第3話 養成機関

機関にきて最初の日、基礎能力の測定が行われた。


[ベルゼキア]の研究機関が最近開発した《ステータス》という術式を用いることで

技能の可視化や能力を数値化してみることができるらしい。


なんでも、異世界からの転移者?とか言うやつの発案らしい。


結果はまず、魔力が異常に多い、次に素早さと体力、筋力は異常に低い、他の数字の状況は

魔導士団の平均値よりも少し上、


二日目からの武器の訓練で、近接戦闘のセンスが一切ないことがわかり、

教官から「お前は魔法を極めろ、近づかれる前に相手を倒しきれる火力と近づかれたときに対処できる魔術を身に着けろ」と言われ、魔術研究機関との共同で訓練することになった。


魔術研究機関に行くと

「魔力を手足のように扱うためには腕があっては不都合なはずだ」との根拠も何もない思い付きによって肩から先の部分を切断された。


日常生活にも支障をきたすが、

この理論は正しく、実際に魔力操作の効率が良くなり

魔力を圧縮して、物を掴むといったこともできるようになった。


体魔力循環の魔方陣を刻んだ魔水晶を心臓横に埋め込み血流に乗せて魔力を体中に循環させ、身体能力を永続的に強化する、これまた根拠のない思い付きの実験にも参加し、

参加者四名のうち、一人だけ成功


人口魔眼計画で本来の計画では眼球に視覚強化の魔方陣を刻みその上から付与する予定が

何故か視力強化と解析そして麻痺の邪眼がついてしまい、

目元を覆うマスクをつけることになったが解析の魔眼でいつでもステータスを確認できる。


そんなこんなで12歳、養成機関を卒業し、[幻夢魔導士団]に入団し最初の任務だった。

[ネルスト]で暴れている上位龍の討伐、

〔ネルスト〕つまり、レヴィアの故郷である。


空を飛べるレヴィアは一人先行する

先輩魔導士2人が追ってきているはずだが追いついてくる気配はない


やはり、両親が心配である。

手紙で5年前に妹が生まれたと聞いた。

無事にいるといいが


町に着くと上位火龍と属性不明な白い子龍、


火龍のブレスを白龍が相殺している


発生した衝撃波やブレスの余波でかなりな建物が犠牲になっている


家があったあたりも崩れている


龍が町で暴れていると聞いたが白い龍が赤いほうから町を守っているように見えた。



もし守っているとしたら、、、


先に赤龍を倒すとしよう


とにかく、火龍を街の上空から遠ざけなければ、、


まず、火龍のすぐ横に虚無を作り出し引き寄せられ火龍がずれる

これを超高速で繰り返し10キロ先まで移動させる


何が起きたのかわかっていない様子の火龍と町の上空でポカンとした様子の白龍


火龍の血は薬の材料になるし、鱗も武具の素材になる

できればきれいなまま殺したい、、


目隠しをずらし火龍を解析の魔眼でみる


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 上位火炎龍の雄

 Lv76

 Hp 120000

 Mp 48000

 Str 37000

 Vit 58000

 Agi 2800

 Int 12600

 Def 13800

 Res 12000

 Luk 120


スキル

炎魔術  飛翔  噛みつき


加護

《龍神の加護Lv2》


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このステータスならば上級中位くらいが妥当か、、、

スキルも少ないし上級下位でも問題ないレベル


「秒殺ですね」そうつぶやくと、


「Gyaaooooooooooo」

言葉の意味を理解したのか、吠える火龍、


素材をきれいに残すため首の途中に板状の虚無を作り出し、首を切断


死骸はネフィストスの加護Lv8以上で獲得できる〔無限〕と呼ばれる異空間収納にしまい白龍のもとへ向かう


白龍は町から少し離れた岩山にいた


「先ほどはどうも、、」声をかけると同時に解析


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 無幻の虚龍

 称号『ネフィストスの加護』

 Lv32

 Hp 18000

 Mp 40000

 Str 3700

 Vit 2800

 Agi 2800

 Int 12600

 Def 1200

 Res 12000

 Luk 190


スキル

〔無限〕 〔虚影〕 〔無限魔術〕

〔虚無術〕 〔幻影術〕 〔龍神の波動〕

〔龍神のを咆哮〕 〔念話〕 〔飛翔〕

〔人化〕〔サイズ調整〕〔変身〕・・・


固有スキル

〔夢幻の羽ばたき〕


加護

《ネフィストスの加護 Lv9》

《龍神の加護 Lv8》


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このレベルでこのスキル数に称号持ち、

加護も二つで両方高レベル、、レベルが上がれば厄災まで届く可能性もある


[さっきの、、、人間、、、、]


「さっきの戦い、街を守ってるように見えましたが?」


[母から契約を引き継いだから、、]


「だとしたら、あの火龍と戦うにはレベルが足りませんね」


[勝てるか勝てないかではなく行動を起こす、それが契約だ]


「あなたはあの町を守りたいのですか?」


[誰が好んであんな街を、、姿を見せれば、話も聞かずに殺そうとしてくるような奴らを、、]


「きりますか?契約、、、」


[きっ、、きれるのかっ?]


「ほら、これでどうです?」血に刻まれた契約の術式の核を虚無で破壊する


[な、、なぜ?]


「街を、、守っていてくれましたから、、」


「それでは」


急いで町へ向かう、、家のあった場所へ、、、

家のあったあたりが崩れていたのは先ほど確認している。


「無事でいてくれ、、、」

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