第10話 冒険者のあれこれ


「もう1つの神話級ミソロジースキルが『風の支配者ウインド・ルーラー』だ。これは魔法系のスキルらしくて、魔力量の上昇や風属性魔法の使用、後は風属性に対する耐性も付くらしい。」


「一体どんなスキルが出てくるのかと思ったら、剣術系スキルと魔法系スキルの両立ですか…。一応魔法剣士と呼ばれる様な冒険者の方も居ない事はないですが…。」


「やっぱり少ないのか?」


「はい。両方実戦級に扱えるとなると前衛・後衛の両方の役割をこなせるので仮に冒険者パーティに入るとすればかなり重用されるでしょうね。」


このままパーティを組まなければ、俺は前衛も後衛も全ての役割をこなす事になるのでこれは大きいだろう。


「最後に俺の4つ目のスキルなんだが、伝説級レジェンドスキルの『世界眼』と言うスキルだ。性能はソフィアの『鑑定』の上位互換になるのかな?」


「はい。伝説級レジェンドとなると同格の伝説級レジェンド以下の全スキルを見る事が出来る『鑑定』の完全な上位互換になりますね。それに魔物についての情報も見る事が出来るので、冒険者活動の中でとても役に立つと思いますよ。」


成る程。確かに初見の魔物の情報を確認出来ると言うのも非常に大きい。強力な神話級ミソロジースキルを持ったドラゴンなんかと戦う日が来るのだろうか。俺が1人冒険者活動の妄想を膨らませる中、ソフィアからその冒険者活動についての説明が始まった。


「それでは冒険者活動についてなんですが…。先ず冒険者ランクについて説明しましょう。リュウトさんは最低ランクのGランクかのスタートとなります。最高はSSS+ランクで、リュウトさんはGランクの次はG+ランクに昇格する事になりますね。魔物も同じ様にその強さに合わせてランク付けされていて、Cランク以上の冒険者を上級冒険者と呼んでいます。D+ランクまではそれまでの依頼達成実績に合わせて昇格して行きますが、Cランク以上に昇格する為にはランクに合わせて昇格試験に合格する必要があるので、覚えておいて下さい。」


SSS+ランクって盛り過ぎだろ…と内心思う俺。最早想像も付かない程の強さなんだろうか。次に俺は依頼について説明してもらう事にした。


「ランクの事は分かったよ。早速活動していきたいから、依頼について教えて欲しい。」


「はい。依頼には推奨ランクがあって、基本的にはご自身のランクより2ランク以上推奨ランクの高い依頼は受けられない事になっています。内容は最も一般的な魔物の討伐依頼や薬草の採取依頼、貴族からの護衛依頼等がありますが、高ランクの護衛依頼になると失敗するとペナルティが発生するので注意して下さいね。」


それを聞いた俺は魔物と戦ってみたい気持ちが強いし、護衛依頼なんかはなるべく受けない様にしようか、などと考えるのだった。

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