第3話 異世界

「…ここは…」


自称神からスキルを与えるなどと言った説明を受けた俺は、その直後に意識を失い、見知らぬ土地で目が覚めたのだった。


中世ヨーロッパ風の家や店等が立ち並ぶ街の、路地裏で目が覚めた俺の脳内には、行き交う人々の名前や初めて見るスキルと言った情報が雪崩れ込んで来た。


「うっ…」


いきなりの情報量に脳の処理が追いつかなかったのか、頭痛を感じた俺は本能的に情報をシャットダウンした。どうして見える情報のオンオフの切り替えがスムーズに出来るのかは俺にも分からない。


人が呼吸をする様に、出来るものは出来るのだからこれに関しては説明のしようが無い。そして俺は、神に与えられたこのスキル『世界眼』を先ずは自分に向けてみる事にした。

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