第6話 コメントを送信しますか? コメント返信をしますか? コメント欄を読みますか?

書き手の方、コメント返信をしますか?

読み手の方、コメントを送信しますか? コメント欄を読みますか?


私は、書き手としては2022年4月現在、すべてのコメントに返信をしています。


読み手としては、興味があるエッセイ・創作論にはコメントを送りますが、小説への感想は送りません。

感想欄は、たまに読ませていただくことがあります。


カクヨム様で、以前、とある男主人公の小説を読んでいたのですが、その男主人公は間が悪く、自分だけが不運という特性を持っていて、私は「可哀想……」と思いながら読んでいたのです。


間が悪く、運が悪いせいで主人公は死んでしまって、天国で転生手続きをすることになったのですが、その転生手続きのカウンターに担当者がいないのです!! 可哀想!!

死んでも間が悪く、不運なのかとがっかりする主人公でしたが、そのカウンターにいたギャル天使が「正規の担当者ではないけれど自分が手続きをする」と言って、固辞する主人公を強引に説き伏せ、勝手に転生手続きを行ってしまったのです。

そして転生する主人公。

でも、ギャル天使の手続きには不備があり、さらに主人公に渡すべき大事なアイテムを渡し忘れて転生ということになってしまったのです!! ひどい!!


私はゲーム要素がある小説が好きなので、主人公を応援しながらしばらくその小説を読んでいたのですけれど、主人公が親切なNPCの助力を経てようやく第二の人生の一歩を踏み出そうとしたその時、女神様が言うのです。


「主人公に対して不備がある転生手続きをして、渡すべきアイテムを渡さなかったギャル天使を、罰として下界に行かせ、主人公が幸せになる手伝いをさせる」と……!!


女神様、それ、ギャル天使の罰じゃなくて主人公への罰になっちゃう……!!

そう思った私は、私以外の読者様がどう思っているのか知りたくて、その小説のコメント欄を開こうとしたのですが。


コメント、受付不可になっていたのです……。


「えっ!? なんで!?」と思った私はその作家様の近況ノートを見てみたら「思うところがあってコメント欄を閉じました」という言葉と「主人公にもギャル天使にも、自分の(作家様ご自身の)作った世界を楽しんでほしい」と書いてありました。


え……?

権限も慎重さも能力もなく、軽率に主人公の転送手続き(不備だらけ)を行った上に、渡すべきアイテムを主人公に渡さなかったギャル天使に世界を楽しむ権利とかあるの……?


そう思ったので、私はそっとその小説から離脱しました。


私はこの時「書き手の方はどんな登場人物でも愛情を注いでいる場合があるのだな」と学びました。

私の小説に関しては「このキャラ、ダメじゃない……?」と思ったらそのようにコメントを書いていただいても大丈夫です。


考え方、感じ方、受け止め方って、本当に人それぞれですよね……。

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