第9話 底辺JKは混浴も気にしない
女子高生に痴漢と間違われ、大学受験に失敗してからまだ二ヶ月経っていない。
受験本番以来、街中で女子高生を見るだけでビビって冷や汗が止まらなくなるほどだった。
さすがにそこまでの過剰反応はすぐに治まったが――
受験後は、それまで普通に接していた同級生の女子にさえも苦手意識が発生した。
高三の二月三月は、「女子が怖い」以外の記憶がまるでないくらいだ。
そんな俺が、なんの因果か――
隣が女子高の家に引っ越してきて。
なぜか女子高生が普通に出入りするようになって。
つい先日、その女子高生と揃って初体験を迎えて、童貞ブレイクさせて。
「あはは、学校のそばにいつでも入れるお風呂があるって最高だよね」
「体育のあとでも汗を流せるの、助かるの……」
もう一人女子高生が増えた上に。
初体験のお相手ともう一人とともに、風呂に入ってる。
「でも、ノノ、すごかったね……」
「うん、テクニックには自信があるの……♡」
「ほら、先輩、黙り込んじゃってるし」
「…………っ」
熱い湯を満たした浴槽の中――
俺の前、膝に乗っかるようにして愛姫がいる。
もちろん全裸で、まるで小さい子供を風呂に入れてるみたいだ。
だが、
それどころか、胸はGカップ、お尻もぷりんとしていて可愛い。
こんなエロい生き物が一糸まとわぬ格好で俺の膝にいるなんて――
「お兄さん、私、どうだったの……?」
「すごかった」
ノノアは、さらに愛姫の前に座っている。
こっちを向いていて、一糸まとわぬ姿が丸見えだ。
「お兄さん、語彙力を失ってるの……」
「ローニンセーなのに大丈夫なのかな?」
「失いっぱなしじゃねぇよ……」
とはいえ、ノノアは本当にすごかった。
充分に巨乳といえるサイズだが、愛姫には負けているのに。
あの胸を使って、あんなことができるとは。
エロい動画やネットでは見たことあったが、本当にああいう使い方ってできるんだな……。
「まあ、本当ならタダであんな体験できないの。万単位のお金が必要なの」
「勉強になりました、ノノアさん! 今度、あたしも先輩で試してみます!」
「アイは私よりおっぱい大きいから、テクが足りなくてもできることはたくさんあるの……」
「…………」
やべぇぞ、愛姫にいらん知恵をつけてるのが一番まずい。
Gカップの愛姫が、ノノアくらいの技術を身につけたら。
俺、せっかく再開した受験勉強どころじゃなくなって、愛姫に溺れてしまう……!
「ふふ、先輩。覚悟するといいよ♡ 愛姫ちゃんが、先輩を朝から晩までえちえちにさせちゃうから♡」
「おまえは普段から語彙力が足りないな」
えちえちにさせるって、なんだ。
「でも、可愛い星沢がくっついてるのに、先輩ってまだ平常モードだね?」
「まあな……」
愛姫は俺の股間にお尻を生で乗せるようにしている。
モードの判別は容易だろう。
「ちょっと、やりすぎたの? お兄さん、えーと二、三……四回くらいだった?」
「先輩なら、もうちょっとイけるはずだけど。ノノが凄すぎたせいかなあ」
「くっ……!」
確かに、ノノアの風●顔負けのテクニックのせいで、呆然としてしまっている。
普段なら、愛姫の生尻の感触だけで天をつく勢いなのに。
未だに平常モードのままというのは自分でも意外だ。
「JK二人と一緒にお風呂入ってて落ち着いてるっていうのも、失礼な話だよね」
「それはそう。もっとがっついてきてもいいの……」
「おまえら、まだ俺を挑発すんのか」
愛姫は、ぷりんとした可愛い尻を俺に押しつけるようにしてきている。
こいつ、俺にいろいろされても本当に懲りないよな……。
「私はこれでもいいの。お風呂はゆっくり入りたい派なの……」
「その割に風呂場でのテクニック、身につけすぎだろ」
「ささっと良い子にさせて、あとはのんびり浸かるの。そのために身につけた技術でもあるの」
「ノノアの過去、いったいどうなってんだ?」
「女の過去を聞くのは野暮なの……」
「おまえが匂わせすぎてんだよ!」
二年生のJKが、なにをどう間違えたら。
風呂場で男を翻弄する技術を身につけるんだよ?
俺の乏しい人生経験では、テンプレート的なことしか思いつかない。
「気にしなくていいの。たいしたことじゃないし……ちゅ♡」
ノノアは愛姫の向こうから近づいてきて、ちゅっとキスしてくる。
たゆんっ♡とFカップの胸が揺れた。
「わお、あたし越しにクラスの子と先輩がちゅーしてる……」
「そんなことで感動すんなよ」
「あたしもしよっと。ちゅ、ちゅっ♡」
愛姫は後ろをくいっと振り向いて、ちゅぱちゅぱとキスしてくる。
ノノアとは微妙に唇の柔らかさが違うのが、たまらない。
「やっぱり、ちょっとお風呂狭いの。三人で入るには少し窮屈……」
「普通、三人で入ることなんて考慮してないだろ」
たいていの一軒家の風呂は、せいぜい一緒に入れるのは二人までだ。
ウチの風呂は祖母さんが数年前にリフォームして新しいし、文句を言うレベルではない。
「そうだねえ、三人ならまだなんとかだけど、もう一人増えたらちょっとキツいよね」
「もう一人増える予定なんかあんのか!?」
「ノノア的にはあるの……」
「あんのかよ!」
「えっ、ノノ、誰誰? まあ、ウチのクラスなら誰を誘ってもホイホイ来るだろうし、お風呂くらいならみんなヨユーで先輩と入るよね」
「おまえのクラス、ビッチを勢揃いさせすぎだろ!」
「あ、待った。一人だけいるなあ、ダメそうな子」
「うん、いるの……」
ノノアも、こくんと頷く。
「一人だけいるのがいいような、その子が気の毒なような……イジめられたりしてねぇよな?」
「イジメなんてあるわけないの。むしろ、私がその子にイジめられてるくらいで……」
「ノノアがイジめられてる……被害妄想か?」
「お兄さん、私の身体を知ったからって、ずいぶん良い気になってるの。言葉責め、嫌いじゃないからもっと言って良いけれど」
「おまえは無敵なのか?」
俺、愛姫だけでも手に負えないのに、ノノアが増えてもう手がつけられないかも。
このまま、ギャルJKに翻弄される浪人生活が続いたら、再受験も失敗しかねないぞ。
「それで……その一人って、誰なんだ? つーか、その子が唯一ビッチじゃないなら、絶対に俺の家なんかに来ないだろ」
愛姫とノノアは藍蓮女子では普通でも、一般的には道を踏み外してる。
踏み外してる女子を相手に美味しい思いをしてる俺が言うことでもないが。
「ウチのクラスの委員長……
「委員長かー……あたしもノノも、いっつも怒られてるねえ」
「おまえら相手に怒ってるのか。俺と話が合いそうだな」
ぎゅっ、と愛姫を後ろから抱き寄せて。
ついでにノノの手首も掴んで引き寄せる。
二人のJKを強引に、俺にくっつけさせるようにして――
「それで、その子をウチに連れてこようっていうのか、ノノア?」
「うん、いいんちょは私たちと違う方向で“わからせた”ほうがいいの」
「あっ、ちょっとわかる! クソ真面目すぎて、全然人生楽しくなさそうだし!」
「真面目な子なら、俺が愛姫やノノアとこんなことしてるの知ったら、通報するんじゃ……?」
「大丈夫、通報しようなんて気がしないほど調教しちゃえばいいの……」
「先輩の得意技だね!」
「人聞きが悪い!」
なんとしても、愛姫とノノアが月乃凛とやらを家につれてこないように。
本気で阻止しないと、俺の浪人生活がバッドエンドを迎えかねない……。
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