第19話  試験.2

まずは五行属性適正試験ということで、違う場所へ移動!

入学希望者って改めて見ると、かなり人数が多いぞ。

この人数相手にまさか一人ずつ見ていかないよなぁ。


「はい、こちらを向いてね。この五行属性適正試験を担当する事になったホルペイト=セリアよ。」

っとメチャクチャ可愛い声がしたのでサッとそちらを向いた訳だが・・・。


この先生は・・・絶対若い!これは男達が騒ぐだろうなぁ。

案の定、周りがまたもやザワザワし始めた。

俺的にもかなり可愛いと思う。前世にあんな先生がいたなら、超人気モデル間違いなしだ。

とまぁ、中身がオッサンの俺が言うと変態扱いされそうだから、自分の胸だけに気持ちは閉まっておくとしよう。


「あ、あの人って!」

「水の五行属性者で王国属性者としてA級魔物を討伐とうばつした英雄のセリア様だ!」

「キャー!セリア様ー!」


美女の先生を見て騒いでるのかと思ったら、何か有名的な人なのか?

有名人とか正直興味ないけど凄いなこの学園は。ってか多分俺だけが誰がどれだけ凄いのか分からないんだよな。


それよりも一つ気になったけど、A級魔物って何だ?

ファンタジー要素によくある、魔物ランク別でAからDとかまであるとか?

もしかしたらその上のS級とかいたりとか?

まだ魔物を直に見た事ないから、存在するなら正直早く見てみたいんだよなぁ。


「皆、静かに。どうやら皆私の事は知っているみたいね。」

(いや、おそらく約一名貴女の事を知らない人間がいますよ。)


セリアは、騒がれるのが慣れているみたいで俄然がぜんとして平常心で、透明な少し大きめの水晶みたいなものを俺達の目の前に置いた。


「先程、ゴーラン先生から簡単に説明を受けたと思います。ちなみにこれは魔晶石ましょうせきと言って、人間の魔力に反応して五行属性の色や属性レベルを出してくれる特殊な石です。

これから、順番に呼びますので、呼ばれた人はこの魔晶石に触れて下さい。魔晶石は一定レベルの人間の度合いにより魔晶石に亀裂が入る様になっています。」

(なるほど、何とも分かりやすい方法だな。)


っと、セリア先生は透かさず会話を続けた。


「もちろん、亀裂も皆のレベルに比例して亀裂が大きくなってくるけど、逆に亀裂すら入らない人は申し訳ないけど、一定レベル以下って事だからまた来年挑戦してね。」

(優しく言ってる様に聞こえるが、要は一定レベル以下の人間は邪魔だから、さっさと帰れって事を言いたいんだろうな。)


もし、一定レベル以下だったら、どうするかな。

期待してくれてる父さんに合わす顔がないし、何よりもあのエルリスのヤツがどんな顔をして嫌味を言ってくるのか考えただけでも腹が立つ。

(・・・・・。)


よし、もし不合格だったら、このままどこかでヒッソリと平和に過ごすか。

俺的には平和に過ごせればいいだけだし、仕事なんて選ばなきゃいくらでもあるだろうしな。

っと考えたら、何だか気持ちが楽になったな。うん、いい事だ。人生色々っていうしな。


「次、エンペル=キョウ前へ。」


ボケーっと後ろの方でいたら突然セリア先生に呼ばれた。

ってか、だいぶ後ろの方にいたのにもう俺の順番かよ。メチャクチャ早いな。

とりあえず、俺は呼ばれたので前へと移動した。












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