第710話 映画『ラジエーションハウス』堅実だけどあんまり面白くなかったなあと思った話。(2023年7月5日)

映画『ラジエーションハウス』堅実だけどあんまり面白くなかったなあと思った話です。(2023年7月5日)


私、映画『ラジエーションハウス』のCMを見た時に「面白そうだなあ」とすごく思っていたので期待値高めで見たのですが、残念な結果になりました。

ドラマが面白い作品を映画化するのって、メリットしかないと思ってたんですけど映画『ラジエーションハウス』を見て、その気持ちが揺らいできた……。


ドラマの『ラジエーションハウス』(日本版)が、私はかなり好きだったのです。

ドラマの『ラジエーションハウス』の構成は、放射線技師の男主人公と、男主人公が勤務している病院の放射線技師たちが主役になってストーリーが構成されています。


具体的に言うと放射線技師の同僚の一人が主役になった物語に、男主人公の熱意と才能が加わって『MRI画像によって』病気や怪我等の正しい原因を探り、患者を助けていく……という感じです。私はそれが好きだったの。


でも映画『ラジエーションハウス』は「うーん……」という内容でした。

ストーリーのネタバレを含むので、閲覧にご注意ください。


映画『ラジエーションハウス』は、おそらくドラマ『ラジエーションハウス』見た人向けに作られていると思うんですけど。


まずはヒロイン(女医)のお父さん(離島で診療所勤務)が危篤になります。

これは、ドラマの『ラジエーションハウス』でヒロイン(女医)のお父さんが余命宣告されたことを踏まえれば自然な流れだと思うんですけど、でも映画冒頭でそういうことを持ってこられると、見ていて「唐突……」と思いました。

それは『離島で感染症発生? ヒロインの危機に男主人公が駆けつける』をやりたいから、ヒロイン(女医)のお父さん(離島で診療所勤務)を危篤にして死亡させたんだと思うんですけど、その流れがとにかく雑に感じました。


あとドラマの『ラジエーションハウス』は、男主人公の仲間の放射線技師たちを、丁寧に魅力的に掘り下げて描くところが魅力だったのに映画『ラジエーションハウス』では、一番新米の女性放射線技師キャラしか光が当たらず、他のキャラはにぎやかしみたいになってしまって、それも残念でした。

飲酒運転の車に正面衝突されて、検診に行く妊婦の妻を乗せた夫の車が事故に遭う……というのも、あんまり面白くなかった……。


事故に遭う前、妊婦さんが「雨が降るといいことがある」って言った通りに? 雨の日に赤ちゃんが生まれたんですけど、その後にお母さんが事故のせいで亡くなりそうなんですよね。赤ちゃんが無事に生まれても、お母さんが死んだのでは「いいこと」ではないよね……という……。

あと、飲酒して車を運転した加害者が、ただの最低な性格な感じで描かれていたので微妙でした。


離島で発生した感染症? の原因はベタに井戸水だったし……。すごくつまらなかった。そんなの視聴者の私にもわかったよ。「井戸水が原因なんじゃない?」って……。

ドラマの『ラジエーションハウス』は「それが原因だったんだ!!」ってわかって面白かったことがあったのになあ……。


あと映画『ラジエーションハウス』の事故後の患者が、処置後すぐに動きすぎだと思うんですよね……。全身麻酔して手術したはずだから、手術後一日は絶対に安静でベッドから動けないし、動けるようになっても点滴取れないし。

点滴つけたまま歩行訓練するし。なんか、そういう、医療に関係するところが薄っぺらい感じなのも、映画『ラジエーションハウス』が面白くなかった理由かなあと思いました。


でもドラマの『ラジエーションハウス』は好きだし、映画版も今後面白くなる可能性があるので、今後も見続けるとは思います。


だけど映画『ラジエーションハウス』より中国ドラマ『明蘭』を一話見る方が、面白いし濃密だという衝撃の事実。中国ドラマ『明蘭』は本当にすごいです。

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