第101話 元気な男の子
むしろ近くでこれ程俺の事を想ってくれている人がいたということを今まで気付く事が出来なかった自分を恥じるべきである。
それに比べて俺はどうだ。
彩音に対して好意を抱いている時も、そして今本当に愛していると言える南川に対してすらここまで相手の事、そして自分との事を考えた事があるだろうか?
そしてこれからは今の事しか考えていない自分が恥じると共に、ちゃんと二人の未来について考えようと思う。
そして二か月後南川翔子は高校を中退、そして元気な男の子を出産するのであった。
◆
何故か今一瞬だけ一人の男性の未来が決定したような気がしたのだがまさか俺の未来ではないよな? と少しだけ最悪の事態を想定してしまう。
しかしながら流石にこのハーレム状態になりかけている状態でラストが決定することは流石に無いだろうと思いたい。
ゲームであればここから更にキャラクター攻略やハーレムエンド、そしてバッドエンドに分かれる選択肢を出してくるはずである。
そんな事を思いながら俺は晩御飯を食べた後自分の部屋へと戻り今までの事を整理しながらこれからの立ち回りを考えていた。
そして何故か感じる漠然とした不安の正体であるのだが、恐らく南川と東城の事であろう。
もし、何らかの拍子で東城ではなく俺が南川に狙われてしまったらと思うと、やはり俺のジュニアは縮み上がる程には想像するだけでも恐ろしい未来である。
そして俺が思うに今美咲、彩音、莉音の三名の好感度が爆上がりしておりハーレムエンドも狙える状況を考えてみると、間違いなくこのヒロインンだけでは無く、ここに南川が入ったハーレムエンドも間違いなくあるはずである。
そもそも正規のメインヒロインとして(隠しキャラは除く)パッケージにも彩音、莉音、南川が描かれている(美咲はもともと西條の側仕えとして一瞬文字だけで紹介されるモブキャラ)所をみるとハーレムエンドがあるのに南川だけが除け者になるというのは流石に無いだろう。
そう考えれば今ハーレムエンドに付き進んでいる現状は、それはそれで新たな死亡フラグが立ってしまった可能性があり頭を抱えたくなるのだが、それでもこのハーレムメンバーの中に南川がいない事は正に行幸であろう。
もしかしたら美咲という本来攻略キャラクターではないモブキャラがハーレムメンバーに加わったお陰で南川がこのハーレムメンバーに入るスペースが無くなってしまったとも考えられる為、今度美咲を思いっきり労って褒めまくってあげようと、そう思う。
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