第2話
私立高校は女子高を受験したかったんだけど、結局家の近くの男女共学高校を受験。そのあと府立高校も受験して、どちらも合格出来たので、府立高校のほうに進学した。
高校で河本くんと一緒のクラスになれた。初日に、芸術科目を音楽・美術・書道から1科目選択することになって、私は美術にしたんだけど、河本くんは音楽になった。部活を一緒に何かやりたくて、バドミントン部に一緒に入ろうって誘ったら、テニス部なら良いよって言われて、私はテニス部でみんなと一緒に仲良くやるよりも、放課後、バドミントンの羽を打ってるほうをやりたかったから、結局どちらも一緒に入ることにはならなかった。じゃあ軽音部にする?って、聞こうかと思ったのに、聞かなくて、もしもその時、聞いてたら、2人で軽音部に入部してたかもしれない。必修クラブのほうを一緒に将棋部にして、週1で一緒に将棋をやった。
私は高校の授業の中では、美術の時間がいちばん好きで、その次に体育だった。音楽を選択した子らは、たまに音楽の授業中に、一人づつ歌ったり楽器を演奏したりしてて、それを私は音楽教室の廊下から、ドアを少し開けていつもよく覗いていた。
私も河本くんも結局部活をやってなかったから、帰りにいつも一緒に自転車で帰った。同じ自転車通学だったので。土曜日に自転車で駅の近くを走ってると、いつもパン屋さんから、焼きたてのパンの美味しそうな良き香りがしてきて、良い匂いやなあって言うと、土曜日になると言ってるなあって、いつもつっこまれてる。
ジャズ研の子は楽器の演奏みんなめっちゃ上手い。たぶんちっちゃい頃から好きでみんな楽器の練習してきてたんやろなあーって思う。
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