ミニスカ主婦

「おお、やはりミニスカはよい」


 友人宅のリビングで、私はノートPCでミニスカ女子のイラストを追いかける。

 

 女子高生でありながら、私はミニスカ女子に目がない。


 とはいえ、女子と言ってもお姉さんでもOKだが。


 要するに、きれいだったらいいのだ。

 目の保養となるべし。


「サトコちゃんは相変わらずだねえ」


 友だちのママさんであるヨシエさんが、ジュースを持ってきてため息をつく。


「しょうがないじゃん。文芸部なんだもん」


 ラノベを書いている以上、楽しいものがなければならない。

 特に女子のミニスカなど。

 

「参考文献なら、あっちにいるじゃない」


 ソファを指差す。

 その部長である友人のユキエは、PCゲームに疲れてソファで寝てしまっているのだが。

 短パン姿でソファに足を預けている姿は、色気もクソもない。

 ヨシエママを見習ってほしいものだ。


 ん、ヨシエママ?


「しょうがないなあ」


 そう言って、ヨシエママはリビングから引っ込んだ。あそこは、夫婦の寝室だな。


「ババァーン!」


 ヨシエさんが、セーラー服姿で現れた。スカートがやたら短い。


「どーだ、サトコちゃん? ダンナの趣味で、まだ着られるのだ!」


 といっても、息を吸いながら着ているのがモロバレだ。

 苦しそう。特に胸部装甲の辺りが。


「ヨシエおばさん、無理しなくても」


「不甲斐ない娘のために、こうやって一肌脱いでいるのです。参考になさい」


 たしかに、ユキエは父親に似ておっさん体質なんだよな。


 その点、ヨシエさんはまだJKと言われてもギリギリ行けそうなラインだ。

 まだ、四〇前だったっけ?

 

「どうかな?」


「胸が大きいですね」


 ヨシエと違って、立派なものをお持ちである。

 スポーツジムに同行したとき、Iカップの水着を着ていたっけな。


「そうじゃなくて、ミニスカよ」


「ええ。実にいいです」


 ミニスカと言えば、普通はブレザーである。


 とはいえ、セーラーミニスカも実にすばらしい。


 前時代的と言われようと、そのアンバランスさこそ愛でる対象なのではなかろうか。


 しかもだ。白ニーソのポイントが高い。

 やはりヨシエさんも女性、経産婦である。

 男のツボをしっかりととらえていた。

 実にいい。

 その美貌で殿方を貶めただけある。

 ご主人の教育の賜物だろうか。さすが、教え子に手を出しただけあるなあ。

 いや、ヨシエママが寝取ったんだっけ。


「めちゃくちゃなこと考えてない?」


「いえ。実にセンシティブだなと思って。ずいぶんと慣れていますね。バイトでもしているような勢いですよ」


「こんなカッコウで、さすがにバイトはしないかな?」


「とにかくすばらしいです。はかどりました。ありがとうございます」



 夕飯までごちそうになる。

 ユキエは相変わらず、やんちゃクソガキムーブだった。


「あー? なんか楽しそうだな。二人とも。サトコォ。ママとなんかいいことあった?」


「いや別に」


 あのセーラー服は、私と二人だけの秘密だ。

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