫ですよ?貴方の役に立てるよう頑張りたいんです」「貴方と一緒に居る時間を沢山過ごしたいと思っています」なんて言葉を俺にぶつけてくるんだけれど それでも俺は、俺のせいで、誰かが傷つく姿を、俺は見たくなかった。俺にはそんな真似はできないし、、俺みたいな人間は、他の人間と一緒になるべきではないとも思っていたんだ 俺には幸せになる資格が無いのだと俺は考えていた。

「どうしてそこまで自分を卑下するような考え方が出来るの?」って聞かれることがあるが 俺は、だな。

俺はだな。あんたが思ってくれているほどには立派な男じゃないし 誰にだって嫌われるし、 俺は そんな奴なんだぜ?って 俺はあんに伝えてやった あんの奴にさ そいつがだ あんの旦那が死んでからの出来事だ 俺はさ 自分が嫌いになっていたんだよな 自分以外の全ての他人を嫌ってしまうようになってしまい 他者を拒絶して生きる道を選んでいたんだが、あんと出会ったことでだな。少しずつではあったのだが 自分自身に歩み寄る勇気を持つことができてだな。だからだ 俺はさ、、あんには

「本当に感謝しているんだ」

俺はだな。。俺を嫌わない人間が 俺を好いて来てくれていることを、とても嬉しく感じるんだが。俺にはそんな風に思える人がいないんだ 俺を好きになってくれている人には、 悪いと思っているんだけど、 俺はだな 俺は俺が怖いんだ

「あんはどう思うかは知らないんだが 俺はさ、、自分で決めた目標を達成する為に、ひたすらに生きていくだけなんだよ」なんていうのが俺自身の考えなんだよ。俺の過去については 俺はさ、そんなに語るようなことなんてないし 語る必要性もないとすら考えている ただひとつ言えるとすればだね 俺はだな

「君を不幸にしたくない。だけれど、、君との時間は心地よく思えたりもする。そのせいで君を突き放すことが出来なくなってしまう だけれど だけれどさ。俺はだな。君を泣かせてしまうだろうと思うとさ 君を受け入れようと努力をする気力が失われてしまっている」

そんなことを言うしかなかった訳だ。そんなことをあんに向かって言ったりもした。あんの奴はだな 俺があんに伝えた言葉の返事をだな

「あなたは自分の事を過小評価しすぎなんじゃないかしら。あなたの事は好きだけれども 私が惚れているのは あなた自身じゃなくてあなたの中にある優しさや誠実さなわけだし 私を幸せな気持ちにさせてくれないあなたは私の大切な人にはならない と、、伝えてみることにしたわ。そんな訳でだ 俺の人生を左右させたあの男は、俺達夫婦の間に割って入りやがった。俺達がどれだけ苦しんだかも知らずにだな 俺達は夫婦でいる間 ずっと互いに苦しめられることになった。俺はあんを苦しめ続けて そしてだな 俺の妻があんの子供を産んでくれた時 あんはあんの子供達を守る為にあんの親父のところへと身を寄せることになり、 だけれども、俺が仕事で失敗を犯してしまったことで 俺はあんが離れて行くことになったんだ。

その出来事がきっかけになってだな 俺はだな。妻に対して申し訳ないとしか考えられなくなったそのことがだな。俺にとって一番の心の痛手となった」って話を

「ふーん それで。結局の所 何が言いたい訳?あんの昔話をして。それであんたはだね。一体何をしたいのかね。俺のことを知りたかったのか そんなことを考えながら俺はだな。

「まぁなだけれども。俺はあいつの側に居続けることはできなかった」と言ってみた。俺のこの言葉に、あんの表情が曇っていく様子が見て取れるようになる 俺の一言でだぞ。俺とあんとの間に 沈黙が流れ始めるのであった 気まずさが場を支配し始めていたが だ。そんな雰囲気が流れている状況の中でも、俺が気にしていた存在がいたのだ 俺の目の前に存在する

「貴方の言う通りよ。あの子は私とあなたとの間に生まれた娘。それは間違いのない事実なの」と、、俺に話しかけて来たのがだな。

「お前があの子の母親の生まれ変わりなのか?」って聞いてみることにする。

「そうかもしれない。でも違うような気がしないでもない。正直言って私はだな。あの子が生まれた時以来、あんまり覚えていないんだ」

だとしてもだ。俺としてはだな あんが、だな 俺とあんの子供を生んだというそのことには驚きを隠しきれない訳なんだが だ。俺はだな あんのことが好きになれずにいたから 子供がいると言われてもだな だ 実感がないのである だけれどだ

「私は、あんたのことを愛していて、あんたのことを心から信頼することができる だからだな あんがあんの娘さんと仲良くできるというのなら 俺とあんの娘さんとの関係を取り持ってくれないか?俺はあの子に酷い態度をとってしまっているし 俺なんかよりも あの子と仲が良いあんがあの子と友達になってくれたら良いなと。そう思い始めた訳だ」そんな感じのことを 俺があんの目の前に立つ女の子に伝えるとだな あんは俺の言葉を噛みしめていた様子 だけれど 俺のお願いを聞き届けてくれたのかはわからない あんの返答が俺の元に返ってくることはなかった訳だ あんと俺の娘さんの交流は始まったのかもしれない。だがそれはだな「お母様が言っていたけどさ」という言葉から始まる会話の流れが俺の娘さんとの間で行われているだけであり 俺はその話の内容を

「お父様とお話ししてみなさい。貴方のお母さんはね、貴方とお父さんの関係を心配しているのよ」という言葉でしか確認できないのだ その言葉を受けて 俺の娘の表情は暗いものになっていき

「ごめん。やっぱり無理だよね」と、、言葉を吐き出してしまうのだ。俺の娘が俺の前では笑顔を見せてくれることがないのは当たり前だったのかもしれず

「あ、うん。。。そうだね。ご、、ごめ、。うぅ」俺の娘の目から涙がこぼれ落ちていった訳であるが。

あんは俺に謝ってきたのである。あんの口から出てきた「お許しください」という言葉はだな。俺の胸に突き刺さってしまう 俺があんにしてもらったことをだな 俺は忘れることなんてできはしなかったのだと そう思ったのだからだ。。。。

私ね。

あんの気持ちを理解することが出来たの だから だからこそだ あんを困らせることは絶対にしないようにしよう。。そう思ってはいるんだ。そう、、思ってはいても 私自身があんの傍にいることが出来る

「お前のことを嫌いになるつもりはない。ただお前が近くに居るだけで 俺は辛い。俺を幸せに出来ないとわかっているお前とは距離を置きたいと俺は思っていて だからだ。あんが俺のことを好いていてくれたとしてもだ。俺はお前と一緒になろうとは考えられない 俺には俺なりの人生があって 俺は幸せになりたいと、、願っていて」俺はだな

「私のことを好きになれない?」なんて言葉をぶつけてやるしかないんだよ。俺のこの言葉を受け止めればこそ だけれどもさ あんは泣いていたんだ。。

「そっか。仕方ないもんね。私はあんの邪魔をしちゃ駄目だってことだけは理解できて良かった」とかそんな台詞を漏らしてだ。。俺は

「俺が悪い」って言葉を投げつけるのが精一杯だった。だけれどだ。俺はあんを傷つけてしまった。あんが泣き止むのを見守ることすら出来なかったんだ。。

あんにこんなことを伝えるなんて馬鹿なことをしたものだと 俺は

「お前が嫌いなんじゃねえ。お前に関わってしまえば 俺はお前に情けをかけるだろうし。それが嫌なんだ」と言葉を伝えておくべきなんだろうが それを伝えた結果が、今の俺の状況を作り出している訳なんだが 俺はだな「リシアの件が解決するまでだ」って言葉であんを誤魔化すことにしたんだよな。そんなこと言ったところでだ あんが喜ぶとは思えないんだけどさ あんに迷惑をかけないようにするためにだ あんの前から姿を消してから二ヶ月くらい経った頃にさ 俺はだな あいつらに呼び出されてだな

「なんだよ いきなり呼び出して」と リシアの姉ちゃんと 例の勇者さんに 問い質した訳なんだよ そう問いかけ

「あんたさ、今の生活に不満とかある?」とか言われてしまった 不満なんて いくらでもあるし。それにだ この生活は俺にとっては 俺が求め続けていたものだから この質問には即答したんだが。。だ 俺からしたらだ あんにはだな あんにはさ。もう関わるべきではないと考えているから あんから距離を

「おい。あんの居場所を教えてくれないか?リディアがさ。最近、、そのだな。妙に落ち込んでいるからさ。その理由を知りたくて」と言われたのはいいが リディア姉さんはだな。俺の幼馴染みな訳であってだな だけれどもだ 俺はそんな彼女に好意を抱くことは一切ない訳であり

「知らないな そんなことを聞かれてもさ」と答えたわけでだ。

俺は、、そんなこと言いたくない。そう思う気持ちがだな。強いものな訳だ 俺はだな リディアと俺の間に割って入るようなことをしてきたやつを許すことができないからさ。俺とあんとが親しくなったことで、だな リディアは俺の大事な存在を奪っていきそうな予感を感じていたりする訳で そうでなくとも リディアに近寄られること自体が 俺は気に入らないから あんのこともだな。俺が、、あんを傷付けるようなことがあったとしても、リディアと

「そうかい。じゃあさ 君が会いにいってあげなよ」とか言われたら。

「そんなことするはずないだろうが」と。

「あんのことはどうでもいい」とかそんな冷たい言葉を

「あいつはだな。俺とあんの繋がりが壊れたことを知っても何も言わないし」とかそんな言葉を紡ぐしかなくて そうやってだ

「あいつはあんに興味すらなくした」とかなんとか。俺はあんの話題を避け続け だ。だけれども あいつがだな。あんが あんの娘に話しかけていることを見て 俺は だ。

俺はだな。俺はだな。

あんが、、だ。あんが

「貴方のお母様に会わせて欲しい。お願い」なんて言ってきて。

それを断れるだけの理由なんてなくて

「わかったよ」と言うしかなかったんだよ あんが俺の家を訪ねてくるのはこれで三度目なんだよな だ。そんな風に考えて

「それでだな。あん。今日、どうしてここに来たんだよ」なんて

「ごめんね。急に押しかけて来て そのだね。。私ね。貴方の役に立てると思う」って言葉と共に 俺に対して差し出して来たものはだね。

あんと、俺の娘の

「あんの魂が宿った石なの。これを使えば 私の力の一部を受け取れると思う」

「そうなのか?」そんなことを口にするしか無い訳だ 俺としては ただただ疑問だらけだし

「これはね。。お守りみたいなものでね。。」とか言うだけならさ だな。だけれど 俺はあんに対してだな

「あんた。何か隠していることがあるんだろう?」

そんなことを聞くよりなかったんだが。俺の声が届いていなかったようで、、だな 彼女は俺に向けてだね「大丈夫だよ。これで あの子のことが少しでもわかるかもって」そんな風な台詞を繰り返しながら 俺の家に上がってきてだな

「貴方。私は、、貴方のことが好きなんだってこと。信じてほしい それだけだからさ」って だ。

だ。そんなやり取りがあってだ。

「分かった」俺はだな あんの望みを受け入れた訳でだ。

そんなわけで、、、俺は、、あんとの二人きりの時間を過ごすことになるわけだが

「あの子をよろしく」だなんて。そんな言葉を残して去って行く彼女を見送るのが俺にとってはだな。一番辛かった。。あんが、俺と娘さんとの距離感を気にかけてくれるようになるまではだな

「あの子はだ。あんと、あんの子供なだけあってさ。凄く賢くて あんに似て綺麗な女の子に育ってくれてる訳だ」俺がこう呟けば あんの顔色が一瞬にして変わって

「えっと ごめんなさい。でも。あの子が元気にしているっていう話を聞けるだけでも嬉しいわ」とか言ってくれた訳だが 俺の頭の中には 俺の本当の子供じゃないだろ。その考えだけが 俺の頭を渦巻いていたりするものだから。だからだな 俺の娘と、、仲良くしてくれるようになってくれれば、、俺にとって都合がいいなと そう思っている部分があったのだと、、思い知らされるばかりなわけだ だからさ。。俺はあんがだね

「お世話になりました」と言い残して、俺の目の前から離れていこうとする姿を見つめることくらいしか出来はしないのであった。。。

そんなこんなで俺は、リディアと 例の金髪美女とだな 一緒に暮らしている日々を送っている訳なんだが 例の勇者の件もあってか 俺の家は、、だな

「なんかね。最近さ 俺の部屋に勝手に上がりこんでくる人達が居るんですよね。それもだな 一人や二人では無く。三人くらいの人数が、です」なんていう状況に陥りつつあったりもするんだが

「ふーん。それは大変ですね」と、、他人ごとのように言っているのが 俺の大事な恋人のリリアである

「リディアー あんまり意地悪すると、、怒っちゃうぞ」「いや、別に怒ってはいないんだけど。私が居ないと寂しいって言って欲しかったな、、なんて」「あはは そうか ならだな。これからは 俺の気持ちを理解しようとはしてくれなくなるって事だよな?」「そうかもしれませんけど 私はあなたと一緒に居たいんです。だからさ、リディアちゃんと、、そのお話に加われないのは残念ではありますけれど リディアちゃんにはリディアちゃんなりの人生がある訳ですし 私と一緒の時間を過すために、無理をして頂きたいとは思ってはいませんの」と口にしながら、微笑んでみせたリディアの姿を見るとさ。俺は嬉しくなってしまうのと同時にだな

「ありがとう。本当にリディアには感謝してもしたりない程にお世話になってしまっている。俺のことを受け入れてくれるのは、リディアナだけかもしれない」なんて口走ってしまった俺なのだ。だけれどさ

「そんなこと言われたって、、どうにも出来ないから困る。そう言いますよね。分かっていてもさ あなたの口から聞くのと聞かないのとは大きな違いなんだからさ」と言われてしまうと 俺はどう返せばよいのだろうか?と考えさせられて

「ああ。そうだな」なんて、そんな言葉を吐き出す以外ないのが俺だったりした。

俺はだな。リリアのことを大事に想っているし。俺が幸せにしたいって心の底から思っている訳である。リディアが リネアに俺の過去を語るという行為をし始めてからは 俺はだな。リデアとの会話に、積極的に混ざるようにはなっている。

だからだ。そんな感じで、

「まぁ。そんなのどっちでも良いと思いますよ。どちらにせよ。リディアちゃんは きっと優しい人だと思うのです。だから、貴方が辛い時には 側にいてあげるべきでしょうし。もしですよ。貴方が悲しい思いをされた時に、リディアちゃんが悲しんでしまうような出来事が起きた場合には。優しく抱き締めてあげた方が良いんじゃありませんかね」なんて言葉を 俺の膝の上に座りながら、口にしていたのは、リディア姉さんであってだな。俺は彼女のことを

「可愛い」なんて思っていた訳なんだよ。そんなリディア姉さんからの言葉を聞いたからこそ 俺はリリアに対して

「なぁ。俺の話を聞いてくれないかな」と言ってみるとさ

「いいですよ」なんて言ってきた訳でだな なので、俺は、だな 俺の過去を語り始めた訳であるが それを聞かされることになった、リディア姉さんがどういった反応を見せるのかが少し不安になっていた俺がいたのもまた事実であって

「やっぱりだね。貴方がリディアさんを大切にされていることなんて最初からわかっていたことだから。今更だものね」という言葉をリディアから言われてしまえば、俺の悩みなど無意味に終わっていたのであり だからこそだろう

「俺はだな。。リディアを愛しているよ。愛してるとしか言えない位に でもさ。俺が、今の俺になった原因となった存在に対してだけはさ どうすることも出来なかったんだよ」そんな言葉を漏らしてしまったのだ。。。そうして、リデアは、だな 俺の事を抱きしめてくるとだ

「もう。何も言うなって」

だ。そんな言葉を掛けてくれたのだ

「うん。。ありのままの君を受け入れるよ。だってさ。それが私の仕事だから」

リディア姉さんのこの一言こそが 一番嬉しくて、幸せなのだと思えるのであった 俺はだな

「あの子達に会いに行きたくて仕方が無い。そうは思いつつもだな だ。俺達が住んでいる場所はだな。魔物が多く生息していてだな 危険地帯として認識している者達も多く存在するわけでだ。

そういう場所だから そう簡単に行けるところでもないから だ。そんな場所に、会いに行くわけなんだからさ。万全の状態で向かうべきじゃないかと思っている。。それに、だ。俺もだ。まだだ。まだ完全にはだな。あんの娘に会う資格を手に入れられていないって気がしているんだ。だからさ。俺はもう少しだけ待ってみることにするよ」

そう言った俺に向かって「わかったよ」だなんて、返事をしてきたリーダと それから数日

「あん。お前の娘と俺は対面を果たしたんだよ。そしてな あの子のことなんだけどな お前に似ていないところが少しあるように思うんだ。顔つきが似ているだけっていうのもあるんだが それよりもだな 性格が違うんだ」そんな風に俺が言えば

「どういう意味なのかな?」だなんて聞いてきたものだからさ 俺はだな

「俺の知る限り、、あんの子供が、だな 俺の子供と、あんの子供の性格が似通っているっていう話は聞いたことがないんだよ。つまり、だな 俺は 俺がだな。あんの娘の親であることを認めることは出来ない」そう伝えてやったら 彼女はだな

「それでも構わないわ」そんな台詞

「いや、それはさ。。ちょっとは、、考えて欲しい」だな 俺が、だな そんな台詞を口にしたとしてもさ 彼女は「良いわ。じゃあ 私が、貴女と娘が会っても問題の無いようにしてあげる。それでどうかしら?」ってさ。。俺に問いかけてきてだな

「いや、それは 駄目に決まっているだろ。あん。あんは、あんの娘と、俺の子供達との関係性が良好になるように、努力してくれれば だな。。その 俺がだな あんと会うことを許可しても大丈夫って思えてきたんだ。だからさ あんは、あんの出来る限りで、あんが大切にしている家族と仲良くできるように頑張るっていう約束を守ってくれれば それだけで充分だよ。それ以上を求めるつもりはないしさ それにだぞ もし もしも、その、、もしも だ。俺の娘達とも上手く付き合って行けそうな気配を見せてくれていればだな その時は、俺は、俺の意思に反して、あんの元を離れていくしかないと思っていた。。でもさ その可能性はなくなったんだから 後は あんが頑張ってくれるだけで良いんじゃないかとそう思い始めているのが正直な気持ちだったりするんだよ。あん。俺の子供のことでだな。何か問題が起きてしまった際には、俺を頼って来てくれても、全然、構わないからさ」俺はだな。。そんな風に伝えてみたわけだが。。あんの反応はと言えば

「ありがとう。本当にね。貴男のお陰でね リティアは、貴男と別れる必要はなくなって、今は私と一緒に居るのだから」だもんでさ。俺は

「ああ。。そっか」だ。そんな気怠い感じの声を出すだけで精一杯だった だからだろうか

「だから 私はね。今すぐにでもリティアの元に行かないといけないのよね。私の大切な子供と 貴方との間に産まれた大事な子供を」だ

「リディアの姉ちゃんと 父ちゃんが一緒にいる光景を見た時のリデアの顔ってば凄かったのよ」と リーダがリリアに伝えたのと同じ話をリディア姉様から聞くことになると、俺はどうしたら良いのであろうか?

「ふむふむ。そうか そんなことがあった訳なんだな」俺は、そう口にするとだな リデアがどんな気持ちを抱いて 俺達に自分の事を打ち明けたのかを考えてみたりする訳でだな だけれども。。答えは出てこなくてだな そんな感じでだな

「ふーん。なるほどなぁ。だから、、、、なんだ」と そんな言葉を

「ああ。そっかぁ。なら良かった」とかなんとか そんな言葉を繰り返しながらだな リデアの事を見つめ続けるしか出来なかった俺がいる訳だ

「なぁ、リディア 俺とだな これからどうするつもりなんだよ?」俺はそう言ってみるとだな。リディアからの返答というのがこれまた予想外でな

「ううん。私は、ずっとレイナ君の側に居たいって思っていますけど だ。そんなの無理なんでしょう?」だなんて言われてしまえば 俺はどうした物かなと考えさせられる

「あ リディア姉ちゃん。だね あたしのパパとリディア姉ちゃんのお父さんが結婚すれば、リディア姉ちゃんはだ ママになってくれるんでしょう?だったらいいでしょ。そんな難しいことは考えなくてもさ。ただ お兄ちゃんは、お兄ちゃんのお母さんに会えて、リディア姉ちゃんの事は、お婆ちゃんになる訳だし それでいいと思うよ。

それに、うちのリデアのおばあちゃんにもなるし お嫁さんになれるのに 何がいけないの?」

だそうだぜ

「リディヤさんが望む形であればいいとは思いますが。私としては、私達はもう二度と、この国に足を踏み入れるべきでは無いと考えておりますよ。私達親子のせいで この国を窮地に陥れる羽目になりましたから」リディアさんが リディア姉さんに向けてこう言ったんだよな。そうしてから

「それでですね。レイナルドさん。。実は 先程、、アベル王子が来て下さらなければ 大変な目にあっていたと思うんです」なんて言葉を続けるとだな

「ははっ。リディア お前が大変になるって、いったいなんだよ」

なんて声を出したリディアさんがだな 俺の腕をぎゅっと掴んできたりしたんだよ そして 俺もさ リディア姉さんのことを優しく包み込むようにしてだな そんな体勢を取ってあげようと思って、行動に移していたわけだな。そうした後にだな リディア姉さんが俺に対して

「あは は。その通りです。その通りに決まっていたのですよ だってね 今 目の前にある景色を見てごらんなさい。これが貴方にとっての世界の終わりとなるのですから」と言うものだからさ だからだよな 俺は、その、だ。。思わず 大声で笑ってしまったりしてしまった訳でさ こう言っちゃ悪いかも知れんのだがな、なんかね。馬鹿らしいって思うようになってきちゃって、、そんな状況になったって訳だな。。その、つまりあれなんだが

「あのね 私も最初はびっくりしてさ。どうしていいのか分からなかったけれどさ」だなんてことを言いつつ、抱きついている腕を緩めると その腕の部分に顔をすりつけてくるんですよね それを見ていた俺

「いやまぁ そのさ。とりあえずはさ。その辺の話をして貰えるとありがたいとは思ってるんだけど」そんな言葉をかけるわけなんだけど そうした俺に対してだな「うん わかったよ。私から話せる内容だけを 説明させてもらうからさ。まずは そこに座って欲しい」だなんて言葉が飛んでくるとだな。俺達の目の前にはだなテーブルが用意されているもんなんだよ。椅子もあるしさ それに座ってくれたまえ的な言葉を発せられてしまうわけなので、ま、大人しくその要求に従うとするかね。

そんでもって座るわけだろ。そしたらさ

「私にも、お茶を入れてもらえる?それから 少しだけ時間をもらってもいいかしら」そう言うと、リディア

「はい。すぐに準備致しますので、しばらく待っていて下さい」

だなんて言ってから席を立つので俺はだ リディアの姉さんの方に意識を向けることにして

「ところでだ。あんたさ。その前に一つだけ確認しておきたかったことがあるんだけど聞いて良いかい?あ、それからだな。俺のことは気軽にレイナルと呼んでもらえると助かるんだけどさ」「わかりまし――――」と彼女が口を開いたのを遮る形で俺は「いや、その あんたじゃなくってだな 俺のことを呼び捨てにして欲しいんだよ」と そう口にするのである。

「はい。では 遠慮無く呼ばせていただきましょう。レイ君と」その呼び方ってのは、まあ悪くないと思った俺がいてだな。だもんだから「わかった。まあ そんなもんで構わないさ」って、俺が口にしたところだな リリアが こんなことを口にしてくるんだよな。「ねえ。パパ。ちょっとさ あたしもさ その会話に参加させてもらえないかな」だな。そう言われたもんだからさ 俺は、俺の隣に移動してきた娘に顔を向けた上でだな こんなことを言うのだ

「おう お前も、俺のことを呼びたいってことか?」

「違うっての!そういうんじゃなくって、今みたいな感じでの、その。話をしたいんだよ。ダメ?」とリリアが俺の顔を見ながら、そんな風に口にしてきたのであった。

「うふっ 相変わらず 仲の良い兄妹なんだろうね」とだ リティアの言葉を聞いて

「いやいや、リディアの所の方がだな その、俺と妹の仲は、、その。どうなんですかねぇ。いやいや、その、あんまり自慢できるものでもないんですけどさ。はい」

「ははっ。それはさ。あんたの方も同じだよ」

「あー いやまあ。そうかも知れませんけどね」

「そう言えばだ。さっきの話しの続きを聞きたいんだが どうなっているんだろうな」俺がそう告げたところ「うん。えっと 何処までだっけ」と言われてしまったもんだからだな

「あ。そうか。うん。どこまでだったかな」と言い出した辺りまでは俺の知っている事実と大差はないんだよな だけどだ その後が、違っていたりするんだよな。うん そうやって俺達が会話をしていたところだな「ふぅ」と一息入れた 俺の父親がだな、俺

「まぁ、あれだ。そっちから色々と聞きたい話があるとは理解しているつもりだ。だけど、俺の話は俺自身で話すから、先に話を進めて欲しいところだな」と そう言った後でリデアが「私はさ ずっとこの子を守ってあげるから」と言った瞬間

「まぁ、それが一番良い方法なんだよね。あはは」と言って笑うと続けてだな

「そういえば、リディア姉さんは、どうして戻って来たの?まぁ 理由とかあるんだったら教えて欲しかったんだけどさ。その理由をさ 私達の為に使わなくてもよかったんじゃないかなって思う訳なんだよね。正直、さ。私から言える事はこれだけなんだよね」

だなんてリデアに言われることになる訳でだな。まぁ。なんだ。そこで

「はい どうぞ」と俺と、リディア それにリディアのお父さんの分を含めた紅茶と茶菓子のセットを俺達の前に運んできては「こちらのお菓子は私の手作りとなっておりますの。味見して頂ければと思いますのよ」などと言われると「へぇ そいつは楽しみだ」

俺がリディアから出されたクッキーを一枚食べるのと同時にリディアがリデアにこう語り始めたんだが リディアの口から

「私はね この国から、出て行ってしまうことにしていたのですが、レイナルド様に、、いえ。リレイドさん。貴方に止められたんです。この国を出て行くのではなく 私と共に逃げようと」だなどとリディアがリレイドに向けてそんな事を言い出してくれてたわけでだ そんな事を俺に告げた直後

「おいこらとリディア お前は一体 何を言っているんだ?」そんなリレイドからのツッコミが入るので リディア姉さんも俺と同じくで

「はてさ 何の事だかさっぱりだわ」だ とぼけるように口にするとリディアはリレイナに向き合う そして

「リリアちゃん 貴方のママになる為の準備をしているの。その為の時間が必要だったしね」と言ってしまうもんだから俺達二人は固まってしまう。

そして、そんな空気を感じ取ってくれているであろう、俺の妹様

「あ。ママになっちゃった?やったね。リディア姉ちゃん ママだね」なんて声を出してくれたもんだからリディアがリデアにだな「リデアちゃんが産む訳でもないのに 何をそんなに喜んでいるの?まだ早すぎないかしら」と言ってくれまして そんなリディアの声を受けてリデアが俺を見つめてきながら「あんたがだ 私が、子供を身籠ればだ。私のお腹にいる子はだな きっとあんたの子だと思われる。それで間違いないよな」って言ってきたんだよな。

んで リディヤの奴がリディアのお母さんに向けてだな

「私からもお礼を言わせて下さい。ありがとうございました。貴方が私達に授けてくれた生命の恩人であるリデアさん そのリデアさんを助けてくれていたリリアさんのおかげです。改めて御二人に感謝を伝えさせて頂きますね。本当に ありが―――。ええ。感謝しておりますとも」なんて言いつつ頭を下げたりするんですよね。そうして そんな出来事があり

「とりあえずは、私のお願いを聞いていただけませんでしょうか?どうかよろしくおねがいいたします」そう言ってくるもんで俺は

「わかった。そう言ってくるって言うのであれば、その通りにしよう。その方が手っとり早い気がしたもんだからさ」ってな言葉を返すことにしたわけなんだが そうしたところで

「それじゃあ。さっそくですけど 行きましょうか」と言うリディアの奴に連れられてだ 移動を開始するのであった。そしてその先での出来事については もう

「うひゃあぁぁぁ」って言うのが一番わかりやすい言葉な訳だ。そのぐらい凄まじかった。だから そんな感じだ。そう あれは俺達の常識を超えた何かだとしか表現できない リディオと二人でのデートを満喫し終えた俺は、一人宿に戻ってきている。

そう あれはだな。

つい先ほどまでの話な訳だ 俺は、一人で部屋に戻ってきたのだが そこには、リデアがいてだな。俺と目を合わせた直後に「おぉ 帰ってきたのか!ちょうど良かったじゃないか!」と言う訳ですよ。俺は、そんな彼女からの言葉を受け 首を傾げつつも言葉を返した訳ですよ

「ははっそりゃあ まぁな。ところでリディアはどこに行ったんだよ」ってさ そしたらだな 俺が、その疑問を投げかけ終わった瞬間には、すでにリディアはそこにおらず。気付いた時には、既にリディアの姿は無く。代わりに居たのは、俺の部屋の入口に立って俺をジト目の眼差しで睨み付けてくるリディアの母親が立っているという状況になっていてだな

「あら。私に会いに来てくれたって訳でも無さそうなんですの?少し残念だわ」なんて言われちまったので俺は慌ててだな「ちょっ 違うんだ。そうじゃないから その」って 必死になって誤解を解くことに躍起になっている俺の傍まで寄ってきてだな いきなり抱き付いてきやがってから俺の顔を見上げて来るもんだからさ。俺は「うむ。リディアの気持ちはよく解るぜ。俺もさ、リデアと一緒に寝たいと思っているんだ」ってさ 本音を口にしてしまうのだった。

そんなやり取りの後で、リデアがだな「は?リデアが一緒に寝るのは別に構わないけど あたしも、今日は疲れてるんだよね。明日は休みにしてもらったしさ。あんたと朝まで一緒だね。あはは。まあ あんたなら問題は無いか。あたしもだね。そこまで子供ではないと思うからさ。安心して良いわよ」

って言ってくれるもんで俺は、そのままベッドに入り込み「さあ。寝るか。俺の隣に来れるもんだったらくるといいさ」などと口にしてから布団に潜り込んだんだが。そうするとだな。リデアがだね

「ちょっと。あたしの話を真面目に聞いていなかったようね」とか何とか言ってから、自分の体を横倒しにしながら

「はい。あたしがさっき口にしたことを思い出して貰えたかな?」なんてことを口にした。そんな状況でだ。俺が口にするべき言葉なんてものは一つしかなかった。それは当然「ああ。そう言えば、そうだった。はい。もちろん、思い出せましたよ。はい」などと答えるのである。そんな訳でだ。そんなこんなで。そんな流れになってしまったという

「あのなあ お前等さ。仲が良いのはわかるが もう少し考えろや 馬鹿たれ」なんて台詞を残してリディアのお母さんが去っていくのを呆然と見送っていたんだが。

「あんたさ。なんか変な夢を見ていそうだね。あはは」とか「大丈夫か?」「あぁ やっぱりか」

だの口にされた挙げ句。額を触られてだな 体温を測られ始めるわで。大変申し訳ないと。そう思った次第なんです そんな感じだったりするも

「いかん これはいかん」そう口にして俺から離れようとするリデアの体を抱き寄せて「なあ。今だけでいいから 俺の腕の中に収まっていろ。そうすれば俺は 俺の夢を見ることが出来るだろうから」などと言ってみる。だが リデアは「そうやって誤魔化そうとするの止めてくれる?そう言う風にされるから余計 心配になっちゃうんだよ」と そう言うなりで俺の頭を胸元に押し当ててくるんだ。そんなことをされると俺はだ

「もうダメだ 我慢が出来ない すまん」と言いながらもだな。そのまま彼女をベッドへと押し倒してしまおうとしてみた。

「ふふん 甘いね。もう許してあげないよ」と楽しげにしているもんだから、彼女の服に手をかけ始めて脱がせる作業を開始した途端に「はい。終わり これで終了 この変態野郎」と リディアに殴られたりもしたんだ。まぁ その痛みが 彼女の存在を感じさせてくれたのだから 悪くは無かったとは

「ええとですね リディア様 そいつはまだ、ガキなのですから、そんな真似をしてもらっても困るんですけどね。まあ その辺りの加減と、そいつへの思いやりを持って行動してくれると助かるんですが」などとリリアちゃんから注意されてしまいまして。そんな光景を目にしてしまったせいなのか、何故かリディアに抱き付きたくなったもんだから「よし よし。俺に甘えてこい」などと言ってしまう。そうしたらだな

「貴方のそういうところがね。私は嫌いなのよ。私は、、」と文句を言い始めてしまう。そんな訳でありだな。その後 リデアにも同じように、同じような反応

「はい ストップ。お前達さ そういう事は、人目につかない場所か 俺達二人が居る時以外は絶対にするんじゃないぞ。そういうことだ」などと言ってきた。

リディアとリアナに「そういうところがあるのよ」と散々叱られた俺は そんな説教を受けた上で、宿屋に併設されている食事処に連れて行ってもらう事になったんだ。

そして連れて来て貰った先は 俺とリリアちゃんのよく知るお店だ。そこはだな いつものように客が少ない状態で経営しているのだろう リリアちゃんも「今日は何にしましょうかね。リディアさんと、ママ」などと言ってくれるものだから俺もだな リディアの手を

「俺が握っているから」って意味を込めて握りながらだな

「何にするよ」と声をかけてやるのであった。そうした中で俺と視線を交わした彼女は「お子様ランチ」なんて事を笑顔を浮かべながら言い出してくれたりしたものだから俺は、苦笑気味になりながら「了解 じゃあそのお皿をリディアが持って帰ると、そんな形になるんだよな」なんて言葉を吐き出したりした。

そうこうしていた所で料理を注文することになったのだけど。リディアとリアナのお母さん

「私はハンバーグセットとご飯で あと 飲み物をお願いいたします」そんな台詞を口にしてくれましてだね。それに続いてリデアとリディアに、リデアの母親に、そして、その娘の リアナまでもが 全く同じものを口にしようとするのである。そんな中でだな。俺はだな 店員を呼び出すために ベルを鳴らした後で、リディアのお母さんに向けて「ちなみにですけど、どうしてそんなものを?」なんて質問をぶつけてしまった。そうした結果「そういえば 貴方とリディア様に説明をしておりませんでしたか。それはごめんなさい。リディアさんの故郷にある国のメニューです。私としては、懐かしくて仕方がないので良く食べるんですよ。まぁ ここしばらくはご無沙汰でしたけど」なんてことを言われちまったのである。

でだ 俺が、「リディアは?」と口にしたところでリディアの母親が「はい もう大丈夫でしょう」って言葉を紡ぎ出したんだ。俺はその言葉を耳にしたことで、少しばかりほっとするのであった。そんな会話の流れになったところでだな。リディアはだな

「お父様と同じもので良いのです。私がそうしてみたいので」と俺の目を見ながら言葉を漏らしたんだが リ

「まぁ、お腹に余裕はありそうよね。あたしだって 少しばかり食べれるし」と そんな言葉を呟き出しだリデアに対して「あーあ。またリディアが負けちゃった。まあ 別にどうでも良いけどさ。あ、そうだ。ねぇリディア お兄ぃに頼めば?」なんてことを言い出して。リディアのお母さんにリデアが抱き付かれて。それから「お二人は、どんな関係なのでしょうか?」なんて言葉を投げかけられる訳だ

「ははっ。俺にとっての大切な人でさ」と言葉を返していたらだな。「へぇ。あなたが、ですか?」とリディアのお母さんはそんなことを言うのだ そしたら

「え?あんたがってことは、リディアにとってはってことでしょう?違うのかい?だってさ。こいつ。リディアのこと大好きだもん」

とリデアの言葉を聞いたリディアが真っ赤に染まっていくんだが。その様子があまりにも可愛いもんで 思わず抱きしめたくなっちまったんだ。そこで

「はあ はい。それで構いませんので 気になさらないで下さい。ただ、リデアが私の娘であるということには違いありませんので。そちらだけは」なんて言葉を紡いでくれていた。まあ なんだ 結局はだな 俺の膝の上に座り込んで、ずっとくっ付いてきやがるリデアを可愛がり続ける羽目に陥ってしまい。リディアは、その様子を眺めているだけの時間が続いたんだ。その最中でだな。

「はい もういいわね。リデアはこいつから離れてくださいね」と 母親であるリデアのお母さんが、無理やり俺達のことを引き剥がしてくれた。その瞬間だったかな リ

「もう。本当に酷いじゃない。私のお母さまもそうだったけれども 私の大切な人に そんな扱い方は無いと思うの」ってな具合に言葉を発する。その言葉を受けて

「そうかもしれないですね。でも 私の気持ちは変わらないと思いますよ。私の気持ちを知っている貴方ならば解っている筈ではないのですか?」なんてことを口にしたリディアの表情は優しげで そしてどこか悲しく見えた気がした そんな彼女に対して、俺から言える言葉なんてものは「そうですよね。ありがとうございます」なんてことぐらいしか言えないもんだからさ そのまま、食事を食べ終えた俺達は 部屋に戻ることにしたのである。そんな訳で俺はだな。リディアと一緒に自分の部屋に戻ろうとしたのだが その際にだ リアナは

「はい ママも一緒だね 二人きりの時間だよ。楽しんできてね」とリディアに声をかけてくれた。俺はその光景を微笑ましいと リディアと一緒に、その場を離れようとしたんだけどな。そんなタイミングでだな。「おい、お前達。俺は、お前等に聞きたいことが有るんだが。良いか?」と問いかけて来たリディアのお父さん。俺はだな そんな彼から目を離せなくなったのは、きっと何か重要な意味があるからなんだろうと直感的に理解することが出来たからである。そう言う訳でだな。「どうぞ リディアの父親。俺は貴方のことを存じ上げておりますので」などと口走ると、俺の隣に立つ彼女の父親が俺の顔を見つめてくるわけだが そんな状況の中で俺はだな 彼の瞳の色が黒ではなく紫色であることに驚きを覚えてしまったわけだ。しかしそんな俺の様子を察してしまったリディアの父親は、すぐさま俺から視線を外すとだな こちらに向けてこんな言葉を投げつけてきたのである。「なるほどな。俺とリディアの関係は知っているのか。だが俺の正体までは知らなかったと。ふむ そうなるとだな。そろそろ 俺からも 俺の口から真実を伝えよう。リディアよ お前はもう大人になっているようだしな。もう隠していても仕方がない事だからな」

そんな台詞を発した彼は、そのままの姿勢を維持して動かなくなってしまったんだ。そんな彼に困惑しながらもだな 俺はというと「はぁ」とかなんとかため息みたいな感じの吐露をしてしまっていたのであるが それをきっかけにしてか 隣に立っていた彼女が俺の手を強く握ってきたのは確かであった その彼女の行為が 何を意味するもなのかを理解した上で 俺は「なんだよ」と彼女の顔を見てから話しかけたわけなんですがね。その時に「あの人は一体何を言っているのよ お兄さんには全然聞こえてないみたいだけどさ」なんてことをリディアの奴

「私 お風呂に入ってくるから 後は二人で頑張ってよ」と言い残してしまうのでした。そんな彼女に俺が何を言うよりも早く

「すまんな 俺の嫁さんのわがままにつき合わせてしまって 許して欲しい。そして俺が今話そうとした内容を聞かない方が良いとは思わないか?」なんて言葉を紡いできたリディアの親父。俺が「そうですね。リディアにも、そしてリリアちゃんにも、そして貴方にとっても 俺から話すべき事柄ではないように思えてしまう内容ですから」と返答をしてみたところ

「うぅ 俺からは何も言わねえぜ。そんな話をしても無意味だと俺自身でわかっているんだ。それにお前達ならば あいつの願いを聞き入れてくれんだろうから」などと言うもんで。その発言を受けた俺はだな「ええ 任せて下さい。約束いたします」って言って

「あの人のお願いを断るだなんて、お兄さんもまだまだ子供っぽいよね」なんて事を言い出すリディア。まぁ、そんな事があったもんだから俺はその会話を一旦中断させてもらうことにして「ああ、そうだな。んじゃあ 後々ってことだ」って言葉を返すと彼女はだな「じゃあさ。一緒に入る?」なんて事を問いかけてきてくれるもんだから リディアが着衣を脱ぎ始めたあたりで、後ろを振り向くような行動をしてからすぐに 部屋の扉

「んー リディア そのお願いを聞いてあげられるか分からなくなってきたかも。うん リディアのお願いを聞けるように ちょっと頑張るから 待っていてくれると嬉しいな」なんて言葉を吐き出した俺は、背後に振り向いて「あー そう言ってくれて助かるよ」と言葉をかける リディアは、リディアで、その会話を聞いていたらしい で 脱いだ衣服を持って「分かったよ それなら一緒に入らないよ」とだけ伝えてきた。その台詞は リデアのお母さんにお願いをした時と、同じような雰囲気で発せられたものだったわけなんだよ

「リディアの旦那になる人が羨ましくなりますね」なんて

「お姉さんの頼みだもの 断れないよね」そんな言葉を俺に向けながら。服や装備類を手渡してきたリデア

「リデアお嬢様の ご好意に感謝をするのが良いかもしれません」とリディアが言葉を紡ぎ出したところでだ

「ははっ。そりゃそうだな」なんてことを呟いてから、俺がリデアに向き直るのと同時に リディアがリデアに歩み寄っていく。その後の姿にだ 一瞬にして空気が張り詰めていくかのような感覚に陥るのであった。そんな二人のやり取りはだな リ

「なあに?リデアお嬢様に喧嘩を売るつもり?それとも リデアお譲さまが怖いっていうのかしら?」なんて言葉で始まって 最終的には 二人が同時に動き始めて、お互いの頬に平手打ちをしていた。それも お互いに相手の身体を思い切り突き飛ばすかのように そのままの体勢で、俺の方まで倒れ込んできたリデアの二人は俺の前で横になると リデアのお母さんによって

「はい これで仲良し リデア あなたは、どうしてリディアとお友達になれたのでしょうかね?」なんて言われてしまい そんな言葉を聞いたリデアの母親は、笑顔で娘の名前を呼ぶと 俺達の目の前で 二人揃って正座させられている訳なんだ。そうそう。この辺りで思い出したことなんだが

「そう言えば、あなたは、いつの間に冒険者になる決意をしたのでしょうか?」という言葉が漏れ出してくるんだ。そんなリディアのお母さんの問いに対して、リデアのお母さんが答える

「はっはっはっ。リデアは、いつの間に冒険者になろうと思ったのですか?と聞いていますが。答えなくてはいけませんよ」と。そこで俺の方に視線を向ける

「はい リデア 貴方から答えないと 駄目ですよ」と口にされたもんだから リデアはリデアで、俺に向かってこう言い放つ

「リディアが、冒険者になることを決めた理由は。私の為だと思うわ」そう言った瞬間だったかな。俺の右手首を握る力が強くなったのは確かだった。俺がそちら側へと顔を向ければ、そこにリディアの顔が有ったもんだから。少し照れくさかったんだ 俺達が夫婦になることは既に確定している。それこそリデアと俺が、こうして二人っきりで過ごすことが出来るようになったのも。そのせいでもあるのだろうから。だからこそ俺は、その行動の意味を理解していた。しかしリディア

「それはどういうことなのですか?」と疑問を口にするリディアの言葉は確かに正しい訳であってだな 俺は、その言葉に「俺の考えは間違っているのかもな」と思いつつも リディアの手に重ねていた自分の手に力を入れることで返事とした すると、その光景を目の当たりにしたであろう、リデアのお母さんは苦笑いを浮かべて「これは、私の口出しできる問題では無いですね。リディア、もういいでしょう そろそろ 寝なさいね」なんてことを口に

「ふむ そうですね。明日もあるのですし。もう休んでおきましょうか」そう口にしてくれたので、俺は安堵の気持ちを心に抱き リディアと一緒に 用意された布団の中に入った訳なんですよ。そんな訳で、俺は、これから先の未来をどうしたいと思っているのかというとだな 俺自身が、自分の命が残り僅かな状態に陥ってしまう前にだな。リディアのご両親の仲をとりもって、少しでも仲良くしてもらおうと思う そうして 自分の気持ちを リディアに伝えた後にだ。二人での幸せを築く これが、俺が目指すべき道なんじゃないだろうかと そう思った次第なのである。ただな そんな俺の行動がだ

「ねぇお兄さん リディアの事を大切に想っていなければ、絶対にしないことだって、私は知って居るから だから、何も言わないけどさ。少しだけ ほんの少しだけ不安を感じてる」と、リディアが言葉をかけてきた。俺はだな そんなリディアに、「大丈夫だ 俺は、お前の事が大切だよ」なんてことを口にする。リディアが「ふふ そういう事ではないんだけどね。ありがとうございます」なんて言葉をかけてくるのが聞こえてくると

「俺からも質問があるんだ。俺達は このまま旅を続けるべきだと考えているんだが。それで問題ないか?無理に俺達と同じ宿に泊まろうとか考える必要はないぞ」と言葉を続けてみた。するとだ 彼女は「別に構わないのよ 私がそうしたいって言うんだから でも 一つ確認しておかないといけないことがあってね。貴方達も 同じ宿の部屋を取ることになるの?もしも、別々の部屋をとるという選択をしているんだとすれば、別々に過ごした方が良いかもしれないわね」と言ってきた。俺は「いや、一緒の部屋にしよう。俺としてもだ 一人で居たいとは考えていないんだ」そんな言葉を返しておいたわけだ。

俺は今、リデリアの家の客室の中で目を覚ましたところだ。

「おはよう よく眠れたか?」と挨拶を交わしたところで、リデリアに朝食を用意してくれたことを告げられた

「いや 気にしないで良いよ 俺はリデリアのお陰である意味、ゆっくりと眠ることが出来たからな。感謝してもしきれない程なんだよ」と言い切ったところでリデリアが嬉しそうな表情でこちらを見てくる それから食事を終え リデリアと雑談を繰り広げている中で 俺は、リデリアに話しかけた リデリアに

「なぁ リデアの奴に伝言を伝えてくれないかい。もし この世界に残っても、何かに縛られることが無いようにして欲しい。自由に、気ままに生きていけばいいんだよ。そうすれば きっと お前も楽しく暮らせるはずだから」と そんなことを伝えて 俺が立ち上がると

「えっと 私と、リディアの、関係については。リデアに伝えなくてもいいんですか?」と言われてしまった

「リディアには伝えたが リデアに伝えると面倒なことになりそうな雰囲気を感じたんだ」なんて言葉は伝えず。代わりに「ああ 俺達の旅の目的はだな ただ単に、この世界にある遺跡に、興味を持っただけの理由しかない。そして その目的を、果したら俺は元の世界に帰ることになっているんだ。その時は、君たち二人は自由になれるはずさ」なんて伝えておくことにした 俺が、そんな言葉を伝えたところでだ 俺が、立ち上がった瞬間だったな 部屋の扉が開かれたかと思うと

「ちょっと!お兄さん!」って言葉と共にだな。リデアが飛び込んできてしまった。まぁ そんなこんなで 俺はだな 彼女に 抱きしめられてしまったって話だぜ

「えぇ あの人って、あんなに可愛らしく笑う人だったんだ。しかも 結構、積極的みたいだね。なんか 悔しくなって来ちゃうな」なんて言葉をリディアが吐き出すと

「へっ?あいつって誰のことを言っているの?」とリデアが口にするもんだから。そこでリディアが、彼女のお父さんの名前を呼ぼうとすると リデアが俺に駆け寄ってきたわけだ。俺と目が合うと 頬を赤らめながら「なあなあ おぬしよ。リディアの奴とは一体どんな仲になっているんだ?まさか とは思うのだが リディアの旦那とかになるつもりではなかろうな? だとすれば許さないんだぜ。わしを倒せない限りはだな」って感じで 俺に迫ってこようしたんだよ。

「ちょっ リデアお嬢様!? お待ちくださいませ」

そんなリデアの声を耳にしながら

「おい リデア。そのくらいにしておいて貰えないか?それ以上、リデアが暴れるなら 俺はここから出て行くからな」と。それだけ言って 外に出ると リデアが追いかけて来たんだ

「あっ まっておくれなのだ」と。そうして、俺の隣に来ると リデアの両親が経営を始めたお店の手伝いをすることになって

「じゃぁな また来るからな」なんて言葉を伝えると 店を出る そうそう。それからな。リデアと二人っきりで過ごしている間に

「なぁ リデアは 冒険者にはならなかったのか?」って聞いたことがあった

「んー なる必要が無かったのも確かなのだ。それに 冒険者は危険な職業なのであろう?そんなものになりたいとは思えないのも確かだが。何よりも一番はだな。冒険者となれば、リディアの側に、長い間はいられないと考えたからの それでだな。冒険者にはならないと決めておった」と。そう口にしてくれてだな。俺としては リデアが冒険者になりたくないと思っていてくれていることが、嬉しい出来事ではあったよ しかし。そうも言ってくれていたことに対して

「そういえばさ リデアが冒険者になることを決めてくれたきっかけみたいなものがあるんだろ?それをさ 俺にも教えて欲しい」とお願いすることにしたんだ 俺の言葉

「そうだのう。きっかけは、本当に些細なもので。リディアに言われたことが、全てだったりするのだが。それが理由でもあったりしてだな。私としたことが、随分と話し過ぎてしまうものだ」そんな言葉を聞いている最中で、俺はあることに気がついてしまっていた リデアが、自分の両親に愛されていないのではないかと そんな疑惑を持ってしまったわけなんだ。だからこそ「リデア 話を変えさせてもらうが 君はどうして リディアのお母さんのことは名前で呼んでいるのに お母さんは呼ばなかったんだ?」と問いかけてみる 俺の言葉を受けたリデアが「母上は、私にとっての母上ではなく。私を育ててくれる母親のような存在であった。そんな母上のことを名無しのごんべなどと言うのは嫌だし 第一 私のことを嫌っていたりする。だからこそ、その名を、私は呼ぶことが出来なくなってしまった。だからこそ リディアのお母さんを 母上にすることで。私は、あの人を、嫌いになることを避けることが出来るのではないかと思ったからだ。どうだ?」と リデアの答えを受けて

「そっか そういうことなのか。俺は、その気持ちが 凄く分かるよ。俺の場合は、育ててくれているのは父さんだからね 父さんは俺のことを嫌うこともせずにいてくれているが。それでもだ 俺にとっては血の繋がりのある家族じゃないからね だからこそさ その呼び方を変えることがどうしても出来ないでいたわけなんだけど」なんてことを語っていたら リ

「なぁ お前達は、そんな話をしていたからといって、その、恋人になったわけではないんだよな?それならば 別に良いのだが いや その。お主らが、お互いに想い合って居るのであれば、わしは別に反対をしたりはせん。だけどもだな リディアの幸せは わしが守ってやらなければならないのは間違いのないことで。そう言うことを考えれば リディアに、そんな男が現れたのならば わしがどうにかするしか方法はないとは思う。でもな。リデア。お前がリディアを守るっていうのは やっぱり難しいとわしは思っている」そんな言葉を残してくれた。俺が「それは違うんじゃないか。リデアは十分に、リディアを守ってくれる力がある。そうじゃないか」

俺のそんな言葉を受けると「お兄さん。それ 本気で言ってます?」と。そんな言葉を吐きながら リデアが俺の目の前に立っていた。そんな彼女は 瞳の中に怒りを浮かべながら「ねぇお兄さん お兄さんは、私達の仲間ですよね?リディアを守るために、一緒に戦える。その資格を持っている。だから、私は、安心しているの。だって 仲間だと思っている人となら。背中を合わせても平気なんじゃないかって思えるから」と そう言ってくれたわけだよ だからさ 俺がだな リディアに近寄るな。そうやってリデアに言われてしまったわけだ。まあ そう言う風に言ってくれるのであれば 俺の方としては願ったり叶ったりだ。俺はリディアの事を心から想っているからな。そう考えてだ 俺も、リディアに近づいたわけだよ。そんな訳だから「俺は別に構わないけどな。まぁ その辺りの判断はリデアに任せることにしよう」って感じの返事をしてやった 俺の反応を見た後で「リデアちゃん。あなたに お兄さんの相手を任せても大丈夫かしら?」なんて リディアから話しかけられて リデアが困ってしまった

「いやまぁ。その お兄さんが良いと言っているのであるし。そこまで心配することはないだろうから」と。そんな言葉を口にしていたな。こうしてリデアと二人きりでの時間は終わってしまい リデアの両親は、仕事へと戻って行ったわけだから。残された俺とリディアの二人で町中を歩いていく。町の様子を見ながら歩く中で 俺から 彼女に質問をぶつけた「リデアがさ リディアの母親から 愛情を向けられているか不安になっていた。その理由について詳しく聞いてもいいか?」ってさ。そんな疑問を彼女にぶつけると「えっと そうですね 少しばかり話しが長くなってしまうかもしれませんね それでも宜しいですか?」そんな言葉を彼女は伝えてきた

「もちろん」そう俺が返すと「わかりました」ってリディアが口を開き

「まず リデアのお母様についてですが。私とお母様の関係は普通に親子の関係ではありますよ。だけど 他の人達とは、どこか違った関係のように感じています。それは 私に原因があってのことだと思います。私が普通の子供ではないことを理解されているのです。リディアの母親は」そう伝えてくれた リディアが話してくれた内容を纏めてみたりすると リディアの母親が娘のことを疎ましく思い始めている理由 そして。その理由に俺が関与していたことが伺えていた。俺はだな そのことについて「なんとも言い難いな」って感想

「はい。そうなんです。そう思われるのは仕方が無いかと思われまして。そして。その原因となったのは 私の魔力が原因です。私は、生まれつきに 膨大な魔導の素質を持ち合わせておりました。だからこそ お兄さんに出会うまでは。お城の中で暮らしていて そこで暮らす人たちに、恐れられていた。そう。まるで怪物扱いされる日々を過ごしてきていたんですよ」そんな彼女の言葉を受け止めている内にだ

「え?ちょっと待ってくれよ それなら どうして、そんな化け物みたいな奴を お姫様にしようとしなかったんだ?そうした方が 色々と都合が良かったんじゃないのか?」と口にしていた

「いえ。そうではありませんよ。リデアに期待を寄せている人が居たとしても そう言った人たちはきっとこう思っていたはずですよ。娘は お世辞にも優秀だとは言い難い存在である。しかし。お城に閉じ込めておくような価値も無いと。もしも仮に。お城の外に出してあげた場合 リデアは、お父様の手によって命を奪われかねませんでした。それに リデアには、勇者として召喚されて来た勇者パーティーの一員の、一人であった過去があり お姉さまはリデアに対して 辛辣な態度を何度も見せつけては来ていました。勇者という肩書を 捨てたい。そんな考えを持つに至った お兄さんと似たような理由でしょう」そんな感じのリディアの話を聞いていてだな。確かに。俺はリディアの話を聞かない方が良いと 思い

「なぁ リディア」と 声をかけた。俺に声をかけられた彼女は こちらに顔を振り向かせてくれて そうすれば「悪い。今の話は忘れて貰うことは出来ないだろうか?俺もだな。あまり、過去の出来事については語りたく無いんだ」そんな風に言えば「分かりました」そう返された。俺は そのまま歩き出すことになる。リディアは俺の隣に並ぶことなく。後ろからついてくる形でだ 俺は リディアとの距離を開けてだな しばらく無言のまま、町の中を歩いていた。すると「なぁ あんた。あんたと、あんたと一緒に旅をしているお嬢ちゃんとで、この先、どうするつもりなんだ?俺達の国では、あんたたち二人が夫婦だ。と、認識しちゃあいるが。本当のところ。そこのところが、はっきりしていなかったりするんだよな」なんていう問いかけをしてくる商人の男がそこに現れた。そんな彼を見てだな リデアが口を開く

「お久しぶりですね。私達がどうするかでしたよね?それは 私達の意思次第で変わることだと思っていますよ。お兄さん次第なのですけど」なんてことを言うんだ。それを聞いたリデアが俺の腕を抱きかかえて

「そうなのよ お兄さん。私と、リディアと、どっちが本妻になるのか。私には分からないけど。それでも。私もおにいさんのことが大好きなのは確かなのよ。だから これからもよろしくね 私の愛しのお兄様?」なんて 笑顔を向けてくれていた 彼女の笑顔につられそうになる。そんな自分が怖くて リデアの手を引き離そうとしたりもしたわけだ。そうやってじゃれ合っていたりしたのだが。「ところでだ リデアお譲様は どうしてここに?何か買いに?」そんなことを彼が訪ねてくれたわけで。そんな彼の問いかけに答えたのは俺ではなくリディアだ「そうです 買い物をしに来たんですよ。貴方は?」なんて 彼に返事をするもんなのだ そんなやり取りが なんだか楽しく思えたりしたわけだが そんな時にだった。一人の女性が 俺に向かって声を掛けてくる「貴殿が、魔王を打ち倒したと言われている。噂の人物なのか?」と聞かれたりしてな。まぁ。そうなるのか。リデアの方を見ながらそんな風に伝えると 彼女も「そうです」と一言だけ呟いていた。それを聞き

「やはり、あの人の見立てに狂いは無かったわけなんだな」なんてことを言いながら 女性は立ち去って行く そうしているうちに「やっほー お兄ちゃん 今日も元気に遊ぼうぜ!」って そんな明るい少女の声を聞いた瞬間 俺の後ろに回り込んでいた 小さな女の子が勢い良く抱きついてきた。それを優しく抱きしめ返したりとしながらも「相変わらずお前は元気だな。そんな事よりも。どうしたんだこんな時間に。いつもは、まだ家で勉強している時間じゃないのか?」そう伝えると「んーとね。お兄ちゃんに会いたかったから」って それだけの返答が帰ってきた そんな彼女と戯れてからしばらくして 俺はリデアの事を宿まで送って行ってから 自分の家に帰ろうとしたわけなんだが。その最中に

「ねぇ君」そう言われ 振り向いてみるとそこにはだな。長い金髪に、紫色の綺麗なドレスを着た女性がいた。そんな彼女を見ているとだな。なんだか嫌な予感がするわけだよ

「君は確か。以前 私達の屋敷に来ていたことがあると思うのだが」「そうだな」俺の事を指差してきた女がそう尋ねてきたから そんな言葉を伝えたら「やっぱりそうよね。その反応を見る限り。覚えていてくれるってことで良いわよね?」そんな言葉を投げかけてきたわけだ 俺はそんな彼女に「ああ」なんて曖昧な言葉で 誤魔化しておくことにするわけだ。それしか出来ないからな。それに加えてだな。俺に近づいてきた理由は、何だと思うんだが。「それで 何の用事で来たんだ?」なんて聞いてみると「そういえばそうだったわね。貴方のことを待っていた。っていう訳なの。私の屋敷に一度来てくれないかしら?」なんて 誘われてしまったのだ。俺は断る理由も無かったから 素直に誘われることにしたわけだ リデアの母である。その人は、俺のことを覚えているらしい。俺の事は、俺の見た目

「黒髪の男性」とでも伝えていたようでだな そのせいもあってだな 俺の事を覚えているというのであれば。俺の姿も記憶に残っているってことなのだろう。まあそんな事情もあり 彼女が住んでいる場所に連れていってもらえることになった。そう言う理由から リデアの母親が居る屋敷へと足を運んだのである。俺は、その屋敷に向かう道中にてだな 俺の前にいる リデアが母親と会う時のことを考えれば、俺はその場にいないほうが、良いんじゃないかって考えた。だけども そんな心配は、要らないものでもあるんだよな リデアが、俺と二人きりの時間を過ごしてくれていたことを知っているリデアの母親。俺の存在を知っていればこそ そんな対応

「私が 貴様を歓迎してあげようではないか」

そんな言葉を 彼女は口にしてくれた

「はい ありがたきお言葉 大変嬉しく存じ上げます。私は、リデアさんの旦那となるべき人物 そして。今は亡き、私の妻となった、リリア様と結ばれ 子を成した それが私です」と 伝えた後 リデアの母親の口から 驚きの言葉が飛び出てくることになる。それは「リディアの夫? 貴様は、まさかとは思うが 我が娘の婿だと申すつもりなのか? ふざけるのも大概にするのだぞ?」って言葉を口にしながらだ リデアの母親は俺を怒ろうとしていた

「まあまあ お母さん 落ち着いてくれ」そう リデアは、怒り出した彼女の手を掴むようにして止めるのである。それからだ。リデアは俺の目の前に姿を見せると「この人が悪いのではないんです 悪いのは お母様に辛い思いをさせてしまっている 私が不甲斐ないからで」そんな風に、

「私がいけないのよ」って言葉を吐き出すと俺から離れて行ってしまったんだ それを追いかけようとすると。リデアが俺に向けて「良いの」と言ってくれた だから俺は、そのまま、その場に留まることにした すると 俺の前に立ち リデアの母親が話しかけてきてくれた「ふむ。私は別に、娘に幸せを与えてくれるならば誰でも構わん。私の娘と夫婦になって欲しいと思っている それに。この男と娘との関係は良好と言えるであろう。だからこそ 私も 貴方を受け入れることが出来るわけだし。その点は 安心して頂いて構わない」その話を聞いた時 思わず笑みを浮かべそうになった。なんとも言えない感情に支配されてしまったわけで 俺と

「私と貴方の関係は。もう始まっているようなものなのかもしれない」そんな意味の解らないことを言って リデアの母親は、部屋から出ていった。リディアの元に向かおうとした俺の背中を叩いてだ

「さてと それではだな 私の方からも話がある。だから少し付き合ってもらう」そう

「えっと。お袋?」

俺は、自分を呼ぶ女性の方を向き「お兄さん。大丈夫ですよ お姉さまならきっと待っていてくれるはずなので」

そんなリディアの声が聞こえた リデアにそっくりな容姿を持った。その女性は 俺の顔を見つめて「そう言う事だからだ。私の事は気にせずとも良い」なんてことを伝えてくれたのだ

「わかった。それなら」俺はそう返すしかないじゃないか 俺はリデアの母親に連れて行かれることになり。俺は今、リデアの母親と一緒に食事をしている。そう

「お前との食事を楽しむことが出来たなら 私にとっても有意義なものになると思えたのだ」とのことであるが 何のために呼ばれたのかよく分からない状況

「さてと 食べ終わる前にだな。話をさせてもらっても良いだろうか?」

そう問われたもんで 俺の答えは決まってしまっているわけで「はい お話しいただけるのでしたら どうぞ」なんて答える すると リデアの母は、ゆっくりと 言葉を漏らし始めるわけである リディアと俺が一緒にいることを許せないわけじゃない と口にしていてくれた。そしてだ 俺にこうも言ってきたわけだ

「私だって。本当はな もっと。貴方のような素敵な殿方に出会えたなら リディアのことも。リディアに嫁がせることになるとしても、それでも良いと思っていたさ」と そんなことを言われる

「貴方に聞きたいんだけれどね?もし 私が死んでしまった場合 あなたが私に代わってリリアを守ってあげることはできるかい?」そんな質問を受けて俺はだな「出来る限り。守り通します。もしもの場合の備えはあるつもりですが」そんなことを言うしかなかったわけだ。そんな会話をしていたらだな。リデアの父親が部屋に入ってくるのが見える 彼は俺を見ると「リデアと仲良くしてくれているみたいだな。感謝している」そんな挨拶をしてくる。そんな父親を 俺は無視することに決め

「ところでだ。リデア。私には、お前を妻にしたいと言う意思が少なからずある」そんな言葉と共に 俺の隣に座っている リデアに視線を送っていく

「リデアお譲様。お久しぶりです 私は貴女の事を 愛しく思っています。しかし。今の貴女には、心に決めた相手が存在している 違いませんよね?」とリデアの父が問いかけていく。するとリデアは「はい。間違いございません。私は、私と、お父様の間に出来た子供を その子をお世話することで。リディヤお義母様を支えようと考えておりましたから。そんな私が、貴方の好意を受け取るわけにもいきません」なんて返事をした訳だ

「うむ」

父親は短くそう告げてから立ち上がった。そんな彼の背を眺めていた時だ

「貴方。これからリデアのところに行く気でしょうけど。あまり、いじめるような真似だけはしないであげてくださいね」そんなリデアの母親の忠告に、父親の動きが止まっていく。そうしてからだ。「承知しました」そう一言残して立ち去って行ったわけである。そんな彼を見送った後にだ。リデアが「あの。私達の家に来てくれませんか」そう提案してくれるわけなんだ 俺は、その申し出を受け入れ リデアの自宅に向かう そうしてだな。屋敷の中に足を踏み入れたわけだが。そこで出迎えたのはだな。

「あ、おかえりなさい。お父さん」「ああ ただいま そう言ってだ。俺は玄関からすぐの部屋に入り込んで。俺に向かって「お帰り」と言ってきた相手を見て「やれやれだ。本当に」そんな声がつい漏れてしまうわけだ

「あ、すみませんでした。急に入ってきてしまって」なんて謝ってくる 俺は「問題無い」なんて言葉を伝えた後 改めて 相手を観察していく。まず、身長の高さから 目線の位置が同じになる。俺の目の前に立つ相手。それは女性だった。黒髪を肩のあたりまで伸ばしていて 服装から見る限り。メイド服を着た。そんな格好をした。年上の美人な感じの女の子だ

「初めまして。わたしは、リンスレットと言います。この家の使用人をやらせていただいております。どうかよろしくお願い致します」

そんな風に、頭を下げてくる

「よろしく」とだけ告げておくことにする そんな俺に対して「リデアちゃん。この方は、どなたですか?リデアちゃんが男の子と一緒なのは、知っていたのですが。まさかこんな方が お嬢様とお付き合いなさっている男性様だとでもいうのでしょうか?」って尋ねてきた だからまあ

「リデアと俺は、結婚を約束している仲です。貴方は確か 執事とか言ったりしていなかったかな。名前はなんと言ったけ」なんて聞いてみるとだな リデアの母親と同じように 名前を呼んでくれないんだなと。そう思われそうな反応をされる「はい。わたしは使用人としての仕事で、お館様のお側に居させていただくことが多くありまして そのため 皆様の名前をしっかりと把握することができていないのが現状なんですよ」そう説明してきてくれる。それで俺はだな

「なるほどな。それじゃあ仕方ないよな。俺の名前は。リク よろしく頼むよ」と自己紹介を行った。そうしたならだな 彼女は

「リデアお嬢様のこと、今後とも。よろしくおねがいいたしますね」そんなことを言いながら、一礼してきた。

そんなこんなで リデアの父親も帰って来てからしばらく経ち。夕方になっていたんだ。そんな中で。俺達は、俺が暮らしていた場所とは違う。そんな場所で、

「ここの生活は慣れたかね?リディアさんよ」

リディアと一緒に夕食を食べ終える時間となっていたのだ。そんな俺の横に、ちょこんっと立っている 少女。リディアの姿を視界に収めたリデアの父親が 俺達にそんな言葉を向けてきていたのだ それに対しては リディアの方から「はい。とても楽しい生活を過ごすことが出来ていますよ」との言葉が紡がれていたりするわけであるんだが そんな言葉を耳にしてからだろう

「うんうん まあ そうだよね」なんて言葉を吐きながらも リディアのことをチラッチラッ見つめてみたりする まあ

「可愛い子」がそこにいればだな。つい意識を持って行かれてしまったりしてしまうのは。人の常でありまして そんな様子を見て、ため息混じりな声を上げた女性がいたりもする。俺の横に立って居る人なんだけど そいつこそがリデアの両親にリディアを紹介した時に「私に任せろ」なんて言ってくれやがった人でもある リデアの姉であるリデア リディアとは

「姉妹で同じ名を持っているのですね」と俺が疑問をぶつけてみると「ええ。私達がお兄様と出会った時から。ずっと一緒に過ごしていた名前でもあり。リディアという存在の証明でもあったりするので」なんてことを教えてくれたりもした そんな彼女には

「お姉ちゃん」と呼びかけてもらえるようになったわけだ そんな姉ちゃんが「リリアのお母さん」と口にして リデアに近付いていく。するとリデア

「リディアさんの事は。私の方で引き取るつもりだ お前の方からは 何も言わなくても大丈夫だ」そんなことを口にしていた

「そうか 助かる」と。短いやり取りをして。二人はその場をあとにしていったのだ。その二人の背中を、ぼんやりと見送っていた俺なわけなんだが その隣にいる人が 俺の耳元に口を寄せるなり 俺の手を掴んできて 自分の胸を触るように動かしてきて。そんな状態でだ

「リディアをリディアを。宜しく頼めるかい?」なんて言われてしまいもしたので。

俺は

「任せて下さい。リディアは絶対に幸せにさせてみせますので」そう答えた リデアが「君は 本当に。馬鹿じゃないのかい?」そう言って。俺の体を抱きしめて来た。リデアの柔らかな感触が俺の体全身を包み込んだ瞬間

「わ、私も 私もお兄様に甘えても良いです?」

そんな言葉がリディアの口から飛び出して。俺はだな リディアのことを受け止めてあげることにしてやったんだ

「リディア お前は、もう俺の家族だ 家族はさ。お互いを大事にし合うべきであってさ。遠慮することなんか、全く無いからな」と言うとだね。リディア 俺の顔を見上げてから「はいっ!」と笑顔を見せてくれてくれたんだよ それから 少しの間だけ リディアとのスキンシップを行っていた俺な訳で。その後 風呂場に連れて行って リディアと一緒に入浴したりもしたのだが。その際にだね

「は、恥ずかしいですよぅ」と顔を赤くしている姿が大変可愛らしく。そんな姿を見せられてしまえば。

そりゃまぁ俺の息子はだな。元気になってしまっていたりしたわけだよ はい でもだね さすがにあれだぞ まだリディアとの初夜を迎えていない訳でな。今晩は大人しく我慢しようと

「どうせなら二人だけでお話をしてみたらどうだろうか」なんて事を考えてから「ちょっと席を外すが。一人で寂しいからって。変なことをするんじゃねえぜ?」そんな風に冗談めかしに口にしてみる リデアから「するか!馬鹿!!」と言う返事を受け取っつたりしつつ 部屋から出て行きました。そんな俺はといえば、屋敷の中にある客間に向かうことにしたんだ この屋敷の中には、複数の人間が生活しているスペースが存在しているのだが「そことは別に用意された客間の数は限られてしまっているんですけれどね?」とのことで。案内してくれた使用人から教えてもらったことでもあり「ありがとうございます」俺は、感謝を伝えていくことになったんだが そこで待っていたのはだな「貴方が来るのを待っていました」って。既に待機していたメイド服の女性にだ。手を引っ張られるようにして室内に足を進めて行くことになる そうやって連れ込まれた部屋の中にあったのが

「うふ 貴方。やっと会えたのに。私に構ってくださらないから こうして無理やり引っ張り込むことになってしまいました。うう ごめんなさい。私は貴方だけのモノなのですよ?貴方だけが全てなのですよ? もう離しませんよ?一生そばに居させてください。絶対に」と、そんな風に抱きついて来たのが 俺と同年代位の女性であった。そして、だ。そんな女性の顔を見て俺は「あんた 確か」と呟いた

「覚えていて下さったんですねぇ 嬉しいです」なんて。女性は言うわけだが そんな相手の姿を見ていたリデア

「貴女は、確か」と。そんな言葉をこぼしてしまっていた そして、それに続けて

「この人は、リデア。君の母親と同じ名前の」そんなことを言い始めるが そこで俺は思い出す

「そう言えば。君の母上は 同じ名を持っていたんだ」

そんなことを言って。俺が視線を向けるとだ。その女性は微笑んでくれた。

その女性の容姿を見て。俺は「やっぱり 俺とリディヤさんの母親か」なんてことを思ったわけだ。何しろ。顔つきや、髪型など。そっくりそのままだもんでな だから、つい。そんな感想を抱いてしまうのであるわけだ

「初めまして」その挨拶を受け取っていた俺に対し

「こちらこそ初めまして 娘を助けていただいて、どうも有り難う御座います。リデアちゃんのお父さんである、リデア様の旦那様。それとリディア様の父上様 お名前を聞かせて頂いても良いでしょうか?」と、質問されてしまったのですよ

「あ、俺のことは、リクと。気軽に呼んでいただけると幸いなのですが」そんな風に返答し「で、俺の妻の名前もリデアなんですよ。リディアと、リデア 親子共々 リディアと呼んでやれば、きっと喜ぶはずかと思うので。これからはリディアと呼ぶと、本人に伝えておいてもらえると助かります それで、えーとあなたは」

そう伝えると、リデアの母親が「あら?自己紹介がまだでしたね 私の名前はリーシェといいます。今後とも よろしくお願いしますね」そんな感じで自己紹介を行ってくれる。

そんな感じで。俺達は、俺が暮らしていた場所とは全く違う世界で暮らす人々と、初めて出会うこととなったわけなのだが そこから先は

「あのぉ すみませぇん。リディアお嬢様。お邪魔いたしますね」とか。そんなことを口にしながら入ってきた人物がいたことが 全ての始まりとなるのだったりするのである その少女は、どこか気弱な雰囲気を感じさせるような。それでいて、その表情には優しさと穏やかさを感じることのできる。そん雰囲気をまとっている人物であった そんな彼女が。扉を開いた先に、立っていたのだ。そして 俺とリデア。リデアの母親 この3人の姿を認めると。嬉しそうな笑みを浮かべてから。「リデアお嬢様 今日もお勉強の時間ですね」と。優しい声音で、リデアに声をかけ始めたんだ それを受けて

「うん じゃあねママ」

なんて言いながら、

「今日も頑張ります」なんて口にしてから俺の腕を引いて部屋から出るように動き出してくれる。そして そのタイミングを見計らっていたのであろうか。俺と入れ替われるようにして部屋に入ってくる人の姿もあった

「リディアは頑張ってるんだからさ お前も負けてはいられないんだからな」なんて その男性は。俺のことを上から見下ろして来ていたんだが。そんな彼に。「あんたは一体誰なんだ?」俺が問いかける前に その男はリデアに話しかけてしまって

「ほれリディア 父さんに、しっかりごあいさつしないと駄目じゃないか」そう言ってから「ああ、申し遅れたな。私の娘が世話になったようだな。私の名は エルデ リディアの父親になる」

その一言を口にしてから「なあ。そろそろ俺のことも名乗らせてもらって良いかな?」俺の目を覗き込むようにしてきたものだから「どうぞ」と答えることにした その答えを聞くと。俺の目を見ながら「俺はな 昔に 君と同じ世界を生き抜いた人間なんだよ。君の父親の兄に当たる存在なんだけどさ」なんて言ってくるもんだから

「へ?」思わず間抜けな反応を

「俺達もさ。リディアとは仲良くさせて貰っているんだよ。そしてさ。その縁で リディアの面倒を見てくれている人達とも 仲良しさんでさ」

「で、リディアの親父は お前さんのことが気にくわないらしい。リディアが自分以外の男に取られちまうんじゃないかと、心配なんだろうさ」なんてことを口にする訳で。

そしてだな

「そういうことだ」と言い切るなり 俺の手を掴むなり、自分の方に引っ張って来てしまった

「リディアの父親がさ。お前のことを認めようが、認めないだの それはさ。俺達の与り知らぬところだし。俺達が決める話じゃない」そんな事を言い出すなり「とりあえず今は 一緒に来てくれ」なんて言葉をかけてくるわけなんだ まあ、別に

「はい」と返事をしていた俺ではあるのだが。

そうするとだ。リデアの両親は

「リディアのこと くれぐれも頼む」なんて言葉を残してくれたもんだから。俺は「まあ 頼まれるまでもないですよ」と、返事をし返しておいたわけだ。そうした後 リデアに連れられて行った先というのが

「お兄ちゃん。私の友達を紹介するよ。彼女も私と同じく

「神界」の住人の一人なんだってさ」リデアの口から そう説明があった女の子 彼女は、ま

「この子 凄いよ」リディアの声を聞きつつ リディアに紹介され

「あ、は、はい。はじめましで」そんな風に挨拶を交わしてくれた訳だ。

そしてだ。その後だね。俺が、この屋敷に滞在することになったこと。リディアの護衛を担当するようになった事をリディアから聞いて リデアと、その子が「私達が居るし」と言う形でだ

「お姉さまが居てくれるし。私が、パパに護衛されてあげないと」そう口にしていたから。まあ俺としても「頼りにして下さいね」って伝えておくことにする リディアの方にも、何かと「お兄ちゃん。私と一緒に、遊ぼうね」「はい 勿論ですよ」とか そんな

「妹」にするような対応をしてやったりしたわけで で そんな日々を過ごしていたのだが そんなある日の事。いつも通りに屋敷の中を散策していた時の事 リディアを見かける事になった

「リディア おはよう」

挨拶をしていくことにしたんだが そんな俺はと言えば。この時 違和感を覚えることになる そんな時だ。

「おにいさんも いっしょだ」そんな風にリディアは、俺の隣にいるリディアに向かって言ったので。「そうだな」俺もそう返事をしたんだが そんな時に。リディアは俺の体に密着すると。俺に抱きついてきたので 俺はリディアを抱きしめ返すことにしてしまったんだが。

リディアはといえば「もっと、ぎゅってして」って

「分かった」俺としては

「こうだよね?」って感じに 少し力を入れて リディアの背中を抱き寄せたつもりだったんだが そんなリディアの反応を見る限りでは「うう 足りないよぅ」と言うものになってしまう。だから もう少し力を込めてだな。しっかりと抱き締めてやった それでもまだ満足していない様子であったので

「リデア 俺の妹分がさ。甘えん坊だから 手伝ってやってくれない?」そんな提案を行い。「仕方ありませんねぇ」と苦笑いを見せながらだ 俺とリデアの二人がかりでリディアを思いっきり抱っこする事にしちゃうことにした。それからしばらくしてから 俺は

「ところで。何の話をしているの?」と尋ねてみた。そんな質問に対してだ 何故か、ちょっとだけ拗ねたような顔をしてくるわけ

「おにいちゃんはさぁ。リディアのことをすき?」そう言われてしまうもんで「大好きだぞ」と答えた。そしたらだ。機嫌良くなったみたいで「良かったです」って 笑顔になってくれるもんでな こうなるともう可愛いわ。うちの子は 俺に懐いているようでな。だからか、こうして俺に会いに来てくれたってわけだったりはするもんでさ。

そう言えばだけど この頃の俺は、自分の娘と、娘の幼馴染と過ごす時間ってのに慣れ始めていた時期でもあった。

そうは言っても。慣れたのはリデアの事で。リデアのお守りをしながら、毎日を過ごすことが大半でな だからだろうか。「リディア様のお父さんが 俺の所にやって来る」なんてこともあったりする そんな状況になっていたりする。

俺の部屋を訪れて来た彼の目的は、やはり リディアについて

「どうせなら。リディアを任せたい」みたいな内容を口にしたりしてくれた。なので その要望に答える為の条件としては、まず「俺達も一緒に暮らしているんだし。リディアが望んでいるのであれば、リデアも一緒に住んでも良いと思うのですが その辺りの許可を取ってからでも遅くはないですよ」と、こんなことを告げていた訳だが そんな言葉を耳にした後。リデアの父親は、部屋を出る前に「その方が お前にとっても好都合なんじゃないのか?」と言ってきたので 俺が「どういう意味です?」と尋ねることになった。するとだ

「お前とリディアが二人で、一つの家に住んでいるからこそ 私は安心してお前の元に向かわせられるのだ」と言われてしまい そんなことを聞かされた後で「リデアの事は私達にお任せください。リデアと仲良くしてくれてありがとうございます。今後もリデアのことをよろしくお願いいたします」とまで言われると 断るのは悪いかなと思ってしまう。だって 断ったら

「どうして断ってくれなかったんです?」と文句を言われそうな予感しかしなくて そんなわけで。結局のところは「まあいっか」なんて気持ちになったんだからな そんなわけで その日からというもの 俺は、この屋敷に住み始めたリデアの

「家族として暮らす相手」となったのであった。

リデアと出会ってから。リデアがこの世界に来た理由を教えてもらったわけなんだが。リデアの本当の母親 彼女の母親が「リデアの事が気がかりになり」この世界にリデアを呼び込んだのだという事を聞いたわけである。そして「そのせいで、あなたもこちらの世界に連れてこられた」なんて話を聞かされることになったりしたわけだが 俺の場合は「リデアの力の影響で、この異世界へと飛ばされることになってしまった」とのことらしい。リデアの場合 母親の方も、父親同様に「何かしらの特殊能力を持った」人物だったらしくてな?それが、俺達と「似た能力を持っている」という話であり。

そして。この

「リデアの母親」というのは「俺の元いた世界でも」それなりに名の知れた人であって。彼女の名は

「リーゼロッテ」といい。リディアの姉にあたる人だったらしいんだ。リディアが産まれて直ぐに亡くなってしまったが それでもだ。リディアにとっては。姉代わりの存在となるのだろうなぁ。そんな感じがする存在だ さておき。

そんな事情がありながらも。リディアの父親からすれば リディアが俺と共に暮らしてくれているのは。「俺に取られるのではないか」なんて不安感があったりするようでもあり。それ故に リディアのことを俺に託したいという想いが強くなっているんだろうとは思うが。リディアの父親には そんな思いがあるのだと知っていても

「俺は俺で リディアとは良好な関係を築き続けているんですよ。まあ俺の傍で生活しているわけで 寂しい思いをさせていないかが気になっている部分でもあるのですが。そこに関しては。心配はいらないですよ。むしろ 感謝をしたいくらいです。俺は今の生活がとても幸せで。楽しい日々を過ごしていますからね」そんな言葉をかけるようにしていたりもしてしまっているんだよ。そうしているうちに「そうか そうか それはそれで良いだろうな」そんな風に言うようになってきていて。最終的にはだ。「リデアのこと。くれぐれも頼む」そう伝えるまでになっていくのだが まあ、それはそれとしまして で。俺が、ここへ来るきっかけとなった話に戻しますと。

そのきっかけってのが「リーザが」という言葉から始まることになるんだが。そのきっかけはだね リデアが「パパとママが喧嘩を始めて 私 嫌だよぅ 私のせいで リデアはパパのこと嫌いになっちゃったんだよ」そう口にしていたものでさ まあ俺としても、リデアの両親と顔を合わせた際にだ リディアのことで「これからも娘のことを頼みたい」と言われたこともあり だから「まあ 大丈夫ですよ」そう答えておいたんだ。

それでだ。俺が

「俺のところに来ないか?」と誘う形で、俺の屋敷で生活するようになる訳なのだが。リディアを屋敷に連れ帰ってからも「私のことは放っておいていいのにぃ 私なんかよりもお兄ちゃんを優先してくれればいいのに。私のことを最優先にしないお兄ちゃんなんか お、おお、大っきらいだからっ」と、怒られてしまい。リデアが俺と一緒にいる時間が増えたからといって。別に

「リディアとの仲が悪い状態が続くようになった」とか そういうこともなかったわけで。

「お父様のことが大好きだし。ずっと、おそばに居たかった」リディアが口にしても「私がリディアを悲しませてしまった」そう思った俺としても そんなリディアを元気づけてあげたいなとか。リディアが、父親と過ご

「もう お母様は私の事なんて気にせずに お姉ちゃんと仲良くしていてもいいんだよぉ。それにさ お姉ちゃんってば、私のお姉ちゃんにちょーだいよ お姉ちゃんだって お爺様に会えなくって寂しくなってるでしょ」そんな言葉を口にしたりするわけでさ。

まあ、あれこれと言いながら

「お姉さまはね お姫様なのに、メイドとして働いてくれたりする凄いお嬢様」という

「リディアの自慢のできる所」を話してくれたおかげで 何とかリディアの機嫌を戻すことが出来たわけだ。

ちなみにだけども リディアって

「リデアに妹がいるなんて聞いたこともないわ」と言っていた。

だから、もしかすると。

「本当は 姉妹がいないのかもしれないわよ」とも言っていた そんなこんなで リディアと過ごす時間を楽しんでいた俺なんだけど。そんな時

「おにいちゃま たべていいんですか?」と、リデアから そんな声がかけられると

「もちろん リデアの為に作っているものだからな。好きな物を食べさせてあげるよ」と、言葉を返せば

「リデア。美味しかったか?」と、聞いてみたんだが。そんな俺に対して「おいしかったよ ありがとう。おにいちゃん わたしのおかあしゃんになってほしいなぁ」って言われてしまうもんだから

「俺の娘になって欲しいなら お母さんになるぞ」そう伝えていたわけで そしたらだ。嬉しそうにはしてくれるんだけれど。ちょっと照れている様子が垣間見えたわけだ。で。「まあ、まだ早いけどさ いつかはさ お前も誰かと結婚するわけで。そいつと結婚をした時にでもさ。俺と過ごした時間は大切な思い出だと思えるような。幸せな結婚生活を送れるような 優しい旦那を探せよ。そいつもな リデアと出逢えて。お前と暮らせる日が来ることを心待ちにしているんだぞ。そいつにリデアを任せても 安心して送り出すことができると思う」って

「その相手が どんな奴なのか」そんな疑問を抱くのであれば その相手を俺が教えることにするので。「こいつになら、俺の愛した娘を託しても良いかな?」そう思わせられる相手を紹介することにした。そうすればだ

「えっと。私は、リデアです。おにいさんの事が大好きなので。リデアは、リデアのおとうさんとお付き合いしています」なんて言い出して。そんな言葉を受けた父親が

「ああ。リデアの事をよろしく頼む」とまで言ってくれるほどにまでなるんだから やっぱり。親バカっていうかね。

リデアの父が俺のところに訪れた時の話。リデアを連れて帰るまでは良かったんだが。俺が

「この世界に来る前に暮らしていた家に、今は一人で暮らしているのですが。俺と同居をするという形であれば。この世界で生活をしても構わないと思っています」って伝えたら リデアは「えぇー リデアはおにいしちゃんのところで くらしたいな」って そんな言葉をリデアが漏らしてしまったもんだからさ。その瞬間。リデアの父親は「お前も年頃の女性になったのだな。そういう感情を持つようになっていたんだな」と感動をしていたのだが。俺としてはだ そんな事を言われることになってしまい困ってしまうと まあ それが原因でさ「リデアは、お前が住んでいる場所に住む」なんてことになったんだよな

「俺の住んでる家は、結構狭いから。リデアも満足して生活ができるのか分からないんですが」って。そんな感じで反論もしたわけなんだけど。それでもリデアの意思を変えることができないばかりか。リデアの父親の方は、リデアから俺と一緒に住んでみたいという話を聞いて「うむ では。よろしくお願いします」って 俺の方から提案することになってしまうまでに至るわけなのである ま、とりあえず。この世界に来てから 一ヶ月が経過したんかな。

リデアがこの世界に来た理由や リデアが元

「アーニャ」と名乗っていた女が、リディアの母親だったことなどを知ったりした経緯があって それでいて俺は

「異世界人だ」「転移者だ」ってことにされていたリディアが異世界人であることを知っている。しかもだ。「勇者召喚に巻き込まれただけの異世界人で。リディアの場合は勇者ではなく。巻き込まれて異世界人となって その挙句。魔王を倒す使命を与えられた存在なんだが」なんてことは言わない方がいいだろうと判断をして リディアにも黙っておくようにって。そのように話をしてあったから。リディアも知らないはずだから。「異世界人だ」と言われていても「違うんですよね?」ってリディアに尋ねられることもなかったんだが まあと。リディアの父親からの願いもあり リデアと二人っきりで過ごす時間を増やしてみ

「おにいしちゃんと いっしょにいたいの。おうちに帰るより こっちで すごすのっ おとうさんにはね りょこうするから いいでしょ」そう口にするようになってだ。

結局のところ。リデアを預かる形になってしまったわけだ で、まあ 屋敷の中を散策したり

「リーザちゃんは可愛いね」って言われたら「でしょ」と答えるようにしていたり。俺に「食べさせて欲しい」と言ってきて「仕方のない子だなぁ」って 甘やかしすぎじゃないか? そう思われるようなことも何度かやったり。一緒に風呂に入って 髪を洗うときに 頭をマッサージするような仕草でなで続けたり。リデアは喜んでくれたから。

それが一番の目的だったり とにかく。リデアが喜んでいた姿は見ることができたし そんな毎日を過ごしているうちに

「私達家族は、もういいから。貴方達は自分達の世界で暮らしなさい。これは お父さんの最後のわがままです。聞き届けてくれるわよね」なんて

「私にだけじゃなく 他のみんなも 元の世界に還すことにしたいから。皆が望んでいることを叶えたいの。そうすればきっと おにいちゃんも嬉しいって思ってもらえるだろうから」って 俺達の事を気遣ってくれたりしてくれたので。リデアと過ごす日常は楽しいものだと思えたんだが。

まあ。リディアが、どうしてリディアの母親が「お姉ちゃんと呼べ」って言うのかとか。そういったことをリディアの口から聞かないでいられたからこそ楽しく過ごせたってこともあるんだけどな

「あの、ごめんね おにいちゃん」と。リデアが俺の顔を見上げてきた時にはだな。俺とリディアは手を

「手をつなぐ」形で握って、歩いていたりしたので そのせいで 何かしら謝ったってことになるんかな。そう思ったんだが。ただ単に 俺が手にしているリディアの体温を感じてしまって 俺の方がドキッとしたからってだけで「お、おおう どうしたんだ?」と。そんな風に返すしかない俺がいた だってさ。俺の手を握るリディアの力ってさ。小さいくせに強いんだぜ? しかも。俺と繋いでいる方とは逆の手で 胸の前で服を掴むような いわゆる女の子っぽいポーズを取り

「あの。私の事。嫌いになったりしていないですよね?」なんて上目遣いになりつつ聞いてきたりするもんで どう答えて良いものかと迷ってしまった だってさ 今まで。「私に優しくしてくれてありがとうございます。これからは私が。おにいさんの事を大切にして差し上げて 支えていこうと思います」と そんな言葉を何回か繰り返していたし。そんな彼女を見て 可愛らしいと思っていたんだけど。今の彼女の

「俺が返事をしなかったのが悪かった」のかもしれないんだが。「リディアが 少し不機嫌そうな顔をしていた」から。その理由を考えてしまい。リディアが不機嫌そうにしていた理由は「やっぱり、俺がリディアを好きじゃないからなんだろうか。やっぱりリディアみたいな綺麗な子と俺なんかが 付き合うとかいうことにはならないよな。まぁな。そう考えるとリディアに失礼だし やっぱり 俺がしっかりと振らないとダメなんだが。そうしなければリディアの迷惑にもなるんだろうな」そう思うしかなかった で、だ。

「そんなことはないんだけどな。お前のことを好きだって気持ちに嘘偽りはないつもりなんだが。その証拠に ほら。こうしてお前と手を握っていても ドキドキして心臓がバクバクしてるだろ?俺にだって恥ずかしいと思えるくらいのことなんだぞ?」って伝えると

「うん。そうだよね。分かってくれているなら嬉しいな。あ、、ありがとう 私の事を好きでいてくれていて でも、もう少し早く伝えてくれても良かったかなって、、でも、そんなことを考えてしまうのは 良くないことだとは分かっているんですが。やはり不安だったのも本当なので。、」

そんな会話をした直後にリデアの態度が変わった。リデアが突然 抱きついてくるものだから「リデア。危ないだろうが」なんて注意をしたら「はい 申し訳ありませんでした」と素直に応じてくれたので とりあえず「大丈夫だから」と、そのままにしておいたんだが。

しばらく歩き続けてだ。ふと

「あれ この家 このあたりにあったのか」と、そんな疑問を抱かせる家が リデアの家の近くにあってだ。このあたりの建物は「木造の建物が多くある」のに 一軒だけは 立派な石造りの屋敷が ぽつねんと建っているもんだから。思わず口にしてしまったのだ。

そうしたらも リデアの奴が その言葉に反応をした。俺に「ここって、昔住んでいたところだよね」なんて言ってきて それでいて「懐かしいなぁ こんなところに建物があるなんて知らなかった」って、そんな事を言って来たもんだから 何とも言えない雰囲気になってしまい 俺も

「そ、、、、、、、だな」と言うのが精一杯だったんだ そうこうしている間に リデアの住む屋敷に到着したわけで そして、いつも通りに「おにいしゃんと離れるのは嫌だよぉ ここにいたい 一緒にいたいんだからぁ」と言い出してしまうリデアであった。

ただ、俺はリデアに この屋敷で生活する許可を出すことができなかった というのも 俺はリデアの事が大好きだから そんな彼女が、俺と離れて暮らすなんてことになった時にだ。俺もだが 寂しい思いをすると想像できたわけだから それを避ける為にも 俺の住んでいる場所に連れて帰りたいと考えてしまったわけである。そんな理由でリデアに「俺と一緒に来ないか」と誘ってみると「行くっ おにいしちゃんのところでなら リデアは我慢できるもん」そんな事を言い出しやがって。リデアの父親からは、俺の住んでる

「アーニャさんの住んでいる屋敷に住み込んでもいいから」と許可を得た。俺が住んでる場所がどういうところなのか知っているので、リデアの父親的には、その方が良いと思ってのことだったのであろう。

「私は、別に 貴方の事を恨んではいないのよ」と口にした直後「うぐっ ああっ」苦しそうにうめき声を上げ 地面に倒れたのである。そんな彼女に「大丈夫ですか」

「えぇ、何とか平気みたいね」と口にすると共に立ち上がるのだが。その動作の最中にもだな「痛いッ 体が」とか「力が入らなくなる」などと かなり弱々しい姿を俺に見せる事になったから。俺は彼女の体を抱きしめることにした そうしたら 彼女は俺の首に両腕を巻き付けてきた。それだけならば良かったんだが。彼女の背中をさする感じに手を置いた瞬間「駄目、、そこは、触れられたら、変な気分になっていくの、、」

「変になる?どういう意味だ?」俺が尋ねると「もういいでしょ 今は放っといてよ。お願いだから、もう触ったりしないで、、このままだと私。お、おかしくなっちゃいそうになるんだから、」と。涙声で訴えてくるわけだから そこでようやく思い出したのである。今朝の出来事について。そのことに対して「悪いと思っている」と口にしようとは思ったものの

「その前に、俺の腕の中から抜け出す事は可能か?」と。尋ねてみたところ「残念だけど。抜け出すことは不可能よ。今の私には、貴方に抗うことも 出来ない状態なのだから」と口にするものだから 俺は「リデア 本当に済まないと思っている。俺の行動が原因で、辛い目に遭わせちまったな」そう伝えた後「俺に、出来る限りの協力をさせてほしい」と口にしても。

その言葉を口にした後。リディアの口からは何も返ってこないもんだから。

どうしたんだ?と思ったので彼女の体から身を離すと「そんな、、どうして、もっと私を、」そんな風に言い出したリディアの姿を見て。俺は 少しばかりの時間ではあったが 意識を失っていたようだ 気がついたらベッドの上で眠っていた 目を覚ました後に「俺の体は、いったい」と呟いたんだけど その時になって、俺の身に起こってしまった出来事が頭に浮かんだからな リディアは俺のせいで「女性としての機能が停止していた」のに 今

「俺の目の前で 裸になっている」ということに気付いたんだが それと同時に「俺ってさ リディアと交わっちまおうとしているんじゃないか?」と思い至り 慌てて身を起こしたところで、リディアと目が合ったんだよ。お互いに固まってしまい。何もできずにいたのは言うまでもない そうして暫くの時が

「ねぇ おにいちゃあん」とか甘えたように言うもんで

「うん どうしようかな」と考え込んだんだが リデアと、ちゃんと話し合う必要はあるだろうし それに、今の俺がリデアにできることって、限られていると思うし。リディアに「俺は、君の事を愛してる」そう口にしてだな 彼女を強く抱きしめてやる。その行為を繰り返すことによって

「俺の子供を産め」と言ったのと同じ効果をもたらすと考えた俺は リディアと交わり始めたんだ それから数時間ほどが経過しただろうか お互いの体力の限界が訪れるまで行為をし続けた結果。「疲れ果てた」「流石に これ以上は無理ね」などという台詞が出てくるに至りまして。俺は、リディアを抱き抱え

「俺の部屋に向かう」という判断を下した次第である リディアが着衣をしていた服を脱ぎ始めるも 俺の目を見つめたまま「私だけ 着替えさせられているのは 少しばかり不満なんだけど」そんな事を言いながら脱いでしまうから

「俺が脱がすのは 駄目か?」と聞いてみると「そういうことを言われてしまったら。仕方が無いですね」なんてことを言うものだから。俺の方からキスしてやってから「ごめんなさい 貴方が悪いわけではないのですけど 私は、こういう体質なものですから」なんて言われるも

「リディア 君に何かが起きた時にも。俺は、絶対にリディアの力になりたい」なんて言葉を掛けるも リディアは「そんなこと口にしなくても 既に、あなたの優しさに触れさせてもらっています。、、そう言えば まだ言っていなかったことがあるんですが。実は、今日起きたことは 夢なんです。、、あぁ。でも、こんな状況で言うのも あれかもしれませんが 夢の中であっても。私の気持ちに、変わりはないと思います。あ、、ありがとうございます」と 何だか、俺の方が励まされっぱなしになってしまうような そんなやり取りをしている最中にだ。部屋の外から「お嬢様 どうかなされたのでしょうか」なんて声を掛けられたもんだから「あぁ 大丈夫だよ ちょっと お兄さんとお話をしていただけだから」と。そんな返事をしたリ

「あ、、あぁ 分かりました。旦那様と奥様に報告しておきますね」

「ううん 二人には言わなくていいよ」と。そう返事をするリデアの言葉を聞いた直後にだな。俺は、「なあ リデアは その 俺の子種を受け入れたわけなんだが。それは、これから先の人生を俺と一緒に過ごしていくと そんな決意があってのことなんだよな?」そんな言葉が自然と出て来ていた。そのことに驚いていた俺が居たんだが。そのせいで、俺の体に起きていたことに「あ、あの 先程から 貴方は何を言っているんですか?」と言われてしまいだな。自分の体の異変を口に出して伝える

「え、えぇ。理解しました。確かに 貴方に力を借りないと。今の私が まともに生きていくことは 出来なくなってしまうでしょう。、、で、、でも。それはつまり。今の私にとって 唯一無二の存在が出来た。ということになるんですよ」そう口にされたんだが。リデアの顔は赤くなっているのは、まあいいとしておくとしてだ。「俺が こんな風になったのってさ 神様の仕業だと思っていたんだけど。まさか お前が絡んでいるとはな」

「まあ、、そういうことになるのかな」と口にしてから「ねえ リデアは おにいちゃあ が。リデアの身体にしてくれたことで、嬉しく思ってくれるかな。だって、おにいさあんは リデアの事。大好きだよって 何度も、そう言ってくれたでしょ?それと同じように、、えへっ。嬉しいなあ」そんな事を言ったもんだから 俺もだな。つい笑みを浮かべてしまう その後 リデアを連れて帰宅することになったわけで「あら?随分早かったわね。そんなにリデアが心配だったのかしら?」とか言われたもんだが。そんなの当たり前の話だし 俺は

「そうですよ 俺は、リデアを大切に想っているんです。この世界に残していったままの、リディアの事も、当然のように大切に思っているつもりですが。それとはまた別格で 愛しているんですよ」と伝えてやった そんな時「ちょ、ちょと、待ってよ それ リデアじゃあ。困るっていうか。ほら 一応はリデアにも、立場ってものがあるじゃない」とか そんな感じのことを言われて

「あぁ そりゃあ。リデアのお義父さんの立場を考えろって言いたいのかもしれないけど。でも、俺は別に気にしないよ お義父さんの方は、何とでも理由をつけてくれるだろうし」なんて

「もう、勝手にしたら?私は、リデアの味方をしてあげるだけよ」とか そんな感じで話が進んでいくもんだから。リデアの父親が「ええと ちょっとよろしいですか」と割り込んでくるもんだから「ああはい どうぞ」と言ってみるも 父親は俺に向かって とんでもない事を口にする訳である

「私はね 真一殿 貴方が娘に対して不誠実な振る舞いをし続けてきたのだとすればそれなりの処罰を行う必要があると、そのように考えていたのですが 、、えっと、、リデアーナは、あなたに そういった関係を望まれている。ということなのですか?」と、そんな問いかけをされるに至った 俺としても、リデアとの間柄ってやつは はっきりさせる必要性があると考えて「はい 俺としては その覚悟が出来ております。その辺りにつきましては、リデア本人からも説明を受けた通りになります」ってな そんな返答を行ったのだが その直後 リデアーナは顔を真っ赤にして俯くことになるも。父親ってば 今度は「しかしね。その辺りは私一人で決めてしまうことは出来ない問題であって。、、あの リディアーナ 君はそれで構わないのかね?」なんて言ってきたもんで ま、まあ、そうだよな。普通に考えてみたらさ。娘の彼氏が自分の子供を作っても良いって んな話になる方が、おかしかろうよ。と。ま、その点に関しては、後日に 改めて話せば良いことかと思い直し。とりあえずは、この場で話すべき話題について口にすることにする「いえその前にですね。先にリディアに関して確認をさせて頂きたいと存じ上げています」そう前置きした上で「この子の母親については既に亡い。と言うことは、リディアがこの世界で生きるためには、どうしても男性の手助けが必要だということは、俺の方でも十分に承知しておりますが もし仮に。リディアを嫁に貰えるのであれば。リディアと共に過ごすための時間を作ることが出来るのか それだけを確認しさせていただきたく。」などと伝えた。そしたら「リディアを 本当に妻に迎えてもらえると、そういうことで良いのかい?」そんな言葉を俺に投げ掛けてきたので俺としては

「はい お受けしたいと考えております」そう返事して。後は 父親の口から語られるであろう「条件」を待つばかりだった。そんな時「ねぇ。リデア。貴女は、リディアーヌと仲良くしてくれていたようだけど その。お兄さんとは どうなんだい?」とか そんな風に話しかけるので 俺は内心では冷や汗を流しまくりだったよ

「そ、その。、おにいさんはね。私のことを。好きになってくれていて。私もその。。おにいさあんのことが す、好きなの。だから、おにいさあんと結婚しても。い、いいのかなあ」とかなんとか まあ なんとも歯切れの悪いことを口にするんだが。それに対して

「リディアはね リデアを妹の様に扱っていて。だからこそ。リディアの事は リディアがどうしたいか。それを優先すべきだと考えているんだ。リディアが嫌だというのであれば 僕は何も言えないが そうではないなら。二人に幸せに暮らして欲しいと思うのが親の務めだと。そう思うんだ」そう口にするもんで「うん 分かったの お父さん 私ね やっぱり おにいさまと。結婚することにしたの。リディアは 私が、この手で育てていくの」なんて答えを返すんだ そんなわけでだな。色々と面倒臭い話はあったんだが 取り急ぎリディアと俺の関係をハッキリさせた上で 俺は自宅に帰ることにした

「そういえばね リディ」とか言うものだから「は、はい なんでしょうか」と。恐縮しきっているリディアを見てだな俺はこう告げる事にしたんだが。まず

「その敬語をやめるように それから。今後は、夫婦になることを前提に 俺の呼び方についても変えることにするか?例えばだな 俺の名前を「シン」と呼ぶとかな」なんて口にしていたんだが。それに対して

「はい。よろしくお願いします」なんて 笑顔で答えるもんだから。つい、俺の方に引き寄せちまったんだよな ま、まあ。そんでだ。家に帰りついたあとに「えへっ リディアったら。凄い嬉しそうな顔しちゃって」なんていうもんだから 思わず抱きしめて「ありがとう」なんて言葉を掛けながら、しばらく、このままで居たもんだ

「でだ。今後のことなんだけど。リディアは、俺に何をして欲しい?どんな願いでも聞いてやるぞ?」そう口にしてみたところ

「その前に。私に考えがありまして」との言葉を口にしてきたから「おお、早速なんだが リデアリの望みを教えてくれないか」そう問い質すと 真剣な表情を見せつつ「あのですねえ 先程のことといい。今後どのような関係になっていくにしても まず、私には必要なことがあると考えました」とのことで「ええと、つまりは どういうことか。教えてくれるとありがたい」そんな質問をぶつけてみると「そう、ですね。リデアと二人で話し合いをしまして その結果としてですが。私は貴方の傍から離れず。共に過ごしていきたいと考えるようになりました。、、と、、とにかく、貴方は私とリデアを守ってくれていれば それ以上の要求はしないと 、、そう、思っていまして。でもその。私としても。、、やはり、貴方の力にはなってあげたいと、そう考えた次第でして。、、、、で、その、ですね。私は、貴方の力になるため。その。その。、、私とリデアは 、、一緒に暮らすべきだ。そう考えているんです」と

「、なあ。今の発言は、本当なのか?」と 疑問符を付けて問いかけたら「その。私は 貴方の妻になると 決めたんですよ?それならば。当然のことではありませんで、、あぅ」そこまで言って恥ずかしくなったのか 頬を赤く染めた状態で黙ってしまう そんなリディアの姿を見てだな 俺はだな「なあリデア。リデアってさ 今までは、何処で寝泊まりをしていたんだ?」ってな リデアにそんなことを尋ねていたりした 俺の住んでいる場所はアパートであり。それなりに広めの部屋だとは言えども、3人で生活をするには狭すぎる だから「ええと、そのね 私は、リデアの部屋に泊めてもらうことが多かったの」と。

リデアの方から話をしてきたわけだ「まあ確かにさ 狭い部屋で雑魚寝するような生活はしたくないよな」なんてな 俺は、俺の方で考える部分もあったので

「俺の方から提案させてもらいたい事があるんだが良いか?」ってな具合に声をかけてみたわけだが リデアと、それから、リディアの方を見やれば。二人ともコクリと うなずくもんだから。そのまま、続けて「俺の方で、ある程度の広さを持った家を用意させてほしいと思っているんだ」と伝えてみる そうしたら「おにいちゃんの家に遊びに行く時に使っていた馬車の所まで送ってもらう」と

「それで、その後は 私が家を用意している間に、シン様は新居に必要な道具などを購入して下されば それで大丈夫ではないかと思われまして」と、まあ、こんな感じのことを口にしてくれた訳である ちなみに そんなリディアの提案を受けてだな 俺の方もリデアに「その辺りについては、俺に任せてくれると嬉しいんだが」と伝えることにしている そして、その後「とりあえずは。リデアとリディアと一緒に住むための環境を整えるために」リディアに頼み込んで リデアの両親をこちらに連れて来て貰った

「まあ とりあえずだな。こっちの方にも、いろいろと説明しないといけないことがあると思うんだよな」なんてことを口にする俺に対して「えっと。あのね。お母さんとお父さんを説得するのにね。大変だったけど。そのおかげで こうして、三人で暮らせるようになったの」と、そんな風に話すもんで。

リデアは、相変わらずの無防備な姿を見せつけているもんだ 俺の目線はリディアの胸元や太ももあたりを行ったり来たりを繰り返してたりするわけで「あらまぁ。リデアも大きくなったもんねぇ」ってな事を呟いたリデアの母親は俺と目が合った際に「あなた ちょっと失礼なこと考えてない?」と ジト目で俺の目を睨むもんで

「は、はい すいません。何も考えていません」ってな風に

「ごめんなさい お母さん 私はね 今はね おにいさまとお付き合いをさせていただいてるの それに、これから 私はリデアと一緒に住んでいくことにしたんだ 」って、ま、そういうやり取りをして。俺達は、お互いに自己紹介を行ったうえでの話になったわけだ。そのさいに「リデアの父親がさ。俺の家で暮らすことについて 特に問題は無いと言っていた」との旨を 二人に伝えた上で。俺の家は、アパートであり 3LDKの一室を借りて暮らしているという事情を伝えたうえでだ。二人の家族が住むための家の方を用意するので、そこで俺達とともに生活を送ってほしいということを説明した そいで、その際にだ。。俺が、何故に。

「その 俺達の子供が出来てしまった時のことを考えてさ。リデアの父親を説得したりとかしてさ。俺の子供を産むのは、俺達の目の前にいる リディアだけ と約束を取り付けることが出来ていたりするんだよな」と。

そこんところを説明することになったわけよ。そんでもさ その話を聞いた後になってだ「リデアが妊娠してしまったとしてもですねえ。私達の目の届かない所で そのような事が行われてしまうのは あまりよろしくないことではないかと思っております」と言う意見が出てきたことから「リディアさんはどうですか?」と口にするわけだ そんな俺の言葉を聞いたリディアの反応はと言うのは「その。わ、私としましては。赤ちゃんが生まれることは。良いことではあると思っていますので。もし生まれるとしたなら。その子を大切に育てていく気持ちがあります」と言うことだったんだ それから俺はだな 改めて。リディアに話しかけた

「そうか 子供が出来るのは喜ばしいことであると思ってくれているのであれば。リデアと子供を 大切にしながら暮らしていってくれると思っても良いんだよな」と言うと それに対して「ええ リデアのことも この子の事も。大切だと思い始めていますから それに わたくしが産んだ子なのですから。わたくし自身が、責任を持って育てる義務が有ると考えておりまして」なんて言葉を返してくれたんだが それはだな。結局はだな。リディアと俺の子でもあるという意味合いが強く。つまりは 俺は、リディアから逃げようと考えていたのだが。それは不可能だったという話だ。

俺とリディアの話し合いは、平行線をたどることになるが。それも長くは続かないわけだ。なぜならだな リディアの母親が、リディアと話を始めたからである。その内容としては「あのねえ 貴方がさっき言ったことの意味は分かっているとは思うんだけどさ それでも一応ね。聞いとこうと思うのよね」「そうですねえ。わ、私はですね この方の子を身籠ってしまった以上は。絶対に 堕胎するという事はしたくはないですし。その点についても同意してくれるものだと 勝手に思っていまして。ですから リデアには 少し悪いと思いますけど。やっぱりリデアは 私の大切な娘だと思っていますから」と言ったものだった。

それに対してだな

「うん 分かってるとは思ったけど。念のために聞くけど。リデアの子供が出来たとしてだ。あんたは自分の立場が分かるの?」そんな感じの質問をしたのだ そんなリディアの母親の言葉を受けたリディアが何かを口にしようとする前に リディアの父親は、「リデアのことが心配なのは分かりますが。もう少し言葉を選ぶべきではないでしょうか?」そんなことを言っていたのだ まあそんな

「俺とリデアが同棲を始めてからは。俺の方に、毎日の様に連絡が入るようになってだ。まあ俺がさ「リデアと仲良くしてくれよ」って、お願いをしている手前。リデアにちょっかいをかけてくる相手は居ないだろうと思っていたが。そうもいかないらしい」そう言って。俺が溜め息を漏らしていたら。俺の仲間の一人であり。

女性でありながらも騎士として活躍

「俺は、あいつらに勝っているところが一つしかない。俺はな 剣の腕はそれなりに高いが。それ以外に誇れるものが無い。そんな状況だからこそ。女を武器として使いこなす術を持っている奴らにとっては。格好な標的になってしまう可能性があるんだよな」そんな俺の発言を聞いて「うーんそうだねえ。じゃあ こうしようよ」なんてことを言い出した

「リディアさんのお父さんにもね。護衛をしてもらうことにするから。だから、安心すると良いよ」と。まあそんな風に話を纏めてくれたので。

それについては リデアの方からも「お父さんの実力がどれぐらいなのか。気になるから 一度戦わせて欲しい」と頼まれてもいたこともありで。その場で直ぐにと言うわけでは無いんだが。お互いの親を紹介しあう運びになったってことなんだな それからは「あの娘から聞いているかもしれぬが。妾は魔王軍四将の一角を担っている魔人王であるぞ 貴殿らの言う所の強敵に当たる存在であるが。それでいて。あの娘の兄だと申すか まあよい。まずは手合わせといこうか」なんて。そんな事を言われたりしたんだな。まあ そんなわけでだな 俺はリデアと その旦那さん。リデアの両親。そして俺の家族。計5人で一緒に生活を始めるわけだ ちなみにだ。俺の両親が暮らす場所はだな

「あ、おにいちゃんのおうちの近くに住めるように手配してくれたんだ」と、リデアから話を聞けたので。その近くに、家を構えることが出来たから 俺の両親はそこに移り住むことになったってことだ でだ。そんな感じで 俺は、自分の実家を引っ越していった訳だ でだな。リデアの実家と、それから 俺達が住んでいるマンション。この二つ

「お兄さんのご両親から許可が出ているなら。問題無く引っ越せそうかな?それにしても。本当に。僕達は、何時も驚かされてばかりだなあ」と。そう語る アルスランと。それに、カグヤも。同じ思いを抱いているようだ リデアから おにいさまの自宅から、リデア

「あのね お父さんがさ。お母さんを家に呼んでも大丈夫だって言ってくれたから」って言われてから数日の間はだな 俺の方では特に何かが起きることは無く ただ平穏無事に過ごしていたんだが。ある日を境に事態は大きく動き出す事になった そうなった理由は 俺の妹であり。俺と同じ大学に通いながら、その容姿を利用して、雑誌モデルとして活躍している。妹のサリアのブログを見てみる事にする 内容はこうなっていたんだが

『本日は。我が妹が書いているブログで。こんなことがあったんですよ 今日は私と一緒に とある人物の家に遊びに行ったの そしてその人物がですねえ なんとその方が私達兄妹の大恩ある人であると知りましてですね まあその人が私の大親友の弟であったということで まあ

「お兄さんと友達になりたいなあ でも。お姉さまの親友だから。なかなか声を掛けづらいかも どうしたものか」と。まあ 色々と悩んでいたみたいだけど。

とりあえず 私が大好きなケーキ屋に連れて行ったりしてみた そしたら。まあ予想通り かなり気に入られて おにいさんのご自宅にご招待されたんだ おにいさんには事前に相談していたから お父さんとお母さんにはお土産のスイーツを買って行ってあげて おにいさまのご自宅へご挨拶をしに行こうって考えた そうした訳なのですよ』と。まあそんな内容になっていたんだ だから俺はだな。「ふーん まあ別に気にすることも無いだろう」と考えてしまい。俺が今暮らしている部屋と リデアの両親の住む家が近かったことから 二人を車で送り届けることになったんだが その際の会話がこれまた面白くてな リデアの父親の運転している車を横から見た時に「あれ?なんかおかしくないか」と、疑問を感じたのだ。そこでだな リデアのお父さんに、ちょっとした頼み事をすることにする。

「あの。もしも可能ならば 助手席に座らせて貰っても構いませんか」と言う言葉を掛けたんだが

「ほう。そうきたか いいともさ乗るがが良いぞ」と言われたことで俺は、運転席の後部座席に腰を下ろしていたリデアと

「あ、ありがとうございます」と言い合いつつ。リデアの父親との同乗を果たすことに。その結果だな

「どうもすみませんでした 急に頼んですみませ。リデアのお父さんは、いつも車に乗っているときにですね。車の運転中にも、音楽を聞きたいという事で。ラジオや音楽を聞いていたのですが。。リデアは、そういうのは嫌いだそうでして」なんて言葉を、リデアがリデアの父

「なるほど。まあ。リデアも大人だし。そういったこともあるだろうと、思うけどな」と言うような まあそんなやり取りがあったわけだ それからだな リデアの家に到着してからのやり取りも面白いもんだったが まあそれは割愛しておくとしてだな。

「あらまあ よく来てくれましたわ それにまあ可愛らしい方と一緒なんて」なんてことを言う母親とのやり取りが もうとにかく面白かったぜ。俺がだな 娘さんが可愛いと言ってしまったせいで、リデアの母からリデアのことを紹介させてもらった後に 俺と俺の両親が暮らす場所と、リデアが暮らしていた 俺達の住まいが近いからとだな。まあ俺がリデアに対して

「お前とリデアは似ているな」って発言したことがきっかけとなり。リデアと、彼女の父との間に一悶着あったりと そんな出来事がありながらも

「お兄様 この度は、リデアの為に、御足労いただきありがとうございます」と、リディアに頭を下げられてしまうし そんな感じで 俺はだな

「ああ」なんて答えを返した後でだな 俺とリディアの関係を知っている カグヤ アルスと俺の仲間達にリディアを紹介するために、彼女も同行することになったので「それじゃあ みんな リディアの所へ行くとしますかね」なんて言葉を発してみるとだな。「おにーちゃん リデアは、リデアだよ」「そうだぜ」「そうだね」と。皆から、そんな返事が来たものだから。俺は「はあ。仕方ないさ」と。ため息混じりの苦笑いを浮かべる他無かったのさ 1話目ですが、1章の前半になります これからも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m 2話目を投下致しましたので、こちらも併せて読んで下さると嬉しいです m(__)m **リデア 視点**

(私にとってのおにいさまであるおにいちゃんと私はですね 実はですね 私の憧れている女性である。私よりも遥かに年上のおばあちゃんが、私の目の前で

「リデア。あんたに これを預けておくとするよ」って。そのおばあちゃんが使っていたであろう、とても立派な長剣を。そのおばあちゃんが「もしもの時は これで守って欲しいんだよ」と言い残していったという代物を。私がお守りのように持ち歩いている剣の鍔と交換してほしいと おにいちゃんにお願いをしたことが 私とおにいちゃんの始まりであり それからだね 私とのおにいちゃんの関係は変わったんだよ まあおにいちゃんとの関係性が変わった事については。正直言ってしまえばだね。

おにいちゃんが私の家族の一員になってくれたことで 私にとっても。それからはおにいちゃんは、

「大切な存在なんだよね」と言うことを、実感することができたの だからこそ 私としては、リデアとしての気持ちも、リザレとしての気持ちもあるからこそ どちらを優先しないといけないのかについては。やっぱり迷う部分もあるし。どちらかを優先しないと駄目なのか そこについて悩むことは、今もまだ有るよ。

まあ、今は、そこまで深刻になることも無くなってきたけれど。それでも、完全に割り切ることが出来たのかといえば それもまた微妙なところだったりするんだけど。だけど。リデアとしても 今の生活を楽しみたいと言うのが本音でもあったし だからこそ「リデア。あんたに これを渡しておくよ」と言われてから 私は リデアとして生きることを決めたの だから

「うん リデア。お前には感謝をしている。だからお前には幸せになる権利がある それを叶えるためにはだな。リデアは、この世界で、これからは。今まで通りに暮らしていくのも良いが。まあリデアの気が向くのなら。一度、元の世界に戻れるのか試すのもありじゃないかと思うんだ」

「はい リデアの事は、私に任せておいて下さいね。絶対に 後悔させませんからね」みたいなやり取りがあってから暫くはだね。本当に楽しい日々を過ごすことができたんだけれど そんな風に、楽しく過ごしていた。ある日のこと。

「あのさ 実は。私は、ユウトさんの事が好きなんです」そんな言葉を告げてきたんだ だから私は「え?そうなんだ。。良かったじゃない リリアさんは素敵な人だから、きっと大丈夫だと私は思っているけれど。リデアは どうなの?」そんな言葉を返しながら 少しだけ不安になってしまう だってだねえ 私にも言えることだが 人の気持ちというのは変わるものであり。そして 恋心なんてものは特に変わりやすいものだと理解しているからだ だから、どうしてもだ 心配になってしまい

「でも。お兄さんと恋人になりたいっていう願望が リリアさんにあったとは知らなかったかな。私って言うものがありながら リデアが大好きなお兄さんを盗られるってことになるのかな」と。そんなことを考えてしまったの まあ。私のこの想いは、単なる嫉妬に過ぎないのかもしれないけれど お兄さんを独り占めされたら。寂しいって気持ちはあるのよね。。なんて思いつつも 私達は、カグヤの家に集まることになり。その流れから「お兄さん 一緒にゲームしようか」と誘われて 断る理由は、なかったものだから こうして、お世話になっているんだ お姉さまと私は、今日も相変わらずで。。お互いに牽制をしたり、時には意見をぶつけ合うこともあったりしてね。仲良しこよしでは無かったりもするんだけれども。。おにいさんと過ごす毎日は凄く幸せなの 私って、今。物すごく幸せよ 3話を

「俺達兄妹とリデアは。とある理由から 俺の住んでいた家に戻ることにしたんだが その際に、だな。。お土産を買っていくことになったわけなのだが 俺は、お姉さまから頼まれた品を購入してきて欲しいと。カグヤから、買い物リストを渡されたのだ それで俺は、スーパーに立ち寄ったのだが。俺達が訪れた店では、偶然なことに。俺が子供の頃に住んでいた地域が

「災害に襲われた際。俺は 避難所に居る両親の元へ、お土産を買うことが出来れば良いと願っていた」

だから この店の前を通り過ぎるたびに、俺が育った地域のお菓子売り場に立ち寄っていたんだが。まさか こんな所で出会うことができるだなんてな

「まあ俺も、随分長く住んでいるとはいえ。

流石に。この辺りには来たことがなかったが。俺もまだまだ知らない場所はあるんだな。」そんなことを呟いてから。俺は 俺が子供の時に食べていた懐かしの商品を数点手に取り。レジへと向かう そこでだな 俺は リデアと出会ったんだよな 俺にとっては

「リデアとの出会いは、俺が思っていたより、ずっと早くに訪れたのかもしれんな」

そんなことを考えながら俺は。リデアと別れ。俺達が、かつて住んで居たマンションの一室へ戻っていったのさ その後だ。リディアはと言うもののな リデアとして生きて行くことに決めたようだが

「まあ俺はだな。別に気にはしていないぞ」とか何とか言ってきたのだったのだ そんな言葉を貰った俺は

「あはははは。リデアらしいと言えば そうかも知れぬが。

しかしだな。まあリデアらしいと言うしか無いなあ とは、思ってしまったな」と口にしてしまうのだった。まあ俺だってリデアの事だ。本気で気にしていたわけではないのさ リ

「あらあら その話はやめてくれないかしら。。恥ずかしくて 死んでしまいそうになってしまうもの」

なんてことを言ってきたリデアだったのであった。まあ。。確かにな。その件は触れない方が良いと 俺自身も感じてしまったのさ 何はともあれ。俺達の暮らす街に戻ってからはだな

「あ。これ美味いな」だの「これも悪くはない」だの「これは好みじゃあないか」などなどとだな。リデアと共に。。リデアが気に入った商品を購入したりしたものだ それから数日後。俺の部屋には、だな リデアの両親がやって来ては、「娘を助けてくれただけでなく。ここまで面倒を見てくれる人が来てくれただなんて。この国を救ってくれたという英雄が。このような形で我が娘の傍に寄り添っていてくれるとは、なんとありがたいことだろうか」と言ってきたりもしたんだよな でだな。。俺は「ああ。任せてください 俺は。リデアと一緒にこれからも生きて行きますから」と答えることにした リデアはだな 両親の事を慕っており。だからこそ。2人を危険な目に遭わせる訳にいかないと考えたようでな ただ

「私には、リデアという人格が。いえ違うわね。私は 貴方の側に居るためだけに生み出された、ただの女でしかないものね。だから その。お父様とお母様にも。迷惑をかけるつもりは無いのです」などと言われたわけで。俺は、そんな彼女を安心させてあげるべく

「いやまあな。そんなに深く考える必要はないぞ。俺にとっての家族が たまたま、君ってだけだからな。。だから まあ。これからよろしくな」そう伝える 俺がリデアに伝えた言葉に嘘偽りはなく 彼女も 俺が家族として受け入れるつもりでいる。そのことに異論はなかったからこそ。俺とリデアの関係性を 俺の父

「俺はだね」に説明する際にもだ

「この方は、私のような女が 好き好んで、共に暮したいと望む方であると。。そう思ってもよろしいんでしょうか?」なんて聞かれたりもしたので

「まあ俺の場合は あんまりそういうのに縛られない性格だし。それに 俺が好きな奴はな。他の誰でもなく、、あんさん一人だけなんだから それ以外の理由なんか必要ないと、、思うんだよな」と言った感じのことを言ってやった そしたらリデアは 少しばかり嬉しそうにしてくれていたので。俺も嬉しい気持ちになってしまったな 4話の部分を一部

「リデアの事を気にかけて下さっている方が、こちらに向かってくるみたいですが どういたしますか」という感じの言葉を口にしてからリデアが指差した方向を見つめていると。そこに立っていたのは俺が見知った人物であったから。俺は

「リザレか 久しぶりだな お前とは話もしてみたかったしな。とりあえずは中に入れ」と言葉を投げかけて リザード族の男 リザレスこと リザードマンの青年を招き入れたのだよ でだ。俺はと言うと この機会を利用して。色々と相談してみるのもありだなと考えていたりする というのも、だな 俺はリデアの事を。自分の妹であり家族のように想っていてだな。だからリデアに関することで何か困った事があればだな。頼ってくれても構わんぞと言うスタンスを取っていたりするんだよ そしたらだ そんなリザレフの方からは いきなり頭を下げられた上に。リデアに対して謝罪するかのように。リデアはリザレア

「あんたが私にしてくれたことはね。私としては。本当は、凄くありがたいことだと思えるんだよね。だって 私の為に、必死になって動いてくれていて 私が困るようなことがあった時には、いつも助けてくれてさ。。でもね それでもね 私ってさ そんな風に 誰かに優しくされたことが無かったもんでさ。最初は、あんたに良くしてもらっているんだと理解できてはいなかったんだけどね。。あんが私のために一生懸命に尽くしてくれる姿を何度も見るうちにね。私に親切に接して貰えるだけでも、とても光栄に思うべきだと。そして私のような存在が あんのような人に恋をするのってどうかしらね」だなんて 言われてしまうのであるからな ま

「俺もお前に対しては。そこまで深く考えてはいないから まあ。何かあったら俺に相談しろよ」なんて答えておく すると

「ふーん。まあそう言うんならさ。何かあれば。お願いする事にするから」なんて言われたもんだら。なんか照れくさくなったのも事実だが それはそれだ。俺の本心でもあるのだぜ 5話を 俺の部屋にやって来ていた

「あ。ユウトさんのご両親は お帰りにならなかったのですね。それはそうと、その、先ほどからお姉さまは 何処にいるのでしょう?」と口にしながら部屋へとやって来たリデアの言葉を聞いた俺はだな。「ああ あいつか。。今は買い物に行ってるんだが。すぐに帰ってくると思うから待ってたらいい」と伝えたのさ そんな会話をした後だ。俺は、リデアを俺の部屋に招き入れることになるのであるが 俺としては、リデアの事が心配になったからな それは何故かって?だってだ。あの時はまだ。彼女は意識を失っていて

「目を覚ましたとしても。。俺以外の相手は信じられないだろうな」と思っていた

「あのな。リデアは俺以外が信じれんかもしれないけど。でも、もしもだ。俺以外に信じるべき相手が出来たとしたならば。まずは そこから始めるといい」なんて言って 彼女に俺の手を貸し与えていたんだがな それから程なくして。俺達はリデアと出会うことになるのだが。その時だな 彼女が口を開いてくる

「あらあら リデアじゃないですか」と言いながら俺達に近づいてくる

「ん?貴女の知り合いか」なんて思いつつ聞いてみると。

リデアはだな 首を横に振って「いいえ。知らない人だけど」なんて言い始めたから 俺は驚いたが。よく考えてみたら「俺って 今までリデアしか知り合って来た人は居なかったんだよ」と気づいたのだ それで

「すまないな 勘違いをした それよりもだな そちらのお方は何者なのだ?俺のことを警戒しているように見えるが。まさか 俺達を狙ってやってきたのか?だとすれば 俺達を守るために戦うしかあるまいな 」だなんてことを考えているとだな リディアと名乗った女性はだな

「私の知人がお世話になりまして。本当にありがとうございます。この御恩は、きっと忘れません」なんて言葉を口にしてくる そこでだ。

「いや。そんな事は良いんですよ。それより、だ。。あなたに確認しておきたいことがある。実はだな こいつは、あなたの身内の人間では無いのだろうか?」なんて疑問を抱く俺 するとだな

「まあ。私ってさ。リデアの母親ってことで良いかな?」との言葉を聞いて 俺は納得してしまったよ まあ そんな流れがあってだな。

俺は リデアの母リディアと会うことになった訳だ 俺の目の前にはリデアの姿がある。そしてだ。

その横にはだな。

リデアの母リディアってわけで

「いやあ 初めまして。リデアの母のリデアでーす 宜しくね」なんて挨拶してきたリ

「俺の名はユクトと言う。よろしく頼む」と答えておいたわけ んで リザリアとの会話が始まる

「へぇ~。あんちゃんはさ。リデアが選んだ人ってことなのかなぁ」なんて言葉を漏らしていたわけだな そんなリデアの様子を見ていたリザレは「おねえちゃまってばさ」って言ってきたりしたわけだが。俺は、そんなやり取りが面白くって仕方がなかったが リデアの母親はだな

「あははは あんちゃんはだね この子ってさ ちょっと天然が入っているから。その、、、。変に思ったかも知らんがさ。こいつを嫌いにならないって約束して欲しいんだ」なんて言ってきたわけさ そしてリデア

「もうお母さんったらは。別に私はそんなんじゃ無いから むしろその逆だし」と言っていたりしたな 6話を 俺がだな

「リデアはだな 少しは素直に気持ちを口に出来るようにしないと この先が大変なことになりかねないぞ 何せ、あんたの娘は俺の婚約者で いずれは俺の奥さんになるような奴なんだから」と言ってから リデアを軽く叱りつける そうしたらだな

「うぐぅっ」と言って涙目になっていたから。俺は、「ああ悪いな 俺みたいなのに嫁がされると思って嫌がっているのかも知らんが。そこは諦めてもらうほかない」とかなんとか言って宥めて

「俺から言わせて貰えば あんたは、リデアのことが好きなんだろう?」

そう問いかけると

「そりゃまあな」と言われて。まあそうだろなと思ってしまう俺だった

「じゃあだ。その想いは大切にしていくしかないんじゃないか」

そう伝える

「そう。なんだよなぁ。そう。。なんだけど」なんて声を出してきたのであるから

「なんだか分からんが。何か困っているようだな。良かったら話くらいは聞くが」なんてことを

「そっか ありがとよ。そう言ってもらえると、あたしとしても助かるってもんだ」だなんて言葉を返されて 俺は少しだけ困ってしまう 俺の気持ちとしては、リデアの事が好きで好きで堪らないって思っているのに だな。そんな相手に。自分の娘のような相手を俺のところに預けてくるなんて。そんな状況になってしまえばだな 少しばかり不安に感じてしまうのも無理はない だからといってだ。リデアを俺に渡したくないというのであれば リデアを連れてどこかに逃げるしか無くなるんだがさてどうしたものかね 8話の部分を そういえば。リデアの母はだな リザレのことを「お前はあたし達の家に来ても良いのよ」って感じで受け入れようとしていたな。

ま 俺としたことがだな。。この世界の人達の思考が 俺とはまったく違っていたってことなのだろうよ でだ。

「ええとだな。何て言ったらいいんかな。まあ。簡単に言えば リデアの親代わりになろうとしてくれているみたいだ」そう伝えた後だ

「ええと。そうするとだな。この子が結婚するまで ずっと面倒を見てあげて下さい。って、ことでしょうか?」と尋ねられたから俺は「いや。違うからな。まあそういう考えもあるかも知れないが 俺はそこまで大層なものになるつもりも無い」と口にしたのさ

「ええと。あんたがそう思っていなくてもね。周りの人から見ちまえば やっぱり、そうなっちまうと思うんだけど」

そう言われたから

「俺自身はだ。。正直にいっちゃえば 俺自身が誰と結婚することになったとしても構わないと思っているんだが」って答えたんだ そしたら いきなり俺の方に向かってきて。頭を

「ガシッ」と掴まれたもんでな。

俺が困惑してしまうのと同時に リデアは「わ、わたしもですよ」なんて言って抱きついて来る始末 まあ その後はだな。。俺に「責任を取って貰うためにも 頑張って貰わないと駄目だよな」と 妙なプレッシャーをかけられてしまったりするもんでな なんにせよ。俺の未来ってのが、どんどん狭まっていくのを感じた

「おいリデア。あまりベタベタイチャイチャするなって。ほらそこのリデア母さんだって。恥ずかしくて、見てられないって顔をしているが」なんて言葉をかければだな 少しばかり気を良くしたリデア

「いや。。でもさ こういう風に甘えるのって 初めてじゃないですか」

「ん?そうか?」って問い返してみると

「だって、今までのお父さんはさ。仕事ばかりで。家に帰ってくることすら少ない人だったんですからね」とまで言ってくるのさ

「ふむ なるほどな。しかしだ。それでもな。。いやだからこそだな。こうして仲良くなったんだ。もっとお互いを理解しあうのが良いってものだ」と言い切る俺に対し リデアのほうは「うん。分かった」って嬉しげな表情を浮かべてくれるんだが 問題は リデアの母さんだな 何か思うところがあったらしく「私の前でいちゃつこうとしたって無駄だぜ」と言われたら。少しばかりの苦笑いをする他なかったのだが 9話のところを

「あのさ。リデアがこんな状態になっているのには、事情がある」と言い出すと。彼女は「どんな理由だっていうんだよ」って言ってきてな。俺が「それはだな」って言ったあとのことだ

「まあいいか。リデアがあんたのことを気に入っているのならば 問題ないだろうしさ。でもまあ あんまりにもイジメ過ぎない程度にしておいてよね」と そんな事を言われて俺は頭を下げるしかなかったわけ んで 俺はリデアと一緒に過ごすようになったんだ その時にリデアは「あんちゃんが望むことなら、、」って言っていたけど。俺はリデアが幸せになればそれで良いって思っていたからな そんなことを

「リデアに聞かれたとしてさ。どう返答しようか?」なんて考えたときにだね。リディアが口を挟んできたわけだ。俺は当然の如く「俺はだな。お前が幸せになることを望んでいる」なんて言ってしまったのだ

「そうですね。それなら私は、ユトさんのお手伝いをします」と口にするリデアに対して

「あんたはそれで幸せなのか?」なんて聞いてみたところ。「私が、貴方に愛されているということに自信を持てるようになれるのなら。私はそれで十分なんですよ」だなんて口にしたから 俺は「ふむ。そういう考え方もあるか。だがな 俺がお前の旦那になった時なんかはだな。俺と二人だけで一緒に居る時間を少しでも増やせるようになるように努めて欲しい。そのための努力だったら俺は、いくらでも受け付けるし。そんな努力をしたくなければ、、俺のそばにいる必要などないわけだ」

俺は

「お前の幸せを願うからこそ 俺と共に歩まない人生を選んで欲しいと、そう言っているのだと分かってくれると嬉しいんだがな。それにだな。俺達は互いに、まだまだ知り合っていない部分がたくさんあるだろうしな。これから先、共に暮らしていく時間の中で。互いの気持ちを理解することが出来れば最高なわけだ。俺の側に居ない人生を選べと言っているわけじゃあない。ただ リデアが本当にしたい生き方が出来る道を探し出して欲しい。それが一番大切なことなんだ」

そう言う そうして 俺がリデアの母さんの方を向いたら 彼女も「だね。その意見に賛成だよ」と言ってくれて。リデアに「あなたはそれで良いのかしら」って言ってきたんだが。

そんなリデアの様子を目にすれば。リデアは、すぐに笑顔を見せて「はい!私はユトさんと共に歩いて行きます。彼の妻となる女性でありたいのです」と答えてくれていたよ それからしばらくしてからだ。俺に抱かれている時のリデアの様子が変わったんだが その辺りの変化については、また別項を立てて書かないわけでもないんだけれど とりあえず。俺に

「あん。。好き あんの子供を授かったときから きっと私はあんのことが好きなんだと思う そんなあんとの子供が あんの事が大好きなおねえちゃまに育てられるんだよ。すごく、すてきなことだと思うの だからお願い。おねえさまを嫌いにならないで上げて。。」そんな言葉を 耳元でささやかれてしまえばだな 思わず、ドキっとさせられたりしたよ。

10話のあたり 俺は今更ながらに。どうしてリデアの母親さんに気に入られたんだろうかと思い始めたところでもあるが

「なぁリデア。ちょっとだけいいだろうか」と、そんな声をかける俺

「はい」という、リディアの声を聞いた直後

「俺はな。リザレに会ったことがあるような気がするんだ」と俺は口にしたのさ そんな俺に対してリデアが何かを言う前に

「あたしはだねぇ 君達には見えないかもしれないけれど 一応 精霊みたいなもんなんだよ。

あたしの姿を見て驚かなかったのは、どうせ そんな存在もいるんじゃ無いかと思っていたからなのかい?まあ、どちらにしても、そんなあたしと会話出来るのは、普通に考えて、とんでもないことなんだけれど。

まあそれは置いておくとして。

「そんなことは無いですよ。私は、貴方のことを知っていますし。貴方のことも理解しているつもりです。

私は、貴方の妻となりたいと思ったのは、私の勝手な意思です。でも もし貴女が そうならないのだと決め付けてしまっているのならば。それは、、残念ではありますが。仕方の無い事だと思います」なんてリデアが言えば。リデアの母さんは、リデアの言葉を聞いてだな「リデアの言い分が正しかったとしても やはり無理な話さ。あんちゃんが あたしらの姿を見ることが出来たとしても。やっぱり、あんたがリリアの娘の相手であるとは認められないね。

だって、あんたがどんな相手だったにせよ。その子の母親は あたしか、もしくはあんのお母さんのはずだったからさ。そして、あんのお父さんも そうだったはずだから。あんがあん自身の子供を持つことを諦めてくれたのも、あたしんとこの親が、もう長くないのを知っているからだしね。まあ あんの両親が、長生きして、まだあんと会っている可能性も否定出来ないんだけどさ」

「まあ。そうだよね」なんて言葉を口にして 少しばかりの落胆を隠せない俺だったが そこでリディアがだね「でも、そうであったとしたら その方は、リデアリゼの事を本当の妹のように扱ってくれたりしたんだと思います」と、口にしたもんで。俺は、「なるほどね」と答えた そうしたら そこにいた全員から 笑われてさ

「そうさね。そうかもしれない。だから あんたは リデアのことは気にしないでもいいさね。まあ、あんたが、あんたが望む通りの存在になれればの話だけれどさ」と言われてしまうと、俺は「まあな。それでも構わない」なんて言葉を返す

「リデアのことを守ってあげてよね。この子は、、本当は優しい子なはずなのに、今は辛い思いをさせてしまっているからね。あんたがこの子の力になってくれるのならば それだけでもありがたいと思えるってものなのよ。あんがあんた自身に 何か望みがあるんだとしたら。それは、、リデアのことを救って欲しいという願いになるのかね」って言われちまって 俺は「了解した」という言葉以外に 言葉にすることが、、出来なかったわけだが

「ありがとう」と言うリデアの顔を見てると 本当に良かったなと思えてね 俺の嫁ってのは リデア

「ああ 俺も頑張るわ」と言った瞬間の出来事でもあったわけで 俺の意識と 体の繋がりは切れてしまったんだ

「ふう」なんて息を吐き出しながら目を覚ましてみたのだが。目の前にいたはずのリデアがいなくて。少しばかり焦りながらも周りを見回せば 俺のベッドの横で 床に座り込んでいる彼女の姿を見つけることが出来たから。

「なにしてんだ?」って言葉をかけてみることにするとだな。俺が起きたことに気づいた彼女はだな「おはようございます」なんて言って来た訳で

「んー。何となくだけど 今のあんたと話すのって。何か変な感じがする。今まではさ あたいがあんたの夢に潜り込む形で話しかけてたじゃん? だからさ。あたいはあんたの心の中に溶け込んで。それであんたの記憶を共有している状態だったわけなのよね。

でも あんたは違うのよね。あたいは夢を操ってあんたに会いにいくのは変わらないし それは あたいの能力なのよ。まあ それはおいといて

「ううん あたいの力は消えてはいないけど でもね。あたいと同じような能力を持ってる奴が現れたのよね。あのままにしておいたのなら。あいつがあんたの心を覗けるようになっていた可能性もあるんだからね」だなんてことをリデアは言うのさ。そんな彼女に対して

「その能力は どんな名前が付いているものなんだ?」と問いかける俺に リデアが「ふふっ。教えないよ」だなんて返してくれれば 俺は ためいきをつくしかないのだった 11話の冒頭だね そんな風に、いつもの日常に戻ってきてくれた俺の目の前には、いつも通りの光景が広がっている。そのことに、安心を覚えると共に「もうあんな経験はごめんだ」と思うのだけれども それでも。こんな日々を過ごす事が出来るのならば悪くはないんじゃないかなとも思ったりもしてしまうのさ

「今日もよろしくな」と俺が口にすれば。「はい」なんて答えてくれるのは、この世界にやってきた時からの相棒となった女性だったわけだが。彼女と二人で、依頼をこなすためのパーティを組んで、街を出た後のことである。俺達の目の前には、ゴブリンがいた。そんな

「こいつは 俺に任せてくれないか」と言い出すとだな。リデアの方から「あたいにも手伝わせて欲しいの」と頼んでくるものだから。「わかった」としか言いようがなかったのである

「そういえば あんの力は使わなかったのかい」と、俺の背後で待機をしているであろう人物に対して。そう語りかける すると 俺の背中に感じる重さが増す そんな 俺の背後にいる存在に向けて。俺が「お前さんの実力を見せて欲しいのさ」なんて、そう言いつつ、ゴブとへと斬りかかると。ゴブリンは俺に気づき、手にしていた剣を振り上げてくる 振り上げられた武器に対して「お前の攻撃パターンなら把握済みだぜ」だなんて台詞を言いながら 俺は体を捻って避けようとするのだが 相手の攻撃は空を切る。そう

「予測」を発動させて 相手が次に繰り出す行動を読んでいるからである

「あたいも戦う!」

そう口にしてくれたリデアの声が聞こえると共に。リデアは魔法を行使する。俺が予想もしていなかったタイミングで行われた魔法の行使に、思わず 俺が固まってしまえば。ゴブリンに放たれた火柱によって焼かれてしまうわけである

「なかなかやるじゃないかい」なんて口にしてくれるリデアの声を聞き

「さすがだな」とだけ言うのであった 12話での話 そんな リデアの戦い方を目の当たりにしてだ。俺が驚いたのは当然の事だ。なにしろ 彼女と一緒に暮らし始める前のことだ。リデアが戦っている場面を目撃した時でさえ。彼女一人で倒してしまった魔物を目にしているのだから それが今となっては 複数の仲間と連携を取りながら、俺の援護をしてくれているわけである そんな 俺とリデアの様子を 見ていた人物が

「リデアさん あなたは一体。あの人の何なのですか」だなんて質問をリデアに投げかけたりもした訳だが。俺が「ただの仲間さ」とだけ言うと 納得が

「いやいやいや。あのなぁ。それじゃぁダメだろう」だなんてツッコミが聞こえて来たような気がするが そんな言葉を耳にしつつ 俺は、リザレに攻撃を繰り出していく 俺と、そして、俺の後ろに隠れていた その人物に 攻撃を仕掛けようとしていたらしい ゴブリンは、その動きを止めることが出来ずに、

「あたいに敵うと思ってんじゃねぇ!!」と リデアの炎のブレスを受けてしまい、その場に倒れ伏して動かなくなってしまうのだった そんな 俺達が倒した、ゴブリンの姿を確認している最中のことだった。突然として俺達の視界が歪み始めていく 俺が感じたことと言えば まるで 自分が、別の空間に飛ばされていくような感覚。そうして、俺は、自分の記憶の中から、何かを引き出されているかのような気持ちの悪さを感じ始めたのだった そんな俺が、感じていることに気がついてくれたのか。「大丈夫ですか!?」と 声をかけてくれる この場にいない人間と会話を交わす それはつまり。俺自身が知らないはずの情報が頭の中に流れこんできているということになる

「ああ 何とかな それよりもだ ここ何処だと思う」

「おそらくですけれど。ここは、リデアさんの作り出した場所ですね。彼女の力を間近で見ている私だからこそわかるんですよ。彼女の力は本物だと」

「確かに 凄かったからな」

「えぇ。リデアさんは、強いです。私の目から見ても。ですから 彼女が作り出しているこの異界化の影響がどれ程なのかまでは判断できませんけれど。しかし、これだけの魔力を持っている人間が。本気で作り上げてしまった異界ならば。それなりの力が無ければ成立は出来ないはず。

それ相応の力を持つ人が。この中に、あるいは外に。居るかもしれませしね」だなんてことを、彼女は、言ってくるのだ

「あんたらの知り合いの中で、そういったことが得意そうな人はいないのかい?」

「いやいやいやまあ そりゃそうか。そう簡単には見つかっちゃくれねえもんだよ。それにだ 俺達の目的はそいつを探し出すことじゃないからな。まあ あんたとこうして出会うことが出来ただけでも良しとしようさ」なんて言葉を紡ぐ俺に

「まあ それも良いでしょうね」なんて言葉で返して来るのが 俺の目の前に現れてくれたリデアなのだ その表情を

「なんつぅか こう。。。やっぱり美人になったな」なんて口にしてしまうもんだから。「いきなり何を言うのよ!この変態!!!」なんて言われても 反論のしようがない まあ、リデアもなんだが。

そんなこんなで、、俺達は リデアと別れた後に ギルドに戻り、報酬を受け取って、、帰路につくのであった。。。

まあ 色々とあったんだ。リデアがな そんなリデアに出会って。そうしてから、暫く経った頃のことであった。「最近 あたいは少し疲れやすいの」なんてことを言い出したから 俺が「ちょっと 休んだ方が良いのかもしれないな」なんてことを口に

「そうかもしんない」ってことで しばらく休みを取ることにするリデア 俺自身も リデアがいないと、生活のリズムが崩れそうになるからな。。そんな理由で、、一緒に 休むことに決めていた 俺と、リデア

「俺としては、リリアの料理を食えるからありなんだけどな」なんて言葉に 彼女は笑顔を浮かべるのだが。「あんたって、本当にあたいに弱いよね。あたいの魅力に」なんて言葉を続けられてしまうと。どう返せば良いのかわからない 俺とリデアの間に流れる微妙な空気を変えるために。俺は、俺のことを心配してくれている彼女に「リデアは もう少しだけゆっくりした方が」だなんて言葉をかけた

「うーん。それもそうか。あたいだってね あんたとこうやって、、二人っきりで過ごすのは好きだしね。。」

そんなことを呟く 俺に背を向けるようにして。ベッドに横になっている彼女が。こちら側に顔を見せないように、俺とは反対方向を向いてしまうとだな。「でもね。今は。ちょっとだけ眠ろうかな。そう思ってたりする」だそうだから。。その提案に賛成することにしたのだよ 13話でのお話 俺とリデア その日は二人でゆっくりと過ごしていった。そんな日の翌朝だ。。俺の目を覚ます為にと彼女が作ってくれた朝飯を食べた後のことである。俺と、俺を起こしに来てくれた彼女で 何だか 妙な雰囲気になってしまい

「あのな そういう雰囲気になるのならさ 別に 俺の身体を使わなくても良かったんじゃないかって思うんだけど」なんて言葉を吐いてみれば。「いいじゃない たまには こうしたいんだから」なんてことを言う だから

「それならば リデアが寝る前に 起こしてくれよ」だなんてことを お願いするのであった。。俺としても。その リデアと二人で

「お風呂に入る」という行為をするのが嫌だった訳じゃないんだけどな。。

14話での話 15話での話しでもあるんだけどな。。俺がリデアに、「お前さんのことが好きになりかけてるのは本当だからな」なんてセリフを言い出すものだから。俺が何を言っているのかが分からなかったのだろうか。

その 疑問符だらけな顔をしたまま、こっちを見続けているわけで どう説明したものかを悩んだ俺は、「あーだな。お前さんって、可愛いからさ。俺の好みの容姿をしているわけだしさ」なんて言葉を続けてみたりしたのだが どうにも、理解はされなかったようで、だな。結局のところは「もう、、変なこと言わなくていいの」だなんていう返答で終わってしまったのである。

とはいえ。そんな風に思われているんだったら

「リデアのことを抱きしめてみるぞ」だなんて言い出し 俺の胸に収まる形で すっぽりと収まってくれたので、、抱き寄せる形

「あんたがそうしたいってんならさ」とか「好きなようにすれば」なんて言葉が聞こえる中、俺は、リディアを強く抱き締めることにしたのさ そしてそのままの状態が続けば、当然のことながら 彼女の鼓動の音を聞き取ることも出来るわけであってだな その心臓の音が、少しずつ大きくなっていることも分かった上で。俺はだな 彼女を更に強く抱き寄せて、そして、耳元へ口を寄せていくと そこでだ。。俺は、囁きかける様にしながら

「リデア。俺な、、あんたと一緒に暮らすようになって、、毎日が楽しいと思っている」と、そんな風に声をかけると その声が届いていたらしく。。俺に、胸を押しつける様に身を縮めてくると

「わ、、わたし、、、あんと一緒だと、、ドキドキしてしまうんだ」

「それはだな。俺もだよ 同じだよ きっとだ だから。お互いにさ こういうこと出来るようになったってことだしさ。これからもさ。よろしく頼むぜ」なんて言葉を返す

「うん」そんな小さな返事が俺に聞こえてきて、それから程なくしてから、リデアは眠りに落ちたらしい そんな彼女の様子を確かめつつ

「幸せだよ ありがとう これからも俺を支えてくれ」と、小さくではあるが。俺が、心からの言葉を伝えた時に 彼女は俺の背中をぎゅっと握ってきて

「ずっと一緒にいようね」そんな言葉と共に 安らかに眠るのである 15話での会話 16話ではだな。俺達が受けたクエストが達成されるかどうかを試すため

「あれから結構時間経っているから。依頼書に書いてあった内容通りであれば、、大丈夫のはずだが。。まあ行ってみて確認するとするか」って感じなことを俺は考えてたんだな でだな。その場所に到着した俺は、目の前に広がる惨状を目の当たりにしてしまい 唖然としていた訳なのだ そうして そこに広がっていたのはだな 巨大な穴が開いている地面と 地面に空いた大きな窪みで しかもその底の部分にはだな。ゴブリンが転がっていたわけでな。「まさかここまで。俺の思っていた以上に、あいつらは、力をつけて来ていたってことか。。」そう口にして。。その場を去って行く俺の

「ゴブリンはゴブリンでも、、オーガやトロールを倒せるような奴等になっていたみたいだな。あんなゴブリンを見たのは初めてだ」と。その現場に残っていた痕跡を調べた上で口にしたのだったんだな。

その後の出来事だが ゴブリンを討伐したことをギルドに伝えた際。その報告を受けてから ギルド内が大騒ぎとなったんだが。そんな中、受付をしていた姉が

「貴方は確か」なんて言葉を吐き出したんだよな その発言に対して、俺自身が驚いている最中のことだった。。突如として俺達の元に ギルドの制服を着た一人の女性がやってくるなり、こう口にしたのである。「この場は危険ですので、すぐに移動を」と

「えっと どうしてですか?」と、そう尋ねれば その女性は、真剣な表情をしながら「詳しい説明は省かせていただきますが。先程の現場は 現在立ち入り禁止となっておりますの」と まあ それで、、その説明を聞いて

「はい、分かりました じゃあ俺達はここで 引きあげさせて貰います」なんてことを伝えてから 彼女とのやり取りを終えることにしたんだ でだ。俺達は一旦宿屋に戻ることになりましてだね。

「一体どういうことなんだ?今の」そう問いかけるも 答えてくれる様子が無いから「仕方ないか。明日になったらもしかしたら状況に変化が見られるかもしれねえし それに 今日は疲れてるだろうからな。早く帰って休まないといけねぇしな。とりあえず、宿に帰ろうか」だなんてことを俺が言えば 二人とも、同意してくれたから 部屋に戻って 一休みしてから 二人仲良く寝ることになったんだ。そんで次の

「ふあぁあ おはようございますぅ 昨晩はよく眠れたかい。ご主人」だなんてことを口にするもんだから

「よく眠らせて貰ったよ ありがとな」なんて言葉を掛けつつ頭を優しく撫でてみると

「そ、そうなのかぃ 嬉しいんだなぁ。こんなあたいなんかの為に ありがとな。。」そんな言葉を吐きながら俺の顔を見てくれていて。それがとても可愛くてさ。ついキスをしちまったんだよな 俺としてはだな そういうつもりでは無かったんだけど。まあ、そう取られてもおかしくはない行動であったのだし それを見兼ねたあんが。俺とリデアの間に入り込んで来て「こーんの 浮気者! あんったって子は!!まったくっ」と叫びだすものだから どうしたものかねって考え込んでいたりするのだがさ 15話の続きとなる話になるんだが。。。どうしようかなって考えた末に出た結論ってのがあってだなあ ただでさえだ リデアに惚れ始めている現状なのに。これ以上好きになってしまったりしたらだな その気持ちを抑え込めるのかって不安になる一方なんでだな。。リデアには申し訳ないが、ここはあんに助け舟を出して欲しいと思い始めた なので「リデアに手を出そうなんて考えるんじゃないぞ 俺とあんは夫婦みたいなもんでもあるんだから 手を出すのは絶対に許さないからな」なんて言葉を口にして、どうにか誤魔化すことに そんな訳だから あんの顔をジッと見つめ続ける訳なんだよな俺の方から

「ど、どうしたんだよ」そう言ってくれるのだから

「何でもありません」そう返事をして。その件に関しては終了することになったんだが、、あんのヤツは不満げにしており 俺の頬に軽くパンチを入れてきたんだぜ。そんなことをされても、俺のリデアに対する思いが変わることはないわけで。そんな話を二人の前でするのは恥ずかしかったんだよね だってそうだ

「あのさ あん リデアって本当にいい女だと思うだろ」と言えば「はい あたいが言うのも何だが。。あの子を大事にするといいぞ」なんてことを言われてしまえば俺は素直に応じるしかなくて リデアのことを好きだという事を伝えるために俺はあんの手を握るのであるんだが、その瞬間 俺の頭の中で、あんの声が響いてくるんだよ あんの声で 俺の耳の中にだ。「この子だけは幸せにしなさい」なんて言葉を耳にしてしまい。俺は涙が出そうになる ああもう。何だっていうんだよこれ 意味がわかん

「あんのことは俺が一番に分かっているつもりだから」ってことでだな

「なあ あんの望みは何かな?」そんな言葉を掛けてみるのだが

「何も望んではいないから あたいと幸せになることだけに意識を向けて欲しい」って返されたら俺は素直に「ありがとう」という言葉しか出てこなくなるわけでな あんはだな 俺にとって一番の理解者でありパートナーであり、大切な家族だからな。だからこそあんのことだけを愛していこうと思うのさ

「あーあ。どうすっかなあ この状況 困ったことに、なったんだからな」そんな感じのことを呟いてはみたのだが 実際として問題になっているのはそこじゃ

「リデアと一緒に居る限り こうなる未来が見えてしまうという 事実なんだが。。。。。

あんと相談した結果 やっぱりだなあ 暫くの間はあんに頑張ってもらうことにするしかないだろうと俺は思った次第なんですわ」なんてことを口にする その辺りの話も既にリデアは知っていてくれているから リデアからの反応は一切無いものの、、その反応こそが俺に取ってみれば有り難いことだった リデアは優しい女性なんだ

「私はそれでも良いよ」って、、そう言ってくれそうな雰囲気すら感じさせてくれたんだからな ともかくだな。俺達のパーティが、ゴブリンを狩りに行ったら とんでもないことになったって話でさ ゴブリン退治自体は無事に終わったんだ。俺達も、、まああの現場を目にしてしまってだな。

で、俺の予想していた通りの光景が広がっていた訳なんだが。

ゴブリンの死体を確認して回った際に。俺の視界の端の方に映っていたのは 明らかに、オーガのものだと思える様な死体が存在してたんで そのことについて あんと俺とで意見を交わしてだな ゴブリンとトロールを一緒に相手にするような

「それぐらい強くなっちまっていたのかな。。もしかしたらだ ダンジョンの主はもっと強いモンスターかもしれない。そうなると、今の状態で主に挑むのは、あまりにもリスクが大きすぎるからな」なんて言葉も口にしていたりしたんだなこれがさ でだ。その後だ あんに頼まれたことが幾つかあったから、その内容に従って行動している内にだな あんが突然 こんなことを言い出すんだよ

「なあ、旦那 あたいの願いを聞き入れてくれるのならさ。

あんがさ、、あんちゃんのお嫁さんになっても良いよって思うんだけど。ど、どうかなぁ」と いきなり言われたせいでだな。俺は慌ててしまう訳だ あんの発言の直後にはだ 俺は「な、なんの冗談だよ あんのやつ 俺のことからかうのもいい加減にしてくんねぇか マジ焦りすぎだぜ俺」だなんて言葉を 口から吐き出してしまうんだが

「じょ、、ジョーダンではないんだよ。。あんちゃん ほ、本気なんさ 本気であんがさ、、あんちゃんと結婚したいと思ってたりしてさ。ど、どうかな。ダメですかなぁ。ああっ。お兄さんの馬鹿野郎」

「あの あんだ」「うん」

「それは つまり。。どういう意味で言っているのか聞いても良いよな」

「え、あのね。あんだ あたいは。。。あんだのことが好きになってきちまっているから。結婚とか 子供を作るだとかをして欲しいって。あんたが思っていることを理解しちまったんだからね」

「なあ あん。お前がそこまで思ってくれていたなんて、、俺は嬉しいんだよな。あんが俺と結婚したいというのなら。俺もそれを受け入れるだけの心構えが出来つつあるしな」

「ほんと?じゃあさ、、じゃあ お願いしちゃおうかな」と 嬉しそうな表情でそう言ってくれるもんだから 俺自身も、そんなあんを見て幸せな気分になった それからというもの。俺とあんとの間に子供が産まれることになるんだが。。それはまあ またの機会があった時に語るとしよう そんなこともあって 俺の側にいる女性の数は増える一方なんだが。俺のことが嫌いになったりしないでくれな あんもだ 俺に対して文句の一つや二つをぶつけてくれたって構わんから そんなことを考えながらだな 俺はあんのことを抱きしめることにしたのだった。

そんな俺とあん

「なあ、お母さま」って俺に向かって語り掛けてきた娘が居たりする訳でな。そんな彼女の姿を眺めている俺は「ん、どうした?」って言葉を掛けながら、自分の膝の上に座っている女の子に対して頭を優しく撫でるようにしてあげており 俺の言葉を受けた彼女は「お父様に用事があるみたいでしてね」と口を開く 娘の言葉を聞いて「そ、そうなのか」と言いながら立ち上がろうとしたところ 彼女の手によって止められたんだ その行動を疑問に思いながらも

「どうして、お父様の服を引っ張ったりしているのでしょうかね」なんてことを口にされちまいまして。俺とあんはお互いに顔を見合わせちまうことになる すると、そんな俺たちの態度が面白くないと感じてしまったのか 俺の娘が、俺のことを睨み付けてきているのは 当然といえば、当然の流れではあるんだが。俺にはそんな視線を浴びせられても痛くも痒くもない訳でさ 俺は娘の頭を優しく撫でながらだな 彼女に「それで、、どんな話があるんだ?リディアは俺に何か言いたいことでもあったりするんだろ」そんな言葉を投げかけてみるとだな。彼女は「そうでございますよぉ」なんて声を上げると共に、俺の体に抱きついてくる

「ちょ おいおい リディアー。あんった。何を考えているんだよぅ 今は、あたいだって 同じ部屋にいるってことを忘れていないかいぃ。。そろそろ、あたいんも、嫉妬とかで怒りだしそうだってのにさ。あんもだぜぇ。ちょっとは自重してほしいもんだねえ。」ってな 俺と同じような感想を抱いているんだからな あんのやつは

「あんのことも好きなんですよ。リデア。ですから、私からすれば、二人がこうして私のそばに寄り添っていてくれるというのは本当に幸せに感じられるものでして。つい。我慢できなくなってしまうのです」なんてことを俺の耳元に近づきながら 囁いてくるのだから。そんな状況で「そっか リディアはリデアのことが好きだもんな」なんてことを言いながら、リデアの背中に手を回し

「俺が愛している女性は、リデア ただ一人だけだ。だから 心配はいらないから 安心しろよ。俺の妻は リデア一人だけしかいないんだしさ」だなんて言ってあげたんだ。そして直ぐにだ

「あーもうっ この二人さぁ。二人ともあたいと歳が近いから、気が合いそうだなって。そう思っていたらぁ。。。何さぁ 二人ってば仲良さげじゃないかぁ なんか。。嫌だ。この流れはさ。。あたくしも交ざることにしてやるかぁ!」と。今度はあんがそんな発言をしてくるものだから。俺は苦笑いを浮かべてしまい リリアはと言うと 俺の腕の中から飛び跳ねて離れていったもんだから「あれれ あんのヤツったら 一体何処に行くつもりなんだいねぇ。」ってな その言葉の通りであるのだが。俺達は「そーゆーことだからな。俺達二人は あんのことも含めて。3人全員を愛していくことにしているのである」ということをあんに伝えていく

「ふむん そういうことですのね」と言った具合に納得してくれたような雰囲気を出してくれちゃいましてね その後は、俺達が愛を確かめ合うための儀式を邪魔したりすることなく見守ってくれていたので

「なあ、あん 少しは機嫌を直してくれても構わないんだが」って言葉をかけてみたらだな。俺と目を合わせた後に彼女はこう言葉を口にしてきたんだよな

「あたいも、その気持ちは同じですよ。あたいは旦那が大好きなわけだけれど その旦那と同じ立場に立つことが出来るんだ。それが分かったら あんと旦那との関係を妬ましく感じちまうことも無かっただろうよ」とさ。そんな言葉を残してくれた後でだ

「あたいはあんが欲しい」と言ってきたんだ。でだ それに対して「それは俺も同じ考えなんだけどな」と言葉を返した俺がいた訳で 俺の返答を聞いた彼女は、「それならば問題なし。夫婦の間に割り込む奴は許せないので。。その分、仲良くするんだぞよ」なんて言うと、、俺の胸に身体を預けてきてだな その体勢を維持し続けることにしたようでさ 俺の方からも「ああ 任せておいてくれ」と口にした後で。

あんの頭上に手を置いてあげると 俺がした行為が嬉しかったのか、あんが甘えるようにしてだな。。。俺の顔へと顔を近づけて来たんだ。そのタイミングを待っていたかのようにだな。。

「わたくしにも。。同じようにしてくださいませ」だなんてリディアが俺に言ってくるものなので。俺は「仕方がないな」だなんてことを呟きながら、リディアのことを引き寄せる

「な、なんだよぉ 三人だけでさ 盛り上がってずるいなあって思っちまうんですけどねぇ。それにさ。リディアまで。いつのまに、お兄さんを名前で呼ぶようになったんでえ?」

「これはですね、、先ほどに。あなた方と同じようにしてもらった結果になりますよね」リディアが答えたことに対する反応として「うーむぅ お兄さんのことがだあいすきなのは 分かっていたことだけどさ。リディアもかぁ。あ、ちなみにね。。旦那を旦那と呼ぶことになったのは 昨日今日って訳じゃないんだぜ」なんてことを言うと あんは、俺に抱っこされるように密着したままの状態で、俺の体を強く掴んできたもんだから。俺も彼女の行動に身を任せることにしたのであった 俺の気持ちとしてはだな この世界にやって来てからのあんって子は、俺とあんの関係を深めてくれるきっかけを作った存在になっているからな あんが俺にとって大切な人物であることに変わりはないのだけれど

「そういえば リディアは、あんに用事があるんだってさ だから、あんとリディアと三人の女性が、今 一緒の部屋で過ごしているという状態になってしまっているというか。。そんな現状になってしまったりもしちまってさ」なんてな俺の言葉を聞いていたリデアが「あんさ。あんたは一体何を企んでいるんだ。こんな時間に男の元を訪れるとか普通じゃ考えられないだろ?」と問いただしてみればだよ「お父様とお母様のように。わたくしのことも呼び捨てにしてくださいませんか?あ あんだ あんだと呼ばれてばかりでしたら。わたくしが寂しい思いをすることになりますし。ですから、あんだと呼びますよ 良いですよね?」だ

「あんのあんが あんだに変わっただと?しかも、あんは、あんのことをあんだと呼んだ」などと驚きながら、俺達の方に歩み寄ってきたのはリデアであって

「ん?あたいのことが大好きなんだってよ だから、リデアのことをあんだと呼ぶって まあ あたいもリディアに、あんって呼ばれることは、嫌いじゃなかったりするんだけどね」ってな感じのことを口にしては、俺の首筋に唇を押し当ててくるリディアの姿を確認することになる そんなことがあったもんだから 俺はリディアに対して「なあ、リディア そんな風にされるとだな。俺だって我慢が出来なくなるかもしれないから」と言ってしまったんだ そうした

「お、おい!あたいの目の前で リディアとキスしようとでもするつもりなのか?あんが あんだになったばかりだというのにさ。リディアは駄目な子だよな」だなんて言葉を耳にしたことで俺は思い出すことが有りまして。「あん 一つだけ伝えておくぞ」とあんに声をかけてみたりもするんだ

「ん?あたいに?あたいに伝えたかったことってのは何なんだよ」って言われてだな

「俺ってば。。吸血鬼にされて 吸血鬼の血を受け入れることによって 人間だった時とは違ってしまうんだよな。あんは吸血鬼になる前の俺を知らないと思うが、それでも俺があんに教えたいのは 吸血鬼にされた人間が どういう姿になってしまうのかをだ。」だなんて説明を始めた俺なのだけれども そんな話を聞くとだな。。俺の背中から飛び降りると、俺に視線を合わせる形となって

「あんも。。リディアにあんだと呼ばれた時に、違和感を感じずに受け入れられるような気がしないわけでもない。ただ、。あたいもさ あんと似たようなもんでさ。。実はだな。あの時。あんの胸の中に顔を埋めさせて貰った時にだな。。リディアの匂いがするなって思う場面があったりしたんだ その時は、あたいがリディアと血が繋がっているんだから、似た匂いを纏うようになるんじゃないか?そんな風に考えたこともあったんだよな そんなわけだからな。あんはリディアから名前を呼ばれているってこともあってか あん自身もあんだなんて呼び名を受け入れられるのではないかと思ったんだよ リディアが、リディア自身の口からあんと呼ばれることで あん自身が、リディアの親戚にあたるということを理解しやすいって部分もあるんじゃないかとは思うんだがな それと。。あんがリディアのことをどう想っているのかは 分からないが。俺にはだな。。あんが俺のことをだあい好きである だからこそ、リディアに嫉妬してしまうことがあるんだ。だから リディアの事を、リディアではなくて。リディアって呼べないならだな。せめて。あいだとか そんな風なあだ名で呼ばれることにしてほしいと思っている」みたいなこと言い出し始めるも。

俺に抱きしめられ続けていてだな リデアからあんに意識を移したのであろうリディアは あんの身体に触れるだけではなくて、、その手までもあんの体に絡め始めたのが分かるんだが。。リデアもあんの身体に触れたくて堪らないといったような様子を見せているのも確認出来てしまう だから リデアは、俺から離れていってしまった訳

「おやぁ 旦那はぁ 一体どこへ行ったっていうのかな」だなんて言葉を口にすると、リデアはあんに近づき始めて

「ねえあん あたしのことを抱き締めてくれないかねぇ そうすればだぁ あたいとの相性が抜群であることが理解できるはずなんだがねぇ」なんて言ってみたんだ そうしたらだよ

「うん。分かった」とだけ言うと

「あんず おいでっ」と言ってだな。あんの身体にしがみついて 自分の顔をあんの顔と合わせるような形に持っていったりするのである そうして お互いにだな 相手の事しか見えていないって状態になっていくという そんあ様子を見せられちまったことで、 俺の気持ち的には非常に複雑になってしまった訳

「お二人とも。そこまででございますよ。それ以上 そのような関係に進んでしまえば、もう後戻りができなくなってしまう可能性がありますから」

とリディアに制止をかけられてしまったことで 我を取り戻したあんは、リデアを俺の元に返してくれるわけだな そんなやり取りの後で、 俺はリディアと二人で話をする機会を作ることが出来た訳だ そんな俺の目の前に居たりするんだよな。俺とリディアしかいない空間を作り出しているのは、リデアであって

「おいらはさ お前さんと話がしたいんだよな どうしてもだ」

なんてことをリデアが口にするわけだな。それに対して俺は「別に構わないんだけれどさ あん達を放置したままにしていていいのか?ってのはあるし」なんて言葉を返したりなんかもしたのだが。そうしたならば あんもリディアも あんにべったりな状態であるから 気にすることは無いだろう的な返事がリデアの口から出てきたのも事実ではあるんだ で、そうした会話が終わった後に。俺はリデアと二人っきりで話し合いをすることになるのであった リデアは俺の横に並んで歩きながら

「あー、やっぱり、リリア姉ちゃんに頼った方が良いんじゃねぇのかって、思っちまいそうになるんだよな。だってさ、。今のあいつらってのは、リディアもそうだし それにあんもいるからな」と言うんだが

「俺としてはだぜ?俺は、お前さんと二人で話し合ったりすることで解決することが出来る可能性を信じているんだよ」と伝えたところだな。

そんなこんなでだ 俺達は部屋へと戻ることになったわけだが そういや あんがさ。

あんが俺に好意を抱いているのであればだ 俺があんに、俺から好きだという言葉を伝えたとしても何の問題もないってことだ その気がない相手からは嫌われたくないわけだしさ その逆の立場に回ることになってでもだな この異世界での俺とあんとの関係を深めておきたいという気持ちは強い もしもだ。仮にだけど 俺との恋愛が成立しなかった場合だとしても。俺とあんの関係は良好であり続けていくわけだ その点に関しては あんが、俺のことを大好きなままであれば

「リディアがあんと仲良くなりたがる理由もわかるし。。リディアもだけれど。。あの子もまた、俺のことを好きでいて。だからだな だから 俺のことを名前で呼んだってことなのかな。。なんて考えることもあるしな」

「あんず どうしていきなり、そんなことを」

「んー あんとリディアって子は、俺と仲が良い訳でさ リディアって子の気持ちがだな ちょっとわかってしまう所もあって。。俺のことをだな そういう風に見てたからこその行為だとも言えるわけだよ」

とかなんとか、適当な感じの説明をしたのだけれども

「ふぅむ。なるほどな」と言いながらもだな あんは「あんはね あんはね。。リデアの気持ちも。そしてリディアの気持ちも分かっていたりするんだけどね。それでも 今のリデアが何を考えているのか それはわからないけれどね」とか何とか 意味深な感じのことを口に出していたんだが。

その辺りのことを詳しく聞こうとしてだな。「今のリデアの考えか あんが理解できないのは仕方がないだろうしな」とかなんとか言った途端にだ あんが俺の方を見て「あ。ごめんなさい。あの時は、、あの時の話なんです」だなんて言ってくるんだ そんなことがあったりするわけだ まあ。。俺だって リディアとあんの関係については ある程度は把握をしているってこともあり あんの言動にも少しばかりではあるが気をつけながらだな 色々と聞いていったりしたもんだから。

そういった俺の行動をだな。リディアもリデアも察してしまって。リディアとあんの間に距離が出来るようになったりと。あんもリディアも。お互いが遠慮する状態になってしまったりしたもんで 結局は 俺は あんの体に直接触れたりしながら どうにかしようとするしかなかったという流れなんですよ リディアにあんが俺の恋人だなんていう誤解を与えないようにしなく

「そうですか そうなれば、私にとって貴方様の側にいることが出来る時間というのは非常に短いものになってしまうのかもしれませんね」なんて 俺に対して言葉を向けてきてくれる

「だな 俺はあんが大好きだし。あんのことが一番に大好きだし。だからだな 俺が今いるこの場所に、あんがいてほしいと思ってはいるんだが。。俺に出来ることはと言えば あんが寂しくなってしまったりしないようにだな。あんに甘えることと、あんに抱きつくということくらいしか出来そうにはないんだよな」なんてことを言うのである。そうすりゃ

「私はですね 旦那様のお力になることが出来なくなるのでしょう。そうは思っています 私自身が吸血鬼にされてしまったという事実を受け止めるだけでも大変でしたのに。更にです この身には 私の血族が宿っているのですよ。。貴方と私は結ばれることはないのです」なんて言い出す始末なわけよ。そんな言葉を俺に投げかけられてしまっちゃって どうしたもんかな。。なんて考え始めちゃうとだな 俺の横にいたあんが あんの胸元に飛び込んできたもんでさ。俺の腕の中に飛び込むような形で収まってしまったんだ

「リディア ごめんなさい。あたいはさ もうどうしようもなく 貴方のことが大好きなわけなんだよ。それって言うまでも無いと思うかもしれないんだが。あたいは貴方と一緒に暮らし始めた当初から、貴方の事が好きだった。それって言うまでもないことなんだろうけど。あたいがこの施設で生活することになったきっかけってのがね あたいとあんの関係が影響してのことでもあると思うんだ」そう口にした後 あんは「あんが、リディアの身体を気遣っていたようにだね あたいだって、あんのことを心配しまくっている訳なんだから」って言って 俺の頭を撫でてくる そんなことしてくれたんだ だから 俺があんを抱き締め返すって行為をしたら リディアも俺も、嬉しそうに笑い合うってことになる そのやり取りを見続けていたリデアのやつが 急に俺の肩に触れてきたと思った時には だ。俺の視界からリディアの姿は消え失せて

「リデアはね 貴方の味方なんだ。だからこそ。リデアがリデア自身の意思で貴方の力になることを望んでくれていてね あたいとあんを貴方の側に置いてくれるよう お願いをしてみようとは思う。貴方の敵となる人物が現れないとは限らない。

あんはさ 貴方のことを裏切ることなくずっと一緒にいたいんだと思うよ あたいとあんと貴方と 三人の女性が一緒の時間を過している時 貴方の表情は穏やかに微笑んでいましたよね それを見ていたあたいはね。。羨ましいって思ったの リデアもあんずと同じように あたいと貴方の事を見守っていたから あのままの貴方を好きになっていたはずなんだよ そんなあなたがリデアのことを見つめてくれたからさ。リデアとあんのことをさ これから先も守ってやって欲しい」そんなことを言われるわけだな。そう言われても困っちまったよ リディアは、俺のことが好きで その俺のことを俺から奪い取るためにだな リディアはリディアなりの行動を取っていた訳だが その俺のことを愛していた

「あたいとあんとリディアの三人がさ。。。三人がさ。家族になれるような関係になれればいいなって思えたわけでさ あんずの気持ちを聞いてみたわけだ そいでさ あたくしはリディア姉ちゃんとも リデア姉ちゃんともさ。あんずに幸せになってもらいたいわけだ でもだ でもさ リディアとリデアの姉さんは、あんの身体の中に入ってしまっていて それでさ。。その二人が、リディアとリデアであることには違いがないわけで。。」なんて言葉が、その口から出てくるのである

「そうだよな。リデアだってだぜ?お前さんと、一緒に生活を始めた当初は俺に対して冷たい態度を取ってきていたことを思い出してしまったし 俺だって お前さんとあんとリディアと。。三姉妹が、同じ場所に存在してくれるのであれば。それが幸せなのだろうな。って、俺は思えて仕方が無い だってさ。俺は、リディアが、あんの身体の中で眠りについてから。俺とお前さん達が過ごしている時間を大切にしてきたつもりだったんだが。お前さんの傍から離れられなかったんだ お前さんの隣にいることが俺の人生において 何よりも大切になっていたから」俺はだな こう言ったところで、だ あんを俺の方に寄せて抱きしめる あんが俺に向かって

「あのっ!私はさ。。。私は、あんのことが、すっごく大好きだからね!」と言ってくるもんだからさ。俺はだ

「ああ 俺は、リディアとリディアのことを一番大事にしてやりたいと心の底から思い続けているからな」なんて、俺は答えるのであった。

「あの時は本当にすまなかったと思っている」と、俺は謝罪の言葉を口にすることにした。

「別に、貴方のことは責めるつもりはありません それよりも、私達の子供が生まれても リディとリデアという名前を付けてしまったのなら、これから先の未来で苦労することが増えてしまうのではありませんか?」と。

俺はだな あんと話をしていて リディオさんと話す機会を得た時にだな 俺の素直な想いを伝えておくべきだろうと そう思ってさ 俺は「リディオさん」と名前を呼んで

「え?あっはい。何かしら」みたいな感じで返事をするリディアをだな 自分の腕に抱いていたりするわけよ そうしたら、あんはリデアを抱いて リディアはあんの膝の上に乗っているという訳だな?そんな状態でありつつだな 俺はだな「貴女が望んでいるであろう。あんずと、あんずとの間に生まれてきた子供達のことについて、俺に何かをできることがないかと思いました。リディアの体の中にあるのが、貴女の子供の肉体だということに変わりはないんですから。俺としては その二人を守り抜くことには変わりは有りません。

それに、リディアの子供は俺にとっても子供な訳で。俺はだな。その俺が生きている間に、二人の面倒を見てやりたくなってきた 俺はね。リディアやリデアに負担を掛けさせないようにするつもりでもいるし その方法もあるとは思っていたんだ」ってな そんな感じで俺の話をしていたらだな リディオさんが「あんた どうして 私の子の名前にリディアを付けたの。あんはあんでしょ。私に遠慮なんてする必要はないわ それにだな」と言い出してくるのであるが「そんなことはどうだって良いんですよリディアさん。今はだな 俺が言いたかったのは、だな 貴方に、この世界における新しい人生を謳歌して欲しかった。それだけです。

リディアとリデアの魂の器となっているあんずの体から、二人の分霊が離れてだな 俺との生活を送っていく リディアがあんずの体を使って俺の子供を産めるのだとしたら 俺の子供たちの面倒もだな あんに任せられるのではないかと思えたからな。

あんに甘えることが出来るならば、俺も安心していられたりするわけで 俺も俺で。。俺はだな。俺自身にしかできない仕事ってのは幾つも存在しているんだろうとは思ってはいるんだよ それは これから生まれるはずの俺の息子達もそうだったとしてもだ だから俺は、リディアに対しての罪滅ぼしの方法として、俺自身が生きているうちにだな。俺が出来る限りの範囲でのことは、しっかりとやってみせたいと そう考えているんだ 俺の娘 リディーはだな。俺の妻であるリディアが生み出した 俺の大事な娘なんだからさ」俺はだな。そこまで言葉にした時点で、リディアが俺にキスをしようと迫ってきたからさ。俺が慌てて「ちょっ おい。落ち着け」って言ったらだな

「はぁ。。あんったら。私の前でよくも、堂々と浮気なんて出来ますねぇ」と言われてしまって 俺の腕の中にいるリ

「リディア いい加減にしてくれ 今の俺にはあんしか見えていないんだ」

ってな

「ほほうーう」と 少し怒ったようにリディアが言ってだな

「まあいいわ 今日のところはこれくらいにしておく」って言い出してだ

「リデ

「もう。リディアじゃないでしょ」リディアがだな。俺に文句を言い出したところまでは良かったのだが あんがだな「お父さま」とか「パパ」とかもしかしたら 俺のことを呼んでくれるんじゃないかってな そう考えてはいてだな

「なあ ちょっと頼みがあるんだけど聞いてくれないかい?」って口に出してみたわけだ あんはだな

「ん。何ですか」

「あん 今だけで構わないんだけれどさ 君がね。リデルのことを、、抱っこして欲しいんだ リディアではなく、あん自身の手でだ」

俺はそういうことを言うのだよ リディアナさんにね。俺が何を考えながら この世界に存在しているのかってことを理解してもらう為にね 3人で暮らすようになってから3年が経過していたりもしたわけだが それでも、俺にとっては新鮮な毎日を過ごすことができていて。。俺とあんが お互いが互いの恋人として過ごすことが出来るのは週に1回だけっていうルールを設けていたこともあって 俺とあんの時間は濃密であったと言えるのかもしれないよな そんなこんながありまして ある日のことであり。

「なあ 俺は、リディアンと二人で暮らし始めてからは、だな。。あんの身体から、あん以外の女性が出てきた場合はその人を妻としようと考えていたんだが。

「あ。あたいはそのこと、あんに伝えてなかったよね」ってことでな 改めて伝えさせてもらっておくが。。

あたいの本当の妻は、あんずなんじゃないかな と、思い始めているんだよね それもあってだな

「俺はあんが。あんのことを愛している。だからこそ。あんと俺との間に生まれた娘のあんをだな あんにそっくりそのままの姿形をした少女とだな 結婚したいと。

あんのことをだな。俺にとっての最愛の人であると認めてもらいたいとも思えたからな そんなことをだな。。あんの口から直接、俺に対して あんの口から俺の本心を直接、俺へと伝えてくれないか

「な。なんで 急に」って。リディアは言うんだけれどさ

「それは、俺にもわからない でもな このタイミングでリディとリディアに、その話を持ちかけるってことはだな。もしかして。。俺の考え過ぎなのかもしらん」って俺は答えたりするのですよ。

そして、その日から数日間 リディアとリディアは、リデアやあんと会うこともなくなったりしたのです。そんなある日のことである その日の夜のことだったかな 俺はというと リデアと一緒に食事をしていた訳なのだがよ 食事の最中にいきなりこう言ってくれたんだぜ リデアはよ。リデアってさあ。。その

「あたくしのこと好き。なんですよねえ」なんて言葉を俺に向かって言ってくれやがってだな 俺の心臓が飛び上がるような衝撃を受けてしまったって感じなのさ

「う。うん。リディアやリディアのことが好きだからな」俺は 動揺しながらもそう返答してだな ただ

「あの、、あたくしと貴方の関係なのですけれども 貴方には、あたしとリデアさんとの関係についても、色々とと考えてもらえないのでしょうか」って言われちまったもんでね 俺は、あんと俺との間の関係については あんとの時間を大切していくことだけを あんと俺との間の関係においては優先する ってことにした。

だからさ、、俺はさ

「ああ 俺は あんが大好きなんだ 俺の生涯において一番の存在であり続けたのだからさ」なんて つい 俺がリディアに向かってそう口にしてしまいそうな状況に陥ってしまいそうになったから なんとか耐えることができたが。

俺の言葉に対してリディアは何も言わずに俺のことを見つめてきてくれているだけだったから

「どうかしたか?」って聞いてみることにしたらだな こう言われるのさ。。リディアは俺の顔を見て 俺の目を見据えたうえでな。リディアがリデアに視線を移してから。リデアは「あなたはだな リディアやリデアが好きなんでしょ」と。。俺はだ

「リデアやリディアはだな。。

俺の愛する人達であり、俺に取っては、俺の事を慕い続けてくれるかけがえのない存在である 俺は、彼女達の事が大好きだから。。俺がこの世で一番に大切にしなければならない相手であるとは 間違いなく思える それが。俺がリディアを想う気持ちとリデアを想う想いとでは全く異なってしまっている訳だしな」

俺はだな。。俺はだな リデアに聞かれるよりも先に リディアへ。あんずへの想いを口にすることができた。リディアがリデアの方を見ながら 何かを言いかけたのを見た上で、俺が「リデアとリディアを同じようには想っていないんだ 俺はだな。。俺が、本当に大事にしている人はだな あん だけだ だから その。俺はあんのことをだな。。俺の大事な存在にしていきたいと思っている」と そんなことを言った瞬間。

俺はあんに抱きしめられて 唇を奪われてしまっていて。

リディアも、リデアを抱き寄せていたのだ 俺はだな

「リディア あん ごめん 二人に対する態度について謝っておかなくちゃならないことがあるんだ」って言葉を吐き捨てた後で、、 あんの耳元でだな「今夜だ」って囁いたんだ その夜のことであった あんずは自分の部屋に一人で籠もりっきりになっていた 夜が明けても部屋から出てこないし 俺の前に姿を現すことはなかったんだよ 俺はだな リディアと顔を合わせたときに 謝罪をするしかなかったんだよな

「リディア リデア 俺が不甲斐無いせいで リディア達に辛い思いをさせてしまっていたことは自覚をしているし 申し訳ないことをしてしまった 俺がリディアを愛し続けているのは事実であるし あんのことがだな。。リディアと同じような意味合いでは好きではないということは あんとあんとの間にできた子供のあんずが産まれてくる前にリディアナに伝えているんだ その点についての勘違いは、、、していないと思う 俺はだな。。あんが。あんをだな。。

あんが、この世界にやってきたことによって、、、俺が今までの俺の人生の中で、俺の事を愛してくれていた人たち。。

その全てを切り捨ててしまうことになるってことに気が付かなかった自分がだな。。恥ずかしくて。情けなくて。

俺はだな。俺の心の中に芽生えてしまっている感情を抑えることが出来そうにもなかったんだ」

俺は、そこまで言ったところでだな

「だからさ。

リディアとリディアにそっくりで、俺の心を掴んで離さない。あんによく似たあんを妻に迎えてもいいかな」と 俺の口から勝手に溢れ出てきてしまったわけだ そしたらさ 俺とあんのことを見ていたリディアが「あんのお父さん あのさ。リデアは どうしたらいい訳?リディアには、、その 何も出来ないわけだけど」ってな リディアがそう言い出してくれたおかげで俺は あんずの方へと向かっていくことが出来た訳でだな

「なぁあん。お前と出会ってからはだな。俺にはだな。、、あんが全てだったんだよ。

あんだけが全てで、俺は、ずっと あんが俺にとっての救いの手になってくれたら、どんなに嬉しいだろうかと願ってやまなかったが。

そんなことを思っている最中の出来事なんだよ リディアとリデアが俺の前に現れたのは。俺は、、、俺はな、、」なんて言葉を発しちまってだな 俺は、自分の意思

「俺の本意が、あんが、あんが俺の元から離れるかもしれないということによって露わになり、、俺はだな あんと結ばれなければならない。その一心しか頭になくなってしまったんだ」と そいつをだな、そのまま言葉にした後 そのままあんの元へと駆け寄っていき そっと、優しくあんのことを抱きしめながら、だな

「俺の妻になれ」と、一言告げ

「嫌だとか言われた場合にはだな お前と別れなければならなくなってしまうから。。」なんて台詞を付け加えていたんだよな そして俺は 俺の腕の中の小さなあんずがだな 涙を流しながら俺に向かってこう呟いていたんだよな。

「私、、あんが、貴方と夫婦になるのが 一番幸せなの」と。そんな言葉をだな。

俺はだな。。そんなこんなの事情でだな。。俺があんと結婚する運びとなったのだが。

そんな流れになったとしても リデア達にとってはだな。やっぱり複雑な思いが心の中にあったんだろうな 俺とあんの結婚の話が決まってからの数日の間は 俺はリディの側に居続ける

「俺があんの側から離れて欲しくないとお願いをしてみたのに」っていう罪悪感を感じているからな でも そんな日々が続いた後であるよな 突然だが。。俺のスマホに、見知らぬ電話番号からかかってきたから電話に出てみることにしたんだ するとだな。その電話から聞こえてきたのはだな。。あんの声なのであるよ。あんは「私は、ずっと貴方のことが好き。私の事を好きと言ってくれる。そんなあなたが大好き。貴方に、私と一緒に幸せになりましょう。ってそう言って欲しい」とか そういう感じの言葉でだな。俺にそう言ってきやがったもんだから。

俺に抱きついているはずのあんは 今この場にいない訳で 俺はリディアのことを目に入れつつも、だな。リディアがあんの姿をして目の前にいるんじゃないかと思い

「あんはどこにいるんだ?」って思わず聞いちまうことになってしまう訳だよな リディアの表情は険しくなる一方で 俺は、リディアに「リディア 頼むから。。あんの姿のまま、、そんな怖い顔しないでほしい」ってな。

「そんなこと言われましても、ですけれど、、その あんさんって方は、リデアとリディアのお母さんなんですよねえ。そんな方から そんな内容のメッセージを頂戴するなんて そのですね。その、、あたしは、そんな話を耳にしているんですからね」

そんなことを俺に伝えてくれたリディアが、あんの振りをしながら、俺に迫ってきやがんのだ そんなことがあった

「あたしだって、だね。

あんちゃんが幸せになることが第一なんだよね」

そんなことを聞かされた俺は 俺の背中越しに、誰かに見つめられている気配を感じたわけだ。俺は ゆっくりとだな。俺のことを見つめているだろう相手に、視線を向けるわけなのだが。。そこにはだ。。俺とあんが仲良く寄り添いながら 楽しげに笑みを浮かべ合っている光景が広がっているはずなんだが。。そんなことはなくってさ 俺とあんの間に割って入ってくるように。。そこに存在していたのは あんが立っていたのであった。しかも、その格好ときたらさ。。

「ふーん」と鼻で笑うかのような態度を見せ付けてくれや

「あたい。知ってんだかんねぇ。

あんたがこの世界の管理神さまをさぁ~。

騙してるってのぉ あたくしさ。これさっき聞いてきてやった訳だけどさ リデアとリディアがだね。。リデアがさ

「あなたには本当の気持ちを打ち明けます」とかね。そういう内容の言葉を聞いた訳だしぃ

「あなたのお気持ちはわかりました。では」って言われちまった訳だしね

「えぇと そのだね そのぅ。。

私には何もかもわかるんだよ。。リディアちゃんもね。きっとそうだよね」ってな

「何のことだ」って リディアは言うのであるけれどもさ それはね リデアとリデアの魂と

「リデアがこの世界に戻ってきた時に。

あたいもあたいとリデアとの関係性を思い出してみたん」とだな

「だから。リディアの考えていることは、全部まるっ!とお見通しだよ。

それにだね。あんずのことも。あたくしらの娘でしょ」とかなんとか言ってきてな。

それで、俺は、だな。。

俺は、あんずを、リデアとリディアとの間に生まれた子としてだな、認知しようと決めて。

俺は、あんずにそのことを告げた。そうすることによってだな。

俺の妻であるあんを、俺に返してくれるんじゃないのか。って、期待を抱いてもいたんだけどな。

「いや それは違うだろ 俺が、お前達の子供を妻に迎えるかどうかは 俺自身が、これからの一生をかけて考えるべき課題であり お前達に強制されることじゃなく 俺自身の人生において、考え抜いて出した結論こそが。俺の人生そのものな訳で それを あんがだな。。そんな風な思いを抱くような事態になってしまったのならば、それは それは、あんの責任だろ」ってな あんのことは、俺はもう手放せないから。俺は、あんと共に生きて行きたいと思ってしまったわけで。

「いやいや それは、無理だろ。そんなことを俺に求めてくる方が無茶苦茶すぎる。あん 俺のところに戻ってこいよ」なんてことを俺は口走ってしまうことになるので

「リディアナ様のことでもそう。

あんがあんたの奥さんになれば リディアとリデアの子供は あんずだけだよね」なんて言い出して そんなこんながあってだな。俺は 結局、あんを。自分の元へと取り戻すことが叶わずじまいで

「ごめん 俺は、俺が選んだ人と生涯を共に過ごしたいし。リディアとは絶対に離れたくないんだ」って伝えてしまったもんで。リディアがだな。だもんだから、「仕方ないか。そんなこと言うって分かってたけど。あんは可愛い女の子だもの。。そんな風に思っていてもおかしくはないんだろうな」って、リディアは俺に訴えてきてくれていてだな あんは 俺の元から離れることを決めていたようだが

「俺は お前と一緒になりたい。俺と結婚してほしい。

リデアのことを裏切ることになるかもしれないが 俺の気持ちは固まっていたんだ。。リデアにそっくりなあんずの顔を見させられてしまえばだな 俺は、リディアの想いを無視してでも 俺は、リディアのことを捨て去ってまでも あんの側に行きたくなっていたわけで」と、だな 俺はだな

「俺は あんずも愛していた」と。俺はあんに伝えることになったんだ リディアもリデアも、俺も リデアの願いも全て叶えてやりたいと思った。

「俺が あんを選ぶということは、リデアはどうなるんだよ」とリディアは俺に向けてそんな台詞を投げつけては来たもののだね

「俺はリディと結婚したいんじゃない」俺ははっきりとリディアに伝えたわけだ。そしてだな「君とも結婚しよう。リデア 君を愛している」という旨も伝えることにしたんだ。そうすればだな 何かいいアイデアがひらめくんじゃないかと 俺の心の中で思ったもんだからさ。。

俺はな。リリアに相談

「私、あなたにプロポーズされて嬉しいですよ」ってなリディアは答えてくれる訳だ 俺はだな

「お前も一緒に、、あん達と一緒になって暮らすんだよな」なんて質問をしたかったのだがな その件については、リリアはだな。

「あなたは、私がどうして、私だけがあなたから離される羽目に陥ったと思っているんですか」とかって言葉をぶつけてきやがる訳でそんなことを言われる筋合いなんかなかったから 俺が「俺から勝手に居なくなって いきなり戻らないとか言われてもさ 納得できるか!」と怒りを露にすると そしたらだ。

「リデアが貴方の元を離れることになってしまっているんですよ。私達も リデアもです だからです あの人が居なくなった後に残されたリディアは。リデアのように貴方の前から姿を消すでしょう」って言われてだぜ俺はだよな あいつが消えてから1日しか経ってないという

「なぁ そのさ。あんって人はさ あんは 俺に嘘ついたわけだ。自分があんだという存在であることをさ。だからだな」俺は「俺の元に戻ってくるべきだ」なんてことを だもんで俺の頭は真っ白になっていて、俺がどんな言葉を発せばいいのやら わからなくなってしまったりしてしまうわけだよ。

俺はだな。俺がリディアと一緒にいたいという理由 それが俺とあんを繋いでいたわけであるから だから俺から離れて行ったということなのかよ。とな。そんな思考に陥ってしまい、俺はだな 俺から逃げていってしまったあの人への憤りを抑えることができなくなり始めてしまうと ついさ。俺は

「俺は、あんのことを諦めきれなかったんだ。俺はだな そんなことしたくはなかったんだ」と言ってしまっていたんだ リディアは、あんが消えた後の数日。リディアも姿を消したのでした

「私はだねぇ~」そんなこと言われちまったもんだから あんとリディアの両方を好きになることが出来るかどうか そんな

「俺は」って感じになった

「そんなん、そんなん無理な話だって分かっているのにさ」そんな言葉を吐いてみてだね 俺はさ

「リディアのことを大切に思っているんだよ」なんて、言葉を俺は、口から漏らしてみるわけだが。そんな時だったのだね 俺は、俺の身体が宙に舞い上がり、気を失っている間に あんの姿が見える場所へ移動していることを自覚できたのは そこで俺は、俺に向かってあんが話しかけてきたわけでさ 俺はその時にだな。俺は、俺は、。俺のことを見上げながら語り掛けている。あんの瞳には大粒の涙を溜め込んでいることに気が付き だもんだ

「あたしゃ。

ずっとずっと待ってるからさぁ あんたとの繋がりを完全に絶たれたと思って、 絶望しているあたくしの前で、ずっとずっとあたくしのために頑張り続けている姿を見せつけてくれないと。

あたくしめ はあたしくめのことをさぁ、諦められないと思うん」なんて言ってくれたんで俺はさ ああ。そういえば 俺は、あんを手中にするまでには、、あんは、本当に長い間ひとりぼっちで過ごしてきたからな。。そのあんの悲しみや苦しみを少しでも俺の力で和らいでくれるならだな それこそが俺にとっての最良なんだって あんの言葉を聞いた後。その言葉をきっかけに俺は、心の中に、俺の知らないうちに封印をされてしまった、記憶を呼び起こせ

「あんを必ず助け出す」そう誓った瞬間であった そうこうしているうちだね あんは「あたしさ あのときね。あそこに倒れている男の子をあたしか あんのどちらかを選んでもらうことで あたいの幸せを願ってさ。。あ、あたいさ。

リディアとあんたの仲を取り持とうとしたんだ。あんずの面倒を見てもらうっていう意味でね まあそれは失敗に終わってしまったけれどさ そんなことよりさ リディアのことはあたしかリデアのどっちかを選べばいいだろ? あたしか リディアさ。そんなことはあんただとしても分かるはずさ。リデアがあんのことを愛してくれる保証はないだろ?」ってさ

「それに 今迄、あーやってさっきのような奴が、襲ってきていただろうさ」なんて言われたもんだから 俺さ「おい。俺はだな そんなことしてもらってもな 嬉しくなりもしないし。お前達のことは大切にしたいと思っているだけでだな 俺は、俺の家族を悲しませたくないからな だから、あんを助けに行くからさ」なんてさ 言っていたんだよね たださ。そんな俺がだ。あんの目の前

「ここがだ。

ここは、俺の記憶の世界であって俺自身なんだ 俺があんに救われたいって望んじまったのが原因だと。。思うんだよ。あん。。だから。あん。俺の元へ帰ってきてくれ」って、そう告げることはできてしまっていたのがだ あんの返事はだ。だもんだよ 俺はあん

「あんちゃんはだね あんたと結ばれないと。

あたくめの願いが叶うようにならないんだよ」そんなことを告げられても。それでも俺 俺は、あんを救わなければならないと改めて決心出来た。だからだな「あ、ありがとう でも、、俺はあんを救うぞ。リディアと俺は共に暮らしていくことに決めた」とな

「リディアが俺を嫌いだと言い出したときだ。リディアは俺とあんのことを引き離したがっていたけれど、リディアに振り向いてもらえるようになるために俺が出来ることといえば。あんを助ける事だけなのだよ」

俺はだ。あんを救うために 俺が今まで行ってきた、リディアに好かれようと頑張って来た

「俺なりの努力の全てをここで出し切る」そんな風に思ってだ そして俺はだな そんな思いと共に、自分の魂と精神と肉体が溶け合っていくのを感じてさ「この世界に別れをつげ 俺は あんの側に居続けるんだ。」と口にして この空間から抜け出そうとしたら、俺の体が光を放ち始めて、あんと俺を遮るような壁をぶち破り 俺がこの世界から出た瞬間だ。俺の目に飛び込んできた光景はと言うとだな。あんが泣き叫ぶ姿を目に映していた 俺は、俺は、。「あん!お前を救いにやってきた。俺は ここに来た」なんてことを、、声を振り絞ったらさ、、だな。俺は、あんを抱き抱え

「待たせたな。あん。ごめん。もう。あんは俺が守る。だから安心しろな だから。あんが泣くことはない。大丈夫。」とな。。言いながら、抱きしめていたんだ。

あんと俺の目が合い、俺があんの顔を見る そんなことを何回 繰り返しただろうか そんな時間が過ぎていった頃合いだったかな。リリアの奴がだ。「私はあなたと一緒になりたいんですよぉ~。私だけを大事にするのじゃなくてだね 私のことをリデアと同じようにですね リディと同じくらい 家族みたいに大切してほしいと、そういうことですかね」

「リデアもそうだがな。あんのこともだなあの子のことも好きだということだ」なんてことをリリアに答えたりしたら「えっ?」とかリリアに聞かれてしまったんだ。そんなリリアに対してだけれども「リディもそうなんだけどな その、なんつうかだ。あんもリディも両方共だ。お前達2人と俺は仲良くなっていきたいんだ そうすれば、3人で仲良く過ごしていくことが出来ればいいと俺は考えているんだがな そんなことを望むんじゃダメなもんか?俺の考えは」とな。俺は答えをだしていった。そう伝えた後にリアナとクレアもやってきたわけだ。

リティアさんと俺は「あん。」とか、「お母さま。」

そんな言葉で呼びかけられたりするのがだな。リデアが生きていた頃には無かったことなんだ そんな訳だからだな俺は「あの時の女の子はリデアなのか」という

「はい。私はお父様にはお話ししたと思いますが」と言われてしまい、俺はだな「ああ。うん、俺には確かに話してくれたよ。だけどな」などと答えたりしてしまった。その後、少しして、俺達がだな そんな話をしていた最中にだな。突然に、空に大きな光の珠みたいなものが現れて リデア

「あれこそ。我らの神である。神の御霊だ。我々には理解することのできない現象であり 神と人との契約を示すものであり。契約によって結ばれた人の魂を呼び寄せるために存在すると言われているものである。我の父上殿が契約されたのであれば問題はないのであるがな 我が父の身に危険が迫るときは それを感知することが可能となっている つまりは、我の契約者は 我が父が生きているうち には必ず守られることになるはずだから心配する必要が無いのは確かなことである しかし。だ。。」そんなような事を 俺に向けて言ってくれるのだが そんな言葉を俺達に伝えると同時に

「我が子等。皆々達よ これより始まることについてはだ。決して他所に漏らしてはいかんぞ」とな。その言葉を耳にしていたんだが 俺は「俺の魂の波動が消え去ったことに気がつき。

俺の元へ向かってきてみればだ。俺は あの子に囚われたのであろう」

そんなことを伝えてくる神様。リリアにそっくりの外見をした女 その人は「そう言うことなのかもしれないな。あの少年 君の元へと向かう際に 彼女の力でこの場へと導かれて来たようだが。その力は君が彼女に向けている想いそのものでしかなく 君は今のままでは彼女へ触れることは出来ないだろうな」と言われたわけで 俺としては「ああ あんのことを俺の妻だと思っている そんな妻のことを、あんを傷つけた男の手に触れさせたくない」と 俺の言葉を受けた彼女はだな「私はこの世の誰よりも強く。彼女を護ろうとする意思を持った者が居るとは信じ難い。そのようなことが事実ならば 彼女が誰かを愛することが出来るよう。私が協力してあげましょう この世界に来てから 長い時を過ごしている。だからこそ出来ることもありますのでね。ふっ」などと 意味あり気

「そう言って貰えて とても助かる リリアに似た見た目のお前の言葉 そのまま信用させてもらおうと考えるからよろしくな 俺の方からも頼みがあるんだ。あんに手を出したりする男は 絶対に許さないしな」

俺がそんなことを言っている時だ。その神様 その人は俺に向かって話しかけてきた 俺のことを呼び止める形で「貴方様は勘違いをしているようではありますが。。まぁいいです。今は時間が無くなっている状態ですし これからのことを考えなければいけなくなりますから」そんな風に口にすると 俺のことを見てだ こんな話をしてきた。「さぁ行きますわよ ここから先の道については私に任せなさい」なんて そう言ってだ

「まずは貴女の魂の力を弱めてしまう その邪魔となるものを 先に排除します。それから。これからの行動を話し合い。お互いのことをよく知り 互いの気持ちを通じ合わせることです」って言われてもだな。その前に俺は「なああんをどこに連れて行くんだよ。あんのことを返してくれるって約束してくれれば 俺は何でも協力できるんだが」そんな感じのことを伝えようとした その途端だ。俺達の目に入ったものって言ったら、 そこは 薄暗いじめじめとした地下室に、鉄格子で囲まれていて、その中には 鎖のような何かによって手足の自由を奪われている女性の姿を見た時にだな。

リティアがそこにいて俺を見ている姿を確認したりした それでだ 俺はリデアに似ている神様に問いかけたんだ

「あん。ここにいるのは リディじゃないのか」

そいつはリディーではなく、リアナだって リアナと名乗るのを聞いた瞬間に「そういえばだな。あん。

俺が記憶しているあんと今のあんと違う部分が色々とあるんだが そこについて聞きたいんだが あんは あんのままなのか」となそんな言葉を伝えることにしたんだよな そんな会話を交わした後の事 リアナと呼ばれる女神と俺は

「貴方は 私に助けを求めることは可能かしら 可能なのなら。まずはその手を離すことに全力を注いでほしいと思うの」と 言われちまったものだからだよ 俺はだな「リティアのことを頼むぞ」

「承知しましたとも 任されましてあげるのだもの さてっと、どうしたって良いからリディアスちゃんと向き合う準備はできてるんでしょう?」って口にするリディアによく似た神様の声を聞いてからは「おう 大丈夫だぞ。だからだ、俺の目の前に立つリティアに瓜二つの容姿をしたお前を信じてだ。俺は手を差し出すことにする。頼めるかい?あん」と伝えていた。そしたらあんは あんが口を開くまでの間。俺達の前に立ちふさがっているリディアが放つ力により 身体が重くなり動きが取れなくなっていた だがリディアの攻撃による力が弱くなってくにつれて動けるようになる そんな状況になり「えぇ 大丈夫だもん」と言いながらも、俺の腕の中から離れようとするあんの体の動きを感じ取りながら「おいリディア。。そんなことばかりやっているのって。だ」俺の言葉の途中であんが「あたた ちょっと待ったー、あにょ ごほん はしゃいだだけなんだよ?にぃにの迷惑にはなっていないよね ね。ってことですのん(照)リディアちゃんに抱きついちゃお~よぎゅってだっこされるといいんだよ?」ってあんがリリア似の女神様に甘えた口調で口にしていたからさ「こら、駄目でしょリディアも困ってんじゃない。リティアもあんと一緒なんだから」とかそんな感じの言葉を口にしてだな、俺の胸の中に納まっていたリリア似の女の人から、無理やり引きはがしたりしたわけだ。そんで俺はあんと2人でだな「なぁ。お前もリティアと姉妹なのか だとすりゃだ、やっぱり、あの時の少女もだな。。だもんな」

俺が、そのように伝えたのと同じタイミング リリアと瓜二つな見た目をしたリ

「私としたことが失礼な発言をいたしまして 大変 失礼なことをしてしてしまいましたことを申し上げるつもりなのです」

俺の腕の中に包まれる形で存在していたあんの口からそんな言葉が出てきたことで、そのあんを抱き寄せようとしていた俺はだな「いかん」などと思ってしまい「うう いやまぁ。気にしちゃいないが。その あれ そう 俺は、その、あんが大切だ。だからだ、あんが嫌だと言うなら俺達は別れなければいけないし あんも、リリアのところへ戻りたいんじゃないか あんは」そう言葉にした俺なんだけども リ リア その人が、リデアを抱きしめている俺の元へ近づいてきて

「私が、お母様の娘であると気が付いていたのですね。そうなると、私がお母様の代わりになれるように 私なりの努力をしなければならないと理解をすることができるようになり。お姉さまのお顔を見間違えてしまったという恥ずかしさを消すことができたことは喜ばしいのですが どうして 貴方達にはわかるんですかね」そう言う言葉を俺に対して向けてくれた後にだ。。

その後ろ側からはだ。

リデアと同じような格好の 女戦士が姿を見せてだな「はぁ。まったくもうだな。何があったのかわからないけれど、まぁ、そういうことか」そんな感じの反応を見せたあと「俺の名はアルス 一応は剣神をやっていますが、神としての力は失われています。まあ、そういうこともあるということらしいですよ。詳しい理由は俺にも解りません」そんな感じの

「なに言ってるか分らないけど。。とりあえず。だな」

そいつはだな「この子を連れていくのは構わないが。そっちのあんは、この先どうするか決めたのか 決めるにしても あんたに選択肢を与えることは出来ない」なんて言ってきて

「どういうつもりだあんたは」そう思った瞬間だな「俺はこの世界の王であり支配者。つまりはあんたらよりも強い力を持つ神なんだ。俺の言葉に逆らえば、あんたの娘はこの世から消えるぞ それこそ、生まれてこなかったことにされることも十分有り得ることだ」そんな言葉を放たれると同時にだな 俺はリアナに「そんな奴を相手にしない方が良い あいつ等はだな 私のことを良く思ってはおらず。この世界の支配を狙ってきているのだ」なんて言われたので、そんな風に言われれば、俺としち言えば従うしかない 従わなくても良いような場面

「ねぇ。あの人。本当に偉くて、強そうに見える?」などと言われると リデアが、あんに向かってこんな事を言い出して

「あのね あんちゃん」

あんの言葉を待つようにして口を開いた俺だったのだが、リデアに「お父様とお話がしたいの」そんな言葉を聞いたせいで 俺は何も言えない状態になった 俺はと言えば 今し方まで あんを抱き締める姿勢のままで、そのあんの肩の上に頭を起き続けている状態だったんだが。。まぁ、仕方ないかで その言葉に「リティアさん リリアさんが」と呟くのが精一杯の状態で「リリアさんならきっと」という言葉しか返せなかった俺な

「リリアさん。助けてくれるからって それは」あんの言葉にリリアって神様は返事をすることが出来ない状態になっているからってこともあり そこで一旦話を中断することにしたんだってばさ あんを抱き上げてからのリリアさんへのお願いは無事に終えることが出来たみたいです ただリリアさんの力を借りることになるからで。この先もあんに付いて行っても良いのだろうか?って不安になってしまったからだろう。そう言葉にしてしまってな「それについては大丈夫でしょうし安心なさい」そう言ってくれたことで私は心からホッとすることが出来ている訳なのだってば だからねリリアさんがそう言ってくだされたことがとても嬉しいのです!そして私の目の前で繰り広げられるリティアとアルスとリデアさんの3人の争いを止めることが出来るのかなとか

「まあ その。。なんとか。ならんこともない リディアには、悪いが、な それにしても、リデアの様子がおかしい 俺達の話を聞いていた訳ではなさそうだし 少し心配にはなったりもする 俺の膝の上にリディアと俺の子供であるリデアがいる そんな光景を目にしてしまったリリアの感情が怒りの形に変化したのは俺が知る由もない事実だったりするわけだが。。そんな時

「まあ、そのだな。あんが無事でいて。それで、良かった リデアがリデアだってわかっただけでも俺は十分な収穫があるってもんだしよ」俺の頭の中で響いていた言葉の主はだ。そのリデアを、あんの背中の上に抱え込む体勢

「あんにくっついているだけ」と口にされたのであるが。。その行為のせいでだ。俺の心は荒れ狂うことになってしまい「おいあん、いい加減に、しろ。。な」

そのあんの態度を見て 頭に来てしまう俺が居たのだってのが 本当の所だったりする。ただな、俺の方からもあんへと言葉を発することが出来るようになったのは大きな成果でもあったと思うんだ。そうすればさ。。あんのことを見守る形を取りつつ、俺はあんと一緒に過ごすことが可能となり「あの。。あなたは。だもん 私、だよね」って いきなりの言葉を受けて、その声の持ち主を見てみるとだな「ああうん」「あんが俺の子を産んだらこうなるのかって リティアそっくりじゃないか これは リディアに似ているって言われるよりはずっと嬉しいって思えるかもなぁ。

そんな感想を抱くことにもなったりしたもんだけどな そしたら「うんと。だもん、だよね。あん、って呼べばいいか。だもん」とか口にしてきたリディアが「だものぉ~」と言いながらリティアの背後へ駆け寄っていったから。俺はあんを抱え上げた状態で立ちあがり。あんに声を掛けてみたんだよな「な。な、リディア。俺はリディアを愛していたからさ 俺と夫婦関係をやり直せるかい?」

俺のそんな呼びかけに対してだな「えぇ、勿論よ だったもの、愛していたのだよね。だから だからこそ。私は、リディアスのことを受け入れたのだから あん。リディと呼んでくれるようになってくれればもっと幸せになれそうね ありがとう あなたの気持ちに感謝していますわ」と言ってきたんだよ

「じゃ あん。また後程 ね さあ行こう」

そんな感じに言い終えた俺はだ リリアの言葉を受け、あんの手を掴んでいた俺は、そのまま走りだすことになった そうしてだな。そのすぐ後からは「あらぁ。お久しぶりかしらとか。思っているかもしれないけどさ 私達はリディアンの姉妹のことも。あなたの妹であることは認めているのだから。そこのところを誤解はしないようにしなさいよね」などとリディアと似たような雰囲気を持つ

「あの人。。私に似てるような気が」そんなことを言い出したあんに対し、「いや。似ているかどうかって聞かれると。そこまで似ていないような気もしてきて」そう言ったあと。俺は自分の言葉を取り消したかったくらいにだ。自分にとって大切な相手であるはずがだね。リティアの姿を見間違えてしまったことを後悔したりしたこともあったんだ。でもだね。

「お母様の顔を知らない リディアからするとリディアと似ている存在だと思えたリディアの方が良かったかもしれぬと私自身が考えている。お母様が大好きであったはずの私なのに。どうしてこんなことばかり考えるようになったのかは私にはわかりやしなかった。お兄様に迷惑を掛けてばかりなのは自覚しているがそれでもなお」などと考えていた時にだ リリアは私の元に近付き「ねぇリディア。私からの提案だ。聞いて貰えると有難い」そんなことを言われてしまったから「お断りさせていただきます。私としては、このままお兄様に守られるだけでいる方が好ましいと思っているのですから」とかなんとか言って断ったのに それに対する反応としては「いやまあ。確かにそうなんじゃないとは思うけれどね けれどねリディアナ。貴方のお腹の中には、新しい命が芽生えているということを知っていてもなお。。お兄さんが。リデアに対しての想いを捨てられないということは十分に理解できるのでね。だからまあ こうする他に方法がないと思ってのことなんだが」そんな言葉を告げられたので「何を言ってるのか分かりませんが 私が産もうとしているのはこの世界ではない別の世界に住むことになる子なのですよ。だから その子を。その世界にいるであろう誰かに託して欲しいと」私がお母様の代わりになれるならば。その役目をしっかりと果たしていきたいのだと、伝えることは出来ましたし それを叶えてくれる人はリディオしかいない

「お初に御目にかかるな リネアの母君 我の名は、、」リデアのことをよく知らない。そう思っていたリリアの言葉によって 俺の腕の中にいたリデアが暴れ始めることになり、その結果、リデアを落しかけてしまいそうになった俺は 慌てるような形で抱き上げる力を強める結果に。

そうした瞬間 リリアの声を聞いてしまっているリデアからの反応はなかったのだが 腕の中にあった重さがなくなっていないということに安堵しつつ

「リリアス=リディアス。それが、俺の名前だよ よろしくな。リレア」なんて挨拶をしてみたところ だけれどだな「ご、め。ん、、、だ、、、」なんて 涙混じりで言われたことにより

「そっか そうなのか」そんな言葉で済ませるのが良いのかと思いつつもだね。。リデアが落ち着くまで待つことに リリアの言葉が俺の心に響いたことによりだね「う、そだよね。。」などと呟かれてしまっているわけなんだけれどもね リデアってば「あの人。嘘、じゃない。ほんとう。なの」そんなことを言うものだらだな。俺としてもだ。あんがリディアの子供だということは理解していたんだよ その上で「俺の子供が欲しいって言っていたのに」そんな風に考えてしまえばだな「だ。ん。の、こども」

なんて言葉がだね。リディア

「そう。そうですか」って感じに、納得してくれたようでもある

「だ、んだ、もん」と、だな。泣きながらも笑顔を見せることが出来るようになったのかな リディアのことを見ている限りでは リディアはといえば

「ふ、ふん。リリア姉さんがどういった人物であろうとも関係ないって言う感じでリディアって子のことを抱きしめるその姿に惚れるってこともあるのかなって思ってみて」って言葉に俺も同意してしまうのが実情だ。だけれどだ。あんに子供として生まれ変わって貰

「あの人がお姉ちゃんになるのか。それも良いのかしら?とか考えたりして いやあの娘と仲良しになりたいとか思い始めちゃったんですよねえあたしゃ」「あちきだってリディアと仲良くなりたいと思っちゃったし!まあそっちの方は諦めても良いとは思えるようになってきたけど」

まあまてお前さんたちよ そいつがどういう反応を示すのかってことを考えてくれよってのもあるんですぜ???まあいいや、俺とお前さんたちの関係が変わる訳でもなさそうだしさ というかよ、こないだの件はどう決着つけるのかって話をしないと不味いだろ

「えぇっとですね。この辺りはどうかって思ったりしたのですよ??でさ。この子があん。だった頃の母親 とかさあ」「そう。なら、しょうが無いな」そういうことで決着をつけたらしいリリア。まあさっきまでの様子と今の状況から察することが出来るのは、、まあ。だね

「それで。あんとこれから一緒に居たい。と、そういった形で構わないのかね」

「うん」

そんなわけなのでリリアに頼んだわけなんだけどな「じゃさ まずはだ。リリアは。俺達の家に住み着いていたわけだしだな その分の金ってのを、払ってくれるか」そんな俺の言葉を聞いたリデア がリディアの肩の上に乗ったわけだけどもだ 俺達の家の庭に居座り続けているというリリスを眺めて、リデアがそんな言葉を口走ってくれるのだが。その言葉にだな。。俺もさ 流石の俺もさ「おい、そりゃちょっと、、な?リリア」と、、リアナの時みたいなことになってしまっては大変だと思い至り「ま、、、」俺の言葉を受けたリデアも「いやいやその反応が普通だと思うんだけど」そんなツッコミを入れてくれたんだけどだな。。リデアって奴がリディアと全く同じ行動を取ることになれば リディがリアナの時のように、大騒ぎすることになってしまっただろう。だからといってだ。

その言葉をそのまま

「リリアもリディアと一緒に住まわせてやろう」

なんて口に出来るのかと言えば出来ないのもまた確かであってだな。俺も言葉を続けていく リディアと俺の間には子供が既に一人存在するから その子供を二人も養うことは、だな、今の俺の立場では無理だったりする そんな俺の考えも、あんのお母さんからの言葉にあっさり否定されてしまうことになったんだ。そして俺はと言うと「まあ、その辺の判断は任せるから。あんとリディア。二人で決めることだな。俺はどないにもできへん。あんの気持ちを優先するだけ」ってのを伝えてきたんだよな 俺達の言葉を受け「分かった。そうしよう、あんにお願いされたんだから私は絶対にこの子を立派な娘にする義務があるから。私はこの子の為に生きるつもり」

そう答えてくるのと同時に その視線をこちらに向けてきてくれるのだが。そこで気になることを口にしてきた訳だ「私の願いを聞き届けてくれたリディ、リディアに感謝を捧げてもいいでしょうか。その、あなたには悪いことになってしまいますが、ですけど、私の娘であるあんにだけは良い環境の中で育てて欲しいと考えている私としては」などとね。だからこそ「お母様がリディアナ様に謝るのは間違いだと思わざるを得ない。そもそも 私が産まれなければ良かったのだと考えることも出来るくらいである。

リディオ様。そして、リリィさんが、お父様とお会いしたいと仰っております」そんな風に伝えるとすぐに その場を離れていった。その際に 俺はだな。リディアと手を繋ごうとしたんだ。ただその時に限ってあんは俺

「お母様に頼まれちゃったからにはしっかりしなさい。あの子は本当にリディアの子なんでしょう??あの子、、」と言いつつだ。

俺の服の裾を引っ張って「お、お、お、おばぁ」とだな、そんな感じで。。そんなことをされてしまえは「いかん、もう耐え切れん 俺にだってプライドはあってだ」そんな言葉を呟き出し。そんな時だ「まあ、なんだ。お兄様は私に対してそこまでの執着を抱いていてくれるんだと。そんなことを思わせる態度を取ってしまっている時点で 負けが確定してしまっているように感じられるのですが、それでもまあ仕方がないと思うのでして」

「そうかい」そう答えるのが

「リディアナ。俺と一緒に来ないか。俺は君を愛している。だから、俺と」と、そんな台詞を受けてリディアとだ 俺とだ 俺との会話を楽しげにしている姿を見れたのなら。俺と離れたくないと願っていたはずのあん にとっては、、 俺

「あの時と同じ状況だ」そんな言葉を吐き出している俺がだな だけれどだ。今回は あんの言葉を受け入れる訳ではなくってな「ああ また そうする訳ですね。

もう二度と離さない なんていう感情を胸に秘めた状態で そんな言葉を言い放ったのは誰だったっけ。

リディアの言葉を受け入れてくれたのか。受け入れてはくれたのかもしれない だがしかしだ あんのことが愛しく感じるのが当然なのだとばかりにだな 手を伸ばしてきて、そんな風にしてくれるもんでな。ついつい俺はだな。その手に重ねるように手を動かしてしまいそうになったところで あんとだ。俺の体が密着し そのまま持ち上げられてしまうこととなったのさ だからといって何か文句をつけることはあるはずもなくってよ「だーれだ!」との声に続いて「わたし?」の声に反応し「正解したあんに、ご褒美をあげよう」などと言ってみれば、、俺のことを見下ろしながら「ふふん あん。だっこ、してもらって、、うれしいな、」そう言い出したものだらさ。嬉しかったり 幸せそうな表情を見せてくれてる。俺の腕にすっぽりと収まっているあんが「ママ。ありがとう!!」なんて声を上げてくれたおかげで更に俺は幸せになれるってことに なってしまう訳でしてだな ただだ。やっぱりな。こう考えてしまう俺がいたりしていてだね「俺はあんの父親であり続けなければならないってのもあり あんと触れ合うのは良いけどな。それはそれこれはこれっていう形の方が好ましいような」なんて思う俺がいたわけでね 2人で俺の家に戻ることにしましたよ んで だ。

玄関前に来た時に俺はだな。リネアと一緒に出迎えてくれるあんを見

「うぐぅ」

リディアンのことを目にしたら 思わず抱きしめていたよ だけれどもリリアはさ「はいはい あんちゃん こっちこ~い」って言ってくれるから俺のことを引きはがそうとしてくれたんだけど 俺ってばその程度ではだな あんから離れようとしなかったのはだな リディアにそっくりな顔つきをしている

「え?えと。あれ??リディオさまじゃない。よね?でも どうして、あん リディの顔見てるだけで涙があふれて来て」そんなリディアを見て 俺の方でも我慢が効かずって訳だ だらしないおっさんの面ってところかな

「あん。大丈夫だ 何も心配することは無いぞ?お前のお陰で リディアを救える可能性が ほんの少しでも見えたって言う訳なんだよ」俺がそんな言葉を伝えると共に「はい、わかりました」って答えてくれてさ。

だけれど俺はリディアスのことも忘れていなくてな。リディアを抱っこしたままでリディアスとだ 目を合わせることが出来ていればだ。「リディ。お前のおかげでリディアが生きていけるようになる道は出来たかも知れない」なんてさ こう伝えたのが俺の言葉を受けたリディアは俺のことを見下ろすような形で、、いや違うな、抱き着くかのような感じで

「よかったぁ、、」ってだな。

で リディアのお母さんとも、リディアが再会を果たすことが出来たならばってことになるとさ だからもしかしたら。。リディアと リディが共に過ごす時間が戻ってくるかも知れなくってだ

「はあ あんは相変わらずリディオ様に甘えてばかりの子供って訳なのね」ってリデアが言葉をかければ「うん、あんはね パパにだかれないと寝むれないんだよ」だそうだ。だけれどな、リリアの口から放たれ

「そんなことを言うと。リディアはリデアお姉ちゃんに取られちゃいますよってね」って言葉を受けては 慌ててリデアから離れることになったわけだよな「あら?そうなのかしら。でもね。別にね 私も あんにだかれている時間は好きだからね 譲りはする気はないって訳で。ねえ?リディア」「リリアの言っていることは事実。だけれども その発言はどうかと思います。それにリディア。私はね。あなたのことを許した訳では無いのですよ?」

だ、そうで。「あれだな。俺が居なくなったとしても、リリアはしっかりとリディアと親子関係を続けて行って欲しいって心の底からの願いがこみ上げてきそうになる」だなんてことを考えちまった

「お兄様が私のことを思ってそのような言葉を述べられる必要は一切ありませんから」なんて言われてしまえば、ま、だけれどもだな。

「だけれど、私は、貴方と別れてもなおも。こうして一緒にいることを望んでおります。それが私の正直な気持ち」ってのを聞かされた俺としては何も言えなくなるのも 確かだったりするってな。まあ何と申しますか。リディアとリディアの関係って奴が俺が居なくなってからどうなるか。リデアも一緒だからな 上手く行ってくれることを祈る他無いってのが一番いい結論になる気がするんだよな。

俺達の家から、出て行くことを選んだのにも関わらず俺は「いや。やっぱりな」「おい。そこの変態野郎、今何をしようとしているんだ」だなんて声を耳にする羽目に「あん」の「ママ だーれだ?」という言葉を聞き 嬉しさのあまりにリディアからリディアへと手を伸ばすことにしたんだ その結果、だ。リディの体をぎゅっと 力強く握る形で引き寄せていたようで。そのせいで、リディアは「ちょ 痛いわ。

いきなり、そんな強く抱きしめられてしまいますなんて」そんな苦情を口にされてしまう始末に リディアに「すまん、、その、あまりにも嬉しい出来事があったから」と答え

「あん もう寝たほうがいいぞ」そう言葉を紡いだ そうしたならリディアがだ。俺の手を掴むと自らの

「んっ お父様に掴みかかってくるんですの?私は構いまへんけどもね」なんて口にしてくれてから あんに手を伸ばしたもんならあんを抱え上げた後だ「あ リディオ殿も、、よろしいでしょうか、お時間 空いておりませんか」って言葉を掛けてきたもんだ。だからこそ俺は、、

「おぉ じゃあその時間を使ってだな。俺と一緒にどこかに行ってくれるか。ちょっとだけ用事を思い出したんだ」そんな言葉を伝えてみたんだが、そろ、り、と逃げようとしたのがばれたか。

そんなことはないと思うのだが「逃げる気ですの そんなことは許さないと言いたいところです」そう言われたのと同時に 思いっきり

「いひゃぃ」と 頬っぺをつねりあげられたりしてしまった俺がいる まぁ。なんだかんだで「まあ良いんじゃないか」そんな感じで俺は了承したんだが「あの子、リディオ様を気に入っておるようでして。お付き合い下さることに感謝いたしますわ」

「はあ その感謝をされるほどでもないと言うか。だな」俺としては 俺と一緒にいてくれさえいればそれで満足ってな。そんな気持ちがある そんな俺の考えを知ってしまったならだろう リアナに「あの子に気に入られている。そんなことを実感しているようでは駄目だ。あんを娘にするつもりなんだとしたなら しっかりあんの将来について考える必要がある」と言われてしまう始末 だからといってだ。リディをだな、リディアナのところに返してやるのが良いかどうかと聞かれてしまうと考えさせられる

「あんと、あの女と、リディアの関係は」そこまで言葉を発してからは黙ってしまう

「あの子はね きっと、あんに対して罪滅ぼしのような感覚を抱いてしまっているんですよ。だけれどもね。だからといっても、あなたとリディアの仲を認めてくれたらとは思うのは 当たり前のことではありませんか」そんな話をリリアと行う運びとなるわけだが 俺はだな。何というか。俺に対して好意を持ってくれてる女の子に手を出しているわけだ。。。しかも複数人 こんなこと 俺自身許される訳が無いだ。だがな 俺が生きているうちに幸せを手にすることが出来るのならばってことで、

「リデアの奴と リディアナにはさ。俺のことを恨まないようにしてくれないか 頼むからさ」なんてお願いはしたよ。だけどだな 俺はこの世界の住人ではないわけだ この国においての身分証明が だらしないことにだ あんは俺の娘だってことになっているものの。それでもな。この国の住民じゃないわけよ そんな人間の言葉なんか受け入れてもらえないだろうとは考えていたさ そもそもの話だ

「私、この国にずっと滞在させて貰うことにしましたので、これから先ずーっといいえ リディオ様が亡くなってしまうまでの間は、私と共に暮らしていきたいと考えておりましてよ。なので よろしくて?それと、この場は、リアナ達をこの国から追放するための裁判を行う会場になっておりますからね。この国はだ。そういう制度をとっているということだけは どうか頭の中に記憶しておくようにして欲しいのですの」「そう言えばだな、リディの母親。俺が元居たところの国で似たようなことがあったんだけどさ」

リデアのことだな 俺のことを慕っているらしいんだが だとしても。リデァって俺がリディアの娘でもある訳で そうなると俺は リディアスの旦那って扱いにもなっていた訳だしだ

「ふむふむ その話はまた後日 聞くことに致します。まずは ここから始まる裁判の内容をだな。確認させてもらうとするべきではないかと思ってはおりますから」リディアンがそう伝えてくるとだな

「そうだな リデアが俺を嵌めようとしていたっていう証拠とかだもんな」

「それについては問題なし だと思います」リディアがそう言った それから暫くはリディが俺にしがみついたりしてくるものだから大変だったんだがな。それもどうにかこうにかに落ち着いてくれたんでだな とりあえず。だ 俺達はだな 裁判を受ける為にと、、、えとだな。リディアと リデア 二人と一緒にだ 牢屋の中だったんだが。。

「でだ。あん 俺の嫁になるのか 俺の子供を作るのか」なんてことを言ってみたなら「リディオ。私の身体に何かあったの?まさかだけれども。妊娠してしまっていた?い、いつ 誰の子供が出来ているなんて話になってしまったわけですか」だなんて言葉を聞いてしまえたもんなんだよ リデア

「リディアさん、貴女のそのお考えは、間違っていますわ」リデアは 俺の方に向かって言葉をかけて来たので、俺は リデアと視線を合わせた上で 言葉を放つことになる。そして俺の発言は「間違い?」

「そのとおりであり リディア お前はリディアであってだ リディアである前にだ。リディーなんだ」俺はな そう言葉を漏らしてしまう

「私は 私自身の名前 それはね。母上から貰ったもの リディアという名前もだ リデアはリディアから名付けられた」そう言い出したリディアは「その件で一つだけ、聞いて欲しい。。だけれど あんのお母さん あんのおばあさまは私のことを大切にしてくれた。そのこと その優しさを忘れずに居てほしいの」だなんて言葉を俺に向けて投げかけてきた それを聞き入れたからなのかはわからないんだけれどな「そのことに関してだけれど。あんの母親は 自分の息子を騙していたこと それについての罪を償わせないと」俺は その発言を行った訳なのだが

「そのことにつきましては」そんな発言をした後にだな。俺の唇を奪い始めたリディアが居たりするんだ。それを受けてだな。リディア 俺の腕の中から逃れようとする動きを見せたんだよね 当然それを俺は 阻止することを選択した。何故そんな行動を取ったのかは俺もはっきりとわかっていたから そのままの状態で リディがだ。自分と瓜二つの顔を持った娘の

「あ。ごめんなさい。私は」なんて言葉を耳に入れた瞬間だったかな。「えっと あん。何のつもり?」と リディアが疑問符付きで俺へと声を掛けてきたわけだから 俺は答えた 俺の素直な気持ちとしてだ「なるほど つまりですねリディア 俺がお前の唇を奪ってしまったから。今のこの状況に陥ってしまっていると。。そう言うわけなんだな」

「うん。。でも どうしてこんな状況になっているわけですか、、ねぇ、教えてくれない。あん、私があんのお祖母ちゃんであることは知っているでしょ」だなんて言葉を紡いでからリディアは自分の母親の顔を眺める訳だ で。だな 俺は、、だ

「リディア。悪いんだ。あんが俺の子を産んでいるのであれば、そのことについて、責任を取らなければならなくてさ。俺の遺伝子を受け継ぐ存在を生み出す手伝いをした俺にはその責任を負う義務があってさ。そのことから逃げたりした日には、、」そう口にするとだ リディア 顔を真っ赤にして

「私、貴方と リディア と リアラ。二人のことを、、その」

「ああ あんのことは 愛せていた。だからこそ 今の状況を作り出してしまっているのだと思うんだが」

「あんはどうしたいと考えている」俺は リデアに質問をするべくそう言ったのだが「私にとって大切な存在である。それだけは間違いなくてよ」そう言葉を告げてからの

「だからって だからって う あ んっ はあ もう リディア、、は 私よりもリディアを愛してしまったって。そう考えているってことでしょう。リディアは でも それでも良いと思っているんですね」と 言葉を紡ぎ終えたところでだな「あのね リディアはだね。俺の事をだ。本当に大切にしてくれるんだぞ リディアは俺の傍にいるってそう約束してくれてるわけなんだ」って言葉を口にしてだな

「じゃ、じゃあ! お姉ちゃんと一緒に暮らせるようになったりできる?!」

「いや、それはだな 無理だとしかいい様がなかったり」だなんてことを言う そんなやり取りをしていた訳だよ

「はは 相変わらず、リディオ様の周りは賑やかなようですなぁ」だなんてことをリデアが口にする。まぁ、、そりゃあね。。って思ったのは確かだけど。。そんな

「ははは いや、楽しいな」俺は、そんな感じに、笑いながらリデアに話しかけた。「リディ 大丈夫だからね 今、貴方の周りには沢山の人が存在しているのよ」俺は、必死で声を震わせないような努力をしながらリディの背中を擦り続けている。。

リデア「あの子はリディと言うのね」俺の横で だ。リデアはそう言って来るとだな 少しばかり間を置いた後に言葉を続ける。「私ね。昔は、おてんばでしたのよ?それが理由で男の子たちにちょかいを出していた訳ですし。リディアを産み落とした後もね」そんなことを

「あんのことは気にしているから、気楽に接してくれ」そんな言葉を

「はいっすー リデルちゃんも あんには負けないっすけどっ。うちが 一番最初に、あんに抱かれたっすかねえ。。リデアは そんなことまで暴露していく。そのことに驚いたんだろうな 俺は思わず、「あんはだな。この国の勇者だってこと。知らないんじゃないんだよな。それに、、だ。、俺が魔王を倒した後になって。リリアから色々話を聞いたんだが。その時に、リディが、あんの娘だったことを聞かされてだな」とそう言う 俺はさ、そこで話を終わらせようと思っていた。だがな そこにリデアが「私の娘。。だったりする?」なんてこと聞いてくるから。俺に「娘」という感情を芽生えさせるきっかけを作ってくれた リディの親にあたる人物であるリデアに

「リディアは お前の孫になるってのかね」だなんて返事をしてやったらだな

「え?孫 なんですか。え えと」そんな反応を示したのは、他でもない。目の前で涙目になりながらも笑顔を作れているリディアである そんなリディアを見ていれば。俺はだな 少しだけ思うんだが。俺は、俺の嫁になった人達との思い出の積み重ねをだな。これから、、作りたいと そんな風に思えるんだ

「そっか。そうだよな。あはは まだ少し 実感がわいてこないし」だなんていうのも本心だし。そんな言葉をリディアに言えたからな「ま、、そういうわけだ」だ、。まぁ、俺としてはな、そう答える以外の選択肢が無かったわけですよ そんな感じでの会話を続けて行ってる間に、だ。俺の嫁となった三人組。リリア、リーネちゃん その二人も、だ。リディアに懐いているようで、三人してリディアを取り合うような形で、仲良くお喋りつづきをしていると。「ふむ そろそろいいかしらね。さすがに、リディアスは、その年齢から考えるにだね。性教育の方面に関しては 私の方が適任かもしれない」なんて

「へぇ?リリアさん。貴方の口から直接そんな言葉を貰えるだなんて思わなかった。というかさ、俺の妻の誰かが子供を産むことになるとしたならば、俺にとっては、皆、俺の妹のような関係になることになると」

「え?リディオくんって 私の旦那さま、、じゃないの?」そんなことを言い出すリアナ。いやまて リリアとリーネリーアが姉妹のように仲が良い関係でいるのは理解できるし。リデアも、だ。俺のことが好きなリデアとはリデアの姉になるんだとばかり思っていた訳なんだけれどもね。俺の言葉を聞いた そんなタイミングにて「あん 私は貴女の母親ではないけれど、貴女のお兄ちゃんとしてだ。接していてくれるなら、私は、嬉しい」と言ってきてくれるのだ

「わかった。そう言ってくれると。俺もありのままを受け入れることが出来るし。そう言う訳でよろしく頼む」と、リデアと挨拶を交わすのは当たり前のことなのだが そんな会話をしてからすぐだ。俺は自分の部屋で一人、今後のことを考える為 色々な書類を眺めることとしよう。そう思い立ち上がって 部屋の外に出た訳だよ

「はっ まさか これがあれに繋がるだなんてな 流石だぜ。俺の勘は間違ってはいなかったってことだろうな これでだ。少しづつではあるが。。確実に一歩前進出来るわけだ くっく リデアには感謝しきれないってもんだよ」俺は独り言

「おい あいつは お前らの力になってやるよ だから安心して、、お前らも生き抜くことを考えてくれよ 」と、目の前に存在する精霊達に話し掛けると リデア「リディオ?何があったのか説明してもらえますわよね。これは貴方の為の行動ではありませんからね」そう言われたから 俺も俺の口からは答えられないぞと答えることにしたのだが。「お前らに頼んでおいて、俺がお前らに頼みごとが出来てしまうなんて思ってはいないからよ。お前らは自由にしてくれよ それと。もしも 万全の準備が出来る状態に至った時が来るとそう信じたいが、そうなった場合には、俺が不在の時に起きた問題を解決してほしいんだ。俺はな その役目が自分に向いていないことはわかっているんだ」そう 俺は言うしかないのだから。そんな時が訪れた時には。。なんて考えてたらだよ「リディアがさ あの子。あんの娘だからかなぁ。やっぱり俺と顔が似ているからだろうか、リデアに対してだな、好意を持っているみたいだったんだよ。リデアもリデアで満更でもなさそうにしていたからさ」俺の声が届いた瞬間。。目の前で繰り広げられたのはだな 大剣を持った少女。つまりは俺の娘である、リディア。俺とそっくりの顔と髪の毛と瞳の色を兼ね備えた女性と それに対抗するかのごとく大きな杖を持ち出している、、リデア。二人は睨み合いを続けながら

「リディオ それは嘘だ」そんな声をあげ始めるものだ。リディアが「お母さんと仲良くするべきなんです 貴方にとってもその方が得だと思うんですよ」だなんて言えば「あんのことを慕ってくれるだね それはありがとう」だの リディアの母親がそんな台詞を言う度にだな 俺は俺で

「あんに構ってもらえなくてさみしいんじゃないか? ほら、お母さんが遊んだる」だなどと俺とそっくりの見た目を持つ娘相手にそう話しかけたりだな、 リディアが泣き始めてしまったのでだね。それを慰めようとする俺の姿を見ているリーリャとサーレとリザリッタは呆れた表情を見せていたのだがね。そのリザードマンの女性が「母様が あの子が、泣いた姿をみたのなら、それはだな。その、あ あんな風に、リデアの母と、い、いつも、、その、」とそこまで口にしたら、だ。

突然に顔を真赤にさせてだね 黙ってしまうのだ。そこで俺は、 俺が「あのな リデア。。お前が俺の娘とそう認識しても良いって言うんならよ」と言い掛けて、だ。俺は俺と瓜二つの容姿を持つ俺の愛する妻と、リデアの姿に思わず吹き出しちまった訳でだな

「俺と夫婦になってもらえませんかね」って言葉を紡ぐと だ。

「う、うん」「お義理父さんって呼び方にすればいいの?なら」二人の返事を聞いて

「俺がお前達の義父ってことだろ。ならそれでもかまわないよ」そんなことを言うのであったとなれば、今度はだな 二人と一緒で良い感じになっていた俺と瓜二つで俺に似た姿形をしているリディアもリデアに向かってだな リディを産まないのかどうかとか。俺の子だと認めてもらいたくはないの?なんて問いかけをしていくと

「お お母さまと同じで。私の事を愛してるって言っていたじゃないのよ」リディアの口調が変になるも 俺を責め立ててきてね 俺は「そりゃあ、だ お前も俺の大切な娘だと思ってくれ」と言えば「私の事は?」とリリアの声が

「いやいや 勿論。大切に想っているつもりだって。リリアだけじゃなくってな?」

「えー?」と言った具合に納得できないような雰囲気を見せるのであったが

「なんだよ 不服でもあるってのかい?」と、声をかけていくだけで、俺は、 満足出来たのだった さてと「リディアって名前は。どうにも気に入らないんだけど」だな。ま、仕方ないんだろうけど。俺はリディアとリディアに抱きつくようにしているリリア。リディアに優しく声をかけているリデアの3人をみながら呟く

「いかんいけん 俺はこれから忙しくなってくるんだ。いつまでも感傷に浸っていてはダメなんでないか」

「そっかリディオ君とこの世界でのリディアの関係はそんな感じなんですねぇ」と言う 俺の言葉を受けて「はぁ はああ。。」

だの「ふう。。ふむ リディアナ殿 今から言うことはだ。私達がこれからすべきことを決めるうえで大事な言葉となる筈ですから」等々とリデアが言っている

「はぁ」だ

「はいっ」とかなんとかリディアが返答したかと思ったその直後 リデアに何か言われて「はい!お嬢様に危害を及ぼすものには容赦しない覚悟があるのならば問題ないとおっしゃいましたが」とか言っているのを聞き流すようにして

「俺としてはだな。今のは、聞かなかったことにしたいし、そもそもさ、その話題にあまり関わりたくないんだよ」って言葉を吐き出す俺の視線の先にある景色ってのは何とも言いがたいものでな まあ なんだ、簡単にまとめると。。俺とそっくり同じなリディアって存在を目に収めていたらさ。どうしても俺の記憶の中にある俺自身を思い浮かぶもんだからな、、俺ってさっきまではこんな状況に陥ることを望んで

「まあ なんだ。お前はさ、その、リディアスのことが好きってことで良いのかよ」だな。なんて俺の言葉を受けた彼女は「わ、わわわたしもっ。だだだだいしゅきれひょ!」なんて舌噛んじまうし、で。リディアの母親の方を見たらだな。こっちを見て「あら、そうなの」だの だのって。俺にはよく理解できな言葉で喋ってきている訳ですよ。で 俺は「俺とさ 結婚してもらえないか」だな、そんなことを口走る訳だが リディアの母親から向けられてくる眼差しは「私と?私とですか?」なんていう言葉と。そして その背後からはリディアからの突き刺さるような強い殺意と その横には何故か笑顔を見せている もう既に

「リデアのお陰でな」としか言えないくらいにはなってしまったわけだな

「えぇ。ま。私は構わないと思いますが。それよりもですよ。私のリリアに手を出すんじゃ無いですよ?」そう言いつつリデアは俺の横を通り過ぎてだな。リアナ達の元へと向かって行っちまってな。。残された俺はと言えば

「おい なんなんだ?リディア リデアはリアナさんにちょいと挨拶に行くんだとか何とか言っていたが どうしてこうなるわけよ」そう言った後に俺は 改めて。リディアを抱きしめながら、そして、唇を重ねていった。

そんな時に、だ 俺の腕に噛みついて来たリデアは

「はやく。行くんだよ。おとうさん」と俺に伝えてくれた。そんな彼女に連れられて 城の内部に存在する通路を進んでいった。そんな最中のこと。俺には リディアを愛せるか。そんな不安を抱え込む羽目になったのだ。いかんせん俺は、今までに女を抱いたことがなくて、だからだろうか、リデアを抱くときに「いいか?気持ち悪くねえの?」みたいな言葉を口にしていたのだが。リディアの方は、「そんなはずが無いわ 私が嫌がっているように見えた?そうよね、お母さんの言う通りで良かったわ」そう言ってくれたもんですんでな で。俺が「無理をする必要はない それにまだ時間はあるから大丈夫だろう」なんて答えても。首をふるもんでさ どうしたもんかなと思いつつもだよ リディアンが妊娠してしまった時のことを思い出してみりゃ分かるんだよ あいつの場合は。自分の意思とは

「関係ないって言うのもなぁ」と独り言のように吐き出してから 俺は

「ごめん」そんな風に彼女に頭を下げるのだった。俺のせいで、、そんな後悔を感じさせないようにしようと思いながらも 結局のところ俺の責任であることには間違いないのだけれども。それでも俺は、彼女が気遣いをしている様子をみて申し訳なくなると共にだね 彼女をしっかりと守れるよう頑張ることしかないんだろうと。リディアの頭を軽くポンッっと叩いたりしながら思うのであったのだけれどね、、その俺の手の平を見つめたリディアから笑顔と、そんな言葉をかけられると俺は「おう」なんて短く答えるだけだったんだな、、そんな風にやり取りを繰り返していく中でだ

「リディー、、」

俺の耳にはそんな風にしてリディアの名前を呼んだ彼女の父親が駆け寄る音が入ってくる。そんな光景に俺は目を細める。何せ、俺と俺の娘が仲の良い姿を見せ付けようとはしていたもんですから そんな俺にだな。近づいてきて「おめでたい話ですね しかし。まさか、我が娘を嫁にすると言ってくださるお方が居られるなんて」そう言う彼に対して 俺達は揃って笑いだす そうこうしてるうちに「お父さん?」だの そう声を掛けてきたリアナは俺と娘の姿を見て「なにしてたんですか」そう声を上げればだ

「な、な、なななんでも。あ、あの、リデアちゃんの」慌て出す リリアの肩を両手で掴んだ俺の目の前にいる女性は。そんなリリアの表情の変化を見ながら笑った後にだ。その口から言葉が出てくると「娘が世話になっています。リリアさんのことも、大切にしていきますから、、どうか、お任せいただけましたら嬉しい限りでございますね」だ 俺と、リディアが同時に言葉を紡いだ。

「こちらこそよろしくお願いいたしますね」とね、それから リディアはだな

「あなたの娘を幸せにして見せるって、私を信用してくれません?それってつまり、私があなたのお姫様だって事です」そう言った後でリディアが 俺に「私の事も」とね。そんな声を出してくれてる間に、リディアが「ありがとうね。本当に、嬉しかったんだよ。私もレイジ君のこと大好きだもん」

俺はその台詞を聞くことが出来たことへの喜びが体中に広がり始めていてね

「ありがとな」だなんてさ、俺の言葉に照れた様子を見せるリディアにさ。思わず口元を歪めて微笑を浮かべるとだ。リデアの母親は「リディアナ」なんて俺を呼ぶ

「貴方も少し大人になっているじゃない」「当然でしょ?」とか言う会話を繰り広げてから。

彼女の母親がこちらへ話しかけてきてだな「私の事をきちんと母親として扱ってくれていることだけは伝わってきているんですよ」なんて言われてしまうわけなんだがな そんなこんなな やりとりの中で、ふと思った俺の胸の中にはさっきまでのリディアの顔があって リディアはこんな事を考えていた

「もしこの場でさ。貴方がさ。私と結婚することになったとしたらさ。リディ姉さまや。お母さんにさ。迷惑をかけることにならなかったのでしょうか」って言葉を聞いて俺は。そうだなって。俺は「そんなことを考えていたのか、俺はな、ただな。俺の傍にいて欲しくって リディアが欲しいってだけじゃあ。駄目なのか?」なんて そんな言葉を告げていくわけなのだが、そんな俺の言葉を聞いたリディアの顔を見つめていくわけだな。そしたらだ。顔を真っ赤にしちまってな。リディアが俺のことを「え、だ、だって リディオ君はさ この国の後継者になるんだろうなーって、そう思ってたし そう考えると、私と結婚するっていうことはさ リディが不幸にならないようにするならさ きっとその道は選べなかったはずだから 」だの「あ、あぁ。。そういうこと、ね。私としてはだね。君と一緒に過した時間が忘れられなくなっちゃっていたから。リディアに一緒に来てくれって頼んで、そうした後にね。リリアに頼みに行ったから、そこまでリデアさんは苦労することが無かったかもしれないよ」リディアはそんな風に言葉を続けていた

「だからだ、俺は、お前のことを。一生離したくないからさ。俺はだねもう決めたんだ。どんな手段を使ってでもだ。絶対にだ。もう離れないことってのを決め込んでんだよ。それが俺の選択って奴だしな」そんな会話を繰り返す中でリディアの顔つきが変わるのが分かったから 俺は慌ててだな「俺はリディアの事が一番好きなんだ」だの「だから」だの。そういった言葉を何度も口にし続けるのだった。

そして俺はリディアの両親の前でリディア

「ええとだ。その リデアの父親である彼に 色々と説明しなければいけないこともあるしさ」そう告げるとだな「そう言えばそうよね お父様。リデアにちょいと確認しときたいし、あと、リディーの事もだもの 」だの言ってだ その場を離れていったもんだけども リデアの母親とは「もう少し話をさせて貰えないかしら。そうそう。私の娘のことでも話しておこうと思いますし その。そちらの御子に関しても」そう言われた

「分かりました」なんて言葉を吐きだしつつ俺はだ 彼女との話を進めて行くのであった。そんな中

「あのね?ちょっと良いかしら?」リディアの声

「ああ 勿論」とそんな言葉が俺からは出てきたのであったのだな 俺の横に立つ彼女は、、どこか落ち着きがなく。ソワついている様子だったりするわけで。それは まあいいか。とりあえずはだ

「どうしようもないくらい。お前のことを愛してんぞ俺は」だ そんなことを言いつつリデアの父親のいる場所にまで向かう そうするとだな。リデアが「あんたがさ リデアの母上?そうか まあそんな感じかな えぇっとさ。うん そういえばさ。お母さんはどこに居んの?」そんな言葉を放った後に 彼女もまた移動していくことになるのだけれどもね。そん時にだよ。「ねえ君?私はお母さんのこと大好きでさ だからって言うかさ お母様って呼んでいるのだけども。なんか似合って無いみたいじゃん」そんなこと言われまして リデアの親父は苦笑いをしながらだ

「そんなことを言っているのならば。貴女の夫となる人が可哀想ではないかしら。リデア。彼は貴女のことをとても大事にしているように見えるの。それを裏切るようなことをするつもりなの?だとしたら、、」そう言われてだ 黙ってしまう訳でな。そこで 俺は「気にすることはないさ」とかそんな風に告げておく。それでだ 俺

「さてだ。お話は聞かせて貰ったのですが、俺は、リディアがいればそれだけで十分なんですよ 彼女が俺の元にいてくれる 俺と、ずっと一緒にいて欲しいというだけの 他愛も無い話でした なので俺はもう、これ以上話すこともないのです それに。俺は彼女を妻に迎えることを約束してますので、彼女の母であるリディアのお母さんとは今後、仲良く出来れば幸いだと思うのですが、それでも、俺にとってのリディアの代わりにはならないでしょうから 俺の妻を悲しませる真似は控えてください リディアは俺にとっても かけがえのない存在だと思っている訳です」とかね まあそんな風に伝えたりしたんですよ。

そんな風に

「ではだ。リディアは私達の家族に受け入れられて居ると言うわけですよ」そんな言葉を彼女が俺に伝えてきた時だな その瞬間 後ろから抱きしめられてしまっていて 振り返るとそこにはリデアがいたりしていて そんな状況を見てだ 俺は笑みを作って「良かったなお前」

なんて呟いたりもしていたりするのだが まあまともな挨拶すらしていなかったからな そんなことを繰り返していた俺達に

「あらぁ。随分と見苦しくなったんじゃない。リデ兄」なんて声が上がったわけで。。それも女性だったから。。でな俺の方を見たその人の瞳が金色に見えたから

「あんたはもしかして。俺のお祖母ちゃんかい?」そんな風に俺が声を上げたわけ

「正解」そう返されて「俺はもう帰ることにするよ」そう言葉にしたわけだが、その時に「レイジ、リデアはもうしばらく、、いいやもう何日で良いわ ここに残ることになっているらしいよ」そう言ってくれるリデア そうして俺はだな リデアの実家にて過ごす時間を過ごしている内に。。そういやまだリデアが俺の家に居候し始めた最初の頃だっただろうか 彼女はこんなことを言っていたことを思い出す。「もしもさ リデ君と私の関係が上手く行くことになったとするのであれば。きっとね 今以上に、大変な事が起きてくるはず でも大丈夫。その時は必ずリデアが貴方を守ってあげる。貴方はもう既にリデアのお婿なんだから」って言葉だぜ?全く、俺達は一体どこまで深い関係にあるんだろうなと思いながらに、俺はそんなことを考えていたりするわけだな 俺とリディア お互いに、お互いを支え合おう 二人で幸せになろう それがきっとこれからの道に必要になるはずだって信じていたし そうなるって確信していたもん。だもので。そんなことを考えたり

「レイジのことがだね。好き過ぎてさぁ」なんて、恥ずかしげもなく口にする彼女に「俺もリデアのことが好きだよ。だからさ」とかそんな会話をしていたのであった。そんな日々の中であったな それから一年後だ この国が。いやその国と近隣に位置する国の全てにおいて「リデアとレイディオの結婚を認める法律が施行されて 二人は晴れて夫婦になったわけだ」リディアに手を振られ「お姉ちゃぁあああ 行ってくるからっ」

元気よく走り去っていく 妹の姿を俺は見送っていく 俺の隣に立っているのは、、リディアであって。そんな俺に対して、「貴方の妹に何かがあったら、あたしも責任を取らされちゃうじゃない。そうそう簡単に死んでもらう訳には、いかないんだから。そう 貴方はさ 、リディの姉を幸せにしてくれる王子様でもあるんだもの そんな貴方を不幸にするわけにはいけないんだよ そう、だからこそ。この国は変わる必要があったの」とな。

彼女の父親は俺に向けてそう告げてくれた。「あぁ。。ありがとう」

そんな言葉を俺は口にしていく 俺がリディアのことをお嫁さんの貰ってくればそれで全てが丸くおさまるんじゃないか そう考えはするがな。俺自身がこの国に残ってリディアを守る為に力になりたいと思ったり 彼女の父親に頼み込んだんだよな。「どうか。このリディアと。リデアの面倒を見させてもらいたいんです」とさ そう言ったら 笑ってくれたけど

「娘達を任せようじゃないか 君の事を私は信じることに決めた。なぁリディアさん。いいや、我が愛する人よ」そう言って頭を優しく撫でてくれてだな。。あ。

その後だなぁ。俺はだねぇ リリアとアンナと共に食事会をして。リディの母親と一緒にリデアを見守ろうと決意しあう仲になっている。その次の日には王都の城へと戻る 戻って来た そんな俺はリディアの執務室に向かうんだ。そん時にだよ リディアの母親がやってきてくれましてね で、俺は二人と一緒にお茶をする羽目になっていたりとかもした。んでもって

「ねえ。私からも聞いておいて良いかな?」なんてことを尋ねてきたのである 俺は それに対しては素直に応えるしかできなかったんだよ。リディア 彼女は優しい声で俺に対して語り掛けてきたのである「レイ君はどうしてそこまで私達のことを守ろうと思ってくれたんだと思う?」「ええっとだな 俺は。リディのお父さんにも言われたんだけど。俺はさ 君のことを不幸にしたくないし。幸せにしていきたいんだよ。。それが例えリディアンドとしてではなく。リディーとしてもそうであり続けて欲しかったからって。俺はそんな思いを持っているんだ」そう答えるしかなかった そんな俺の言葉を聞いて微笑んだ彼女なのだが その後に彼女はとんでもない言葉を俺に投げつけてきたんだよな。

「ふぅん。そっか」と言ってだ そして更に彼女は続けてくるのである「リデルはリデに恋をしていてね」だ そう言う彼女は俺の目を見て来るんだけどもな でだ「リディア」そうやって呼びかけたんだけど

「リディに恋をしているのが私だと言いたいところだけど 残念ながら私じゃなくリデアだったんだけど リデアに嫉妬してしまってさ ごめんなさいね。あの子だけは渡さないの。そう、これはね 誰にも渡してはいけない大切な宝 だからこそね。貴女なら理解してくれていると そう思えたわけで。だからこそ お願いをしておく。リデアの傍から離れないで欲しい」

そんな風に言うものな

「わかりましたよ 俺は貴女との約束を果たし続けていきましょうか。その代りですね」そんな言葉を口にする俺に向かって彼女は「その、変わり身で構わないわ。ただ。もし。万が一つよ 仮にリデが貴女のことを拒んだとしたならば。その時は」って感じのことを言ってきたから「はい。そのつもりなんですよ」って俺の返事をしたってのは事実で。。。

俺 そんなことを思い出してる間に起きたリディアはというな「おはよ」

って俺の顔を見て挨拶してくる訳よ「お前は俺のことどう思って居るのかは分からないんだろうがな」そう口にするとだな「そうだね 貴方はリデアの旦那様なんだから。あたしにとってはお義兄さんに当たる存在で」

とか言われてしまったわけだよな そんで 朝食を食っている時にもだな。「貴方に報告するべきか悩んだのだけれど、やっぱり言っておかないとね」そう口にしたもんだから「なんだよ改まった顔をして また面倒なことが起きるっていうんだったらとっちめる覚悟は出来ているが そうでないと言うのであれば、、」なんて答えてしまうのだな そん時にだよ「あのね 実は、、、 今日ね。

妊娠しました!」とかそんな言葉を放たれたもんだからさ 俺はつい「おい待て、なんでお前はいつも大事なことは最初に伝えずに唐突に伝えてくるわけだ?そういうところがな」って説教を始めたくなった訳だぜ?そうした中で「で、リデアとはいつ子供を作るつもりでいたんだよ」「いやまあその」だもんで「なあ なんでそこで目をそらすんだっての」だなんてツッコミを入れたかった訳ですよ 俺の方は んで 結局「うん分かった で 出産とかに関しては任せておけ。なにより 俺との子作りについては、まあやるつもりだったし やるしかないからな」ってな感じで言い放つことにした訳だが まあそんな話をした後で「ところでだ」と言葉を繋げるとだ 俺はこんな質問を投げつけてみた 俺とリディの間に産まれて来てほしくて

「名前 考えたのかよ」

そんな俺の問いかけを聞いた直後「まだ考えて無い。ってか、リディアがね、リデアの名前を使うかどうかで迷っていた」とのことでしてな「リディアナだぞ お前」そう言葉にした俺に対し、「あはっは 冗談を言うな。その名前をつけた親父さんの娘の、しかも義理の姉の名前が自分から出てくるなんてありえないでしょう?」だなんて言ってのけるリディアがいたのだから。本当にこいつかは分からなくなってくるよなぁ。リディア でもよ リディアだって分かってしまう リディアは嘘をつけない人間なはずなのに、その人間が嘘をつけると言う事自体がもう可笑しい

「お前 なんか隠してんだろうが」って詰め寄ろうとしたら そんなタイミングを狙ったかのような感じなのか は知らないが「今日はさ あたしお城に行こうと思うから」なんてことを言うリディアの態度からすれば「そういえばさ。今日は確か レイデシアがお城に来てたんだろ? 会いに行っても良いんじゃねぇのか」って話を切り出していく リディアはそのことに「お兄様の婚約者と、顔を合わせてみるべき時が近づいているって思うのよね」そんな事を言っているから

「なぁ」と俺が言葉を続けていくと「ん?どうかされたんですの」なんて返してきたりして でもだ。「俺は今から。お祖父ちゃんに会いにいこうと思っていたんだが。ついでで良ければ一緒に来ないか。なに ちょっとした野暮用なのかもしれぬ」

俺はそう伝えるとだな。お城に向かう前に、、 とある場所に向かいたかったんだよ で、俺と彼女はそこに足を向けるわけで そこは王都の中心からはやや外れた場所にある教会であってな。

そこには小さなお墓があるんだ。そう 俺の父親 そしてリデが眠っている墓石の前に足を運んで 手を合わせに行った訳よ んでまあ、俺の背中越しには彼女が俺の手に手を重ねてくるんだけども 俺はな。「ごめんな。あんたが残した息子は。幸せになることができたよ。そういえばな あいつに弟と妹が出来ることになってさ それでな 俺はリデアを幸せにすることを選んだ」

「レイジ お前」俺の後ろには彼女がいや 俺の父さんが立っていたんだ。だから俺の頭の中にだけ声が届いたような そんな風にさえ思えるんだ。そう。俺は振り返ることもしないままに 父にそんな風に声を掛けられて

「ははは その言い方 なんか俺達の息子に申しわけがないが、リディアードに似ちまったなぁ」

「ええそうよ。私達はリディアがリディアードを産むことを期待しているのよ」そんなことを言って来る。彼女の母親の方もいるわけで「その方が。もしもだ。リディアのお腹の中の子が男の子だとするならだな その子の名前を君に託そう」と、俺と母さんの関係性が上手くいかなければ、その役割を引き継ぐことになる。その可能性を持った俺の目の前に、一人の男性が立ってそんなことを伝えて来たりする そう言うことだ。その人は俺にとって父親と呼べる存在であるしな まぁそれはとも

「あの子の父親は、お前さんの叔父にあたる人でもある。それに この国と同盟関係にある国の王子でもあったし。そもそもその男の子供であることには変わりはない そして、リデ。リディアの兄であるお前と、このリデアとの子供が。もしも女の子であったとするならだ。それならだな その娘に名を譲ることも私は決めている それがどんな結果を招くのかどうかは解らないのだが」と、そこまで語ると その男性は立ち去っていくのであるが、その際に俺は、その男性の手に抱えられていた花を目にする事になり そんな状況があった上で、改めて俺は彼女と手を繋いで歩き始める

「リデア。あの子を産んだ後の経過と。そして貴方の赤ちゃんが生まれた時にはよろしくね」そんな言葉を残していった彼女はどこか寂しげな雰囲気を感じさせる表情を浮かべていた。「俺の母上はな ただ 貴方達親子が仲良く過ごしていくことを願ってくれるはずだぞ。そして」

俺の言葉を受けて「リディーと仲良くしてくれていることに関してもね。感謝してあげるわよ」そう言葉を発してから 俺は彼女に腕を組まれてしまう。そん時にだな

「俺が貴方に対して好意を抱いたとしたならば 俺が貴方のことを守るから もしも 俺のことが好きなら」だなんて口走ってしまいそうになるけどよ。そう言った言葉を飲み

「いってくるぜリデ」それだけ口にすると、彼女を連れて教会の中に入って行った俺がいるって話ですよ

(ああ そうだな お兄さまん?どうしたよ?)そう念話が飛んできたことから察してしまったのだが

(あたしさ。多分だけど、妊娠出来たからこそ 分かることがあると思うのよ。で、ね。そうなったことでね お兄ちゃんがどうしてここまでしてくれるようになった理由も、ね)とのことだった。それを聞きながらだ 彼女は自分の体の変化に気付いたようで、俺から離れるようにして体を遠ざけようとした訳だが 当然のように、彼女のことを離さない俺であるのだが「あ」と口にした後に「妊娠していたんですね お兄さん」と

「おう 妊娠させて頂きましたってところか」だな そんな言葉を返しつつもだ。そのあとでこう伝えたりした。俺のことを見上げてきている彼女に対し 俺の瞳はしっかりと彼女のことを捕えており。彼女は俺の

「これからはリディアードとしてではなく リディアと呼んでもいいか?」そんな言葉を俺がかけた際に「ふむぅ そうですね リディアですか。良いですよ リディアで、、 お兄さんの子供となれば」そう言ってくれる 俺の子供を身籠ることができたんだな。それを理解して嬉しく思っているから

「うん ありがとうな。お前を幸せにする為に。頑張ってやるつもりだから」だもんで 俺はリディアを優しく抱きかかえて「それじゃあ。今日も頑張るとするか!」

俺はそんな言葉で気合を入れるようにしながら町中を見回していく。俺の横にいてくれるリディアは笑顔のままだ。そんな俺達の横を歩いている人達は「仲の良い恋人同士だなぁ」などと口にしたりしているが。そんな中 俺の後ろではだ リディアがだな。リデアの真似をしているらしく

「いーじゃん いちゃつかせてくれてもぉ」なんて言葉を放つ。それに対して俺とリディアの関係はと言えば リディアと

「リデア様の旦那様に迷惑を掛けたらだめだよ。ほら」とか言われてしまう で。「はい リデア」なんて言いつつ。何かを渡してきたリデアがいたことを確認していたら リディアの様子が一変して いきなりこんなことを口走った訳だ「あたしもさぁ。やっぱり そろそろお家に戻ろうかなって で。レイダおばさまとも会いたいし」って言葉を耳にすることになった。なので「リデア様はさ。家に帰ったりして。その後はどうなさるので?」と質問をしてみると「えっと あたしのお母さん。えへっ リデアママって呼んだ方が可愛い?うひゃ~

なんだかもぅ照れ臭くなっちゃいますねぇ リデアはお兄さんと結婚した後でしたら、レイデシアって名前をお姉ちゃんと一緒に使うかもしれない。だなんて話をしていてさ あたしとしてはリデアで行きたかったんですが、そうなった場合はだよね」

そんなリディアに話しかけられた俺は「なるほど。レイリアさんの名前は使わない方向に行くことにしたんだなお前は」そんな風に返すと、そんな俺の胸に飛び込んで来たリディアがいて、そしてそのまま抱きしめてしまった

「お兄様。リディアナが困ってます」って感じに、レイデアが俺達に割り込んできたものだから俺は、、その日。彼女のお父さんであり国王に。俺はリデを産み落としたリディアを俺の家に迎え入れた事を報告するため。リディアン王国に向かったんだ リディアと共にリディアスの実家に訪れた俺達。

その途中でのことだ お兄様。いえ違うんですよ。今はお父様と、そう呼ばないといけない

「そうですの。私がリデアを出産してからはですね。レイドがお義父様なので 私の事を愛し続けて貰えたらいいな」そんな風に願ってたりしていますからね。

と。そんなやり取りを経て。

で。俺達がお城の中に入るなり「リデア殿は、相変わらず。貴公に懐いていたんだな。どうも。今日はわざわざ来てくれたのか ありがとうな」

そう言われた後に お父様がだ。リデアにこんな事を話してあげていました

「リディオと仲良くしているとだな きっと、お前にも弟が出来るはずなんだけど。まあ楽しみにしているんだぞ。お母様に似て綺麗になれるとは思うんだが うぅん。お前に弟が産まれた後 その子を大事にしてあげられないならな そのことは忘れて欲しい。リデアードと名前を付けることも出来ないくらいでいい。お前とその子が無事に成長してくれたことに感謝をしながら、このリディアルド。生涯をかけて守らせてもらうつもりなのだから。それでな その件なんだが。やはりお前とは結婚するつもりは無いとリデアには告げようと思っているのだ」そう口にされた。そこでリデが反応をするのだが、俺に手を掴まれたことにより 動き出すことが出来なくなっていたんだ だからだ 俺はお義祖父ちゃんの言葉を受けて

「なぁ お爺ちゃん。あんさ リディアがだな お父ちゃんとお婆ちゃんと一緒に暮らせた方がいいんじゃないかと思って そんな考えがあるんだよ。でさ その前に確認したいことがあったんだ。そのさ 今の段階で、もう既に、リディーが妊娠していたことに関して、何とも思われないのだろうかと リディと。そう呼ばれるのが普通になっていたりするが リデアの出産に関してはさ」そう言うことを俺の方からも問い掛けたりしたわけだ そうした言葉を受けたお父様の反応は「確かに。その通りだろうな 私は、お前達が結ばれない道を歩むことを望んでいたりする部分もありながら その可能性を信じようとしていなかった。そんな情けない私だからこそリディーとリディアの関係を知ったとき。私はな」お兄ちゃんとの会話を終えた直後にはだ。私がお城の外に用があって出たときなんですよ

「あれ。お母さま?どうかされましたか?」そんな風に声を掛けられてしまえば 私が誰かに尋ねてしまったのが原因なのか「リディアお母ちゃんのところに行ってきたんですよね」そんな風に言われてしまい「まあまあ」と。そんな風に言葉を返したらだ。リディアお母ちゃんにお母さまと呼ばれてる。リディからすると妹に当ることになるのだけど。その娘になるリデイアーからこうも言われてしまう「でしたら リディを安心させるためなんですよね それならば仕方がないじゃないですか。それにですよ」

「リディアお母さんの気持ち。分からないでもないし リディーがリディアお兄様のことを好きだったとしてもだね その相手が他の女を好きでいた場合 私はお祖母さんの味方になってあげるつもりでいるんだよ」そうも言葉にされて。その上で私を見てくるからこそ私はだね リディアに近寄って行く 私の娘でもあるリディーとリディは姉妹のように見えていてだな。

その二人の娘に当たるリディアとだ 三人での交流と言うのはあまり無い。だからこそリディーが私の元に歩み寄るのを拒まない

「あの。その」そんな風に声をかけられるまではだな で 私から言葉をかけることになる。その

「ふむ。そうだな リディア。お前に聞きたことがあるんだよ。リデアと結ばれたら それはそれでしょうがないことだが。そうでなかったら もしも、あの男を本気で愛するのならば。私は喜んで祝福するぞ。もしも、愛していないのならば、無理矢理に手を出してもらってもいいのだが、それでも あいつも。それなりに覚悟を持っていると思うぞ。だから そんなことにならない限りであれば、あいつとの関係を続けるべきだ。もしあいつと夫婦関係になり、子どもを望むような時が訪れた時には 私が力を貸してやろう ただし、だ もしも妊娠したことが分かって それなのにだ 産めない事情がありそうな場合には、だ。すぐに相談して欲しい」

なんて伝えた

「えぇ。そうですね お義姉さん。リディーもですよ お義母さんはああ仰られていますが 本当にお兄さんとの繋がりが途絶えてしまうことになった時は、、、その時はお願い出来ますか?」なんて言葉を発してくれていたのはリデアの旦那になった青年。彼はだな。その翌日にはもう。俺と一緒になりたい。妻に迎えたいと言ってくれて。俺はだな。彼のことを受け入れると伝えたもんだからな。で、それから二年とちょっとの間だけ この町に住んでいた時期が有るんだよな。それから後はと言うとだ 俺とレイデリアは

「で。結局のところはさ。お袋が俺をどうしようかなって悩んだ末 レイリアと結婚することに落ち着いた。ただそれだけのことだと思うぜ」だものでな だからな そんな風に考えてた時期もあったんだが しかしだ。この俺とレイディアの息子にあたる男の子の名前を考えていなかったのは俺としたことが不覚だわ リディアの息子。俺の子供は

「だからさ。お前の名前をどうするかって問題なわけで。でもよ それについてはだな リディアはだな 俺がつけたかった名前を貰うことになってな。それで良かったみたいで」

「うん」なんて風にリデアが返事をしてくれるもんで俺は「うし 決めた。名前はリディオ。こいつは将来、きっと俺や俺の妻を守れる強い大人になるはずだ だからよ リデアは俺にとって。リディアにとっては。そしてお前にとっても 自慢の弟な訳だ」そんな風に息子である彼の名前を伝えるとだ そんな俺達親子の様子を見て 微笑ましい光景に笑みを浮かべてくれるリデアがいて そんな俺の膝の上にリデアの息子であるリディアを乗せる リデアの膝の上には そんなリディアの妹。つまり、俺の孫となる子供が乗っていたり

「でな 俺達の息子の話を聞いてくれると嬉しいんだけどよ そのな。こいつはまだだろ 生まれてないよな?」そう尋ねるわけなんだが

「当たり前じゃないか」なんて答えてくれた 俺が「そっか 俺とレイデアの子だからよ 結構可愛く生まれてくるに違いないと思っちまったんだけどな でなそん時の話を今から話そうとしてたのよ」「あのね」なんて言ってだ。お母様の声を聞いた赤ちゃん達は皆が「キャッキャ」笑い始める そこで俺とレイデアの間に居たのはレイデシア。そしてその腕の中には赤ん坊を抱くレイデアの姿があった リデアから レイディオが生まれてきた際のお話を聞かせるように言われたんだがな 俺はというと レイディアと その子が寝る部屋に入り込んでいたりするからさ。そのことについて話させて貰うと レイディアとの間に授かった俺の初めての子をだな ただ今はさ、俺のお姉ちゃんと一緒に暮らしている状態だから。そんなお姉ちゃには、これから先に生まれた我が子の顔を早く

「うっ そう言えば。あんまりだよね。私達って リデアとリディア。二人は私達の孫だって言うことでいいんだよね。じゃあさ。やっぱりさ。あんまりだよね」そんなことを言い出したんだ リディアからするとお腹の中に宿っていたのは私ではなくレイドの赤子ですのでね そう思いました。そうは言った物の、私はだね。その日以来 毎日の習慣としていたのだ。私の夫であったリディアナの体に触れ 彼女の中に眠る新たな命を感じる行為を繰り返してきた

「私の大切な子供ですからね。しっかりと、見守っていてくれているのかな」そんな言葉を紡ぐようにしながらなだけれど

「はははは そうですね そのとおりなのかもしれないんですけど うぅん でも おなかにいる子は私達の血をひいているわけではないんだもの。うぅぅ 私達がその身を呈した結果として生まれた子だからこそ、その子を愛しいと思えるのです」だ。リディアがそんな言葉を吐けばだ。私も同感ではある。私自身。このお世継ぎはお兄様に抱かれて、お腹の中に入っている。お世話は私がしたのだと言いたいところではあるが、だ。そうはいかないだろう

「うぅ。確かにな リディアが、そう思うのは理解できる」リディアと同じような考え方を持っていたとしてもだ。そうは

「私はねお父さまとの絆が、深いと自負しているつもりだ。私の母は、貴方の母親でもあり その娘が私なんだ。私がリディアであり貴女の母で有り続けたとしたら、だ。私の母はリディアス母様しかいないと胸を張ることができると思うのだよ」

私に話しかけてくる。そうしてきてくれれば、私がだな「そうですか。分かりませんね 私は私にしか分からない母がいるだけで 私の母は お義母様だけだと思っているものですから そういうことを気にすることも無く 日々過ごしていましたし」そんな言葉を告げるわけで。

「あぁそうか。そうだね 君の考えていることを理解することが出来ないのだけど その点においては理解ができた ありがとう 感謝をさせて欲しいものだ おかげ様でだね。君は 私と仲良くしてくれていけると思うからね」だ。彼女はだな 私をそう評してからだな。その後にリディアの方を向くんで「リデアのお母さんと私はさ、お揃いのドレスを着ることで、お兄様の隣に立つことが出来たら 凄いなと思っているんだよ」そう伝えるとリディアも同意をして。お義母様と同じデザインの物を着たら 素敵だと思えるの なんて言って来たから私はだね。少し悩んでしまってだな 自分の娘に尋ねてしまったわけ

「リデアちゃん 一緒にドレスを着てみる?」そう尋ねたんだよ。そんな問いかけに対しだね リディアちゃんはだね。「えへ お義母様から頂いた物を身に纏えるなんて。本当に幸せなことだと思ってしまう 私は幸せ者なのでしょうね こんな機会を下さってありがとうございましあ」ってね。笑顔を見せてくれたからこそ。私がリデアに渡せる服。そんなものは当然。同じデザインのものになる リディアの母親。つまりお姉様はだね そんな私たちを見て楽しそうにしてたから「あーあ 私が、リデアに負けることはない。と思っていたんだよ。だからリデアに勝ってみせる!って意気込んでもいたんだけれどもね。そんなに簡単な事でもないみたいだ」なんて言葉を漏らすと「そうでございますか ま、私とあなたが争わずとも、既に あなたのお義父様にお似合いの方を、、、、、ふむ そうだった。忘れてしまっていた」何を言うんだろうと、そんな風に思ったのが事実 そう思ってしまっていたのは事実だが レイデリスもそうなのだ ま この辺りはだな また、別の日に語ることにでもなると思うぞ その辺りについては後程 レイディオが生まれる前の思い出話で語っていくことにする ちなみにリディが産まれてきた時の話は俺から話していくと「で。俺はリデアと初めて顔を合わせたのは、この城に来てからのことになるから」そこから話すことにしておく

「え?それでは、あの人はどうやって。そのですね、リデアさんを産んだんですかね?」「うぉ なんかいきなりだな 俺の目の前にリディが現れてからリディアが生まれたまでの一連のお話が知りたいと。そうなのか?って それはそれで良いが。あんたに、そんな話をしたところでしょうもないんじゃないかと」だもので「お父さま」そんな風に俺に声をかけてくれる 俺の娘であるはずの子が居る その手に持つのは 一輪の真っ白いユリの花 それが、どうやらすっと抜けて 俺の手の中に舞い降りたのが分かると。「お祝いだ」そんな一言を口にしてから俺にそれを手渡してくれるから、つい受け取ってしまったりした

「リディア。俺のために?」なんて聞くと。

そう言うのであればそうなのかもしれんね とそんな感じで返された。そう言われてしまうと、そんな気にもなれなくなるわけで

「ありがとよ」って口にするしかないよな。そう考えつつも、俺の頭の中では

「おめでとう お兄ちゃん」「で。どうすんのよ?」「でねでね この子に名前を付けないといけないの」なんて会話を繰り広げていたわけなんだ。俺はな レイディアやリディア、それと、この国の姫様。リデアの父親ってことになっている そんな奴なんだが。俺の名前はリディアとしか伝わっていないらしく 俺の名前が知れ渡ってはいない。そんな状態で、お兄

「そういや、だ あんたの名前を決めねぇと。いけねぇよな」だわ。「あんたが俺をリデアと呼んでる理由はだ。その名前を付けたのはリディアなんだが、俺がリディアと呼んでいる理由なんだけどな」なんてことを

「リディ そんなの。言わなくたって分かってくれるだろ?」

「もちろん わかっている その上で聞いているのですよ リデアはリディアの姉にあたるわけだからね」リディアのお父さんでもある、リデアがそう言ってだ リデアがレイディーアのことを姉と呼んでいたりするので、それをそのまま受け取らせてもらうのが一番早いと俺が考えてだ

「リディアのお兄ちゃんって呼ぶことにするんだぜ?」「リディアの兄だからお兄ちゃんと言う訳ですか?」

その辺も納得してくれたらしい だから、「あんたの名前をだな、決めないいけないとは思っていたんだ。そう あんただから、だな」俺の言葉にだ 俺とリディアの娘にであるはずのその子が「おとーたま。私に名前はあるの?」そんな事を言ってくる 俺に名前を付けられると聞いて嬉しかったのか。そうじゃなかったんだな、きっと。なんて

「おう、あるんだな リディアがつけてくれた あんまり、その、変なことを言い出すのが駄目だと思うが。

リディアナなんていう名前の女の子だな 俺は、だな」リデアとそっくりな姿形をしているリディアの妹 ま、当たり前といえば。まあ、なあ。リデアに似た可愛い子供になってくれたってだけでも 嬉しいと感じられるもんだよ それにな。名前も決まったからな。俺は、リデアと一緒になって。これから先もだ。楽しく暮らせていけたら 幸せだとも思えてきているんだよ その幸せが続くように 努力は続けていくつもりだしな そう。リディアからもらった花の冠を見ながらだな「俺はな。幸せになれる。いや。幸せをつかみ取れるように。頑張れる人間なんだ」と。自分で言い切れたこと そのことが。今の幸せが

「うっ。あっ はぅうう。そ、その。リディア。お、おれはだな」う。リデは恥ずかしそうにするリディアの顔を眺めると、なんでリデアちゃんはそんな表情を見せるのかな。とか考えたりもし始めてだな。

だから。そう言ったわけだよ「あのな。俺の口から説明しちゃあ悪いかもしんねえんだども。おらだな。あん時はな。だな。リデアのこと 好きになっていたんだべさ。そんで その。リデの事も」そんなことを言いながらでだな。う。うん。

リディアス母上様に抱きしめられ。頭を優しくナ

「うんうん。リディア 良い子ね」リディアちゃんが。私をぎゅぅ

「ええぇ!?リディアス母様は 私よりリディアが好きなんですか」ちょっとしたショックを受けたリディだったが。ま、それも一瞬だけ。

すぐに、私の胸に甘えて来るような感じになったの。リディアも寂しい思いをしていたと私は思うのです。だって 私もそうであったと、リディアの気持ちを考えると理解できる気がした。

そしてリデア母様にも、そういう時期がありましたの そう思うことにした。私もですが

「ふぅ」ため息をつくと そう言う意味

「おとーさまぁ リディアを嫌いにならないでくださいね?」「嫌ったりはしねぇ。安心してくださいやな」と言うとリディアは「リディアね。お友達がいないから」と言うのだ だからだな。「おらの方から声をかけてだな。一緒に遊びに行くんだ。そうすりゃ 仲良くもなるってもんでや そうすれば」ってことでな「そうですね。私からもお誘いをしてあげれば 仲良くできるのではないでしょうか」なんてことを言うとだな 俺と目が合った瞬間にはもう「うーん その」だなんて言っている。

おずかしぃってところですかね!そうやってからかっているとお

「まぁた、リデアとイチャついておってだね 全く お主らはいつもそんな雰囲気を出してばかりいるのだ」と言われてもだね

「リデアが可愛くて仕方がないってことは お父さまから聞き及んでいるわけだけど」だから。リディがこんな言葉を発することもだな 当然の流れだと言えよう 俺とリディアの間に生まれた子供であり娘だ だから、当然と言えば当然の反応だったりする訳でしてだね「リディア 今日は何が欲しい? お前に頼まれるものならば なんでも用意させますが」だもん だから

「そうね。私はリディアちゃんと一緒で良いかなぁ。とそんな風に思えたから 私とこの子を同じ扱いにしても リディス。私も構わないのだけど あなたもそうよね?」だもんだから「ああ」俺とリディの子供だから、そりゃま 大切にしないと、だわな。

「お父ちゃん お願いがござんすが」と、ま、

「あ?なんだってんだよ リディの願いは叶えたいところではあるが 何かあったのか?」だもんで。俺としてもそう聞くしかなかったわけでして

「あのさ、だ リディアがな おとうたんって呼んじゃあいかんか?だってさ」「別にいいぜ?ま、ま、そう呼ばれたくはないのだが リディも俺のことをそう呼んでいるのは確かでさ そう呼ばれると、やっぱり、こう 嬉しいと思える自分が居るんだってば で、さ。そんなに喜んでくれてるのを見られると。余計嬉しいだろ。それにだぞ あんたと、おとうたんどっちの呼びかたをしたらいいですか。みたいなことを言われてしまったもんだからのぉ」リディアに聞かれたので。

お兄たまと呼ばれることには少し抵抗を覚えてしまうものの それでも。自分のことを呼ぶときの呼び方については、特にこれと言って拒否をするほどのものではない。だからこそ。おとうたん

「おう。そう言って貰えるのは嬉しいぜ」と、そう答えはするのだよな するとリディアは笑顔を見せて「ありがとうございます」と口にしている

「リディアの笑顔が見れたから それもあり、だろう」俺が言うとリディアが嬉しそうにしやがんの。で その日はそれ

「それで、だ お主らは何をして遊ぶ気なのだ?とそう言えばだ そのリディにプレゼントをしようと思っている」とそんなことを言ってくれたりするのである「あー、あれはだな そうだよ。前に話していた通りなんだけど 俺が作ったぬいぐるみなんだ。この前だな リディアと一緒に寝ていた時にな」

俺の説明を受けて、リディアの母親は、「そうなんですよ」と言いながらも俺と同じようなことを考えたようだ。

俺が作るぬいぐるみよりも、遥かに可愛いと思えるのは当たり前としてだな。俺の場合はリディアの為に作ろうと思い作ったのであってだな

「このぬいぐるみを作った人に会いたいです!」そんなこと言われるとは

「は、は。そいつは、だ。どうだろな。会わせることが出来なくてもだな この子の部屋に置いとけば問題ないだろうと思うが」そんな感じだもんでな。俺もリディアの傍に置いてやるつもり満々だし でも、俺としては この国に来て以来、リディアが俺と二人だけで遊んでいる時間が少ないって思うこともある。それは、リディアの母親の気持ちを代弁するつもりではないが

「お姉ちゃん。私もこの人のところにいてはいけないですか」とかなんとかってだわ。そう言われちまったらよぉ。ダメとは言えねぇんだよな まあ、そうは思ったが俺だもの

「この子は、おらの娘だでな」としか答えることが出来ないのでな。俺はリディアの母親に向かって視線を送りつつ。

リディアと手をつないで歩いて行ったわけで。リディアも一緒についてくるという訳で だからだ リディアは 俺に懐いてくれた。リディアの母上様は、そのリデアちゃんって娘の様子を見て、微笑ましく思い「お人形が好きな女の子なんで、私が作りまして、それを持たせようとしたんですが それがまた、その子がとても気に入り」だそうですよリデア。

で。結局のところはってことでな「その、な。俺は おらに娘がいるんだが。リデアが来てくれてからだな 俺はな 毎日を楽しいって感じられるようになって来た気がしているのだよ 俺は、な。ずっとだな 誰かと一緒にいることが怖かったから。

自分だけが不幸でしかないって思っていた時もあったからこそ リデアと過ごす時間は楽しくも思えているってのはある。ま、そう考えるなら 親バカと思われても仕方がねぇのかもしれねえが な。まあ。おらにとってはな 娘が俺以外の人間にも心を開けてくれるようになった そう考えてもいてだ。その分 寂しいと思ってしまうこともあるが な。リディアのおかげで、俺と娘とリディアの親子三人 一緒に過ごしていくことは出来る だからだ 俺も頑張れるし。頑張っていけるんだよな と、な。俺なりのリディアに対して、感謝の言葉になるか分からねぇ。そんな言葉を口にしてみてだ。

「ははっ」俺が小さく笑うとだな。リディアもまた「ふぅ」そんな感じで息を抜きやがり。俺と同じように笑い始めてしまう。リディアの手を握るとな。その手が、ぎゅっと握られた。リデアの方を見ると。そんな俺の事を優しい表情で見ていたりするもんでな。つい照れてしまいそうになるもんだよ。リデアはそんな風になり 俺とリディアの様子を眺めると

「あ、あの」と言った後に黙ったまんまだ。だからか「どうかなさいましたか?」リディは尋ねるのであるが。彼女は首を傾げるばかりである。そうしてからしばらくした頃にだな

「そうね。ちょっとお話が長引いていたかもしれないけど」「いえ。大丈夫でした」「あらそう。ならいいのです」と。そんなやり取りがあってだな「リデア。貴方の部屋へいきましょう」「はい お母さん」

そんな二人の様子を見ていて「うん。仲が良くなって良かったぜ」なんて呟きつつもだな。

俺の所へとやって来たリディアは、相変わらず、おままごとに夢中になっていて。

そういえば、俺に甘えた

「うーむ」そんな声を出すと「おとうちゃん。リディアのおとうちにも行ってみたい」と言われた訳で。俺は、お袋が居た頃を思い出したりしながら「リデアのとこにも行こうぜ」そんな感じの返答をしてみたわけなのだが 俺達もだ

「リディア」そんな言葉を俺の方から口に出したのは、俺の家にまで来てだな。俺の寝室に入る寸前の出来事だ

「リディアちゃん」そんな声もだな。部屋から出てくるタイミングであった。

「おや?そちらの方達は ど、どういう?」なんて俺の方を見ながらリディアに声をかけてくるリディアのお母さん ま、そうだよな

「こちらは、ですね。リディリアさんのお父さんとお母さま あとお友達でもあるんですよ」と言うものだから「お父ちゃんはおうちの外に、遊びに行っているんだ。だから今はいないの」「あら?じゃあその人は?」「リデアさんが お留守番してくれていますから」そんな風に言われてからもリデアと、

「私、この人達が大好き」とか言ってだなぁ。で。リディアと仲良くしてくれたりしたわけでなぁ。リデアもだぞ?俺が仕事から帰ってきて。リデアに

「今日の夕飯なに食べたいって、あるか? なんでも良い。リデアが望むならば何でも買ってくるから 欲しいもんがあれば いつでも遠慮なく行ってくれよな。おら。お前が喜んでくれる姿見るのが何よりも好きだって 知ってんなら。そう思ってもらえることが。何より一番嬉しいから」と、伝えた時のリデアもな

「うわ」みたいな。

「リデア、どうしたんだ?」俺が言うもんだからな。で。リデアも「い、いいえ どうもしておりませんよ」そう返す まあ。そう言われるもんだからには「分かったぜ。何か困ったり 悩んでることがあんのか?」って聞こうとしたんだけどな。俺がリデアのことを見てるのに気づくまでは

「そ、その、あ、あたしお父様に」なんてなことを言ってきたから。どう返せばいいのか、なんて考えている俺がいたのだが「おとうたま。今日、は お父様と、リディアと一緒にいちゃいけませんでしたか? リデア。悪いこと 言いましたか?だめ?」と、俺のことを不安げに見上げて来やがってな

「ダメじゃない。お前と過ごせて嬉しかった」本心を伝えることにする。だってなぁ 俺がリディアのことを構っている間は、ずっと、部屋の片隅から見ているんだもの。そりゃ気にならないはずがない だが、だとしてもだな。この国に来る前までの俺であればなぁ

「おらばっか、悪いって気持ちが強くてだな」そう言うしかなかった するとリデアがだな「わたくしも 嬉しいですから お礼が、どうしても、必要でしょうか」って 俺の目を見て来るからさ「おらなんかのために おめぇが我慢することなんざ無え。リディアはもう十分にだな 色々と 俺が迷惑をかけた部分もあったかも知れなかったし 俺もな 少しは、リディアのことも大事に考えなきゃ駄目だったのかな」とか 思えてしまう。俺って奴は やっぱりだな。自分の都合ばかりで動いていたこと

「お兄ちゃん。私のお部屋に 入ってほしいです。お願いできますでしょうか」リディアがそんなことを言うもんだが。

「いや 今は、おらの傍にいないほうが良えんだべ?」って、そんな言葉を口にしたら

「そんなことは 絶対に ありません!」と強い口調での返しがあった訳でありまして まあ、それでな。

俺の目の前では 泣き続ける女の子が居るわけで 俺の腕の中にはその子の姿がある訳であって でだな「あのよ どうしてだ 俺と一緒にいる方がつらいと、そったなことを思っちまってたんだべ」そんな言葉が出たんだよな

「だ、だい、じょう、ぶ。わたし、はぁ、だいじょっ」途切れがちな呼吸で、俺を安心させようとしてくれるが無理して笑みを浮かべている様子が見て取れるリディアの身体は小さく震えてもいる

「あーくそ 悪かった 俺の言い方がまずかった」リディアを抱き上げ リデアが使っていた布団の上に座らせる そして「すまん ほんとは 俺が悪い」頭を下げるのだよ。リデアを抱きしめてだ。俺も一緒に泣いてしまっていたのだな。そうして、お互いに落ち着いた頃には、俺の方からもリデアの事を、抱き寄せている状態だった。

そんな時。扉が開かれる音があり

「んー なんだろ、この匂い。美味そうな肉を焼いて食った後のようなそんな香ばしい匂いがする」俺はそのことに そんな疑問を口に出してだな

「それは 貴方達が食事をしていたせいでしょう。

それに」そこで一度言葉を切り

「リデアちゃんは」そこまで言った時 彼女の母親が言葉を遮り

「今日、お食事はされていませんよ。私が作っていたお弁当の中身が余っておりましたので、こちらに持って来たんです」と そう伝えて来やがる。

そんなこんなのやりとりが俺達の方でもあったのだけど 俺の隣にいる、俺の娘が「その人、だあれ?」ってな感じで言うから とりあえず「ほっぺをスリ寄せられると恥ずかしいんだからな?」とだけ伝える。

リデアの母親とは面識があり リデアの事も知っているようで でだ。彼女の娘である リデアが俺に好意を寄せるに至った過程についても 俺との付き合いについて話してみたりしていて

「なるほどね。リデアに恋慕を抱いていた男性が、貴方ということだとは分かりました。ですが。貴方が私達の家にまでやってきた理由とは?」「ああ そうでやんした おらが娘二人と同居してること。それを知っていてだ」ここで一息を入れるも すぐに次の話を繰り出す

「貴方と私は同じ目的を持ちし同士としてですね。これからの事を考えた場合」リディアが言うに「私としてはですね。その前に確認したいことがありまして 貴方は、どのような手段を使って」そう言われたのであるなら 正直に「空間収納鞄」という存在を話してだな「そんなものが存在するのかしら?」そう思われてしまったけどさ まあそんな感じで、俺の話も信じてもらえたので。後はだな。リディアと、その母親の二人で話してもらうことにはなった訳で

「さすがリデアちゃんが、認めた人だけはあるようね」なんて話になったらしいが、まあ、俺には関係のない話だと思って聞いてはいたが。ただ、リデアの母親から「リデアが幸せになることが出来るように。貴方とリデちゃんにお手伝いをしていただけると助かるわね。もちろん。それなりの謝礼も出させてもらうけど」そんな風に話しかけられてしまえば、断れるような性格も持ちあわせてないもんだ。で、「まあ 出来る限りの事は、やっていこうと思います」「よろしくね。お兄さん」なんて言葉を交わし合うことになる 俺達はと言えば「リデア、あの人の事、大好きなのです。お兄ちゃんに優しく接してくれる人でしたので」とか そんな風に俺に向かって言ってくるリディアに頭を撫でながら「おう。おらも リデアのことが、大事な友達だと思うようになってるぜ」なんて答え

「それは 良いことなのかしらん?」とか口にしちまったわけだが。俺は別に嘘をつくつもりはなかった訳だぞ そんなこんなのことが この日の最後にあってだな ただ。その後の出来事があってからな。しばらくの間の間は「リデアちゃんの旦那様になっちゃうんでしょ?」とか。俺の方を見て言って来る人もいれば そんなことを言う人もいる 俺と、リデアの関係を知るリデアの母親に至って「うちの子を不幸にしたら許さないから」とか言いだす人が出てきて

「リディアも、リデアと同じように、おらが好きだってんだ」と伝えた後に。屋敷から出ていくことにする。リディアも「わたくしめも、リデアさんのように 大好きですよ」と笑顔を見せると

「私も」とだけ返してくるもんだ。

俺と一緒に、この国に来てくれた。そして俺とリデアと共に リディアも暮らし始めた。で、あるもんだからな。最初は「お姉ちゃん ずるぅーい」と 俺のことを羨ましがられたりしていたが。まあそりゃだな。妹が居たら可愛いだろうからな。そういうのに気づかれないようにと願っている まあともあれ

「ふへぇ」俺の口からは情けない声が自然と出て来て リディアを腕の中で、抱いた状態での寝起きなもんで リデアに、頬ずりされた時と同じような感覚に陥るわけであるが。

リデアよりも、リリアは、背が小さいわけだし、体つきだってそうだ。だがな

「あー リデアの方が柔らかくっていいにおいするしなぁ。このままじゃ俺もロリコン扱いされるかもしれねえから、そいつはいかんと思うんだよ」

そう思っても、俺って奴は何をするべきかと悩み始めてしまうわけでありますよ。で、俺は「うぐぐ 何にも手が出ない」って そんな状態になってしまうと 部屋のドアが開いて

「もう 貴方ったら 何を言っていますの?」呆れた様子で部屋に入り込んでくるリディアは いつもの服とは違いまして。薄い桃色の着物姿になっておりまして「どうせならば 普段見ることができない格好で見てみたいなと思ったから」俺にそんなことを言い

「わたくしは構いまぜんから 好きにしてもらっても構わないですから」そんな風な態度を見せてくれたりするから。その、なんていえばだな 俺の手が伸びて「ちょっと待て なんちゅうこっとを あたしゃ言ってしまうかね。自分で自分が分からなくなってきて 俺自身が困ってんだよ」そんな言葉を俺自身に投げつけると「あ いえ。大丈夫ですか」心配してくれたらしく。俺のことを気にかけてくれるのだが 俺は「なあリディヤ 一つ聞こうかな。俺って そんなに変なのか?おかしいのかい」リディアに、そう尋ねると「えぇ。リデアちゃんとお風呂に入ってはいけないと言ったのに、リデアちゃんのお世話を焼きまくったり」そんなことがあったからこそ。リディアの着ている着物は俺が選んだ物になっているのだけれどもな。で「え? そんなにおかしなことかねぇ?」と俺の言葉に 首を傾げられてしまい「リディアから見れば おかしくはないんでしようけれど」俺は、リディアの前で 布団の上に座って 手招きをしてから言うと「え えぇと はい」恐

「は、はい?」俺の横に ちょこんと座るんだけどな そうすると 当然 距離的には近づく訳であってだな「リディアさんは。その、リディアさんはだな 胸の大きさは、リリアと比べて小ぶりかもしれないんだけれども 肌の綺麗さが全然違うというのか それに顔立ちも 幼めなんだよ」とそんな俺の説明を受けた結果が「あ あの。あまり そう言った目で見られると。は、はずかしいです」なんて言い出したりしているリディアの頭をナデ始める俺であったのだよな 俺の腕の中。そこには「あ あの」恥ずかしそうなリディアの顔があったのは、

「やっぱりな」なんて言葉を俺に向けて発してきたリデアであるわけだ それからしてだな 俺と一緒の部屋で眠るのは、リデアで確定してしまうとだな

「私だって 一緒に 眠って欲しいのだーって」そう訴えかけてきやがるもんだから「お前の両親。リディアのことは認めてるようではあったな」と リデアに伝えると「む む そう言われても」そんなやり取りもあって。リデアの父親が、娘のことを案じていたのは分かるんだ 俺のことを信じたのか それともだな 娘と、俺との関係を認めたと言うのは「そういう意味で」だったんだろうからな で。一緒に寝るとなればさっそく行動

「んとだね その。私のお母さんもさ お嫁に行ったりはしていないから こういうのは お父様としか経験無いもんだから うまく出来ないかもだぞ。だから、その」俺の胸に体を密着させると「お、おにーさまと こうなることも。お母様が教えてくれていてだね。で、だから。リディアお嬢さんのことを」俺にそう伝えてくると「ま なんだな お兄さんもだな。色々と慣れていなくてだ。そっちの方は上手くは出来なくても、気にしないで貰えるとだな。その。嬉しいからさ」俺自身の考えを伝えたわけ

「な なら、私が全部 教えてあげちゃうかも」リデアは 顔を赤めて言うとだ。そのまま、目を瞑ってしまったのであるわけだが。俺はだな。その「なあリデア。今日だけじゃなくて。これからはずっと、おにいさんと」そんな言葉が口から出たわけだが リディアに対しての、説明が足りないのを理解していたので とりあえず、それだけをリデアに伝えてから「リディア。これからも。これから先は」そう告げて

「はい 分かりました」その一言で理解したようだから 改めて

「リデアを幸せにするために、がんばるとするさ」なんて言葉をリディアへと伝えるのと同時に、リディアを強く抱きしめることにした それからしばらくして。リデアの母親と会う機会に恵まれた俺達は、そこでも 色々な話をすることになったのだが。まあそりゃ、あれだな。俺って男だったし リデアは女の子だしさ だからってな 俺が男の子って感じでも、違和感があるんじゃなかなって思うが。そこは リディアも 納得してくれるって

「ふふ リデアちゃんが選んだ方ですから。何も文句なんてありませんから。安心して下さい」とかなんとか 言われたわけなので。リデアの母君にも認められたことになるのだと、そう思って

「そうですか。ありがとうございます。それと、これからはですね」

そう言って俺はだな。「お義父さんのところへも伺わせて頂きたいなと思っておりますので」

「ふふ それはそうよねえ。これからは。よろしくお願いいたしますね。お父さんも喜ぶと思いますし」と 俺達が二人で仲良く会話していた姿を、見ていたわけでだな。ま、そんなこんなのことがあってだな「なあリデア」「あ。はい」「お兄さんはだな。リディアと出会って。初めて こんな日々を過ごすことが出来たわけでだ」「ふーん」つまらなさそうだから。俺は、そっぽを向いて「お姫様におにーさんなんて呼ばれながら、お世話して貰えて まあいいかもなぁ」

と、ぼやくのは仕方ないのではないだろうか。なんてことを考えていたりだな。うん。そんな俺はだな。今は一人で部屋に居る

「ま、なんだな。これで一段落といったところで」独り言のように口に出して そんな言葉を自分に言うことで。俺は気持ちを落ち着けようと努力をしている。いやあリデアと、仲良くなれたこと。これ自体は良い事だったと思うぜ本当に まあ 俺はと言えば「あーあ」大きな欠伸をして 自分のベッドから体を起こすことにする「あ あー なんか。夢を見たような気がするんだよな」夢の内容は思い出すことができないもんだけどもな。なんだかなぁ と。そんなことを呟くと「リデアお嬢さんと何か関係でもあるような内容の夢でしょうか?」リディアのそんな言葉を聞いたから まああの子との、そういった話なわけだし 別に言っても良いかなと思い

「ん。あぁ そんな風に思えるけど あんまり内容は覚えていないんだよな。何か。そんなことを思い出すって、リディアにはないか?」と聞くわけで

「はい 特に」そう返事するのを聞きながら 俺自身も、夢の内容を、忘れてしまっているってこともあり。ただ。俺の勘で言えばだな。そんな

「うにゅにゅーう うーう」俺達がいるのはだな。屋敷内にある食堂なんだけど そこでだな「うーう リディヤちゃんの旦那さんに抱かれて。一緒に眠ると、とても暖かいんだよーう う」

「リディヤさんに抱きつかれているだけで。貴方も暖かさを感じられるようになるとは思いませんけれど」リーザは相変わらずだな なんてことを、俺とクレアが同時に思っていたりな。リーダはといえば、俺達のテーブルの反対側に、椅子を2脚持ってきて並べてあり その上に立って。フォークを手に持って、オムレツを口に運ぶことにご執心の様子だ まあ。

「リデアが結婚を認めてくれれば、俺はいつでもお前のことを妻として扱うことができるから」そう俺に伝えた時の 彼女の表情の変化が印象に残っている。だってだな リデアとリディアの関係を知っている、俺以外の人達からすると「え? まだ認めてないよ」って態度を見せられてしまうから

「お?リデアのお婿殿。随分といい食べっぷりじゃないか。もっと食べたくなったか」俺にそう声をかけてくれるのは。先ほどまでは厨房にいたのだが。いつの間にかに、俺の座る場所にやって来

「ん?ああ ただ単にお腹が減ってるだけだ。リリアに作ってもらった弁当は食ったが、それでも足りなかったからさ」そのあとすぐに食いしん坊リリィが来て「お前の作る食事の方が、美味いと思えた」とかそんなことを言うのだからなあ。こいつも。なんつうかまあ。本当にリディアを愛しているから。そんなことが自然と出るんだろうなって思うとさ で。今の状況なのだが。俺は「まあ 何事も、最初って大事だと思うからさ。こうしてさ みんなと一緒に食べることが出来ればいいんじゃないか?」とかそんなことを口走っていたりな そんな訳で、俺の前には「リディヤとリデアとリーザとお母様。四人のメイド」が居たりするんだがね ともかくとして。俺の横に座っているリディアが「あの、リデアさんとの婚約は認めることになったみたいだ。その」と

「そうなのか。そりゃ良かったな。リディア」俺が嬉しくって笑顔になるとだな

「は、はい」頬を染めるわけだ まあ、とりあえず。俺がリディアのことを「リディアさんと呼ぶと怒られた」のはだな。まあリディアが俺に対して好意を持っているので。それを利用して、リデアの夫になりたいと言うのは、流石に不味かったから「お姉ちゃんと一緒なら」ということで。二人共了承してくれている そしてだ。その後。一緒にお昼ご飯を食べられるように。俺とリデア、二人の時間をしっかりと取れるようになるまでは と。そういう約束をだな「はい はあ。そうですか 分かりました」とだけ返されてだな

「ユウト様。お兄さまと仲が良いのですね」とだ。リリアがそんな事を言って来るんだが「まあだな。俺ってば 色々と助けてもらった恩はあるんだぜ」そう口に出すと「ふふっ それはそうですよねえ あーうぅ。やっぱりリディアさんの方がいいのかあ」なんてことを口走ってくる うむ。

「ま、とにかくさ」リデアが席に着いた時に

「私はもう お嫁に行くことはないんだな」そう口にしている そんなこんながあって。今は夜という時間であるんだけれども 屋敷にある大広間を使って

「今日一日、皆で過ごしたこの時間に 乾杯!」なんてことを行う で リデアの「はい」と口にした姿を見ながら。今日はこのままリデアの部屋へ

「今日は疲れてしまって。もう無理」とリディアの言葉を信じて「リデア。明日はだ。その、一緒に出かけないか?」と誘ったりはしたが「え? いいんですかい?」「はあ おにいちゃんと遊びたい」と言う言葉を受けたこともあって「じゃ、リディーアとリーザー。悪いが付き合ってもらうことになるぞ?」と口にしたらだな「ははは 任せておいてくれ。それでリディアはどうしたいのかな?」なんて感じで。リディアも参加することになったりしたわけでだ リディアのことはリデアに任せつつ。リリアはどうしたかと言うと話し相手が俺しかいないと言う状況になったリデアを見て

「なら、私とリリアでリディアさんのお部屋に行きましょう。その方がリデアちゃんは楽になれると思いますし」「ふぇ」なんてことがありながらも 俺とリーシア、それにリデアは自室で休むこととなった それからだな。

「ん あれ 夢?」寝ぼけながらそう考える俺。隣にいるはずの温もりを求めて腕を動かすも空振りに終わり 少し悲しくなる。俺が「リディアがいないと、こんなに寂しいんだったんだなあ」等と考えていた所で、ノックが鳴り 誰かの声 俺は起き上がることにするとだな「リデアは?」って疑問が口から出てきた

「ん。ああ起きたのね。あたいもつい一眠ってしまったんだ。リデアは リディアと一緒だよ」「ん。リデアと?」と問いかけてから

「そっか。で、なんの話をしに来たんだ?」

リディアに何があったんだろうかと考えるが、思い当たる節もなく。仕方がないから聞いてみようと決めた俺が質問を行ったところ「うん。リデアがな。どうしても聞きたかったことがあるらしいのよね」リーゼからはこう説明を受ける そんな会話をしながら。リーデアの両親である、リデアパパに連れられ。リデアはリリアの所へ行くこととなり

「リーティアちゃんは。お父さん似なんだねぇ。髪の色以外は 性格なんかも 顔も。本当によく似ているんだよ」リデア父に褒められたのか?「いやぁ照れるよなぁ。ま。そういうのもあってさ ほら、リーティアとは歳も離れてるじゃん」確かに、見た目は幼いけどさ。それでもさあ 20歳以上は差はあったと思うんだよ「だから。あたしもさぁ。その辺の事情とかも分かってくれる人がいなくてさぁ その辺りも」と、リデアがそんな風に言った後だな。リデア父が、「そう言えばリディア君は。異世界人で転移者だと言われていたのだけど。本当なの?それならば何故。勇者の召喚儀式に巻き込まれただけなんだ?異世界召喚は勇者しか召喚することができない筈だが」そんなことを聞かれた そんなことがあったりで、俺と二人っきりになってからのリデアの様子を確認することに そして。そんなことが起きた時だ。扉が開いて

「わっ」と言って入ってくる人の姿があったりしてさあ こうなるんだよ、と見せつけられた気分になり、内心ため息をつくしかないのだ 俺は

「あははー ゆうくーん ただいまー」なんてことを口にしてくれるエリーを見やると同時に その後ろに立っていたカレンさんへと顔を向けていたりで 更に後ろにはだ

「私達の分まで食事をありがとうございましたですわね」「私からも礼を言うべきだね」そう言ってだ。頭を下げるティナ。その隣のサラとラピスはと言うと思いもしない事態になっていたんだがね 俺は思わず笑ってしまいそうになったんだ。だってそうだろう? 3人とも綺麗な女性の姿をしていた

「ゆうくんったらずるいわよぉ。3人を娶る気があるって言うんだから」

俺の隣にやってきた その言葉を耳にして「なあ、なんのことだと思う?」なんてことを聞いてみると。エリーとソフィーさんには苦笑いされる始末で、レオ様とティルファも困り気味といった感じだったりするのだから

「あのな その話も聞きたがっていたようだ」そう口にするのは カレンとティナの後ろから姿を見せたのはだな クレアであり「あら もう戻って来られたの?」

「はは。ちょっと仕事の関係でこちらに出向いていたものですから。その前に、挨拶を済ませてきてしまったのですが 問題ありましたでしょうか?」

「い、いえ、大丈夫ですわ。むしろ。リディアさんのことをよろしくお願いしますわ」クレアに深々と下げられてしまい 慌ててしまうリデア母がいたりもする その後。クレアの視線はリデア母からリディアへと移ると

「お姉様。本当に、これでよかったのですか? いえ 後悔をされていないのか ということの方が重要かしれませんが」

俺とリディアとの関係に理解を示してくれている人達ばかりなので「リディア、良かったな。幸せになるんだそ」と声をかけるなり抱きしめてみる。リディアとだな「ふぁ、はい ありがとうございます」

と 顔を真っ赤にしてそんな返事をされたからこそ俺は満足することにしたんだ 俺はリディアを抱き寄せると「これからの事を考えたんだけどな 俺はしばらく旅を続けるつもりなんだけどな リディアと、リーリア。それとついでにレオはついてきてくれるってことでいいのかな?」なんて問いかけたりしつつ、今後のことを考えていくことにしたんだがな するとだ。いきなりの訪問客が現れる。その人の名をクレアと言い この世界に来てすぐに俺達の前に現れてきた人物でもあるのだが。

「で。あんたが。わざわざ来た理由は、俺に会いに来たからって事でいいんだよな?」

一応 確認するように問い掛けてみると こくりと首肯してくれたんだからなあ。俺がリディアと結婚できる立場になったことを伝えた途端 物欲しさにでも襲われて奪い取っていきたくなって来たとか。

そういう考えに至るかもしれないって思っていたもんだから「ふっ そうきたか。だったら今から、リディアンとカレンさんのところに戻るぞ!!」なんて声を上げてだ。行動に移るべく足を動かしてみた。そしてだな。移動している間に、クレアにだ。今までにあったことや、俺の考えていることを話す事となるわけだな「で そういう訳なんだけど。俺と一緒にくるか このまま残ってもかまわないんだがな」と伝えた上で どうするつもりかを確認させてもらっている途中で 突然の出来事に慌てるしかなく。そうして「え、あ」なんていう言葉を繰り返すしかなかったんだ。だって なあ、俺の前に立つ人物が2名ほど居たら

「うっす、リディア、、さん、俺、あなたのことが好きなんだ!!だから、その、」そんなことを言う男性が現れたわけだしな。

そんなこんながあって、俺とリディアの関係は。リディアの父親にも認められたわけなんだが 俺の目の前でリデアとリーリアが。仲良く話し合っている姿を見ると。複雑な気持ちにさせられたりもした そうして夜が明けるわけだ

「リディアと俺は一緒に居るからな リディアはお前のモノじゃないし。リデアにリーシア、二人はお前の妹みたいなもんなのだからな」俺はだ。目の前に現れた男性に対して そんな風に口に出したりしたんだ。俺としてはリディアとの事を

「まあいいだろ。そんなに、焦るような間柄ではない」と言う事を理解してもらえるようにしたかったと言う部分もあったりする。でだ。その言葉を受け止めた相手の男が口を開いたわけだ

「俺は リデアの事が忘れられなくて 彼女の姿をもう一度目に焼き付けておけばって、思って」俺は溜め息一つつく 俺は思うのはだ

「そんな簡単にさ 誰か一人だけに恋をしてしまうってことはさ。無いんじゃないかって思えてさ そう、リデアだけが特別な人間じゃなく 他の女を好きになっても。それは悪い事ではなく、人として当然の流れだとも思えるんだよな」俺はだ。自分の意見を伝える。それが大事なことだと、信じていて

「だから。リデアだけを愛そうとしなくても良いんだよ。リデアのことは好きだが。リーティアの事も。俺にとっては妹として見てしまうし 俺がリデアを愛しているという感情は嘘偽りないものであることだけは分かって欲しい それに。リデアの事は。既にリデア父とリリアさん、それにリーダとリザ、俺の妻達は知っているしな。まあ、リデアが嫌だっていうなら別だがな」なんてことを言った直後

「ふむ。そうだな 確かに、俺が早とちってしまっただけのようで申し訳ない」そんなことを言われながら頭を下げられたものだしなあ ま、俺も大人だ。その辺りの対応

「分かり合えたようで嬉しい」そんな感じに返せばいいだけだと思ってな 俺は。自分の意思を貫き通すことも時には必要なのだと思った訳なんだが 俺の両親はと言うと 俺達が引っ越しを完了した翌日 自宅に戻った後で。改めて俺達に謝罪をしてくれはしたが、その後は普通に接してくれはするようになっている リデア父は「勇者を、息子を。危険な目に合わせかけたのは確かではあるが、その辺りに関しては。勇者の力を侮っていた私のミスとも言えるな。これからも娘を頼む そして、君には感謝してもしきれんよ。私の娘を選んでくれて本当に感謝をしている。本当に有り難い」と言ってだね 俺の頬に触れて来たのを鮮明なまでの記憶として持っているんだよね 1週間くらいは滞在することになるだろうと踏んで、準備をしたんだけどね まあ、リデアのお母さんの家事の手伝いをしたり リディアの世話をしたりする生活をしていたんだけどさ 2日後にさ。リデアがだな「え、明日から仕事?でも、ゆうくんの傍から離れるのって、ちょっと辛いような気もしちゃうんでしゅけどぉ。ゆうくぅん あたし頑張れる?寂しくても我慢できちゃうかしらぁ」と上目を遣いにだ。潤んだ瞳でそんな事を言ってくるんだから 可愛すぎて辛くなる一方であるのだけれどもね。ただ、俺はこう思った ここで。リデアの言葉を受け止めるべきではないのだろうか。受け流し。「また遊びに行くよ」と伝えれば良いのかとも考えたのだがね 俺は決めたんだよ。リデアはだ。俺の彼女であり、嫁の一人。それもだ 俺は。その言葉を噛み締めた後だ。俺の腕に掴まり「えへっ。ゆうくん、えっとねゆうくんのお家にお泊まりしたいって言ったら迷惑かなって思いながらもぉ こうなることを望んでいて それでね その」そんな感じのことを言われることになるとは思わなかったからな だから「わかった 一緒に寝てあげるからな。ほ、本当はもっと早くこうしたいって思っていたのかも知れないけれど」と答えると共に抱きついてきている彼女を優しく包み

「ありがとう」なんて耳元で言う そんなやり取りが俺達の家で繰り広げられている中で

「リ、、あ。えと」俺の彼女はそんなことを口に出すんだから 俺は思わずニヤケ顔になるしか無くてだな

「ほれほー」なんて言い出しそうなのを堪えてだ 俺の隣に座っていた そんな俺に抱きついたリデアにだな キスをしていた そして。それから数日の間が過ぎ去ったんだ。で、そんな俺が、リアナ達の前で。リリアと、そして。リーリアがだな

「ねえ パパと、ママが、えええ。何これどういうこと?」なんて、大声

「ははっ ゆう殿がなぁ ついにやっちまったみたいだなぁ はっ」という。声が聞こえてきた。ちなみに、俺はリリアに リディアとクレア母を預けて 屋敷の中に避難させて貰ったからな そんなこともあり リディアの母は、俺の家に居候する形で生活を始めた訳でもあるんだ。そうこうして。リデアと一緒に過ごした日数が経過した頃。リディアの母を俺の自宅に置いておくことは、やはり危険を伴う

「ははは。流石、我が友の親御だ。この男に勝とうとは考えるだけでも無意味というものよ リディア お前に勝ち筋はあると思うが、今は引いておけ お前では無理だ そうだろう?ユウキ。我の夫」とかなんとか リリアが言ってくれたこともあってだ。リーリアの方からは「まあ あれですよねぇ。私の方が まだ分があると見ておいた方が良いですしねぇ」とそんな風に言われている俺がいたのだったな で、結局の所。どうしたらいいのかって話になり とりあえずは「俺の実家に行って、両親と話し合う」

そんな形にして 実家に戻ることにした

「いいわよねぇ リデアあんただけ、そういう扱いを受けてぇ」俺達に同行しているのはだ リーディア

「私は あなたに負けたわけではない」とか よく分からない言葉を吐いてくるクレアさんだ まあ 俺としてはさ リディアに「ご、ごめんなさい 私が。おにいさまに。甘えてばかりですから」と言われた時に「そんなこと言ったら、俺はいつになったらリディアから解放されるんだ」と返すことになってしまうのだけどな。リディアは

「そ、そうですか。それだったら良かった」なんて答えてくれるんだが リデアは

「ああっ。やっぱり。リディアお姉様と リディアお姉様のお母さんは仲が宜しいのですな。それなのに 私が。私の方こそ、ご無礼を申し上げたようですね。申し訳ありません。リディア あ、いえ お嬢様とお呼びした方がいいかしら」なんて言われたりなんかしているしな 俺が居なかった頃のリディアの話も聞けて良かったし これからも、ずっと仲良くしていって欲しいものだと思うんだよね **カグヤ 視点となりますが 1話でございます m(__)m 2話を投下しておりましたので こちらと併せて読んで下さると嬉しかったり致します! それでは、よろしくお願いいたしまっする

(=゚ω゚)ノ *リディアとリ

「あらあら この子の面倒は誰が見るのかな 困ったものね。でも、可愛い子 この子が大きくなったらリディアに似て美しい女性になることは確実で間違いなしだし、それに、私にも似ているから きっと綺麗なお顔立ちをしたお姫様に成長することは確実なんですから それに、リデアの面倒を見るのは大変でしょうし、ここは、私の娘になって貰おうとしますかね お母様とリディアお姉ちゃんと呼ばせても、構わないのではないでしょうか」

「あ、あの。この子は わたしの妹として、リデアは、わ、わた、」リデアと一緒で良いのではないかと口を出したいのに、言葉が出せずに

「はいはーい。分かりまちた この子に決めさせるよりも、お母様の方が良いと思うんでちゅー お兄たまの、およめたんは あたしも大好きだけど、今すぐに決めることはないんだよ リディアと相談しながら決めるのも お、おっと」リデアに抱き着かれたリデアに頬を突かれる 痛いし、うぜーな って、思ってたりしなくもない

「ふむ。私は お兄さんの許しが出るならば。別に 構いまてんですよ? それに 今朝だって、リデアさんと二人で」

「おい。それ以上は、余計だ 言うんじゃない」

あ、ああ、あああああ。。あかんやん、なんちゅう会話をしとんねん。ほんまえらいすぎんやろう。。あたい 恥ずかしすぎるって、思ってしまっていてな でも、ま。そういうわけには、いかないって、リデアの姉貴が

「そうそう。二人っきりで、リディアの家に来て欲しいと言われていますから リデアを連れて来ていた方が得をすると思いますけど」と

「ちょ、リディアの、か、母さん」俺もリディアと二人で話せることになったのだ。それは良い事だと思える 俺も俺でリデアを抱きしめているしな リディアと手を繋いだ状態だから「手を繋ぐと落ち着くから。」なんて言われて。握ったんだが。「じゃ。そうやって、お揃いになるように」と言ってだな お互いに指輪の交換を行いつつ そのままだ 俺はリディアとの時間を楽しんだ。楽しすぎたくらいの時間を過ごした後であるのだが その後、リデアの部屋にて、俺はリディアの母親。まあ俺の母上でもあるのだけれども 俺の実の母は、リーダさんと呼ぶことになり、そして。リーディアと名前を変えていることについては、何も気にしないから。好きに変えればいいと言われているのだからね リーディア。その呼び方を変える必要はなかったりするんだけど。俺にとって、実の母上の呼び名を変えたかったんだよな そんなことを、俺はリデアに伝えることにして

「俺にはリディアだけだから」ってな。そんな風に伝えたりしたんだから リ

「そうですか」と言う反応を見せる彼女なんだ そこでだ。リデアの奴が、「私達は。お邪魔みたいだから、帰らせてもらうわね お母様なりの考えもあるみたいだし 今日はこの辺りに」と言われてしまうが、リデアは、俺の母である。お母上に向かって

「ええ。そうしてくれれば嬉しいの。お兄様は、お父上である、国王様の大事な一人息子。それが分かっていても 私だけを見てくれているという、今の現状。とても素晴らしいと思っています。だから、だからこそ。他の女に取られてしまったとしても仕方のないことだとも思いはしました リデアが。リディアの事を大事に思ってくれているのは知っては居ましたから。私もリディアのことを妹のように扱ってきてはいたのですよ そうするとリディアの方から懐かれて。そして、一緒にいる時間が長くなっていくにつれて。私にとっては リデアはとても特別な人となっていったのも確かであり。そんな彼女をお嫁さんに出来ることが幸せな事なのでしょうけれど。今は そうじゃないから」なんてな事を口にしてくれたんだよ そんな風に言われてしまうとさ「お、おおぉ」と言うしか出来なくてな 思わず。俺はリディアを抱き寄せてしまっていたよ 俺がリディアに「そんな風に言われるとさ」そんなことを言う前に、既に彼女は 顔を赤くしつつ「ありがとう お兄ちゃん」「俺の側に居ろ。お前はもう家族同然だと、言ってくれたお礼を言うぞ 本当に幸せだと思っていたし こうして一緒に生活していく中で実感できたことだったのだよ」「えええっえっと」何を言ったのか思い出せない位に緊張していてだな。ただ。彼女の手を握ってあげていただけだったようにも思うが「えへっえっ、ありゃあ。ひゅっひっふー は、はじめてかも、おっきなこえをだしたからなのかも」とか口にするリデアがいて「うん。大丈夫」俺は彼女に囁くことにした。俺の腕の中で小さくなった彼女が愛しくなってだな そして俺に身を委ねるようにしてだ。体を預けてくれる彼女と過ごす時間に心底安堵したりしていたんだ ただでさえ、この世界に転生

「俺」として、二度目の人生を得た上にだ。リリアを娶ることに成功 リデアを恋人とし。リーディと、クレアに慕われ。リーザを可愛がって。リデアとの甘いひと時を過ごしながら。日々は過ぎていったんだ。そんな中で俺は クレア

「まあ。貴方が誰を選んだにせよ。後悔だけはしないことね。

私には、あの時の私の選択は。正しいものだと考えています もし間違えたことに気が付けなかったのなら。あの人は、貴方がリデアを選んでくれている間に命を落とす羽目になったわけで。。そのことを踏まえると。私にとっても あの人が生きてくれたのは何よりだと思ってしまうわけだし そのことだけでも 私に取ってあの人に報いれることができた。私達の子供 私達の愛する息子は」

そんな感じで 色々言われたりすることになる その日 クレアに呼ばれて行くことになったのは 王宮ではなくリーディアの屋敷であり そこにはリディアの他にもリーリアが

「リ、リリィも?」「ああ。リディオと一緒に来るそうだ」リデアの両親と共に俺を出迎えてくれていてだな それからの俺は、何というのだろうか こう、あれだった訳だが。俺はリデアを愛しており、結婚をして妻にするのだから リデアとは 夫婦の関係になるって、考えを改めて伝えたりとだ リデアとの結婚が決まってからのことは。まあこんな流れが あって、それでいてだな 3

「なぁな、なーんで、お、おまえなんかが りょーしのかみに なっているんだいぃーー??!」リデアとリリアの双子に、指差されてしまったり、そんなことがあった。ちなみに 俺の隣にいるリデアの顔を見るのに 顔を上げると、胸が俺の視界に入ってきそうな位置にまでリデアの身長が伸びてきていたりもしたのだが「ま、また背を抜いたよ」リディアに告げられてしまった俺としては、複雑な気分だった しかし、まあ そんなことがあってな「いやー。リディアおねえたんのお婿たんになりたかったんだってさ」なんて説明してくれるものだから

「リデァたんが、かわいらしいからーー!!」なんて言われちゃう俺でもあった。リディアの方は 俺と結婚する前から、リデアは俺の妻になることが確定していたという話をしておいた上で 俺とリデアの間に娘が生まれたので「これから 俺の娘の世話はリデアに頼むことにするからな」と約束を取り付けておくことにした。ついでに「リディアナは可愛いだろ?」なんて言い出したリディアにリデアとリーディアは同時に同意してみせたのは、ちょっと可笑しかったがな 2人と仲良く遊んでいた娘のリディヤの姿も見ることができたこともあって リディアもリデアも、そして母親同士 リデアがリディアに対して抱いている想いを知ってしまっていることもあり、互いにリディアナに対しては好意的な感情を持っていたようであるし

「でもさ。あんたが。私の許婚になってくれても良かったんだけどね。そうした方が面倒なこともなかったんじゃないかと思うのは気のせいかしら」と言う言葉をリディアに向けられてしまうとだな「まあ確かに。それも考えたんだけれどもな。俺がこの子の父親になりたいと望んでいるわけだし。

その相手が。お前と、俺の母上の間柄だと言うことを考えたらな」と答えることにした それから数日後のことでもあるんだな

「リデア姉さま、こっちの赤ちゃんが うちの お兄たんとのあいだに生まれた女の子で。これが、リディアさんっていうんです。リデアの姉さまだもん、お義母さまだもーん。おめめの色がちがっても。わたしがリディアの姉さまだと思っているってことも。リデアも そう思ってくれるといいんだけれど。ね?」なんて リディアナはリデアのことを「母上」と、呼ばずにリデアの姉だと呼ぶようになることになるんだな

「そっか。わかった」と口にしたリデアであったからこそリデアと俺は無事に和解することに成功し、そして、その後は 特に大きな問題が起きるようなことがなかったのだ 俺はと言えば「やっぱり、お母様に報告をしてからにしないといけないって思ったし、だからって、急に押しかけるって言う訳にもいかないから。だから」そんな理由を口にした上でリディアが家に来てもいいかどうかを確認する形を取っていた そんなリディアの口から出てきたのは「リデルはいいの?私と、あなたとの間に生まれた、私にとって大切な子供で」リディアンの名前を出したうえでそんな質問を受けた俺である 俺は当然のように「リディアの気持ちを優先したいと思ったからこうなった。俺は俺で 自分の妻と子供のことでいっぱい一杯になっていて、リディアーのことが どうしようもなくなっていた部分もあって それを含めて。だからこそ、俺にはお前が必要だったから。そんな思いを込めて。だからこそ、俺は、君を求めたのだと そういうつもりだよ。俺の妻となり一緒に過ごしていってくれるかい? 俺にとってはリディアの方が一番なんだと分かったとしても 君はそれでも受け入れて。俺の側にいてほしい」そんな言葉で

「えぇえっ、はぅううん。嬉しいけれど恥ずかしいし。照れくさいよね」なんて 言葉を発したリディアである。そう言えばだ「お母様の方は問題ないから。気にせず遊びに来ればいいし。私はお兄ちゃんのお嫁ちゃんになる為に産まれたから」「わ、わかりました。じゃなくて お嫁ちゃん? それは リディアさんのお母さんの前で言わないと駄目じゃないかな? そう思います」とかいう会話も発生していたのが懐かしいな

「うーん お兄ちゃんは、リリアをいじめていたリディアさんのことをお説教してくれたけどさ。私も そんな風に言って欲しいかなって」とか何とか言ってきたのが始まりだ。まあ俺の方も そんな風に伝えてくるリデアに 少しだけ「はぁ。やっぱり、お嬢さん育ちだ」そんな気持ちを抱きつつ 彼女と一緒に

「えっ?どういうことでしょうか?」不思議に思われたりしてしまった。まあそりゃぁそうだろうなとは思う まあとどのつまり、この国の女王にして、王妃に。リデアの母親は 元々は貴族出身ではなく王族の家系だという事実があったりする訳なのだ リデアは王女でありながら 女王としての即位も果たした人間であるが故に 彼女の存在は非常に貴重だというべきなんだろうと リディアも口にして「なるほど」

そして、だな その話の流れのまま

「私もね。本当はね、、 私が この人のことを想っていても。

許されることにはならないかもしれないって思っていたから。だけど。あの時に言っていたから」リディアスは微笑んでみせるのだが「まあ その話は今ここでするようなことではないから。また後で」ということでだな 俺は、とりあえずその場を後にすることにしたのである。そんなわけで。俺は、その日の夕方から、リーリアの家に滞在することになり「今日は私もここに泊まらせてもらうから」「へえ。そうなのね よろしく、お兄さん」という感じでのやりとりをしたわけだ リリアの家で過ごしていたある日のこと「私にはね、弟も居るの 血を分けていないし名前だって、ちがっているから姉弟と言ってよいかどうかは微妙かも知れないけれど。。

でも私の自慢の弟よ 彼は、王城で暮らすようになってから、私をとても慕って くれるようになった そのおかげで私に甘えたがるようになったの」みたいなことを言うから そのことについて「どうすれば良いと思うのか 俺の考えを聞いてもらいたくてな」そんな形で、相談をすることになってしまった。すると「その弟に。私のお父さまのところに来るように声をかけるべきかもしれないと、今は、、考えているかな。。私のことを嫌ってはいないはずだから 私達の関係は」と そんなことを教えてもらったわけだ 4「私のことを嫌うかもしれないと分かっていたけれど、貴方にお願いしたいのよ」リアナの言葉を聞いた上で 俺

「はーい。分かりまちゅ、わっかりまじったでございまし りで、でぎばり、がんまりぃー」とだな。頑張ってくれるようだから任せることにした 俺の方は「俺にできることがあるなら何でも協力するつもりだから」

リディアに「リーディアを慰めてくれてありがとう」なんて そんな感謝のことばをかけられたりすると。俺としても嬉しい気持ちになったりもしてしまうわけでな その流れのまんま。リーデアの母親 リリアが来てだな。そんなわけで俺の目の前に彼女が現れたわけだが「ああっ。貴方は!」突然、声を上げられたんだよな だからといって俺としては、「誰ですか?」って答える訳にも行かずにいたんだよな。何しろ相手は一国の王さまなわけだから「リリアさん。いきなり 何を言うんですか。そんな、大声で叫んで。迷惑じゃないです 大丈夫ですから。安心をしてください」

なんてことを口にしたリディアの言葉が耳に入ってきた。ちなみに。リディアはリディアで、俺との子供を宿した身であるために、体調が悪くなってしまうことだけは避けたかったんだろう

「おにーたーー。おかえりなちゃい」なんて言葉を俺にかけてきた その光景を見たリディアは「もう、可愛らしいし 仕方のない人ね」と言いながら俺の方を見てきてだな「お、おじたん。。いえいえ。。お義父さんと呼んだ方が良いのでしょうけど。。やっぱりまだ呼べないし。。う、うまく言えてないかも。」なんて言うもんだし。リディアにしても、俺の妻として生きていくことを覚悟を決めたばかりのこともあって まだまだ戸惑いがある様子を見せている

「ふっ。。」リーディアの声だったんだよな。。何となくではあるがリディアと俺とのあいだにいる子供が何かを話しているかのように、聞こえてしまうんだよなあ。

それにしても「俺が父親になろうと努力をしている最中なのに、お姉さん面されると困るが。俺も。少しくらい、年下扱いされたって

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異世界ダンジョンに転移したのでレベルを上げずに内政チートします あずま悠紀 @berute00

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